JP2769064B2 - 系統選択制御方式 - Google Patents

系統選択制御方式

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JP2769064B2
JP2769064B2 JP5872192A JP5872192A JP2769064B2 JP 2769064 B2 JP2769064 B2 JP 2769064B2 JP 5872192 A JP5872192 A JP 5872192A JP 5872192 A JP5872192 A JP 5872192A JP 2769064 B2 JP2769064 B2 JP 2769064B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は通信伝送装置の二重化冗
長系統の信号線路の切り替えを行う系統選択制御方式に
関する。
【0002】一般的に、通信伝送装置は線路故障等によ
る回線断を避けるために二重化冗長系統を採用してい
る。すなわち、一方の系統の信号線路に線路故障等が発
生しても、他方の系統の信号線路で信号等を伝送できる
ようにして、その信頼性を高めている。また、上り方向
又は下り方向のいずれかの二重化冗長化された信号線路
のうち、線路故障等により回線断が発生した場合にはA
IS(Alarm IndicationSignal )信号を発信して、回
線断を送信側の通信伝送装置に通知する。
【0003】そして、一方の系統の信号線路に線路故障
等が発生したときに、他方の正常な系統の信号線路を選
択するための選択制御を行う必要がある。このような選
択制御を行う方式として、「NE(Normal/Emergency)
系方式」と「01系方式」とがある。NE系方式は、2
系統の信号線路を「ノーマル系(N系)」と「エマージ
ェンシー系(E系)」とに分け、通常はノーマル系の信
号線路を選択し、ノーマル系の信号線路に線路故障等が
発生したときのみエマージェンシー系の信号線路を選択
して切り替える方式である。他方、01系方式は、2系
統の信号線路に同等の比重を持たせ、現在選択している
一方の系の信号線路に線路故障等による回線断が発生し
ない限り、他方の系の信号線路を選択して切り替えるこ
とがない方式である。
【0004】これらの二つの選択制御を行う方式では、
切り替え回数が少ないという点で、一般的に01系方式
のほうがNE系方式より利用されている。
【0005】
【従来の技術】図7は、従来の選択制御回路を示す図で
あり、01系方式により選択制御を行う回路である。そ
して、正常な系統の信号線路を選択するための選択制御
を行なうのがSRラッチ(Set Reset Latch )600で
ある。このSRラッチ600には、2系統の信号線路か
ら一つの系統の信号線路を選択するための情報として、
2系統のアラーム(警報)信号のみが入力される。そし
て、これらの2系統のアラーム信号によって、SRラッ
チ600を動作させて系統選択信号を出力している。
【0006】図において、SRラッチ600には、0系
アラーム信号S10がセット端子(S)に入力され、1
系アラーム信号S11がリセット端子(R)に入力され
る。また、SRラッチ600の出力端子(Q)からは0
系選択信号S40が出力され、否定論理回路(以下、
「NOT回路」と呼ぶ)601を介して1系選択信号S
41が出力される。
【0007】例えば、0系アラーム信号S10としてハ
イレベルが、1系アラーム信号S11としてローレベル
がSRラッチ600に入力されると、0系選択信号S4
0としてハイレベルが、1系選択信号S41としてロー
レベルが出力される。また、逆に0系アラーム信号S1
0としてローレベルが、1系アラーム信号S11として
ハイレベルがSRラッチ600に入力されると、0系選
択信号S40としてローレベルが、1系選択信号S41
としてハイレベルが出力される。こうして、0系アラー
ム信号S10及び1系アラーム信号S11によって、2
系統の信号線路のうちいずれか一つの系統の信号線路を
選択する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7の選択制
御回路では、2系統のアラーム信号のみを条件として選
択を行なっているので、AIS信号等を使用した保持動
作を含む選択制御ができない。
【0009】また、2系統の上り回線等が同時に故障し
たときに、2系統の下り回線を遮断するための無選択等
