JP2757799B2 - ジャイレータ回路を用いた接地インダクタンス回路 - Google Patents
ジャイレータ回路を用いた接地インダクタンス回路Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジャイレータ回路に関
し、特に接地インダクタンス回路に関する。
し、特に接地インダクタンス回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のジャイレータ回路を用いた接地イ
ンダクタンス回路として、例えば特開平1−20801
1号公報には以下に説明する構成が提案されている。
ンダクタンス回路として、例えば特開平1−20801
1号公報には以下に説明する構成が提案されている。
【0003】図5に、この従来のジャイレータ回路を用
いた接地インダクタンス回路のブロック図を示す。
いた接地インダクタンス回路のブロック図を示す。
【0004】図5を参照して、第1、第2のトランスコ
ンダクタンスアンプ1、2(「Operational Transcondu
ctance Amplifier」であり、「OTA1、2」ともい
う)のそれぞれの2入力端子と2出力端子を接続し、O
TA2の2入力端子間(すなわちOTA1の2出力端子
間)に容量3を接続し、OTA1の1入力端子を交流的
に接地させた回路構成となっている。
ンダクタンスアンプ1、2(「Operational Transcondu
ctance Amplifier」であり、「OTA1、2」ともい
う)のそれぞれの2入力端子と2出力端子を接続し、O
TA2の2入力端子間(すなわちOTA1の2出力端子
間)に容量3を接続し、OTA1の1入力端子を交流的
に接地させた回路構成となっている。
【0005】次に、図6を参照して、従来のジャイレー
タ回路を用いた接地インダクタンス回路の、動作原理を
説明する。
タ回路を用いた接地インダクタンス回路の、動作原理を
説明する。
【0006】図6において、第1、第2のトランスコン
ダクタンスアンプ1、2のトランスコンダクタンスをG
とすれば、この回路がジャイレータとして機能するため
には、Yパラメータを用いると次式(1)が成り立つ。
ダクタンスアンプ1、2のトランスコンダクタンスをG
とすれば、この回路がジャイレータとして機能するため
には、Yパラメータを用いると次式(1)が成り立つ。
【0007】
【数1】
【0008】上式(1)式を整理すると、次式(2)、
(3)が成り立つ。
(3)が成り立つ。
【0009】I1=−G・V2 …(2) I2=G・V1 …(3)
【0010】また、トランスコンダクタンスGはインピ
ーダンスの逆数であるから、次式(4)として与えら
れ、式(2)、(3)、(4)より次式(5)が導出さ
れる。
ーダンスの逆数であるから、次式(4)として与えら
れ、式(2)、(3)、(4)より次式(5)が導出さ
れる。
【0011】G=1/Rg …(4)
【0012】
【数2】
【0013】上式(5)において、−V2/I2は、図
3に示すように、端子XX′から見たインピーダンスに
置き換えられる。入力端と出力端のインピーダンスを、
それぞれZ1、Z2とすれば、次式(6)が得られる。
3に示すように、端子XX′から見たインピーダンスに
置き換えられる。入力端と出力端のインピーダンスを、
それぞれZ1、Z2とすれば、次式(6)が得られる。
【0014】
【数3】
【0015】端子XX′間にキャパシタ(容量=C)を
接続すれば、インピーダンスZ2は次式(7)で与えら
れる(但し、j2=−1、またω=2πf、fは周波
数)。
接続すれば、インピーダンスZ2は次式(7)で与えら
れる(但し、j2=−1、またω=2πf、fは周波
数)。
【0016】Z2=1/jωC …(7)
【0017】上式(6)に(7)を代入して、インピー
ダンスZ1は次式(7)で与えられる。
ダンスZ1は次式(7)で与えられる。
【0018】Z1=jωC Rg2 …(8)
【0019】Z1=jωLとすれば、インダクタンスL
