JP2764131B2 - 凹凸模様を転写する方法 - Google Patents

凹凸模様を転写する方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は凹凸模様を転写する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来、平滑な表面に設けた絵柄に立体感を持たせるた
めに、模様自体に厚みを持たせることが行われている
が、模様に厚みを持たせるためには特殊な印刷方法を必
要とする上、シャープな盛り上がりを形成することが困
難であり、美麗な立体模様を容易に形成できないという
問題があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、シャープで
美麗な立体模様を容易に転写形成することができ、且つ
意匠性に優れた凹凸模様の転写に可能な凹凸模様を転写
する方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、 (1) 下記(a)〜(e)の工程を順に行うことを特
徴とする凹凸模様を転写する方法。
(a) 表面が剥離性を有する電離放射線透過性シート
の剥離性面に転写層が設けられ、且つ上記シートの表裏
いずれかの面若しくは転写層上に電離放射線遮蔽性模様
を有する転写シートを準備する工程。
(b) 上記転写シートと被転写基材とを、艶消し剤を
含有する電離放射線硬化性樹脂層を介して重ね合わせる
工程。
(c) 電離放射線透過性シート側より電離放射線を照
射して電離放射線遮蔽性模様のない部分に相当する電離
放射線硬化性樹脂層を硬化させる工程。
(d) 電離放射線透過性シートを剥がして電離放射線
硬化性樹脂層の未硬化部の樹脂の一部を該透過性シート
に付着させて除去するとともに、転写層が密着した硬化
部を形成する工程。
(e) 電離放射線透過性シートを剥離した後、更に電
離放射線を照射して被転写基材上に残った未硬化の電離
放射線硬化性樹脂を硬化させる工程。
(2) 転写層として、電離放射線硬化性インキよりな
る絵柄層を設ける請求項1記載の凹凸模様を転写する方
法。
(3) 転写層として、熱硬化性インキよりなる絵柄層
を設ける請求項1記載の凹凸模様を転写する方法。
(4) 転写層として、電離放射線硬化性樹脂又は熱硬
化性樹脂よりなる透明保護層を設ける請求項1又は2記
載の凹凸模様を転写する方法。
を要旨とする。
〔作用〕
本発明によれば、電離放射線遮蔽性模様のある部分で
は、被転写基材上の電離放射線硬化性樹脂が硬化せずに
電離放射線透過性シートの剥離によって除去され、電離
放射線遮蔽性模様のない部分では電離放射線硬化性樹脂
が硬化して残り、その結果、凹凸模様形成用の被転写基
材上にシャープで硬化部(凸部)表面に転写層が密着し
た凹凸模様が形成され、特に電離放射線硬化性樹脂層中
に艶消し剤を添加してなるため、所定箇所が艶消し状態
となった凹凸模様が得られるものである。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基き説明する。
本発明方法では、まず転写シートを準備する。第1図
は本発明で使用する転写シートの一例を示すもので、転
写シートは電離放射線透過性シート2、転写層3及び電
離放射線遮蔽性模様4により構成される。
電離放射線透過性シート2は、電離放射線透過性を有
するシート又はフィルムよりなり、電離放射線が紫外線
の場合には、例えばポリエステル、ポリアミド(ナイロ
ン等)、ポリプロピレン、フッ素系樹脂のシート又はフ
ィルム等が挙げられるが、紫外線透過性に影響のある顔
料を含まないものが好ましい。電離放射線が電子線の場
合には、電子線の透過性が高いのであまり制約がなく、
上記した紫外線を透過する性質のあるシート又はフィル
ムは原則的に使用でき、更に紙等も使用できる。
上記シート2は転写層3を転写可能に支持するため、
少なくとも転写層を支持する側の面は剥離性を有する剥
離性面である必要があり、素材自体が剥離性を有さない
場合には剥離性の樹脂若しくは組成物を塗布する等して
表面剥離性として使用する。シート2の厚さは5〜200
μm、好ましくは25〜100μmである。
転写層3は、被転写基材上に凹凸模様と同時に所望の
機能を持つ層を転写形成するためのものであり、その具
体例としては例えば、着色や模様等を施した絵柄層、形
成される凹凸模様の表面保護を図るための保護層等があ
る。転写層は単層構造であっても複層構造であってもよ
く。また均一なベタ層として形成しても、或いは部分的
なパターン状に形成してもよい。
転写層としての絵柄層は、電離放射線硬化性インキ、
熱硬化性インキ、通常の印刷用インキ等を用いて公知の
印刷方法にて形成されるが、中でも優れた表面物性を有
する転写層が得られるという理由から電離放射線硬化性
