JPH10296047A - 排煙脱硫方法及び装置 - Google Patents

排煙脱硫方法及び装置

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JPH10296047A
JPH10296047A JP9112954A JP11295497A JPH10296047A JP H10296047 A JPH10296047 A JP H10296047A JP 9112954 A JP9112954 A JP 9112954A JP 11295497 A JP11295497 A JP 11295497A JP H10296047 A JPH10296047 A JP H10296047A
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JP
Japan
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desulfurizing agent
desulfurization
desulfurizing
agent slurry
concentration
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JP9112954A
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Tetsuo Kawamura
哲雄 河村
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、常に要求脱硫量に見合った
量の脱硫剤を脱硫塔に供給できる排煙脱硫方法及び装置
を提供することである。 【解決手段】高硫黄分含有燃料を燃焼したとき発生する
未処理ガス又は処理ガスを脱硫剤スラリで脱硫して処理
ガスとして排出する排煙脱硫方法において、未処理ガス
又は処理ガスの流量とそのSO2 濃度とから要求脱硫量
を求め、この要求脱硫量と脱硫剤スラリ濃度とで脱硫剤
スラリの投入流量を制御するフィードフォアード信号を
作り、他方、脱硫塔1から排出される脱硫剤スラリ中の
未反応脱硫剤濃度を検出し、この検出値を基に上記フィ
ードフォアード信号で制御される脱硫剤スラリ投入流量
をフィードバック制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭,オリマルジ
ョン等の高硫黄分含有燃料を燃焼したとき発生する排ガ
スを脱硫塔で脱硫する排煙脱硫方法及び装置に係り、特
に、脱硫剤スラリの投入を、脱硫塔入口SO2 濃度とガ
ス量とから導かれる要求脱硫量と,脱硫剤スラリ濃度
と,未反応脱硫剤濃度と、脱硫剤スラリ流量とを制御フ
ァクタとして制御する排煙脱硫方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭,オリマルジョン等の高硫黄分含有
燃料を燃焼したとき排出される未処理ガスは、一般に高
濃度の硫黄分を含むため、排煙脱硫方法によって脱硫処
理して処理ガスにする必要がある。
【0003】図3に、未処理ガスを脱硫剤スラリを用い
て(すなわち湿式で)脱硫する従来の排煙脱硫装置30
が示されている。この(湿式)排煙脱硫装置30は、図
示されるように、ボイラ,脱硝装置,エアヒータ(A/
H),電気集塵器(EP),ガスガスヒータ(GG
H),煙突等から成る排煙処理装置の一部として構成さ
れ、一般に、ガスガスヒータを介して電気集塵器と煙突
との間に設けられる。
【0004】排煙脱硫装置30は、未処理ガスの脱硫処
理が行われる脱硫塔1と、脱硫塔1に脱硫剤(炭酸カル
シウム等)スラリを供給する脱硫剤スラリ供給手段4
と、脱硫塔1の底部に溜まった脱硫剤スラリをポンプ2
を介して抜き出して脱硫塔1の上方からスプレノズル1
0を介して噴霧するスラリ循環手段3とから主に構成さ
れる。
【0005】脱硫塔1は、その下方から未処理ガスが導
入されると共に、脱硫処理された処理ガスがその上方か
