JP2760981B2 - 電圧形ｐｗｍインバータの電流制御方法 - Google Patents
電圧形ｐｗｍインバータの電流制御方法Info
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- JP2760981B2 JP2760981B2 JP61254514A JP25451486A JP2760981B2 JP 2760981 B2 JP2760981 B2 JP 2760981B2 JP 61254514 A JP61254514 A JP 61254514A JP 25451486 A JP25451486 A JP 25451486A JP 2760981 B2 JP2760981 B2 JP 2760981B2
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- current control
- voltage
- current
- gain
- pwm inverter
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ベクトル制御を行う電圧形PWMインバータ
の電流制御方法に関する。 〔従来の技術〕 ベクトル制御を行う電圧形PWMインバータの電流制御
において、誘起電圧の影響による電流制御精度の低下、
指令追従性の悪化を改善するため、電流制御ループゲイ
ンをできるだけ大きくする必要がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、高速域で設定した電流制御器のゲイン
を低速域まで適用した場合、低速域において、トルクリ
ップルの原因となる出力電流波形の歪や騒音、電動機過
熱の原因となる出力電圧の高調波成分の増大が発生する
ことがあった。 特開昭59−159687号公報には、PWMインバータの制御
方法において、回転速度の低下に伴って電流制御系のゲ
インを低下させることが開示されている。 一般に、電流制御器のゲインを下げると、誘導電動機
が発生する誘起電圧が外乱になって、電流制御精度が低
下する。このため、前記の特開昭59−159687号公報に開
示された方法では、出力電圧を一定にして速度を可変す
る定出力制御において、速度が低い領域で、電流制御器
のゲインが不足し、電流制御精度が悪くなるという問題
がある。 本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされた
ものであり、電動機の低速域でのトリクリップル及び電
動機過熱を抑制し、全速度範囲において良好な電流制御
を行うことを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 この目的を達成するため、本発明の電圧形PWMインバ
ータの電流制御方法は、負荷として接続される誘導電動
機の誘起電圧又はインバータ出力電圧指令値の大きさに
比例して電流制御ループのゲインを変えることを特徴と
する。 〔作用〕 本発明においては、電流制御系の外乱となる誘起電圧
に着目して、電流制御ループゲインを誘起電圧の高い高
速域では大とし、誘起電圧の低い低速域では小とする方
法、すなわち、誘導電動機の誘起電圧の大きさに比例し
て、電流制御ループゲインを可変とする方法により、定
トルク，定出力制御に拘わらず、全速度範囲で前記問題
点を解決した。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。 第１図は本発明の第１実施例を示す回路図である。第
１図において、１は電流制御器、２は比較器、３は発振
器、４はPWMインバータ、５は電流検出器、６は誘導電
動機、７は電圧検出器、８はフィルタ付整流器、９は関
数発生器、10はゲイン調整器である。このゲイン調整器
10は、第１図において、破線で示すいずれかの個所に設
けられることを示している。 電流指令ｉ＊と電流検出器５で検出された電動機６の
電流ｉとの偏差が電流制御器１に入力され、その偏差に
応じた電圧指令ｖ＊がゲイン調整器10を介して比較器２
に入力される。その出力はPWMインバータに入力され、
パルス幅変調されて誘導電動機６に供給される。 第１図の電圧検出器７及びフィルタ付整流器８は、PW
Mインバータ４の出力電圧の基本波を検出し、直流値VD
に変換するものである。漏れインダクタンス降下分と、
インバータ４の出力から誘導電動機６の入力までの電圧
降下分を無視すれば、この直流値VDは、誘導電動機６の
誘起電圧VINVに相当する。関数発生器９は、入力を誘起
電圧に比例した検出値VDとし、誘起電圧が低い場合は小
の出力、誘起電圧が高い場合は大の出力となる関数によ
り構成されている。この関数発生器９の出力により、第
１図の破線で示すゲイン調整器10のように、電流制御器
１のゲインを変えるか、又は、発振器３の振幅を変える
かのいずれかにより電圧指令をvA ＊に変換し、これによ
り電流制御ループゲインを調整することができる。 第２図は本発明の第２の実施例を示すものである。通
常、ベクトル制御の場合は磁束指令値Φ＊及び１次角周
波数ω１を演算値又は指令値として持っているため、電
動機６の誘起電圧と同等なインバータ出力電圧の指令値
Ｖ＊は、 Ｖ＊＝Φ＊・ω１ で求められる。このＶ＊を用いて第１図の実施例と同じ
ように、電流制御ループゲインを調整することができ
る。第２図において、12は上式を演算するためのディジ
タル演算部であり、その出力は関数発生器９に入力され
