JPH08235580A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH08235580A JPH08235580A JP3543595A JP3543595A JPH08235580A JP H08235580 A JPH08235580 A JP H08235580A JP 3543595 A JP3543595 A JP 3543595A JP 3543595 A JP3543595 A JP 3543595A JP H08235580 A JPH08235580 A JP H08235580A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリッシュ痕を無くし、ヘッドの低浮上化に
よる高記録密度化と同時に、低信号エラーを実現できる
磁気記録媒体の製造方法を提供する。 【構成】 非磁性基体1の表面に対し、平面ポリッシュ
加工を行った後、小さな粒径のスラリー22を植毛パッ
ド21に滴下し、ゴムローラ20で押し当ててディスク
のCSS領域及びデータ領域に対し表面平坦化加工とし
てのスラリーテクスチャー加工を行う。この表面平坦化
加工によってポリッシュ加工で生じたディスク横断方向
のポリッシュ痕は略完全に除去できる。この後、大きな
砥粒の第1段目のテクスチャー加工を施した後、小さな
砥粒の第1段目のテクスチャー加工を施す。
よる高記録密度化と同時に、低信号エラーを実現できる
磁気記録媒体の製造方法を提供する。 【構成】 非磁性基体1の表面に対し、平面ポリッシュ
加工を行った後、小さな粒径のスラリー22を植毛パッ
ド21に滴下し、ゴムローラ20で押し当ててディスク
のCSS領域及びデータ領域に対し表面平坦化加工とし
てのスラリーテクスチャー加工を行う。この表面平坦化
加工によってポリッシュ加工で生じたディスク横断方向
のポリッシュ痕は略完全に除去できる。この後、大きな
砥粒の第1段目のテクスチャー加工を施した後、小さな
砥粒の第1段目のテクスチャー加工を施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ等のハー
ドディスク装置などに使用される磁気ディスク等の磁気
記録媒体の製造方法に関し、特に、媒体表面に凹凸面を
反映させるための非磁性基体表面のテクスチャー加工の
粗さ面に関する。
ドディスク装置などに使用される磁気ディスク等の磁気
記録媒体の製造方法に関し、特に、媒体表面に凹凸面を
反映させるための非磁性基体表面のテクスチャー加工の
粗さ面に関する。
【0002】
【従来の技術】固定磁気ディスク装置に用いられている
一般的な磁気記録媒体の層構成は、図6に示す如く、非
磁性基板11上に非磁性金属層12を形成して非磁性基
体1とし、この基体1の上に非磁性金属下地層2を積層
した後、この金属下地層2上に、強磁性合金体であるC
o−Cr−Ta(コバルト−クロム−タンタル)、また
はCo−Cr−Pt(コバルト−クロム−白金)などに
より磁性層3を薄膜状に積層形成し、更に、この磁性層
上にカーボン保護層4を形成して成る。そして、この保
護層4の上に、必要に応じて液体潤滑剤からなる潤滑層
5を塗布して磁気ディスクが作製されている。
一般的な磁気記録媒体の層構成は、図6に示す如く、非
磁性基板11上に非磁性金属層12を形成して非磁性基
体1とし、この基体1の上に非磁性金属下地層2を積層
した後、この金属下地層2上に、強磁性合金体であるC
o−Cr−Ta(コバルト−クロム−タンタル)、また
はCo−Cr−Pt(コバルト−クロム−白金)などに
より磁性層3を薄膜状に積層形成し、更に、この磁性層
上にカーボン保護層4を形成して成る。そして、この保
護層4の上に、必要に応じて液体潤滑剤からなる潤滑層
5を塗布して磁気ディスクが作製されている。
【0003】非磁性基体1としては、例えばAl−Mg
合金の非磁性基板11に無電解メッキによりNi−Pメ
ッキ層12を形成したもの、アルマイト基体、ガラス基
体、セラミック基体などが用いられる。そして、この基
体1を必要に応じて研磨し、テクスチャー加工などによ
り凹凸粗さ面を付与する場合もある。この非磁性基体1
を約200 °Cに加熱しながらAr雰囲気下のスパッタリ
ングにより層厚約200nm のCrからなる非磁性金属下地
層2、層厚約30nmのCo−Cr−Taなどからなる磁性
層3、および層厚約15nmのカーボンからなる保護層4を
順次スパッタ法により積層形成する。そして、保護層4
上に、フロロカーボン系の液体潤滑剤を塗布して層厚約
2nmの潤滑層5を形成し、磁気ディスクを製造する。
合金の非磁性基板11に無電解メッキによりNi−Pメ
ッキ層12を形成したもの、アルマイト基体、ガラス基
体、セラミック基体などが用いられる。そして、この基
体1を必要に応じて研磨し、テクスチャー加工などによ
り凹凸粗さ面を付与する場合もある。この非磁性基体1
を約200 °Cに加熱しながらAr雰囲気下のスパッタリ
ングにより層厚約200nm のCrからなる非磁性金属下地
層2、層厚約30nmのCo−Cr−Taなどからなる磁性
層3、および層厚約15nmのカーボンからなる保護層4を
順次スパッタ法により積層形成する。そして、保護層4
上に、フロロカーボン系の液体潤滑剤を塗布して層厚約
2nmの潤滑層5を形成し、磁気ディスクを製造する。
【0004】このような磁気ディスクがハードディスク
装置などに実装されると、装置の記録ヘッドとの接触動
作を繰り返すこととなる。これは、一般に、ハードディ
スク装置などにおいて、停止時にヘッドと磁気ディスク
表面が接触する状態であり、この状態から稼動時のみに
ヘッドが磁気ディスク表面から僅かに浮上して、情報の
読み取り動作又は書込み動作が行われるCSS(コンタ
クト・スタート・ストップ)方式が採用されているため
である。従って、電源のオン・オフに伴いヘッドと磁気
ディスク表面は摺動状態となるため、媒体表面の耐磨耗
性や潤滑性が不十分な場合、この摺動が繰り返されるこ
とによって表面が磨滅し、程度のひどい場合には磁性層
3が破損して記録再生が不可能となる。この対策とし
て、耐磨耗性を向上させる目的で、非磁性金属層(Ni
−Pメッキ)12上に円周方向にテクスチャー加工を施
し粗さを付与し、その粗さが保護層4の表面にまで反映
させるようにしている。媒体表面の粗さ(凹凸溝)が大
きければ大きい程、ヘッドと媒体の接触面積が減少す
る。このため、一般に、テクスチャー加工の第1段目の
加工では、大きな砥粒のテープ(ベースフィルム上に砥
粒とバインダを接着したもの)で擦り付けるテープテク
スチャー加工を施すか、大きな砥粒のスラリーでスラリ
ーテクスチャー加工(パッドに砥粒と研磨液を滴下して
テクスチャー加工すること)を施し、ベースの粗さ面を
付けた後、第2段目のテクスチャー加工では、小さな砥
粒のテープ又はスラリーを用いて初段加工時(第1段
目)に発生した異常突起を除去するようにしている。
装置などに実装されると、装置の記録ヘッドとの接触動
作を繰り返すこととなる。これは、一般に、ハードディ
スク装置などにおいて、停止時にヘッドと磁気ディスク
表面が接触する状態であり、この状態から稼動時のみに
ヘッドが磁気ディスク表面から僅かに浮上して、情報の
読み取り動作又は書込み動作が行われるCSS(コンタ
クト・スタート・ストップ)方式が採用されているため
である。従って、電源のオン・オフに伴いヘッドと磁気
ディスク表面は摺動状態となるため、媒体表面の耐磨耗
性や潤滑性が不十分な場合、この摺動が繰り返されるこ
とによって表面が磨滅し、程度のひどい場合には磁性層
3が破損して記録再生が不可能となる。この対策とし
て、耐磨耗性を向上させる目的で、非磁性金属層(Ni
−Pメッキ)12上に円周方向にテクスチャー加工を施
し粗さを付与し、その粗さが保護層4の表面にまで反映
させるようにしている。媒体表面の粗さ(凹凸溝)が大
きければ大きい程、ヘッドと媒体の接触面積が減少す
る。このため、一般に、テクスチャー加工の第1段目の
加工では、大きな砥粒のテープ(ベースフィルム上に砥
粒とバインダを接着したもの)で擦り付けるテープテク
スチャー加工を施すか、大きな砥粒のスラリーでスラリ
ーテクスチャー加工(パッドに砥粒と研磨液を滴下して
テクスチャー加工すること)を施し、ベースの粗さ面を
付けた後、第2段目のテクスチャー加工では、小さな砥
粒のテープ又はスラリーを用いて初段加工時(第1段
目)に発生した異常突起を除去するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気記録装置の
記憶容量が増大するにつれて磁気記録媒体の高記録密度
化が進展し、記録媒体の高保磁力化及び磁気ヘッドの低
浮上化が必要になっている。ところで、従来のテクスチ
ャー加工技術は、ポリッシュ加工した非磁性金属層(N
i−Pメッキ)12の面に、耐磨耗性を持たせるための
初段テクスチャー加工でベースの粗さを付けた後、第2
段目のテクスチャー加工で異常突起を除去し、ある程度
の低浮上を達成するようにしている。従って、更に低浮
上化を促進するには、磁気記録媒体の表面粗さを小さく
しなければならない。表面粗さを小さくするにはテクス
チャー加工(テクスチャー溝0.025 〜0.05μm)の削り
出し加工量を浅くするようにしているため、第1段目テ
クスチャー加工の直前のポリッシュ加工で形成されたデ
ィスク横断方向の微小な傷(0.05μm程度のポリッシュ
痕)が第1段目テクスチャー加工では完全に除去でき
ず、残ってしまうという問題がある。このようなポリッ
シュ痕のある磁気記録媒体では、記録密度を上げると信
号1ビットの長さが短くなるので、微小な傷も信号欠陥
として顕在化してしまい、再生特性の劣化をもたらす。
第1段目のテクスチャー加工法としてスラリーテクスチ
ャー加工法を用いた場合には加工量自体が微量であるの
で、テープテクスチャー加工法に比してポリッシュ痕の
除去が一層困難である。更に、特願平7−3156号に
開示のように、非磁性金属層の表面の粗さ面を粗さ度の
高いCSS領域と粗さ度の低いデータ領域とに分割した
いわゆるゾーンテクスチャー加工法を採用する場合に
は、データ領域では粗さ度の高い第1段目のテクスチャ
ー加工が施されないので、ポリッシュ痕がほとんどその
まま残ってしまう。
記憶容量が増大するにつれて磁気記録媒体の高記録密度
化が進展し、記録媒体の高保磁力化及び磁気ヘッドの低
浮上化が必要になっている。ところで、従来のテクスチ
ャー加工技術は、ポリッシュ加工した非磁性金属層(N
i−Pメッキ)12の面に、耐磨耗性を持たせるための
初段テクスチャー加工でベースの粗さを付けた後、第2
段目のテクスチャー加工で異常突起を除去し、ある程度
の低浮上を達成するようにしている。従って、更に低浮
上化を促進するには、磁気記録媒体の表面粗さを小さく
しなければならない。表面粗さを小さくするにはテクス
チャー加工(テクスチャー溝0.025 〜0.05μm)の削り
出し加工量を浅くするようにしているため、第1段目テ
クスチャー加工の直前のポリッシュ加工で形成されたデ
ィスク横断方向の微小な傷(0.05μm程度のポリッシュ
痕)が第1段目テクスチャー加工では完全に除去でき
ず、残ってしまうという問題がある。このようなポリッ
シュ痕のある磁気記録媒体では、記録密度を上げると信
号1ビットの長さが短くなるので、微小な傷も信号欠陥
として顕在化してしまい、再生特性の劣化をもたらす。
第1段目のテクスチャー加工法としてスラリーテクスチ
ャー加工法を用いた場合には加工量自体が微量であるの
で、テープテクスチャー加工法に比してポリッシュ痕の
除去が一層困難である。更に、特願平7−3156号に
開示のように、非磁性金属層の表面の粗さ面を粗さ度の
高いCSS領域と粗さ度の低いデータ領域とに分割した
いわゆるゾーンテクスチャー加工法を採用する場合に
は、データ領域では粗さ度の高い第1段目のテクスチャ
ー加工が施されないので、ポリッシュ痕がほとんどその
まま残ってしまう。
【0006】上述のようなポリッシュ痕の発生を無くす
ために、微細粒径のポリッシュ工程を試みたところ、工
程所要時間が長くなり、量産性(スループット)の低下
をもたらすと共に、ディスク外端部の面だれが生じる程
になってしまった。また、ポリッシュ方向をディスク円
周方向に合わせるようにし、ディスク横断方向にはポリ
ッシュ痕が発生しないように試みたが、ディスク内周側
とディスク外周側でポリッシュ不均一さが生じてしまっ
た。
ために、微細粒径のポリッシュ工程を試みたところ、工
程所要時間が長くなり、量産性(スループット)の低下
をもたらすと共に、ディスク外端部の面だれが生じる程
になってしまった。また、ポリッシュ方向をディスク円
周方向に合わせるようにし、ディスク横断方向にはポリ
ッシュ痕が発生しないように試みたが、ディスク内周側
とディスク外周側でポリッシュ不均一さが生じてしまっ
た。
【0007】そこで上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、ポリッシュ痕を無くし、ヘッドの低浮上化による高
記録密度化と同時に、低信号エラーを実現できる磁気記
録媒体の製造方法を提供することにある。
は、ポリッシュ痕を無くし、ヘッドの低浮上化による高
記録密度化と同時に、低信号エラーを実現できる磁気記
録媒体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、ポリッシュ加工後にポリッシュ痕を除
去する表面平坦化加工を施した後、第1段目のテクスチ
ャー加工と第2段目のテクスチャー加工を施すようにし
ている。即ち、本発明は、非磁性基体の表面にポリッシ
ュ加工を施した後、粗さの大きな砥粒を用いた第1段目
のテクスチャー加工を遂行し、しかる後、粗さの小さな
砥粒を用いた第2段目のテクスチャー加工を遂行し、上
記非磁性基体の上に非磁性金属下地層,磁性層,保護層
を順次積層し、この保護層の上に液体潤滑層を塗布して
成る磁気記録媒体の製造方法において、上記ポリッシュ
加工後で第1段目のテクスチャー加工前に、表面平坦化
加工を施すことを特徴とする。この表面平坦化加工とし
ては、予備テクスチャー加工としてのスラリーテクスチ
ャー加工が好適である。
に、本発明では、ポリッシュ加工後にポリッシュ痕を除
去する表面平坦化加工を施した後、第1段目のテクスチ
ャー加工と第2段目のテクスチャー加工を施すようにし
ている。即ち、本発明は、非磁性基体の表面にポリッシ
ュ加工を施した後、粗さの大きな砥粒を用いた第1段目
のテクスチャー加工を遂行し、しかる後、粗さの小さな
砥粒を用いた第2段目のテクスチャー加工を遂行し、上
記非磁性基体の上に非磁性金属下地層,磁性層,保護層
を順次積層し、この保護層の上に液体潤滑層を塗布して
成る磁気記録媒体の製造方法において、上記ポリッシュ
加工後で第1段目のテクスチャー加工前に、表面平坦化
加工を施すことを特徴とする。この表面平坦化加工とし
ては、予備テクスチャー加工としてのスラリーテクスチ
ャー加工が好適である。
【0009】そして本発明の製造方法はいわゆるゾーン
テクスチャー加工法を採用する磁気記録媒体に用いるに
適している。即ち、第1段目のテクスチャー加工の加工
領域としてはCSS領域とし、第2段目のテクスチャー
加工の加工領域としてはCSS領域とデータ領域とする
ものである。
テクスチャー加工法を採用する磁気記録媒体に用いるに
適している。即ち、第1段目のテクスチャー加工の加工
領域としてはCSS領域とし、第2段目のテクスチャー
加工の加工領域としてはCSS領域とデータ領域とする
ものである。
【0010】
【作用】このように、テクスチャー加工前に表面平坦化
加工を施すと、ポリッシュ加工で生じたポリッシュ痕が
除去できるので、第1段目のテクスチャー加工の加工量
が少なくても媒体表面にはポリッシュ痕が反映せず、ヘ
ッドの低浮上化による高密度記録再生の下で信号欠陥の
発生を低減させることができる。ポリッシュ痕にテクス
チャー溝が重畳してデータ領域の粗さ度が増してしまう
ことを回避できるので、従来に比して低浮上化を達成で
き、高密度記録再生特性が改善される。
加工を施すと、ポリッシュ加工で生じたポリッシュ痕が
除去できるので、第1段目のテクスチャー加工の加工量
が少なくても媒体表面にはポリッシュ痕が反映せず、ヘ
ッドの低浮上化による高密度記録再生の下で信号欠陥の
発生を低減させることができる。ポリッシュ痕にテクス
チャー溝が重畳してデータ領域の粗さ度が増してしまう
ことを回避できるので、従来に比して低浮上化を達成で
き、高密度記録再生特性が改善される。
【0011】特に、本発明をいわゆるゾーンテクスチャ
ー法と併用する場合には、データ領域の更なる低浮上化
を実現できる。
ー法と併用する場合には、データ領域の更なる低浮上化
を実現できる。
【0012】
【実施例】以下に添付図面を参照して、本発明の実施例
を説明する。
を説明する。
【0013】〔第1実施例〕本例の磁気記録媒体は、図
6に示す如く、Al,ガラス等の非磁性基板11とこの
上に形成したNi−Pメッキの非磁性金属層12からな
る非磁性基体1を用い、その表面に平面ポリッシュ加工
を施した後、後述するような表面平坦化加工を行い、し
かる後、第1段目と第2段目のテクスチャー加工を施
し、その非磁性基体1の表面に、Cr等の非磁性金属下
地層2、Co−Cr−Taなどからなる強磁性合金体の
磁性層3、及びカーボン保護層4を順次積層形成し、そ
の保護層4の表面に液体潤滑剤の潤滑層5を形成したも
のである。
6に示す如く、Al,ガラス等の非磁性基板11とこの
上に形成したNi−Pメッキの非磁性金属層12からな
る非磁性基体1を用い、その表面に平面ポリッシュ加工
を施した後、後述するような表面平坦化加工を行い、し
かる後、第1段目と第2段目のテクスチャー加工を施
し、その非磁性基体1の表面に、Cr等の非磁性金属下
地層2、Co−Cr−Taなどからなる強磁性合金体の
磁性層3、及びカーボン保護層4を順次積層形成し、そ
の保護層4の表面に液体潤滑剤の潤滑層5を形成したも
のである。
【0014】本例では、まず、非磁性基体1の表面に対
し、0.1 〜0.3 μmの平均粒径の平面ポリッシュ加工を
行った後、図1に示すように、平均粒径0.1 〜1μm,
好ましくは0.5 μmのスラリー22を植毛パッド21に
滴下し、ゴムローラ20で押し当ててディスクのCSS
領域及びデータ領域に対し円周方向にスラリーテクスチ
ャー加工を行う。このような表面平坦化加工によってポ
リッシュ加工工程で生じたディスク横断方向のポリッシ
ュ痕は略完全に除去できる。この後、従前通り、大きな
砥粒(平均粒径2〜3μm)の第1段目のテクスチャー
加工を施した後、小さな砥粒(平均粒径1〜2μm)の
第1段目のテクスチャー加工を施す。
し、0.1 〜0.3 μmの平均粒径の平面ポリッシュ加工を
行った後、図1に示すように、平均粒径0.1 〜1μm,
好ましくは0.5 μmのスラリー22を植毛パッド21に
滴下し、ゴムローラ20で押し当ててディスクのCSS
領域及びデータ領域に対し円周方向にスラリーテクスチ
ャー加工を行う。このような表面平坦化加工によってポ
リッシュ加工工程で生じたディスク横断方向のポリッシ
ュ痕は略完全に除去できる。この後、従前通り、大きな
砥粒(平均粒径2〜3μm)の第1段目のテクスチャー
加工を施した後、小さな砥粒(平均粒径1〜2μm)の
第1段目のテクスチャー加工を施す。
【0015】図2は、本例の製造方法による磁気記録媒
体と従来の磁気記録媒体のヘッド浮上量特性の比較を示
すグラフである。「通常テクスチャー」と記したのは、
ポリッシュ加工後に第1段目及び第2段目のテスチャー
加工を施して得た磁気記録媒体である。本例の表面平坦
化加工を含む製造方法によれば、「通常テクスチャー」
の場合に比して低浮上化が達成されている。ポリッシュ
加工後に直にテクスチャー加工を施すと、ポリッシュ痕
にテクスチャー溝が重畳して粗さ度が増してしまうため
に、ヘッド浮上量が大きくなる。しかし、ポリッシュ加
工後、一旦表面レベルを平坦化して初期化した後、テク
スチャー加工を施すと、データ領域で粗さ度はポリッシ
ュ痕の影響が無く、低浮上化を達成できる。これによっ
て、高密度記録再生特性が改善される。
体と従来の磁気記録媒体のヘッド浮上量特性の比較を示
すグラフである。「通常テクスチャー」と記したのは、
ポリッシュ加工後に第1段目及び第2段目のテスチャー
加工を施して得た磁気記録媒体である。本例の表面平坦
化加工を含む製造方法によれば、「通常テクスチャー」
の場合に比して低浮上化が達成されている。ポリッシュ
加工後に直にテクスチャー加工を施すと、ポリッシュ痕
にテクスチャー溝が重畳して粗さ度が増してしまうため
に、ヘッド浮上量が大きくなる。しかし、ポリッシュ加
工後、一旦表面レベルを平坦化して初期化した後、テク
スチャー加工を施すと、データ領域で粗さ度はポリッシ
ュ痕の影響が無く、低浮上化を達成できる。これによっ
て、高密度記録再生特性が改善される。
【0016】図3は、本例の製造方法による磁気記録媒
体と従来の磁気記録媒体の信号の欠陥発生数の比較を示