ら浄化され排出されるように構成されている。
【0006】脱硫剤スラリ供給手段4には、脱硫剤スラ
リの供給量を調節する脱硫剤スラリ供給調節弁5が設け
られる。スラリ循環手段3には、脱硫塔1から抜き出さ
れた石膏を回収する図示されない石膏回収手段が設けら
れる。脱硫塔1の底部には、脱硫反応の結果生成するC
ODの高い生成物(CaSO3 等)を強制的に酸化させ
る酸化手段14が設けられる。
【0007】又、未処理ガス中のSO2 濃度を検知する
SO2 濃度検知手段11が脱硫塔1の入口付近に設けら
れると共に、ガス(流)量を検知するガス(流)量検知
手段12が脱硫塔1の入口又は出口付近に設けられ、さ
らに、脱硫剤スラリにおける脱硫剤(スラリ)濃度を検
知する脱硫剤(スラリ)濃度検知手段13が、脱硫剤ス
ラリ供給手段4に設けられる。SO2 濃度検知手段1
1,ガス流量検知手段12及び脱硫剤スラリ濃度検知手
段13は、各々演算装置26(下記参照)に接続されて
いる。
【0008】又、検知された(脱硫塔)入口SO2
度,ガス流量及び脱硫剤スラリ濃度を用いて要求脱硫量
及び要求脱硫剤スラリ流量を演算する演算装置26と、
要求脱硫剤スラリ流量に応じて脱硫剤スラリ供給調節弁
5を調節する制御装置27とが、脱硫剤スラリ供給手段
4に付随して設けられる(演算については下記参照)。
【0009】ボイラで高硫黄分含有燃料が燃焼され、発
生した未処理ガスが、脱硝装置,エアヒータ(A/
H),電気集塵器(EP)等を介して脱硫塔1の下部に
導入され、脱硫塔1に導入された未処理ガスは脱硫塔1
内を上昇する。このとき、脱硫剤スラリが、脱硫剤スラ
リ循環手段3によって脱硫塔1の底部から抜き出される
と共に脱硫塔1の上方からスプレノズル10を介して未
処理ガスに噴霧され、これにより、未処理ガスと脱硫剤
スラリとが気液接触して未処理ガス中の硫黄分が脱硫剤
スラリに吸収され、脱硫処理が行われる。
【0010】このとき、(脱硫塔)入口SO2 濃度,ガ
ス流量及び脱硫剤スラリ濃度が、SO2 濃度検知手段,
ガス流量検知手段及び脱硫剤スラリ濃度検知手段によっ
てそれぞれ検知されると共に、それらの信号が演算装置
26に送られる。そして、演算装置26では、先ず、入
口SO2 濃度及びガス流量に関する情報を用いて以下の
演算を行い、要求脱硫量を算出する。
【0011】 要求脱硫量=ガス流量×(入口SO2 濃度(実測値)−出口SO2 濃度(目標 値)) …(1) 又は、 要求脱硫量=ガス流量×入口SO2 濃度×目標脱硫率 …(2) 次に、演算装置26では、脱硫剤スラリ濃度及び算出さ
れた要求脱硫量に関する情報を用いて以下の演算を行
い、フィードフォアード信号としての要求脱硫量信号
(要求脱硫剤スラリ流量)を導く。
【0012】 要求脱硫量信号=(要求脱硫量/脱硫剤スラリ濃度)×脱硫剤過剰率…(3) こうして算出された要求脱硫量信号は制御装置27に送
られ、制御装置27は、要求脱硫量信号の情報に基づい
て脱硫剤スラリ供給調節弁5を調節する。この結果、脱
硫塔1に脱硫剤スラリ供給手段4によって脱硫剤スラリ
が供給される際、供給される脱硫剤スラリの量(補充
量)が、適当な量に調節される。
【0013】尚、脱硫塔1内のpH値をフィードバック
すると共に、脱硫塔1内のpH値を一定値以上に維持し
易くすべく苛性ソーダを脱硫塔1内に適宜投入する等の
処理を行ってもよい。あるいは、脱硫塔1内のpH値を
演算装置26にフィードバックし、脱硫塔1内のpH値
が一定値以上に維持されるように考慮しながら、演算装
置26での演算においてフィードフォアード信号として
の要求脱硫量信号を導いてもよい。
【0014】一方、脱硫塔1で脱硫処理されたガス(処
理ガス)は、脱硫塔1の上方でエリミネータにより水分
を除去された後、大気に排出される。
【0015】脱硫塔1内の底部に溜まった液に酸化空気
が送り込まれ、CaSO3 等が酸化される。その後、脱
硫塔1の底部の脱硫剤スラリ液及び石膏はポンプ2を介
して一部が抜き出され、石膏が石膏回収手段によって回
