JP2772923B2 - ポリエステル霜降り調太細繊維及びその中間体並びにポリエステル霜降り調太細繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエステル霜降り調太細繊維及びその中間体並びにポリエステル霜降り調太細繊維の製造方法

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JP2772923B2 JP6259097A JP25909794A JP2772923B2 JP 2772923 B2 JP2772923 B2 JP 2772923B2 JP 6259097 A JP6259097 A JP 6259097A JP 25909794 A JP25909794 A JP 25909794A JP 2772923 B2 JP2772923 B2 JP 2772923B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドライタッチの風合い
を呈するポリエステル霜降り調太細繊維及びその中間体
並びにポリエステル霜降り調太細繊維の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は、溶融紡糸法により
得られるが、天然繊維や他の紡糸法によって得られる合
成繊維と比べて繊維表面が平滑であるために、風合いに
大きく影響し、ぬめりを含んだワキシー感を与え、肌に
馴染みにくいという欠点を有している。
【0003】従来より、ポリエステル繊維を粗面化し表
面の平滑性を低減する方法が種々知られている。例え
ば、繊維表面にプラズマ照射して凹凸を形成させる方法
があるが、この方法は、プラズマ放電の設備が高価であ
るため、コストアップとなる欠点がある。また、繊維中
に無機粒子を含有させ、アルカリ減量処理により溶出さ
せて繊維表面に凹凸を形成させる方法もあるが、この方
法のみでは、ドライタッチが不十分で肌に馴染みにくい
という欠点がある。
【0004】一方、ポリエステル繊維の風合いを改善す
るものとして、繊維の長手方向に繊度が変化する太細繊
維があり、糸条としたときに部分的異収縮混繊糸となる
ことから、太細繊維から得られる布帛は、特異な風合い
を呈する。しかしながら、太細繊維の形態だけではドラ
イタッチの風合いを得るには不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ル繊維に含有させる無機粒子の量、製糸方法、または更
にアルカリ減量処理について検討の結果、なされたもの
であり、本発明の目的は、粗面化された繊維表面を有
し、ドライタッチの風合いを呈するポリエステル霜降り
調太細繊維を得ることにあり、また、かかるポリエステ
ル霜降り調太細繊維中間体を工業的に安定に得ることに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレンテレ
フタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルか
ら構成され、一次粒子の平均粒子径が0.1〜1μmの
アナターゼ型二酸化チタンを1.0〜3.0重量%含有
するポリエステル未延伸糸を延伸し、アルカリ水溶液に
て減量処理することによって得られた繊維長手方向に太
部と細部を有するポリエステル太細繊維であって、該繊
維の少なくとも太部表面に円形状及びまたは楕円形状の
平均孔径0.1〜5μmの微細ボイドが形成されたこと
を特徴とするポリエステル霜降り調太細繊維、及び、エ
チレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリ
エステルから構成され、一次粒子の平均粒子径が0.1
〜1μmのアナターゼ型二酸化チタンを1.0〜3.0
重量%含有するポリエステル未延伸糸を、下記(1)〜
(5)を満たす条件で2段延伸してなることを特徴とす
るポリエステル霜降り調太細繊維中間体、
【0007】(1) MDR×0.45≦TDR≦MD
R×0.60 (2) TDR=DR1×DR2 (3) MDR×0.40≦DR1≦MDR×0.55 (4) HRT≦Tc (5) Tg≦HPT≦Tc 但し、式中、TDRは総延伸倍率、MDRは未延伸糸の
最大延伸倍率、DR1は第1延伸倍率、DR2は第2延伸
倍率、HRTは第1延伸域における温度(℃)、HPT
は第2延伸域における温度(℃)、Tcは未延伸糸の結
