JP2767294B2 - 光学活性メチルアジピン酸のエステル類 - Google Patents
光学活性メチルアジピン酸のエステル類Info
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- JP2767294B2 JP2767294B2 JP21046689A JP21046689A JP2767294B2 JP 2767294 B2 JP2767294 B2 JP 2767294B2 JP 21046689 A JP21046689 A JP 21046689A JP 21046689 A JP21046689 A JP 21046689A JP 2767294 B2 JP2767294 B2 JP 2767294B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学活性な、ら旋分子構造を持った化合物
及びそれを含有する液晶化合物に関する。
及びそれを含有する液晶化合物に関する。
〔従来の技術とその問題点〕 液晶表示素子は液晶物質の特性である光学異方性及び
誘電異方性を利用したもので各種の表示方式のものがあ
るが、そのうち現在最も実用化されているのはねじれネ
マチック型(TN型)、動的散乱型(DS型)、などであ
る。しかし最近は他の方式の液晶表示方法の開発も盛ん
に行なわれ、中でもコレステリック・ネマチック相転移
型表示及びホワイト・テイラー型カラー表示などがその
代表的なものである。
誘電異方性を利用したもので各種の表示方式のものがあ
るが、そのうち現在最も実用化されているのはねじれネ
マチック型(TN型)、動的散乱型(DS型)、などであ
る。しかし最近は他の方式の液晶表示方法の開発も盛ん
に行なわれ、中でもコレステリック・ネマチック相転移
型表示及びホワイト・テイラー型カラー表示などがその
代表的なものである。
これらの表示素子に用いられる液晶組成物はいずれも
ネマチック液晶に光学活性物質などを添加して、それぞ
れに適したコレステリックのら旋ピッチをもつ様に調節
される。添加する光学活性物質の分子はねじれた、ら旋
構造をもち、そのら旋ピッチは短かく、かつ熱、光、空
気、水に安定なものが望まれている。
ネマチック液晶に光学活性物質などを添加して、それぞ
れに適したコレステリックのら旋ピッチをもつ様に調節
される。添加する光学活性物質の分子はねじれた、ら旋
構造をもち、そのら旋ピッチは短かく、かつ熱、光、空
気、水に安定なものが望まれている。
本発明の化合物は以上の様な用途に使用して有用な新
規な光学活性を有し、ねじれた分子構造をもつ化合物で
ある。
規な光学活性を有し、ねじれた分子構造をもつ化合物で
ある。
本発明は一般式 (上式中Rは直鎖又は枝別れした炭素数1〜15のアル
キル基またはアルコキシ基であり、 なる群から選ばれた一つであることを示す)で表わされ
る光学活性メチルアジピン酸のエステル類およびこれを
含有してなる液晶組成物である。
キル基またはアルコキシ基であり、 なる群から選ばれた一つであることを示す)で表わされ
る光学活性メチルアジピン酸のエステル類およびこれを
含有してなる液晶組成物である。
本発明の化合物の製造法は次式の反応式によって示さ
れる。
れる。
すなわち、光学活性3−メチルアジピン酸を塩化チオ
ニルで酸塩化物とし、ついでアルコール類をピリジン存
在下反応をして目的の光学活性3−メチルアジピン酸の
エステル類を製造した。
ニルで酸塩化物とし、ついでアルコール類をピリジン存
在下反応をして目的の光学活性3−メチルアジピン酸の
エステル類を製造した。
本発明の化合物は、ら旋分子構造をもち、あるものは
コレステリック・スメクチック液晶を示し、又液晶とな
らないものもあるが、これをネマチック液晶に少量添加
してコレステリック・ネマチック相転移表示素子用又は
ホワイト・テーラー型表示素子用の液晶組成物を得るこ
とが出来る。
コレステリック・スメクチック液晶を示し、又液晶とな
らないものもあるが、これをネマチック液晶に少量添加
してコレステリック・ネマチック相転移表示素子用又は
ホワイト・テーラー型表示素子用の液晶組成物を得るこ
とが出来る。
この化合物をネマチック液晶に1%添加して測定して
得られるら旋ピッチの値から得られるこの化合物自体の
ら旋ピッチは20〜25μm程度である。又、この化合物を
TN型表示素子用のネマチック液晶組成物に添加すると表
示面のしま模様(いわゆるリバースドメイン)の発生を
少なくして、その性能を改善することが出来る。
得られるら旋ピッチの値から得られるこの化合物自体の
ら旋ピッチは20〜25μm程度である。又、この化合物を
TN型表示素子用のネマチック液晶組成物に添加すると表
示面のしま模様(いわゆるリバースドメイン)の発生を
少なくして、その性能を改善することが出来る。
以下実施例により本化合物につき更に詳細に説明す
る。
る。
実施例1 ビス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)フェニル(R)−(+)−3−メチルアジペートの
製造 市販の(R)−(+)−3−メチルアジピン酸1.6gと
大過剰の塩化チオニルをマントルヒーター上で還流を3
時間行った。過剰の塩化チオニルを減圧で完全に留去し
た。残った油状物が酸塩化物である。別の反応容器に4
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)フェノー
ル4.1gをピリジン20mlにとかしておく。これに酸塩化物
を加えて室温で攪拌して反応させた。
ル)フェニル(R)−(+)−3−メチルアジペートの
製造 市販の(R)−(+)−3−メチルアジピン酸1.6gと
大過剰の塩化チオニルをマントルヒーター上で還流を3
時間行った。過剰の塩化チオニルを減圧で完全に留去し
た。残った油状物が酸塩化物である。別の反応容器に4
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)フェノー
ル4.1gをピリジン20mlにとかしておく。これに酸塩化物
を加えて室温で攪拌して反応させた。
更にトルエン50mlを加えよく混合して一晩放置してか
ら水100mlにあけ、トルエン250mlを加えて抽出する。ト
ルエン層を6N塩酸で、ついで2N苛性ソーダ水溶液で洗浄
した後、中性になるまで水洗する。
ら水100mlにあけ、トルエン250mlを加えて抽出する。ト
ルエン層を6N塩酸で、ついで2N苛性ソーダ水溶液で洗浄
した後、中性になるまで水洗する。
トルエン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、トエンを
減圧で留去し、残った結晶物をエタノールで再結晶して
目的のビス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル)フェニル(R)−(+)−3−メチルアジペート
を製造した。
減圧で留去し、残った結晶物をエタノールで再結晶して
目的のビス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル)フェニル(R)−(+)−3−メチルアジペート
を製造した。
この化合物の固体−スメクチック(C−Sm*)は120.4
〜121.3℃、スメクチック−透明点(Sm*−I)は140.0
℃であった。収量1.8g(収率49%)。25℃でのピッチは
23.3μmであった。
〜121.3℃、スメクチック−透明点(Sm*−I)は140.0
℃であった。収量1.8g(収率49%)。25℃でのピッチは
23.3μmであった。
実施例2〜4 実施例1における4−(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル)フェノールの代りに種々のアルコールを用
いて(R)−(+)−3−メチルアジピン酸のエステル
類を製造した。
ロヘキシル)フェノールの代りに種々のアルコールを用
いて(R)−(+)−3−メチルアジピン酸のエステル
類を製造した。
その物性値を実施例1の結果と共に第1表に示す。
応用例 オクタデシル−トリ−エトキシシランで垂直配向処理
をしたセル厚10.5μmのセルに、GR-63なる液晶組成物
(ビフェニル系組成物、チッソ(株)市販品)90部と本
発明実施例1のビス−4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)フェニル(R)−(+)−3−メチルア
ジペート10部からなる液晶組成物を密封することにより
コレステリック−ネマチック相転移表示素子が得られ、
その作動しきい値電圧は12.0Vであった。
をしたセル厚10.5μmのセルに、GR-63なる液晶組成物
(ビフェニル系組成物、チッソ(株)市販品)90部と本
発明実施例1のビス−4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)フェニル(R)−(+)−3−メチルア
ジペート10部からなる液晶組成物を密封することにより
コレステリック−ネマチック相転移表示素子が得られ、
その作動しきい値電圧は12.0Vであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07M 7:00
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 (上式中Rは直鎖又は枝別れした炭素数1〜15のアルキ
ル基またはアルコキシ基であり、 なる群から選ばれた一つであることを示す) で表される光学活性メチルアジピン酸のエステル化合
物。 - 【請求項2】一般式 (上式中Rは直鎖又は枝別れした炭素数1〜15のアルキ
ル基またはアルコキシ基であり、 なる群から選ばれた一つであることを示す) で表される光学活性メチルアジピン酸のエステル類を少
なくとも一種含有してなる液晶組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21046689A JP2767294B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 光学活性メチルアジピン酸のエステル類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21046689A JP2767294B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 光学活性メチルアジピン酸のエステル類 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0374350A JPH0374350A (ja) | 1991-03-28 |
JP2767294B2 true JP2767294B2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=16589804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21046689A Expired - Lifetime JP2767294B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 光学活性メチルアジピン酸のエステル類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2767294B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015044794A (ja) * | 2013-07-30 | 2015-03-12 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 有機化合物、液晶組成物、液晶素子及び液晶表示装置。 |
-
1989
- 1989-08-15 JP JP21046689A patent/JP2767294B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0374350A (ja) | 1991-03-28 |
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