収されると共に、脱硫剤スラリはスラリ循環手段3を介
して再び脱硫塔1に戻されてスプレノズル10から噴霧
され、以下、上記の過程が繰り返される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述の従来の
(湿式)排煙脱硫方法及びその装置による要求脱硫量の
みによるフィードバック信号制御の場合、その実際の運
転においては、要求脱硫信号をつくる際にガス量,SO
2 濃度,脱硫剤スラリ濃度等の計器実測値をベースにす
るため、どうしても真値にぴったり合わせることは不可
能であり、脱硫剤が不足しないよう、脱硫剤を常に過剰
に投入することを余儀なくされている。
【0017】ところが、このように余分な脱硫剤を投入
するのは、不経済なだけでなく、副生品として得られる
石膏の品質を低下させる(純度低下,含水率のアップ
等)という問題があった。
【0018】又、上述のように(脱硫塔底部に溜まって
いる吸収剤スラリの)pH値を一定値とするフィードバ
ック制御を行う場合、プラント負荷の増減対応に基づく
脱硫剤の事前投入,カットといった制御介入に対し、制
御が複雑で且つ脱硫性能確保の必要性を欠くといった問
題があった。
【0019】又、脱硫塔内に脱硫剤スラリを通常以上に
過剰投入しても、燃焼用の石炭が原因でpH値が下がる
場合には、やはり苛性ソーダ等を脱硫塔内に適宜投入し
て目標pH値を維持し易くする方法もあるが、この場
合、プラントの運転状態に応じて脱硫塔へ投入する苛性
ソーダの量が多くなったり少なくなったりすることにな
る。このような状態において、脱硫剤としても寄与する
苛性ソーダの投入とのバランスを取りながら脱硫剤(炭
酸カルシウム等)を投入しようとすると、その投入制御
が極めて複雑になってしまうという問題があった。
【0020】そこで、本発明の目的は、常に要求脱硫量
に見合った量の脱硫剤を脱硫塔に供給できる排煙脱硫方
法及び装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、高硫黄分含有燃料を燃焼したとき
発生する未処理ガスを脱硫塔で脱硫剤スラリで脱硫して
処理ガスとして排出する排煙脱硫方法において、未処理
ガス又は処理ガスの流量とそのSO2 濃度とから要求脱
硫量を求め、この要求脱硫量と脱硫剤スラリ濃度とで脱
硫剤スラリの投入流量を制御するフィードフォアード信
号を作り、他方、脱硫塔から排出される脱硫剤スラリ中
の未反応脱硫剤濃度を検出し、この検出値を基に上記フ
ィードフォアード信号で制御される脱硫剤スラリ投入流
量をフィードバック制御するように構成される。
【0022】請求項2の発明は、脱硫塔の底部に溜まっ
ている脱硫剤スラリのpH値をpH値検知手段によって
検出し、この検出値が所定値より低くなった場合には、
アルカリ剤を上記脱硫塔内に供給して上記pH値を所定
値にするように構成される。
【0023】請求項3の発明は、高硫黄分含有燃料を燃
焼したとき発生する未処理ガスを脱硫塔で脱硫剤スラリ
を用いて脱硫する排煙脱硫装置において、未処理ガス又
は処理ガスの流量とそのSO2 濃度とから要求脱硫量を
求め、この要求脱硫量と脱硫剤スラリ濃度とで脱硫剤ス
ラリの投入流量を制御するフィードフォアード信号を作
ると共に、脱硫塔から排出される脱硫剤スラリ中の未反
応脱硫剤濃度を基に上記フィードフォアード信号で制御
される脱硫剤スラリ投入流量をフィードバック補正する
演算装置を備えて構成される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施の形態を
添付図面により説明する。
【0025】石炭,オリマルジョン等の高硫黄分含有燃
料を燃焼したとき排出される未処理ガスは、一般に高濃
度の硫黄分を含むため、排煙脱硫方法によって脱硫処理
して処理ガスにする必要がある。
【0026】図1に、未処理ガスを脱硫剤スラリを用い
て湿式脱硫すると共に、常に要求脱硫量に見合った量の
脱硫剤を脱硫塔に供給可能な本発明の排煙脱硫装置20