晶化温度(℃)、Tgは未延伸糸のガラス転移温度
(℃)を示す。
【0008】並びに、前記中間体を、アルカリ水溶液に
て減量率5重量%以上の減量処理を施して繊維の少なく
とも太部表面に表面の40%以上を占める二酸化チタン
の溶出による平均孔径0.1〜5μmの微細ボイドを形
成させることを特徴とするポリエステル霜降り調太細繊
維の製造方法にある。
【0009】本発明のポリエステル霜降り調太細繊維
は、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とす
るポリエステルから構成され、一次粒子の平均粒子径が
0.1〜1μmのアナターゼ型二酸化チタンを1.0〜
3.0重量%含有するポリエステル未延伸糸を延伸し、
アルカリ水溶液にて減量処理することによって得られた
繊維長手方向に太部と細部を有するポリエステル太細繊
維であり、かつ該繊維の少なくとも太部表面には円形状
及びまたは楕円形状の平均孔径0.1〜5μmの微細ボ
イドが形成されている。本発明のポリエステル霜降り調
太細繊維について、以下の製造方法とともに説明する。
本発明におけるエチレンテレフタレートを主たる繰り返
し単位とするポリエステルとは、テレフタル酸またはそ
のエステル形成性誘導体を主たる酸成分とし、エチレン
グリコールまたはそのエステル形成性誘導体を主たるジ
オール成分とするポリエステルであり、好ましくはポリ
エチレンテレフタレートが挙げられるが、酸成分または
ジオール成分の一部が他の酸成分またはジオール成分と
置き換えられ共重合されたポリエステルであってもよ
い。
【0010】共重合される他の酸成分としては、アジピ
ン酸、セバシン酸、イソフタール酸、ナフタレンジカル
ボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホン
ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等
のジカルボン酸類またはそのエステル形成性誘導体、5
−ナトリウムスルホイソイソフタール酸、2−ナトリウ
ムスルホイソイソフタール酸、1,8−ジカルボキシナ
フタレン−3−スルホン酸ナトリウム或いはこれらのカ
リウム塩、リチウム塩等の金属スルホネート基含有ジカ
ルボン酸類またはそのエステル形成性誘導体、p−オキ
シ安息香酸、p−β−オキシカルボン酸またはそのエス
テル形成性誘導体等が挙げられる。
【0011】また、共重合される他のジオール成分とし
ては、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の
低級アルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス
(β−オキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールAの
ビスグリコールエーテル等が挙げられる。更に、ポリエ
ステルが線状である範囲で、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸等のポリカルボン酸、ペンタエリスリトール、ト
リメチロールプロパン、グリセリン等のポリオール、或
いはモノハイドリックポリアルキレンオキシド、フェニ
ル酢酸等の重合禁止剤が用いられていてもよい。
【0012】かかるポリエステルは、公知の方法によっ
て合成することができる。例えば、ポリエチレンテレフ
タレートについて説明すれば、テレフタル酸とエチレン
グリコールとの直接エステル化反応、テレフタル酸ジメ
チルエステルとエチレングリコールとのエステル交換反
応或いはテレフタル酸とエチレンオキサイドの付加反応
により、テレフタル酸のグリコールエステルまたはその
低重合物を生成させ、次いで重縮合させることにより合
成する。
【0013】更に、本発明におけるポリエステルの合成
にあたっては、公知の触媒、抗酸化剤、着色防止剤、エ
ーテル結合副生防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤等を適宜
用いられる。
【0014】本発明において、ポリエステルに含有され
る二酸化チタンは、硬度及び水、エチレングリコール等
の分散媒に対する分散安定性の点から、アナターゼ型二
酸化チタンであることが必要であり、また一次粒子の平
均粒子径が0.1〜1μmであることが必要である。平