る。関数発生器９は、インバータ出力電圧の高調波を最
も効果的に低減できるような関数とする。関数発生器９
の出力はD/A変換器11によりアナログ信号に変換され、
電流制御器１のゲインを変えるか、又は発振器３の振幅
を変えるかのいずれかにより、電流制御ループゲインの
調整を行う。 この第２図では、ディジタル演算での例を示している
が、アナログ演算により構成することも可能であり、同
様の作用効果が得られる。 第３図に、本発明の効果例として、インバータ出力周
波数5Hz近傍（低速域）での出力電流の高調波含有率を
電流制御ループゲイン固定、可変で測定した結果を示
す。 この例では、電流制御ループゲインを従来のゲイン固
定時の1/2としている。このグラフから分かるように、
キャリヤ周波数に相当する2KHzにおける含有率が約1/10
まで減衰しており、電流波形も大幅に改善されている。 〔発明の効果〕 以上に説明したように、本発明においては、誘導電動
機の誘起電圧に応じて電流制御ループゲインを可変とし
ている。これにより、高速域での電流制御精度、指令追
従性を損なうことなく、低速域での電流波形改善を行う
ことができる。また、誘起電圧に着目しているため、定
トルク，定出力制御に拘わらず、全速度範囲で良好な電
流制御を実現することができる。
の電流制御方法に関する。 〔従来の技術〕 ベクトル制御を行う電圧形PWMインバータの電流制御
において、誘起電圧の影響による電流制御精度の低下、
指令追従性の悪化を改善するため、電流制御ループゲイ
ンをできるだけ大きくする必要がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、高速域で設定した電流制御器のゲイン
を低速域まで適用した場合、低速域において、トルクリ
ップルの原因となる出力電流波形の歪や騒音、電動機過
熱の原因となる出力電圧の高調波成分の増大が発生する
ことがあった。 特開昭59−159687号公報には、PWMインバータの制御
方法において、回転速度の低下に伴って電流制御系のゲ
インを低下させることが開示されている。 一般に、電流制御器のゲインを下げると、誘導電動機
が発生する誘起電圧が外乱になって、電流制御精度が低
下する。このため、前記の特開昭59−159687号公報に開
示された方法では、出力電圧を一定にして速度を可変す
る定出力制御において、速度が低い領域で、電流制御器
のゲインが不足し、電流制御精度が悪くなるという問題
がある。 本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされた
ものであり、電動機の低速域でのトリクリップル及び電
動機過熱を抑制し、全速度範囲において良好な電流制御
を行うことを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 この目的を達成するため、本発明の電圧形PWMインバ
ータの電流制御方法は、負荷として接続される誘導電動
機の誘起電圧又はインバータ出力電圧指令値の大きさに
比例して電流制御ループのゲインを変えることを特徴と
する。 〔作用〕 本発明においては、電流制御系の外乱となる誘起電圧
に着目して、電流制御ループゲインを誘起電圧の高い高
速域では大とし、誘起電圧の低い低速域では小とする方
法、すなわち、誘導電動機の誘起電圧の大きさに比例し
て、電流制御ループゲインを可変とする方法により、定
トルク，定出力制御に拘わらず、全速度範囲で前記問題
点を解決した。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。 第１図は本発明の第１実施例を示す回路図である。第
１図において、１は電流制御器、２は比較器、３は発振
器、４はPWMインバータ、５は電流検出器、６は誘導電
動機、７は電圧検出器、８はフィルタ付整流器、９は関
数発生器、10はゲイン調整器である。このゲイン調整器
10は、第１図において、破線で示すいずれかの個所に設
けられることを示している。 電流指令ｉ＊と電流検出器５で検出された電動機６の
電流ｉとの偏差が電流制御器１に入力され、その偏差に
応じた電圧指令ｖ＊がゲイン調整器10を介して比較器２
に入力される。その出力はPWMインバータに入力され、
パルス幅変調されて誘導電動機６に供給される。 第１図の電圧検出器７及びフィルタ付整流器８は、PW
Mインバータ４の出力電圧の基本波を検出し、直流値VD
に変換するものである。漏れインダクタンス降下分と、
インバータ４の出力から誘導電動機６の入力までの電圧
降下分を無視すれば、この直流値VDは、誘導電動機６の
誘起電圧VINVに相当する。関数発生器９は、入力を誘起
電圧に比例した検出値VDとし、誘起電圧が低い場合は小
の出力、誘起電圧が高い場合は大の出力となる関数によ
り構成されている。この関数発生器９の出力により、第
１図の破線で示すゲイン調整器10のように、電流制御器
１のゲインを変えるか、又は、発振器３の振幅を変える
かのいずれかにより電圧指令をvA ＊に変換し、これによ
り電流制御ループゲインを調整することができる。 第２図は本発明の第２の実施例を示すものである。通
常、ベクトル制御の場合は磁束指令値Φ＊及び１次角周
波数ω１を演算値又は指令値として持っているため、電
動機６の誘起電圧と同等なインバータ出力電圧の指令値
Ｖ＊は、 Ｖ＊＝Φ＊・ω１ で求められる。このＶ＊を用いて第１図の実施例と同じ
ように、電流制御ループゲインを調整することができ
る。第２図において、12は上式を演算するためのディジ
