JP2767868B2 - 小型酸素電極 - Google Patents

小型酸素電極

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明は小型酸素電極に関し、電極を作用極,対極,
参照極からなる3極で構成し、電気化学的に厳密な測定
を可能とし寿命を延ばす効果がある小型酸素電極を提供
することを目的とし、異方性エッチングにより形成され
た溝(穴)を有する半導体基板と、該基板表面を覆う絶
縁膜と、該穴の底部及び側面に至って形成された対極,
該穴が形成されていない該基板の表面に形成された作用
極と、該対極と該作用極との間でかつ該穴が形成されて
いない該基板の表面に形成された参照極と、該対極,作
用極及び参照極上にまたがる内部電解質を設けるように
電極感応部を確定する疏水性絶縁膜と、該作用極,対極
及び参照極を覆い該穴の内部を含み該電極感応部に充填
された電解液含有多孔性物質と、該電解液含有多孔性物
質を覆うガス透過性膜とを有することを特徴とする小型
酸素電極を構成する。
〔産業上の利用分野〕
小型酸素電極は,いろいろな分野において,溶存酸素
濃度の測定に有利に用いることができる。例えば,水質
保全の見地から水中の生化学的酸素要求量(BOD)の測
定が行われているが,この溶存酸素濃度の測定器として
この小型酸素電極を使用することができる。また,醗酵
工業において効率良くアルコール醗酵を進めるためには
醗酵槽中の溶存酸素濃度の調整が必要であり,この測定
器として本発明の小型酸素電極を使用することができ
る。さらにまた,小型酸素電極は,酵素と組み合わせて
酵素電極を形成し,糖やビタミンなどの濃度測定に用い
ることもできる。例えば,グルコースはグルコースオキ
シダーゼという酵素を触媒とし,溶存酵素と反応してグ
ルコノラクトンに酸化するが,これにより酵素電極セル
の中に拡散してくる溶存酸素が減ることを利用し,溶存
酸素の消費量からグルコース濃度を測定することができ
る。
このように本発明の小型酸素電極は,環境計測,醗酵
工業,臨床医療など各種の分野で使用することができる
が,特に臨床医療分野においてカテーテルに装着し,体
内に挿入する用途においては,小型であるとともに使い
捨て可能で低価格であれば、非常に利用価値がある。
〔従来の技術〕
本発明者らは,従来のガラス製の酸素電極では,小型
化ができず大量生産も不可能であるので,リソグラフィ
ー技術及び異方性エッチング技術を利用した新しいタイ
プの小型酸素電極を開発し,特許出願した(特開昭63−
238548号)。この酸素電極は,シリコン基板上に異方性
エッチングにより形成した穴の上に,絶縁膜を介して2
本の電極を形成し,さらにこの穴の内部に電解液含有体
を収容し,そして穴の上面をガス透過性膜で覆った構造
を有する酸素電極である。この酸素電極は,小型で,特
性のばらつきが少なく,また一括大量生産ができるため
に,低コストである。
本発明者らは,この点をさらに改良してより大量生産
向きなものとなすべく研究の結果,ポリアクリルアミド
ゲルを用い,シリコン基板上の微小な多くの穴の中に,
一括してゲルを注入可能な方法を見出した(特開昭63−
311158号)。この小型酸素電極の製造方法は,ソリグラ
フィー技術と異方性エッチング技術とを用いて複数個の
穴を形成した後に各穴に絶縁膜を介して電極を形成した
シリコン基板上に,該穴の部分を除いてネガ型レジスト
を被覆し,該基板を電解液を含んだ光重合性モノマー,
好ましくはアクリルアミドの溶液に浸漬し,それぞれの
穴に該溶液を満たした状態で紫外線を照射して硬化せし
め,電解液を含んだ多孔質担体を穴の中に形成すること
を特徴とする。この製造方法によれば,小型酸素電極を
形成する微小な穴の中にのみ選択的に電解液を保持する
多孔質の担体を形成することができるので,より大量生
産が可能になる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した特開昭63−238548号に記載された方法は非常
に小型の酸素電極を大量に生産できるという点で画期的
な製造方法である。しかし,この方法を詳細に検討して
みると,実用化にいたるために解決しなければならない
問題があることがわかった。
本発明に係わる小型酸素電極は,半導体集積回路の形
成に使用されているリソグラフィー技術と薄膜形成技術
とを用いて小型酸素電極を量産するものであり,実用に
耐えうるものにするためにはノイズが少なく,再現性の
良いものが得られなければならない。このための一つの
手段として,アノードを銀/塩化銀参照電極に置き換
え,カソードでの酸素の還元のための電位をより安定に
