JP2767589B2 - Vベルト無段変速機 - Google Patents

Vベルト無段変速機

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JP2767589B2 JP63111581A JP11158188A JP2767589B2 JP 2767589 B2 JP2767589 B2 JP 2767589B2 JP 63111581 A JP63111581 A JP 63111581A JP 11158188 A JP11158188 A JP 11158188A JP 2767589 B2 JP2767589 B2 JP 2767589B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、負荷トルクの変動時にVベルトの巻き掛け
半径が円滑に変化するようにしたトルクカムを有するV
ベルト無段変速機に関するものである。
(発明の背景) スクータ等の車両においては、エンジンの回転を後輪
に伝える伝動装置における減速比を、負荷トルクに応じ
て自動的に変化させるVベルト無段変速機が広く用いら
れている。
このようなVベルト無段変速機で固定プーリ半体と可
動プーリ半体との間隔を負荷に応じ滑らかに変化させる
ため、トルクカムを用いたものが知られている。このト
ルクカムは、例えば後輪の負荷が加わる固定プーリ半体
の負荷が急に増えると、この固定プーリ半体の位相が可
動プーリ半体に対して遅れるので、この位相の遅れを利
用して可動プーリ半体を固定プーリ半体側に移動させる
ように作用するものである。
しかし従来の装置においては、可動プーリ半体を固定
プーリ半体側に付勢するコイルばねが、可動プーリ半体
のトルクカムによる回動を妨げるように作用していた。
すなわちコイルばねの一端は、その圧縮時にその捩れを
戻す方向に回転し、伸張時に戻る方向に回転する性質が
有り、また高回転時には遠心力が捩れを戻す方向に回動
させる。このコイルばねの性質がばねの伸張時において
トルクカムの捩れ方向と反対方向に作用し、このために
可動プーリ半体の円滑な動きが妨げられるという問題が
あった。
(発明の目的) 本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、
トルクカムを用いた場合に可動プーリ半体の復帰用コイ
ルばねの捩れが可動プーリ半体の動きを助け、円滑な動
きを可能にするVベルト無段変速機を提供することを目
的とする。
(発明の構成) 本発明によればこの目的は、一定方向への回転伝達を
許容し逆方向への回転伝達を許容しない伝動力伝達系に
遠心自動クラッチを介在させ、前記遠心自動クラッチの
クラッチシュープレートとの間に縮装されたコイルばね
により固定プーリ半体に接近する方向に復帰習性が付与
された可動プーリ半体が、固定プーリ半体に対して一定
の回転方向へ相対的に進むことによりこの可動プーリ半
体を固定プーリ半体に接近させるようにしたトルクカム
を備える自動二輪車用Vベルト無段変速機において、前
記トルクカムは前記可動プーリ半体の外筒に設けたカム
溝と、固定プーリ半体の内筒に設けられこのカム溝に係
入するピンとで形成され、前記コイルばねの巻き方向
を、その伸張時に可動プーリ半体にカム溝の捩れ方向と
同方向に回転力を付与するように設定したことを特徴と
する自動二輪車用Vベルト無段変速機、により達成され
る。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例の動作を示す斜視図、第2
図は同じくトルクカムを示す平面図、第3図はこれを用
いたスクータ用動力ユニットの平断面図、第4図はその
従動プーリの断面図である。第3図で符号10は2サイク
ル単気筒エンジンであり、そのクランクケース12の左側
面には伝動ケース14が一体に形成され、この伝動ケース
14の後端に後輪16が保持されている。18はクランクケー
ス12を車体幅方向に通るクランク軸であり、その右端に
は発電機20および強制空冷ファン22が取付けられてい
る。エンジン10はカバー24で覆われ、このファン22が外
から吸入する外気(冷却風)がこのカバー24内面に導か
れてシリンダ26を冷却する。28はピストン、30は点火栓