タル演算部であり、その出力は関数発生器９に入力され
る。関数発生器９は、インバータ出力電圧の高調波を最
も効果的に低減できるような関数とする。関数発生器９
の出力はD/A変換器11によりアナログ信号に変換され、
電流制御器１のゲインを変えるか、又は発振器３の振幅
を変えるかのいずれかにより、電流制御ループゲインの
調整を行う。 この第２図では、ディジタル演算での例を示している
が、アナログ演算により構成することも可能であり、同
様の作用効果が得られる。 第３図に、本発明の効果例として、インバータ出力周
波数5Hz近傍（低速域）での出力電流の高調波含有率を
電流制御ループゲイン固定、可変で測定した結果を示
す。 この例では、電流制御ループゲインを従来のゲイン固
定時の1/2としている。このグラフから分かるように、
キャリヤ周波数に相当する2KHzにおける含有率が約1/10
まで減衰しており、電流波形も大幅に改善されている。 〔発明の効果〕 以上に説明したように、本発明においては、誘導電動
機の誘起電圧に応じて電流制御ループゲインを可変とし
ている。これにより、高速域での電流制御精度、指令追
従性を損なうことなく、低速域での電流波形改善を行う
ことができる。また、誘起電圧に着目しているため、定
トルク，定出力制御に拘わらず、全速度範囲で良好な電
流制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第１図及び第２図は本発明の第１及び第２の実施例を示
す回路図、第３図は本発明の改善効果を示すグラフであ
る。 1:電流制御器、2:比較器 3:発振器、4:PWMインバータ 5:電流検出器、6:誘導電動機 7:電圧検出器、8:フィルタ付整流器 9:関数発生器、10:ゲイン調整器 11:D/A変換器、12:ディジタル演算部
す回路図、第３図は本発明の改善効果を示すグラフであ
る。 1:電流制御器、2:比較器 3:発振器、4:PWMインバータ 5:電流検出器、6:誘導電動機 7:電圧検出器、8:フィルタ付整流器 9:関数発生器、10:ゲイン調整器 11:D/A変換器、12:ディジタル演算部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．負荷として接続される誘導電動機の誘起電圧又はイ
ンバータ出力電圧指令値の大きさに比例して電流制御ル
ープのゲインを変えることを特徴とする電圧形PWMイン
バータの電流制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61254514A JP2760981B2 (ja) | 1986-10-24 | 1986-10-24 | 電圧形ｐｗｍインバータの電流制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61254514A JP2760981B2 (ja) | 1986-10-24 | 1986-10-24 | 電圧形ｐｗｍインバータの電流制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63110990A JPS63110990A (ja) | 1988-05-16 |
| JP2760981B2 true JP2760981B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=17266104
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61254514A Expired - Lifetime JP2760981B2 (ja) | 1986-10-24 | 1986-10-24 | 電圧形ｐｗｍインバータの電流制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2760981B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05252753A (ja) * | 1992-03-05 | 1993-09-28 | Meidensha Corp | 電流追従形インバータの制御方法 |
| JP2008301678A (ja) * | 2007-06-04 | 2008-12-11 | Ntn Corp | 多相モータの駆動制御回路およびこれを用いたスピンドル装置 |
| JP6754669B2 (ja) * | 2016-10-31 | 2020-09-16 | 株式会社ダイヘン | 給電側装置および給電システム |
| JP2022028976A (ja) * | 2018-09-28 | 2022-02-17 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 回転電機制御装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59159687A (ja) * | 1983-02-28 | 1984-09-10 | Hitachi Ltd | Ｐｗｍインバ−タの制御方法および装置 |
-
1986
- 1986-10-24 JP JP61254514A patent/JP2760981B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63110990A (ja) | 1988-05-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |