JP2769745B2 - 接木装置における接木苗排出方法 - Google Patents

接木装置における接木苗排出方法

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JP2769745B2
JP2769745B2 JP2324040A JP32404090A JP2769745B2 JP 2769745 B2 JP2769745 B2 JP 2769745B2 JP 2324040 A JP2324040 A JP 2324040A JP 32404090 A JP32404090 A JP 32404090A JP 2769745 B2 JP2769745 B2 JP 2769745B2
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正肚 鈴木
研 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、穂木と台木とを所定位置から切断し、それ
ぞれの切断面を接合させて固定し、接木苗を製造するよ
うにした接木装置に関し、特に製造した接木苗を排出ハ
ンドにより把持して排出するようにし、さらにポットへ
植え付けるようにした接木苗排出方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
近年、ガラス室,ビニールハウス等の施設において栽
培されている果菜類の苗は、そのほとんどが接木苗を用
いている。この接木苗を作る接木作業は、補助器具を一
部用いる程度の手作業によって行われている。このよう
な現状にかんがみ本出願人は、かねてから、穂木と台木
とを、把持ハンドにより胚軸を挟むように別々に把持
し、それぞれを所定位置で切断し、それぞれの切断面を
接合して固定手段により固定してコンベア上に排出し、
接木苗を自動的に製造し収容するようにした装置を提案
している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで上記接木苗製造装置の試作機を用いてテスト
を行った結果、次のような問題点が検出された。
接木苗は、穂木と台木とをハンドにより胚軸を挟む
ように別々に把持し、それぞれを所定位置で切断し、そ
れぞれの切断面を接合して固定手段により固定して、両
ハンドの解放後に台木胚軸部を押出してコンベア上に排
出しているので、ハンド解放後フリーになった接木苗は
苗姿勢が乱れ、台木胚軸部を押出す位置が一定せず、排
出後の苗の向きがバラバラになり、ハンドからの排出失
敗などが発生することもあった。
また、排出される苗の姿勢が一定でないので、排出
された苗を機械力によりポットに植え付けようとしても
無理であった。
本発明は上記の課題を解決することを目的になされた
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本発明は、 (1)穂木と台木とを、把持ハンドにより胚軸を挟むよ
うに別々に把持し、それぞれを所定位置で切断し、それ
ぞれの切断面を接合して固定手段により固定し、接木苗
を製造して排出するようにした接木装置において、 上記接木苗を排出ハンドにより把持して排出するよう
にし、そのときの接木苗の把持位置を、切断面を接合し
た接合位置より根側としたこと、 (2)上記排出ハンドにより把持されて排出される接木
苗をポットへ植え付けるようにし、その植え付け手段
を、接木苗を排出ハンドにより把持したままポットへ直
接植え付けるか、あるいはポットの上方で排出ハンドに
よる接木苗の把持を解放し、シュートを介してポットに
案内して植え付けるようにしたこと、 をそれぞれ特徴とするものである。
〔作用〕
上記の手段によって本発明は、 接木苗を排出ハンドにより把持して排出するときの
接木苗の把持位置を接合位置より根側としたので、接木
苗を排出ハンドにより姿勢を乱すことなく安定して把持
して排出し、ポットに植え付けることができる。
排出ハンドにより把持されて排出される接木苗を、
排出ハンドにより把持したままポットへ直接植え付ける
か、あるいはポットの上方で排出ハンドによる接木苗の
把持を解放してシュートを介してポットに案内するよう
にしたので、接木苗をポットへ精度よく案内して植え付
けることができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明す