の選択制御もできない。さらに、アラーム信号で直接S
Rラッチを動作させるので、信号の伝送途中で切り替え
制御が行われ、データの欠落が生じる。
【0010】そして、ノイズ等によって、SRラッチが
誤動作して、不要な系統の切り替えが発生する場合もあ
った。本発明はこのような点に鑑みてなされたものであ
り、AIS信号を用いた高度な選択制御を可能にした系
統選択制御方式を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は無選択状態を可
能にした系統選択制御方式を提供することである。さら
に、本発明の他の目的は伝送データの欠落のない系統選
択制御方式を提供することである。
【0012】そして、本発明の他の目的はノイズ等で不
要な選択制御を行わない系統選択制御方式を提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は上記目的を達成す
る本発明の系統選択制御方式の原理説明図である。本発
明の系統選択制御方式は、保持状態検出手段100、第
1の状態検出手段110、第2の状態検出手段120、
第1のデータラッチ410及び第2のデータラッチ42
0から構成される。
【0014】保持状態検出手段100は、2系統のアラ
ーム信号S1,S2とAIS信号S3,S21aとか
ら、保持状態信号S4を検出する。第1の状態検出手段
110は、2系統のアラーム信号S1,S2とAIS信
号S3,S21aとから、0系信号線路を選択すべき0
系状態信号S5を検出する。第2の状態検出手段120
は、2系統のアラーム信号S1,S2とAIS信号S
3,S21aとから、1系信号線路を選択すべき1系状
態信号S6を検出する。第1のデータラッチ410は、
0系状態信号S5と保持遅延信号S4aとから、0系選
択信号S8を出力する。第2のデータラッチ420は、
1系状態信号S6と保持遅延信号S4aとから、1系選
択信号S9を出力する。
【0015】また、本発明の系統選択制御方式では、タ
イミング発生回路200を保持状態検出手段100と、
第1のデータラッチ410及び第2のデータラッチ42
0との間に設ける。タイミング発生回路200は、保持
状態信号S4のタイミングをとって第1のデータラッチ
410及び第2のデータラッチ420に保持遅延信号S
4aを出力する。
【0016】さらに、本発明の系統選択制御方式では、
状態信号同期手段を第1の状態検出手段110及び第2
の状態検出手段120と、第1のデータラッチ410及
び第2のデータラッチ420との間に設ける。状態信号
同期手段は、第1のデータラッチ410に出力する0系
状態信号S5と第2のデータラッチ420に出力する1
系状態信号S6とを、同期信号に同期させて出力する。
【0017】そして、本発明の系統選択制御方式では、
第1の状態検出手段110及び第2の状態検出手段12
0を、いずれの系統の信号線路も選択しない無選択状態
信号を出力するように構成する。
【0018】それから、本発明の系統選択制御方式で
は、ラッチクリア信号出力手段300を設ける。ラッチ
クリア信号出力手段300は、0系状態信号S5と1系
状態信号S6とが同時に出力されたときに、2系統の信
号線路が同時に選択されないように、第1のデータラッ
チ410及び第2のデータラッチ420をクリアするラ
ッチクリア信号S7を出力する。
【0019】
【作用】保持状態検出手段100は、2系統のアラーム
信号S1,S2とAIS信号S3,S21aとを入力し
て、保持状態信号S4を検出して出力する。第1の状態
検出手段110は、2系統のアラーム信号S1,S2と
AIS信号S3,S21aとを入力して、0系状態信号
S5を検出して出力する。同様に、第2の状態検出手段
120は、2系統のアラーム信号S1,S2とAIS信
号S3,S21aとを入力して、1系状態信号S6を検
出して出力する。そして、第1のデータラッチ410
は、保持状態信号S4及び0系状態信号S5を入力し
て、0系選択信号S8を出力する。同様に、第2のデー
タラッチ420は、保持状態信号S4及び1系状態信号
S6を入力して、1系選択信号S9を出力する。
【0020】また、タイミング発生回路200は、入力
した保持状態信号S4のタイミングをとって、第1のデ
ータラッチ410及び第2のデータラッチ420に保持
遅延信号S4aを出力する。
【0021】さらに、状態信号同期手段は、第1のデー
タラッチ410に出力する0系状態信号S5と、第2の
データラッチ420に出力する1系状態信号S6とを、
同期信号に同期させて出力する。
【0022】そして、第1の状態検出手段110及び第
2の状態検出手段120は、2系統のアラーム信号S
1,S2とAIS信号S3,S21aに応じて、いずれ
の系統の信号線路も選択しない無選択状態信号を出力す
る。
【0023】それから、ラッチクリア信号出力手段30
0は、0系状態信号S5及び1系状態信号S6を入力し
てラッチクリア信号S7を出力する。なお、ラッチクリ
ア信号S7が第1のデータラッチ410及び第2のデー
タラッチ420に入力されると、いずれか一つの系統の
選択信号、例えば第1のデータラッチ410が0系選択
信号S8を出力する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は、本発明を実施する系統選択回路の構成
を示す図である。本実施例の系統選択回路は、保持状態
検出回路100、第1の状態検出回路110、第2の状
態検出回路120、タイミング発生回路200、タイミ
ング合わせ回路210、ラッチクリア信号出力回路30
0、データラッチ411及びデータラッチ421から構
成される。この構成において、保持状態検出回路100
の出力はタイミング発生回路200に入力され、第1の
状態検出回路110及び第2の状態検出回路120の出
力はタイミング合わせ回路210に入力される。また、
2つのタイミング合わせ回路210の出力はラッチクリ
ア信号出力回路300とともに、データラッチ411及
びデータラッチ421に入力される。
【0025】まず、本実施例の系統選択回路の動作を概
略的に説明する。本実施例の系統選択回路は、0系アラ
ーム信号S10、0系AIS信号S20、1系アラーム
信号S11及び1系AIS信号S21の4信号を入力す
る。そして、保持状態検出回路100は、入力された4
信号から保持状態信号S31を検出して、タイミング発
生回路200に出力する。タイミング発生回路200
は、入力した保持状態信号S31を同期信号CKに同期
させて、保持遅延信号S32としてデータラッチ411
及びデータラッチ421に出力する。
【0026】第1の状態検出回路110は、入力された
4信号から0系状態信号S33を検出して、タイミング
合わせ回路210に出力する。タイミング合わせ回路2
10では、データラッチ211が入力された0系状態信
号S33を同期信号CKに同期させて、0系遅延信号S
34としてデータラッチ411に出力する。
【0027】また、第2の状態検出回路120は、入力
された4信号から1系状態信号S35を検出して、タイ
ミング合わせ回路210に出力する。タイミング合わせ
回路210では、データラッチ212が入力された1系
状態信号S35を同期信号CKに同期させて、1系遅延
信号S36としてデータラッチ412に出力する。
【0028】さらに、ラッチクリア信号出力回路300
は、0系遅延信号S34の否定、1系遅延信号S36、
リセット信号RST及び帰還信号S38を入力して、ラ
ッチクリア信号S37をデータラッチ411及びデータ
ラッチ421に出力する。
【0029】そして、データラッチ411は、保持遅延
信号S32及び0系遅延信号S34を入力して0系選択
信号S40を出力する。同様に、データラッチ421
は、保持遅延信号S32及び1系遅延信号S36を入力
して1系選択信号S41を出力する。なお、ラッチクリ
ア信号S37がデータラッチ411及びデータラッチ4
21に入力されると、データラッチ411が0系選択信
号S40を出力する。
【0030】次に、本実施例の系統選択回路の各部の詳
細について説明する。保持状態検出回路100は、
のNOT回路101,102,102a,102bと3
つの否定論理積回路(以下、「NAND回路」と呼ぶ)
103,104,105とから構成される。0系アラー
ム信号S10はNOT回路101に入力され、1系アラ
ーム信号S11はNOT回路102に入力される。そし
て、NOT回路101の出力及びNOT回路102の出
力はNAND回路103に入力される。同様に、0系ア
ラーム信号S10、1系アラーム信号S11、0系AI
S信号S20はNOT回路102aを介して、1系AI
S信号S21はNOT回路102bを介して、NAND
回路104に入力される。また、NAND回路103及
びNAND回路104の出力はNAND回路105に入
力された後、保持状態信号S31として出力される。
【0031】この保持状態検出回路100は、入力され