均粒子径が0.1μm未満或いは1μmを超えると、繊
維に満足すべきボイドが形成されず、好ましい風合いが
得られない。
【0015】ポリエステルへの二酸化チタンの含有量
は、1.0〜3.0重量%、好ましくは1.5〜2.5
重量%とする。含有量が1.0重量%未満では、繊維表
面にボイドが形成されるが、布帛としたときにドライ感
が低く、3.0重量%を超えると、製糸安定性及び高次
加工での通過安定性が悪化し、工業的に安定に繊維を得
ることができない。
【0016】二酸化チタンのポリエステルへの添加配合
は、ポリエステルの重縮合反応が完結する以前の任意の
段階で行うことができる。
【0017】本発明においては、ポリエステル霜降り調
太細繊維の製造に、二酸化チタン含有ポリエステルを溶
融紡糸して得た未延伸糸を用いるものである。未延伸糸
としては、紡糸速度が1500〜2500m/minの
範囲で紡糸して得られた未延伸糸を用いることが望まし
く、紡糸速度が1500m/min未満では、自然延伸
領域が大きく良好な太細差は得られるものの、太部が低
配向となりアルカリ減量処理での破断強度の低下が著し
く、品質及び工程安定性を損ない、また、2500m/
minを超えると、自然延伸領域が小さく、良好な太細
差は得られないばかりでなく、アルカリ減量処理での繊
維表面のボイド形成が不十分となる。
【0018】未延伸糸は、中空部を有しない中実繊維の
形態であっても、また中空部を有する中空繊維繊維の形
態であってもよく、また、繊維の断面形状や中空部形状
が円形であっても、また異形であってもよい。更に未延
伸糸は、前記二酸化チタンを含有するポリエステルが少
なくとも外部に配置された芯鞘型複合繊維或いはサイド
バイサイド型複合繊維の状態であってもよい。
【0019】本発明は、ポリエステル未延伸糸を特定の
条件で2段延伸することにより太部と細部を形成するこ
とが必要である。すなわち、第1延伸においては、加熱
温度HRTは、未延伸糸の結晶化温度Tc以下の温度と
し、第1延伸倍率DR1は、最大延伸倍率をMDRで表
すと、MDR×0.40〜MDR×0.55と低めに設
定して未延伸糸を延伸する。なお、用いる未延伸糸の結
晶化温度、配向度の違いによりMDRの利用率が異なる
ので、第1延伸で得られる太細繊維の残留伸度が70〜
110%となるように設定することが好ましい。この第
1延伸で得られる太細繊維は、太部が比較的長く、高伸
度、高収縮率で、太部と細部との繊度差の大きい繊維で
ある。
【0020】第1延伸で得られた太細繊維を、更に、第
2延伸において、総延伸倍率TDRがMDR×0.45
〜MDR×0.60となる第2延伸倍率DR2で追加延
伸、好ましくはDR21.00〜1.20で延伸し、第
2延伸域でガラス転移温度Tg以上結晶化温度Tc以下
の加熱温度HPTで熱処理する。この第2延伸により、
太部と細部が短くランダムに分散した太細繊維が得られ
る。
【0021】本発明においては、2段延伸した後の太細
繊維を中間体として、更に、得られた太細繊維にアルカ
リ水溶液にてアルカリ減量処理を施すことにより、本発
明のポリエステル霜降り調太細繊維を得るものである。
アルカリ減量処理は、熱セット糸、仮撚加工糸等の糸条
の形態でも、また織物、編物等の布帛形態で施してもよ
い。アルカリ水溶液に用いるアルカリ化合物としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等が挙げられが、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムが特に好ましく用いられる。
【0022】アルカリ減量処理は、アルカリ化合物の種
類によっても異なるが、アルカリ水溶液濃度が0.1〜
30重量%、処理温度が常温〜100℃、好ましくは7
0〜100℃、処理時間が1分〜4時間、好ましくは3
0〜90分の条件で行われる。本発明におけるアルカリ
減量処理においては、減量率5重量%以上の減量となる
ように処理を施すことが必要である。
【0023】かかるアルカリ減量処理により、ポリエス
テル基質と共に二酸化チタンの溶出が生じ、繊維の少な
くとも太部表面に円形状及びまたは楕円形状のボイドが
形成され、それらの平均孔径として0.1〜5μmの微
細ボイドが複数形成される。形成されるボイドは、繊維
の細部表面では、比較的大きなボイドが繊維軸直角方向
の長さが0.5〜1.0μm、繊維軸方向の長さが2.
