JP2773160B2 - 結晶体性ポリプロピレン - Google Patents

結晶体性ポリプロピレン

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JP2773160B2 JP27993488A JP27993488A JP2773160B2 JP 2773160 B2 JP2773160 B2 JP 2773160B2 JP 27993488 A JP27993488 A JP 27993488A JP 27993488 A JP27993488 A JP 27993488A JP 2773160 B2 JP2773160 B2 JP 2773160B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は,剛性,耐熱性,表面硬度の優れたポリプロ
ピレンを提供するものである。
<従来の技術> 結晶性ポリプロピレンは比較的優れた剛性,耐熱性,
表面硬度を有していることから,汎用樹脂として広く用
いられている。しかし,ABSやポリスチレンあるいは各種
エンジニアリングプラスチックなどと比較すると,これ
ら性質は充分満足されているわけではない。
アイソタクチックポリプロピレンは,立体規則性ポリ
マーであり,その固体は部分的に結晶化した構造を有す
る。固体の性質は固体構造と密接に関係していることが
知られている。すなわち上記の諸性質は,一般的には結
晶化度と対応しており結晶化度が増大すれば,剛性,耐
熱性,表面硬度は向上する。こうした観点から,これら
諸性質を改善する方法が過去数多く提案されている。
すなわち, 触媒の改良等により副生するアタクチック成分を減
ずる方法, 例えば「高分子のCharacterizationと物性」(化学同
人 昭45年化学増刊43) 分子量分布を拡大する方法, 例えば 特開昭59−172507号公報, 特開昭62−195007号公報, 造核剤を添加する方法, 例えば「ポリプロピレン樹脂」(日刊工業社,プラス
チック材料講座 昭和44年11月30日発行), 特開昭60−139731号公報などがある。
しかしながら,これらの方法では性能の改善は充分で
はない。一方,ポリプロピレンは通常溶融した後に目的
の形状に成形加工する方法が最も一般的に用いられてい
るが,成形加工条件によっても結晶化度が変化し,これ
に伴い性質が変わる。
具体的には結晶化時の冷却速度を下げる方法,成形加
工したものを,融点以下の温度でアニールする方法等に
より,剛性等が改善される。しかしながらこれらの方法
は,成形加工速度が低下したり,加熱処理のための設備
やエネルギーが必要であり,また改善される性能も充分
なものではない。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は,十分に高い剛性,耐熱性,表面硬度を有す
るポリプロピレンを提供するものである。更には本発明
のポリプロピレンを基本要素として含むプロピレンと他
のオレフィンとのブロックコポリマーやフィラーあるい
は他のポリマー等を配合してなる複合材料の剛性,耐熱
性,表面硬度の改善を図るものである。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは,前記課題を解決すべく鋭意検討の結
果,剛性,耐熱性,硬度はポリプロピレンの結晶化度の
みならず,固体構造の構成単位の大きさの指標である長
周期と密接に関係していることを見い出し,本発明に到
達した。
即ち,本発明は,単独重合体の融点が270℃以上のα
−オレフィンまたはビニルシクロアルカンの重合体が1
重量ppm−20重量%配合され、 重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比 Mw/Mn≧10, 135℃テトラリン溶媒で測定した極限粘度〔η〕(dl/
g)が〔η〕=0.8〜5.0dl/g, 冷キシレン可溶分CXSの含有量が4重量%以下, 23℃における密度d(g/cm3)がd≧0.910であり,かつ
25℃における小角X線散乱法で求めた長周期L(Å)と
23℃における密度dが, L≦(6667×d−5894) の関係にあることを特徴とする結晶性ポリプロピレンで
ある。
ポリプロピレンの結晶形態は,通常単斜晶(α晶)
で,ラメラ構造の微結晶からなり,更に,微結晶とその
間に非晶性部分が重なりあった,構造をなしていること
が知られている。
第1図に,結晶化度のほぼ等しいポリプロピレンに関
して,小角X線散乱から求めた長周期と,非晶部分の分
子運動性の尺度であるパルス法NMRを用いて測定したス
ピン−スピン緩和時間T2aとの関係を示す。明らかに長