確定する方法が考えられ,本発明者らが発明の変形例と
して,アノードに銀/塩化銀参照電極を用いるものも考
案している(特開昭63−238548号)。
しかし,この銀/塩化銀参照電極を小型酸素電極のプ
ロセスで用いるような薄膜状で,リソグラフィーにより
形成する場合には,この参照極をアノードとする2極形
式で使用する場合には,アノードがすべて塩化銀に変わ
ってしまい,金アノードの場合よりもむしろ不安定にな
ってしまうという問題が生じた。
特性上の不安定さは,銀/塩化銀参照電極が時間とと
もに変化するためである。上記酸素電極はできるかぎり
単純化するために,カソード・アノードの2極のみから
なる構成をとっている。
〔課題を解決するための手段〕
電気化学的により厳密に測定を行おうとするならば,
酸素を検出する作用極,対極,参照極の3極構成をとっ
た方が望ましい。3極構成は,厳密さだけではない。こ
の構成を取ると,作用極(カソード)電位は参照極に対
して一定に設定されるが電流は主に作用極(カソード)
−対極(アノード)間に流れ,参照極上では,その組成
を大きく変えるような電気化学反応は起こりにくいから
である。このようなことから,前記の問題点の解決のた
めには,3極構成をとった方が有利である。
本発明は上記点に鑑み成されたもので、異方性エッチ
ングにより形成された溝(穴)を有する半導体基板と、
該基板表面を覆う絶縁膜と、該穴の底部及び側面に至っ
て形成された対極,該穴が形成されていない該基板の表
面に形成された作用極と、該対極と該作用極との間でか
つ該穴が形成されていない該基板の表面に形成された参
照極と、該対極,作用極及び参照極上にまたがる内部電
解質を設けるように電極感応部を確定する疎水性絶縁膜
と、該作用極,対極及び参照極を覆い該穴の内部を含み
該電極感応部に充填された電解液含有多孔性物質と、該
電解液含有多孔性物質を覆うガス透過性膜とを有するこ
とを特徴とする小型酸素電極により達成される。
小型酸素電極の電極構成配置としては対極の面積を作
用極の面積の10倍程度とし、対極で律速とならないよう
に対極(アノード)の面積を大きく、作用極(カソー
ド)の面積を小さくするのが電気的特性上から望まし
い。従って上記小型酸素電極の電極構成配置としては、
後述する実施例に示される如く対極(アノード)をコの
字状に形成し、作用極(カソード)をコの字状の空き部
分に相補的に配置形成し、参照極を対極と作用極の間に
略対称的に配置形成するのが望ましい。しかし電極構成
配置としては上記にかぎらず電極構成配置が非対称であ
っても電解液含有多孔性物質が対極,作用極及び参照極
にまたがって電極感応部を覆う構成であればよい。
上記小型酸素電極は半導体基板上に異方性エッチング
により溝(穴)をあけ,絶縁膜を形成した後,前記穴の
底部から前記基板の表面に至る対極(アノード)および
これに近接し前記穴が形成されていない前記基板の表面
に形成された作用極(カソード)及び参照極を形成し,
前記対極,作用極及び参照極上にまたがる内部電解質を
設けるように電極感応部を確定する疎水性絶縁膜を形成
後、前記対極,作用極および参照極の露出部分を覆うよ
うに穴の内部を含み電解液含有多孔性物質を満たし、前
記電解液含有多孔性物質を覆うガス透過性膜を形成する
方法により製造できる。
本発明の方法を実施するにあたって,電極本体の基材
としては,半導体基板,特にシリコン基板を有利に使用
することができる。絶縁膜は,シリコン酸化膜,その他
から形成することができる。シリコン酸化膜は,例えば
基板がシリコンである場合に,その基板を熱酸化するこ
とによって容易に形成することができる。
作用極・対極としては金電極、白金電極を用いること
ができる。
電極形成後の基板上に穴の部分及び電気的コンタクト
を取る部分を除いて塗布するフォトレジストは,好まし
くはネガ型フォトレジスト,例えば東京応化製OMR−83
である。このタイプのフォトレジストは,穴の部分のみ
に電解液含有多孔性物質を満たすに際して,その原料と
なる水溶液をはじく性質を持っているので有利である。
電解液含有ゲルの形成は,例えば特開昭63−311158号
に記載されているように,基板を電解液含有アクリルア
ミド水溶液中に浸漬し,そのような溶液に浸した状態で
基板をゆっくり引き上げ,さらにこの状態の基板に紫外
線を照射してゲル化する方法や,特願昭63−176978号に
述べたアルギン酸カルシウムを用いる方法により有利に
実施することができる。即ち、電解質含有多孔性物質と
して,ポリアクリルアミドゲル、アルギン酸カルシウム
ゲルを用いることができる。また、電解質含有多孔性物
質の代わりに,高分子電解質を用いることができる。
