JP2764314B2 - 包装材料用ポリエステル積層体 - Google Patents
包装材料用ポリエステル積層体Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,包装材料に適したポリエステル積層体に関
し,さらに詳細には,食品等の包装材料として用いた場
合,ヒートシール性が良好で,内容物殺菌のための熱処
理(レトルト処理)に耐えると共に,ヒートシール強度
が保たれ,しかも食品の芳香性が失われることのない包
装材料用ポリエステル積層体に関するものである。
し,さらに詳細には,食品等の包装材料として用いた場
合,ヒートシール性が良好で,内容物殺菌のための熱処
理(レトルト処理)に耐えると共に,ヒートシール強度
が保たれ,しかも食品の芳香性が失われることのない包
装材料用ポリエステル積層体に関するものである。
食品や薬品等の包装材料として,プラスチックス,
紙,ガラス,金属等が用いられている。とりわけ,プラ
スチックス素材の包装材料への需要の伸びには目を見張
るものがある。プラスチックス素材のなかで食品の包装
にはポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン
素材のものや,ポリエチレンテレフタレート(以下,PET
と記す)素材のものが主に用いられている。
紙,ガラス,金属等が用いられている。とりわけ,プラ
スチックス素材の包装材料への需要の伸びには目を見張
るものがある。プラスチックス素材のなかで食品の包装
にはポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン
素材のものや,ポリエチレンテレフタレート(以下,PET
と記す)素材のものが主に用いられている。
PET素材の包装材料は,衛生的で機械的特性に優れて
いるので,内容物を十分に保護することができる。ま
た,食品の持つ芳香成分を吸着しにくいので,内容物の
香りを保つことができる。さらに,PETは延伸,熱固定処
理することにより強度,耐熱性をより優れたものとする
ことができる。
いるので,内容物を十分に保護することができる。ま
た,食品の持つ芳香成分を吸着しにくいので,内容物の
香りを保つことができる。さらに,PETは延伸,熱固定処
理することにより強度,耐熱性をより優れたものとする
ことができる。
しかしながら,延伸や熱固定したPETは,ヒートシー
ルしにくいので,ヒートシールをするためにはヒートシ
ール層を設ける必要があった。このヒートシール層に
は,ポリオレフィンを主体とした素材や一部共重合ポリ
エステル素材が用いられていた。しかし,これらの素材
は耐熱性に乏しくてレトルト処理に十分耐えることがで
きず,また芳香成分を吸着しやすく,特に,耐熱性と風
味の保持が要求されるレトルト食品の包装材料としては
不向きであった。
ルしにくいので,ヒートシールをするためにはヒートシ
ール層を設ける必要があった。このヒートシール層に
は,ポリオレフィンを主体とした素材や一部共重合ポリ
エステル素材が用いられていた。しかし,これらの素材
は耐熱性に乏しくてレトルト処理に十分耐えることがで
きず,また芳香成分を吸着しやすく,特に,耐熱性と風
味の保持が要求されるレトルト食品の包装材料としては
不向きであった。
(発明が解決しようとする課題) そこで,本発明の課題は,食品等の包装材料として好
適に利用できるポリエステル積層体の提供にある。すな
わち,機械的特性に優れているのは言うまでもなく,ヒ
ートシール性が良好で,特にヒートシール層とPET素材
とのヒートシール性が良好で,レトルト処理に耐えると
共に,ヒートシール強度が保たれ,しかも内容物の芳香
性が失われることがない包装材料用ポリエステル積層体
の提供にある。
適に利用できるポリエステル積層体の提供にある。すな
わち,機械的特性に優れているのは言うまでもなく,ヒ
ートシール性が良好で,特にヒートシール層とPET素材
とのヒートシール性が良好で,レトルト処理に耐えると
共に,ヒートシール強度が保たれ,しかも内容物の芳香
性が失われることがない包装材料用ポリエステル積層体
