JP2016059890A - 排ガス処理装置と方法 - Google Patents

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博 山鍛治
Hiroshi Yamakaji
博 山鍛治
島村 潤
Jun Shimamura
潤 島村
島津 浩通
Hiromichi Shimazu
浩通 島津
憲昭 谷口
Kensho Taniguchi
憲昭 谷口
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Abstract

【課題】昨今の脱硫率およびばいじん除去率に対する市場の高い要求に対応し、かつ取水制限にも適応し、制定が見込まれる新排水規制値を満足する排ガス浄化処理装置と方法を提供すること。
【解決手段】吸収塔1内に導入したボイラ排ガスと石灰石スラリを反応させて排ガス中の硫黄酸化物を亜硫酸塩とした後に酸化させて石膏を生成させ、次いで石膏脱水機17により副生成物として生成された石膏スラリを石膏とろ液とに固液分離し、該ろ液を排水処理設備48により処理されたろ液中の塩素濃度を検出し、検出された塩素濃度により加熱、蒸発させるろ液と補給水により希釈させるろ液に分流し、ボイラ1からの蒸気により加熱と蒸発をした後のろ液の塩素濃度により前記加熱用の蒸気量を調節し、また、前記補給水による希釈後のろ液の塩素濃度を測定し、該塩素濃度により、ろ液の希釈用の補給水量を調節することを特徴とする排ガス処理方法とそのための装置である。
【選択図】図1

Description

本発明はボイラなどの燃焼装置から排出される燃料の燃焼排ガスを浄化するための排ガス浄化処理装置と方法に係り、特に排ガス中の硫黄酸化物(以下SOxと記す)、ばいじん、燃料中に含まれる微量成分を低減する湿式排煙脱硫装置から排出する排ガス中の不純物を吸収した吸収液の浄化処理に関する技術である。
大気汚染防止のため、排ガス中の硫黄酸化物の除去装置として、湿式石灰石−石膏脱硫装置が広く実用化されている。この脱硫装置の系統を図6に示す。ボイラ1からの排ガスは脱硝装置2で窒素酸化物が除去され、空気予熱器3で冷却された後、ガス・ガスヒータ4でさらに熱回収され、電気集塵装置5でばい塵の一部が除去された後、誘引通風機6により吸収塔7に導入され、吸収塔7内に設置されたスプレヘッダを介して、該スプレヘッダに設置されたスプレノズルより噴霧される吸収剤の液滴と接触することにより、排ガス中のばいじんや塩化水素(HCl)、フッ化水素(HF)等の酸性ガスとともに、排ガス中のSOxが液滴表面で吸収される。ガスに同伴されるミストは吸収塔出口に設置されたミストエリミネータ8により除去され、清浄な排ガスは出口煙道を経て、ガス・ガスヒータ9で再加熱されてBUF10により煙突11より排出される。
SOxの吸収剤である石灰石20は石灰石スラリ槽16内で石灰石スラリとして石灰石スラリポンプ15により吸収塔7内にSOx吸収量に応じて供給される。吸収塔7内の吸収液は吸収塔循環ポンプ13により抜き出されて昇圧され、吸収塔7内のスプレヘッダに供給される。吸収塔7内で除去されたSOxは吸収液中のカルシウムと反応し、中間生成物として亜硫酸カルシウム(重亜硫酸カルシウムを含む)になり、吸収塔7の液溜部に落下し、酸化用空気ブロワ12より吸収塔7に供給される空気により、石膏に酸化されて最終生成物(石膏)となる。
このように吸収塔7内に空気を直接供給することにより、排ガス中のSOxの吸収反応と、生成した亜硫酸カルシウムの酸化反応を同時に進行させることにより反応全体が促進され、脱硫性能が向上する。なお、その際、吸収塔7に供給する酸化空気は、酸化用撹拌機32により微細化されることにより酸化空気の利用率を高めている。その後、吸収液スラリは抜出しポンプ14により生成石膏量に応じて吸収塔7の液溜部から抜き出される。
吸収塔7の液溜部から抜き出された吸収液は石膏脱水機17に送られ、粉体の石膏18として回収される。一方、分離されたろ液19は石灰石スラリ槽16等の補給水として系内で再利用されるが、その一部は塩素等の濃縮を防ぐために排水として抜き出される。その際、排水処理設備48を設置していても、排水中の溶解度の高い塩素は最終的に海・河川に放流している。
脱硫排水量を調整して脱硫排水中の塩素量を常に一定に保つ技術が記載された特許文献として特開平1−236923号公報があり、吸収塔内に導入する前の排ガス流量検出器及び排ガス塩素濃度検出器を排ガス流路に設けている。さらに吸収塔で排ガス中のSOxを吸収して生成した吸収剤スラリ中の石膏を除去して脱硫排水とするシックナのオーバーフロー水タンクに水を補給する補給水ラインに補給水流量検出器及び補給水塩素濃度検出器を設けている。また、石灰石スラリ槽出口に吸収剤スラリ流量検出器を設け、石膏脱水機の前流側の脱硫排水流路に石膏スラリ流量検出器と排水流量検出器を設け、これらの検出器の信号によって脱硫排水中の塩素濃度を演算し、脱硫排水量を決定する演算器と、該演算器からの信号によって脱硫排水流量を調整することが記載されている。
特開平1−236923号公報
上述の従来技術において、脱硫排水中の塩素量は、ボイラ排ガス中の塩素濃度や排水量に依存しており、排ガス中の塩素濃度の変動は、発電所における発電量の変動に追従するボイラ負荷変動及び燃料種類の切替時に変動するボイラ負荷変動に起因するが、任意の一定期間で見れば運転上は濃度変動幅が小さく、制御することが困難とされるため、補給水で希釈する方法が考えられるが、発電所によっては取水制限があり、補給水量を容易に増やせない問題がある。
本発明の課題は、昨今の脱硫率およびばいじん除去率に対する市場の高い要求に対応し、かつ取水制限にも適応し、制定が見込まれる新排水規制値を満足する排ガス浄化処理装置と方法を提供することである。
上記した本発明の課題は次の解決手段により解決される。
請求項1記載の発明は、ボイラ排ガス中の硫黄化合物と石灰石スラリを反応させる吸収塔(7)と、該吸収塔(7)内で副生成物として生成された石膏スラリを石膏とろ液とに固液分離する石膏脱水機(17)と、溶解度の高い塩素成分を含むろ液を処理して海・河川等に放流する排水処理設備(48)を有する排ガス処理装置において、
排水処理設備(48)の出口部にろ液蒸発用ライン(23)を接続し、該ろ液蒸発用ライン(23)には上流側から下流側に向けて蒸発用ろ液を蓄える蒸発用ろ液槽(36)とろ液を加熱する熱交換器(40)とろ液から水分を蒸発させる蒸発装置(41)と排出されるろ液を貯留する産業廃棄用ろ液受槽(38)を順次設け、前記蒸発用ろ液槽(36)の前流側のろ液蒸発用ライン(23)から分岐したろ液放流用ライン(22)を設け、該ろ液放流用ライン(22)にはろ液放流箇所の前流側にろ液を希釈するろ液希釈槽(37)を設け、該ろ液希釈槽(37)に補給水を供給する補給水ライン(46)を設け、ボイラ(1)で得られた蒸気を蒸発装置(41)でのろ液加熱用蒸気として供給するボイラ蒸気供給ライン(24)を設け、熱交換器(40)における熱交換後のドレン水をろ液希釈槽(37)に送るろ液希釈用ドレン水ライン(26)を設け、排水処理設備(48)の出口部のろ液蒸発用ライン(23)と蒸発装置(41)の出口部のろ液蒸発用ライン(23)及びろ液希釈装置(37)の出口部のろ液放流用ライン(22)にはそれぞれ対応する塩素濃度計(50、44、45)を設け、ろ液放流用ライン(22)への分岐部と蒸発用ろ液槽(36)の間のろ液蒸発用ライン(23)と、ろ液希釈槽(37)の前流側のろ液放流用ライン(22)と、ボイラ蒸気供給ライン(24)と、補給水ライン(46)にそれぞれ対応する流量調節弁(51、33、35、34)を設け、ろ液蒸発用ライン(23)と、ろ液希釈槽(37)の前流側のろ液放流用ライン(22)と、補給水ライン(46)にそれぞれ対応する流量計(43、42、52)を設け、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行い、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ろ液中の塩素濃度を放流可能な濃度にして放流する制御を行う制御装置(70)を備えたことを特徴とする排ガス処理装置である。