すグラフである。図3においてスライスレベル100%
は信号ピークの平均値を示す。本例の場合は「通常テク
スチャー」に較べて、欠陥発生数の分布特性は100%
に先鋭化しており、信号ビットを分断する傷が減少して
いることを意味している。従って、ヘッドの低浮上化に
よる高密度記録再生の下でも、信号欠陥の発生を低減さ
せることができる。
体と従来の磁気記録媒体の信号の欠陥発生数の比較を示
すグラフである。図3においてスライスレベル100%
は信号ピークの平均値を示す。本例の場合は「通常テク
スチャー」に較べて、欠陥発生数の分布特性は100%
に先鋭化しており、信号ビットを分断する傷が減少して
いることを意味している。従って、ヘッドの低浮上化に
よる高密度記録再生の下でも、信号欠陥の発生を低減さ
せることができる。
【0017】〔第2実施例〕第1実施例では、第1段目
のテクスチャー加工と第2段目のテクスチャー加工の加
工領域は共にディスク全表面としてあるが、本例はゾー
ンテクスチャー法を採用している。即ち、第1実施例と
同様に、ポリッシュ加工及び表面平坦化加工を経た非磁
性基体1に対し、次のようなテクスチャー加工の加工域
を選択的に行う。
のテクスチャー加工と第2段目のテクスチャー加工の加
工領域は共にディスク全表面としてあるが、本例はゾー
ンテクスチャー法を採用している。即ち、第1実施例と
同様に、ポリッシュ加工及び表面平坦化加工を経た非磁
性基体1に対し、次のようなテクスチャー加工の加工域
を選択的に行う。
【0018】図4(a)は初段テクスチャー加工法の概
念図を示す。本例の磁気ディスクは3.5インチのディ
スクで、仕様によりディスク内周領域(約18mm〜23mm)
はCSS動作が行われるCSS領域となっており、その
領域から外周領域(約23mm〜46mm)はデータの書込み読
出が行われるデータ領域となっている。そこで、図4
(a)に示すように、ゴムローラ25で大きな砥粒のテ
ープ26を非磁性基体1のCSS領域に対応する領域に
押し付けてテクスチャー加工を施す。データ領域に対応
する領域にはテープ26が触れないようにする。この初
段テクスチャー加工によって図4(b)に模式的に示す
ように、CSS領域に対応する領域には突起1aのある
粗い面が形成される。データ領域には突起を付けること
はなく、耐磨耗性の高い粗さを形成できる。なお、テー
プ26の代わりに植毛パッドを用いてスラリーテクスチ
ャー加工を施しても良い。
念図を示す。本例の磁気ディスクは3.5インチのディ
スクで、仕様によりディスク内周領域(約18mm〜23mm)
はCSS動作が行われるCSS領域となっており、その
領域から外周領域(約23mm〜46mm)はデータの書込み読
出が行われるデータ領域となっている。そこで、図4
(a)に示すように、ゴムローラ25で大きな砥粒のテ
ープ26を非磁性基体1のCSS領域に対応する領域に
押し付けてテクスチャー加工を施す。データ領域に対応
する領域にはテープ26が触れないようにする。この初
段テクスチャー加工によって図4(b)に模式的に示す
ように、CSS領域に対応する領域には突起1aのある
粗い面が形成される。データ領域には突起を付けること
はなく、耐磨耗性の高い粗さを形成できる。なお、テー
プ26の代わりに植毛パッドを用いてスラリーテクスチ
ャー加工を施しても良い。
【0019】図5(a)は第2段目のテクスチャー加工
法の概念図を示す。この第2段目のテクスチャー加工は
小さな砥粒のテープ27を用いているため、結果的に
は、図5(b)に模式的に示すように、データ領域に対
応する異常突起の無い領域には細かな突起1bのある粗
い面が形成される。このため、磁性層を円周方向に配向
させるための小さな粗さ(浅い溝)を形成できるだけで
なく、従来のように、初段テスクチャー加工で付けられ
た突起を削り込む程まで第2段目のテクスチャー加工を
施さなくても良くなり、加工の容易化を図ることがで
き、結果として低浮上量のデータ領域を作製できる。
法の概念図を示す。この第2段目のテクスチャー加工は
小さな砥粒のテープ27を用いているため、結果的に
は、図5(b)に模式的に示すように、データ領域に対
応する異常突起の無い領域には細かな突起1bのある粗
い面が形成される。このため、磁性層を円周方向に配向