インキ又は熱硬化性インキにて形成することが好まし
い。上記電離放射線硬化性インキとして、未硬化の状態
では常温で固体であり且つ熱可塑性である電離放射線硬
化性樹脂を使用することができ、該樹脂は、ラジカル重
合体不飽和基を有する熱可塑性樹脂であり、次の2種類
のものがある。
(1) ガラス転移温度が0〜250℃のポリマー中にラ
ジカル重合性不飽和基を有するもの。更に具体的には、
ポリマーとしては以下の化合物〜を重合もしくは共
重合させたものに対し、後述する方法(イ)〜(ニ)に
よりラジカル重合性不飽和基を導入したものを用いるこ
とができる。
水酸基を有する単量体:N−メチロールアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2
−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピルアクリレートなど。
カルボキシル基を有する単量体:アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリロイルオキシエチルモノサクシネート
など。
エポキシ基を有する単量体:グリシジルメタクリレ
ートなど。
アジリジエニル基を有する単量体:2−アジリジニル
エチルメタクリレート、2−アジリジニルプロピオン酸
アリルなど。
アミノ基を有する単量体:アクリルアミド、メタク
リアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ジメシルアミ
ノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレートなど、 スルフォン基を有する単量体:2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルフォン酸など。
イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエンジ
イソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレートの
1モル対1モル付加物などのジイソシアネートと活性水
素を有するラジカル重合性単量体の付加物など。
さらに、上記の重合体または共重合体のガラス転移
点を調節したり、硬化膜の物性を調節したりするため
に、上記の化合物と、この化合物と共重合可能な以下の
ような単量体とを共重合させることもできる。このよう
な共重合可能な単量体としては、たとえばメチルメタク
リレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピ
ルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタク
リレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタク
リレート、t−ブチルアクリレト、t−ブチルメタクリ
レート、イソアミルアクリレート、イソアミルメタクリ
レート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシル
メタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2
−エチルヘキシルメタクリレートなどが挙げられる。
次いで上述のようにして得られた重合体又は共重合体
を、以下に述べる方法(イ)〜(ニ)によってラジカル
重合性不飽和基を導入することにより、本発明に係わる
材料を得ることができる。
(イ) 水酸基を有する単量体の重合体又は共重合体の
場合には、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシ
ル基を有する単量体などを縮合反応させる。
(ロ) カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体
の重合体または共重合体の場合には、前述の水酸基を有
する単量体を縮合反応させる。
(ハ) エポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリ
ジニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合
には、前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシ
ル基を有する単量体を付加反応させる。
(ニ) 水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体
の重合体または共重合体の場合には、エポキシ基を有す
る単量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるい
はジイソシアネート化合物と水酸基含量アクリル酸エス
テル単量体の1モル対1モルの付加物を付加反応させ
る。
上記反応を行うには、微量のハイドロキノンなどの重
合禁止剤を加え乾燥空気を送りながら行うことが好まし
い。
(2) 融点が常温(20℃)〜250℃でありラジカル重
合性不飽和基を有する化合物、具体的にはステアリルア
クリレート、ステアリルメタクリレート、トリアクリル
イソシアレート、シクロヘキサンジオールジアクリレー
ト、シクロヘキサンジオールジメタクリレート、スピロ
グリコールジアクリレート、スピログリコールジメタク
リレートなどが挙げられる。
また本発明においては、前記(1)、(2)を混合し
て用いることもでき、更にそれらに対してラジカル重合
性不飽和単量体を加えることもできる。このラジカル重
合性不飽和単量体は、紫外線または電子線照射の際、架
橋密度を向上させ耐熱性を向上させるものであって、前
述の単量体の他にエチレングリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキ
サンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ンゴリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、
トリメチロールプロパンジメクリレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリス
リトールヘキサメタクリレート、エチレングリコールジ
グリシジルエーテルジアクリレート、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、ポ
リエチレングリコールジクリシジルエーテルジメタクリ
レート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジ
アクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエー
テルジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテルジアクリレート、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテルジメタクリレート、ソルビ
トールジグリシジルエーテルジアクリレート、ソルビト
ールジグリシジルエーテルジメタクリレートなどを用い
ることができ、前述した共重合体混合物の固形分100重
量部に対して0.1〜100重量部で用いることが好ましい。
上記のものは電子線により充分に硬化可能であるが、
紫外線照射で硬化させる場合には増感剤としてベンゾキ
ノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベ
ンゾインエーテル類、ハロゲン化アセトフェノン類、ビ
アチル類などの紫外線照射によりラジカルを発生するも
のも用いることができる。
また熱硬化性インキとしては、アルギッド樹脂、ブチ
ル化アミノアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、フタル酸
系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、メタミン樹
脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリシロキサン系等が
挙げられる。
転写層としての保護層は、電離放射線硬化性樹脂、熱
硬化性樹脂等にて絵柄層と同様の印刷手段等にて形成さ
れる。保護層は透明性のものであっても、着色したもの
であってもよいが、透明性のものが好ましい。上記電離
放射線硬化性樹脂は後述する電離放射線硬化性樹脂層に
使用されるものと同様のものを用いることができる。ま
た熱硬化性樹脂としてはアルキッド樹脂、ブチル化アミ
ノアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、フタル酸系樹脂、
エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン樹脂、不飽
和ポリエステル系樹脂、ポリシロキサン系樹脂等が挙げ
られる。
転写層3が熱硬化性タイプの材質又は電離放射線硬化
性タイプの材質により構成された場合、その硬化時期
は、熱硬化性タイプの材質からなる転写層の場合は転写
前に加熱硬化させることが好ましく、電離放射線硬化性
タイプの材質からなる転写層の場合は転写時に電離放射
線硬化性樹脂層の硬化と同時に行うことが好ましいが、
特にこれらの時期に限定されない。
電離放射線遮蔽模様4は、転写シートの上面側から電
離放射線を照射した際に電離放射線を遮蔽し、後述する
電離放射線硬化性樹脂層を部分的に硬化させ、盛り上げ
