JP2770252B2 - エポキシ樹脂組成物、封止材用エポキシ樹脂組成物、積層板用エポキシ樹脂組成物及びソルダーレジスト用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、封止材用エポキシ樹脂組成物、積層板用エポキシ樹脂組成物及びソルダーレジスト用エポキシ樹脂組成物

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JP2770252B2 JP3327830A JP32783091A JP2770252B2 JP 2770252 B2 JP2770252 B2 JP 2770252B2 JP 3327830 A JP3327830 A JP 3327830A JP 32783091 A JP32783091 A JP 32783091A JP 2770252 B2 JP2770252 B2 JP 2770252B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐湿性に優れ、また長
期安定性に優れるエポキシ樹脂組成物、封止材用エポキ
シ樹脂組成物、積層板用エポキシ樹脂組成物及びソルダ
ーレジスト用エポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子産業を中心とする科学技術の
急速な進歩に伴い、各電気機器基材及びその原料に対す
る要求性は益々厳しくなっている。中でも半導体関連技
術の進歩はめざましく、半導体のメモリーの集積度は増
々向上し、それに伴い配線の微細化とチップサイズの大
型化が進んでいる。また半導体のメモリーの集積度の向
上とともに、実装方法もまたスルーホール実装から表面
実装への移行が進んでいるが、表面実装の自動化ライン
ではリード線の半田付けの際に半導体パッケージが急激
な温度変化を受け、このため樹脂成形部にクラックが生
じたり、リード線と樹脂との間の界面が劣化し、この結
果として耐湿性が低下するという問題がある。
【0003】前述の問題を解決するため、半導体パッケ
ージを半田浴に浸漬する際の熱衝撃を緩和する半導体封
止材用樹脂組成物が種々提案されている。例えば、シリ
コーン化合物を添加した樹脂組成物、熱可塑性オリゴマ
ーを添加した樹脂組成物あるいはシリコーン変性した樹
脂組成物等の方法が提案されているが、いずれの樹脂組
成物も半田浴浸漬後、成形物にクラックが生じてしまい
信頼性のある半導体封止材用樹脂組成物が得られるには
至っていない。
【0004】また前記封止材用樹脂組成物の主成分であ
るエポキシ樹脂の硬化剤として用いるフェノール樹脂に
ついても、従来使用されているノボラックフェノール樹
脂やノボラッククレゾール樹脂に代えて、例えば、耐湿
性に優れた耐熱性フェノール樹脂として、ジシクロペン
タジエン変性フェノール樹脂等が提案されている(特開
昭63−110213号公報)。しかし、前記ジシクロ
ペンタジエン変性物は、反応性が低く、また軟化点が高
いという欠点があり、さらには成型性が劣るという問題
があるため、半田浴浸漬時のクラックを完全に防止する
には至っていない。
【0005】半導体封止材用樹脂組成物に用いるエポキ
シ樹脂としては、主としてノボラックエポキシ樹脂が用
いられているが、最近では、前述の問題を解決するため
に、例えばビスフェノール化合物あるいはビスヒドロキ
シナフタレン等の二価のフェノール化合物をジグリシジ
ル化したエポキシ樹脂が提案され、使用されている。該
エポキシ樹脂は、分子量が低いにもかかわらず、硬化物
のガラス転移点温度Tgが高く、無機充填材の添加量も
増やせるという利点はあるものの、得られる硬化物の可
撓性が充分ではなく、また耐湿性に劣るという欠点があ
る。
【0006】また高速電子機器の分野においては、近
年、電子素子の高密度化、信号の高速化、高周波数化に
伴い、高速電子機器材料における信号伝達の遅延化や装
置の発熱が問題になっている。信号伝達の遅延時間は、
使用するプリント配線板材料の比誘電率の平方根に比例
して大きくなるため、高速電子機器のプリント配線板材
料としては、誘電率の低い材料が求められている。しか
しながら、一般に広くプリント配線板材料として用いら
れているガラス布を基材とするエポキシ樹脂積層板は、
誘電率が4.5〜5.0とかなり大きく、高速電子機器
用若しくは高周波機器用材料として用いた場合には、十
分な速度で信号伝達を行うことができないという問題が
ある。そこで誘電率を低くするために、ポリエチレン、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリスルホン等を用いた積層板が開発されている
が、前記積層板に使用する樹脂は、熱可塑性樹脂である
ため、強度または半田耐熱性等が十分でないという問題
がある。また、一般にエポキシ樹脂積層板に用いるエポ
キシ樹脂は、ノボラックエポキシ樹脂を主成分とし、難
燃化を目的として臭素化エポキシ樹脂を配合したものが
使用されているが、誘電特性は使用するエポキシ樹脂の
構造に起因する場合が多いために、ノボラックエポキシ
樹脂に代わって高速電子機器用、高周波機器用プリント
基板材料として用いることができ、且つ誘電特性に優れ
るエポキシ樹脂の開発が望まれているが、未だ開発され
ていないのが現状である。
【0007】更にまた、ソルダーレジストは、プリント
配線板に電子部品を半田付けする際に、半田付け部分以
外の場所に、半田が付着するのを防止すると同時に配線
回路を保護する目的で被覆される材料である。そのた
め、半田耐熱性、耐水溶性フラックス性、電気絶縁性、
密着性、良好なプレッシャークッカーテスト(PCT)
特性等が要求される。また、ソルダーレジストはメッキ
レジストとしてそのまま用いられることも多く、その場
合には耐アルカリ性、耐酸性及び耐メッキ性等が要求さ
れる。
【0008】該ソルダーレジストとしては、使用目的に
応じ、各種タイプのレジストが使用されている。例え
ば、産業用プリント基板においては、エポキシ系の熱硬
化型レジストインクが用いられており、民生用プリント
基板においては、紫外線硬化型レジストインクが主に用
いられている。また最近では、微細な配線を形成するこ
とができる、感光性フィルム形状のドライフィルム型ソ
ルダーレジストあるいは液状の感光性ソルダーレジスト
が多く使用されている。しかしながら、ソルダーレジス
トには、半田耐熱性、耐水溶性フラックス性、電気絶縁
性、密着性及び良好なPCT特性が要求されるため、ノ
ボラックエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂が必須成分とし
て配合されているが、従来用いられているエポキシ樹脂
では、最近におけるソルダ−レジストに要求される半田
耐熱性、密着性、耐薬品性等を満たすには至っていな
い。更に感光性ソルダーレジストの場合においては、前
述の特性を向上させるためにエポキシ樹脂の配合比率を
高めると、光硬化反応性が低下して、未露光部分の現像
性が低下し、良好なレジストパターンが形成できず、ま
た耐メッキ性が劣るという問題が生じる。さらにまたノ
ボラックエポキシ樹脂を配合した場合、硬化膜の可撓性
に欠けるという問題もあり、前記問題点のないエポキシ
樹脂の開発が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は反応
性、耐湿性及び作業性に優れるエポキシ樹脂組成物を提
供することにある。
【0010】本発明の別の目的は耐熱性、耐湿性、耐ク
ラック性、機械特性及び電気特性に優れる封止材用エポ
キシ樹脂組成物を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は耐熱性、接着性、耐湿
性、電気特性、誘電特性、寸法安定性及びドリル加工性
に優れる積層板用エポキシ樹脂組成物を提供することに
ある。
【0012】本発明の更に他の目的は、密着性、電気絶
縁性、耐電蝕性、半田耐熱性、レベラー用水溶性フラッ
クスに対する非白化性、耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ
性、耐メッキ性及びPCT性に優れるソルダーレジスト
用エポキシ樹脂組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式化5で表わされるエポキシ樹脂(以下エポキシ樹脂
