JP2764412B2 - ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法

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JP2764412B2 JP63274728A JP27472888A JP2764412B2 JP 2764412 B2 JP2764412 B2 JP 2764412B2 JP 63274728 A JP63274728 A JP 63274728A JP 27472888 A JP27472888 A JP 27472888A JP 2764412 B2 JP2764412 B2 JP 2764412B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は、シロキサン側鎖に反応性不飽和基とUV吸収
性基の双方を合わせもつ新規なポリオルガノシロキサン
とその製造方法に関する。
[発明の技術的背景とその課題] 最近、高機能性高分子材料の開発の一方向として、有
機ポリマーをシリコーンで変性し、シリコーンのもつ耐
熱性、耐寒性、耐候性、難燃性などの優れた特性を付与
しようという試みがなされている。
しかしながら、シリコーンはシロキサン骨格から成る
特異的なポリマーであり、他の一般的なポリマーである
カーボン骨格から成るポリマーとは相溶性が悪い。その
ため、単純なブレンドでは得られたブレンド物にシリコ
ーンの特性付与の効果があまり出現しない。そこで、グ
ラフト化などにより、シロキサン骨格とカーボン骨格と
を化学的に結合させることが必要になる。
このような手法として、たとえば、特開昭50−109282
号公報には、ビニル基またはアリル基含有ポリオルガノ
シロキサンの存在下にビニルモノマーを重合させること
により、グラフト共重合体を形成させ、得られる樹脂の
衝撃強度を改善することが記載されている。
さらに、特開昭60−252613号公報、特開昭61−106614
号公報および特開昭61−136510号公報には、アクリル基
またはメタクリル基を含有するポリオルガノシロキサン
のエマルジョン中で、ビニルモノマーを重合させること
により、高いグラフト効率を有し、衝撃強度に優れたグ
ラフト共重合体を得ることが記載されている。
しかし、こうして得られたグラフト共重合体は、シリ
コーンの持つ高い光透過性および気体(酸素)透過性の
ため、グラフトしたビニルポリマーが深部まで光酸化劣
化を受けやすく、耐候性に劣るという問題があった。
このような問題を改善するためには、紫外線(UV)吸
収剤を添加して、シリコーンにUV吸収層としての役割を
持たせれば良い。
しかし、単にUV吸収剤を添加しただけでは、シロキサ
ンとビニルポリマーに対するUV吸収剤の相溶性に差があ
るため、相溶性が高いビニルポリマー側にかたよってし
まい、シリコーンのUV吸収層としての充分な効果が現れ
ない。
そこで、UV吸収剤をシロキサンに化学的に結合させる
ことが必要になる。
この手法として、たとえば、特開昭61−111360号公報
には、水性媒体中で乳化剤とUV吸収剤の存在下に低分子
量ポリジオルガノシロキサンを乳化重合することで、ポ
リシロキサンにUV吸収性基が直接結合したシリコーンエ
マルジョンを得ることが記載されている。しかし、この
シリコーンエマルジョン中のポリシロキサンは反応性基
を有していないため、他の有機ポリマーとのブレンド時
における相溶性は改善されておらず、良好なポリマーブ
レンド物が得られないという欠点を有していた。
[発明の目的] 本発明は、このような従来の事情に対処してなされた
もので、他の有機ポリマーとのブレンドが容易で、光酸
化劣化による黄変を生じない、新規なポリオルガノシロ
キサンおよびその製造方法を提供することを目的とす
る。
[発明の構成] 本発明のポリオルガノシロキサンは、 平均組成式:R1 aSiO(4-a)/2 ……(I) (式中、R1は置換または非置換の1価の有機基を、aは
1.80〜2.02の数を示す。)で表されるとともに、上記
(I)式中のR1のうち0.02%〜10%が反応性不飽和基を
含む基および0.02%〜10%がUV吸収性基を含む基であ
り、かつ、ケイ素原子数が100〜10,000の範囲であるこ
とを特徴としている。
また、本発明のポリオルガノシロキサンの製造方法
は、 (A)一般式:R3 nSiO(4-n)/2 ……(III) (式中、R3は置換または非置換の1価の炭化水素基を、
nは0〜3の整数を示す。)で表される構造単位を有す
るオルガノシロキサンと、 (B)反応性不飽和基を含む基およびアルコキシ基を合
わせ持つ有機ケイ素化合物と、 (C)UV吸収性基を含む基およびアルコキシ基を合わせ
持つ有機ケイ素化合物とを、 乳化剤の存在下に重縮合させることを特徴としてい
る。
本発明のポリオルガノシロキサンは、反応性不飽和基
を含む基とUV吸収性基を含む基とを、ケイ素原子に結合
した有機基の総量に対して、それぞれ0.02%〜10%の範
囲で合わせ持つものである。
この反応性不飽和基を含む基としては、ビニル基、ア
リル基、ホモアリル基、γ−アクリロキシプロピル基、
γ−メタクリロキシプロピル基、N−メチル−N−メタ
クリロイル−γ−アミノプロピル基、N,N−ビス(メタ