請求項2記載の発明は、制御装置(70)が、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超えると、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)を閉としてろ液放流流量と補給水流量をゼロとし、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置である。
請求項3記載の発明は、制御装置(70)が、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)を閉とし、ろ液抜き出しポンプ(49)を停止し、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量をそれぞれ調節し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置である。
請求項4記載の発明は、制御装置(70)が、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)を閉とし、ろ液抜き出しポンプ(49)を停止し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置である。
請求項5記載の発明は、制御装置(70)が、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、前記ろ液放流用流量調節弁(33)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用流量調節弁(51)の流量に設定し、ボイラ蒸気供給ライン(24)のボイラ供給蒸気流量調整弁(35)を開き、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、ボイラ供給蒸気流量調整弁(35)により蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置である。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の排ガス処理装置を用いて、吸収塔(1)内に導入したボイラ排ガスと石灰石スラリを反応させて排ガス中の硫黄酸化物を亜硫酸塩とした後に酸化させて石膏を生成させ、次いで石膏脱水機(17)により副生成物として生成された石膏スラリを石膏とろ液とに固液分離し、該ろ液を排水処理設備(48)により処理した後の、溶解度の高い塩素を含むろ液を海・河川等に放流する排ガス処理方法において、
前記排水処理設備(48)により排水処理されたろ液の塩素濃度に基づき加熱、蒸発させるろ液と補給水により希釈させるろ液に分流し、前記加熱、蒸発させて濃縮したろ液の塩素濃度を測定し、該塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には産業廃棄用ろ液としてろ液受槽(38)に受けて貯留し、前記塩素濃度が規制値以下であれば、ろ液中の塩素濃度を放流可能な濃度にして放流することを特徴とする排ガス処理方法である。
請求項7記載の発明は、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超え、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流流量と補給水流量をゼロとし、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法である。
請求項8記載の発明は、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超え、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合には、ろ液蒸発用ライン(23)を閉じ、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量をそれぞれ調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法である。
請求項9記載の発明は、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合、ろ液蒸発用ライン(23)を閉じ、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量をそれぞれ調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法である。
請求項10記載の発明は、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、ろ液放流用ライン(22)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、補給水ライン(46)の補給水流量を調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液量を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用ライン(23)の流量に設定し、ボイラ蒸気供給ライン(24)からのボイラ蒸気供給を開始し、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法である。
請求項11記載の発明は、制御装置(70)が、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、前記ろ液放流用流量調節弁(33)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液量を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用流量調節弁(51)の流量に設定し、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行い、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ボイラ蒸気供給ライン(24)のボイラ供給蒸気流量調整弁(35)を開き、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、ボイラ供給蒸気流量調整弁(35)により蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置である。