が示されている。この(湿式)排煙脱硫装置20は、排
煙処理装置の一部として構成され、一般に、電気集塵器
(図示せず)と煙突(図示せず)との間に設けられる。
【0027】本発明の排煙脱硫装置20は、未処理ガス
の脱硫処理が行われる脱硫塔1と、脱硫塔1に脱硫剤
(炭酸カルシウム等)スラリを供給する脱硫剤スラリ供
給手段4と、脱硫塔1の底部に溜まった脱硫剤スラリを
ポンプ2を介して抜き出して脱硫塔1の上方からスプレ
ノズル10を介して噴霧するスラリ循環手段3と、脱硫
塔1の底部に接続されて脱硫反応の結果生成するCOD
の高い生成物(CaSO3 等)を強制的に酸化する酸化
手段14とから主に構成される。
【0028】脱硫塔1は、その下方から未処理ガスが導
入されると共に、脱硫処理された処理ガスがその上方か
ら浄化され、排出されるように構成されている。
【0029】脱硫剤スラリ供給手段4には、脱硫剤スラ
リの供給量を調節する脱硫剤スラリ供給調節弁5が設け
られる。スラリ循環手段3には、脱硫塔1から一部抜き
出された脱硫剤スラリ液から石膏を回収する図示されな
い石膏回収手段が設けられる。
【0030】又、未処理ガス中のSO2 濃度を検知する
SO2 濃度検知手段11が脱硫塔1の入口付近に設けら
れると共に、ガス流量を検知するガス流量検知手段12
が脱硫塔1の入口又は出口付近に設けられる。脱硫剤ス
ラリ供給手段4によって供給される脱硫剤スラリの脱硫
剤濃度(脱硫剤スラリ濃度)を検知する脱硫剤スラリ濃
度検知手段13が、脱硫剤スラリ供給手段4に設けられ
る。これらのSO2 濃度検知手段11,ガス流量検知手
段12及び脱硫剤スラリ濃度検知手段13は、各々演算
装置6(下記参照)に接続されている。
【0031】脱硫塔1から抜き出された脱硫剤スラリ中
の未反応の脱硫剤の濃度を検知する未反応脱硫剤濃度検
知手段8が、スラリ循環手段3に付随して図示されるよ
うに設けられる。この未反応脱硫剤濃度検知手段8も、
演算装置6に接続されている。
【0032】さらに、脱硫剤スラリ供給手段4内を流れ
る脱硫剤スラリの流量を検知する脱硫剤スラリ流量検知
手段9が、脱硫剤スラリ供給手段4に付随して設けられ
る。脱硫剤スラリ流量検知手段9は、制御装置7(下記
参照)に接続される。
【0033】検知された(脱硫塔)入口SO2 濃度及び
ガス流量を用いて要求脱硫量を演算(上記式(1)及び
(2)参照)し、この要求脱硫量及び検知された脱硫剤
スラリ濃度を用いて要求脱硫量信号すなわち要求脱硫剤
スラリ流量(上記式(3)参照)を導き、さらに、検知
された未反応脱硫剤濃度で要求脱硫量をフィードバック
補正してより正確な要求脱硫量信号を導く演算装置6
が、上述のようにSO2濃度検知手段,ガス流量検知手
段及び脱硫剤スラリ濃度検知手段に接続して設けられ
る。
【0034】又、上記のフィードバック補正された要求
脱硫量信号を脱硫剤スラリ流量検知手段9で検知された
脱硫剤スラリ流量を用いて処理し、その結果に応じて脱
硫剤スラリ供給調節弁5を制御する制御装置7が、演算
装置6,脱硫剤スラリ供給調節弁5及び脱硫剤スラリ流
量検知手段9に接続して設けられる。
【0035】脱硫塔1内に溜まっている液のpH値を検
知するpH検知手段(図示せず)が脱硫塔1底部に設け
られる。pH検知手段は、又、演算装置6に接続され
る。演算装置6には、さらに、脱硫塔1内に苛性ソーダ
を供給する苛性ソーダ供給手段(図示せず)が接続され
る。
【0036】ボイラで石炭,オリマルジョン等の高硫黄
分含有燃料が燃焼され、発生した未処理ガスが、エアヒ
ータ(A/H,図示せず),電気集塵器(EP,図示せ
ず)等を介して脱硫塔1の下部に導入され、脱硫塔1に
導入された未処理ガスは脱硫塔1内を上昇する。このと
き、脱硫剤スラリが、脱硫剤スラリ循環手段3によって
脱硫塔1の底部から抜き出されると共に脱硫塔1の上方
からスプレノズル10を介して未処理ガスに噴霧され、
これにより、未処理ガスと脱硫剤スラリとが気液接触し
て未処理ガス中の硫黄分が脱硫剤スラリに吸収され、脱
硫処理が行われる。