周期が短くなると,T2aは短くなり,非晶部の分子運動性
が低下することがわかる。
第2図に,結晶化度のほぼ等しいポリプロピレンに関
してT2aと曲げ弾性率との関係を示す。T2aの減少に伴
い,曲げ弾性率が上昇する。結晶化度が一定の場合は,
長周期が短くなることは,ラメラ間の非結晶相の厚みが
減少したことに対応する。従って,上記結果は物性に対
応する非晶部分の分子運動性は,非晶部分の厚み(長周
期)とも密接に関係していることを示すものである。
本発明者等の検討結果によると小角X線散乱法で求め
た長周期L(Å)と23℃における密度d(g/cm3)が L≦(6667d−5894) の関係にある結晶性ポリプロピレンは改善された弾性
率,耐熱性,表面硬度を有することが明らかになった。
更に,上記関係に加えてdが0.910以上,好ましくは
0.911以上,最も好ましくは0.912以上の場合にはこれら
諸物性は著しく改善されることも明らかになった。
本発明で提案する結晶性ポリプロピレンの結晶構造の
特徴は,密度が高く且つ,長周期の短いものである。本
発明者等の検討の結果,分子量分布の尺度である重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnを大き
くすること及び低結晶性重合体の含量を低くすることに
より密度が増加すると共に長周期の増加が低い水準にと
どまることが,あきらかになった。
Mw/Mnは10以上,好ましくは15以上の場合,低結晶性
重合体の含量は4重量%以下,好ましくは3重量%以
下,最も好ましくは2重量%以下の場合に密度が高く,
且つ長周期の増加が低い水準にある結晶性ポリプロピレ
ンを得ることができる。
本発明で提案する固体構造を有する結晶性ポリプロピ
レンを製造する方法を以下に例示する。本発明はこれに
より限定されるものではない。
本発明の固体構造を有する結晶性ポリプロピレンを得
る方法で,Mw/Mn≧10,低結晶性重合体CXSの含有量がCXS
≦4重量%,密度がd≧0.910,135℃テトラリン溶媒で
測定した極限粘度が〔η〕=0.8〜5.0dl/g好ましくは1.
0〜3.0dl/gである分子構造を有する結晶性ポリプロピレ
ンに,単独重合体の融点が270℃以上のα−オレフィン
またはビニルシクロアルカンの重合体を配合する方法が
例示される。
ここで配合とは,公知の溶融混合,溶液混合,あるい
はブロック共重合等の方法を意味する。ブロック共重合
法は,分散の良好な組成物が経済的に有利に製造出来る
ことから好ましい。
α−オレフィン又はビニルシクロアルカン重合体は,
好ましくは,炭素数6以上の3位分岐α−オレフィンま
たはビニルシクロアルカンの重合体であり,さらに好ま
しくはビニルシクロペンタンまたはビニルシクロヘキサ
ンである。また,配合量は,1重量ppm−20重量%,好ま
しくは10重量ppm−15重量%,最も好ましくは50重量ppm
−10重量%である。
該重合体は,結晶性ポリプロピレンに対して,いわゆ
る造核剤として作用するものであるが,パラターシャリ
ーブチル安息香酸アルミニウム塩や,ソルビトール化合
物の誘導体のごとき,通常広く使用されている造核剤で
は本発明の固体構造を達成することは困難である。
本発明の分子構造及び固体構造を兼ね備えた結晶性ポ
リプロピレンは,射出成形,押し出し成形,ブロー成
形,圧空成形,真空成形,延伸等の周知の技術によって
各種成形品を成形することが出来る。また,本発明の結
晶性ポリプロピレンにはポリプロピレンに通常配合され
る熱酸化安定剤,光安定剤,帯電防止剤,滑剤,難燃剤
等の全ての種類の添加剤を必要に応じて添加することが
できる。更に,低密度ポリエチレン,高密度ポリエチレ
ン,ポリブテン,エチレン−プロピレンゴム等の重合体
及び,マイカ,タルク,グラスファイバー等の無機充填
剤を混合して使用することが出来る。
諸物性の測定は以下の方法によって行った。
(1) 極限粘度〔η〕 ウベローデ型粘度計を用いて,135℃テトラリン溶媒で
測定した。
(2) 冷キシレン可溶分 CXS 100mlのキシレンにポリマーを0.5gを入れ沸騰させな
がら30分溶解させた後20℃で1時間保持する。その後,
析出したポリマーをろ過したあと溶媒中に残るポリマー
の割合を冷キシレン可溶分とした。
(3) 試験片の作成 とくに説明した場合を除いて,JIS K6758−1981記載の
方法によった。長周期の測定には密度を測定したのと同
一の試験片を用いた。
(4) 密度 d JISK7112記載のA法によった。
(5) 長周期 L 理学電機(株)製 RU−200型によって小角X線散乱
強度を測定しピークを示す散乱角度からBraggの式に従
って長周期を計算した。すなわち, ここで,λ:X線波長 x:散乱角度 なお,測定に用いたX線の波長は1.5418Åであり,測
定温度は25℃である。
(6) 曲げ弾性率 ASTM D790−66により測定した。
(7) ビカット軟化点 JIS K7206 B法により測定した。
(8) ロックウエル硬度 JIS K7202 Rスケールで測定した。
(9) 分子量分布 G.P.C.(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)
により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比で表した。
測定条件は下記に示した。なお,検量線は標準ポリス
チレンを用いて作成した。
機種 150C型(ミリポアウォーターズ社製) カラム Shodex M/S800 温度 140℃ 溶媒 オルトジクロロベンゼン サンプル濃度 5mg/8ml 以下に述べる実施例および比較例で得たポリプロピレ
ンの物性値を一括して第1表に示す。
<実施例> 実施例1 (固体触媒の調製) (イ) 固体生成物の合成 撹拌機,滴下ロートを備えた内容積500mlのフラスコ
をアルゴンで置換したのち,N−ヘプタン110mlとテトラ
−n−ブトキシチタン67mlをフラスコに投入し,フラス
コ内の温度を35℃に保った。n−ヘプタン108mlとエチ
ルアルミニウムセスキクロリド44.5mlよりなる溶液をフ
ラスコ内の温度を35℃に保ちながら滴下ロートから2時
間かけて徐徐に滴下した。滴下終了後60℃に昇温し,1時
間撹拌した。室温にて静置し固液分離し,N−ヘプタン10
0mlで4回洗浄を繰り返したのち,減圧乾燥し赤褐色の
固体生成物を得た。この固体生成物1g中にはチタン5.2m
mol,n−ブトキシ基7.0mmolが含有されていた。
(ロ) 固体触媒成分の合成 内容積100mlのフラスコをアルゴンで置換したのち,
上記(イ)で調製した固体生成物5.4gとn−ヘプタン27
mlをフラスコに投入し,フラスコ内の温度を65℃に保っ
た。次に,ジ−n−ブチルエーテル4.8mlと四塩化チタ
ン15.6mlを添加し,65℃で1時間反応をおこなった。室
温にて静置し,固液分離したのち,n−ヘプタン50mlで4
回洗浄を繰り返したのち,減圧乾燥して固体触媒成分を
得た。
(重合) 0.2ガラス製フラスコに脱水精製したn−ヘプタン1
00ml,ジエチルアルミニウムクロリド1.5mmol及び固体触
媒2.5gを順次加えたものに,ビニルシクロヘキサン4.2m
lを加え、60℃で4時間重合を継続した。ビニルシクロ
ヘキサン重合体を含む固体触媒は,脱水精製したn−ヘ
プタン100mlで洗浄後,スラリーの一部をサンプリング
し分析したところ固体触媒1g当たり1.3gのポリビニルシ
クロヘキサンが重合していた。
ひき続いて,窒素で置換した3SUS製撹拌機付きオ
ートクレーブに,脱水精製したn−ヘプタン1,(C2
H52Al(OBu0.3Cl0.7(OBuはブトキシ基を表す)で
表される有機アルミニウム8.5mmol,トルイル酸メチル0.
85mmol及び上記ビニルシクロヘキサン重合体を含む固体
触媒0.640gを順次加えプロピレン50g及び水素を分圧で
1.5atm添加し,60℃で重合を継続した。プロピレンは重
合圧力を6kg/cm2Gに保つように供給し6時間重合した。
次いでブタノール50mlを添加し重合を停止した後内圧を
パージし60℃で1時間処理し,内容物を取り出しろ過し
て187.5gのビニルシクロヘキサンとプロピレンのブロッ
ク共重合体を得た。ポリマーのMw/Mnは12.5であり,
〔η〕は1.98dl/gであり,CXSは1.0重量%であり,ま
た,該ポリマーのビニルシクロヘキサン重合体の含量は
1890ppmであった。
(物性測定) 該ポリマー100部に対して,イルガノックス1010 0.1
部,BHT 0.2部,カルシウムステアレート 0.1部を加
え,76mmφオープンロール(寺川製作所製)にて190℃で
3分溶融混練した後,試験片を作成し物性を測定した。
実施例2 (固体触媒の調製) 実施例1と同様の方法により調製した。
(重合) 0.2ガラス製フラスコに脱小精製したn−ヘプタン1
00ml,ジエチルアルミニウムクロリド1.5mmol及び固体触
媒1.0gを順次加えたものに,ビニルシクロヘキサン17ml
を加え,60℃で4時間重合を継続した。
ビニルシクロヘキサン重合体を含む固体触媒は,脱水
精製したn−ヘプタン100mlで洗浄後,スラリーの一部
をサンプリングし分析したところ固体触媒1g当り12.5g
のポリビニルシクロヘキサンが重合していた。
引き続いて,窒素で置換した3SUS製撹拌機付きオ
ートクレーブに,脱水精製したn−ヘプタン1,(C2