る。
第1図は接木装置全体の概略平面図であり、符号1は
苗供給部、2は穂木処理部、3は台木処理部、4は苗接
合部、5は苗把持体(クリップ)供給部、6は苗接着・
排出部、7は接木苗搬送部をそれぞれ示す。
苗供給部1は、対をなす穂木苗用カセット8と台木苗
用カセット9とを所定の間隔をあけて矢印方向に回転す
るように支持している。カセット8と9はその実質的な
構成は同じであり、一方(穂木苗用カセット8)につい
て説明し、他方(台木苗用カセット9)には共通部分に
同じ符号を付して説明を省略する。穂木苗用カセット8
は、円盤部10の外周に多数本(図面では20本)の苗支持
アーム11,11…を所定の間隔で配置し、それぞれの苗支
持アーム11の先端部には苗支持孔12が設けられている。
そして、各苗支持孔12,12…にそれぞれ穂木苗A、台木
苗Bが支持されるようになっている。苗支持アーム11,1
1…の下方には、図示しないが、苗支持孔12に支持され
た苗AまたはBが、円盤部10の回転により回転すると
き、その慣性で苗が揺れ苗支持孔12から落ちたり、苗引
渡しミスがないようにしたL字形の揺れ防止体が設けら
れている。また、穂木苗用カセット8は、回転軸13に対
し嵌合部14を介して着脱可能に構成されている。
そして、穂木苗用カセット8(台木苗用カセット9)
は複数組用意され、予め人力によりそれぞれ苗支持孔12
に穂木苗Aまたは台木苗Bが子葉の葉柄基部付近が支え
になるようにして吊持、支持させ、カセットを差し替え
るようになっている。また、苗支持孔12に対する苗の支
持方向は、第1図に示すように穂木苗Aにおいては子葉
展開方向が回転接線方向を向き、台木苗Bにおいては子
葉展開方向が回転中心方向を向くように支持させると、
穂木と台木の切断面を対接させて接着した接木苗が、穂
木の子葉展開方向と台木の子葉展開方向が交差した状態
となって以後の接木苗の生育に好影響を与えることを予
測してのことであるが、この子葉の方向を変えても接木
苗を作ることも可能であり、特に子葉の展開方向にこだ
わる必要はない。
上記回転軸13は、図示しないステッピングモータによ
り間欠回転(または同期して回転)するようになってい
るが、その間欠回転の間隔は苗支持アーム11,11の相互
間隔となるよう同期させてある。
以下の説明は間欠回転の場合についてである。
穂木処理部2および台木処理部3は、第1図ないし第
5図および第7図ないし第14図に示すように、上記苗供
給部1の苗支持孔に支持された穂木苗A、台木苗Bを一
株ずつ引き継いで把持して回転移動し、苗を所定位置で
切断し、それぞれの切断面を対接させるようにするもの
である。このため、穂木処理部2および台木処理部3
は、切断面が対接するように回転し(実施例では穂木処
理部2と台木処理部3の回転方向が逆になっているが、
この回転方向にこだわる必要はない)、穂木苗Aが台木
苗Bの下方にならないように把持位置(高さ)を異なら
せると共に、後述するハンドの開口方向が反対方向とな
り、苗の切断面が穂木Aでは下方、台木Bでは上方を向
くよう切断方向を変えている他は類似する構成を有して
いるので、類似構成部分には同じ名称,符号を用いて詳
しい説明は省略する。
穂木処理部2(台木処理部3)は、円形状の固定円盤
15の筒状支持部15a内に軸受16,16を介して回転軸17を軸
支し、この回転軸17の上端部に苗木搬送回転盤18を固定
すると共に、回転軸17の下端部にカップリング19を介し
てステッピングモータ20の出力軸を連結している。苗木
搬送回転盤18は、回転軸17を中心として円を3等分した
突出部を有するもので、その等分位置にそれぞれ固定ハ
ンド21とL字形の可動ハンド22とをペアで設け、可動ハ
ンド22は固定ハンド21に対し4個のガイドローラ23によ
り移動可能で、苗木搬送回転盤18に設けたばね係止片24
との間に張架した戻しばね25により戻り習性が与えられ
ている。一方、固定円盤15の外周部には、ピン26により
一端を枢支された円弧状のカム27が2ケ所に設けられ、
このカム27の他端を、固定円盤15に設けたピン(エア)
シリンダ28により固定円盤15から外側に張出す位置と内
側に引込む位置とに変位可能としている。そして、可動
ハンド22に設けたカムローラ29をカム27に転接させ、可
動ハンド22を固定ハンド21に対し開閉動作し、穂木苗A