【0037】このとき、入口SO2 濃度,ガス流量及び
(供給される脱硫剤スラリの)脱硫剤スラリ濃度が、S
2 濃度検知手段11,ガス流量検知手段12及び脱硫
剤スラリ濃度検知手段13によってそれぞれ検知され、
それらの信号が演算装置6に送られる。この演算装置6
及び制御装置7での処理を、以下、図2を用いて説明す
る。
【0038】演算装置6では、先ず、入口SO2 濃度及
びガス流量に関する情報を用いて要求脱硫量を算出し
(上記式(1),(2)参照)、次に、脱硫剤スラリ濃
度に関する情報を用いてフィードフォアード信号として
の要求脱硫量信号すなわち要求脱硫剤スラリ流量が導か
れる(上記式(3)参照)。
【0039】演算装置6では、又、上記の(SO2 につ
いての)要求脱硫量を所定の関数F(x)で処理し、要
求脱硫量をこれに対応する値の要求過剰(脱硫剤)投入
量に見合った目標(の)未反応脱硫剤濃度に変換する。
【0040】脱硫剤の要求投入量は、次に、先に導かれ
た要求脱硫量信号すなわち要求脱硫剤スラリ流量と、未
反応脱硫剤濃度検知手段8によって検知された未反応脱
硫剤濃度及び先に求めた目標未反応脱硫剤濃度と突き合
わせて適宜演算処理され、この結果、フィードバック信
号を導く。
【0041】このフィードバック信号により、フィード
バック補正された脱硫剤スラリ流量が導かれる。
【0042】フィードバック補正された脱硫剤スラリ流
量は、制御装置7に送られる。制御装置7では、フィー
ドバック補正された要求脱硫量信号を、脱硫剤スラリ流
量検知手段9で検知された脱硫剤スラリ流量を用いて適
宜処理し(偏差処理等)、その処理の結果に応じて脱硫
剤スラリ供給調節弁5が制御される。
【0043】又、脱硫塔1底部に溜まっている脱硫剤ス
ラリのpH値が、pH値検知手段によって検知され、そ
の情報が演算装置6に送られ、目標未反応脱硫剤濃度を
維持しているにもかかわらずpH値が所定値より低くな
った場合には、苛性ソーダ供給手段によって苛性ソーダ
が脱硫塔1内に適宜供給される。
【0044】一方、脱硫塔1で脱硫処理されたガス(処
理ガス)は、脱硫塔1の上方から大気排出される。
【0045】脱硫塔1内の底部に溜まった液に酸化空気
が送り込まれ、CaSO3 等が酸化される。その後、脱
硫塔1の底部の脱硫剤スラリ液及び石膏はポンプ2を介
して一部が抜き出され、石膏が石膏回収手段によって回
収されると共に、脱硫剤スラリはスラリ循環手段3を介
して再び脱硫塔1に戻されてスプレノズル10から噴霧
され、以下、上記の過程が繰り返される。
【0046】以上、要するに、本発明においては、脱硫
剤スラリの流量を決定する際、脱硫塔入口の入口SO2
濃度,ガス量,脱硫剤スラリ濃度に基づいて算出した要
求脱硫量信号(要求脱硫剤スラリ流量)を、未反応の脱
硫剤の濃度を考慮に入れてフィードバック補正すると共
に、このフィードバック補正した脱硫剤スラリ流量を、
脱硫剤スラリ供給手段4を流れる脱硫剤スラリの流量と
常につき合わせることにより(すなわち、未反応の脱硫
剤の濃度及び脱硫剤スラリ供給手段4を流れる脱硫剤ス
ラリの流量を常にフィードバックさせることにより)、
脱硫剤スラリ供給調節弁5を制御する。
【0047】よって、たとえ脱硫塔1内部の脱硫剤スラ
リ濃度が複雑に変動したり、あるいは脱硫剤スラリ量の
計量精度が余り良好でない場合であっても、脱硫塔1に
供給される脱硫剤スラリの量を、常に的確に要求脱硫量
に合致させることができる。
【0048】又、このように常に適切な量の脱硫剤スラ
リが脱硫塔1内に供給されるため、脱硫塔1内のpH値
は、プラント負荷の増減があったとしてもそれに見合っ
たレベルに安定する。その結果、脱硫塔1内のpH値を
低下させる原因がほぼ石炭の品質のみに絞られるので、
pH値低下の際には、適切な量の苛性ソーダを適切なタ
イミングで投入できる(尚、従来の排煙脱硫装置30に
おいては、使用した石炭等が原因で脱硫塔1内のpH値
が低下して苛性ソーダを投入する場合、脱硫塔1内の脱
硫剤スラリの濃度が変動しがちなため、的確な量及びタ