0〜3.5μmの大きさであることが好ましく、細部表
面の30〜50%を占め、繊維の太部表面では、比較的
大きなボイドが繊維軸直角方向の長さが2.0〜3.5
μm、繊維軸方向の長さが1.5〜2.0μmの大きさ
であることが好ましく、太部表面の40〜100%を占
める。
【0024】本発明によれば、太部における二酸化チタ
ンの溶出が生じ易く、二酸化チタンの粒子径に基づき平
均孔径がほぼ制御されたボイドが形成され、表面が良好
に粗面化され、しかも濃染色性を呈する太部と細部が短
くランダムに分散していることから霜降り調を奏するポ
リエステル太細繊維を製造しうる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例中、部、%とあるは、重量部、重量%
をそれぞれ意味し、○、△、×は、良好、やや良好、不
良をそれぞれ示す。また、太部表面ボイド占有率は、次
の方法によって測定した。
【0026】太部表面ボイド占有率:ポリエチレンテレ
フタレートよりなる100デニール/36フィラメント
の繊維を用いメリヤス編地とし、精練及び定長熱セット
を施した後、水酸化ナトリウム3%水溶液にて減量率2
0%のアルカリ減量処理を施し、乾燥し評価サンプルと
した。このサンプルを走査型電子顕微鏡(日本電子
(株)製JSM−T100)により、繊維の太部の20
00倍拡大SEM写真を撮り、繊維表面形態を観察し
た。また、繊維の太部表面における平均孔径0.1〜5
μmのボイドの占有率を画像解析装置((株)ニコン製
ルーゼックス3)により測定した。
【0027】(実施例1)テレフタル酸100部とエチ
レングリコール52部をエステル化槽に仕込み、4kg
/cm2の加圧下260℃にてエステル化を行い、得ら
れた反応生成物に、トリメチルフォスフェイト、三酸化
アンチモン%及び一次粒子の平均粒子径が0.3μmの
アナターゼ型二酸化チタンを、生成ポリマーに対し1.
0%、2.0%及び3.0%となるようにそれぞれエチ
レングリコール分散液として加え、重合槽に移した。重
合槽で高真空下285℃にて所定時間重縮合を行い、
1,1,2,2−テトラクロルエタン/フェノール(1
/1)の混合溶媒中25℃でオストワルド型粘度計で測
定した極限粘度が0.68のポリマーを得た。
【0028】このポリマーを、常法によりチップ化、乾
燥し、孔径0.25mmの円形孔を36個設けた紡糸口
金を用い、285℃にて溶融紡糸した。吐出糸条を冷却
固化した後油剤を付与し、紡糸速度2100m/min
にて引き取り、全繊度167デニール、最大延伸倍率M
DRが3.3〜3.5の未延伸糸を得た。この未延伸糸
を、第1延伸倍率DR11.65、第2延伸倍率DR
21.01、総延伸倍率TDR1.67、第1延伸域温
度HRT110℃、第2延伸域温度HPT120℃で2
段延伸することにより、100デニール/36フィラメ
ント、破断強度3.0g/d、破断伸度80%、沸水収
縮率15%、糸斑0.9%の太細糸を得た。
【0029】得られた太細糸を、メリヤス編地とし、精
練、定長熱セットを施し、水酸化ナトリウム3%水溶液
にて減量率20%のアルカリ減量処理を施した。得られ
たメリヤス編地の構成糸の霜降り調太細糸の太部表面ボ
イド占有率を測定し、その結果を表1に示した。また、
得られた太細糸を、製織し、精練、定長熱セット、減量
率20%のアルカリ減量処理及び染色を行い、織物での
風合い評価を行い、その結果を表1に示した。
【0030】(実施例2〜3)実施例1において、二酸
化チタン量を、2.0%、3.0%に代えた以外は、実
施例1と同様にして太細糸を得た。その後実施例1と同
様に得られた霜降り調太細糸の太部表面ボイド占有率、
織物風合いを測定、評価した結果を表1に示した。
【0031】(比較例1〜4)実施例1において、二酸
化チタン量、紡糸速度及び第1延伸倍率を表1に示した
条件に変更した以外は、実施例1と同様にして太細糸を
得た。その後実施例1と同様に得られた霜降り調太細糸
の太部表面ボイド占有率、織物風合いを測定、評価した
結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、太部表面のボイド形成
により粗面化された繊維表面としたことから、ドライタ
ッチの風合いを呈するポリエステル霜降り調太細繊維が
得られ、織物、編物等の布帛にあっては、ドライタッチ
の優れた風合いを奏するものであり、また、かかるポリ
エステル霜降り調太細繊維をその中間体を含め工業的に