(I)と称す)及び硬化促進剤を必須成分として含むこ
とを特徴とするエポキシ樹脂組成物が提供される。
【0014】
【化5】
【0015】また本発明によれば、前記エポキシ樹脂
(I)、フェノ−ル樹脂、硬化促進剤及び無機充填材を
必須成分として含むことを特徴とする封止材用エポキシ
樹脂組成物が提供される。
【0016】更に本発明によれば、前記エポキシ樹脂
(I)、硬化剤及び硬化促進剤を必須成分として含むこ
とを特徴とする積層板用エポキシ樹脂組成物が提供され
る。
【0017】更にまた本発明によれば、前記エポキシ樹
脂(I)、硬化促進剤及び無機充填材を必須成分として
含むことを特徴とするソルダ−レジスト用エポキシ樹脂
組成物が提供される。
【0018】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。
【0019】本発明のエポキシ樹脂組成物において必須
成分として用いるエポキシ樹脂は、前記一般式化5で表
わされるエポキシ樹脂(I)である。前記エポキシ樹脂
(I)において、R2の炭素数が5以上の場合、mが1
1以上の場合若しくはnが3以上の場合には製造が困難
である。また前記エポキシ樹脂(I)の数平均分子量
は、400〜3000の範囲であるのが好ましく、特に
好ましくは300〜800の範囲である。
【0020】前記エポキシ樹脂(I)としては、具体的
には例えば、下記一般式化6、化7、化8等を好ましく
挙げることができる(但し式中R1は、下記化学式化
9、化10、化11、化12で表わされる基を示し、m
およびxは、0〜10の整数を示す。但しm≧xであ
り、mが1以上の場合には各々のR1は、異なる基であ
ってもよい)。
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】前記エポキシ樹脂(I)を調製するには、
4−ビニルシクロヘキセン及び/又は5−ビニルノルボ
ルネンと下記一般式化13(式中R2は、炭素数1〜4
のアルキル基を示し、nは0〜2の整数を示す)で表わ
されるフェノール類とを、酸触媒の存在下にて反応させ
て得られるフェノール樹脂を、エピクロルヒドリン、エ
ピブロムヒドリン等のグリシジル化剤と反応させてグリ
シジル化する等して得ることができる。
【0029】
【化13】
【0030】前記エポキシ樹脂(I)の原料成分として
用いる前記4−ビニルシクロヘキセン及び5−ビニルノ
ルボルネンは、ブタジエンとシクロペンタジエンとのデ
ィールスアルダー反応により容易に得られる化合物であ
る。この際4−ビニルシクロヘキセンと5−ビニルノル
ボルネンとは、各々単独で用いることができ、また混合
して用いる際には、重量比で100:1〜1:100の
範囲の割合で混合して用いるのが好ましい。
【0031】また前記エポキシ樹脂(I)のもう一方の
原料成分として用いる前記一般式化13で表わされるフ
ェノール類としては、具体的には例えば、フェノール、
o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、t
−ブチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、
2,4−ジメチルフェノール等を好ましく挙げることが
でき、特に得られる樹脂の精製の容易さや経済性の点で
フェノール、クレゾール類、キシレノール類を好ましく
挙げることができる。
【0032】前記4−ビニルシクロヘキセン及び/又は
5−ビニルノルボルネンとフェノール類とを反応させる
際の仕込み割合は、前記フェノール類の仕込み量を4−
ビニルシクロヘキセン及び/又は5−ビニルノルボルネ
ンの仕込み量に対して0.8〜12倍モル当量とするの
が好ましく、さらに好ましくは2〜10倍モル当量であ
る。前記フェノール類の仕込み量が0.8倍モル当量未
満の場合には所望の分子量を有するエポキシ樹脂(I)
が得られず、12倍モル当量を超えると未反応のフェノ
ール類の除去に多大の労力を要するので好ましくない。
【0033】前記4−ビニルシクロヘキセン及び/又は
5−ビニルノルボルネンとフェノール類とを反応させる
際において用いる酸触媒としては、三フッ化ホウ素;三
フッ化ホウ素のエーテル錯体、水錯体、アミン錯体、フ
ェノール錯体またはアルコール錯体等の三フッ化ホウ素
錯体;三塩化アルミニウム、ジエチルアルミニウムモノ
クロリド等のアルミニウム化合物;塩化鉄;四塩化チタ
ン;硫酸;フッ化水素;トリフルオロメタンスルホン酸
等を好ましく使用することができ、特に活性と触媒の除
去の容易さの点から三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・
エーテル錯体、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フ
ッ化ホウ素・水錯体、三フッ化ホウ素・アルコール錯
体、三フッ化ホウ素・アミン錯体が好ましく、さらには
三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体が最
も好ましい。また前記酸触媒の使用量は、使用する触媒
により異なるが、例えば、三フッ化ホウ素・フェノール
錯体の場合は、前記4−ビニルシクロヘキセン及び/又
は5−ビニルノルボルネン100重量部に対して0.1
〜20重量部が好ましく、特に好ましくは0.5〜10
重量部である。
【0034】更に前記反応においては、溶剤を使用して
も使用しなくても実施することができ、溶剤を使用しな
い場合はフェノール類の仕込み量を4−ビニルシクロヘ
キセン及び/又は5−ビニルノルボルネンの仕込み量に
対して当量以上、特に3〜10倍当量用いるのが好まし
い。また溶剤を使用する場合、該溶剤としては、反応を
阻害しない溶剤であれば特に限定されるものではなく、
具体的には例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素化合物等を好ましく挙げることができ
る。また反応温度は、使用する酸触媒の種類により異な
るが、例えば三フッ化ホウ素・フェノール錯体を用いる
場合には、好ましくは20〜170℃、さらに好ましく
は40〜150℃の範囲である。前記反応温度が170
℃を超えると、触媒の分解又は副反応が生じ、20℃未
満の場合には、反応が遅延し、経済的に不利であるので
好ましくない。
【0035】また前記反応を行う際に、4−ビニルシク
ロヘキセン及び/又は5−ビニルノルボルネンを遂次的
に添加する方法を用いる場合には、前記4−ビニルシク
ロヘキセン及び/又は5−ビニルノルボルネンの単独重
合を防止することもできる。
【0036】前記反応においては、反応終了後、触媒を
瀘別あるいは失活させ、次いで得られる溶液を濃縮する
ことにより前記エポキシ樹脂(I)の前駆体であるフェ
ノール樹脂を得ることができる。触媒の除去法は使用す
る触媒の種類により異なるが、例えば、三フッ化ホウ素
・フェノール錯体の場合は、触媒の1〜10倍モル量の
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等を添加して触
媒を失活させた後、触媒を瀘過することが好ましい。ま
た瀘過にあたっては溶剤を添加したり、瀘過物の温度を
上げる等の処理をすることにより作業性を良くするのが
望ましい。
【0037】更に得られるフェノール樹脂をグリシジル
化して、前記エポキシ樹脂(I)を製造するが、該グリ
シジル化反応方法としては、ノボラックフェノール樹脂
をグリシジル化し、ノボラックエポキシ樹脂とする方法
と同様の公知の方法を用いることができ、具体的には水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基の存在下、前
記フェノール樹脂をエピクロヒドリン、エピブロムヒド
リン等のグリシジル化剤と反応させたのち、水洗、濃縮
する等して得ることができる。また得られるエポキシ樹
脂を電子材料に使用する場合には、ノボラックエポキシ
樹脂またはビスA型エポキシ樹脂を製造する場合と同様
に、副生する塩化ナトリウムを水洗工程で完全に除去す
る必要がある。
【0038】前記フェノ−ル樹脂とグリシジル化剤との
反応をより具体的に説明すると、例えば、通常10〜8
0℃の温度に調節した、前記フェノール樹脂と前記グリ
シジル化剤との混合物中に、水酸化ナトリウム等のアル
カリ水溶液を連続的に添加する等して行なうことができ
る。この際前記グリシジル化剤の使用量は、前記フェノ
ール樹脂に対して、好ましくは2〜20倍モル当量、さ
らに好ましくは3〜7倍モル当量である。この間、減圧
下にて、グリシジル化剤との共沸蒸留により水を留去す
ると、反応がより速く進行する。反応終了後、水洗によ
り、副生する塩化ナトリウム及び未反応のアルカリを除
去するが、その際、グリシジル化剤を蒸留により回収し
て反応溶液を濃縮した後、該濃縮物を他の溶剤に溶解
し、水洗してもよい。この際用いる溶剤としては、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、ブ
チルセロソルブ等を好ましく挙げることができる。水洗
後、加熱濃縮することにより、前記エポキシ樹脂(I)
を得ることができる。
【0039】前記エポキシ樹脂(I)中におけるエポキ
シ樹脂基の含有量は、目的に応じて任意であり、特に限
定されるものではないが、エポキシ当量を230〜47
0mg/グラム当量とするのが好ましく、特に好ましく
は300〜400mg/グラム当量である。即ち前記エ
ポキシ樹脂(I)のエポキシ基含有率は、フェノ−ルユ
ニット全体に対して50〜100%であるのが好まし
く、換言すれば、前記一般式化5において、m=10で
あって、R3及びR4が、グリシジル基の場合には、xが
4以上であるのが好ましい。前記エポキシ基の含量が、
250mg未満、即ち含有率が50%未満の場合には、
得られる樹脂硬化物の架橋密度が低くなるため好ましく
ない。
【0040】本発明のエポキシ樹脂組成物において必須
成分として用いる硬化促進剤としては、例えば、第三級
ホスフィン類、イミダゾール類、第三級アミン類等を好
ましく用いることができ、具体的には、前記第三級ホス
フィン類としては、下記一般式化14(式中、R5,R6
及びR7は同一若しくは異なる基であって、水素原子、
炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基を示す)
で表わされるホスフィン類、例えばトリエチルホスフィ
ン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等
を好ましく挙げることができる。
【0041】
【化14】
【0042】また前記第三級アミン類としては、例えば
ジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノ)フェノール、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン等を
好ましく挙げることができる。イミダゾール類として
は、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,
4−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、
2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダ
ゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、1−プ
ロピル−2−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−エチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2
−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイ
ミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチル
イミダゾール等を挙げることができ、特に好ましくは2
−メチルイミダゾール(2Mz)、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデセン(DBU)、トリフェニ
ルホスフィン(TPP)、ジメチルベンジルアミン(B
DMA)及びこれらの混合物等を挙げることができる。
【0043】前記エポキシ樹脂(I)と硬化促進剤との
配合割合は、前記エポキシ樹脂(I)100重量部に対
して、硬化促進剤を0.05〜50重量部とするのが好
ましく、0.5〜10重量部とするのが特に好ましい。
【0044】また本発明のエポキシ樹脂組成物において
は、エポキシ樹脂成分として、前記エポキシ樹脂(I)
に加えて、更にその他のエポキシ樹脂を併用して用いる
こともできる。前記その他のエポキシ樹脂としては、例
えばノボラックエポキシ樹脂として、商品名「スミエポ
キシESCN−220L」(住友化学工業(株)製)、
商品名「エピコ−ト180」(油化シェルエポキシ
(株)製)、商品名「QUATREX2410」(ダウ
ケミカル(株)製)、商品名「YDCN−702P」、
商品名「YDCN−703S」(以上東都化成(株)
製)等;ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂として、商品
名「エピコ−ト1001」(油化シェルエポキシ(株)
製)等;特殊エポキシ樹脂、商品名「YX−4000」
(油化シェル(株)製)等を好ましく挙げることができ
る。また前記その他のエポキシ樹脂を用いる際の使用量
は、前記エポキシ樹脂(I)100重量部に対して、3
00重量部以下が好ましく、100重量部以下が特に好
ましい。
【0045】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物は、
前記エポキシ樹脂(I)、フェノール樹脂、硬化促進剤
及び無機充填材を必須成分として含むことを特徴とす
る。
【0046】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物にお
いて必須成分として用いるエポキシ樹脂(I)は、前記
一般式化5で表わされるエポキシ樹脂(I)である。
【0047】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物にお
いて必須成分として用いるフェノール樹脂としては、例
えばノボラック型フェノール樹脂、商品名「タマノール
758」、商品名「タマノール759」(荒川化学工業
(株)製)、「ECN−1280」(チバガイギー
(株)製)等;臭素化ノボラック型フェノール樹脂、ポ
リビニルフェノール、臭素化ポリビニルフェノール、テ
トラブロモビスフェノールA等の多価フェノール化合物
等を好ましく挙げることができる。さらにジシクロペン
タジエンとフェノール類との共重合物、本発明のエポキ
シ樹脂(I)の原料である4−ビニルシクロヘキセン及
び/又は5−ビニルノルボルネンとフェノール類との共
重合物等を使用することもできる。
【0048】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物にお
いて必須成分として用いる硬化促進剤としては、前記エ
ポキシ樹脂組成物の硬化促進剤成分として具体的に例示
した化合物等を好ましく用いることができる。
【0049】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物にお
いて必須成分として用いる無機充填材成分としては、シ
リカ粉末等を好ましく用いることができる。
【0050】前記エポキシ樹脂(I)、フェノール樹
脂、硬化促進剤及び無機充填材成分の配合割合は、エポ
キシ樹脂(I)100重量部に対して、フェノール樹脂
が好ましくは20〜180重量部、さらに好ましくは5
0〜120重量部、硬化促進剤が好ましくは0.01〜
5.0重量部、さらに好ましくは0.5〜3.0重量部
であり、無機充填材の配合割合は、封止材用エポキシ樹
脂組成物全体に対して、好ましくは50〜90重量%、
さらに好ましくは65〜85重量%である。前記フェノ
ール樹脂の配合割合が20重量部未満の場合には、硬化
性が低下し、180重量部を超えると、得られる硬化物
の物性、例えば、硬度、耐湿性等が著しく低下するので
好ましくない。また前記硬化促進剤の配合割合が0.0
1重量部未満の場合には、硬化性が著しく低下し、5.