は次式(9)で与えられる。
は次式(9)で与えられる。
【0020】L=Rg2C …(9)
【0021】従って、図7に示すように、OAT1の入
力端子の一側を接地すれば、接地のインダクタンス回路
が形成される。
力端子の一側を接地すれば、接地のインダクタンス回路
が形成される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】図8に、この従来のジ
ャイレータ回路を用いた接地インダクタンス回路の、実
際の回路例を示す。
ャイレータ回路を用いた接地インダクタンス回路の、実
際の回路例を示す。
【0023】図8には、電源電圧を1.05V、アナロ
ググランド(交流的に接地されたライン)のバイアスを
0.88V、容量を100pFにしたときの主なノード
のD.C.バイアスを併記している。このD.C.バイ
アスは、AWB、SPICE等の回路シミュレータによ
りシミュレーションして得たものである。
ググランド(交流的に接地されたライン)のバイアスを
0.88V、容量を100pFにしたときの主なノード
のD.C.バイアスを併記している。このD.C.バイ
アスは、AWB、SPICE等の回路シミュレータによ
りシミュレーションして得たものである。
【0024】シミュレーションの結果より、OTAの各
入力端子および出力端子のバイアスが大きくズレ、あら
ゆる所でトランジスタが飽和しており、正常に動作して
いないことがわかる。接地インダクタンスの値として
も、f=500kHz時に、Zin=15.4KΩに対
し、直列抵抗成分r=13.2KΩであるから、ほとん
ど直列抵抗成分となっている。
入力端子および出力端子のバイアスが大きくズレ、あら
ゆる所でトランジスタが飽和しており、正常に動作して
いないことがわかる。接地インダクタンスの値として
も、f=500kHz時に、Zin=15.4KΩに対
し、直列抵抗成分r=13.2KΩであるから、ほとん
ど直列抵抗成分となっている。
【0025】従って、インダクタンスの特性の良さとし
ては、Q=1.17、PHASE=30.6deg(理
想的には、Q=∞、位相(PHASE)=90deg)
であり、実際の回路上は、接地のインダクタンスとして
は、ほとんど機能していないことがわかる。
ては、Q=1.17、PHASE=30.6deg(理
想的には、Q=∞、位相(PHASE)=90deg)
であり、実際の回路上は、接地のインダクタンスとして
は、ほとんど機能していないことがわかる。
【0026】このように、前記従来の回路においては、
理論上は接地インダクタンスであっても、実回路上はほ
とんど使用不可能であるという問題を有している。
理論上は接地インダクタンスであっても、実回路上はほ
とんど使用不可能であるという問題を有している。
【0027】従って、本発明の目的は、上述した問題を
解決し、D.C.バイアスがくずれず、極めて安定した
特性が得られるジャイレータ回路を用いた接地インダク
タンス回路を提供することにある。
解決し、D.C.バイアスがくずれず、極めて安定した
特性が得られるジャイレータ回路を用いた接地インダク
タンス回路を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のジャイレータ回路を用いた接地インダクタ
ンス回路は、少なくとも2つの入力端子と2つの出力端
子を有する第1及び第2のトランスコンダクタンスアン
プにおいて、前記第1のトランスコンダクタンスアンプ
の第1入力端子と、前記第2のトランスコンダクタンス
アンプの第2入力端子の同相出力である第2の出力端子
を接続し、前記第1のトランスコンダクタンスアンプの
第1の入力端子の同相出力である第1出力端子と、前記
第2のトランスコンダクタンスアンプの第1入力端子
と、他端を交流的に接地した容量の一端とを接続し、前
記第1のトランスコンダクタンスアンプの第2入力端子
と、前記第1のトランスコンダクタンスアンプの第2入
力端子の同相出力である第2出力端子と、前記第2のト
ランスコンダクタンスアンプの第2入力端子と、前記第