る全入力信号(S10,S11,S20,S21)につ
いて、 (1)2系統の信号線路に障害が発生していない場合
に、無選択の信号が入力された状態、すなわち、0系ア
ラーム信号S10及び1系アラーム信号S11がともに
ローレベルの状態 (2)2系統の信号線路に障害が発生していない場合
に、2系統を選択する信号が入力された状態、すなわ
ち、0系アラーム信号S10及び1系アラーム信号S1
1がともにハイレベルの状態のときに、0系AIS信号
S20及び1系AIS信号S21がローレベルの状態を
検出して、信号レベルを保持するためにハイレベルの保
持状態信号S31を出力する。上記(1)又は(2)の
状態以外は、ローレベルの保持状態信号S31を出力す
る。
【0032】第1の状態検出回路110は、2つのNO
T回路111,112と3つのNAND回路113,1
14,115とから構成される。0系アラーム信号S1
0はNOT回路111に入力され、1系AIS信号S2
1はNAND回路114に入力される。そして、NOT
回路111の出力及び1系アラーム信号S11はNAN
D回路113に入力される。同様に、0系アラーム信号
S10、1系アラーム信号S11、1系AIS信号S2
及びNOT回路112の出力の4信号はNAND回路
114に入力される。また、NAND回路113及びN
AND回路114の出力はNAND回路115に入力さ
れた後、0系状態信号S33として出力される。
【0033】この第1の状態検出回路110は、入力さ
れる全入力信号について、 (3)1系信号線路に障害が発生した場合であって、0
系アラーム信号は正常を示す信号が入力された状態、す
なわち、0系アラーム信号S10がローレベルの状態の
ときに、1系アラーム信号S11がハイレベルの状態 (4)1系信号線路に障害が発生した場合であって、0
系アラーム信号にも異常を示す信号が入力された状態、
すなわち、1系アラーム信号S11及び1系AIS信号
S21がともにハイレベルの状態のときに、0系AIS
信号S20がローレベルの状態 を検出して、0系信号線路へ切り替えるためにハイレベ
ルの0系状態信号S33を出力する。上記(3)又は
(4)の状態以外は、ローレベルの0系状態信号S33
を出力する。
【0034】第2の状態検出回路120は、つのNO
T回路121,122a,122bと3つのNAND回
路123,124,125とから構成される。1系アラ
ーム信号S11はNOT回路121に入力され、0系A
IS信号S20はNAND回路124に入力される。そ
して、0系アラーム信号S10及びNOT回路121の
出力はNAND回路123に入力される。同様に、0系
アラーム信号S10、1系アラーム信号S11はNOT
回路122aを介して、0系アラーム信号S10、1系
AIS信号S21はNOT回路122bを介してNAN
D回路124に入力される。また、NAND回路123
及びNAND回路124の出力はNAND回路125に
入力された後、1系状態信号S35として出力される。
【0035】この第2の状態検出回路120は、入力さ
れる全入力信号について、 (5)0系信号線路に障害が発生した場合であって、1
系アラーム信号にも異常を示す信号が入力された状態、
すなわち、1系アラーム信号S11がローレベルの状態
のときに、0系アラーム信号S10がハイレベルの状態 (6)0系信号線路に障害が発生した場合であって、1
系アラーム信号は正常を示す信号が入力された状態、す
なわち、0系アラーム信号S10及び0系AIS信号S
20がともにハイレベルの状態のときに、1系AIS信
号S21がローレベルの状態 を検出して、1系信号線路へ切り替えるためにハイレベ
ルの1系状態信号S35を出力する。上記(5)又は
(6)の状態以外は、ローレベルの1系状態信号S35
を出力する。
【0036】なお、入力される全入力信号について、 (7)2系統の信号線路の両方に障害が発生した状態、
すなわち、全入力信号がいずれもハイレベルの状態 では、いずれの系統の信号線路も選択しない無選択状態
信号、すなわち、第1の状態検出回路110がローレベ
ルの0系状態信号S33を、第2の状態検出回路120
がローレベルの1系状態信号S35を出力する。
【0037】タイミング発生回路200は、NOT回路
201、データラッチ202,203、論理和回路(以
下、「OR回路」と呼ぶ)205及び演算増幅回路20
6から構成され、保持状態信号S31、リセット信号R
ST及び同期信号CKを入力して、保持遅延信号S32
