JP2765868B2 - 湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供給量制御装置 - Google Patents
湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供給量制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は湿式排煙脱硫装置に係り、特に脱硫性能を低
下させることなく湿式排煙脱硫装置によるアルカリ剤消
費量を低減するに好適なアルカリ剤供給量制御装置に関
する。
下させることなく湿式排煙脱硫装置によるアルカリ剤消
費量を低減するに好適なアルカリ剤供給量制御装置に関
する。
［従来の技術］ 従来の湿式排煙脱硫装置として、第２図に示すものが
ある。
ある。
吸収塔１には、石膏タンク２、中和タンク３、シツク
ナ４、脱水器供給タンク５、脱水機６及び脱水機排出ピ
ツト７の各々が順次直列的に接続されている。シツクナ
４にはシツクナオーバフロータンク８が接続され、この
シツクナオーバフロータンク８に吸収剤スラリピツト９
が接続されている。
ナ４、脱水器供給タンク５、脱水機６及び脱水機排出ピ
ツト７の各々が順次直列的に接続されている。シツクナ
４にはシツクナオーバフロータンク８が接続され、この
シツクナオーバフロータンク８に吸収剤スラリピツト９
が接続されている。
吸収塔１には、ミストエリミネータ洗浄水流量調節弁
10、アルカリ剤供給量調整弁11a及び酸化空気ブロワ50
が接続され、シツクナオーバフロータンク８との間にシ
ツクナオーバフロー水流量調整弁15b、さらに吸収剤ス
ラリピツト９との間に吸収剤スラリ流量調整弁17が設け
られている。また、シツクナオーバフロータンク８と吸
収剤スラリピツト９との間にシツクナオーバフロー水流
量調整弁15aが設けられ、吸収剤供給ライン16を介して
吸収剤が吸収剤スラリピツト９に供給される。
10、アルカリ剤供給量調整弁11a及び酸化空気ブロワ50
が接続され、シツクナオーバフロータンク８との間にシ
ツクナオーバフロー水流量調整弁15b、さらに吸収剤ス
ラリピツト９との間に吸収剤スラリ流量調整弁17が設け
られている。また、シツクナオーバフロータンク８と吸
収剤スラリピツト９との間にシツクナオーバフロー水流
量調整弁15aが設けられ、吸収剤供給ライン16を介して
吸収剤が吸収剤スラリピツト９に供給される。
石膏タンク２には硫酸を供給する硫酸供給ライン12が
接続され、中和タンク３にはアルカリ剤供給量調整弁11
bが接続されている。シツクナオーバフロータンク８お
よび脱水機６には、補給水流量調整弁13a及び13bが接続
され、さらにシツクナオーバフロータンク８には排水量
調整弁14が接続されている。
接続され、中和タンク３にはアルカリ剤供給量調整弁11
bが接続されている。シツクナオーバフロータンク８お
よび脱水機６には、補給水流量調整弁13a及び13bが接続
され、さらにシツクナオーバフロータンク８には排水量
調整弁14が接続されている。
次に、以上の構成による湿式排煙脱硫装置の動作につ
いて説明する。
いて説明する。
ボイラ等より排出される排ガス19は、吸収塔１に供給
される。吸収塔１には、吸収剤スラリ流量調整弁17を介
して吸収剤が供給されており、この吸収剤を含む吸収液
中に排ガス19中の硫黄酸化物が吸収され、この際に生成
される亜硫酸塩は、酸化空気ブロワ50によつて供給され
る空気によつて酸化され、硫酸塩になる。この硫酸塩を
含む吸収液は、石膏タンク２に送られ、硫酸供給ライン
12から供給される硫酸によつて未反応の吸収剤が硫酸塩
になる。
される。吸収塔１には、吸収剤スラリ流量調整弁17を介
して吸収剤が供給されており、この吸収剤を含む吸収液
中に排ガス19中の硫黄酸化物が吸収され、この際に生成
される亜硫酸塩は、酸化空気ブロワ50によつて供給され
る空気によつて酸化され、硫酸塩になる。この硫酸塩を
含む吸収液は、石膏タンク２に送られ、硫酸供給ライン
12から供給される硫酸によつて未反応の吸収剤が硫酸塩