H52Al(OBu0.3Cl0.73CL0.7で表される有機アルミニ
ウム8.5mmol,トルイル酸メチル0.85mmol及び上記ビニル
シクロヘキサン重合体を含む固体触媒3.44gを順次加え
プロピレン50g及び水素を分圧で1.5atm添加し,60℃で重
合を継続した。プロピレンは重合圧力を6kg/cm2Gに保つ
ように供給し4時間重合した。次いでブタノール50mlを
添加し重合を停止した後内圧をパージし60℃で1時間処
理し,内容物を取り出しろ過して233gのビニルシクロヘ
キサンとプロピレンのブロック共重合体を得た。得られ
た重合体のMw/Mnは11.8であり,CXSは1.8重量%であり
〔η〕は1.81dl/gであり,また,該ポリマーのビニルシ
クロヘキサン重合体の含量は13400ppmであった。
(物性測定) 実施例1と同様の方法で行った。
実施例3 プロピレンで35℃,0.5kg/cm2Gに調圧された5.7m3SUS
製撹拌機付き反応器にn−ヘプタン2.7m3,(C2H52Al
(OBu0.3Cl0.3で表される有機アルミニウム20mol,ト
ルイル酸メチル2molを順次添加し,次いで,実施例1と
同様の方法で調製したビニルシクロヘキサンとプロピレ
ンのブロック共重合体を含む固体触媒3020gを加える。
温度を60℃に調温した後,プロピレン500kg/hrで6kg/cm
2Gまで昇圧した。引き続き,6kg/cm2Gの重合圧力を保持
するようにプロピレンを供給し重合を継続した。水素は
気相部の濃度が20容量%を保つように供給した。プロピ
レンの全供給量が802kgに達した時点でプロピレンの供
給を停止し,圧力が3kg/cm2Gになる迄重合を続けて完了
した。
重合スラリーを直ちに後処理槽に導き,BuOHにより重
合を停止した後60℃,13時間処理したスラリーを水洗し
た後,固液分離して550kgのポリマーが得られた。
生成したポリマーのMw/Mnは14.0であり,CXSは1.4重量
%であり,〔η〕は1.90dl/gであり,さらに,該ポリマ
ーのビニルシクロヘキサン重合体の含量は2180ppmであ
った。
(物性測定) 該ポリマー100部に対して,イルガノックス1010(チ
バガイギー社製,テトラキス〔メチレン−3−(3′,
5′−ジブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート,以下イルガノックス1010という。)0.1部,BHT
(2,6−ジ第三ブチル−P−クレゾール,以下BHTとい
う。)0.2部,カルシウムステアレート 0.1部を加え,
ヘンシェルミキサーで混合後,40mmφ造粒機(田辺プラ
スチック社製)にて,230℃で溶融混練後ペレット化し
た。このペレットを用い試験片を作成し物性を測定し
た。
例示した結晶性ポリプロピレンは,分子量分布が広
く,かつ,低結晶性ポリマーの含量が低いものであっ
て,かつ,ポリマー型造核剤であるポリビニルシクロヘ
キサンを含有するものである。
固体構造はdが高く,かつ,Lが6667×d−5894より小
さいものである。物性は弾性率,耐熱性,表面硬度の極
めて優れたものであった。
比較例1 (1) 固体触媒成分の合成 容量200の反応槽を窒素で置換した後,ヘキサン23
及びテトラブトキシチタン28.6kgを投入した。撹拌速
度47rpmで撹拌しながら内温を40℃に保った。
次に,40重量%のエチルアルミニウムセスキクロリド
のヘキサン溶液57kgを系の温度を40℃に保ちながら,3時
間かけて徐々に滴下した。ついで,40℃で30分間撹拌し
た後,60℃に昇温し,更に1時間熱処理を行った。反応
液をフィルターでろ過した後,ヘキサン90で3回洗浄
を繰り返し固体生成物を合成した。
次に,ヘキサン90を仕込み,固体生成物をスラリー
化した後,トリエチルアルミニウムの15%のヘキサン溶
液を1.2kg投入した。
撹拌速度60rpmで撹拌しながら,40℃に昇温した。40℃
で,エチレンモノマー3.3kgを2時間かけて徐々に供給
し,予備重合処理を行った。予備重合処理終了後,フィ
ルターでろ過した後,ヘキサン90で1回洗浄を行い,
エチレン予備重合処理固体を合成した。エチレン予備重
合処理固体をヘプタン90でスラリー化した後,系の温
度を30℃に保ちながら,ジ−イソアミルエーテル17を
添加し,30℃で1時間反応した後,75℃に昇温し,四塩化
チタン13.5を加え,75℃で更に,2時間反応を行った。
反応終了後,反応液をフィルターろ過した後,ヘプタン
90で4回洗浄を繰り返した。次にヘキサン90でリス
ラリーし,40重量%のジエチルアルミニウムクロリドヘ
キサン溶液1.6kgを加え,40℃に昇温した。プロピレン4.