を出力する。保持状態信号S31はデータラッチ202
のデータ端子(D)に入力され、同期信号CKはNOT
回路201を介してデータラッチ202のゲート端子
(G)に入力される。また、データラッチ202の出力
(Q)はデータラッチ203のデータ端子(D)に入力
され、同期信号CKはデータラッチ203のゲート端子
(G)に入力される。さらに、リセット信号RSTはデ
ータラッチ202及びデータラッチ203のクリア端子
(CLR)にそれぞれ入力される。そして、データラッ
チ202の出力(Q)及びデータラッチ203の出力
(Q)はOR回路205に入力された後、演算増幅回路
206に出力される。演算増幅回路206は、OR回路
205の出力を所定の信号レベルに安定化させて保持遅
延信号S32として出力する。
【0038】このタイミング発生回路200において、
データラッチ202は入力された保持遅延信号S31の
立ち上がりを、次の同期信号CKの立ち上がり又は立ち
下がりに同期するようにタイミングをとって出力する。
また、データラッチ203は入力された保持遅延信号S
31の立ち下がりを、約半周期後の同期信号CKの立ち
上がりに同期するようにタイミングをとって出力する。
そして、これらのデータラッチ202及びデータラッチ
203の出力の論理和をOR回路205が出力する。O
R回路205の出力信号レベルは、演算増幅回路206
によって安定化される。
【0039】タイミング合わせ回路210は状態信号同
期手段であり、データラッチ211及びデータラッチ2
12から構成される。0系状態信号S33はデータラッ
チ211のデータ端子(D)に入力され、1系状態信号
S35はデータラッチ212のデータ端子(D)に入力
される。同期信号CKはデータラッチ211及びデータ
ラッチ212のゲート端子(G)に入力され、リセット
信号RSTはデータラッチ202及びデータラッチ20
3のクリア端子(CLR)にそれぞれ入力される。ま
た、データラッチ211の否定出力(Qの否定)は0系
遅延信号S34として出力され、データラッチ212の
出力(Q)は1系遅延信号S36として出力される。
【0040】このタイミング合わせ回路210におい
て、データラッチ211は0系状態信号S33の立ち下
がりを、約半周期後の同期信号CKの立ち上がりに同期
するようにタイミングをとって出力する。同様に、デー
タラッチ212は1系状態信号S35の立ち下がりを、
約半周期後の同期信号CKの立ち上がりに同期するよう
にタイミングをとって出力する。
【0041】ラッチクリア信号出力回路300は、OR
回路301、AND回路302、データラッチ303及
び演算増幅回路304から構成される。0系遅延信号S
34の否定及び1系遅延信号S36はOR回路301を
介してデータラッチ303のデータ端子(D)に入力さ
れる。リセット信号RST及び帰還信号S38はAND
回路302に入力された後、データラッチ303のクリ
ア端子(CLR)に入力される。データラッチ303の
否定出力(Qの否定)は演算増幅回路304によって所
定の信号レベルに安定化された後、帰還信号S38とし
てAND回路302に入力される。また、AND回路3
02の出力はラッチクリア信号S37として、データラ
ッチ411及びデータラッチ421に出力される。
【0042】データラッチ411は図1に示す第1のデ
ータラッチ410であり、データ端子(D)には0系遅
延信号S34が入力され、ゲート端子(G)には保持遅
延信号S32が入力され、クリア端子(CLR)にはラ
ッチクリア信号S37が入力される。そして、データラ
ッチ411の否定出力(Qの否定)から0系選択信号S
40を出力する。
【0043】このデータラッチ411は、保持遅延信号
S32によって0系遅延信号S34の信号レベルが維持
され、ラッチクリア信号S37によってハイレベルの0
系選択信号S40を出力する。
【0044】データラッチ421は図1に示す第2のデ
ータラッチ420であり、データ端子(D)には1系遅
延信号S36が入力され、ゲート端子(G)には保持遅
延信号S32が入力され、クリア端子(CLR)にはラ
ッチクリア信号S37が入力される。そして、データラ
ッチ412の出力(Q)から1系選択信号S41を出力
する。
【0045】このデータラッチ421は、保持遅延信号
S32によって1系遅延信号S36の信号レベルが維持
され、ラッチクリア信号S37によってローレベルの1
系選択信号S41を出力する。
【0046】図3は、系統選択表を示す図である。この