請求項12記載の発明は、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、ろ液放流用ライン(22)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、該希釈可能なろ液量に対応する補給水ライン(46)の補給水流量を調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液量を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用ライン(23)の流量に設定し、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留し、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ボイラ蒸気供給ライン(24)からのボイラ蒸気供給を開始し、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法である。
請求項1、6記載の発明によれば、排ガス浄化処理用の排水処理設備(48)の出口のろ液流路に設けられたろ液流量計及びろ液塩素濃度計から得られる測定値に基づき、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留すること及び/又はろ液中の塩素濃度を補給水を利用して放流可能な濃度にして海・河川等に放流することができるので、排ガス浄化処理済みのろ液の処理を効果的に行うことができる。
請求項2、7記載の発明によれば、請求項1,6記載の発明の効果に加えて、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超え、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液中の塩素濃度とろ液流量により求められる必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を全て産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留するので、ろ液を放流しないで、貯留することができる。従って、ろ液を希釈するために必要な希釈水量が確保できない場合でも、ろ液を産業廃棄物処理のみによる処理の選択が可能である。
請求項3、8記載の発明によれば、請求項1,6記載の発明の効果に加えて、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超え、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量だけをそれぞれ調節してろ液放流用ライン(22)からろ液を放流できるようにするので排ガス処理したろ液を容易に放流できる。従って、ろ液の塩素濃度が蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超えていても、ろ液を希釈するために必要な希釈水量が確保できれば、希釈処理のみによる処理の選択が可能である。
請求項4、9記載の発明によれば、請求項1,6記載の発明の効果に加えて、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合には、ろ液蒸発用ライン(23)を閉じ、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量をそれぞれ調節し、ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流するので、排ガス処理したろ液の放流を安全に行うことができる。従って、ろ液の塩素濃度が蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液を希釈するために必要な希釈水量が確保できれば、希釈処理と産業廃棄物処理の両者による処理の選択が可能である。
請求項5、10記載の発明によれば、請求項1,6記載の発明の効果に加えて、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合には、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、ろ液放流用ライン(22)の流量を前記希釈可能なろ液量に設定して補給水流量を調節し、ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)からの補給水供給量により放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流し、ろ液流量計(43)によるろ液流量から希釈可能なろ液を減じて得られたろ液量を、ろ液蒸発用ライン(23)の流量に設定し、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留するので、前記ろ液受槽(38)に貯留するろ液量が必要以上に増えないだけでなく、ろ液放流用ライン(22)から塩素濃度の低いろ液は容易に放流できるようになる。従って、ろ液の塩素濃度が蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液を希釈するために必要な希釈水量が確保できれば、希釈処理と産業廃棄物処理の両者による処理の選択が可能である。
請求項11、12記載の発明によれば、請求項1,6記載の発明の効果に加えて、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量によりろ液放流用ライン(22)の放流ろ液流量に設定し、該放流ろ液中の塩素濃度が規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液の塩素濃度が規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水の調整により放流ろ液の塩素濃度が規制値未満になるように調整した後、放流し、ろ液流量計(43)により測定されたろ液量のろ液に対して必要な希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合は、ろ液流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液を減じて得られたろ液量を、ろ液蒸発用ライン(23)の流量に設定し、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留するので前記ろ液受槽(38)に貯留するろ液量が必要以上に増えないだけでなく、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ボイラ蒸気供給ライン(24)からのボイラ蒸気供給を開始し、ろ液蒸発用ライン(23)内の蒸気配管塩素濃度計(44)によるろ液の塩素濃度に応じて、蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留するので、ろ液放流用ライン(22)からのろ液の放流とろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留することができる。従って、ろ液の塩素濃度が蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超えていても、産業廃棄物処理するろ液量を低減できる処理の選択が可能である。
