JP2764829B2 - 磁気デイスク - Google Patents

磁気デイスク

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JP2764829B2 JP23052289A JP23052289A JP2764829B2 JP 2764829 B2 JP2764829 B2 JP 2764829B2 JP 23052289 A JP23052289 A JP 23052289A JP 23052289 A JP23052289 A JP 23052289A JP 2764829 B2 JP2764829 B2 JP 2764829B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気デイスク装置等に用いられる磁気記録
媒体に係り、得に、高記録密度に好適な磁気特性を持つ
と共に耐摺動信頼性に優れた薄膜磁気デイスクに関す
る。
[従来技術] 従来から、高記録密度用の磁気記録媒体として、スパ
ツタリング法、メツキ法で金属薄膜を形成した、いわゆ
る薄膜磁気デイスクが知られている。
これらの磁気デイスクは、実開昭62−45716号公報に
記載のように、基板あるいは基板面上に設けられた下地
膜表面に、円周方向に同心円状の面粗し加工、いわゆる
テクスチヤ加工が施されている。このテクスチヤ加工の
目的は、第1に磁性膜に円周方向への磁気異方性を付与
して、磁気特性の均一化を図り、記録再生時の出力波形
の変動を抑えることである。一般に、薄膜磁気デイスク
の製造技術では、Ni−Pメツキ等を施したデイスク基板
を水平にした状態で、Cr中間膜、磁性膜(磁気記録
膜)、カーボン保護膜等の各スパツタ装置を次々に通過
するように一定の水平方向に移動させて行くが、この移
動方向に磁性膜が配向されてこの一定方向に磁気異方性
を持つ磁気デイスクができてしまう。このような磁気デ
イスクで、その一回転中に記録再生方向(円周方向)と
磁性膜配向方向が平行する状態から直交する状態まで変
化するので、記録再生レベルに変動(モジユレーシヨ
ン)が発生する。そこで、上記のようなテクスチヤ加工
をデイスク基板あるいは基板面上に下地膜面に円周方向
に施すことにより、その上方に形成される磁性膜も円周
方向に配向して、上記モジユレーシヨンを除くことがで
きる。また、テクスチヤ加工の第2の目的は、装置停止
時のヘツドとデイスクの吸着現象を軽減することであ
る。このような吸着現象は、デイスク表面が平坦過ぎて
ヘツドとの間に全くすき間がない場合や、結露、潤滑油
などが影響する場合がある。この吸着現象を防止するに
は、テクスチヤ加工によりヘツドとデイスク間にある程
度のすき間を持たせることが必要である。上記のテクス
チヤ加工が施された基板あるいは下地膜上にCo系合金等
の磁性膜、さらにカーボン、SiO2等の非磁性保護膜をス
パツタあるいはメツキして磁気デイスクが形成される。
また磁気特性を改善する為に磁性膜の下にクロム等の中
間膜を形成する場合もある。また最近では耐摺動信頼性
を改善する為に、保護膜表面に液体潤滑剤を塗布する場
合が増えてきている。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来技術において、前述の円周方向へ磁気異方性
を付与するため、並びに、ヘツド・デイスクの吸着を軽
減するためには、テクスチヤ粗さは粗いほど、効果があ
るが、前述の積層される各種薄膜の厚さはナノメータオ
ーダであるために、(デイスク内部の)テクスチヤ面の
微細な凹凸の形状は磁気デイスク最表面(保護膜表面)
にも、ほぼ正確に再現される。磁気デイスク装置の高密
度化に伴ない、ヘツドの低浮上化が必須となつてくる
が、表面粗さが粗いとデイスク表面の凹凸にヘツドが衝
突して、ヘツドの安定浮上性及び信頼性の面で問題とな
つてくる。また、コンタクト・スタート・ストツプ(以
下CSSと略す)時にはヘツドとデイスクが連続的に摺動
するが、表面粗さが粗いと、デイスク表面のヘツドとの
接触部分の面圧が上り、表面の摩耗、潤滑膜の破断が起
り、CSS回数を重ねるに従い、ヘツド・デイスクの摩擦
係数の増加、ひいては、ヘツドクラツシユ等が生じ、信
頼性上重大な問題となる場合がある。
このように、従来技術では、円周方向への磁気異方性
付与および吸着現像防止のためには、テクスチヤ粗さが
粗いほどよいが、他方、表面の摩耗、潤滑膜の破断、摩
擦係数の増加、ヘツドクラツシユを防止するためには、
テクスチヤ粗さが小さいほどよい。本発明は、これらの
相反する問題を一挙に解決するものである。
従つて、本発明の目的は、磁気特性が優れ磁気ヘツド
の吸着現象が軽減されると共に、磁気ヘツドの低浮上安
定性がよく耐摩耗性が良好で摩擦係数の増加のない、信
頼性に優れた磁気デイスクを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、基板面上に、ま
たは前記基板面上に設けた下地膜面上に面粗し加工痕
(テクスチヤ加工)を施し、前記基板または下地膜上に
磁気記録膜(磁性膜)を形成した磁気デイスクにおい
て、前記磁気デイスクの表面形状(表面粗さ)が前記基
板または前記下地膜の表面形状(表面粗さ)と異なるよ
うに構成したことを特徴とする。
具体的には、磁気デイスクの表面粗さの最大高さ(R
p)が基板または下地膜の表面粗さの最大高さ(Rp)よ
りも小さくなるように構成する。
この構成の磁気デイスクは、基板面上または下地膜上
に施された面粗し加工の粗さの程度は磁気異方性を付与
するのに十分な大きさとされ、このテクスチヤ加工を行
なつた面上に磁性膜その他各種の膜を形成した後、磁気
デイスクの最表面(保護膜表面)を、一定の粗さまで
(基板面または下地面よりも粗さが小さくなるように)
研摩することにより、得られる。
[作用] 上記構成に基づく作用を説明する。
上記のように、磁気特性を良好にするためのテクスチ
ヤ粗さ条件と、吸着性、並びにヘツドクラツシユや表面
摩耗等の特性を勘案して最適な特性を得るための磁気デ
イスクの最表面の粗さ条件とは異なつており、前者の粗
さ条件よりも後者の粗さ条件の方が通常は小さい。
本発明によれば、磁気デイスクの基板面上または下地
膜面上に施されたテクスチヤ加工の粗さに比べて、磁気
デイスクの最表面(保護膜面)の粗さを小さくしたの
で、基板面上または下地膜面上のテクスチヤ加工の粗さ
は磁気異方性を得るのに十分な値とされ、良好な磁気記
録再生特性が得られると共に、磁気デイスクの最表面の
粗さは、基板面または下地膜面の粗さとは無関係に、磁
気ヘツドの吸着を防止しかつ表面の摩耗、潤滑膜の破
断、ヘツドクラツシユ、摩耗係数の増加を防止するのに
最適な値とされる。
なお、従来技術では、テクスチヤ加工の粗さがそのま
ま磁気デイスク最表面の粗さとして決つてしまうので、
本発明のように最表面の粗さを小さくするには、磁気デ
イスク最表面を再度研摩すればよい。これにより、磁気
異方性は変化させずに、デイスク最表面の突起を低減で
きるので、ヘツド浮上安定性が良く、しかもCSS時のヘ
ツドとデイスクの接触点の面圧を下げることができ、し
たがつて、耐摩耗性の良い信頼性の高いデイスクを得る
ことができる。
[実施例] 以下に、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は、本発明の一実施例の磁気デイスクの断面構
成図である。本実施例はスパツタ、メツキ等で磁性膜を
形成するいわゆる薄膜磁気デイスクに関する。
外径130mm、内径40mm、厚さ1.9mmのアルミニウム合金
基板1上に、無電解めつき方でNi−Pめつき2を15μm
程度の厚みに施した後、ポリツシングによりRa(平均粗
さ)2nm程度の表面粗さに仕上げる。しかる後、この基
板を500rpmで回転させクロステープに砥粒を供給しなが
ら一定圧力で基板に押し突けテクスチヤ加工を行なう。
この時、砥粒径、基板回転数、押付圧力、および、加工
時間等を変えることにより、種々の粗さの表面を得るこ
とができる。
これら種々の基板上にそれぞれDCスパツタリング法に
より、基板温度150℃、アルゴン圧力10mTorr、DC投入電
力5W/cm2でCr中間膜3を200nmの厚さに形成した。さら
に同条件でCo0.7Ni0.3の合金ターゲツトを用いて厚さ40
nmの磁性膜4を形成し、その上に同条件でカーボン保護
膜5(厚さ50nm)を形成した。この段階では、カーボン
保護膜の表面粗さは、下地膜Ni−P膜2のテクスチヤ表
面粗さをほぼ正確に再現している。次に上記カーボン保
護膜まで成膜した磁気ディスクを500rpmで回転させなが
ら、ポリエチレンベースフイルム上に平均粒径3μmの
ホワイトアルミナの砥粒を結着させた研磨テープを一定
圧力で基板に押し付け、カーボン保護膜表面の加工を行
つた。ここで、基板の回転数、研磨テープの粒径等、研
磨条件を変えることにより、下地Ni−P膜の表面粗さと
は異なつた種々の表面形状を得ることができる。最後に
デイツプ法で適量の潤滑剤6を塗布して、第1図に示す
ような断面構造を持つ磁気デイスクを得た。第1図の
(a)は、保護膜表面の研磨量を増して、テクスチヤ粗
さの凹凸の影響を全部除去できるで加工して表面粗さを
小さくしたものであり、同図(b)は、テクスチヤ粗さ
に従つて凹凸を有している保護膜表面の凸部のみを研磨
して凹部は残したものである。つまりテクスチヤ粗さに
比べ表面粗さが、Rp(最大高さ)のみ小さくなつた表面
構造を有している。
ここで、表面粗さの最大高さRpとは、第5図に示すよ
うに、基準長さ内に存在する最高山頂の中心線から上の
部分の高さをいう。通常、Rp=Ra×2.5程度である。
以上の実施例にて作成したデイスクの評価結果を以下
に示す。第2図に凹部の出力波形の変動量(モジユレー
シヨン、前記デイスクの1回転中に起きる再生出力レベ
ル変動)とテクスチヤ粗さの関係を示す。モジユレーシ
ヨンは磁気異方性に大きく影響され、磁気異方性が良い
と高い値(変動が少ない)となる。第2図で明らかなよ
うに、テクスチャ粗さを大きくした方が、モジュレーシ
ョンは良くなっている。次にディスク表面粗さと、CSS
後の磁気ヘッドと磁気ディスクの摩擦係数の関係を示す
図である。第3図は、上記実施例のCSS前後におけるデ
ィスク表面粗さと摩擦係数の関係を示す図である。同図
で、1はCSS前、2はCSSを1000回行った後の特性であ
る。CSS前の摩擦係数1に粗さの影響は見られないが、C
SS1000回後の摩擦係数2は粗さが粗いほど摩擦係数が増
加していることがわかる。
次に、第4図に、潤滑剤膜厚とヘツド・デイスクの吸
着力の関係を示す。第4図で、Iは第1図(a)の実施
例、IIは第1図(b)の実施例の特性である。第4図に
示すように、ヘツドとデイスクの吸着に対しては、第1
図の(a)のような均一な表面粗さを有するデイスクよ
り同図(b)のようなテクスチヤ粗さの凹部を有したま
まの、つまりRpのみ小さくした構造の方が吸着力が小さ
いデイスクを得ることができる。
[発明の効果] 以上詳しく説明したように、本発明によれば、磁気デ
イスクの基板面または下地板面上に施したテクスチヤ加
工の表面粗さに比べて、磁気デイスクの最表面の表面粗
さが小さくなるように構成したので、比較的粗さのテク
スチヤ加工により磁気異方性を良好にして記録再生出力
のレベル変動を少なくすると共に、ヘツド浮上性を良く
して耐摩耗性に優れ摩擦の少ないしかも吸着性の小さい
信頼性に優れた磁気デイスクが得られるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の磁気デイスクの断面図、第
2図は本発明の一実施例のテクスチヤ粗さとモジユレー
シヨンとの関係図、第3図は本発明の実施例のCSS前後
のデイスク表面粗さと摩擦係数との関係図、第4図は第
1図の実施例による潤滑剤量と吸着力との関係図、第5
図は表面粗さの説明図である。 1……アルミニウム合金(基板)、2……Ni−P基板
(下地膜)、3……Cr中間膜、4……磁性膜(磁気記録
膜)、5……カーボン保護膜、6……潤滑膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−192014(JP,A) 特開 平2−214020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/66 G11B 5/82 G11B 5/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板面上に、または前記基板面上に設けた
    下地膜面上に、面粗し加工痕を施し、前記基板または下
    地膜上に磁気記録膜、保護膜を形成した磁気ディスクに
    おいて、 磁気ディスクの表面粗さの最大高さが前記基板または前
    記下地膜の表面粗さの最大高さよりも小さくなるように
    構成したしたことを特徴とする磁気ディスク。
  2. 【請求項2】基板面上に、または前記基板面上に設けた
    下地膜面上に、面粗し加工痕を施し、前記基板または下
    地膜上に磁気記録膜、保護膜を形成した磁気ディスクに
    おいて、 前記磁気ディスク表面の凸部のみ研磨し凹部を残した形
    状とすることを特徴とする磁気ディスク。
JP23052289A 1989-09-07 1989-09-07 磁気デイスク Expired - Lifetime JP2764829B2 (ja)

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