(台木苗B)を把持し、または解放するようにしてい
る。また、固定ハンド21と可動ハンド22の相対向する苗
挾持面にはウレタンラバー30が貼付けてあり、穂木苗A
(台木苗B)の胚軸を挾持したときこれを傷めないよう
にしている。なお、上記苗木搬送回転盤18の上方には、
円盤状の保護盤31が設けられている。
また、穂木処理部2および台木処理部3のステッピン
グモータ20,20は、それぞれ1/3回転ずつ間欠的に回転
し、それぞれの間欠停止位置で、まず苗供給部1の苗支
持孔12に支持された穂木苗A,台木苗Bをハンド21,22で
挾持し、次いでハンド21,22で挾持された穂木苗A,台木
苗Bを穂木切断装置32,台木切断装置33により所定位置
から切断し、さらに苗接合部4では穂木苗Aを上に、台
木苗Bを下にしてそれぞれの切断面を対向,接近するよ
うにしている。
穂木切断装置32は、第7図および第9図に示すよう
に、ステッピングモータ34の出力軸34aに取付けられ、
反時計方向に回転する回転アーム35の先端に切断刃ホル
ダ36を設け、このホルダ36に切断刃(この実施例では安
全カミソリ)37を取付けている。この切断刃37は、1枚
のもの半分片側ずつ、即ち4回に分けて使用するように
している。また、回転アーム35には、切断刃37の回転方
向前側に位置して穂木苗Aの胚軸を押える胚軸押え体
(実施例ではローラ)38が設けられている。一方、穂木
処理部2の固定円盤15と筒状支持部15aの外周に支持さ
れてエアシリンダ39が設けられ、このエアシリンダ39の
ピストンに、ハンド21,22に把持された穂木苗Aの胚軸
を、切断装置32により切断するときに支える胚軸支え体
40が設けられている。回転アーム35の他端にはバランサ
41が設けられている。
台木切断装置33は、第12図ないし第14図に示すよう
に、ステッピングモータ42の出力軸42aに取付けられ、
時計方向に回転する回転アーム43の先端に切断刃ホルダ
44を設け、このホルダ44に切断刃45を取付けている。ま
た、回転アーム43には、切断刃45の回転方向前側に位置
して台木苗Bの子葉部を押える子葉押え体(ローラ)46
を設けている。一方、台木処理部3の苗木搬送回転盤18
の上側に、ハンド21,22に挾持された台木苗Bの子葉部
を支える円盤状の子葉部姿勢規制体47が設けられてい
る。この子葉部姿勢規制体47は、保護板31を兼ねてもよ
いものである。
把持体(クリップ)供給部5は、第14図,第17図,第
18図,第20図、第21図等に示すように、クリップ48を、
ステッピングモータ49にノブ50を介して縦方向に回転す
るように支持されたクリップ供給円盤51の外周に等間隔
で放射状に設けた多数のクリップ収容溝52,52…(この
実施例では40個)に、その後端部の一方を嵌め込むよう
にして装填し、この供給円盤51を複数枚用意しておい
て、交換できる構成になっている。
苗接着,排出部6は、ベース53の基部側にストローク
の長いエアシリンダ54を取付け、そのピストン55にピス
トンロッド56を取付けると共に、ピストンロッド56をス
ライドブロック57の後端に設けた支持部58に摺動可能に
支持させている。ピストンロッド56の先端にはクリップ
押出し部59が固着され、このクリップ押出し部59には、
その上側に位置して先鋭状のカム60が取付けられてい
る。また、スライドブロック57の先端部には、一対のく
ちばし61,61が軸62,62を介して水平方向に回動可能に支
持され、このくちばし60,60の基端部にはローラ63,63が
設けられていると共に、ローラ63,63間に戻しばね64が
架設されている。そして、スライドブロック57は第14図
および第20図,第21図において、図示の位置からくちば
し61の先端が穂木苗A,台木苗Bの対向位置にクリップ48
の左右両側の位置まで(第17図参照)移動可能で、ま
た、クリップ48のガイドを兼ねている。ピストンロッド
56の外周にはコイルばね65が巻装されている。
苗接合部4に臨んで、第1図および第22図に示すよう
に、接木苗Cを把持して水平方向に移動する排出ハンド
67を備えた排出シリンダ66が、上下方向に移動する植付
けシリンダ68に支持されて接木苗搬送部7の上方に配設
されている。植付けシリンダ68は、機体から立設した支
持フレーム69により支持されている。排出ハンド67は、