本発明の一実施例の排ガス処理装置を示す系統図である。 本発明による実施例1の制御フローチャートの一部である。 本発明による実施例1の制御フローチャートの他部である。 本発明による実施例2の制御フローチャートの一部である。 本発明による実施例2の制御フローチャートの他部である。 従来技術における湿式石灰石−石膏法脱硫装置の概略フローを示した図である。
本発明の実施例を図面とともに説明する。
図1には本発明による実施例の湿式脱硫機構を示す。
本実施例において、湿式脱硫機構のシステム構成は従来の図6に示す湿式石灰石−石膏脱硫装置の排水処理設備48の後流側に、ろ液流量計43及びろ液塩素濃度計50を設けた第1ろ液蒸発用ライン23aが接続し、該第1ろ液蒸発用ライン23aは中継槽として蒸発用ろ液槽36に接続している。
第1ろ液蒸発用ライン23aから分岐して、ろ液放流用流量調節弁33とろ液放流流量計42を備えた第1ろ液放流用ライン22aが設けられ、ろ液希釈槽37に放流用ろ液を供給する。
第1ろ液放流用ライン22aの分岐部より後流側の第1ろ液蒸発用ライン23aにはろ液蒸発用流量調節弁51が設けられている。
また、第1放流ライン22aにはろ液放流用流量調節弁33と放流用ろ液流量計42を備えており、第1ろ液放流用ライン22aはろ液希釈槽37に接続し、ろ液希釈槽37には、後述する熱交換器40からのろ液希釈用ドレン水と補給水がそれぞれろ液希釈用ドレン水ライン26と補給水ライン46から供給され、これら補給水などによりろ液希釈槽37内で希釈されたろ液は、放流ろ液塩素濃度計45が設けられた第2ろ液放流用ライン22bから放流される。
蒸発用ろ液槽36と熱交換器40を結ぶ第2ろ液蒸発用ライン23bにはろ液抜出しポンプ49及びろ液蒸発用流量計53が順次設けられ、熱交換器40の後流側の第2ろ液蒸発用ライン23bには蒸発装置41が接続し、蒸発装置41の後流側の第2ろ液蒸発用ライン23bには蒸気配管塩素濃度計44と気液分離機39が順次設けられ、気液分離機39により分級したアンダーフローの産廃用ろ液47は産廃用ろ液受槽38に貯留し、オーバーフローの蒸気は蒸発装置41の前流側に設けられた熱交換器40により無塩素のろ液希釈用ドレン水を発生させ、このドレン水はドレン水ライン26を介してろ液希釈槽37に送られる。
また、蒸発装置41にはボイラ1との間でボイラ供給蒸気ライン24と戻り蒸気ライン25を並列接続し、ボイラ1からの蒸気を蒸発装置41に供給すると共にボイラ1に戻す蒸気循環ラインを構成している。また、ボイラ供給蒸気ライン24に設けた流量調節弁35により蒸気循環量が調節される。
図1に示す排水中の塩素濃度を希釈させて放流する系統構成の制御フローチャートについては、図2〜図5に示す。
図2、図3には実施例1の制御フローチャートを示す。また図4,図5には実施例2の制御フローチャートを示す。
実施例1は、ろ液蒸発用ライン23の蒸気配管塩素濃度計44の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン23内のろ液の塩素濃度が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以上である場合に、ろ液放流用ライン22のろ液を希釈するために供給する補給水が予め規定された取水制限値以下であれば、ろ液を全量希釈後に放流し、また、ろ液放流用ライン22のろ液を希釈するために供給する補給水が前記取水制限値を越える場合には、ろ液放流用ライン22のろ液中の塩素濃度に応じてろ液の取水制限値に相当するろ液量とそれに対応する希釈水量を求め、前記ろ液の取水制限値に相当するろ液量の残りのろ液部分を濃縮後、全量を放流させないで産業廃棄用ろ液受槽38に貯留する、あるいは、ろ液放流用ライン22の補給水ライン46の流量をゼロとし、ろ液放流用ライン22のろ液を全量を放流させないで産業廃棄用ろ液受槽38に貯留することを特徴とする排ガス処理方法である。
また、実施例2は、ろ液放流用ライン22のろ液の塩素濃度によってろ液を希釈するための希釈水量が取水制限値以下であれば、補給水で希釈して放流し、前記ろ液放流用ライン22のろ液の塩素濃度が、放流するに足る塩素濃度以下になる希釈水量が取水制限値を越える場合は、前記ろ液中の塩素濃度に応じてろ液の取水制限値に相当する希釈水量に対応するろ液流量を求めて、該得られたろ液流量は補給水で希釈した後に放流し、残りのろ液部分については、ろ液中の塩素濃度が蒸発管スケーリング濃度以上の場合は、前記残りのろ液部分の全量を濃縮しないで産業廃棄用ろ液受槽38に貯留し、ろ液中の塩素濃度が蒸発管スケーリング濃度未満の場合は濃縮した後に産業廃棄用ろ液受槽38に貯留する排ガス処理方法である。
実施例1の場合は、ろ液蒸発用ラインからのろ液を産業廃棄用ろ液受槽に貯留すること及び/又はろ液中の塩素濃度を補給水を利用して放流可能な濃度にして海・河川等に放流することができるので、排ガス浄化処理済みのろ液の処理を効果的に行うことができる利点がある。
また、実施例2の場合は、実施例1に比較し、ろ液塩素濃度が蒸発管スケーリングを発生させる濃度を超える場合でも希釈に必要な水量が取水制限を超えない範囲で希釈処理可能なものであるため、産業廃棄物として処理される量を低減できる利点がある。
本実施例の制御フローチャートを図2と図3に示す。ここで以下に述べるろ液流量計43及びろ液塩素濃度計50などの計量手段による測定値は制御装置70に入力され、該制御装置70で演算された結果に基づき各流路に設けられた流量調節弁の開閉制御を行う構成である。
まず、ステップ101において、各規制・制限値として希釈水の取水制限値、排水(ろ液)中の塩素濃度規制値、ろ液蒸発後の残留ろ液中の塩素濃度を制御装置70に入力しておく。
排水処理設備48のろ液出口部に接続した第1ろ液蒸発用ライン23aにろ液が流入すると、ステップ102でろ液放流用流量調節弁33と補給水流量調節弁34を開とし、同じくろ液塩素濃度計50により計測されたろ液塩素濃度に基づきろ液蒸発用流量調節弁51を開とし、ステップ103において第2ろ液蒸発用ライン23bのろ液抜出しポンプ49を起動する。
その後、ステップ104で同じく第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液の塩素濃度計50の測定値(希釈前ろ液放流(排水)塩素濃度)を入力し、ステップ105で該塩素濃度計50の計測値と蒸発装置41の蒸発管にスケーリングを発生させる塩素濃度(予め設定された塩素濃度)を比較し、塩素濃度計50の計測値が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングを発生させる設定塩素濃度未満であれば、ステップ106で第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液流量計43の測定値から第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液流量を得る。