安定に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるポリエステル霜降り調太細繊維の
太部表面の走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)で
ある。
【図2】本発明によるポリエステル霜降り調太細繊維の
細部表面の走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−220717(JP,A) 特開 平5−239714(JP,A) 特開 平4−333614(JP,A) 特開 平4−57932(JP,A) 特開 昭61−89320(JP,A) 特開 昭57−143515(JP,A) 特開 平3−82817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 1/00 - 6/96

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンテレフタレートを主たる繰り返
    し単位とするポリエステルから構成され、一次粒子の平
    均粒子径が0.1〜1μmのアナターゼ型二酸化チタン
    を1.0〜3.0重量%含有するポリエステル未延伸糸
    を延伸し、アルカリ水溶液にて減量処理することにより
    得られた繊維長手方向に太部と細部を有するポリエステ
    ル太細繊維であって、該繊維の少なくとも太部表面に円
    形状及びまたは楕円形状の平均孔径0.1〜5μmの微
    細ボイドが形成されたことを特徴とするポリエステル霜
    降り調太細繊維。
  2. 【請求項2】 太部表面に、繊維軸直角方向の長さが
    2.0〜3.5μm、繊維軸方向の長さが1.5〜2.
    0μmの大きさのボイドを有する請求項1記載のポリエ
    ステル霜降り調太細繊維。
  3. 【請求項3】 太部表面に形成されたボイドが、太部表
    面の40〜100%を占める請求項1または請求項2記
    載のポリエステル霜降り調太細繊維。
  4. 【請求項4】 細部表面に、繊維軸直角方向の長さが
    0.5〜1.0μm、繊維軸方向の長さが2.0〜3.
    5μmの大きさのボイドを有する請求項1、請求項2ま
    たは請求項3記載のポリエステル霜降り調太細繊維。
  5. 【請求項5】 細部表面に形成されたボイドが、細部表
    面の30〜50%を占める請求項1、請求項2、請求項
    3または請求項4記載のポリエステル霜降り調太細繊
    維。
  6. 【請求項6】 エチレンテレフタレートを主たる繰り返
    し単位とするポリエステルから構成され、一次粒子の平
    均粒子径が0.1〜1μmのアナターゼ型二酸化チタン
    を1.0〜3.0重量%含有するポリエステル未延伸糸
    を、下記(1)〜(5)を満たす条件で2段延伸してな
    ることを特徴とするポリエステル霜降り調太細繊維中間
    体。 (1) MDR×0.45≦TDR≦MDR×0.60 (2) TDR=DR×DR (3) MDR×0.40≦DR≦MDR×0.55 (4) HRT≦Tc (5) Tg≦HPT≦Tc 但し、式中、TDRは総延伸倍率、MDRは未延伸糸の
    最大延伸倍率、DRは第1延伸倍率、DRは第2延
    伸倍率、HRTは第1延伸域における温度(℃)、HP
    Tは第2延伸域における温度(℃)、Tcは未延伸糸の
    結晶化温度(℃)、Tgは未延伸糸のガラス転移温度
    (℃)を示す。
  7. 【請求項7】 ポリエステル未延伸糸が、紡糸速度15
    00〜2500m/minで紡糸して得られたポリエス
    テル未延伸糸である請求項6記載のポリエステル霜降り
    調太細繊維中間体。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7記載のポリエス
    テル霜降り調太細繊維中間体を、アルカリ水溶液にて減
    量率5重量%以上の減量処理を施して繊維の少なくとも
    太部表面に繊維の40%以上を占める二酸化チタンの溶
    出による平均孔径0.1〜5μmの微細ボイドを形成さ
    せることを特徴とするポリエステル霜降り調太細繊維の
    製造方法。
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