2のトランスコンダクタンスアンプの第1入力端子の同
相出力である第1出力端子を、それぞれ交流的に接地さ
せた回路構成を有する。
め、本発明のジャイレータ回路を用いた接地インダクタ
ンス回路は、少なくとも2つの入力端子と2つの出力端
子を有する第1及び第2のトランスコンダクタンスアン
プにおいて、前記第1のトランスコンダクタンスアンプ
の第1入力端子と、前記第2のトランスコンダクタンス
アンプの第2入力端子の同相出力である第2の出力端子
を接続し、前記第1のトランスコンダクタンスアンプの
第1の入力端子の同相出力である第1出力端子と、前記
第2のトランスコンダクタンスアンプの第1入力端子
と、他端を交流的に接地した容量の一端とを接続し、前
記第1のトランスコンダクタンスアンプの第2入力端子
と、前記第1のトランスコンダクタンスアンプの第2入
力端子の同相出力である第2出力端子と、前記第2のト
ランスコンダクタンスアンプの第2入力端子と、前記第
2のトランスコンダクタンスアンプの第1入力端子の同
相出力である第1出力端子を、それぞれ交流的に接地さ
せた回路構成を有する。
【0029】また、本発明においては、第1、第2のト
ランスコンダクタンスアンプは、電流負荷の回路構成と
され、該電流負荷の電流源が、カレントアンプから構成
されていることを特徴とする。
ランスコンダクタンスアンプは、電流負荷の回路構成と
され、該電流負荷の電流源が、カレントアンプから構成
されていることを特徴とする。
【0030】
【作用】本発明によれば、OTA1の第1入力端子とO
TA2の第2出力端子とを接続し、OTA1の第1出力
端子とOTA2の第1入力端子と一側接地の容量とを接
続し、OTA1の第2入力端子と、第2出力端子と、O
TA2の第2入力端子と、第1出力端子とを、交流的に
接地させることにより、D.C.バイアスがくずれず、
バイアスのバランスが極めて安定した回路を構成するこ
とができる。
TA2の第2出力端子とを接続し、OTA1の第1出力
端子とOTA2の第1入力端子と一側接地の容量とを接
続し、OTA1の第2入力端子と、第2出力端子と、O
TA2の第2入力端子と、第1出力端子とを、交流的に
接地させることにより、D.C.バイアスがくずれず、
バイアスのバランスが極めて安定した回路を構成するこ
とができる。
【0031】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
説明する。
【0032】
【実施例1】図1は、本発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。図1に示すように、第1のトランスコ
ンダクタンスアンプ1(「OTA1」という)1の第1
入力端子(この場合非反転入力端子)と、第2のトラン
スコンダクタンスアンプ2(「OTA2」という)の第
2出力端子とを接続し、OTA1の第1出力端子と、O
TA2の第1入力端子(非反転入力端子)と、他端が接
地された容量3の一端とを接続し、OTA1の第2入力
端子と、第2出力端子と、OTA2の第2入力端子と、
第1出力端子を、交流的に接地させた回路構成をとって
いる。
ロック図である。図1に示すように、第1のトランスコ
ンダクタンスアンプ1(「OTA1」という)1の第1
入力端子(この場合非反転入力端子)と、第2のトラン
スコンダクタンスアンプ2(「OTA2」という)の第
2出力端子とを接続し、OTA1の第1出力端子と、O
TA2の第1入力端子(非反転入力端子)と、他端が接
地された容量3の一端とを接続し、OTA1の第2入力
端子と、第2出力端子と、OTA2の第2入力端子と、
第1出力端子を、交流的に接地させた回路構成をとって
いる。
【0033】図2は、本発明の一実施例による動作原理
を説明したブロック図である。
を説明したブロック図である。
【0034】図2を参照して、本実施例に係るジャイレ
ータ回路を用いた接地インダクタンスの動作原理につい
て詳しく説明する。
ータ回路を用いた接地インダクタンスの動作原理につい
て詳しく説明する。