である。伝動ケース14はクランクケース12と一体の本体
部32と、この本体部32に補強板34を挟んで固定されるケ
ースカバー36とを備える。この補強板34は本体部32およ
びケースカバー36の開口部分を塞いでこれらの剛性を増
大させる機能を有する。クランク軸18の左端はこの伝動
ケース14内に伸び、ここにスタータ用歯車38、駆動プー
リ40が取付けられている。スタータ用歯車38はクランク
ケース12の閉口縁に軸受(図示せず)を介して保持され
ている。この歯車38にはスタータモータ(図示せず)の
回転がアイドル歯車(図示せず)を介して伝えられ、こ
の歯車38の回転は一方向クラッチ42、ディスク44を介し
てクランク軸18に伝えられるようになっている。なお、
クランク軸18の軸端側にはキック式スタータも装着され
ている。すなわちキック軸46の歯車48が送り歯車機構に
よってクラッチ歯車50をクランク軸18方向に突出させる
と、このクラッチ歯車50がクランク軸18側のクラッチ歯
車52に噛合してクランク軸18が回転される。
伝動ケース14の後部には従動プーリ54がプーリ軸56上
に保持されている。前記駆動プーリ40とこの従動プーリ
54とにはVベルト58が巻き掛けられ、駆動プーリ40の回
転が従動プーリ54に伝えられ、これらによりVベルト無
段変速機が形成される。
駆動プーリ40はクランク軸18上に固定された固定プー
リ半体40aと、これに対向する可動プーリ半体40bとを備
え、両プーリ半体40a、40b間にベルト58が巻き掛けられ
ている。可動プーリ半体40bの背面には押板60が対向
し、両者間に挟まれた重錘(図示せず)が遠心力で移動
することにより可動プーリ半体40bが第3図で下方(固
定プーリ半体40a側)へ移動し、ベルト58の巻掛け半径
が変化するようになっている。
従動プーリ54は第4図に示すように、プーリ軸56上に
軸受62、64で回転自在に保持された内筒66と、この内筒
66の内端に固定された固定プーリ半体54aと、内筒66に
回転・摺動自在に嵌合された外筒68と、この外筒68の内
端に固定された可動プーリ半体54bとを備える。外筒68
には第1、2図に示すように円弧状のカム溝70が左ねじ
方向に形成される一方、内筒66にはこのカム溝70に係合
するカムピン72が植設されている。この結果、可動プー
リ半体54bを左ねじ方向に回動させながら固定プーリ半
体54に接近させるトルクカム機構が形成される。
なお、外筒68にはカム溝70を覆うようにばね座74(第
4図)が取付けられ、カム溝70内の潤滑油が遠心力によ
り周囲に飛散するのを防止している。
プーリ軸56の外端には遠心自動クラッチ76が取付けら
れている。すなわち内筒66の外端にはクラッチシュープ
レート78が固定される一方、プーリ軸56の外端にはクラ
ッチドラム80が固定され、シュープレート78に取付けた
クラッチシュー82が遠心力でクラッチドラム80の内周面
に押圧されてクラッチが接続するようになっている。
このクラッチシュープレート78と可動プーリ半体54b
との間にはコイルばね84が縮装されている。このコイル
ばね84は第1図に示すように、カム溝70と同一方向に捩
れるように左ねじ方向に巻かれている。このコイルばね
84は可動プーリ半体54bを固定プーリ半体54a側の復帰さ
せるように付勢する。
従って駆動プーリ40の回転速度と、従動プーリ54のコ
イルばね84の復帰力とのバランスで決まる減速比で従動
プーリ54が回転し、クラッチシュープレート78の回転速
度が一定以上になればクラッチシュー82がドラム80に押
圧され、回転はドラム80からプーリ軸56に伝わる。この
プーリ軸56の回転は、第3図に示すように減速歯車86を
介して後車輪88に伝えられ、この後車輪88に固定された
後輪16に伝えられるようになっている。
次に本実施側の作用を説明する。駆動プーリ半体40b
は、重錘に作用する遠心力で固定プーリ半体40a側に押
圧され、また従動プーリ54の可動プーリ半体54bはコイ
ルばね84により復帰付勢されている。従って重錘の遠心
力とコイルばね84の復帰力とがバランスがとれる巻き掛
け半径で安定することになる。エンジン速度が上昇すれ
ば重錘の遠心力が増えるから、駆動プーリ40の巻き掛け
半径が増大し、これに伴い従動プーリ54の巻き掛け半径