クリロイル)−γ−アミノプロピル基、ビニルフェニル
基、1−メチル−1−(ビニルフェニル)メチル基、ビ
ニルフェニルエチル基、ビニルフェニルメチル基などが
挙げられ、好ましくは、γ−アクリロキシプロピル、γ
−メタクリロキシプロピル基、ビニルフェニル基、ビニ
ルフェニルエチル基、ビニルフェニルメチル基であり、
さらに好ましくは、γ−メタクリロキシプロピル基およ
びビニルフェニル基である。
反応性不飽和基を含む基の含有量が、ケイ素原子に結
合した有機基の総量に対して0.02%未満では、他材料と
のグラフト重合において高いグラフト率が得られず、一
方、10%を超えると、他の有機ポリマーとブレンドして
複合材料として用いた場合に耐熱性が低下する。
また、上記UV吸収性基を含む基は、 (式中、Xは を、 YはHまたはOHを、ZはH、OHまたはOR2を、nは1〜
5の整数を示し、上記R2は炭素数1〜18個のアルキル基
である。ただし上記YがHのときは少なくとも1個のZ
がOHである。)で表されるものが例示され、さらに具体
的には、 で表わされる基が好ましい。
このようなUV吸収性基を含む基の含有量が、ケイ素原
子に結合した有機基の総量に対して0.02%未満では、耐
紫外線性における効果が充分でない。一方、10%を超え
ると、他の有機ポリマーとブレンドして複合材料として
用いた場合に耐熱性が低下する。
さらに、本発明のポリオルガノシロキサンは、ケイ素
原子数が100〜10,000の範囲である。
ケイ素原子数が、100未満ではシリコーンの有する特
性の付与が不充分であり、10,000以上では合成が困難で
かつ他の有機ポリマーとのブレンド性に劣るため、好ま
しくない。
本発明のポリオルガノシロキサンは、上述した(A)
成分のオルガノシロキサンと、(B)成分の有機ケイ素
化合物と、(C)成分の有機ケイ素化合物とを、水性媒
体中、有効量の乳化剤または乳化剤混合物の存在下に重
縮合させることによって得られる。
本発明に使用される(A)成分のオルガノシロキサン
は、上記(III)式で表される構造単位を有するもので
あり、この構造は直鎖状、分岐状または環状など特に限
定はないが、環状構造を有するポリジオルガノシロキサ
ンが好ましい。
(A)成分のオルガノシロキサンの有する置換または
非置換の1価の炭化水素基としては、たとえばメチル
基、エチル基、プロピル基、ビニル基、フェニル基、お
よびそれらをハロゲン原子またはシアノ基で置換した置
換炭化水素基などを挙げることができる。
このような(A)成分のオルガノシロキサンとして
は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチル
シクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロ
キサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメ
チルトリフェニルシクロトリシロキサンなどの環状化合
物が例示されるが、このほか直鎖状あるいは分岐状のオ
ルガノシロキサンを用いてもよい。
なお、(A)成分のオルガノシロキサンは、あらかじ
め重縮合された、たとえばポリスチレン換算の重量平均
分子量が500〜10,000程度のポリオルガノシロキサンで
あってもよい。
また、このような場合、ポリオルガノシロキサンの分
子鎖末端は、たとえば水酸基、アルコキシ基、トリメチ
ルシリル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニル
ビニルシリル基、メチルジフェニルシリル基などで封鎖
されているものでもよい。
本発明に使用される(B)成分の有機ケイ素化合物
は、上述したような反応性不飽和基を含む基を有する化
合物である。
このような反応性不飽和基を有する有機ケイ素化合物
としては、たとえば、ビニルメチルジエトキシシラン、
アリルエチルジイソプロポキシシラン、3−ブテニルフ
ェニルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−メチル−N−メタクリロイ
ル−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N
−ビス(メタクリロイル)−γ−アミノプロピロメチル
ジイソプロポキシシラン、p−ビニルフェニルメチルジ
メトキシシラン、1−メチル−1−(0−ビニルフェニ
ル)メチルエチルジメトキシシラン、2−(p−ビニル
フェニル)エチルメチルジメトキシシラン、1−(p−
ビニルフェニル)メチルメチルジメトキシシランなどが
例示され、これらを単独で用いるか、あるいは2種以上
の混合物として用いることも可能である。
なお、(B)成分の有機ケイ素化合物として好ましい
のは、γ−アクリロキシプロピルメチルジメエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、2
−(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシラ
ン、1−(p−ビニルフェニル)メチルメチルジメトキ
シシランであり、さらに好ましいのは、γ−メタクリロ
キシプロピルメチルジメトキシシランおよびp−ビニル