の提供にある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は前記課題について種々検討した結果,薄
葉状のポリエステル基材層上に後述するような特定の非
晶性ポリエステルの層を設けると,上記課題を解決する
ことができるという知見を得,本発明に到達した。
葉状のポリエステル基材層上に後述するような特定の非
晶性ポリエステルの層を設けると,上記課題を解決する
ことができるという知見を得,本発明に到達した。
本発明は,ジオール成分としてフェノール性ジアルコ
ールが10モル%以上であり,かつ軟化温度が140℃以
上,ガラス転移温度が45℃以上,溶解度指数が9.8以上
である非晶性ポリエステルの層を,薄葉状のポリエステ
ル基材上に設けたことを特徴とする包装材料用ポリエス
テル積層体を要旨とするものである。
ールが10モル%以上であり,かつ軟化温度が140℃以
上,ガラス転移温度が45℃以上,溶解度指数が9.8以上
である非晶性ポリエステルの層を,薄葉状のポリエステ
ル基材上に設けたことを特徴とする包装材料用ポリエス
テル積層体を要旨とするものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
軟化温度が140℃以上,ガラス転移温度(Tg)が45℃
以上,溶解度指数(SP)が9.8以上である非晶性ポリエ
ステルの層を,薄葉状のポリエステル基材上に設ける訳
は,次に述べる通りである。
以上,溶解度指数(SP)が9.8以上である非晶性ポリエ
ステルの層を,薄葉状のポリエステル基材上に設ける訳
は,次に述べる通りである。
耐熱性においては,非晶性ポリエステルの軟化温度
が,少なくともレトルト処理温度よりも高いことが必要
であり,通常のレトルト処理温度を考慮すると,40℃以
上としなくてはならない。また,ヒートシール性は熱活
性の点からTgは低い方がよいが,耐ブロッキング性の点
から45℃以上,好ましくは50〜130℃とするのがよい。
また,結晶性については実質的に非晶性である。しか
し,ヒートシール性を損なわない範囲で結晶化していて
もよい。なお,軟化温度はJIS−K−2531に規定されて
いる環球法で測定した。Tgは走査型熱量計(DSC)を用
い,試料10mg,昇温速度20℃/minで測定した。
が,少なくともレトルト処理温度よりも高いことが必要
であり,通常のレトルト処理温度を考慮すると,40℃以
上としなくてはならない。また,ヒートシール性は熱活
性の点からTgは低い方がよいが,耐ブロッキング性の点
から45℃以上,好ましくは50〜130℃とするのがよい。
また,結晶性については実質的に非晶性である。しか
し,ヒートシール性を損なわない範囲で結晶化していて
もよい。なお,軟化温度はJIS−K−2531に規定されて
いる環球法で測定した。Tgは走査型熱量計(DSC)を用
い,試料10mg,昇温速度20℃/minで測定した。
さらに,本発明者等は,内容物の芳香性を保つために
芳香成分の吸着性について種々検討した結果,第1図に
示す様な結果が得られ,ポリエステルのSP値と芳香成分
の吸着量との間には相関があることが分かった。
芳香成分の吸着性について種々検討した結果,第1図に
示す様な結果が得られ,ポリエステルのSP値と芳香成分
の吸着量との間には相関があることが分かった。
すなわち,芳香成分としてミカン果皮様の快香性のあ
るリモネンを用いた場合,SPが9.8未満ではリモネン吸着
量が急激に多量となる。したがって,SPを9.8以上とする
必要がある。なお,SP値は次のような関係式を用いて算
出した。
るリモネンを用いた場合,SPが9.8未満ではリモネン吸着
量が急激に多量となる。したがって,SPを9.8以上とする
必要がある。なお,SP値は次のような関係式を用いて算
出した。
SP2=1.44×(ΣU/ΣV) (但し,Uはポリマーを形成する基の凝集エネルギー,Vは
ポリマーを形成する基の分子容) また,前記リモネン吸着量は,厚さ25μmの2軸延伸
PETフィルム上に厚さ50μmの非晶性ポリエステル層を
コートし,得られた積層体の端部をコート面とコート面
を合わせるようにヒートシールして袋を作製し,該袋の
中にリモネンを含む飲料水を充填し,充填口をヒートシ