なお、ここで図2から図5に示すフローチャートには、例えば「ろ液塩素濃度計50により計測されたろ液塩素濃度」、「ろ液流量計43に基づくろ液流量」を単に「ろ液塩素濃度50」、「ろ液流量43」などとそれぞれ記載する場合がある。
次いでステップ107では、ステップ106で得た第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液流量計43に基づくろ液流量に基づき排水塩素濃度規制値以下となるようにろ液を希釈するための必要希釈水(補給水)量を算出する。
次にステップ108において、前記必要希釈水(補給水)量と前記予め設定されている取水制限値を比較し、必要希釈水(補給水)量が取水制限値を超える水量となった場合、ステップ109で取水制限値以下となる希釈(補給)水量を新たに設定し、ステップ110で前記新たに設定された希釈(補給)水量により希釈可能なろ液量を算出する。
ステップ111でろ液流量計43で測定されたろ液流量と前記算出された希釈処理可能なろ液量を比較し、ろ液流量計43で測定されたろ液流量が前記算出された希釈可能なろ液量よりも少ない場合には、後述するS124〜S127のステップに移り、ろ液が放流可能であれば、放流する。
また、ステップ111でろ液流量計43で測定されたろ液流量が前記算出された希釈可能なろ液量よりも多い場合には、ステップ112のろ液蒸発用流量FV(第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液流量−前記希釈処理可能なろ液量)の設定とステップ119でろ液放流用流量調節弁33の流量を希釈可能なろ液流量を設定する。
ステップ112では、ろ液流量計43で測定されたろ液量からステップ110で先に算出された希釈可能なろ液量を減じて算出した流量をろ液蒸発用流量調節弁51のろ液蒸発用流量として設定する。
一方、ステップ119でろ液放流用ライン22aの流量(ろ液放流用流量調節弁33の調節でろ液放流流量(=希釈可能なろ液放流流量)が設定されると、ステップ120でろ液放流用流量調節弁33により流量調整されたろ液はろ液放流用ライン22aを介してろ液希釈槽37に流入し、ステップ126において、ろ液放流塩素濃度計45により測定された塩素濃度が排水塩素濃度規制値以下となるように、ステップ125で補給水流量調節弁34の流量が調整され、ステップ127で補給水により希釈されたろ液がろ液希釈槽37から放流される。
ステップ109〜ステップ111を具体的に考えると、例えば、ろ液量計43で計測されるろ液流量が15m/hrであったとして、S109において取水制限値以下となる希釈水量を100m/hrと設定すると、S110において、この希釈水量100m/hrで希釈可能なろ液量が10m/hrと算出され、S111におけるろ液流量15m/hrは希釈可能なろ液量10m/hrよりも多いので、S119ではろ液放流用流量調節弁33の流量が10m/hrに設定され、同時に、S112ではろ液蒸発用流量調節弁51の流量が15−10=5m/hrに設定される。
すなわち、ろ液放流用流量調節弁33とろ液蒸発用流量調節弁51の流量決定はS109〜S111のステップにおいて設定、算出された値に基づいて行うことを制御装置70が自動的に実施する。
次いで、ステップ113において、ろ液蒸発用流量調節弁51により流量調整されたろ液は蒸発用ろ液槽36に流入し、第2ろ液蒸発用ライン23bを介して熱交換器40及び蒸発装置41に供給される。ろ液蒸発用流量調節弁51により第1ろ液蒸発用ライン23aの流量調整が行われると同時に、ステップ114で蒸発装置41にボイラ1から蒸気を供給するためのボイラ供給蒸気流量調節弁35を開とし、ステップ115で蒸発管41の塩素濃度計44の測定値とろ液蒸発後のろ液塩素濃度制限値から必要蒸気量を算出し、ステップ117で第2ろ液放流用ライン22bの蒸気配管塩素濃度計44により測定された塩素濃度がろ液蒸発後塩素濃度以上となるように、ステップ116でボイラ供給蒸気量流量調節弁35が調整され、ステップ118で蒸気配管塩素濃度計44により測定された塩素濃度がろ液蒸発後塩素濃度より濃いと産業廃棄物として回収する。また、蒸気配管塩素濃度計44により測定された塩素濃度がろ液蒸発後塩素濃度より薄いとステップ116に戻してボイラ供給蒸気量流量調節弁35の調整で、ろ液を濃縮する。
また、ステップ105において、第1ろ液蒸発用ライン23aの塩素濃度計50の計測値が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングが発生する濃度以上であり、ステップ106〜108と同様のステップ121〜123により必要希釈(補給)水量が取水制限値以下となった場合には、ステップ102で開となっていたろ液蒸発用流量調節弁51を閉とし、ステップ103で起動されていたろ液抜出しポンプ49を停止する動作をステップ124で行う。
第1ろ液放流用ライン22aの開となっているろ液放流用流量調節弁33を介して流れるろ液は、ろ液希釈槽37に流入し、ステップ126にて、ろ液放流用ライン22bのろ液放流塩素濃度計45により測定された塩素濃度が排水塩素濃度規制値以下となるように、ステップ125で補給水流量調節弁34の流量を調整し、ステップ127にて補給水により希釈されたろ液がろ液希釈槽37から放流される。
なお、ステップ109〜111で取水制限値以下となるろ液量を算出し、そのろ液量がろ液流量計43により測定されたろ液流量以上であった場合にも、ステップ124〜127にて、塩素濃度計50の計測値が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングが発生する濃度未満であったが、必要希釈(補給)水量が取水制限値以下となった場合と同様の制御が行われる。
また、ステップ105において、ろ液塩素濃度計50の計測値が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングが発生する濃度以上であれば、制御装置70にステップ101で入力した 第2ろ液放流用ライン22bの排水(ろ液放流)塩素濃度規制値が設定される。
次に、ステップ122において、放流用ろ液流量計42の計測値に基づき第1ろ液放流用ライン22aの放流用ろ液流量を得て、また、ステップ122で第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液塩素濃度計50に基づく希釈前ろ液排水塩素濃度、同じく第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液流量計43に基づくろ液流量を算出し、排水塩素濃度規制値以下となるようにろ液を希釈するための必要希釈水量を算出し、ステップ123において必要希釈(補給)水量が取水制限値以下となった場合では、ステップ124で開となっていた第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液蒸発用流量調節弁51を閉とし、起動されていたろ液抜出しポンプ49を停止させる。
次いで、ステップ126でろ液放流塩素濃度計45により測定された塩素濃度が排水塩素濃度規制値以下となるように、ステップ125にて補給水流量調節弁34の流量を調整し、ステップ127にて補給水により希釈されたろ液がろ液希釈槽37から放流される。