多孔性担体により保持されるべき電解質としては塩化
カリウム,硫酸ナトリウム等,いろいろなものを用いる
ことができる。電解質として塩化カリウムを用い,参照
極として銀/塩化銀電極を用いることができる。
ガス透過性膜は,疎水性で水溶液が通過しないことは
もちろんであるが,初めは液体状でディップコーティン
グあるいはスピンコーティングが可能であり,電極材
料,シリコン基板,そして絶縁膜としてのシリコン酸化
膜との密着力が良好で電解液が外部に漏出しないことも
必須の要件である。適当なガス透過性膜材料としては,
フォトレジスト,好ましくはネガ型フォトレジストなど
を挙げることができる。テフロン(商品名)膜は,酸素
透過性であるけれども密着力を持たないので,使用を避
けなければならない。
〔作用〕
上記のように3極形式で測定を行えば,参照極には電
流が流れにくくなるので,参照極の寿命を延ばし,ひい
ては小型酸素電極自体の寿命を延ばす効果がある。ま
た,3極形式は電気化学的により厳密な測定を可能にする
効果がある。
〔実施例〕
本発明による小型酸素電極の製法の好ましい一例を添
付の図面を参照しながら説明する。
第1図は,本発明による小型酸素電極の好ましい一例
を示した平面図(A)および平面図(A)のII−II線断
面を示す感応部断面図(B)である。図示の酸素電極は
直方体の形状を有していて,感応部がガス透過性膜14で
覆われるとともに,付属のデバイスに接続するため,作
用極3A,対極3B,参照極3Cの一部が露出している。電極3
A,3Bは,本例の場合,金電極で,電極3Cは銀/塩化銀参
照電極で構成した。
シリコン基板1は,異方性エッチングにより形成され
た溝(穴)を有するとともに,その全面にシリコン酸化
膜2が絶縁膜として被着せしめられている。さらに基板
裏面は破れにくい疎水性絶縁膜7で覆われている。シリ
コン基板1の穴5には対極3Bが被着せしめられている。
対極3Bは,第1図で示したように,一部分が外部と電気
的なコンタクトを取れるように,穴の外側にまで延在し
ている。また,シリコン基板1の穴5には電解液含有ゲ
ル6が満たされている。電極感応部は,ネガ型フォトレ
ジストのパターニングにより確定されているが,このレ
ジストパターン9(第2図(C))は,作用極と参照極
を形成した第1図の穴の掘っていないところに電解質を
溜めるのに有利に作用する。穴に満たされた電解液含有
ゲル6の上部には,基板1の上部の全面(第1図の露出
部を除く)を覆う形で,ガス透過性膜14が被覆されてお
り,これは絶縁膜として側面および裏面にも覆われてい
る。
第1図に示した小型酸素電極は,例えば,第2図に順
を追って示す製造プロセスで有利に製造することができ
る。なお,第2図(A)に示す作用極3Aおよび対極3B形
成後の本体は,次のような工程を経て製造することがで
きる。なお,以下の説明では,理解を容易ならしめるた
め,1枚のウエハーに1個だけ酸素電極を形成する場合に
ついて記載するけれども,実際には多数個の小型酸素電
極が同時に形成されるということを理解されたい。な
お,ここでは特願昭63−176978号に基づき,アルギン酸
カルシウムゲルを電解質含有ゲルとして用いる場合につ
いて述べる。
1.ウエハー洗浄 厚さ350μmの(100)面2インチシリコンウエハーを
用意し,これを過酸化水素とアンモニアの混合溶液およ
び濃硝酸で洗浄した。
2.SiO2膜の形成 シリコンウエハーをウエット熱酸化し,その全面に膜
厚0.8μmのSiO2膜を形成した。
3.エッチング用パターンの形成 ネガ型フォトレジスト(東京応化製OMR−83,粘度60c
P)を使用して,ウエハー上にエッチング用レジストパ
ターンを形成した。
4.裏面保護用のレジスト塗布 ウエハーの裏面にも上記工程で使用したものと同じネ
ガ型フォトレジストを塗布し,130℃で30分間に渡ってベ
ークした。
5.SiO2膜のエッチング 50%フッ化水素酸:40%フッ化アンモニウム=1:6水溶
液にウエハーを浸漬し,フォトレジストが被覆されてい
ない露出部分のSiO2をエッチングにより除去した。引き
続いて硫酸/過酸化水素水(2:1)溶液によりレジスト
を除去した。
6.Siの異方性エッチング 80℃の35%水酸化カリウム水溶液中にてシリコンの異
方性エッチングを行った。エッチング深さ300μm。エ
ッチング完了後,ウエハーを純水で洗浄した。
この異方性エッチングの完了後,エッチング時に使用
したSiO2膜を除去した。これは,5と同様に50%フッ化水
素酸:40%フッ化アンモニウム=1:6水溶液中で行った。
7.SiO2膜の形成 シリコンウエハー表面にSiO2膜を成長させるため,1.