ールし,これを25℃で170時間放置した後、非晶性ポリ
エステル層に吸着したリモネンを酢酸エチルで抽出し,
ガスクロマトグラフで測定した。
ポリマーを形成する基の分子容) また,前記リモネン吸着量は,厚さ25μmの2軸延伸
PETフィルム上に厚さ50μmの非晶性ポリエステル層を
コートし,得られた積層体の端部をコート面とコート面
を合わせるようにヒートシールして袋を作製し,該袋の
中にリモネンを含む飲料水を充填し,充填口をヒートシ
ールし,これを25℃で170時間放置した後、非晶性ポリ
エステル層に吸着したリモネンを酢酸エチルで抽出し,
ガスクロマトグラフで測定した。
このように薄葉状のポリエステル基材上に設ける非晶
性ポリエステル層において,非晶性ポリエステルはヒー
トシール性の点からみると,軟化温度,Tgは低く,非晶
性である方が好ましい。一方,レトルト処理に対する耐
熱性の点からみると,軟化温度は高い方が好ましく,コ
ート面の耐ブロッキング性からみれば,Tgは高い方が好
ましい。また,芳香成分の非吸着性からみれば,SP値は
高い方が好ましいが,高いSP値を持つポリエステルでは
凝集エネルギーが高くなり,Tgも高くなってヒートシー
ル性の点で好ましくない。したがって,前記のような相
反する特性を選択して,ヒートシール性,耐熱性,レト
ルト処理後の接着力,芳香成分の非吸着性が満足できる
ものを得なくてはならない。
性ポリエステル層において,非晶性ポリエステルはヒー
トシール性の点からみると,軟化温度,Tgは低く,非晶
性である方が好ましい。一方,レトルト処理に対する耐
熱性の点からみると,軟化温度は高い方が好ましく,コ
ート面の耐ブロッキング性からみれば,Tgは高い方が好
ましい。また,芳香成分の非吸着性からみれば,SP値は
高い方が好ましいが,高いSP値を持つポリエステルでは
凝集エネルギーが高くなり,Tgも高くなってヒートシー
ル性の点で好ましくない。したがって,前記のような相
反する特性を選択して,ヒートシール性,耐熱性,レト
ルト処理後の接着力,芳香成分の非吸着性が満足できる
ものを得なくてはならない。
上記のような特性を有する非晶性ポリエステルを構成
する酸成分としては,テレフタル酸,フタル酸,イソフ
タル酸,ナフタレンジカルボン酸等の芳香族カルボン
酸,こはく酸,グルタル酸,アジピン酸,セバシン酸等
の脂肪族カルボン酸が挙げられ,アルコール成分として
はエチレングリコール,1,2−プロパンジオール,1,3−プ
ロパンジオール,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジ
オール,1,6−ヘキサンジオール,ジエチレングリコー
ル,ポリエチレングリコール,シクロヘキサンジメタノ
ール,ビスフェノールA等のジオール類が挙げられる。
また,パラオキシ安息香酸,γ−ブチロラクトン,ε−
カプロラクトン等のオキシ酸が挙げられる。ここで、ジ
オール成分としてフェノール性ジアルコールが10モル%
以上であることが必要である。なお,前記の特性値を逸
脱しない範囲であれば,前記以外の重合成分を用いるこ
とができる。
する酸成分としては,テレフタル酸,フタル酸,イソフ
タル酸,ナフタレンジカルボン酸等の芳香族カルボン
酸,こはく酸,グルタル酸,アジピン酸,セバシン酸等
の脂肪族カルボン酸が挙げられ,アルコール成分として
はエチレングリコール,1,2−プロパンジオール,1,3−プ
ロパンジオール,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジ
オール,1,6−ヘキサンジオール,ジエチレングリコー
ル,ポリエチレングリコール,シクロヘキサンジメタノ
ール,ビスフェノールA等のジオール類が挙げられる。
また,パラオキシ安息香酸,γ−ブチロラクトン,ε−
カプロラクトン等のオキシ酸が挙げられる。ここで、ジ
オール成分としてフェノール性ジアルコールが10モル%
以上であることが必要である。なお,前記の特性値を逸
脱しない範囲であれば,前記以外の重合成分を用いるこ
とができる。
前記のような特性を有する非晶性ポリエステルは常法
により,直接エステル化反応後,あるいはエステル交換
反応後,縮重合反応を経て得ることができる。そしてポ
