JP2589226B2 - ポリエステル糸および繊維製品 - Google Patents

ポリエステル糸および繊維製品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太さ斑を有し且つ該太
さ斑が単繊維間で糸の長さ方向にランダムに分散してい
るポリエステルマルチフィラメント糸およびその製造方
法、そのマルチフィラメント糸から形成されたステープ
ル、並びにそれらのマルチフィラメント糸またはステー
プルを用いて製造された繊維製品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリエステル繊維は、繊維表面の
滑らかさのために特有のワキシー感を有し、天然繊維に
比べて風合が劣っていた。そのような欠点を改良する目
的で、繊維中に不活性微粒子を含有させ、その微粒子を
酸やアルカリで溶解除去して繊維表面を凹凸にする方法
が提案されている。しかしながら、この方法による場合
は、艶消し効果はあるものの、繊維の延伸により生ずる
空洞部と微粒子の除去による空洞の形成とが相俟って空
洞部の増大を招き、透明性に欠けた繊維となり、染色す
ると白っぽい、いわゆるパステル調の色を呈し、鮮明な
色彩に仕上がらないという欠点を有していた。
【0003】上記方法を改良するものとして、超微粒子
とアルカリ減量を組み合わせた方法も提案されており
(特開昭57−193519号公報、特公昭59−24
233号公報等)、この方法による場合は、光波長オー
ダーの超微細な凹凸粗面を繊維表面に形成させることが
できて、風合および発色性を大幅に改良することができ
る。しかしながら、この方法による繊維から布帛を製造
して衣服等を形成した場合には、生地が薄地であって手
触りが良い割りにはシルエットが良好なものにならずド
レープ性等の点で充分満足のゆくものではなかった。そ
して、ドレープ性を改良するために繊維径を小さくした
り、アルカリ減量率を増大すると、ドレープ性は良好に
なるものの、繊維の曲げ剛さや剪断剛さを小さくして布
帛の張り腰が不足するという欠点を生じていた。
【0004】また、風合等を改良する目的で、糸条を構
成する繊維に太さ斑を設けた斑糸も提案されており、そ
のような斑糸には、図1に示すように、太さ斑が糸条の
長さ方向に沿って所定間隔ごとに一部に集中している集
中型斑糸と、図2に示すように、太さ斑が糸条の長さ方
向に沿って単繊維間でずれている分散型斑糸とが知られ
ている。しかしながら、集中型斑糸の場合は、延伸され
ていない太い部分が染色工程等における熱処理、アルカ
リ減量処理等によって脆くなり、その脆い部分が一部に
集中しているために、布帛等にした場合に穴あきが発生
し易く、しかもふくらみのある布帛を得にくいという欠
点を有していた。一方、分散型斑糸ではそのような欠点
は生じないが、糸条の製造時にエアー加工等を施して延
伸点を繊維の長さ方向にランダムに分散させてから低延
伸処理を施す必要があり、製造工程が繁雑になり生産性
に劣るという欠点を有していた。
【0005】
【発明の内容】本発明者らは、上記した従来技術におけ
るような欠点がなく、ワキシー感のないドライなタッチ
と自然なふくらみを有し、ドレープ性やシルエット性が
良好で、しかも白っぽいパステルカラー調にならずに穏
やかで深みのある色調に染色可能なポリエステル糸を、
簡単な製造工程で生産性良く製造することを目的として
研究を行ってきた。その結果、ポリエステル繊維中に特
定の粒径、屈折率および比重を有する微粒子を含有させ
ておき、それを二次転移点−10℃以下の温度で、自然
延伸倍率以下の低延伸倍率で延伸すると、上記の目的に
沿ったポリエステル分散型斑糸が得られることを見出し
て本発明を完成した。
【0006】したがって、本発明は、平均粒径1μm以
下、屈折率2.0以下、真比重2.5以上の微粒子を3重
量%以上含有する長さ方向に太さ斑を有するポリエステ
ルフィラメントの集合したポリエステルマルチフィラメ
ント糸であって、フィラメントの太さ斑が単繊維間で糸
の長さ方向にランダムに分散しているポリエステルマル
チフィラメント糸である。更に、本発明は、平均粒径1
μm以下、屈折率2.0以下、真比重2.5以上の微粒子
を3重量%以上含有するポリエステルマルチフィラメン
ト糸を、二次転移点−10℃以下の温度で、自然延伸倍
率以下の低延伸倍率で部分延伸することによって上記ポ
リエステルマルチフィラメント糸を製造する方法を包含
する。また、本発明は、上記ポリエステルマルチフィラ
メント糸から製造されたポリエステルステープル、並び
に該ポリエステルポリエステルマルチフィラメント糸ま
たはポリエステルステープル糸用いて製造された繊維製
品をも包含する。
【0007】本発明において、ポリエステルフィラメン
トを形成するポリエステルとしては、テレフタール酸、