の洗浄工程に引き続いて,ウエハーをウエット熱酸化し
た。膜厚0.8μmの膜が形成された。
8.クロムおよび金薄膜の形成 クロム薄膜(400Å,金と基板の密着用)に引き続
き,金薄膜(4000Å)を真空蒸着により形成した。
9.作用極・対極形成用レジストパターンの形成ネガ型フ
ォトレジスト(東京応化製OMR−83,粘度60cP)を使用し
て,ウエハーのAu薄膜上に作用極・対極形成用レジスト
パターンを形成した。
10.金およびクロムのエッチング レジストパターンが形成された基板を以下のの金
およびクロム用エッチング液にこの順に浸漬し,露出し
た金およびクロムの部分をエッチングにより除去する。
さらに,純水にて洗浄後,硫酸/過酸化水素水(2:1)
溶液によりレジストを除去した(第2図(A))。
金エッチング液:4gKIおよびIgI2を40mlの水に溶か
したもの クロムエッチング液:0.5gNaOHおよび1gK3Fe(CN)
を4mlの水に溶かしたもの 11.クロムおよび銀薄膜の形成 クロム薄膜(400Å,銀と基板の密着用)に引き続
き,銀薄膜(4000Å)を真空蒸着により形成した。
12.塩化銀層の形成 銀を蒸着した基板を,0.1M KCl中に浸漬し,白金板と
の間に+1.0Vの電圧を印加し,銀表面に塩化銀層を形成
した。
13.参照極形成用レジストパターンの形成 ポジ型フォトレジスト(東京応化製OFPR−800,粘度20
cP)を滴下,ウエハー上にまんべんなくゆきわたらせ
る。レジストの量は,ちょうどウエハー周囲までゆきわ
たる程度が好ましい。スピンコーティングは不可。80℃
で30分間ポストベークを行う。ポジ型フォトレジストの
膜厚は溝内と平坦部では厚さが異なるものの、平坦部の
膜厚が数十μmとなるように形成した。
アライナーにてパターンを合わせ,露光を行った後,
現像を行い,水でリンスし,乾燥する。この例のよう
に,ポジ型フォトレジストが厚く塗布されている場合に
は,一度では感光せず,ある深さまで露光部分が除去さ
れると,それ以上現像が進まなくなる。そこで,アライ
ナーにて前述の現像途中のレジストパターンにフォトマ
スクパターンを合わせ,露光を行たった後,再び現像・
リンス・乾燥を行う。
基板表面まで完全に現像が完了したら次の過程に進
む。まだ,露光不完全ならば,露光→現像→リンス→乾
燥を繰り返す。最終的に銀パターンを形成するところに
のみ,ポジ型レジストパターンが残る。
14.銀およびクロムのエッチング レジストパターンが形成された基板を以下のの銀
およびクロム用エッチング液にこの順に浸漬し,露出し
た銀およびクロムの部分をエッチングにより除去する。
さらに,純水にて洗浄後,硫酸/過酸化水素水(2:1)
溶液によりレジストを除去する。
銀エッチング液:29%アンモニア水:31%過酸化水素
水:水=1:1:20溶液。
クロムエッチング液:0.5gNaOHおよび1gK3Fe(CN)
を4mlの水に溶かしたもの 作用極,対極,参照極の
完成した状態を第2図(B)に示す。
15.ゲル注入用レジストパターン形成(第2図(C)) 本体表面で,穴5と,電気的コンタクトを取るパッド
部分以外のところをネガ型フォトレジスト(東京応化製
OMR−83、粘度60cP)9で被覆した。これは,ウエハー
の表面にフォトレジストを塗布し,プリベーク後に露光
及び現像を行うことによって実施した。感応部を確定す
るフォトレジストの平坦部での膜厚は数μmである。
なお、当然のことであるが、基板の切り出し部となる
スクライブライン上にはレジスト膜が残らない様なマス
クを用いて露光現像をなす。
16.基板裏面に疎水性絶縁膜形成 基板裏面に疎水性絶縁膜(信越シリコーン製ES−100
1)を一様に塗布し,150℃で1時間ベーキングを施す。
17.基板の切り出し 基板上に多数形成された酸素電極をチップ状に切り出
した。