させるための小さな粗さ(浅い溝)を形成できるだけで
なく、従来のように、初段テスクチャー加工で付けられ
た突起を削り込む程まで第2段目のテクスチャー加工を
施さなくても良くなり、加工の容易化を図ることがで
き、結果として低浮上量のデータ領域を作製できる。
【0020】なお、テープ27の代わりにパッドを用い
てスラリーテクスチャー加工を施しても良い。
てスラリーテクスチャー加工を施しても良い。
【0021】このように、いわゆるゾーンテクスチャー
法を用いる場合には、ポリッシュ痕は「通常テクスチャ
ー」の場合に比して顕在化するものの、本例のように、
表面平坦化加工を予め施してからゾーンテクスチャー法
を採用する場合には、データ領域でのポリッシュ痕が無
く、一層の低浮上化を実現できる。
法を用いる場合には、ポリッシュ痕は「通常テクスチャ
ー」の場合に比して顕在化するものの、本例のように、
表面平坦化加工を予め施してからゾーンテクスチャー法
を採用する場合には、データ領域でのポリッシュ痕が無
く、一層の低浮上化を実現できる。
【0022】なお、上記実施例での非磁性基体1はアル
ミニウム基板上にNi−Pメッキ層を形成したものであ
ったが、ガラス基板上にNi−Pメッキ層を形成したも
のでも、同様の低浮上量を実現し、低信号エラーの媒体
を得ることができた。
ミニウム基板上にNi−Pメッキ層を形成したものであ
ったが、ガラス基板上にNi−Pメッキ層を形成したも
のでも、同様の低浮上量を実現し、低信号エラーの媒体
を得ることができた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る磁気
記録媒体の製造方法は、非磁性基体表面のポリッシュ加
工後にポリッシュ痕を除去する表面平坦化加工を施した
後、第1段目のテクスチャー加工と第2段目のテクスチ
ャー加工を施す点に特徴を有している。従って、次の効
果を奏する。
記録媒体の製造方法は、非磁性基体表面のポリッシュ加
工後にポリッシュ痕を除去する表面平坦化加工を施した
後、第1段目のテクスチャー加工と第2段目のテクスチ
ャー加工を施す点に特徴を有している。従って、次の効
果を奏する。
【0024】 テクスチャー加工前に表面平坦化加工
を施すと、ポリッシュ加工で生じたポリッシュ痕を除去
できるので、第1のテクスチャー加工の加工量が少なく
ても媒体表面にはポリッシュ痕が反映せず、ヘッドの低
浮上化による高密度記録再生の下で信号欠陥の発生を低
減させることができる。
を施すと、ポリッシュ加工で生じたポリッシュ痕を除去
できるので、第1のテクスチャー加工の加工量が少なく
ても媒体表面にはポリッシュ痕が反映せず、ヘッドの低
浮上化による高密度記録再生の下で信号欠陥の発生を低
減させることができる。
【0025】 ポリッシュ痕にテクスチャー溝が重畳
してデータ領域の粗さ度が増してしまうことを回避でき
るので、従来に比して低浮上化を達成でき、高密度記録
再生特性が改善される。
してデータ領域の粗さ度が増してしまうことを回避でき
るので、従来に比して低浮上化を達成でき、高密度記録
再生特性が改善される。
【0026】 いわゆるゾーンテクスチャー法と併用
する場合には、データ領域の更なる低浮上化を実現でき
る。
する場合には、データ領域の更なる低浮上化を実現でき
る。
【図1】本発明の第1及び第2実施例における表面平坦
化加工法を示す概念図である。
化加工法を示す概念図である。
【図2】本発明の第1実施例による磁気記録媒体と従来
の磁気記録媒体のヘッド浮上量特性の比較を示すグラフ
である。
の磁気記録媒体のヘッド浮上量特性の比較を示すグラフ
である。
【図3】本発明の第1実施例による磁気記録媒体と従来
の磁気記録媒体の信号の欠陥発生数の比較を示すグラフ
である。
の磁気記録媒体の信号の欠陥発生数の比較を示すグラフ
である。
【図4】(a)は本発明の第2実施例における初段テク
スチャー加工法を示す概念図で、(b)は初段テクスチ
ャー加工によって形成された非磁性基体表面を示す模式
的断面図である。
スチャー加工法を示す概念図で、(b)は初段テクスチ
ャー加工によって形成された非磁性基体表面を示す模式
的断面図である。
【図5】(a)は本発明の第2実施例における第2段目