5kgを2時間かけてフィードした。フィード終了後反応
液をろ過した後,90のヘキサンで1回洗浄し,乾燥し
た。
固体触媒成分(1)20kgを得た。この固体触媒成分
(1)中には3価のチタン原子が18.4重量%,イソ−ア
ミルエーテルが5.1重量%,塩素が41.2重量%,ブトキ
シ基が1.6重量%,ポリマーが33.7重量%含有されてい
た。
(2) 予備重合触媒の合成 内容積300の撹拌機付き反応器を窒素で充分に置換
した後に(1)で得た固体触媒成分(1)2.15kg,ブタ
ン100及びジエチルアルミニウムクロリド938gを投入
し,撹拌を開始した。ついで温度を40℃に調節して圧力
を5kg/cm2Gに保つようにプロピレンを供給した。2.45時
間重合した後にプロピレンの供給を停止し,反応器の下
部に設置したフィルターを使って液をろ過した。
ついでブタン100を投入し,撹拌した後にフィルタ
ーを使って液をろ過し,予備重合触媒を得た。得られた
予備重合触媒は下部に窒素供給ノズルを有するジャケッ
ト付きドラムに移送し,ジャケットに50℃の温水を流し
て窒素を小量供給することにより乾燥し,予備重合触媒
26.9kgを得た。
(3) プロピレン重合 内容積1m3の撹拌機付流動床型反応器を用いてプロピ
レン重合を実施した。
まず反応器を脱湿した窒素で充分置換した後に,循環
ラインに設置したガス循環器を起動して100m3/hrでガス
を循環した。このガス循環量は,重合の全工程で重合体
粒子を流動化状態に保ちうるものであって重合が終了し
て重合体粒子を反応器から抜き出すまで一定に保った。
ついで触媒分散用にプロピレン重合体粒子(〔η〕1.7d
l/g,平均粒径600μmのプロピレンホモポリマー)60kg
を反応器に供給し,プロピレンで系内を置換した後に5k
g/cm2Gまでプロピレンと水素で水素濃度が8.8mol%にな
るように昇圧した後に,次に示す助触媒成分を水素で加
圧してノズルから供給した。また,ジエチルアルミニウ
ムクロリド50gとメタクリル酸メチル1.25gついで(2)
で得た予備重合触媒42.6gを別のノズルから供給した。
重合は槽内温度を60℃で昇温し,5kg/cm2Gの圧力に1
時間保った後に,圧力を18.0kg/cm2Gまで昇圧して重合
を続行した。重合の期間中,水素濃度が8.8モル%にな
るように水素を供給した。
重合量が32kgに達したところで,重合体粒子を反応器
内に60kg残留せしめるよう抜きだし第1回目の重合を終
了した。
ジエチルアルミニウムクロリドの量を28g,メタクリル
酸メチルを0.7gにしたこと以外は第1回目の重合と同一
の触媒成分を供給して第2回の重合を実施した。第2回
目の重合は,触媒分散用に第1回の重合で得た重合体粒
子を残留せしめて使用したこと以外は同一の条件で実施
した。同様に重合を7回繰り返した後に重合体粒子を反
応器から全量抜き出した。抜き出した重合体粒子は,200
の撹拌混合槽に移送してプロピレンオキシド100gとメ
チルアルコール60gを添加して80℃で2時間処理し,つ
いで80℃で窒素を流しながら乾燥して白色粉末状重合体
を得た。
得られた重合体のMw/Mnは8.5であり,〔η〕は1.75で
あり,CXSは1.9重量%であった。
(物性測定) 該ポリマー100部に対して,イルガノックス1010を0.1
部,BHTを0.2部,カルシウムステアレートを0.1部加え,7
6mmφオープンロール(寺川製作所)にて190℃で3分溶
融混練した後,試験片を作成し物性を測定した。
比較例2 比較例1で得たポリマーを,20g当たり500mlのキシレ
ンに加え,130℃で加熱溶解した後,20℃で30分間静置