0重量部を超えると、前記封止材用エポキシ樹脂組成物
のポットライフが短くなり作業性が低下するので好まし
くない。更に無機充填材の配合割合が50重量%未満の
場合には、耐熱性が低下し、90重量%を超えると流動
性が低下して封止が困難となるので好ましくない。
【0051】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物に
は、エポキシ樹脂成分として、前記エポキシ樹脂(I)
に加えて、その他のエポキシ樹脂を併用することもでき
る。前記その他のエポキシ樹脂としては、前記エポキシ
樹脂組成物において具体的に例示したエポキシ樹脂等が
挙げられ、その使用量も好ましくは前述と同様である。
【0052】また本発明の封止用エポキシ樹脂組成物に
は、更に上記各成分に加えて、必要に応じて、シランカ
ップリング剤、ブロム化エポキシ樹脂、三酸化アンチモ
ン、ヘキサブロモベンゼン等の難燃剤、カーボンブラッ
ク、ベンガラ等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス
等の離型剤及びシリコンオイル、ゴム等の低応力添加剤
等の種々の添加剤を適宜配合してもよい。
【0053】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物を成
型材料として製造するには、前記エポキシ樹脂(I)、
フェノール樹脂、硬化促進剤、無機充填材及び必要に応
じて、その他の添加剤をミキサー等によって十分に均一
に混合した後、更に熱ロールまたはニーダー等で溶融混
練し、冷却後粉砕する等して成型材料とすることができ
る。得られる成型材料は、電子部品あるいは電気部品の
封止、被覆、絶縁等に適用することができ、機械特性、
電気特性、耐湿性および耐クラック性にも優れる。
【0054】本発明の積層板用エポキシ樹脂組成物は、
前記エポキシ樹脂(I)、硬化剤及び硬化促進剤を必須
成分として含むことを特徴とする。
【0055】本発明の積層板用エポキシ樹脂組成物にお
いて必須成分として用いるエポキシ樹脂(I)は、前記
一般式化5で表わされるエポキシ樹脂(I)である。
【0056】本発明の積層板用エポキシ樹脂組成物にお
いて用いる硬化剤としては、たとえばジシアンジアミ
ド、芳香族アミン類、ノボラックフェノール類、酸無水
物等公知の硬化剤を好ましく用いることができ、使用に
際しては単独若しくは混合物として用いることができ
る。
【0057】また本発明の積層板用エポキシ樹脂組成物
において用いる硬化促進剤としては、前記エポキシ樹脂
組成物において具体的に列挙した硬化促進剤を用いるこ
とができる。
【0058】前記エポキシ樹脂(I)、硬化剤及び硬化
促進剤の配合割合は、前記エポキシ樹脂(I)100重
量部に対し、硬化剤を好ましくは0.01〜100重量
部、さらに好ましくは0.5〜50重量部、硬化促進剤
を好ましくは0.01〜50重量部、特に好ましくは
0.05〜10重量部配合するのが好ましい。前記硬化
剤の配合割合が、0.01重量部未満の場合には、硬化
性が低下し、100重量部を超えると、硬化物の物性、
例えば、硬度、耐湿性等が著しく低下するので好ましく
ない。
【0059】本発明の積層板用エポキシ樹脂組成物に
は、エポキシ樹脂成分として、前記エポキシ樹脂(I)
に加えて、更にその他のエポキシ樹脂を併用させること
もできる。前記その他のエポキシ樹脂としては、前記エ
ポキシ樹脂組成物において具体的に例示したエポキシ樹
脂等を好ましく用いることができ、その使用量も前述と
同様であるのが好ましい。
【0060】さらに本発明の積層板用エポキシ樹脂組成
物には、積層板用エポキシ樹脂組成物において通常配合
される溶剤、フィラー等の添加剤を、硬化物の物性が低
下しない範囲で配合することができる。前記溶剤として
は、例えばメチルエチルケトン、アセトン、エチレング
リコールモノメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、
キシレン、トルエン等を好ましく用いることができる。
【0061】本発明の積層板用エポキシ樹脂組成物を用
いて積層板を製造するには、従来公知の方法でよく、具
体的には例えば、先ず前記エポキシ樹脂(I)、硬化
剤、硬化促進材及びさらに必要に応じて他の添加剤を混
合し、更に溶剤を添加して溶解させて樹脂ワニスとす
る。得られる樹脂ワニスを樹脂含量が、例えば50重量
%等の所望の量になるように調節し、ガラス布を浸漬さ
せて該ガラス布に含浸させ、加熱乾燥してB−ステージ
状のプリプレグを得る。次いで、得られたプリプレグを
所定枚数重ねて積層成形し、加熱加圧する方法等によ
り、接着性および加工性に優れる積層板を得ることがで
きる。また積層成形時に、必要に応じて銅箔等の金属箔
を積層させてもよい。
【0062】本発明のソルダーレジスト用エポキシ樹脂
組成物は、前記エポキシ樹脂(I)、硬化促進剤および
無機充填材を必須成分として含むことを特徴とする。
【0063】本発明のソルダーレジスト用エポキシ樹脂
組成物において必須成分として用いるエポキシ樹脂
(I)は、前記一般式化5で表わされるエポキシ樹脂
(I)である。
【0064】本発明のソルダーレジスト用エポキシ樹脂
組成物において必須成分として用いる硬化促進剤として
は、前記エポキシ樹脂組成物の硬化促進剤成分として具
体的に例示した化合物等を好ましく用いることができ
る。
【0065】本発明のソルダーレジスト用エポキシ樹脂
組成物において必須成分として用いる無機充填材として
は、タルク、石英、アルミナ、硫酸バリウム等公知の無
機充填材を好ましく使用することができる。
【0066】前記硬化促進剤の配合割合は、前記エポキ
シ樹脂(I)100重量部に対して、好ましくは0.1
〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部であ
る。前記硬化促進剤の配合割合が、0.1重量部未満の
場合には、硬化性が著しく低下し、10重量部を超える
と、前記ソルダーレジスト用エポキシ樹脂組成物のポッ
トライフが短くなり作業性が低下するので好ましくな
い。
【0067】また前記無機充填材の添加量は、溶剤を除
くソルダーレジスト用エポキシ樹脂組成物全体に対し、
5〜30重量%の範囲で添加するのが好ましい。前記無
機充填材の添加量が、5重量%未満の場合には、耐熱性
等が低下し、30重量%を超えると流動性が低下して封
止が困難となり、また各種物性が低下するので好ましく
ない。
【0068】本発明のソルダーレジスト用エポキシ樹脂
組成物には、エポキシ樹脂成分として、前記エポキシ樹
脂(I)に加えて、更にその他のエポキシ樹脂を併用さ
せることもできる。前記その他のエポキシ樹脂として
は、前記エポキシ樹脂組成物において具体的に例示した
エポキシ樹脂等を好ましく用いることができ、その使用
量も前述と同様であるのが好ましい。
【0069】更に本発明のソルダーレジスト用エポキシ
樹脂組成物には、必要に応じてフタロシアニンブルー、
シアニングリーン、ハンザイエロー等の着色顔料や各種
蛍光顔料、エアロジル等のチクソトロピー性をコントロ
ールするための微粒子等を配合してもよい。
【0070】本発明のソルダーレジスト用エポキシ樹脂
組成物を使用するには、熱硬化型ソルダーレジストまた
は感光性ソルダーレジストとして用いることができ、該
熱硬化型ソルダーレジストとして用いる場合には、前記
各成分を混合し、また感光性ソルダーレジストとして用
いる場合には、前記各成分に加えて更に感光性樹脂、感
光性モノマーおよび光重合開始剤を混合し、得られる組
成物を有機溶剤で希釈して混合・練磨し、常温での粘度
を調節した後、得られた溶液を基材に塗布する等して用
いることができる。前記粘度は、塗布方法によって異な
るが、1〜500ポイズの範囲とするのが好ましく、特
に静電塗装では1〜100ポイズ、スクリーン印刷やカ
ーテン塗布では100〜500ポイズの範囲とするのが
好ましい。
【0071】この際用いることができる有機溶剤として
は、通常ソルダーレジストに用いることができる有機溶
剤であれば特に限定されるものではなく、ジアセトンア
ルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブアセテート、ソルフィトアセテート、プロ
ピレングリコールモノメチルアセテート、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、ブチルカルビトール等を好
ましく挙げることができる。
【0072】感光性ソルダ−レジストにおいて用いる感
光性樹脂としては、ノボラックエポキシ樹脂の(メタ)
アクリル酸付加物等を好ましく挙げることができ、露光
後の現像には有機溶剤を好ましく用いることができる。
またアルカリ溶液により現像を行うのが好ましい場合に
は、前記ノボラックエポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸
付加物に、さらにα,β−酸無水物を用いて半エステル
化し、カルボン酸基を導入した樹脂等を使用するのが好
ましい。この際、前記エポキシ樹脂(I)の(メタ)ア
クリル酸付加物に、さらにα,β−酸無水物を用いて半
エステル化し、カルボン酸基を導入した樹脂を使用して
もよい。またこの他に、無水マレイン酸と各種オレフィ
ンとの共重合物やマレイン化ブタジエン重合体にヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート等の感光性基と水酸基
とを有する感光性モノマーを反応させた感光性樹脂等も
使用することができる。
【0073】また前記感光性モノマーとしては、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタアクリ
レート等公知の光重合性モノマーを好ましく使用するこ
とができる。前記感光性モノマーの添加量は感光性樹脂
に対して0〜20重量%の範囲で、且つ塗膜にタックを
与えない範囲が好ましい。
【0074】更に前記光重合開始剤としては、従来公知
のもの、たとえば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンジル、ミヒラーケトン、ジエチルチオキサン
トン、等を好ましく用いることができ、また商品名「イ
ルガキュア−184」、商品名「イルガキュア−65
1」、商品名「イルガキュア−907」(チバガイギー
社製)、商品名「ダロキュアー1173」(メルク社
製)等の市販品を用いてもよい。前記光重合開始剤の使
用量は、感光性樹脂に対して1〜15重量%の範囲が好
ましい。前記使用量が、1重量%未満の場合には、光硬
化性が低下し、15重量%を超えると感光塗膜の強度が
低下するので好ましくない。
【0075】本発明のソルダーレジスト用エポキシ樹脂
組成物を、感光性ソルダーレジストとして用いる際にお
ける前記感光性樹脂、感光性モノマーおよび光重合開始
剤の総添加量は、溶剤を除くソルダーレジスト用エポキ
シ樹脂組成物全体に対して20〜60重量%が好まし
い。
【0076】前記ソルダ−レジスト用エポキシ樹脂組成
物が溶解された溶液を基材に塗布して使用する場合、熱
硬化型ソルダーレジストにおいては、先ずスクリーン印
刷法等によりファインパターンを作成し、また感光性ソ
ルダーレジストにおいては、通常、スクリーン印刷法、
スプレーコート法、カーテンコート法等の方法で、前記
溶液を基板の全面に塗布したのち塗膜を乾燥する。乾燥
後、例えば水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドラ
ンプ等を用いて紫外線を照射し、次いで有機溶剤または
アルカリ水溶液等で現像処理して、未露光部を除去する
ことにより、ファインパターンを作成する。次いで得ら
れたファインパタ−ンを作製した基板をアフタ−キュア
して使用することができる。前記感光性ソルダーレジス
トにおける塗膜の乾燥は、熱風乾燥、遠赤外線等により
通常120℃以下、好ましくは60〜100℃の範囲
で、10〜60分間行うのが好ましい。この際、温度及
び時間は、用いる溶剤の種類と希釈率、塗膜厚等によっ
て異なるので、最適条件を選んで設定する必要があり、
また硬化温度が120℃を超えると、熱硬化反応が始ま
り、露光・現像後パターンが形成されなくなるので好ま
しくない。またアフターキュアは、熱風乾燥、遠赤外線
等の方法により、好ましくは120〜180℃のキュア
温度で、またキュア時間は、好ましくは10〜60分間
行う。キュア温度が120℃未満又はキュア時間が10
分未満の場合には、十分な塗膜物性が得られず、キュア
温度が180℃又はキュア時間が60分を超えると、塗
膜物性が劣化する恐れがあり、好ましくない。尚、感光
性ソルダ−レジストを光照射を行わずに、熱硬化させて
用いても何等問題はない。
【0077】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキ
シ基の含量および分子量のバランスがよい特定のエポキ
シ樹脂を用いているので、耐湿性及び長期安定性に優
れ、半導体封止材用、積層板用およびソルダーレジスト
用等として最も好ましい特性を備えている。
【0078】また本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物
は、得られる硬化物の耐湿性が良好で、ガラス転移点T
gが高く、溶融粘度が低いため作業性に優れ、無機充填
材の添加量も増すことができる。このため、本発明の封
止材用エポキシ樹脂組成物を用いて硬化させた半導体パ
ッケージは耐熱性に優れており、リード線の半田付けの
際に半導体パッケージが急激な温度変化を受けても、樹
脂成形部にクラックが生じたり、リード線樹脂間の界面
が劣化しない。
【0079】また本発明の積層板用エポキシ樹脂組成物
は、耐熱性、接着性および耐湿性に優れる。したがっ
て、遠赤外線、赤外線、半田付け等による加熱によって
生じるミーズリング現象や相間剥離を起こしたりせず、
反りが少なく、寸法安定性が良好で、スルーホールの接
着信頼性に優れ、ドリル加工性が良好である。さらには
電気特性に優れた積層板を製造でき、また高速電子機器
用、高周波機器用プリント基板材料に適した誘電特性を
有する。
【0080】更にまた本発明のソルダーレジスト用エポ
キシ樹脂組成物は、密着性、電気絶縁性および耐電蝕
性、半田耐熱性、レベラー用水溶性フラックスに対する
非白化性、塩化メチレン等の溶剤に対する耐溶剤性、耐
酸および耐アルカリ性、耐メッキ性、PCT性等に優れ
る。
【0081】上述のように本発明のエポキシ樹脂組成物
は、必須成分として特定のエポキシ樹脂を用いている
が、該エポキシ樹脂は、反応性、疎水性、作業性および
経済性に優れたエポキシ樹脂であり、この他にも粉体塗
料等の用途に使用することもできる。
【0082】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0083】
【合成例1】o−クレゾール1489gとトルエン30
0gとを、還流冷却器とリービッヒコンデンサーとを備
えた5リットル反応器に仕込み、170℃に加熱してト
ルエン250gを留出し、系内の水分が50ppmとな
るまで脱水した。次いで系内を80℃まで冷却し、三フ
ッ化ホウ素・フェノール錯体38gを添加した後、反応
温度80℃に制御しながら水分濃度が20ppmの4−
ビニルシクロヘキセン383gを、1.5時間かけて徐
々に滴下した。滴下終了後、80℃で40分間反応を続
けたのち、140℃に昇温し、さらに2.5時間、加熱
撹拌を行った。反応終了後、マグネシウム化合物「KW
−1000」(商品名、協和化学工業(株)製)80g
を添加し、60分撹拌して触媒を失活させたのち、セラ
イトを敷き詰めた濾紙を用いて反応液を濾過した。得ら
れた透明な濾液を230℃で減圧蒸留し、共重合物55
0gを得た。
【0084】得られた共重合物は軟化点が104℃であ
った。またフェノール性水酸基の含有量を無水酢酸でア
セチル化後、逆滴定により求めたところ、フェノール性
水酸基当量は195であった。
【0085】次いで得られた共重合物288gとエピク
ロルヒドリン700gとを、撹拌機、還流冷却器および
温度計を備えた3リットル4つ口フラスコに、仕込み、
撹拌溶解し、反応系内を圧力150mmHgに調整した
後、70℃に昇温した。次いで更に48重量%水酸化ナ
トリウム水溶液113gを連続的に添加しながら3.5
時間反応させた。この間、反応により生成する水および
添加する水酸化ナトリウム水溶液の水を、エピクロルヒ
ドリンとの共沸により、反応系外へ連続的に除去した。
反応終了後、反応系を常圧に戻し110℃まで昇温し
て、反応系内の水を完全に除去した。次いで過剰のエピ
クロルヒドリンを常圧下で蒸留除去し、さらに15mm
Hgの減圧下にて140℃で蒸留を行ない、樹脂及び塩
化ナトリウムの混合物を得た。
【0086】得られた樹脂および塩化ナトリウムの混合
物に、メチルイソブチルケトン400gおよび10重量
%水酸化ナトリウム水溶液36gを加え、85℃で1.
5時間反応を行なった。反応終了後、メチルイソブチル
ケトン550gおよび水300gを加え、下層の塩化ナ
トリウム水溶液を分液除去した。更にメチルイソブチル
ケトン層に水150gを加えて洗浄し、リン酸で中和し
て、水層を分離した後、さらに水200gで洗浄して水
層を分離した。メチルイソブチルケトン層を常圧下で蒸
留したのち、5mmHg、140℃で減圧蒸留を行い、
305gのエポキシ樹脂(以下エポキシ樹脂(I−1)
と称す)を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量
は260であり、軟化点は60℃であった。また得られ
たエポキシ樹脂のIRスペクトルを測定したところ、エ
ポキシ基の特性吸収が、3050cm~1、3040cm
~1、3000cm~1、1250cm~1に確認され、芳香
環の特性吸収が1600cm~1、1500cm~1に確認
された。
【0087】
【合成例2】o−クレゾールの代わりにフェノールを1
600g用い、4−ビニルシクロヘキセンを5−ビニル
ノルボルネン370gとした以外は、合成例1と同様に
反応を行い、共重合物555gを得た。
【0088】得られた共重合物は、軟化点が100℃
で、フェノール性水酸基当量は192であった。
【0089】得られた共重合物297gを用い、合成例
1と同様にグリシジル化を行い、エポキシ当量273、
軟化点72℃のエポキシ樹脂(以下エポキシ樹脂(I−
2)と称す)310gを得た。
【0090】
【実施例1】合成例1で得られたエポキシ樹脂(I−
1)73g、ノボラックフェノール樹脂、商品名「タマ
ノール759」(荒川化学(株)製)27g、溶融シリ
カ粉末、商品名「ヒュウズレックスRD−8」(龍森
(株)製)235gおよび表1に示す各種添加剤を所定
量混合した後、ニーダーで混練しエポキシ樹脂成型材料
を得た。
【0091】得られた成型材料をタブレット化し、該タ
ブレット化した成形材料を用いて、テスト用素子を、低
圧トランスファー成型機にて175℃、70kg/cm
2、120秒の条件で封止した後、180℃で、5時
間、後硬化を行った。半田クラック試験用として6×6
mmのチップを52pパッケージに封止し、また半田耐
湿試験用として3×6mmのチップを16pSOPパッ
ケージに封止した。封止したテスト用素子について、下
記半田クラック試験及び半田耐湿試験を行なった。 試
験結果を表1に示す。
【0092】半田クラック試験;封止したテスト用素子
を85℃、85%RHの環境下で48時間および72時
間処理し、その後280℃の半田浴に10秒間浸漬した
後、顕微鏡で外部クラックを観察した。
【0093】半田耐湿性平均寿命(時間);封止したテ
スト用素子を85℃、85%RHの環境下で48時間お
よび72時間処理し、その後280℃の半田槽に10秒
間浸漬した後、プレッシャークッカー試験(125℃、
100%RH)を行い50%の回路のオーブン不良が発
生するまでの時間を測定した。
【0094】
【実施例2】合成例2で得られたエポキシ樹脂(I−
2)を用いた以外は実施例1と同様にしてテスト用素子
を封止し、試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0095】
【比較例1】実施例1で用いたエポキシ樹脂を、ノボラ
ックエポキシ樹脂、商品名「スミエポキシESCN−2
20L」(住友化学工業(株)製)67gに代え、ノボ
ラックフェノール樹脂、商品名「タマノール759」
(荒川化学(株)製)を33g用いた以外は、実施例1
と同様にしてテスト用素子を封止し、試験を行った。試
験結果を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】
【実施例3〜8,比較例2〜4】表2に示すエポキシ樹
脂、硬化剤、硬化促進剤及び溶剤を配合して得られたエ
ポキシ樹脂ワニス(樹脂成分:60重量%)中に、ガラ
ス布を浸漬させて、ワニスを含浸させた。得られたワニ
ス含浸布を160℃の乾燥室中で4分間乾燥させ、B−
ステージ状のプリプレグを得た。
【0098】得られたプリプレグを8枚重ね、更に両面
に厚さ35μmの電解銅箔2枚を重ねて、40kg/c
2で加圧しながら、175℃で120分間加熱して積
層板を作成した。得られた硬化積層板の物性を表2に示
す。表2に示す結果より明らかなように、本発明の積層
板用エポキシ樹脂組成物を用いて作成した積層板は、耐
熱性、耐湿性および誘電特性が良好であることがわか
る。
【0099】
【表2】
【0100】
【合成例3】撹拌機および還流冷却管を備えた3リット
ルの4つ口セパラブルフラスコに、クレゾールノボラッ
クエポキシ樹脂(商品名「YDCN−702」、東都化
成(株)製、エポキシ当量218)1091gを投入
し、100℃で加熱撹拌して、溶融させたのち、アクリ
ル酸397g、ヒドロキノン0.8g及びベンジルジメ
チルアミン7.0gを添加した。次に115℃に昇温
し、12時間撹拌・反応させた後、室温まで冷却し、ノ
ボラックエポキシ樹脂のアクリル酸エステル化物を得
た。得られたノボラックエポキシ樹脂のアクリル酸エス
テル化物の酸価は、4.5mgKOH/gであった。得
られたノボラックエポキシ樹脂のアクリル酸エステル化
物450gとプロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート250gを2リットルの4つ口セパラブルフ
ラスコに入れ、80℃に昇温して溶解した後、フタル酸
無水物120gを添加し、100℃に昇温して、8時間
反応させた。得られたノボラックエポキシ樹脂のアクリ
ル酸によるエステル化物の酸無水物付加物の固形分の酸
価は、84mgKOH/gであった。
【0101】
【合成例4】ベンジルナトリウムを触媒とし、連鎖移動
剤のトルエンの存在下にて、30℃でブタジエンを重合
させて得られる数平均分子量1000、25℃における
粘度13ポイズ、1,2結合65%の液状ブタジエン重
合体258g、無水マレイン酸194g、トリエチレン
グリコールジメチルエーテル10gおよびトリメチルヒ
ドロキノン2gを、還流冷却管および窒素吹き込み管を
備えた1リットルのセパラブルフラスコに仕込み、窒素
気流下に190℃で5時間反応させた。反応終了後、未
反応の無水マレイン酸及びトリエチレングリコールジメ
チルエーテルを留去し、全酸価480mgKOH/gの
マレイン化ブタジエン重合体441gを得た。
【0102】得られたマレイン化ブタジエン重合体30
0g、ジエチレングリコールジメチルエーテル189g
を、還流冷却管を備えた2リットルのセパラブルフラス
コに投入し、125℃に昇温して溶解した。溶解後、6
5℃まで冷却した後、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト149.0gとヒドロキノン0.6gとを添加し、続
いてトリエチルアミン3gを添加し、反応を行った。こ
の際トリエチルアミンの添加とともに反応熱により系内
の温度が上昇したが、反応温度が85℃になるように制
御しながら、3時間反応を行ない、マレイン化ブタジエ
ン重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレートの70重
量%ジエチレングリコールジメチルエーテル溶液を得
た。
【0103】
【実施例9〜10,比較例5】表3に示す配合の主剤1
〜4を、三本ロールを用いて調製した。
【0104】
【表3】
【0105】得られた主剤100gに対して、表4に示
すエポキシ樹脂溶液1,2または3を35g加えて混合
し、感光性及び熱硬化性樹脂組成物をそれぞれ得た。
【0106】
【表4】
【0107】各々の感光性熱硬化性樹脂組成物を、スク
リーン印刷法によりガラス/エポキシ樹脂製のプリント
基板全面に、乾燥膜厚20μmになるように塗布し、熱
風乾燥器で75℃にて、30分間乾燥した。
【0108】つぎに、ネガパターンのフォトマスクを、
乾燥塗膜に密着させ、オーク社製メタルハライド灯露光
装置で、500mJ/cm2の露光を行い、ついで1%
炭酸ソーダ水溶液(30℃)を現像液として、2kg/
cm2のスプレー圧で現像し、水洗・乾燥(75℃、3
0分)した。さらに、150℃の熱風循環炉で、30分
間熱硬化反応を行った。得られた感光性及び熱硬化性樹
脂組成物の硬化物について下記に示す特性を測定した。
結果を表5に示す。
【0109】尚、試験方法及び評価判定基準は、以下の
とおりである。
【0110】1)現像性(表には示さず) エポキシ基板にスクリーン印刷法により、感光性及び熱
硬化性樹脂組成物を塗布し(乾燥膜厚で約20μm)、
75℃にて、30分間乾燥の後、フォトマスクを塗膜面
に接触させ、オーク製作所製メタルハライド灯露光装置
を用いて500mJ/cm2の露光をし、1%炭酸ソー
ダ水溶液を現像液として2kg/cm2のスプレー圧で
1分間現像し、水スプレーで水洗し、乾燥した時の状態
を、光照射された部分に脱落があったり、未照射部分に
インクが残っていないか、目視で判定した。実施例9及
び10の組成物はいずれも良好な現像性を示した。
【0111】2)光硬化性および解像度 エポキシ基板に、セロファンテープ2枚厚で感光性熱硬
化性樹脂組成物を塗布し、75℃にて、30分間乾燥の
後、STOUFFER社のステップタブレットおよび日
立化成社の解像度測定用テストパターンNo.1とを塗
膜面に接触させ、オーク製作所製メタルハライド灯露光
装置を用いて500mJ/cm2の露光を行った。つい
で1%炭酸ソーダ水溶液を現像液として2kg/cm2
のスプレー圧で1分間現像し、水スプレーで水洗した
後、乾燥した。次に、150℃の熱風循環炉で30分
間、熱硬化させた。STOUFFER社のステップタブ
レットにより、パターンの残っている段数を読み、光硬
化性とした。段数が多いほど光硬化反応が速いものと考
えられる。また、日立化成社の解像度測定用テストパタ
ーンNo.1により解像度を評価した。
【0112】3)密着性 エポキシ基板にスクリーン印刷により感光性熱硬化性樹
脂組成物のインクを塗布し(乾燥膜厚で約20μm)、
75℃、30分間乾燥の後、フォトマスクを塗膜面に接
触させ、オーク製作所製メタルハライド灯露光装置を用
いて500mJ/cm2の露光をし、1%炭酸ソーダ水
溶液を現像液として2kg/cm2のスプレー圧で1分
間現像し、水スプレーで水洗し、乾燥した。次に、15
0℃の熱風循環炉で30分間、熱硬化させた。銅箔上の
硬化塗膜を1mm×1mmの碁盤目(100個)にクロ
スカットし、この上にセロファンテープを張り付けて、
引き剥し、剥がれ状態から目視判定をした。 ◎;100/100で全く剥がれない ○;100/100でクロスカット部分が少し剥がれた △;99/100〜50/100で剥がれた ×;49/100〜0/100で剥がれた 4)鉛筆硬度試験 銅箔上の硬化塗膜について、JIS K 5400の試
験方法に従って硬度を測定した。
【0113】5)耐熱性 硬化塗膜にフラックス(アサヒ化学研究所製、商品名
「アサヒスピディフラックスAGF−J3」)を塗布
し、次いで260℃の半田浴上に15秒間静置し、半田
付けをしてから、塗膜に異常がないか観察する。塗膜が
剥離したり、ふくれたり、塗膜の下に半田が潜り込むよ
うな異常がなければ、再びフラックスを塗布して、26
0℃、15秒間半田付けをしてから塗膜を観察する。塗
膜に異常が生じるまでの時間を耐熱時間とした。
【0114】 6)レベラー用水溶性フラックスに対する耐性 硬化塗膜にレベラー用水溶性フラックス(メック社製、
W−139)を塗布し、次いで260℃の半田浴中に1
5秒間浸漬した後、直ちに70〜80℃の温水中に投入
し、1時間放置した後、水洗して乾燥し、塗膜にふく
れ、剥離、白化等の異常がないか観察した。白化につい
ては以下のとおりに評価した。 ○;白化なし △;やや白化あり ×;白化 また、セロファンテープを張り付けた後、それを引き剥
して塗膜が剥離しないかどうかピーリングテストを行
い、以下のとおりに判定した。また以下ピーリングテス
トについては、同様の基準で評価した。 ◎;全く剥がれない ○;わずか少し剥がれた △;剥がれが顕著であった ×;塗膜が全体的に剥離した 7)塩化メチレンに対する耐性 硬化塗膜を常温の塩化メチレン中に浸漬し、15分ごと
に取り出し、塗膜にふくれがないかどうか、また、ガラ
ス基材目が見えるかどうかを観察し、欠陥が発生するま
での時間を測定した。
【0115】8)耐酸性、耐アルカリ性 硬化塗膜を10体積%塩酸水溶液、20体積%硫酸水溶
液および5重量%苛性ソーダ水溶液に、それぞれ室温で
3時間浸漬し、表面の白化と塗膜の密着性(ピーリング
テスト)を評価した。
【0116】9)耐メッキ性 奥野製薬製の無電解ニッケルメッキ用前処理液によっ
て、前処理した後、無電解ニッケルメッキを行い、つい
で無電解金メッキを施したテスト基板を、セロファンテ
ープでピーリングテストし、剥がれ状態を観察した。 ◎;全く剥がれない ○;わずか少し剥がれた △;剥がれが顕著であった ×;塗膜が全体的に剥離した 10)PCT(プレッシャ−クッカ−テスト)性 121℃、2気圧の蒸気中で5時間放置したあと、塗膜
にふくれ、剥離、変色等の異常が有るかどうかを観察し
た。
【0117】11)電気絶縁性および耐電蝕性 電気絶縁性はJIS C−6481に準拠して行なっ
た。また、耐電蝕性はIPC SM−840に準拠して
行なった。尚、IPCでは試験条件として、以下の3つ
の異なった条件を規定しており、これに合格するか否か
評価した。 条件1 温度 35±5℃、湿度90% 4日間 条件2 温度 50±5℃、湿度90% 7日間 条件3 温度 25±2℃〜65℃±2℃サイクル、湿
度90%、4日間
【0118】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/038 503 G03F 7/038 503 H01L 23/29 H05K 3/06 H 23/31 H01L 23/30 R H05K 3/06 (72)発明者 押見 文明 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本 石油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 大月 裕 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本 石油株式会社中央技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−17550(JP,A) 特開 平4−366125(JP,A) 特開 平4−300916(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/20 - 59/38 B32B 27/38 C08L 63/00 - 63/10 G03F 7/032 G03F 7/038 H05K 3/06 H01L 23/29 - 23/31

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式化1で表わされるエポキシ樹
    脂及び硬化促進剤を必須成分として含むことを特徴とす
    るエポキシ樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記一般式化2で表わされるエポキシ樹
    脂、フェノ−ル樹脂、硬化促進剤及び無機充填材を必須
    成分として含むことを特徴とする封止材用エポキシ樹脂
    組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】 下記一般式化3で表わされるエポキシ樹
    脂、硬化剤及び硬化促進剤を必須成分として含むことを
    特徴とする積層板用エポキシ樹脂組成物。 【化3】
  4. 【請求項4】 下記一般式化4で表わされるエポキシ樹
    脂、硬化促進剤及び無機充填材を必須成分として含むこ
    とを特徴とするソルダ−レジスト用エポキシ樹脂組成
    物。 【化4】
JP3327830A 1991-12-11 1991-12-11 エポキシ樹脂組成物、封止材用エポキシ樹脂組成物、積層板用エポキシ樹脂組成物及びソルダーレジスト用エポキシ樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2770252B2 (ja)

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