テクスチャー加工法を示す概念図で、(b)は第2段目
テクスチャー加工によって形成された非磁性基体表面を
示す模式的断面図である。
テクスチャー加工法を示す概念図で、(b)は第2段目
テクスチャー加工によって形成された非磁性基体表面を
示す模式的断面図である。
【図6】一般的な磁気記録媒体の層構造を示す模式的斜
視図である。
視図である。
1…基体 2…金属下地層 3…磁性層 4…保護層 5…潤滑層 11…非磁性基板 12…非磁性金属層 20,25…ゴムローラ 21…植毛パッド 22…スラリー 26,27…テープ 1a…大きな突起 1b…小さな突起。
Claims (3)
- 【請求項1】 非磁性基体の表面にポリッシュ加工を施
した後、粗さの大きな砥粒を用いた第1段目のテクスチ
ャー加工を遂行し、しかる後、粗さの小さな砥粒を用い
た第2段目のテクスチャー加工を遂行し、前記非磁性基
体の上に非磁性金属下地層,磁性層,保護層を順次積層
し、この保護層の上に液体潤滑層を塗布して成る磁気記
録媒体の製造方法において、 前記ポリッシュ加工後で前記第1段目のテクスチャー加
工前に、表面平坦化加工を施すことを特徴とする磁気記
録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方
法において、前記表面平坦化加工はスラリーテクスチャ
ー加工であることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の磁気記録
媒体の製造方法において、前記第1段目のテクスチャー
加工の加工領域はCSS領域であり、前記第2段目のテ
クスチャー加工の加工領域は前記CSS領域とデータ領
域であることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3543595A JPH08235580A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3543595A JPH08235580A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08235580A true JPH08235580A (ja) | 1996-09-13 |
Family
ID=12441781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3543595A Pending JPH08235580A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08235580A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR19990057732A (ko) * | 1997-12-30 | 1999-07-15 | 윤종용 | 하드 디스크 텍스츄어링 방법 |
US6320728B1 (en) * | 1998-05-19 | 2001-11-20 | Seagate Technology Llc | Laser textured magnetic surface micro-ridges/grooves to enhance magnetic recording performance |
-
1995
- 1995-02-23 JP JP3543595A patent/JPH08235580A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR19990057732A (ko) * | 1997-12-30 | 1999-07-15 | 윤종용 | 하드 디스크 텍스츄어링 방법 |
US6320728B1 (en) * | 1998-05-19 | 2001-11-20 | Seagate Technology Llc | Laser textured magnetic surface micro-ridges/grooves to enhance magnetic recording performance |
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