るためのマスクパターンの役割を果たすものである。そ
の意味で電離放射線遮蔽性模様4を設ける位置は、第1
図中、電離放射線透過性シート2の上面又は下面、或い
は転写層3の下面の何れかの位置である。
この遮蔽性模様4を形成する材料としては、電離放射
線が紫外線であるときは、紫外線を反射して遮蔽する物
質、例えば酸化チタン、硫酸カリウム、炭酸カルシウム
等の充填剤、または粒径が0.3〜10μm程度で隠蔽力の
大きい顔料を含有するインキ、紫外線を吸収する物質、
例えばベンゾフェノール系、サリチレート系、ベンゾト
リアゾール系、アクリロニトリル系等の紫外線吸収剤、
光吸収性の顔料、カーボンブラックまたは無機物ととも
にクェンチャー(例えば金属錯塩系もしくはヒンダード
アミン系等)を含有するインキ等が挙げられる。また電
離放射線が電子線であるときは、上記したインキや他の
顔料系のものを含有するインキが挙げられる。電離放射
線遮蔽性模様4はこれらのインキを用いて通常の印刷法
により形成することができる。
次に、上記の如き構成からなる転写シートを、第2図
に示すように別に準備した艶消し剤を含有する電離放射
線硬化性樹脂層6を塗布して設けた凹凸模様形成用の被
転写基材7の上に重ねて、転写シートの転写層3が設け
られた側の面と電離放射線硬化性樹脂層6とを接触さ
せ、密着させる(第3図)。電離放射線硬化性樹脂層6
は、上記の如き予め被転写基材7側のみに設ける場合の
他、特に図示しないが転写シート1側に塗布して設けて
も、転写シート1と被転写基材7の両方に塗布して設け
てもよい。本発明における電離放射線硬化性樹脂層6
は、電離放射線硬化樹脂に艶消し剤を添加した構成から
なるものである。上記硬化性樹脂は構造中にラジカル重
合性の二重結合を有するポリマー、オリゴマー、モノマ
ー等を主成分とし、光重合開始剤や増感剤、そのほか必
要に応じて非反応性のポリマー、有機溶剤、ワックスそ
の他の添加剤を含有するもので、種々のグレードのもの
が市場から容易に入手でき、本発明に使用できる。ま
た、上記艶消し剤としては従来公知のものでよく、例え
ばシリカ、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム等の無
機物、ポリエチレン粒子、テフロン粉末等の有機物等が
挙げられる。この艶消し剤の添加量は樹脂100重量部に
対して1〜20重量部である。樹脂層6はグラビアコー
ト、ロールコート、フローコートもしくはスプレーコー
ト等の公知の方法により形成することができる。樹脂層
6の厚さは3μm〜1mm、特に30〜200μmが好ましい。
被転写基材7としては、どのようなものでもよいが、
例えばステンレス鋼、鋼、アルミニウム、もしくは銅
等の金属の板または成形品、ガラス、大理石、陶磁
器、石膏ボード、石綿セメント板、珪酸カルシウム板、
GRC(ガラス繊維強化セメント)等の無機質の板または
成形品、ポリエステル、メラミン、ポリ塩化ビニル、
ジアリルフタレート等の有機ポリマーの板、成形品、あ
るいはこれらのシート、フィルム、木。合板、パーチ
クルボード等の木質の板または成形品、等が例示され
る。これら被転写基材7には目止め処理やプライマー処
理等の下地処理、接着性向上のための処理等を行っても
よい。
転写シート1と被転写基材7とを艶消し剤を含有する
電離放射線硬化性樹脂層6を介して重ね合わせて両者を
密着させた後、転写シートの基材である電離放射線透過
性シート2側より電離放射線8を照射する(第3図)。
電離放射線8の代表的なものは紫外線と電子線である
が、その他のものも利用できる。
電離放射線8の照射により、電離放射線遮蔽性模様4
のない部分では電離放射線硬化性樹脂層6は硬化して、
被転写基材7と硬化した電子放射線硬化樹脂層6が硬化
して一体化し、一方、電離放射線遮蔽性模様4のある部
分では電離放射線硬化性樹脂層6は未硬化のままに置か
れる。
また、転写槽3を電離放射線硬化性タイプの材質にて
形成した場合、上記照射により同時に硬化させることが
でき、この場合、電離放射線遮蔽性模様4のない部分に
相当する転写層部分が硬化される。
電離放射線8の照射後に電離放射線透過性シート2を
剥離すると、上記の硬化して一体化した部分は被転写基
材7側に転写されて残り、電離放射線硬化性樹脂層6の
未硬化部分では、未硬化の電離放射線硬化性樹脂が電離
放射線透過性シート2に付着した状態でシート2の剥離
とともに除去され、結果として、少量の未硬化の電離放
射線硬化性樹脂が残留した凹部9と、硬化した電離放射
線硬化性樹脂よりなり且つ表面に転写層3が密着した硬
化部(凸部)10とが形成される。
本発明の方法ではシート2を剥離後、更に電離放射線
を照射して凹部9に残留する未硬化の電離放射線硬化性
樹脂を硬化せしめ、以て、凹凸模様が転写形成された被
転写体11が得られる。得られた凹凸模様はその凹部9表