イソフタール酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン酸、
フタール酸、α,β−(4−カルボキシフェノキシ)エ
タン、4,4−ジカルボキシジフェニ−ル、5−ナトリ
ウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;アジ
ピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;またはそ
れらのエステル類の酸成分と、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、1,4−ブタンジオ−ル、ネオペ
ンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロ
ヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール化合
物から形成された繊維形成性ポリエステルを挙ることが
できる。そのうちでも、ポリエステルの構成単位の主要
部分が、ポリエチレンテレフタレート単位および/また
はポリブチレンテレフタレート単位からなるポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチ
レンテレフタレート共重合体が望ましい。また、ポリエ
ステルフィラメントは、制電剤、抗酸化剤、艶消剤、染
顔料、難燃剤等のポリエステル繊維において通常用いら
れている添加物を必要に応じて含有していてもよい。
【0008】そして、本発明ではポリエステルフィラメ
ント中に平均粒径1μm以下、屈折率2.0以下、真比
重2.5以上の微粒子を3重量%以上含有させることが
必要である。微粒子の平均粒径が1μmよりも大きい
と、アルカリやその他の溶媒を使用して粗面化処理を施
した場合に、繊維表面に大きなクレーターを生じて白っ
ぽいパステル調になり鮮明な深みのある色調に染色され
ず、またポリエステルフィラメントを紡糸、延伸する際
に断糸や毛羽が発生し易くなる。また、ポリエステル繊
維が白っぽくなく鮮明に染色されるためには、微粒子の
屈折率がポリエステルの屈折率に近いことが必要であ
る。この点から微粒子の屈折率は2.0以下であること
が必要であり、特に、1.75以下であるのが好まし
い。
【0009】更に、ポリエステル繊維の比重は一般に
1.36〜1.41程度であるが、ポリエステル繊維から
なる布帛に張り腰をもたせてシルエット性やドレープ性
を良好にするためには、ポリエステル繊維の比重をそれ
よりも大きくする必要がある。そのために、本発明で
は、真比重が2.5以上の比重の高い微粒子を使用し、
これを3重量%以上の量でポリエステル繊維中に含有さ
せるのであり、特に真比重が3.5以上の微粒子を3〜
20重量%の割合で含有させるのが好ましい。そして、
真比重が2.5以上の微粒子を3重量%以上含有させる
ことによってポリエステル繊維の比重が1.425以
上、好ましくは1.44〜1.6の高比重になる。微粒子
の含有量が20重量%を超えると製糸性等が不良にな
り、また繊維重量が逆に高くなり過ぎて望ましくない。
【0010】上記した本発明の目的に適合する微粒子の
例としては、平均粒径を1μm以下にした、屈折率が
2.0以下で且つ真比重が2.5以上である、アルミナ、
ジルコン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化マグネ
シウム、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム等の不
活性微粒子を挙げることができる。微粒子をポリエステ
ル中に含有させる方法としては、微粒子の存在下にポリ
エステルの重合を行う方法、または重合後のポリエステ
ル中に微粒子を溶融混合する方法等の任意の方法を使用
することができる。
【0011】そして、本発明のポリエステルマルチフィ
ラメント糸では、図2に示したように、マルチフィラメ
ントを構成するフィラメントの各々が、その長さ方向に
沿って太い部分と細い部分とが繰り返して存在する太さ
斑を有するフィラメントであることが必要である。その
場合にポリエステルフィラメントの太い部分は通常約2
〜7デニールであり、細い部分は太い部分の約40〜7
0%の太さの約0.8〜5デニールであるのが望まし
い。また、一本のフィラメントにおけるその太さ斑は、
フィラメントの長さ方向に沿って一定の周期で規則的に
繰り返すようになっていても、またはランダムになって
いてもよいが、マルチフィラメント糸になったときに、
各フィラメント間でその細い部分と太い部分とが重なら
ず(一致せず)にランダムに分散していることが必要で
ある。ポリエステルマルチフィラメント糸が各フィラメ
ント間で長さ方向に分散したランダムな太さ斑を有する