し,結晶性ポリマーを析出させ,ろ過により冷キシレン
可溶分を除去した。更に,回収した固体ポリマーをソッ
クスレー抽出器に移し,沸騰ヘプタンを6時間還流させ
て沸騰ヘプタン可溶分を抽出した後,減圧下で乾燥し
て,結晶性ポリマーのみからなる重合体を得た。この重
合体を比較例1と同様にして物性測定を行った。
比較例3 比較例1のポリマー100重量部に,実施例1と同様の
安定剤および造核剤(p−ターシャル−ブチル−安息香
酸アルミニウム塩0.3重量部)を加え,比較例1と同様
に物性を測定した。
比較例4 比較例1のポリマーを用いてプレス・シートを作成す
るに際して,冷却の段階で金型の上板の上および下板の
下に,それぞれ厚み6mmのアスベストからなる断熱板を
あてて冷却プレスで冷却することによって徐冷して得た
シートを試料とし物性測定を行った。
比較例1は,公知の触媒系を用いて結晶性ポリプロピ
レンを製造したものであるが本発明の構造と比較する
と,23℃における密度dが低く,かつ,小角X線散乱で
求めた長周期Lが6667×d−5894より大きいものであ
る。またその性能は本発明の目的とする水準より劣るも
のである。
比較例2は,比較例1の結晶性ポリプロピレンから分
別により非晶性重合体成分を除去したものである。比較
例1と比較すると23℃における密度dはやや増大する
が,長周期Lが6667×d−5894より大きいものである。
従って,弾性率,耐熱性,表面硬度の改良効果は小さい
ものである。
比較例3は,比較例1の結晶性ポリプロピレンに公知
の造核剤である,パラターシャリーブチル安息香酸アル
ミ塩を添加したものである。比較例1と比較してdの増
加が小さく,またLは6667×d−5894より大きいもので
ある。従って、弾性率,耐熱性が増大するがその程度は
小さく,また表面硬度は改善されない。
比較例4は,比較例1の結晶性ポリプロピレンを用い
て徐冷により成形加工した例を示す。dは著しく増大す
るがLも同時に増大した構造を有する。
性能は,比較例1と比較して弾性率がやや増大するが
耐熱性,表面硬度は改良されていない。
比較例5 (1) 固体触媒成分の合成 (A) 有機マグネシウム化合物の合成 撹拌機,還流冷却器,滴下ロート,温度計を備えた内
容積の1のフラスコをアルゴンで置換した後,グリニ
ャール用削状マグネシウム32.0gを投入した。
滴下ロートにブチルクロイド120gとジブチルエーテル
500mlを仕込み,フラスコ中のマグネシウムに約30ml滴
下し反応を開始させた。反応開始後50℃で4時間かけて
滴下を続け,滴下終了後,60℃で更に1時間反応を続け
た。この後,反応溶液を室温に冷却し,固形分を濾別し
た。
ジブチルエーテル中のブチルマグネシウムクロリドを
1規定硫酸で加水分解し,1規定水酸化ナトリウム水溶液
で逆滴定して濃度を決定したところ(指示薬としてフェ
ノールフタレインを使用),濃度は2.1モル/であっ
た。
(B) 固体触媒成分の合成 撹拌機,滴下ロートを備えた内容積1のフラスコを
アルゴンで置換した後,ヘキサン294ml,テトラブトキシ
シラン7.6g(22.2mmol)及びテトラキシシラン78.1g(3
75mmol)を投入し,均一溶液とし室温で30分間撹拌を行
った。次に(A)で合成した有機マグネシウム化合物19
0mlを,フラスコ内の温度を5℃に保ちながら滴下ロー
トから4時間かけて徐々に滴下した。
滴下終了後,5℃で更に1時間撹拌した後室温で固液分
離し,ヘキサン368mlで2回洗浄を繰り返した後トルエ
ン368mlで洗浄を行った。次いで,トルエン276ml及びフ
タル酸ジイソブチル37.1ml(139mmol)を加え,95℃で0.