が減少して減速比は小さくなる。
今第1A図に示す高速状態で坂道などにかかり、後輪16
の負荷が増加すると考える。すると後輪16と一体的に結
合された状態にある固定プーリ半体54aは、ベルト58と
同速で回転しようとする可動プーリ半体54bに対して遅
れることになる。この位相の遅れはトルクカム機構のカ
ムピン72をカム溝70内で外側へ移動させることになり、
この結果第1B図のように両プーリ半体54a,54bは接近し
てベルト58の巻掛け半径が増大して減速比が増大する。
この時コイルばね84は可動プーリ半体54bの軸方向の
移動を助けられるように作用する。すなわち第1A図に示
す高速回転時にはばね84に遠心力が作用すると共に、ば
ね84が圧縮されているため、このばね84の内端(可動プ
ーリ半体54b側)は外端に対して矢印α方向(ばね84の
巻き方向と逆方向)へ変位する。この状態から第1B図の
状態に減速比が増える時には、ばね84は伸びるから、ば
ね84の内端は逆にαと反対方向(−α)へ戻り、この戻
り力は可動プーリ半体54bを固定プーリ半体54aに対し進
める方向に回動するのを助ける。このため可動プーリ半
体54bの移動が円滑に行われることになる。
従来装置においてはこのコイルばね84の巻き方向が逆
であり、カム溝70と逆方向に巻いたものであった。この
ためコイルばねが伸びる減速比増大時において、可動プ
ーリ半体の回動方向と逆方向の回転をこのコイルばねが
付与することになり、可動プーリ半体の移動をこのコイ
ルばねが妨げることになっていたのである。本発明によ
ればこのようなことを防ぐことができる。
(本発明の効果) 本発明は以上のように、可動プーリ半体を固定プーリ
半体に押圧するためのコイルばねを、トルクカムのカム
溝の捩れ方向と同じ方向に巻いたものとしたから、可動
プーリ半体が固定プーリ半体に接近する時に可動プーリ
半体が回転方向に相対的に回動するのを、コイルばねが
伸びる時に発生する捩り力が補助することになる。この
ため可動プーリ半体の軸方向の移動が円滑になるという
効果が得られる。
またプーリ半体は一定の方向へのみ回転するものであ
るから遠心自動クラッチとの組合せが可能になり、この
場合にコイルばねのストッパとして固定プーリ半体と共
に一対となって回転する遠心自動クラッチのクラッチシ
ュープレートを利用したから、コイルばねの捩り方向に
無理な力が生じることなく、部品点数の増加を抑制し、
合理的な設計が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の動作を示す斜視図、第2図
は同じくトルクカムを示す平面図、第3図はこれを用い
たスクータ用動力ユニットの平断面図、第4図はその従
動プーリの断面図である。 40…駆動プーリ、54…従動プーリ、54a…固定プーリ半
体、54b…可動プーリ半体、58…Vベルト、66…内筒、6
8…外筒、70…カム溝、72…カムピン、84…コイルば
ね。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 9/00 - 9/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定方向への回転伝達を許容し逆方向への
    回転伝達を許容しない伝動力伝達系に遠心自動クラッチ
    を介在させ、前記遠心自動クラッチのクラッチシュープ
    レートとの間に縮装されたコイルばねにより固定プーリ
    半体に接近する方向に復帰習性が付与された可動プーリ
    半体が、固定プーリ半体に対して一定の回転方向へ相対
    的に進むことによりこの可動プーリ半体を固定プーリ半
    体に接近させるようにしたトルクカムを備える自動二輪
    車用Vベルト無段変速機において、 前記トルクカムは前記可動プーリ半体の外筒に設けたカ
    ム溝と、固定プーリ半体の内筒に設けられたこのカム溝
    に係入するピンとで形成され、前記コイルばねの巻き方
    向を、その伸長時に可動プーリ半体にカム溝の捩れ方向
    と同方向に回転力を付与するように設定したことを特徴
    とする自動二輪車用Vベルト無段変速機。
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