になる。
石膏タンク２より排出された吸収液は、中和タンク３
において、アルカリ剤供給量調整弁11bより供給される
アルカリ剤によつてPHが調整される。さらに、シツクナ
４で固形物が分離され、オーバフロー水はシツクナオー
バフロータンク８を介して吸収塔１へ回収される。その
一部は、排水量調整弁14を介して不図示の排水処理装置
へ回収される。シツクナ４で分離された固形物は、脱水
機供給タンク５を介して脱水機６に供給され、この脱水
機６で脱水されたものが石膏18になる。
において、アルカリ剤供給量調整弁11bより供給される
アルカリ剤によつてPHが調整される。さらに、シツクナ
４で固形物が分離され、オーバフロー水はシツクナオー
バフロータンク８を介して吸収塔１へ回収される。その
一部は、排水量調整弁14を介して不図示の排水処理装置
へ回収される。シツクナ４で分離された固形物は、脱水
機供給タンク５を介して脱水機６に供給され、この脱水
機６で脱水されたものが石膏18になる。
ところで、排ガス19は、燃料が石炭の場合、HCl,HF等
の脱流性能に悪影響を及ぼす酸性ガスを含んでいる。こ
れによる脱硫性能の低下を防止するために、アルカリ剤
供給量調整弁11aが設けられ、アルカリ剤が供給できる
ようにされている。アルカリ剤を供給するこの種の方法
には、例えば、米国特許4539190等がある。この方法
は、HClを含む排ガスに対し、Na塩をアルカリ剤として
供給し［Na＋］［Cl-］となるように制御するもので
ある。
の脱流性能に悪影響を及ぼす酸性ガスを含んでいる。こ
れによる脱硫性能の低下を防止するために、アルカリ剤
供給量調整弁11aが設けられ、アルカリ剤が供給できる
ようにされている。アルカリ剤を供給するこの種の方法
には、例えば、米国特許4539190等がある。この方法
は、HClを含む排ガスに対し、Na塩をアルカリ剤として
供給し［Na＋］［Cl-］となるように制御するもので
ある。
また、第３図は、従来より実プラントで採用されてい
るアルカリ剤供給量制御方式の制御系のブロツク図であ
る。
るアルカリ剤供給量制御方式の制御系のブロツク図であ
る。
加算器24aには排ガス中GCl濃度設定器20及び排ガス中
HF濃度設定器21が接続され、加算器24aの出力側には乗
算器25が接続されている。乗算器25には、他方の入力と
して排ガス流量計22の出力が与えられている。乗算器25
の出力側には係数器26が接続され、その出力信号である
アルカリ剤供給量デマンド信号29が引算器27aの一方の
入力端子に印加される。引算器27aの他方の入力端子に
は、アルカリ剤流量計23が接続されている。引算器27a
の出力端子には調節計28が接続され、この調節計28によ
つて、アルカリ剤供給量調整弁11cが制御される。
HF濃度設定器21が接続され、加算器24aの出力側には乗
算器25が接続されている。乗算器25には、他方の入力と
して排ガス流量計22の出力が与えられている。乗算器25
の出力側には係数器26が接続され、その出力信号である
アルカリ剤供給量デマンド信号29が引算器27aの一方の
入力端子に印加される。引算器27aの他方の入力端子に
は、アルカリ剤流量計23が接続されている。引算器27a
の出力端子には調節計28が接続され、この調節計28によ
つて、アルカリ剤供給量調整弁11cが制御される。
第３図の構成では、排ガス中HCl濃度設定器20及び排
ガス中HF濃度設定器21の各設定信号が加算器24aで加算
され、この加算結果と排ガス流量計22の検出値とが乗算
器25によつて乗算される。乗算器25の出力信号に対し、
係数器26によつて一定の係数が掛けられ、アルカリ剤の
供給量デマンド信号29が生成される。この供給量デマン
ド信号29とアルカリ剤流量計23の出力信号との差分が引
算器27aによつてとられ、この引算器27aの出力に基づい
て調節計28はアルカリ剤供給量調整弁11cをカスケード
制御する。これによつて、排ガス中の酸性ガス量に対
し、一定のモル比でアルカリ剤が供給される。
ガス中HF濃度設定器21の各設定信号が加算器24aで加算
され、この加算結果と排ガス流量計22の検出値とが乗算
器25によつて乗算される。乗算器25の出力信号に対し、
係数器26によつて一定の係数が掛けられ、アルカリ剤の
供給量デマンド信号29が生成される。この供給量デマン
ド信号29とアルカリ剤流量計23の出力信号との差分が引
算器27aによつてとられ、この引算器27aの出力に基づい
て調節計28はアルカリ剤供給量調整弁11cをカスケード
制御する。これによつて、排ガス中の酸性ガス量に対
し、一定のモル比でアルカリ剤が供給される。
［発明が解決しようとする課題］ しかし、従来のアルカリ供給量制御方法にあつては、
前者（米国特許4539190号）の場合、［Na+］［Cl-］
となるように制御しているが、石炭焚きボイラの排ガス
を処理するときには、吸収液中の［Cl-］濃度が10,000p
pm程度に高くなり、大量のNa塩を消費するという問題が
ある。
前者（米国特許4539190号）の場合、［Na+］［Cl-］
となるように制御しているが、石炭焚きボイラの排ガス
を処理するときには、吸収液中の［Cl-］濃度が10,000p
pm程度に高くなり、大量のNa塩を消費するという問題が
ある。
一方、第３図に示した構成では、排水として流出する
アルカリ塩についての配慮がなされておらず、排水量を
低減しようとすると、系内の吸収液中のアルカリイオン
濃度が極端に高くなり、不必要なアルカリ塩を消費する
という問題がある。
アルカリ塩についての配慮がなされておらず、排水量を
低減しようとすると、系内の吸収液中のアルカリイオン
濃度が極端に高くなり、不必要なアルカリ塩を消費する
という問題がある。
本発明は、脱硫性能を必要最小限に抑えながら、アル
カリ剤の供給量を低減し、脱硫装置の運転コストを低減
できるようにした湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供給量
制御装置を提供することを目的とする。
カリ剤の供給量を低減し、脱硫装置の運転コストを低減
できるようにした湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供給量
制御装置を提供することを目的とする。
［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために本発明は、 排ガス中の硫黄酸化物を吸収剤に吸収させる吸収塔
と、その吸収によって生成した生成物に対してアルカリ
剤を添加して中和する中和手段と、その中和手段により
中和された生成物を固形物と排水に分離する分離手段を
備えた湿式排煙脱硫装置を対象とするものである。
と、その吸収によって生成した生成物に対してアルカリ
剤を添加して中和する中和手段と、その中和手段により
中和された生成物を固形物と排水に分離する分離手段を
備えた湿式排煙脱硫装置を対象とするものである。
そしてオンラインで計測される例えば排水流量、石膏
重量、中和タンクアルカリ剤流量などの各部の検出信号
に基づいて、アルカリ剤先行流量信号を求める第１の演
算手段と、 前記オンラインで計測される例えば排水流量、石膏重
量、中和タンクアルカリ剤流量、吸収塔アルカリ剤流量
などの各部の検出信号と、系内の保有液量と、アルカリ
イオン濃度設定信号に基づいて現在要求されるアルカリ
剤流量補正信号を求める第２の演算手段と、 前記第１の演算手段によって求められたアルカリ剤先
行流量信号と、第２の演算手段によって求められた現在
要求されるアルカリ剤流量補正信号とを加算して、アル
カリ剤供給量デマンド信号を求める加算手段と、 その加算手段で得られたアルカリ剤供給量デマンド信
号と実際のアルカリ剤供給量との偏差を求めて、アルカ
リ剤の供給量を調整する制御手段と、 を具備することを特徴とするものである。
重量、中和タンクアルカリ剤流量などの各部の検出信号
に基づいて、アルカリ剤先行流量信号を求める第１の演
算手段と、 前記オンラインで計測される例えば排水流量、石膏重
量、中和タンクアルカリ剤流量、吸収塔アルカリ剤流量
などの各部の検出信号と、系内の保有液量と、アルカリ
イオン濃度設定信号に基づいて現在要求されるアルカリ
剤流量補正信号を求める第２の演算手段と、 前記第１の演算手段によって求められたアルカリ剤先
行流量信号と、第２の演算手段によって求められた現在
要求されるアルカリ剤流量補正信号とを加算して、アル
カリ剤供給量デマンド信号を求める加算手段と、 その加算手段で得られたアルカリ剤供給量デマンド信
号と実際のアルカリ剤供給量との偏差を求めて、アルカ
リ剤の供給量を調整する制御手段と、 を具備することを特徴とするものである。
［作用］ 湿式排煙脱硫装置においては液の滞留時間が長く、ま
た濃度がppmオーダの化学種の時間的変化には大きな時
定数が介在するため、アルカリ剤を供給しても反応する
のに時間がかかる。そこで本発明は、現在要求されるア
ルカリ剤流量補正信号を求める際に湿式排煙脱硫装置系
内の保有液量を加味して演算することにより〔詳細は後
述する（３）式に記載〕、湿式排煙脱硫装置の全体を考
慮した適切なアルカリ剤供給量を演算することができ
る。
た濃度がppmオーダの化学種の時間的変化には大きな時
定数が介在するため、アルカリ剤を供給しても反応する
のに時間がかかる。そこで本発明は、現在要求されるア
ルカリ剤流量補正信号を求める際に湿式排煙脱硫装置系
内の保有液量を加味して演算することにより〔詳細は後
述する（３）式に記載〕、湿式排煙脱硫装置の全体を考
慮した適切なアルカリ剤供給量を演算することができ
る。
［実施例］ 以下、本発明の一実施例を第１図に基づいて説明す
る。
る。
アルカリイオン濃度を演算するアルカリイオン濃度演
算器35には、石膏流量計31、排水流量計32、中和タンク
アルカリ剤流量計33、吸収塔アルカリ剤流量計34の各出
力信号が入力され、アルカリイオン濃度演算器35の出力
には、引算器27bが接続されている。引算器27bには、ア
ルカリ剤濃度信号40の他にアルカリイオン濃度設定器30
の出力信号が印加され、両者の差分が求められる。引算
器27bの出力信号は、関数設定器37に印加され、アルカ
リ剤流量補正信号38が作られる。
算器35には、石膏流量計31、排水流量計32、中和タンク
アルカリ剤流量計33、吸収塔アルカリ剤流量計34の各出
力信号が入力され、アルカリイオン濃度演算器35の出力
には、引算器27bが接続されている。引算器27bには、ア
ルカリ剤濃度信号40の他にアルカリイオン濃度設定器30
の出力信号が印加され、両者の差分が求められる。引算
器27bの出力信号は、関数設定器37に印加され、アルカ
リ剤流量補正信号38が作られる。
また、アルカリ剤先行流量信号39を生成するアルカリ
剤先行流量演算器36には、排水流量計32、中和タンクア
ルカリ剤流量計33及び石膏流量計31の各検出信号が印加
される。アルカリ剤流量補正信号38及びアルカリ剤先行
流量信号39は、加算器24bに印加され、両者の加算値が
アルカリ剤供給量デマンド信号41として出力される。ア
ルカリ剤供給量デマンド信号41及び吸収塔アルカリ剤流
量計34の検出信号は引算器27cに印加され、その差分値
が調節計28に印加される。調節計28には、アルカリ剤供
給量調整弁11cが接続されている。
剤先行流量演算器36には、排水流量計32、中和タンクア
ルカリ剤流量計33及び石膏流量計31の各検出信号が印加
される。アルカリ剤流量補正信号38及びアルカリ剤先行
流量信号39は、加算器24bに印加され、両者の加算値が
アルカリ剤供給量デマンド信号41として出力される。ア
ルカリ剤供給量デマンド信号41及び吸収塔アルカリ剤流
量計34の検出信号は引算器27cに印加され、その差分値
が調節計28に印加される。調節計28には、アルカリ剤供
給量調整弁11cが接続されている。
次に、以上の構成による実施例の動作について説明す
る。
る。
アルカリ剤先行流量演算器36においては、流量計31,3
2及び33の検出値に基づいて以下の演算を実行する。
2及び33の検出値に基づいて以下の演算を実行する。
但し、GNaOH1：吸収塔へのNaOH水供給量（kg/h）、 GNaOH2：中和タンクへのNaOH水供給量（kg/h）、 yNaOH:NaOH水中のNaOH濃度（−）、 MNa:Na分子量（kg/h−mol）、 MNaOH:NaOH分子量（kg/h−mol）、 Ge：排水量（kg/h）、 CSet：系内Na+濃度設定値（ppm）、 GgPS：石膏生成量（kg/h）、 yH2O：石膏中付着水割合、 Ｃ′Set：石膏付着水中Na+濃度（ppm）、 （なお、中和タンクへのNaOH供給量GNaOH2は、中和タン
クのPH一定制御（通常、PH＝７）により決定される。） （１）式より、アルカリ剤先行流量信号GNaOH139は、 となる（なお、石膏付着水割合yH2O及び付着水中Na+濃
度は、通常、一定値として扱うことができる）。
クのPH一定制御（通常、PH＝７）により決定される。） （１）式より、アルカリ剤先行流量信号GNaOH139は、 となる（なお、石膏付着水割合yH2O及び付着水中Na+濃
度は、通常、一定値として扱うことができる）。
次に、アルカリイオン濃度演算器35は、次式に示す演
算を行なう。
算を行なう。
但し、V:脱硫装置保有液量（ｌ）、 CNa：Na+イオン濃度（ppm）、 t:時間（ｈ）、 （３）式は（１）式のマスバランス計算に保有液量によ
る体積容量効果を考慮したものである。これは、脱硫装
置においては、通常、液の滞留時間が長く（1,000MWク
ラスのプラントで40時間程度）、濃度がppmオーダの化
学種の時間的変化には大きな時定数が介在するためであ
る。（３）式の演算によつてアルカリ剤濃度信号40が得
られ、このための情報は、流量計31〜34によつて与えら
れる。
る体積容量効果を考慮したものである。これは、脱硫装
置においては、通常、液の滞留時間が長く（1,000MWク
ラスのプラントで40時間程度）、濃度がppmオーダの化
学種の時間的変化には大きな時定数が介在するためであ
る。（３）式の演算によつてアルカリ剤濃度信号40が得
られ、このための情報は、流量計31〜34によつて与えら
れる。
アルカリ剤濃度信号40及びアルカリイオン濃度設定器
30の出力信号に基づいて、引算器27bは、両者の偏差を
求め、関数設定器37へ送出する。関数設定器37は、引算
器27bの出力信号に基づいてアルカリ剤流量補正信号38
を生成し、加算器24bへ出力する。加算器24bは、アルカ
リ剤流量補正信号38とアルカリ剤先行流量信号39とを加
算し、アルカリ剤供給デマンド信号41として引算器27c
へ送出する。引算器27cは、アルカリ剤供給量デマンド
信号41と吸収塔アルカリ剤流量計34の検出値との偏差を
求める。調節計28は、引算器27cの出力信号に基づい
て、その偏差が零になるようにアルカリ剤供給量調整弁
11cを開閉し、アルカリ剤供給量が制御される。
30の出力信号に基づいて、引算器27bは、両者の偏差を
求め、関数設定器37へ送出する。関数設定器37は、引算
器27bの出力信号に基づいてアルカリ剤流量補正信号38
を生成し、加算器24bへ出力する。加算器24bは、アルカ
リ剤流量補正信号38とアルカリ剤先行流量信号39とを加
算し、アルカリ剤供給デマンド信号41として引算器27c
へ送出する。引算器27cは、アルカリ剤供給量デマンド
信号41と吸収塔アルカリ剤流量計34の検出値との偏差を
求める。調節計28は、引算器27cの出力信号に基づい
て、その偏差が零になるようにアルカリ剤供給量調整弁
11cを開閉し、アルカリ剤供給量が制御される。
以上のように、本実施例によれば、脱硫装置系内のア
ルカリイオン濃度をマスバランス計算によつて正確に求
めることができ、アルカリイオン濃度のオンライン計測
器が無い場合でも、系内のアルカリイオン濃度を一定値
に保つことができるので、アルカリ剤の消費量を低減す
ることができる。
ルカリイオン濃度をマスバランス計算によつて正確に求
めることができ、アルカリイオン濃度のオンライン計測
器が無い場合でも、系内のアルカリイオン濃度を一定値
に保つことができるので、アルカリ剤の消費量を低減す
ることができる。
第４図（ａ），（ｂ）は、Na+イオン濃度と脱硫性能
の関係を示す特性図である。
の関係を示す特性図である。
第４図から明らかなように、系内のNa+イオン濃度は
2,000ppm程度で十分であり、これ以上の濃度増加は脱硫
率の向上に寄与せず、吸収塔PHの変化もわずかであり、
濃度増加の意味が無い。
2,000ppm程度で十分であり、これ以上の濃度増加は脱硫
率の向上に寄与せず、吸収塔PHの変化もわずかであり、
濃度増加の意味が無い。
次に、具体的な数値による本発明の実施例について説
明する。
明する。
［計算条件］ 処理ガス量:3.3×106m3N/h HF:26ppm HCl:35ppm ［吸収塔NaOH供給量］ 本発明による制御法:170kg/h 従来の制御法:330kg/h 以上より明らかなように本発明によるアルカリ剤供給
量制御によれば、アルカリ剤の消費量を約50％低減でき
ることがわかる。
量制御によれば、アルカリ剤の消費量を約50％低減でき
ることがわかる。
［発明の効果］ 以上説明した如く本発明は、 オンラインで計測される各部の検出信号に基づいて、
アルカリ剤先行流量信号を求める第１の演算手段と、 前記オンラインで計測される各部の検出信号と、系内
の保有液量と、アルカリイオン濃度設定信号に基づいて
現在要求されるアルカリ剤流量補正信号を求める第２の
演算手段と、 前記第１の演算手段によって求められたアルカリ剤先
行流量信号と、第２の演算手段によって求められた現在
要求されるアルカリ剤流量補正信号とを加算して、アル
カリ剤供給量デマンド信号を求める加算手段と、 その加算手段で得られたアルカリ剤供給量デマンド信
号と実際のアルカリ剤供給量との偏差を求めて、アルカ
リ剤の供給量を調整する制御手段と、 を具備することを特徴とするものである。
アルカリ剤先行流量信号を求める第１の演算手段と、 前記オンラインで計測される各部の検出信号と、系内
の保有液量と、アルカリイオン濃度設定信号に基づいて
現在要求されるアルカリ剤流量補正信号を求める第２の
演算手段と、 前記第１の演算手段によって求められたアルカリ剤先
行流量信号と、第２の演算手段によって求められた現在
要求されるアルカリ剤流量補正信号とを加算して、アル
カリ剤供給量デマンド信号を求める加算手段と、 その加算手段で得られたアルカリ剤供給量デマンド信
号と実際のアルカリ剤供給量との偏差を求めて、アルカ
リ剤の供給量を調整する制御手段と、 を具備することを特徴とするものである。
このように現在要求されるアルカリ剤流量補正信号を
求める際に湿式排煙脱硫装置系内の保有液量を加味して
演算することにより、湿式排煙脱硫装置の全体を考慮し
た適切なアルカリ剤供給量を演算することができ、脱硫
性能を必要最小限にしながらアルカリ剤の供給量を低減
し、脱硫装置の運転コストを節減することができる。
求める際に湿式排煙脱硫装置系内の保有液量を加味して
演算することにより、湿式排煙脱硫装置の全体を考慮し
た適切なアルカリ剤供給量を演算することができ、脱硫
性能を必要最小限にしながらアルカリ剤の供給量を低減
し、脱硫装置の運転コストを節減することができる。
第１図は本発明による湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供
給量制御装置の一実施例を示すブロツク図、第２図は湿
式排煙脱硫装置の一例を示す系統図、第３図は従来のア
ルカリ剤供給量制御装置を示すブロツク図、第４図
（ａ），（ｂ）はNa+イオン濃度と脱硫性能の関係を示
す特性図である。 １……吸収塔、２……石膏タンク、３……中和タンク、
４……シツクナ、６……脱水機、11c……アルカリ剤供
給調整弁、24b……加算器、27c……引算器、28……調節
計、30……アルカリイオン濃度設定器、31……石膏流量
計、32……排水流量計、33……中和タンクアルカリ剤流
量計、34……吸収塔アルカリ剤流量計、35……アルカリ
イオン濃度演算器、36……アルカリ剤先行流量演算器。
給量制御装置の一実施例を示すブロツク図、第２図は湿
式排煙脱硫装置の一例を示す系統図、第３図は従来のア
ルカリ剤供給量制御装置を示すブロツク図、第４図
（ａ），（ｂ）はNa+イオン濃度と脱硫性能の関係を示
す特性図である。 １……吸収塔、２……石膏タンク、３……中和タンク、
４……シツクナ、６……脱水機、11c……アルカリ剤供
給調整弁、24b……加算器、27c……引算器、28……調節
計、30……アルカリイオン濃度設定器、31……石膏流量
計、32……排水流量計、33……中和タンクアルカリ剤流
量計、34……吸収塔アルカリ剤流量計、35……アルカリ
イオン濃度演算器、36……アルカリ剤先行流量演算器。
Claims (1)
- 【請求項１】排ガス中の硫黄酸化物を吸収剤に吸収させ
る吸収塔と、 その吸収によって生成した生成物に対してアルカリ剤を
添加して中和する中和手段と、 その中和手段により中和された生成物を固形物と排水に
分離する分離手段を備えた湿式排煙脱硫装置において、 オンラインで計測される各部の検出信号に基づいて、ア
ルカリ剤先行流量信号を求める第１の演算手段と、 前記オンラインで計測される各部の検出信号と、系内の
保有液量と、アルカリイオン濃度設定信号に基づいて現
在要求されるアルカリ剤流量補正信号を求める第２の演
算手段と、 前記第１の演算手段によって求められたアルカリ剤先行
流量信号と、第２の演算手段によって求められた現在要
求されるアルカリ剤流量補正信号とを加算して、アルカ
リ剤供給量デマンド信号を求める加算手段と、 その加算手段で得られたアルカリ剤供給量デマンド信号
と実際のアルカリ剤供給量との偏差を求めて、アルカリ
剤の供給量を調整する制御手段と、 を具備することを特徴とする湿式排煙脱硫装置のアルカ
リ剤供給量制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63230118A JP2765868B2 (ja) | 1988-09-16 | 1988-09-16 | 湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供給量制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63230118A JP2765868B2 (ja) | 1988-09-16 | 1988-09-16 | 湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供給量制御装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0278421A JPH0278421A (ja) | 1990-03-19 |
| JP2765868B2 true JP2765868B2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=16902855
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63230118A Expired - Fee Related JP2765868B2 (ja) | 1988-09-16 | 1988-09-16 | 湿式排煙脱硫装置のアルカリ剤供給量制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2765868B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2824520B2 (ja) * | 1994-06-27 | 1998-11-11 | 日本航空電子工業株式会社 | 光ファイバの余長処理方法とその構造 |
-
1988
- 1988-09-16 JP JP63230118A patent/JP2765868B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0278421A (ja) | 1990-03-19 |
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