ことによって、染色した場合に自然な色調を有し、しか
もふくらみのある良好な風合を得ることができる。
【0012】細い部分と太い部分とが各フィラメント間
で重ならずランダムに分散している本発明のポリエステ
ルマルチフィラメント糸は、中間配向または高配向未延
伸ポリエステルマルチフィラメント糸を、そのガラス転
移点−10℃以下の温度で,自然延伸倍率以下の低い延
伸倍率で部分延伸することにより製造することができ
る。ここで、中間配向または高配向未延伸ポリエステル
マルチフィラメント糸としては、複屈折率が約15〜5
0×10-3のものを使用するのがよく、中間配向または
高配向未延伸ポリエステルマルチフィラメント糸の破断
延伸倍率を(A)とした場合に、太さ斑を有するポリエス
テルマルチフィラメント糸を製造するための上記部分延
伸は、破断延伸倍率(A)の約50〜60%の倍率とする
のがよい。ここで、破断延伸倍率(A)は、ほぼ下記の
数式1で表される。
【数1】破断延伸倍率(A) = E/100 + 1 [式中、Eは中間配向または高配向未延伸ポリエステル
マルチフィラメント糸を80℃で伸長した場合の破断伸
度(%)を表す]
【0013】微粒子を含有しない中間配向または高配向
未延伸ポリエステルマルチフィラメント糸を上記した破
断延伸倍率(A)の約50〜60%の低い延伸倍率で延
伸した場合には、その細い部分と太い部分とが各フィラ
メント間でランダムにならず揃った図1に示した集中型
斑糸になるが、本発明では中間配向または高配向未延伸
ポリエステルマルチフィラメント糸中に多量の微粒子を
含有させておくことによって、上記したような破断延伸
倍率(A)の約50〜60%の低い延伸倍率で延伸する
だけで、細い部分と太い部分とが各フィラメント間でラ
ンダムになった分散型の斑糸を極めて簡単に且つ生産性
良く製造することができ、太細をランダムにするために
従来のようなエアー等による加工を延伸前に行う必要が
ない。
【0014】太さ斑を有する糸条においては、一般に未
延伸の太い部分が濃色に染色され、延伸された細い部分
が淡色に染色され、且つ太い未延伸部分は高収縮性であ
り細い延伸部分は低収縮性である。そして、細い部分と
太い部分とが各フィラメントで揃って位置する集中型斑
糸の場合には、加熱を伴う染色処理を行うと、濃色の高
収縮部と淡色の低収縮部とが各フィラメント間でランダ
ムにならず横に揃って並び、マルチフィラメント糸の長
さ方向に沿って交互に繰り返した状態になる。その結
果、マルチフィラメント糸の長さ方向に沿って濃淡の
差、太細の差および収縮率の差が極端に大きくなって、
色調が不良になり穏やかで深みのある色調にならず、し
かも全体的にふくらみのある布帛等の繊維製品にならな
い。それに対して、本発明のポリエステルマルチフィラ
メント糸では、濃色の高収縮部と淡色の低収縮部とがラ
ンダムに分散し且つ絡み合った状態となるために、布帛
等の繊維製品にした場合に穏やかで深みのある色調を有
すると共に全体的に均一なふくらみのある高品質のもの
を得ることができる。
【0015】本発明のポリエステルマルチフィラメント
糸は、フィラメント糸のまま編織物や不織布などの繊維
製品の製造に使用することができ、またはステープル状
に切断して不織布、紡績糸、編織物等の製造に使用する
ことができる。したがって、本発明は、ポリエステルマ
ルチフィラメント糸だけでなく、ステープル、紡績糸、
それらから製造した編織物、不織布等の布帛等の繊維製
品をも包含する。そのような繊維製品を製造するに際し
ては、必要に応じて混繊、混綿、混紡等の任意の方法で
本発明のフィラメント糸またはステープルを他の繊維と
を組み合わせて使用してもよい。
【0016】本発明のフィラメント糸およびステープル
から製造された布帛等の繊維製品はアルカリ減量処理等
を施さなくてもシルエット、ドレープ性に優れており、
そのまま使用できる。しかしながら、アルカリ減量処理
を施すとシルエット、ドレープ性が一層良好になると共
に、繊維表面に超微細な凹凸を形成させることができ、
風合および発色性が大幅に改善される。本発明の繊維製
品では、アルカリ減量処理を受けやすい未延伸の太い部
分が糸条の特定の箇所に集中しておらず、糸条を形成す
るフィラメント間でずれてランダムに分散しているの
で、アルカリ減量処理によって、特定の部分のみが脆く
なり繊維製品に穴があく等の問題を生じない。本発明の
フィラメント糸、ステープル、紡績糸、布帛等の繊維製
品は、ポリエステル繊維およびそれからなる繊維製品に
対するのと同様にして染色することができ、白っぽくな
く鮮明でしかも穏やかな自然な色調に染色される。
【0017】
【実施例】以下の実施例において、微粒子の平均粒径
は、ブレーン空気透過法によって測定された値を用い
た。 実 施 例 平均粒径0.58μm、屈折率1.64および真比重4.
49の硫酸バリウムを10重量%含有するポリエチレン
テレフタレート(固有粘度0.65)を48ホールの紡
糸口金から溶融紡糸し、2000m/分の速度で巻き取
って、150d/48fの中間配向紡糸原糸(伸度26
5%、複屈折率19×10-3)を得た。なお、この原糸
の破断延伸倍率は3.68であった。この糸条を、延伸
温度60℃、延伸倍率2.06(破断延伸倍率の56
%)、延伸速度800m/分で延伸して、73d/48
fの糸条を得た。この糸条は、太い部分と細い部分とが
各フィラメント間でランダムに分散している図2に示す
分散型の斑糸であり、その比重は1.468であった。
また、糸条を構成する各フィラメントの細い部分の繊度
の平均は1.3d/fであり、太い部分の繊度の平均は
3d/fであった。
【0018】この糸条を用いてタテヨコ同一糸による平
織物をつくり、常法により糊抜きリラックス精錬および
ヒートセットを行った後、アルカリ浴で減量率17%ま
で常法により減量加工した後、常法により高温染色を行
った。その結果、この織物は、粗面化された繊維表面に
よるドライタッチ、高比重化による良好なドレープ性、
シルエットを有し、ランダムに分散した太さ斑を有する
繊維の染色に起因する穏やかで深みのある色調、ランダ
ムな収縮差に基づく全体的なふくらむのある優れた織物
であった。
【0019】比 較 例 硫酸バリウムを含有しないポリエチレンテレフタレート
(固有粘度0.67)を48ホールの紡糸口金から溶融
紡糸し、2000m/分の速度で巻く取って、150d
/48fの中間配向紡糸原糸(伸度255%、複屈折率
20×10-3)を得た。なお、この原糸の自然延伸倍率
は3.55であった。この糸条を、延伸温度60℃、延
伸倍率1.99(自然延伸倍率の56%)、延伸速度8
00m/分で延伸して、76d/48fの糸条を得た。
この糸条は、太い部分と細い部分とが各フィラメント間
で横方向に揃った集中型の斑糸であり、その比重は1.
394であった。また、糸条を構成する各フィラメント
の細い部分の繊度の平均は1.3d/fであり、太い部
分の繊度の平均は3d/fであった。この糸条を用いて
実施例におけるのと同様にして織物をつくり、減量加工
および染色処理をおこなったところ、従来のポリエステ
ル織物特有のワキシー感があり、ドレープ性の劣った織
物であった。また、太い部分と細い部分とが集中してい
るために、その色調も穏やかでなく斑の激しい色調であ
り、またふくらもなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明のポリエステルマルチフィラメン
ト糸およびステープルは、粗面化された繊維表面による
ドライタッチ、高比重化による良好なドレープ性、シル
エットを有し、ランダムに分散した太さ斑によって白っ
ぽくなく穏やかで深みのある色調、ランダムな収縮差に
起因する全体的で良好なふくらむを有する、品質の優れ
た布帛等の繊維製品を提供することができる。また、太
さ斑が集中しておらず分散しているために、染色工程等
における熱処理やアルカリ減量処理等を施した場合に、
特定の部分のみが脆くならず、そのために特定の部分で
の糸条の切断や穴あきが発生しない。更に、本発明の方
法による場合には、糸条の製造時にエアー加工等を施し
て延伸点を繊維の長さ方向にランダムに分散させてから
低延伸処理を施すという従来の繁雑な工程が不要であ
り、微粒子を含有する中間配向または高配向ポリエステ
ル未延伸糸を単に自然延伸倍率以下の低い延伸倍率で延
伸するという簡単な操作を行うだけで、生産性よく太さ
斑がランダムに分散した糸条を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維の太い部分と細い部分とが横方向に揃って
並んだ集中型の斑糸を模式的に示した図である。
【図2】繊維の太い部分と細い部分とが横方向に並ばず
ランダムに分散して存在する分散型の斑糸を模式的に示
した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02J 1/22 D02J 1/22 M (56)参考文献 特開 平2−118120(JP,A) 特開 昭62−57918(JP,A) 特公 昭58−44762(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径1μm以下、屈折率2.0以
    下、真比重2.5以上の微粒子を3重量%以上含有する
    長さ方向に太さ斑を有するポリエステルフィラメントが
    集合したポリエステルマルチフィラメント糸であって、
    フィラメントの太さ斑が単繊維間で糸の長さ方向にラン
    ダムに分散しているポリエステルマルチフィラメント
    糸。
  2. 【請求項2】 平均粒径1μm以下、屈折率2.0以
    下、真比重2.5以上の微粒子を3重量%以上含有する
    ポリエステルマルチフィラメント糸を、二次転移点−1
    0℃以下の温度で自然延伸倍率以下の低延伸倍率で部分
    延伸することを特徴とする請求項1のポリエステルマル
    チフィラメント糸の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1のポリエステルマルチフィラメ
    ント糸から製造されたポリエステルステープル。
  4. 【請求項4】 請求項1のポリエステルポリエステルマ
    ルチフィラメント糸または請求項3のポリエステルステ
    ープルを用いて製造された繊維製品。
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