フェニルメチルジメトキシシランである。
本発明で使用される(C)成分の有機ケイ素化合物
は、上記(II)式で表されるUV吸収性基を含む基を有し
ている。
このようなUV吸収性基を含む有機ケイ素化合物として
は、たとえば、 (上記Rはドデシル基である。) などが挙げられ、(C)成分の有機ケイ素化合物として
好ましいものは、 である。
そして、上述したような(B)成分の有機ケイ素化合
物および(C)成分の有機ケイ素化合物は、本発明のポ
リオルガノシロキサンのケイ素原子に結合した有機基の
総量に対して、反応性不飽和基を含む基とUV吸収性基を
含む基の含有量が、それぞれ0.02%〜10%となるように
配合される。
この配合は、たとえば(A)成分のオルガノシロキサ
ンを80〜99.8重量%、(B)成分の有機ケイ素化合物を
10〜0.1重量%、(C)成分のシラン化合物を10〜0.1重
量%[ただし、(A)+(B)+(C)=100重量%と
する。]のような比率で行われる。
本発明のポリオルガノシロキサンは、上述した(A)
成分のオルガノシロキサンと、(B)成分の有機ケイ素
化合物および(C)成分の有機ケイ素化合物とを、たと
えば有機スルホン酸などの乳化剤の存在下にホモジナイ
ザーなどを用いてせん断混合し、縮合させることによっ
て製造することができる。この乳化剤としては、脂肪族
置換基が炭素原子6〜18の長さの炭素連鎖を有する脂肪
族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスル
ホン酸、脂肪族スルホン酸、シリルアルキルスルホン
酸、脂肪族置換ジフェニルエーテルスルホン酸などが挙
げられ、なかでも脂肪族置換ベンゼンスルホン酸がより
好ましい。
この乳化剤の使用量は、(A)成分、(B)成分およ
び(C)成分の合計量100重量部に対して、通常、0.1〜
5重量部、好ましくは0.3〜3重量部程度である。また
必要に応じて、ノニオン性またはアニオン性の乳化剤を
併用してもよい。
なお、この際の水の使用量は、(A)成分、(B)成
分および(C)成分の合計量100重量部に対して、通
常、100〜500重量部、好ましくは200〜400重量部であ
る。
また、縮合温度は、通常、5℃〜100℃である。
なお、本発明のポリオルガノシロキサンを製造するに
際し、得られるポリマーの強度を向上させるために、第
4成分として架橋剤を添加することもできる。この架橋
剤としては、たとえばメチルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシランな
どの3官能性架橋剤、テトラエトキシシランなどの4官
能性架橋剤を挙げることができる。この架橋剤の添加量
は、(A)成分のオルガノシロキサン、(B)成分の有
機ケイ素化合物および(C)成分の有機ケイ素化合物の
合計量に対して、通常、10重量%以下、好ましくは5重
量%以下程度である。
こうして得られるポリオルガノシロキサンのエマルジ
ョンは、乳化剤として用いた有機スルホン酸により酸性
となっているため、用途に応じてアルカリで中和する必
要がある。
このアルカリ性物質としてはたとえば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、トリエタノールアミン、トリエチルアミンなどが
用いられる。
[発明の効果] 本発明のポリオルガノシロキサンは、他の有機ポリマ
ーとのブレンドに際して化学的な結合点となる反応性不
飽和基と、光酸化劣化による黄変を防ぐためのUV吸収性
基が、シロキサン側鎖に直接結合したものである。した
がって、このポリオルガノシロキサンと他の有機モノマ
ーとをグラフト重合させる場合、高いグラフト率で共重
合体が得られ、しかも従来のようなシリコーンの光およ
び気体の透過性による得られたポリマーの黄変を防ぐこ
とができる。
このように、本発明にポリオルガノシロキサンは、光
酸化劣化が生じないため、シリコーンの持つ耐熱性、耐
寒性、難燃性付与を目的としたシリコーン変性樹脂・ゴ
ムなどの高機能性高分子材料の耐候性改善に特に効果が
あり、その工業的意義は極めて大きいものである。
[実施例] 以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明す
る。なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り
重量部および重量%である。
実施例1 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部お
よびオクタメチルシクロテトラシロキサン98.5部を混合
し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解し
た蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーを用いて5分間
撹拌し、粗乳化したのち、4−(3−トリエトキシシリ
ルプロポキシ)−2−ヒドロキシベンゾフェノンの50%
メタノール溶液3.0部を加え、さらに5分間撹拌した。
次いで、加圧ホモジナイザーを用いて、乳化、分散させ
た。
この混合液を、コンデンサー、窒素導入口、および撹
拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、撹拌混合しな
がら85℃で5時間加熱し、室温で12時間放置することに
よって縮合を完結させた。そして、10%炭酸ナトリウム
水溶液でpH6に中和した。
この、ポリオルガノシロキサンエマルジョンは淡黄白
色であり、22%の固形分を含んでいた。なお、このエマ
ルジョンよりポリマーを塩析して分析したところ、平均
重合度はケイ素原子数で5200、ポリマーの有機基中のp
−ビニルフェニル基の割合は0.27%、またUV吸収基の割
合は、0.13%であった。
次に、上述した方法によって得られたポリオルガノシ
ロキサンを用いて、ビニル系モノマーのアクリロニトリ
ルおよびスチレンとのグラフト共重合体を合成し、得ら
れたグラフト共重合体の耐紫外線効果を調べるために、
UV照射試験機(QUV)を用いて100時間のUV照射を行っ
た。
その結果、得られたグラフト共重合体のグラフト率は
101%で、黄変はみられなかった。
実施例2 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシランの代わり
にγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン
1.5部を用い、また4−(3−トリエトキシシリルプロ
ポキシ)−2−ヒドロキシベンゾフェノンの50%メタノ
ール溶液の代わりに4−(3−メチルジエトキシシリル
プロポキシ)−2−ヒドロキシベンゾフェノンの50%メ
タノール溶液3.0部を用いて、実施例1と同一条件でポ
リオルガノシロキサンを製造した。
このポリオルガノシロキサンエマルジョンは淡黄白色
であり、23%の固形分を含んでいた。なお、このエマル
ジョンよりポリマーを塩析して分析したところ、平均重
合度はケイ素原子数で3900、ポリマーの有機基中のγ−
メタクリロキシプロピル基の割合は0.24%、またUV吸収
基の割合は0.15%であった。
次に、上述した方法によって得られたポリオルガノシ
ロキサンを用いて、実施例1と同一条件でビニル系モノ
マーのメチルメタクリレートとのグラフト共重合体を合
成した。
得られたグラフト共重合体のグラフト率および耐紫外
線効果を、実施例1と同一条件で調べた。
その結果、グラフト率は97%で、黄変はみられなかっ
た。
実施例3 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシランの代わり
にメチルビニルジメトキシシラン1.0部を用い、またド
デシルベンゼンスルホン酸の代わりにラウリル硫酸2.0
部を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリオルガノ
シロキサンエマルジョンの製造を行なった。このエマル
ジョンは淡黄白色であり、22%の固形分を含んでいた。
なお、このエマルジョンよりポリマーを塩析して分析し
たところ、平均重合度はケイ素原子数で5400、ポリマー
の有機基中のビニル基の割合は0.28%、またUV吸収基の
割合は0.14%であった。
次に、上述した方法によって得られたポリオルガノシ
ロキサンを用いて、実施例1と同一条件でビニル系モノ
マーのエチルメタクリレートとのグラフト共重合体を合
成した。
得られたグラフト共重合体のグラフト率および耐紫外
線効果を、実施例1と同一条件で調べた。
その結果、グラフト率は105%で、黄変はみられなか
った。
比較例1 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部お
よびオクタメチルシクロテトラシロキサン98.5部を混合
し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解し
た蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーを用いて5分間
撹拌し、粗乳化した。
この混合液を、コンデンサー、窒素導入口、および撹
拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、撹拌混合しな
がら85℃で5時間加熱し、室温で12時間放置することに
よって縮合を完結させた。そして、10%炭酸ナトリウム
水溶液でpH6に中和した。
このエマルジョンよりポリマーを塩析して分析したと
ころ、平均重合度はケイ素原子数で4900、ポリマーの有
機基中のp−ビニルフェニル基の割合は0.28%であっ
た。
次に、上述した方法によって得られたポリオルガノシ
ロキサンを用いて、ビニル系モノマーのアクリロニトリ
ルおよびスチレンとのグラフト共重合体を合成した。
得られたグラフト共重合体のグラフト率および耐紫外
線効果を、実施例1と同一条件で調べた。
その結果、グラフト率は110%と良好であったが、光
酸化劣化による黄変がみられた。
比較例2 オクタメチルシクロテトラシロキサン98.5部を、ドデ
シルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解した蒸溜水300部中
に入れ、ホモミキサーを用いて5分間撹拌し、粗乳化し
たのち、4−(3−トリエトキシシリルプロポキシ)−
2−ヒドロキシベンゾフェノンの50%メタノール溶液3.