【0035】図2において、OTAのトランスコンダク
タンスをGとすれば、この回路がジャイレータとなるた
めには、Yパラメータを用いると次式(10)が成り立
つ。
タンスをGとすれば、この回路がジャイレータとなるた
めには、Yパラメータを用いると次式(10)が成り立
つ。
【0036】
【数4】
【0037】上式(10)を整理すると、次式(1
1)、(12)が成り立つ。
1)、(12)が成り立つ。
【0038】I1′=−G・V2′ …(11) I2′=G・V1′ …(12)
【0039】また、電圧V2′、電流I2′はそれぞれ
次式(13)、(14)で与えられる。
次式(13)、(14)で与えられる。
【0040】 V2′=Vc=Ic/jωC …(13) I2′=−Ic …(14)
【0041】トランスコンダクタンスGはインピーダン
スの逆数であるから、次式(15)で与えられる。
スの逆数であるから、次式(15)で与えられる。
【0042】G=1/Rg …(15)
【0043】従って、上式(11)〜(15)より次式
(16)が導出される。
(16)が導出される。
【0044】
【数5】
【0045】入力端からみたインピーダンスをZ1′と
すれば、次式(17)が成り立つ。
すれば、次式(17)が成り立つ。
【0046】Z1′=jωCRg2 …(17)
【0047】従って、Z=jωLとすれば、インダクタ
ンスLは次式(18)で与えられる。
ンスLは次式(18)で与えられる。
【0048】L=Rg2C …(18)
【0049】従って本実施例に係る回路は、接地のイン
ダクタンスを形成していることがわかる。
ダクタンスを形成していることがわかる。
【0050】次に、本発明のジャイレータ回路を用いた
接地インダクタンス回路の、一実施例による具体的な回
路について、図面を参照して説明する。
接地インダクタンス回路の、一実施例による具体的な回
路について、図面を参照して説明する。
【0051】図3に、本発明の一実施例による具体的な
回路を示す。
回路を示す。
【0052】図3を参照して、第1のトランスコンダク
タンスアンプは、差動対トランジスタQ15、Q16、
この差動対トランジスタとベース、コレクタをそれぞれ
共通に接続した差動対トランジスタQ14、Q17、電
流負荷を構成するトランジスタQ10、Q11、それぞ
れの差動対トランジスタエミッタに共通接続された定電
流源を構成するトランジスタQ22、Q23からなる。
差動対トランジスタQ19、Q20等を含む第2のトラ
ンスコンダクタンスアンプも同様にして構成される。容
量C10は、図1の容量3に対応している。第1、第2
のトランスコンダクタンスアンプの電流負荷を構成する
PNPトランジシタQ10〜Q13のベースは、コレク
タ・ベースが互いに接続(C・B接続)されたトランジ
スタQ28のベースに共通接続され、トランスコンダク
タンスアンプの電流源を構成するNPNトランジシタQ
22〜Q25のベースは、カレントミラーの出力側トラ
ンジスタQ26のベースに共通接続されている。なお、
図3において、参照符号C〜Jは電流計を表わしてい
る。
タンスアンプは、差動対トランジスタQ15、Q16、
この差動対トランジスタとベース、コレクタをそれぞれ
共通に接続した差動対トランジスタQ14、Q17、電
流負荷を構成するトランジスタQ10、Q11、それぞ
れの差動対トランジスタエミッタに共通接続された定電
流源を構成するトランジスタQ22、Q23からなる。
差動対トランジスタQ19、Q20等を含む第2のトラ
ンスコンダクタンスアンプも同様にして構成される。容
量C10は、図1の容量3に対応している。第1、第2
のトランスコンダクタンスアンプの電流負荷を構成する
PNPトランジシタQ10〜Q13のベースは、コレク
タ・ベースが互いに接続(C・B接続)されたトランジ
スタQ28のベースに共通接続され、トランスコンダク
タンスアンプの電流源を構成するNPNトランジシタQ
22〜Q25のベースは、カレントミラーの出力側トラ
ンジスタQ26のベースに共通接続されている。なお、