また、ステップ123にて必要希釈(補給)水量が取水制限値を超える場合では、ステップ128で第1ろ液放流用ライン22aの開となっていたろ液放流用流量調節弁33と補給水ライン46の補給水流量調節弁34を閉とし、ステップ129によりろ液はろ液蒸発用流量調節弁51を開として、第2ろ液蒸発用ライン23bより蒸発用ろ液槽36と熱交換器40を経由して気液分離器39を通過して、産廃用ろ液受槽38に受入れられ、ステップ130で産業廃棄物として処理される。
上記フローチャートに示すろ液の処理方法において、放流されるろ液排水の塩素濃度CRと蒸発装置41後流のボイラ供給蒸気ライン24の配管スケーリング防止塩素濃度CSは次のような関係にある。
式(1)によって放流されるろ液排水の塩素濃度CRが成立する。
CR=(FR×CT)/(FR+FW+W ) (1)
ただし、FR:ろ液放流用ライン流量 (kg/h)(流量計42)
FW:必要希釈量 (kg/h) (=ボイラ供給蒸気量)
CT:希釈前ろ液排水塩素濃度 (ppm) (濃度計50)
W :補給水量 (kg/h) (流量計52)
また、蒸発装置41後流のボイラ供給蒸気ライン24の配管スケーリング防止塩素濃度CSは式(2)、(3)によって管理する。
FV=FT−FR (2)
CS=(FV×CT)/(FV−FW) (3)
ただし、FT:排水処理設備48出口の全体ろ液流量
FV:蒸発用ろ液流量 (kg/h)
こうして、ろ液中の塩素濃度が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングが発生しないような濃度になるようにそれぞれ第1ろ液放流用ライン22aのろ液流量と補給水ライン46の補給水流量と第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液蒸発用流量とボイラ供給蒸気ライン24のボイラ供給蒸気流量を調整する運用を行う。
ろ液放流塩素濃度計45による計測した第2ろ液放流用ライン22bのろ液中の塩素濃度が、ろ液放流塩素濃度規制値以下であれば放流し、前記規制値を超えると産業廃棄物ろ液受槽38へろ液を流す。
なお、上記実施例では、脱硫装置の吸収塔7から排出されるろ液量やろ液中の塩素濃度は発電所全体の運用や脱硫装置(吸収塔7)の運用により状況が変化することが有り得るので、必要希釈水量が取水制限値に対して上回るのか、下回るのか、蒸発装置41の蒸気配管における塩素濃度がスケーリング濃度に対して上回るのか、下回るのか、また、ろ液を放流する場合の放流ろ液の塩素濃度が排水塩素濃度規制値に対して上回るのか、下回るのかは制御装置70において適宜な時間間隔で判定され、その判定により条件に適合した運用に切り替えられることは本発明の応用技術として実施可能である。
次に、実施例2の制御フローチャートを図4、図5に示す。
ステップ201にて各規制・制限値として取水制限値、排水塩素濃度規制値、ろ液蒸発後塩素濃度制限値を制御装置70に入力しておく。排水処理設備48からのろ液出口部に接続した第1ろ液蒸発用ライン23aにろ液が流入すると、ステップ202でろ液塩素濃度計50により計測されたろ液塩素濃度に基づき補給水による希釈前のろ液放流濃度を算出し、次いでステップ203でろ液放流用流量調節弁33と補給水流量調節弁34を開とし、さらにろ液蒸発用流量調節弁51を開とし、ステップ204で第2ろ液蒸発用ライン23bのろ液抜出しポンプ49を起動する。
次いでステップ202で計測した第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液塩素濃度計50の計測値に基づく希釈前ろ液排水塩素濃度、同じくステップ205で計測した第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液流量計43に基づくろ液流量を算出し、次いでステップ206において排水塩素濃度規制値以下となるようにろ液を希釈するための必要希釈水量を算出する。
ステップ207で必要希釈水量が取水制限値を超える水量となった場合、ステップ208で取水制限値以下となる希釈水量を新たに設定し、ステップ209で設定された希釈水量により希釈可能なろ液量を算出する。こうして、取水制限値を超えないような必要希釈水量により、以下のろ液の希釈を行う。
ステップ210においてろ液放流用流量計43で測定されたろ液流量と算出された希釈可能なろ液量を比較する。そして、ろ液放流用流量計43で測定されたろ液流量が算出された希釈可能なろ液量よりも少ない場合には、S219、S222〜S224のステップに移って、放流できる状態にしてろ液を放流する。
ステップ210においてろ液放流用流量計43で測定されたろ液流量と算出された希釈可能なろ液量を比較する。そして、ろ液放流用流量計43で測定されたろ液流量が算出された希釈可能なろ液量よりも多い場合には、第1にステップ211で第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液蒸発用流量調節弁51の流量としてをろ液流量計43で測定されたろ液流量から先に算出されたステップ209で得られた希釈可能なろ液量を減じて算出したろ液量に設定する。また後述するが、第1のステップ211と共に後述するステップ220の第2のステップによりろ液放流量の設定も行われる。
ステップ211の次にステップ212で第1ろ液蒸発用ライン23aのろ液蒸発用流量がろ液蒸発用流量調節弁51により流量調整され、ろ液は蒸発用ろ液槽36に流入する。その後、ステップ202で計測した第2ろ液蒸発用ライン23aのろ液の塩素濃度計50の測定値を入力し、ステップ213で該塩素濃度計50の計測値が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングが発生する濃度未満であれば、ステップ201で制御装置70に入力している第2ろ液放流用ライン22bのろ液放流塩素濃度規制値と第2ろ液蒸発用ライン23bのろ液蒸発後塩素濃度(=蒸発装置41の蒸発管スケーリング発生濃度以下の塩素濃度)に基づき、ステップ214で蒸発装置41にボイラ1から蒸気を供給するためのボイラ供給蒸気流量調節弁35を開とし、ステップ215で得られるろ液蒸発後塩素濃度制限値から算出される必要蒸気量によりボイラ供給蒸気量流量調節弁35を介して供給される蒸気量が調節され、ステップ217で蒸発管塩素濃度計44により測定された塩素濃度がろ液蒸発後塩素濃度より濃いとステップ216でボイラ供給蒸気量流量調節弁35が調整され、再びステップ217において蒸発塩素濃度計44により測定された塩素濃度がろ液蒸発後塩素濃度より薄くなるまで比較が繰り返され、前記蒸発塩素濃度計44により測定された塩素濃度がろ液蒸発後塩素濃度が濃くなると、ステップ218において産廃用ろ液受槽38に受入れられ、産業廃棄物として処理される。
また、ステップ213で、塩素濃度計50の計測値が蒸発装置41の蒸発管にスケーリングが発生する濃度以上であれば、ろ液はろ液蒸発用流量調節弁51を介して、第2ろ液蒸発用ライン23bより気液分離器39を通過して、ステップ218にて、産廃用ろ液受槽38に受入れられ、産業廃棄物として処理される。
また、第2にステップ220でろ液放流用流量調節弁33の開度を調節して第1ろ液放流用ライン22aの流量を希釈可能なろ液流量として設定する。次いでステップ221で、第1ろ液放流用ライン22aのろ液放流用流量調節弁33により流量調整されたろ液はろ液希釈槽37に流入させる。さらに、ステップ223でろ液放流塩素濃度計45により測定された塩素濃度が排水塩素濃度規制値以下となるように、ステップ222で補給水流量調節弁34の流量を調整し、ステップ224にて補給水により希釈されたろ液がろ液希釈槽37から放流される。