0部を加え、さらに5分間撹拌した。次いで、加圧ホモ
ジナイザーを用いて、乳化、分散させた。
この混合液を、コンデンサー、窒素導入口、および撹
拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、撹拌混合しな
がら85℃で5時間加熱し室温で12時間放置することによ
って縮合を完結させた。そして10%炭酸ナトリウム水溶
液でpH6に中和した。
このエマルジョンよりポリマーを塩析して分析したと
ころ平均重合度はケイ素原子数で5100、ポリマーの有機
基中のUV吸収性基の割合は0.15%であった。
次に、上述した方法によって得られたポリオルガノシ
ロキサンを用いて、ビニル系モノマーのメチルメタクリ
レートとのグラフト共重合体を合成した。得られたグラ
フト共重合体のグラフト率および耐紫外線効果を、実施
例1と同一条件で調べた。この比較例では、得られたグ
ラフト共重合体の黄変はみられなかったが、グラフト率
は3%と低い値であった。
以上の結果から、反応性の不飽和基と、UV吸収性基を
合わせ持った本発明のポリオルガノシロキサンは、グラ
フト反応性に優れ、しかも、光酸化劣化による黄変の防
止効果を有することが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 明嗣 群馬県太田市西新町133 東芝シリコー ン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−111360(JP,A) 特開 昭60−40106(JP,A) 特開 昭49−132197(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 77/14,77/20,77/26 C08G 77/38,77/388

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均組成式:R1 aSiO(4-a)/2……(I) (式中、R1は置換または非置換の1価の有機基を、aは
    1.80〜2.02の数を示す。)で表されるとともに、前記
    (I)式中のR1のうち0.02〜10%がγ−アクリロキシプ
    ロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、ビニルフェ
    ニル基、ビニルフェニルエチル基およびビニルフェニル
    メチル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の有機
    基である反応性不飽和基を含む基および0.02%〜10%が (式中、Xは を、 YはHまたはOHを、ZはH、OHまたはOR2を、nは1〜
    5の整数を示し、前記R2は炭素数1〜18個のアルキル基
    である。ただし、前記YがHのときは少なくとも1個の
    ZがOHである。)で表される構造を有するUV吸収性基を
    含む基であり、かつ、ケイ素原子数が100〜10,000の範
    囲であることを特徴とするポリオルガノシロキサン。
  2. 【請求項2】(A)一般式:R3 nSiO(4-n)/2……(III) (式中、R3は置換または非置換の1価の炭化水素基を、
    nは0〜3の整数を示す。)で表される構造単位を有す
    るオルガノシロキサンと、 (B)γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタクリロキ
    シプロピル基、ビニルフェニル基、ビニルフェニルエチ
    ル基およびビニルフェニルメチル基からなる群から選ば
    れた少なくとも1種の有機基である反応性不飽和基を含
    む基およびアルコキシ基を合わせ持つ有機ケイ素化合物
    と、 (C) (式中、Xは を、 YはHまたはOHを、ZはH、OHまたはOR2を、nは1〜
    5の整数を示し、前記R2は炭素数1〜18個のアルキル基
    である。ただし、前記YがHのときは少なくとも1個の
    ZがOHである。)で表される構造を有するUV吸収性基を
    含む基およびアルコキシ基を合わせ持つ有機ケイ素化合
    物とを、 乳化剤の存在下に重縮合させることを特徴とするポリオ
    ルガノシロキサンの製造方法。
  3. 【請求項3】乳化剤が、脂肪族置換基が炭素原子6〜18
    の長さの炭素連鎖を有する脂肪族置換ベンゼンスルホン
    酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン酸、脂肪族スルホン
    酸、シリルアルキルスルホン酸および脂肪族置換ジフェ
    ニルエーテルスルホン酸からなる群から選ばれた少なく
    とも1種である請求項2記載のポリオルガノシロキサン
    の製造方法。
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