イミングでの苛性ソーダの投入が難しかった)。
【0049】
【発明の効果】以上、要するに、本発明に係る排煙脱硫
方法及び装置によれば、以下の優れた効果がもたらされ
る。
【0050】(1)脱硫剤スラリの流量を決定する際、
ガス中の入口SO2 濃度,ガス量,脱硫剤スラリ濃度に
基づいて算出した脱硫剤スラリ流量を、未反応の脱硫剤
の濃度及び実際の脱硫剤スラリ流量によりフィードバッ
ク補正する。
【0051】よって、たとえ脱硫塔内部の脱硫剤スラリ
濃度を変動させる外的な要因が生じても、脱硫塔に供給
される脱硫剤スラリの量を、常に的確に要求脱硫量に合
致させることができる。この結果、余分な脱硫剤の投入
を行う必要がなくなるので経済的であり、又、副生品と
して回収する石膏の品質も低下しない。
【0052】(2)常に適切な量の脱硫剤スラリが脱硫
塔内に供給されるため、脱硫塔内のpH値が比較的安定
する。その結果、脱硫塔内のpH値を低下させる原因が
ほぼ石炭の品質のみに絞られ、pH値低下の際に、適切
な量の苛性ソーダを適切なタイミングで投入できる。よ
って、脱硫剤の投入不足による脱硫性能の低下といった
不安定要因を払拭することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排煙脱硫装置の概略図である。
【図2】図1の排煙脱硫装置の演算装置及び制御装置の
システム図である。
【図3】従来の排煙脱硫装置の概略図である。
【符号の説明】
1 脱硫塔 6 演算装置 20 排煙脱硫装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高硫黄分含有燃料を燃焼したとき発生す
    る未処理ガスを脱硫塔で脱硫剤スラリで脱硫して処理ガ
    スとして排出する排煙脱硫方法において、未処理ガス又
    は処理ガスの流量とそのSO2 濃度とから要求脱硫量を
    求め、この要求脱硫量と脱硫剤スラリ濃度とで脱硫剤ス
    ラリの投入流量を制御するフィードフォアード信号を作
    り、他方、脱硫塔から排出される脱硫剤スラリ中の未反
    応脱硫剤濃度を検出し、この検出値を基に上記フィード
    フォアード信号で制御される脱硫剤スラリ投入流量をフ
    ィードバック制御することを特徴とする排煙脱硫方法。
  2. 【請求項2】 脱硫塔の底部に溜まっている脱硫剤スラ
    リのpH値をpH値検知手段によって検出し、この検出
    値が所定値より低くなった場合には、アルカリ剤を上記
    脱硫塔内に供給して上記pH値を所定値にする請求項1
    記載の排煙脱硫方法。
  3. 【請求項3】 高硫黄分含有燃料を燃焼したとき発生す
    る未処理ガスを脱硫塔で脱硫剤スラリを用いて脱硫する
    排煙脱硫装置において、未処理ガス又は処理ガスの流量
    とそのSO2 濃度とから要求脱硫量を求め、この要求脱
    硫量と脱硫剤スラリ濃度とで脱硫剤スラリの投入流量を
    制御するフィードフォアード信号を作ると共に、脱硫塔
    から排出される脱硫剤スラリ中の未反応脱硫剤濃度を基
    に上記フィードフォアード信号で制御される脱硫剤スラ
    リ投入流量をフィードバック補正する演算装置を備えた
    ことを特徴とする排煙脱硫装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011065118A1 (ja) * 2009-11-24 2011-06-03 三菱重工業株式会社 脱硫設備の運転制御システム
WO2023193349A1 (zh) * 2022-04-07 2023-10-12 南方电网电力科技股份有限公司 一种脱硫塔供浆控制方法及系统
CN117563397A (zh) * 2023-11-28 2024-02-20 河北隆康玻璃钢有限公司 一种氨法脱硫的玻璃钢生产用脱硫塔

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