18.アルギン酸カルシウムゲルの充填 電解液含有ゲルの形成用として,次のような2種類の
溶液を調製した。
A液:アルギン酸ナトリウムを0.1M塩化カリウム水溶液
中に溶解したもの。アルギン酸ナトリウム濃度0.2%。
B液:塩化カルシウムを0.1M塩化カリウム水溶液中に溶
解したもの。塩化カルシウム濃度5%。
A液に第2図(C)のチップを浸漬してゆっくり引き
上げたところ,ネガ型フォトレジスト膜9は疎水性であ
るので,先のA液はレジスト膜からはじかれて穴5内を
含み対極3B,作用極3A,参照極3Cが形成されフォトレジス
ト膜9で確定された電極感応部にのみ残った。ついで,
このチップをB液に浸漬したところ,A液は瞬時にゲル化
した。
19.ガス透過性膜の被覆(第2図(D)) 電解液含有ゲル6上にそのゲルを覆うようにして透過
性膜14を被覆した。本例ではガス透過性膜として,工程
3等で使用したのと同じネガ型フォトレジストを使用し
た。すなわち,ネガ型フォトレジスト(東京応化製OMR
−83(商品名)粘度60cP)をディップコーティングによ
り塗布した。このレジストは,プリベークを施さずに直
ちに露光し,その後小型酸素電極本体を純水中または飽
和水蒸気中に一昼夜放置してレジスト中のシンナーを抜
き,ガス透過性膜および側壁用絶縁膜を完成させた。こ
のレジスト膜は裏面にも形成されるが,これはより絶縁
性を向上させるのに有利に作用する。
〔発明の効果〕
本発明方法によれば,作用極,対極,参照極からなる
3極構成で酸素の定量ができるので,電気化学的により
厳密な測定ができるばかりでなく,2極構成と異なり参照
極の損傷が抑えられる。
対極(アノード)のみが異方性エッチングにより形成
された溝(穴)内から基板の表面に至り形成され、作用
極(カソード)及び参照極は溝が形成されていない基板
の表面に形成され、対極の面積をかせぐことができ、
又、参照極の形成が容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明による小型酸素電極の好ましい一例を
示した平面図(A)および感応部断面図(B)、 第2図(A)〜(D)は,第1図に示した小型酸素電極
の製造プロセスの後半を順を追って示した断面図であ
る。 図中,1は基板,2は絶縁膜,3Aは作用極,3Bは対極,3Cは参
照極,5は穴,6は電解液含有ゲル,7は疎水性絶縁膜,9はレ
ジストパターン,そして14はガス透過性膜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶋 尚美 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−238548(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/404

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異方性エッチングにより形成された溝
    (穴)を有する半導体基板と、該基板表面を覆う絶縁膜
    と、該穴の底部及び側面に至って形成された対極,該穴
    が形成されていない該基板の表面に形成された作用極
    と、該対極と該作用極との間でかつ該穴が形成されてい
    ない該基板の表面に形成された参照極と、該対極,作用
    極及び参照極上にまたがる内部電解質を設けるように電
    極感応部を確定する疏水性絶縁膜と、該作用極,対極及
    び参照極を覆い該穴の内部を含み該電極感応部に充填さ
    れた電解液含有多孔性物質と、該電解液含有多孔性物質
    を覆うガス透過性膜とを有することを特徴とする小型酸
    素電極。
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