系統選択表500は、全入力信号に対して図2に示す系
統選択回路が選択する信号系統を表にしたものであり、
9通りの状態を取り得る。なお、表中「H」はハイレベ
ルの信号を、「L」はローレベルの信号を示す。
【0047】系統選択表500において、「0系」及び
「1系」はそれぞれの系統の信号線路が選択されること
を示す。すなわち、「0系」は図2の0系選択信号S4
0がハイレベルで出力され、かつ、1系選択信号S41
がローレベルで出力されることを示す。同様に、「1
系」は0系選択信号S40がローレベルで出力され、か
つ、1系選択信号S41がハイレベルで出力されること
を示す。
【0048】また、「保持」は保持遅延信号S32がハ
イレベルとなり、0系選択信号S40及び1系選択信号
S41の出力が保持状態になることを示す。さらに、
「無選択」はいずれの系統の信号線路も選択しないこと
を示す。すなわち、0系選択信号S40及び1系選択信
号S41が、いずれもローレベルで出力されることを示
す。
【0049】例えば、0系アラーム信号S10、1系ア
ラーム信号S11及び1系AIS信号S21がいずれも
ハイレベルの信号であり、0系AIS信号S20のみが
ローレベルの信号が系統選択回路に入力されると、「0
系」が選択される状態501になることを示す。また、
この状態501において、0系AIS信号S20がハイ
レベルの信号になり、1系AIS信号S21がローレベ
ルの信号になると、「1系」となる状態502に遷移す
る。さらに、状態501において、1系AIS信号S2
1がローレベルの信号になると、「保持」となる状態5
03に遷移する。さらに、状態501において、0系A
IS信号S20がハイレベルの信号になると、「無選
択」となる状態504に遷移する。こうして、入力され
る全入力信号の信号レベルによって、系統選択回路の出
力は9通りのいずれかの状態を取り得る。
【0050】図4は、0系信号線路から1系信号線路に
切り替える場合のタイムチャートである。このタイムチ
ャートは図2の系統選択回路における各信号の変化を時
間の経過に従って示したものであり、信号は上から同期
信号CK、保持状態信号S31、0系状態信号S33、
0系遅延信号S34、1系状態信号S35、1系遅延信
号S36、0系選択信号S40及び1系選択信号S41
を示す。なお、図中「H」はハイレベルの信号レベル
を、「L」はローレベルの信号レベルを示す。
【0051】図4のタイムチャートにおいて、0系状態
信号S33が時間t41でハイレベルからローレベルに
変化すると、図2に示すタイミング合わせ回路210の
データラッチ211によって、0系遅延信号S34は時
間t42の同期信号CKの立ち上がりと同期して、矢印
A41に示すように時間t42でハイレベルからローレ
ベルに変化する。この0系遅延信号S34の変化を受け
て、0系選択信号S40もまた、矢印A43に示すよう
に時間t42でハイレベルからローレベルに変化する。
【0052】また、1系状態信号S35が時間t41で
ローレベルからハイレベルに変化すると、データラッチ
212によって1系遅延信号S36は時間t42の同期
信号CKの立ち上がりと同期して、矢印A42に示すよ
うに時間t42でローレベルからハイレベルに変化す
る。この1系遅延信号S36の変化を受けて、1系選択
信号S41もまた、矢印A44に示すように時間t42
でローレベルからハイレベルに変化する。
【0053】このように、図2に示すデータラッチ41
1に入力する0系遅延信号S34及びデータラッチ42
1に入力する1系遅延信号S36を、タイミング合わせ
回路210によって同期信号CKに同期させることによ
り、時間t42で0系信号線路から1系信号線路に切り
替わるので、確実に所望の信号線路への切り替えを行う
ことができる。また、インパルス等のノイズが0系状態
信号S33及び1系状態信号S35としてデータラッチ
411及びデータラッチ421に入力されても同期信号
CKと同期することはないため、不要な選択制御を防止
することができる。
【0054】図5は、0系信号線路から保持状態に切り
替える場合のタイムチャートである。図において、図4
と同一の要素には同一の番号を付して、説明を省略す
る。信号は上から同期信号CK、保持状態信号S31、
保持遅延信号S32、0系状態信号S33、0系遅延信
号S34、1系状態信号S35、1系遅延信号S36、
0系選択信号S40及び1系選択信号S41を示す。
【0055】図5のタイムチャートにおいて、保持状態
信号S31が時間t51でローレベルからハイレベルに
変化すると、図2に示すタイミング発生回路200によ
って、保持遅延信号S32は時間t52の同期信号CK
の立ち下がりと同期して、矢印A51に示すように時間
t52でローレベルからハイレベルに変化する。
【0056】また、0系状態信号S33が時間t51で
ハイレベルからローレベルに変化すると、図2に示すタ
イミング合わせ回路210のデータラッチ211によっ
て、0系遅延信号S34は時間t53の同期信号CKの
立ち下がりと同期して、矢印A52に示すように時間t
53でハイレベルからローレベルに変化する。
【0057】ここで、図2に示すデータラッチ411は
保持遅延信号S32が時間t52でハイレベルに変化し
ていることから、時間t52の0系遅延信号S34の信
号レベル、すなわちハイレベルを保持して、矢印A53
に示すように0系選択信号S40として出力する。同様
に、データラッチ412は時間t52の1系遅延信号S
36の信号レベル、すなわちローレベルを保持して、矢
印A54に示すように1系選択信号S41として出力す
る。
【0058】さらに、1系状態信号S35が時間t54
でローレベルからハイレベルに変化すると、矢印A51
に示すように保持状態信号S31がハイレベルからロー
レベルに変化する。そして、図2に示すタイミング発生
回路200によって、保持遅延信号S32は時間t55
の同期信号CKの立ち上がりと同期して、矢印A56に
示すように時間t54でハイレベルからローレベルに変
化する。また、データラッチ212によって1系遅延信
号S36は時間t54の同期信号CKの立ち上がりと同
期して、矢印A57に示すように時間t55でローレベ
ルからハイレベルに変化する。
【0059】ここで、図2に示すデータラッチ411は
保持遅延信号S32が時間t55でローレベルに変化し
ていることから、矢印A58に示すように時間t55の
0系遅延信号S34の信号レベル、すなわちローレベル
を0系選択信号S40として出力する。同様に、データ
ラッチ412は、矢印A59に示すように時間t55の
1系遅延信号S36の信号レベル、すなわちハイレベル
を1系選択信号S41として出力する。
【0060】こうして、図2に示す0系AIS信号S2
0及び1系AIS信号S21がローレベルの信号であっ
て、0系アラーム信号S10及び1系アラーム信号S1
1が同一の信号レベルになる時間t53から時間t55
の間は、保持遅延信号S32によって0系選択信号S4
0及び1系選択信号S41の信号レベルを保持するの
で、データの欠落を防止することができる。また、イン
パルス等のノイズが保持状態信号S31としてデータラ
ッチ202及びデータラッチ203に入力されても同期
信号CKと同期することはないため、不要な保持制御を
防止することができる。
【0061】図6は、0系信号線路から無選択状態に切
り替える場合のタイムチャートである。図4と同一の要
素には同一の番号を付して、説明を省略する。信号は上
から同期信号CK、保持状態信号S31、0系状態信号
S33、0系遅延信号S34、1系状態信号S35、1
系遅延信号S36、0系選択信号S40及び1系選択信
号S41を示す。
【0062】図6のタイムチャートにおいて、0系状態
信号S33が時間t61でハイレベルからローレベルに
変化すると、図2に示すタイミング合わせ回路210の
データラッチ211によって、0系遅延信号S34は時
間t62の同期信号CKの立ち上がりと同期して、矢印
A61に示すように時間t62でハイレベルからローレ
ベルに変化する。この0系遅延信号S34の変化を受け
て、0系選択信号S40もまた、矢印A62に示すよう
に時間t42でハイレベルからローレベルに変化する。
しかし、1系状態信号S35は、時間t61の前後でロ
ーレベルのままであるため、0系選択信号S40も変化
しない。
【0063】このように、図2に示す0系アラーム信号
S10、1系アラーム信号S11、0系AIS信号S2
0及び1系AIS信号S21がいずれもハイレベルの信
号になると、いずれの信号線路も選択しない無選択を行
うことができる。したがって、二つの通信伝送装置間の
上り方向又は下り方向のいずれかの二重化冗長化された
信号線路のうち、線路故障等により回線断が発生した場
合には、双方向に対して通信不能となるため、いずれの
通信伝送装置でも故障等を検知することができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、AIS
信号を使用して系統選択信号を出力するようにしたの
で、高度の系統選択制御が可能になる。
【0065】また、タイミング発生回路を設けて、デー
タラッチに出力する保持状態信号のタイミングをとるよ
うに構成したので、データの欠落等を防止できる。さら
に、同期信号に同期して系統選択信号をデータラッチに
出力するようにしたので、ノイズ等による不要な系統切
り替えを防止できる。
【0066】また、アラーム信号とAIS信号とから状
態検出を行うように構成したので、無選択の状態を可能
にした。さらに、ラッチクリア回路を設けたので、同時
に2系統が選択されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の系統選択制御方式の原理説明図であ
る。
【図2】本発明を実施する系統選択回路の構成を示す図
である。
【図3】系統選択表を示す図である。
【図4】0系信号線路から1系信号線路に切り替える場
合のタイムチャートである。
【図5】0系信号線路から保持状態に切り替える場合の
タイムチャートである。
【図6】0系信号線路から無選択状態に切り替える場合
のタイムチャートである。
【図7】従来の選択制御回路を示す図である。
【符号の説明】
100 保持状態検出手段 110 第1の状態検出手段 120 第2の状態検出手段 200 タイミング発生回路 300 ラッチクリア信号出力手段 410 第1のデータラッチ 420 第2のデータラッチ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二重化冗長系統の信号線路から一つの系
    統の信号線路を選択する系統選択制御方式において、 2系統のアラーム信号(S1,S2)とAIS(Alarm
    Indication Signal )信号(S3,S21a)とから、
    保持状態信号(S4)を検出する保持状態検出手段(1
    00)と、 2系統のアラーム信号(S1,S2)とAIS信号(S
    3,S21a)とから、0系信号線路を選択すべき0系
    状態信号(S5)を検出する第1の状態検出手段(11
    0)と、 2系統のアラーム信号(S1,S2)とAIS信号(S
    3,S21a)とから、1系信号線路を選択すべき1系
    状態信号(S6)を検出する第2の状態検出手段(12
    0)と、 前記0系状態信号(S5)と前記保持状態信号(S4)
    とから、0系選択信号(S8)を出力する第1のデータ
    ラッチ(410)と、 前記1系状態信号(S6)と前記保持状態信号(S4)
    とから、1系選択信号(S9)を出力する第2のデータ
    ラッチ(420)と、 を有することを特徴とする系統選択制御方式。
  2. 【請求項2】 前記保持状態信号(S4)を入力して、
    前記第1のデータラッチ(410)及び前記第2のデー
    タラッチ(420)に出力する前記保持遅延信号(S4
    a)のタイミングをとるためのタイミング発生回路(2
    00)を有することを特徴とする請求項1記載の系統選
    択制御方式。
  3. 【請求項3】 前記第1のデータラッチ(410)に出
    力する前記0系状態信号(S5)と前記第2のデータラ
    ッチ(420)に出力する前記1系状態信号(S6)と
    を、同期信号に同期させる状態信号同期手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の系統選択制御方式。
  4. 【請求項4】 前記第1の状態検出手段(110)及び
    前記第2の状態検出手段(120)は、いずれの系統の
    信号線路も選択しない無選択状態信号を出力するように
    構成したことを特徴とする請求項1記載の系統選択制御
    方式。
  5. 【請求項5】 前記0系状態信号(S5)と前記1系状
    態信号(S6)とが同時に出力されたときに、2系統の
    信号線路が同時に選択されないように、前記第1のデー
    タラッチ(410)及び前記第2のデータラッチ(42
    0)をクリアするラッチクリア信号(S7)を出力する
    ラッチクリア信号出力手段(300)を有することを特
    徴とする請求項1記載の系統選択制御方式。
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