面が艶消し状態となって表出する。
尚、本発明では転写層に艶消し剤を添加せしめてもよ
い。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
実施例 厚さ38μmのポリエステルフィルム(東レ(株)製)
を基材シートとし、この片面に2液型ウレタン透明イン
キ(諸星インキ(株)製)をグラビア印刷法にて乾燥後
の厚みが3μmとなるようにベタ状に塗布して保護層を
形成した後、この保護層上にウレタン系パールインキ
(諸星インキ(株)製)グラビア印刷法にて乾燥後の厚
みが2μmとなるようにベタ状に塗布し、さらに、ウレ
タン系着色インキで砂目柄をグラビア印刷法にて塗布し
て絵柄層を形成した。次いで、絵柄層上にウレタン系の
紫外線遮蔽性インキ(諸星インキ(株)製)を版深80μ
mのグラビア版を用いて印刷して遮蔽性模様を形成し、
転写シートを形成した。
一方、片面にアルカリ止めシーラー処理を施した珪酸
カルシウム板の処理面に、艶消し剤を樹脂100重量部に
対して5重量部添加してなる紫外線硬化性塗料(日本ペ
イント(株)製)を厚みが100μmとなるようにフロー
コートした。
次いで、上記転写シートを、紫外線硬化性塗料を塗布
した珪酸カルシウム板面に遮蔽性模様がある側の面が接
するように重ね合わせ、転写シートの基剤シート側から
出力80e/cmのオゾンレス型紫外線ランプを5灯設置した
照射装置中を20m/分の速度で通過させながら照射し、照
射後、基剤シートを剥離した。
シート剥離後、前記したと同じ紫外線照射装置にて紫
外線照射を行って硬化させ、凹凸模様を有する珪酸カル
シウム板を得た。
得られた凹凸模様はシャープなものであった。また凸
部は透明保護層を有する絵柄層が転写されて艶を有し、
一方、凹部は艶消し状態となり、総合的には絵柄、凹
凸、艶消し部が同調した意匠性に優れた立体模様であ
り、表面物性の優れたものであった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明方法によればシャープで
外観美麗な凹凸模様を容易に形成することができる。
また、電離放射線硬化性樹脂層に艶消し剤を含有させ
てなるため、凹部等の所定箇所が艶消し状態となった優
れた意匠を現出する凹凸模様を転写形成することができ
る。
更に、凹凸模様において艶有り部分と艶消し部分とを
組み合わせることができ、この場合は特に凹凸形状と同
調したグロスーマット効果を付与した凹凸模様を得るこ
とができる。
また本発明によれば、熱硬化性若しくは電離放射線硬
化性タイプの材質に転写層を構成したり或いはそれらの
同材質からなる保護層を設けることにより、表面物性に
優れた転写層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明方法の各工程を示す縦断面図で
ある。 1……転写シート 2……電離放射線透過性シート 3……転写層 4……電離放射線遮蔽模様 6……艶消し剤を含有する電離放射線硬化性樹脂層 7……被転写基材、8……電離放射線 10……硬化部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)〜(e)の工程を順に行うこと
    を特徴とする凹凸模様を転写する方法。 (a) 表面が剥離性を有する電離放射線透過性シート
    の剥離性面に転写層が設けられ、且つ上記シートの表裏
    いずれかの面若しくは転写層上に電離放射線遮蔽性模様
    を有する転写シートを準備する工程。 (b) 上記転写シートと被転写基材とを、艶消し剤を
    含有する電離放射線硬化性樹脂層を介して重ね合わせる
    工程。 (c) 電離放射線透過性シート側より電離放射線を照
    射して電離放射線遮蔽性模様のない部分に相当する電離
    放射線硬化性樹脂層を硬化させる工程。 (d) 電離放射線透過性シートを剥がして電離放射線
    硬化性樹脂層の未硬化部の樹脂の一部を該透過性シート
    に付着させて除去するとともに、転写層が密着した硬化
    部を形成する工程。 (e) 電離放射線透過性シートを剥離した後、更に電
    離放射線を照射して被転写基材上に残った未硬化の電離
    放射線硬化性樹脂を硬化させる工程。
  2. 【請求項2】転写層として、電離放射線硬化性インキよ
    りなる絵柄層を設ける請求項1記載の凹凸模様を転写す
    る方法。
  3. 【請求項3】転写層として、熱硬化性インキよりなる絵
    柄層を設ける請求項1記載の凹凸模様を転写する方法。
  4. 【請求項4】転写層として、電離放射線硬化性樹脂又は
    熱硬化性樹脂よりなる透明保護層を設ける請求項1又は
    2記載の凹凸模様を転写する方法。
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