苗接合部4において苗接着,排出部6によって穂木苗A,
台木苗Bの切断対向位置をクリップ48により固定した接
木苗Cの、クリップ48より根側を把持して排出するよう
にしている。
一方、接木苗搬送部7(ベルトコンベヤ)上には、接
木苗Cを植え付けるためのポットPが一定間隔に載置さ
れて移動するように供給される。そして、上記排出ハン
ド67により把持されて排出された接木苗Cを、植付けシ
リンダ68により下降してポットPへ植え付けるようにし
ている。
上記、排出ハンド67を備えた排出シリンダ66、植付け
シリンダ68等に代えて、第23図および第24図に示すよう
に、排出ハンド71を備えた排出シリンダ70を、機体から
立設した支持フレーム72により支持し、排出ハンド71の
移動行程の途中に、ポットPの上方で排出ハンド71によ
る接木苗Cの把持を解放し、解放された接木苗Cをポッ
トPに案内するシュート73を設けた構成にしてもよいも
のである。この場合、排出ハンド71は、シュート73に設
けた孔に嵌挿され、シュート73の前側で接木苗Cの把持
を解放するようにしている。
接木苗搬送部7はベルトコンベヤからなり、その搬送
終端に、搬送されてくるポットPに植え付けられた接木
苗Cを収容するコンテナが設けられている。
上記苗供給用のステッピングモータ,苗搬送用のステ
ッピングモータ20,20、苗把持用のピンシリンダ28、穂
木胚軸支え用のエアシリンダ39、クリップ供給用のステ
ッピングモータ49、苗切断用のステッピングモータ34,4
2、クリップ掛け用のエアシリンダ54、苗解放用のピン
シリンダ28、排出シリンダ66,70、植付けシリンダ68等
の動力部は、上記実施例においては回転機構に全てステ
ッピングモータを用い、往復動機構には全てエアシリン
ダを用いている。ステッピングモータドライバは回転角
度,回転速度を任意に調節できるものを採用している。
そして、これら各動作を制御する制御部にはプログラマ
ブルコントローラを用いてシーケンス制御し、そのタイ
ミングチャートを第6図に示す。なお、制御モードとし
て、各部を独立して駆動できる「マニュアルモード」,1
株のみ接木して停止する「1株接木モード」,20株連続
接木する「20株接木モード」の3モードを設けている。
また、異常時には全ての機構を停止させる非常スイッチ
を設けている。
次に、上記のような構成の接木装置の動作について説
明する。
まず、苗,クリップの準備をするが、穂木苗用カセッ
ト8に穂木苗Aを子葉展開方向が接線方向に向くよう
に、台木苗用カセット9に台木苗Bを子葉展開方向が放
射方向に向くようにして苗支持孔12に子葉展開部を吊り
上げて、それぞれ嵌合部14を回転軸13にセットする。ク
リップ48は、クリップ供給円盤51の各クリップ収容溝52
に嵌め込み、ノブ50によりセットする。そして、制御部
の制御モードを選択し、電源スイッチを入れる。
電源スイッチが投入されると、回転軸13を駆動するた
めのステッピングモータ(図示せず),苗搬送用のステ
ッピングモータ20(回転軸17を駆動する),苗把持・解
放用のピンシリンダ28,穂木胚軸支え体40を作動させる
エアシリンダ39,クリップ供給用のステッピングモータ4
9,苗切断用のステッピングモータ34,42,クリップ掛け用
のエアシリンダ54,苗排出用エアシリンダが、第6図の
タイミングチャートでそれぞれ作動する。即ち、まず穂
木処理部2および台木処理部3の苗木搬送回転盤18,18
が矢印方向に回転を始め、次いで、0.15秒後に苗供給部
1の円盤10,10が矢印方向に回転し、苗木搬送回転盤18
の回転開始から0.25秒後にピンシリンダ28が伸長してカ
ム27を張出させ、カムローラ29を介して可動ハンド22を
移動させて固定ハンド21との間隔を開けて開口状態に
し、苗支持アーム11の苗支持孔12に吊持された苗A,Bの
胚軸を開口内に位置させた状態でピンシリンダ28を収縮
させて、固定ハンド21,可動ハンド22のウレタンラバー3
0,30間で把持する。
ハンド21,22で把持された苗A,Bは、苗木搬送回転盤18
の回転によって穂木切断装置32,台木切断装置33と対向
する位置まで搬送され、停止する。そして、ステッピン
グモータ34,42の回動により回転アーム35,43が回転して
切断刃37,45によって、穂木苗Aは根部側が切断面を斜