1 ボイラ 7 吸収塔
22a 第1ろ液放流用ライン
22b 第2ろ液放流用ライン
23a 第1ろ液蒸発用ライン
23b 第2ろ液蒸発用ライン
24 ボイラ供給蒸気ライン
25 戻り蒸気ライン
26 ろ液希釈用ドレン水ライン
33 ろ液放流用流量調節弁
36 蒸発用ろ液槽
37 ろ液希釈槽
38 産廃用ろ液受槽
39 気液分離機
40 熱交換器
41 蒸発装置
42 放流用ろ液流量計
43 ろ液流量計
44 蒸発管塩素濃度計
45 放流ろ液塩素濃度計
46 補給水ライン
47 産廃用ろ液
48 排水処理設備
49 液抜出しポンプ
50 ろ液塩素濃度計
51 ろ液蒸発用流量調節弁
53 ろ液蒸発用流量計

Claims (12)

  1. ボイラ排ガス中の硫黄化合物と石灰石スラリを反応させる吸収塔(7)と、該吸収塔(7)内で副生成物として生成された石膏スラリを石膏とろ液とに固液分離する石膏脱水機(17)と、溶解度の高い塩素成分を含むろ液を処理して海・河川等に放流する排水処理設備(48)を有する排ガス処理装置において、
    排水処理設備(48)の出口部にろ液蒸発用ライン(23)を接続し、
    該ろ液蒸発用ライン(23)には上流側から下流側に向けて蒸発用ろ液を蓄える蒸発用ろ液槽(36)とろ液を加熱する熱交換器(40)とろ液から水分を蒸発させる蒸発装置(41)と排出されるろ液を貯留する産業廃棄用ろ液受槽(38)を順次設け、
    前記蒸発用ろ液槽(36)の前流側のろ液蒸発用ライン(23)から分岐したろ液放流用ライン(22)を設け、
    該ろ液放流用ライン(22)にはろ液放流箇所の前流側にろ液を希釈するろ液希釈槽(37)を設け、
    該ろ液希釈槽(37)に補給水を供給する補給水ライン(46)を設け、
    ボイラ(1)で得られた蒸気を蒸発装置(41)でのろ液加熱用蒸気として供給するボイラ蒸気供給ライン(24)を設け、
    熱交換器(40)における熱交換後のドレン水をろ液希釈槽(37)に送るろ液希釈用ドレン水ライン(26)を設け、
    排水処理設備(48)の出口部のろ液蒸発用ライン(23)と蒸発装置(41)の出口部のろ液蒸発用ライン(23)及びろ液希釈装置(37)の出口部のろ液放流用ライン(22)にはそれぞれ対応する塩素濃度計(50、44、45)を設け、
    ろ液放流用ライン(22)への分岐部と蒸発用ろ液槽(36)の間のろ液蒸発用ライン(23)と、ろ液希釈槽(37)の前流側のろ液放流用ライン(22)と、ボイラ蒸気供給ライン(24)と、補給水ライン(46)にそれぞれ対応する流量調節弁(51、33、35、34)を設け、
    ろ液蒸発用ライン(23)と、ろ液希釈槽(37)の前流側のろ液放流用ライン(22)と、補給水ライン(46)にそれぞれ対応する流量計(43、42、52)を設け、
    ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行い、
    ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ろ液中の塩素濃度を放流可能な濃度にして放流する制御を行う制御装置(70)を備えたことを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 制御装置(70)が、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超えると、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、
    ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)を閉としてろ液放流流量と補給水流量をゼロとし、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置。
  3. 制御装置(70)が、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、
    ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)を閉とし、ろ液抜き出しポンプ(49)を停止し、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量をそれぞれ調節し、
    前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置。
  4. 制御装置(70)が、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、
    ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)を閉とし、ろ液抜き出しポンプ(49)を停止し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置。
  5. 制御装置(70)は、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、
    ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、前記ろ液放流用流量調節弁(33)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、
    前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用流量調節弁(51)の流量に設定し、ボイラ蒸気供給ライン(24)のボイラ供給蒸気流量調整弁(35)を開き、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、ボイラ供給蒸気流量調整弁(35)により蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置。
  6. 請求項1記載の排ガス処理装置を用いて、吸収塔(1)内に導入したボイラ排ガスと石灰石スラリを反応させて排ガス中の硫黄酸化物を亜硫酸塩とした後に酸化させて石膏を生成させ、次いで石膏脱水機(17)により副生成物として生成された石膏スラリを石膏とろ液とに固液分離し、該ろ液を排水処理設備(48)により処理した後の、溶解度の高い塩素を含むろ液を海・河川等に放流する排ガス処理方法において、
    前記排水処理設備(48)により排水処理されたろ液の塩素濃度に基づき加熱、蒸発させるろ液と補給水により希釈させるろ液に分流し、前記加熱、蒸発させて濃縮したろ液の塩素濃度を測定し、該塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には産業廃棄用ろ液としてろ液受槽(38)に受けて貯留し、前記塩素濃度が規制値以下であれば、ろ液中の塩素濃度を放流可能な濃度にして放流することを特徴とする排ガス処理方法。
  7. ろ液蒸発用ライン(23)のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超え、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合には、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流流量と補給水流量をゼロとし、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法。
  8. ろ液蒸発用ライン(23)のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超え、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合には、ろ液蒸発用ライン(23)を閉じ、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量をそれぞれ調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法。
  9. ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限以下である場合、ろ液蒸発用ライン(23)を閉じ、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量と補給水ライン(46)の補給水流量をそれぞれ調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法。
  10. ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下であり、ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、ろ液放流用ライン(22)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、補給水ライン(46)の補給水流量を調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、
    前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液量を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用ライン(23)の流量に設定し、ボイラ蒸気供給ライン(24)からのボイラ蒸気供給を開始し、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法。
  11. 制御装置(70)は、ろ液放流用ライン(22)のろ液放流用流量調節弁(33)と補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)とろ液蒸発用ライン(23)のろ液蒸発用流量調節弁(51)とをいずれも開き、蒸発用ろ液槽(36)の後流側のろ液蒸発用ライン(23)にあるろ液抜き出しポンプ(49)を起動し、
    ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、前記ろ液放流用流量調節弁(33)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる放流ろ液塩素濃度が排水塩素濃度の規制値以上であると、補給水ライン(46)の補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水をろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度計(45)で得られる塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、
    前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液量を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用流量調節弁(51)の流量に設定し、
    ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(50)の測定値に基づき該ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行い、
    ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ボイラ蒸気供給ライン(24)のボイラ供給蒸気流量調整弁(35)を開き、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、ボイラ供給蒸気流量調整弁(35)により蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留する制御を行う制御構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置。
  12. ろ液蒸発用ライン(23)のろ液塩素濃度計(50)とろ液の流量計(43)により算出されるろ液の必要希釈水量が発電所の法定の取水制限を超える場合、発電所の法定の取水制限を超えない希釈水量により希釈可能なろ液量を算出し、ろ液放流用ライン(22)の流量を該希釈可能なろ液量に設定し、該希釈可能なろ液量に対応する補給水ライン(46)の補給水流量を調節し、ろ液希釈槽(37)の後流のろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満であれば、ろ液を放流し、前記ろ液放流用ライン(22)の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値以上であると、補給水流量調節弁(34)の開度調節により補給水ライン(46)の補給水を調整してろ液希釈槽(37)に供給して前記の放流ろ液塩素濃度が放流ろ液の塩素濃度の規制値未満になるように調整した後、放流する制御を行うとともに、
    前記ろ液の流量計(43)により測定されたろ液量から前記希釈可能なろ液量を減じて得られたろ液量を、前記ろ液蒸発用ライン(23)の流量に設定し、ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度を超える場合には、ろ液蒸発用ライン(23)からのろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留し、
    ろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度が蒸発装置(41)の蒸発管にスケーリングを発生させる濃度以下である場合には、ボイラ蒸気供給ライン(24)からのボイラ蒸気供給を開始し、ろ液蒸発用ライン(23)の蒸気配管塩素濃度計(44)の測定値により検出されるろ液蒸発用ライン(23)内のろ液の塩素濃度に応じて、蒸発装置(41)に供給される蒸気量を調整して、ろ液を産業廃棄用ろ液受槽(38)に貯留することを特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法。
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