5時間反応を行った。
反応後固液分離し,トルエン258mlで2回洗浄を行っ
た。洗浄終了後,フラスコにトルエン138ml,ブチルエー
テル18.3ml(108mmol)及び四塩化チタン325ml(2.96mo
l)を加え,95℃で3時間反応を行った。反応終了後,95
℃で固液分離した後,同温度でトルエン258mlで2回洗
浄を行った。
上述したブチルエーテルと四塩化チタンとの混合物に
よる処理をもう一度1時間行い,更にヘキサン368mlで
3回洗浄を繰り返した後,減圧乾燥して茶色の固体触媒
成分44.1gを得た。固体触媒成分にはチタン原子が2.1重
量%,マグネシウム原子が21重量%,フタル酸エステル
が7.6重量%含まれていた。
(2) 予備重合触媒の合成 内容量3の撹拌機付き反応器を窒素で充分に置換し
た後に(1)で得た固体触媒成分30g,ブタン0.8,ト
リエチルアルミニウム4.3g及びフェニルトリメトキシシ
ラン1.1gを投入し,撹拌を開始した。
ついで温度を18℃以下に調節してプロピレンを供給し
た。1.3時間重合した後にプロピレンの供給を停止し,30
分間放置した。その後ジャケットに40℃から45℃の温水
を流して予備乾燥を行った後,反応器を減圧にし2.5時
間乾燥した。以上の方法で予備重合触媒300gを得た。
(3) プロピレン重合 内容積1m3の撹拌機付き流動床型反応器を用いてプロ
ピレン重合を実施した。まず反応器を脱温した窒素で充
分置換した後に,循環ラインに設置したガス循環器を起
動して100m3/hrでガスを循環した。このガス循環量は重
合の全工程で重合体粒子を流動化状態に保ちうるもので
あって重合が終了して重合体粒子を反応器から抜き出す
まで一定に保った。ついで触媒分散用にプロピレン重合
体粒子(〔η〕1.7dl/g,平均粒径600μmのプロピレン
ホモポリマー)60kgを反応器に供給し,プロピレンで系
内を置換した後に5kg/cm2Gまでプロピレンと水素で水素
濃度が0.5モル%になるように昇圧した後に,次に示す
助触媒成分を水素で加圧してノズルから供給した。ま
た,トリエチルアルミニウム8.0g,フェニルトリメトキ
シシラン2.2g,ついで(2)で得た予備重合触媒11.9gを
ノズルから供給した。重合は槽内温度を80℃に昇温し,5
kg/cm2Gの圧力に1時間保った後に,圧力を18.0kg/cm2G
まで昇圧して重合を続行した。重合の期間中,水素濃度
が0.5mol%になるように水素を供給した。重合量が32kg
に達したところで,重合体粒子を反応器内に60kg残留せ
しめるよう抜きだし第1回目の重合を終了した。トリエ
チルアルミニウムの量を4.0g,フェニルトリメトキシシ
ラン量を1.1gにしたこと以外は第1回目の重合と同一の
触媒成分を供給して第2回の重合を実施した。第2回目
の重合は,触媒分散用に第1回目の重合で得た重合体粒
子を残留せしめて使用したこと以外は同一の条件で実施
した。同様に重合を7回繰り返した後に重合体粒子を反
応器から全量抜き出した。抜き出した重合体粒子は,200
の撹拌混合槽に移送してメチルアルコール60gを添加
して80℃で2時間処理し,ついで80℃で窒素を流しなが
ら乾燥して白色粉末状重合体を得た。
得られた重合体のMw/Mnは5.4であり,CXSは2.6重量%
であり,〔η〕は1.57であった。
得られた重合体を,比較例1と同様の方法で物性を評
価した。
比較例6 試験片を作成後,140℃で1時間熱処理をした以外は,
比較例5と同じ方法で試料を得た。なお,熱処理はヤマ
ト科学(株)製,強制熱風循環式オーブン(ヤマト科学
(株)製)を使用した。
比較例7 比較例5で得た重合体から比較例4と同様にして徐冷
プレス・シートを作成し,更にこのシートを150℃で1
時間熱処理して試料とした。熱処理は,比較例6と同じ
オーブンを使用した。
比較例8 (1) 固体触媒成分の調整 (A)有機マグネシウム化合物の合成,及び(B)固
体触媒成分の合成は比較例5,と同様の方法で行った。
(2) 重合 内容積5の撹拌機付きオートクレーブを使用してプ
ロピレンの重合を行った。オートクレーブを80℃で1時
間乾燥した後,真空ポンプで減圧にして,トリエチルア
ルミニウム0.5gとフェニルトリメトキシシラン0.08g,上
記(B)で調整した固体触媒成分38.0mg及びヘプタン1.
5を仕込み,0.39kg/cm2の分圧に相当する水素を加え
た。
ついで,75℃で全圧が6kg/cm2になるように,プロピレ
ンを供給し続け,75℃で90分間重合を行った。気相部を
パージした後0.056kg/cm2の分圧に相当する水素を加え7
5℃で全圧が6kg/cm2になるようにプロピレンを供給し続
け,75℃で更に50分間重合を行った。重合終了後,気相
部をパージした後イソブタノール50mlを加え60℃で30分
間撹拌を行った。
得られたポリマースラリーを固液分離し,各々の溶媒
を蒸発させた後,ヘプタン不溶部(HIP)140.0g,ヘプタ
ン溶解部(HSP)2.7gを得た。
HIP収率は98.1重量%であった。また,HIP部のMw/Mn
9.3であり,CXSは2.0重量%,〔η〕は1.58であった。
物性測定は,比較例1と同様の方法で行った。
比較例5は,比較例1と同様にdが低く,かつLは本
発明の範囲より大きいものであり,物性は弾性率,耐熱
性,表面硬度は本発明の目標とする水準より低いもので
ある。
比較例6,7,は比較例5の結晶性ポリプロピレンを熱処
理したものである。dは著しく増大するがLも増大する
ことからLは本発明の範囲よりおおきいものである。物
性は弾性率が増大するが耐熱性,表面硬度の改良の程度
は小さい。
比較例8は,分子量を変えて2段階で重合したもので
ある。分子量分布は比較例1と比較して広くなっている
がd,Lの改良効果は小さく,また物性の改良効果も小さ
いものである。
比較例9 実施例1において,ビニルシクロヘキサンの重合を行
わなかった以外は同様の方法でプロピレン重合体を得
た。得られたプロピレン重合体の〔η〕は1.94dl/gであ
り,Mw/Mnは16.3であり,CXSは0.8重量%であった。
また,物性測定も実施例1と同様の方法で測定した。
比較例10 比較例9で得たプロピレン重合体を用いて物性測定を
行った。ただし,物性測定は該ポリマー100部に対し
て,パラターシャリーブチル安息香酸アルミ塩を0.3部
加えた以外は実施例1と同様の方法で物性測定を行っ
た。
比較例11 触媒系を変えたことと,重合条件を変更したこと以外
は,実施例3の方法に従って,プロピレンの重合を実施
した。触媒系は,(1)固体触媒成分として実施例1で
合成したビニルシクロヘキサンを,予備重合した固体触
媒,(2)ジエチルアルミニウムクロリド,(3)ε−
カプロラクトンを使用した。得られた重合体の〔η〕は
1.79g/dlであり,CXSは1.7重量%であり,Mw/Mnは8.0であ
り,また,該ポリマーのビニルシクロヘキサン重合体の
含量は10000ppmであった。
物性測定は,実施例1と同様の方法で行った。
比較例9は,実施例1と同じ触媒系で重合したもので
あって造核剤を添加していないものである。
分子構造は実施例1と同様に分子量分布が広く,か
つ,低結晶性重合体の含量の低いものである。
Lは本発明の関係を満足するものであるが,明らかに
dが低いものである。
物性は,比較例1,5,と比較すると改良されているが,
実施例と比較すると明らかに劣るものである。
比較例10は,比較例9の結晶性ポリプロピレンに造核
剤としてパラターシャリーブチル安息香酸アルミ塩を添
加したものである。
dが小さく,かつ,Lが本願発明の範囲より大きいもの
である。物性は,実施例と比較して弾性率,耐熱性,の
改良の程度が小さいものである。
比較例11は,比較例1の触媒系を用いて重合した結晶
性ポリプロピレンに造核剤としてポリビニルシクロヘキ
サンを配合したものである。
dは高くなるがLは本発明の範囲より大きいものであ
る。物性は比較例1に比べ弾性率耐熱性,表面硬度は改
良されるが,実施例と比較すると明らかに劣るものであ
る。
<発明の効果> 本発明の要件,即ち,Mw/Mn≧10,〔η〕=0.8〜5.0dl/
g,CXS≦4重量%,d≧0.910であり,かつ,25℃における
小角X線散乱法で求めた長周期L≦6667d−5894の関係
を満足する結晶性ポリプロピレンの剛性,耐熱性,表面
硬度は極めて優れたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は結晶性ポリプロピレンの長周期L(Å)と,非
晶部分のスピン−スピン緩和時間T2a(μs)との関係
図である。 第2図は結晶化度のほぼ等しい結晶性ポリプロピレンの
T2aと曲げ弾性率との関係図である。
フロントページの続き (72)発明者 深尾 朋尚 千葉県市原市姉崎海岸5―1 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 野村 秀夫 千葉県市原市姉崎海岸5―1 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 坂井 治郎 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 近石 一弘 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 児島 俊郎 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−139710(JP,A) 特開 昭57−59916(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 110/06 C08L 23/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単独重合体の融点が270℃以上のα−オレ
    フィンまたはビニルシクロアルカンの重合体が1重量pp
    m−20重量%配合され、 重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比 Mw/Mn≧10, 135℃テトラリン溶媒で測定した極限粘度[η](dl/
    g)が 〔η〕=0.8〜5.0dl/g, 冷キシレン可溶分CXSの含有量が4重量%以下,23℃にお
    ける密度d(g/cm3)がd≧0.910であり,かつ25℃にお
    ける小角X線散乱法で求めた長周期L(Å)と23℃にお
    ける密度dが, L≦(6667d−5894) の関係にあることを特徴とする結晶性ポリプロピレン。
  2. 【請求項2】配合されるα−オレフィンの重合体が炭素
    数6以上の3位分岐α−オレフィンの重合体である請求
    項1記載の結晶性ポリプロピレン。
  3. 【請求項3】配合されるビニルシクロアルカンの重合体
    がビニルシクロヘキサンの重合体である請求項1記載の
    結晶性ポリプロピレン。
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