め下向きにして切り落とされ、台木苗Bは子葉の一方と
生長点が切断面を斜め上向きにして切断される。
穂木苗Aが切断されるとき、切断刃37の回転方向前側
に胚軸押え体38が設けられ、また、固定円盤15側にエア
シリンダ39により移動する胚軸支え体40が設けられてい
るので、胚軸を切断するとき所定位置で、安定して切断
することができ、胚軸に曲がりがあっても一定位置で切
断することができる。即ち、胚軸押え体38や胚軸支え体
40がない場合には、第8図に示すように、軸が真直ぐの
aの場合にはp点で切断されるが、軸がb,cのように曲
がっている場合は切断点が位置までずれるか、あるいは
切断できなかったり、切断点が下方にずれることになる
が、本発明ではこのような事態が回避できる。
また、台木苗Bにおいては、第10図(イ)に示すよう
に、子葉一方のみを切断して生長点が残る浅切り,
(ハ)に示す深切り,(ニ)に示す首切りはいずれみ好
ましくなく、(ロ)に示すように子葉の一方と生長点を
切断するのが望ましい。このため本発明では、切断刃45
の回転方向前側に子葉押え体46,苗木搬送回転盤18の上
側に子葉部姿勢規制体47を設けたので、台木苗Bを切断
するとき、第13図に示すように残す子葉をθ度傾けて、
ほぼ所望状態に切断することができる。
このようにして切断された穂木苗Aと台木苗Bは、苗
接合部4において、第11図(イ)〜(ハ)に示すように
それぞれの切断面が対向し、上下に位置することにな
る。この実施例においては、いわゆる片葉切断接ぎ法を
機械化したものであるが、例えば第15図に示す割り接ぎ
の場合、(イ)に示す芽欠きを深くし、台木苗Bの子葉
が両側に垂れ下った場合には、機械化する場合にクリッ
プ掛けができないので、(ロ)に示すように子葉部姿勢
規制体を設けることで機械化が可能となる。また、第16
図に示す呼び接ぎにおいては、(イ)のように穂木苗A
および台木苗Bの胚軸が折れてクリップ掛けができない
が、(ロ)に示すように穂木苗Aおよび台木苗Bを、そ
れぞれ子葉部姿勢規制体で姿勢制御することで機械化が
可能となる。
苗把持体(クリップ)供給部5では、苗木搬送回転盤
18の回転開始から0.5秒後にステッピングモータ49の回
転により、クリップ供給円盤51に装填されたクリップ48
が順次苗接着・排出部6のスライドガイド57に供給され
る。
苗接着・排出部6では、エアシリンダ54のピストン55
が、接木搬送回転盤18の回転開始から0.5秒後に伸長
し、ピストンロッド56を移動させる。ピストンロッド56
の移動でクリップ押出し部59によりクリップ48が押出さ
れてクリップ供給円盤51から抜取られ、コイルばね65に
よってスライドブロック57が前進し、スライボロック57
がストッパにより移動を停止するとクリップ48はスライ
ドブロック57に沿って開口しながら前進し、これと同時
にカム60がくちばし61,61のローラ63,63を戻しばね64の
弾発体に抗して離間させる。これによりくちばし61,61
の先端は接近して、穂木苗Aと台木苗Bの切断面を第19
図(イ),(ロ)に示すよに接近させ、クリップ48によ
り挾持して切断面を接着,固定させる。
クリップ掛けを終了した接木苗Cは、ハンド21,22を
開くと同時に、排出シリンダ66または70により伸張した
排出ハンド67または71によってクリップ48下方の胚軸が
把持され、排出シリンダ66または70が収縮した位置で、
植付けシリンダ68が伸張して接木苗Cを接木苗搬送部7
のベルトコンベヤにより搬送されてくるポットPに植え
付けて排出ハンド67を解放するか、あるいは排出ハンド
71を解放して接木苗Cをシュート73に沿って落下させて
ポットPに植え付けるかする。ポットPに植え付けられ
た接木苗Cは、接木苗搬送部7のベルトコンベヤにより
搬送されてコンテナに収容される。
これら一連の動作のうち、苗の把持,切断,クリップ
の供給,接着,苗の排出の各動作は、苗木搬送回転盤18
の回転が停止したときほぼ同時に行われる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のによれば、以下の効果
を奏することができる。
接木苗を排出ハンドにより把持して排出するときの
接木苗の把持位置を接合位置より根側としたので、接木
苗を排出ハンドにより姿勢を乱すことなく安定して把持
して排出し、ポットに正確に植え付けることができる。
排出ハンドにより把持されて排出される接木苗を、
排出ハンドにより把持したままポットへ直接植え付ける
か、あるいはポットの上方で排出ハンドによる接木苗の
把持を解放してシュートを介してポットに案内するよう
にしたので、接木苗を傷めることなくポットへ精度よく
案内して確実に植え付けることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略平面図、第2図は
穂木処理部の平面図、第3図は穂木処理部の側断面図、
第4図は穂木処理部および台木処理部の側断面図、第5
図は第1図の部分拡大平面図、第6図は動力部のタイミ
ングチャート、第7図は穂木切断装置の側面図、第8図
および第9図は穂木切断装置の動作説明図、第10図
(イ)〜(ニ)は台木切断装置の説明図、第11図(イ)
〜(ハ)は苗接着部の説明図、第12図は台木切断装置の
平面図、第13図は同側面図、第14図は苗接着部の平面
図、第15図および第16図(イ),(ロ)は接木苗の他の
実施例を示す説明図、第17図は苗把持体(クリップ)供
給部の平面図、第18図は同部分平面図、第19図(イ),
(ロ)はクリップ掛けの説明図、第20図および第21図
(イ),(ロ)はクリップ供給部の部分平面図および側
面図、第22図は苗排出部の側面図、第23図は本発明の他
の実施例の概略平面図、第24図はその苗排出部の側面図
である。 1……苗供給部、2……穂木処理部、3……台木処理
部、4……苗接合部、5……苗把持体(クリップ)供給
部、6……苗接着・排出部、7……接木苗搬送部、8…
…穂木苗用カセット、9……台木苗用カセット、10……
円盤部、11……苗支持アーム、12……苗支持孔、13……
回転軸、14……嵌合部、15……固定円盤、16……軸受、
17……回転軸、18……苗木搬送回転盤、19……カップリ
ング、20……ステッピングモータ、21……固定ハンド、
22……可動ハンド、23……ガイドローラ、24……係止
片、25……ばね、26……ピン、27……カム、28……ピン
シリンダ、29……カムローラ、30……ウレタンラバー、
31……保護盤、32……穂木切断装置、33……台木切断装
置、34……ステッピングモータ、35……回転アーム、36
……切断刃ホルダ、37……切断刃、38……胚軸押え体、
39……エアシリンダ、40……胚軸支え体、41……バラン
サ、42……ステッピングモータ、43……回転アーム、44
……切断刃ホルダ、45……切断刃、46……子葉押え体、
47……子葉部姿勢規制体、48……クリップ、49……ステ
ッピングモータ、50……ノブ、51……クリップの供給円
盤、52……クリップ収容溝、53……ベース、54……エア
シリンダ、55……ピストン、56……ピストンロッド、57
……スライドブロック、58……支持部、59……クリップ
押出し部、60……カム、61……くちばし、62……軸、63
……ローラ、64……戻しばね、65……コイルばね、66,7
0……排出シリンダ、67,71……排出ハンド、68……植付
けシリンダ、69,72……支持フレーム、73……シュー
ト、A……穂木苗、B……台木苗、C……接木苗。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穂木と台木とを、把持ハンドにより胚軸を
    挟むように別々に把持し、それぞれを所定位置で切断
    し、それぞれの切断面を接合して固定手段により固定
    し、接木苗を製造して排出するようにした接木装置にお
    いて、 上記接木苗を排出ハンドにより把持して排出するように
    し、そのときの接木苗の把持位置を、切断面を接合した
    接合位置より根側としたことを特徴とする接木装置にお
    ける接木苗排出方法。
  2. 【請求項2】上記排出ハンドにより把持されて排出され
    る接木苗をポットへ植え付けるようにし、その植え付け
    手段を、接木苗を排出ハンドにより把持したままポット
    へ直接植え付けるか、あるいはポットの上方で排出ハン
    ドによる接木苗の把持を解放し、シュートを介してポッ
    トに案内して植え付けるようにしたことを特徴とする請
    求項(1)記載の接木装置における接木苗排出方法。
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