リマーの強力を発現させるためには,分子量の目安とし
て,極限粘度(IV)を0.5以上とすることが好ましい。
ここでIVはフェノール/テトラクロルエタン=6/4(重
量比)の混合溶媒中,20℃で測定してもとめた。
により,直接エステル化反応後,あるいはエステル交換
反応後,縮重合反応を経て得ることができる。そしてポ
リマーの強力を発現させるためには,分子量の目安とし
て,極限粘度(IV)を0.5以上とすることが好ましい。
ここでIVはフェノール/テトラクロルエタン=6/4(重
量比)の混合溶媒中,20℃で測定してもとめた。
また,前記特性を有する非晶性ポリエステルは前記の
ような重合成分よりなる2種以上のポリエステルを溶融
混合しても得ることができる。
ような重合成分よりなる2種以上のポリエステルを溶融
混合しても得ることができる。
本発明の積層体は次のようにして作成することができ
る。
る。
後述するような薄葉状基材上に前記特性を有する非晶
性ポリエステルを溶剤に溶解して,あるいは溶融してロ
ールを介してコートするロールコーティング法(溶液コ
ーティング法,ドライラミネート法),溶融物をスリッ
トノズルから押し出してコートする押出ラミネート法,
あるいは基材をなす樹脂とコーティング層をなす樹脂と
を共押し出しして得る共押出法等があり、使用用途に応
じた方法を選ぶことができる。
性ポリエステルを溶剤に溶解して,あるいは溶融してロ
ールを介してコートするロールコーティング法(溶液コ
ーティング法,ドライラミネート法),溶融物をスリッ
トノズルから押し出してコートする押出ラミネート法,
あるいは基材をなす樹脂とコーティング層をなす樹脂と
を共押し出しして得る共押出法等があり、使用用途に応
じた方法を選ぶことができる。
非晶性ポリエステル層の厚みは必要に応じ任意に選択
すればよいが,ヒートシール性やシール部の接合強度を
保つために2〜70μmが適当である。
すればよいが,ヒートシール性やシール部の接合強度を
保つために2〜70μmが適当である。
非晶性ポリエステル層をコートする薄葉状の基材はPE
TフィルムやPETシート等であるが,該基材に防湿性,ガ
スバリアー性,印刷適性その他の特性を加味するため
に,非晶性ポリエステル層と反対側のPET基材層上に金
属,紙,その他の樹脂を積層してもよい。
TフィルムやPETシート等であるが,該基材に防湿性,ガ
スバリアー性,印刷適性その他の特性を加味するため
に,非晶性ポリエステル層と反対側のPET基材層上に金
属,紙,その他の樹脂を積層してもよい。
上記のような構成よりなる積層体を包装材料として利
用するに当たり,ヒートシールして袋として用いてもよ
い。
用するに当たり,ヒートシールして袋として用いてもよ
い。
(実施例) 以下,本発明を実施例及び比較例により説明する。
実施例1,比較例1〜3 通常の重合法によらずに,PET〔酸成分:テレフタル
酸,アルコール成分:エチレングリコール〕とポリアリ
レート〔酸成分:イソフタル酸/テレフタル酸=50/50
(モル比),アルコール成分:ビスフェノールA;Uポリ
マー,ユニチカ(株)製)〕を70/30(重量比)に配合
し,溶融混合して部分エステル交換している非晶性ポリ
エステル[テレフタル酸/イソフタル酸=91/9(モル
比),エチレングリコール/ビスフェノールA=81/19
(モル比),IV=0.70,Tg=86℃,軟化温度=230℃,SP値
=10.09]を得た。
酸,アルコール成分:エチレングリコール〕とポリアリ
レート〔酸成分:イソフタル酸/テレフタル酸=50/50
(モル比),アルコール成分:ビスフェノールA;Uポリ
マー,ユニチカ(株)製)〕を70/30(重量比)に配合
し,溶融混合して部分エステル交換している非晶性ポリ
エステル[テレフタル酸/イソフタル酸=91/9(モル
比),エチレングリコール/ビスフェノールA=81/19
(モル比),IV=0.70,Tg=86℃,軟化温度=230℃,SP値
=10.09]を得た。
このポリエステルをクロロホルムに溶解して20重量%
の溶液とし,該液を厚さ25μmの二軸延伸PETフィルム
上にバーコーターで塗布し,乾燥して積層体を製造し
た。コート層の膜厚は50μmであった。積層体のコート
面と未結晶PETシート(N−PET)を合わせ,また,積層
体のコート面と結晶化PET(C−PET)を合わせ,それぞ
れ160℃,1Kg/cm2で1秒間圧着した。さらに,これらを1
5mm幅の短冊状に切出し,20℃の雰囲気で300mm/minの速
度,180度の角度で引張試験機により剥離強度(T剥離)
を測定したところ,N−PETに圧着したものは2.1Kg,C−PE
Tに圧着したものは1.9Kgであった。
の溶液とし,該液を厚さ25μmの二軸延伸PETフィルム
上にバーコーターで塗布し,乾燥して積層体を製造し
た。コート層の膜厚は50μmであった。積層体のコート
面と未結晶PETシート(N−PET)を合わせ,また,積層
体のコート面と結晶化PET(C−PET)を合わせ,それぞ
れ160℃,1Kg/cm2で1秒間圧着した。さらに,これらを1
5mm幅の短冊状に切出し,20℃の雰囲気で300mm/minの速
度,180度の角度で引張試験機により剥離強度(T剥離)
を測定したところ,N−PETに圧着したものは2.1Kg,C−PE
Tに圧着したものは1.9Kgであった。
次に,同様にして得た試料にさらにオートクレーブ中
で120℃の熱水で30分レトルト処理をおこない,上記と
同様にして剥離強度を測定した。その結果N−PETに圧
着したものは1.3Kg,C−PETに圧着したものは1.2Kgで,
接着力を十分保持していた。
で120℃の熱水で30分レトルト処理をおこない,上記と
同様にして剥離強度を測定した。その結果N−PETに圧
着したものは1.3Kg,C−PETに圧着したものは1.2Kgで,
接着力を十分保持していた。
別に,積層体の端部をコート面とコート面を合わせる
ようにしてヒートシールし,10cm×10cmの袋を作成し
た。その中にリモネンを含む飲料水を充填して25℃で17
0時間放置し,コート層に吸着したリモネンを酢酸エチ
ルで抽出し,ガスクロマトグラフで定量した結果,0.03
以下であった。これは上記PETフィルム上にポリエチレ
ンをコートして同様にして求めた値34mg/gに比べて大変
低い値であった。
ようにしてヒートシールし,10cm×10cmの袋を作成し
た。その中にリモネンを含む飲料水を充填して25℃で17
0時間放置し,コート層に吸着したリモネンを酢酸エチ
ルで抽出し,ガスクロマトグラフで定量した結果,0.03
以下であった。これは上記PETフィルム上にポリエチレ
ンをコートして同様にして求めた値34mg/gに比べて大変
低い値であった。
さらに,第1表に示すように、酸成分としてテレフタ
ル酸とダイマー酸,セバシン酸またはイソフタル酸を用
い,アルコール成分としてエチレングリコール,1,4ブタ
ンジオールを単独あるいは併用して用い,通常のエステ
ル化反応及び縮重合反応を経て得た各種の非晶性ポリエ
ステルを同様に測定した結果を,比較例1〜3として併
せて第1表に示す。第1表から明らかなように、剥離強
度,リモネン吸着量のいずれかにおいて、劣るものであ
った。
ル酸とダイマー酸,セバシン酸またはイソフタル酸を用
い,アルコール成分としてエチレングリコール,1,4ブタ
ンジオールを単独あるいは併用して用い,通常のエステ
ル化反応及び縮重合反応を経て得た各種の非晶性ポリエ
ステルを同様に測定した結果を,比較例1〜3として併
せて第1表に示す。第1表から明らかなように、剥離強
度,リモネン吸着量のいずれかにおいて、劣るものであ
った。
(発明の効果) 本発明の包装材料用ポリエステル積層体は,特に食品
の包装に用いた場合,ヒートシール性が良好で,レトル
ト処理に耐えると共に,ヒートシール強度が保たれ,し
かも内容物の芳香性が失われることがない。
の包装に用いた場合,ヒートシール性が良好で,レトル
ト処理に耐えると共に,ヒートシール強度が保たれ,し
かも内容物の芳香性が失われることがない。
また、当然のことながら,本発明の包装材料用ポリエ
ステル積層体は,食品以外の包装材料,例えば薬品等の
包装材料として利用しても,強度,ヒートシール性,ヒ
ートシール強度等の優れた特性を有する。
ステル積層体は,食品以外の包装材料,例えば薬品等の
包装材料として利用しても,強度,ヒートシール性,ヒ
ートシール強度等の優れた特性を有する。
第1図はSP値とリモネン吸着量の関係を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ジオール成分としてフェノール性ジアルコ
ールが10モル%以上であり,かつ軟化温度が140℃以
上,ガラス転移温度が45℃以上,溶解度指数が9.8以上
である非晶性ポリエステルの層を,薄葉状のポリエステ
ル基材上に設けたことを特徴とする包装材料用ポリエス
テル積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1236297A JP2764314B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 包装材料用ポリエステル積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1236297A JP2764314B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 包装材料用ポリエステル積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0397557A JPH0397557A (ja) | 1991-04-23 |
JP2764314B2 true JP2764314B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=16998706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1236297A Expired - Fee Related JP2764314B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 包装材料用ポリエステル積層体 |
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---|---|---|---|---|
JP2719057B2 (ja) * | 1991-08-23 | 1998-02-25 | 富士写真フイルム株式会社 | 磁気記録媒体 |
JP4965054B2 (ja) * | 2000-09-07 | 2012-07-04 | ミツビシ ポリエステル フィルム インク | ヒートシール塗膜および塗布フィルム |
JP6511712B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2019-05-15 | 大日本印刷株式会社 | 包装材用積層体 |
JP6511713B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2019-05-15 | 大日本印刷株式会社 | 包装材用積層体 |
JPWO2017033810A1 (ja) * | 2015-08-26 | 2018-06-14 | 倉敷紡績株式会社 | 包装用フィルムおよび包装用積層フィルム |
JP7234635B2 (ja) * | 2019-01-08 | 2023-03-08 | 凸版印刷株式会社 | 蓄電デバイス用外装材 |
JP2021024109A (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-22 | 大日本印刷株式会社 | 積層体および包装体 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6315745A (ja) * | 1986-07-08 | 1988-01-22 | 帝人株式会社 | 蓋材 |
-
1989
- 1989-09-11 JP JP1236297A patent/JP2764314B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0397557A (ja) | 1991-04-23 |
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