図3において、参照符号C〜Jは電流計を表わしてい
る。
【0053】図3には、従来回路との比較ができるよう
に、電源電圧を1.05V、アナロググランド(交流的
に接地されたライン)のバイアスを0.88V、容量C
10を100pFにしたときの主なノードのD.C.バ
イアスを併記している。このD.C.バイアスは、AW
B、SPICE等の回路シミュレータによりシミュレー
ションして得たものである。
に、電源電圧を1.05V、アナロググランド(交流的
に接地されたライン)のバイアスを0.88V、容量C
10を100pFにしたときの主なノードのD.C.バ
イアスを併記している。このD.C.バイアスは、AW
B、SPICE等の回路シミュレータによりシミュレー
ションして得たものである。
【0054】シミュレーションの結果より、本実施例に
よれば、トランスコンダクタンスアンプの各入力端子お
よび出力端子のD.C.バイアスは、880mVを中心
に略±5mVの精度となり(図3のノードK、L、M、
N参照)、極めて安定した結果となっている。これに対
し、図8を参照して、前記従来の回路では880mVを
中心に最大570mVのずれ(第1のトランスコンダク
タンスアンプ1の差動対トランジスタのコレクタノード
KのD.C.バイアスは309mV)が生じている。す
なわち、本実施例によれば、前記従来例よりも極めて安
定したD.C.バイアスを提供している。
よれば、トランスコンダクタンスアンプの各入力端子お
よび出力端子のD.C.バイアスは、880mVを中心
に略±5mVの精度となり(図3のノードK、L、M、
N参照)、極めて安定した結果となっている。これに対
し、図8を参照して、前記従来の回路では880mVを
中心に最大570mVのずれ(第1のトランスコンダク
タンスアンプ1の差動対トランジスタのコレクタノード
KのD.C.バイアスは309mV)が生じている。す
なわち、本実施例によれば、前記従来例よりも極めて安
定したD.C.バイアスを提供している。
【0055】また、本実施例においては、接地インダク
タンスの値としても、f=500kHz時に、Zin=
22.5KΩに対し、直列抵抗成分r=1.3KΩと十
分低い値となっている。インダクタンスの特性の良さと
しては、Q=17.3、PHASE=86.7deg
(従来回路では、Q=1.17、PHASE=30.6
deg)であり、実際の受動素子としてのコイルの特性
は、Q=20程度であるから、実使用上も接地のインダ
クタンスとして十分機能できることがわかる。
タンスの値としても、f=500kHz時に、Zin=
22.5KΩに対し、直列抵抗成分r=1.3KΩと十
分低い値となっている。インダクタンスの特性の良さと
しては、Q=17.3、PHASE=86.7deg
(従来回路では、Q=1.17、PHASE=30.6
deg)であり、実際の受動素子としてのコイルの特性
は、Q=20程度であるから、実使用上も接地のインダ
クタンスとして十分機能できることがわかる。
【0056】
【実施例2】続いて、本発明のジャイレータ回路を用い
た接地インダクタンスの、別な実施例による、具体的な
回路について図面を用いて説明する。
た接地インダクタンスの、別な実施例による、具体的な
回路について図面を用いて説明する。
【0057】図4は、本発明のジャイレータ回路を用い
た接地インダクタンスの、別な回路例である。
た接地インダクタンスの、別な回路例である。
【0058】図4に示すように、第1、第2のトランス
コンダクタンスアンプの電流源について、NPNトラン
ジスタ側(Q22〜Q25)は、そのままベース共通ラ
インで接続されているが、電流負荷を構成するPNPト
ランジスタ側(Q10〜Q13)は、差動対トランジス
タQ34、35とカレントミラー(Q29、Q30)か
ら構成されるカレントアンプに接続されている。すなわ
ち、カレントアンプの出力はトランジスタQ28のベー
スに入力され、そのコレクタ電流はカレントアンプに帰
還入力され、トランジスタQ28のベース電流のバラツ
キが制御され、この結果、第1、第2のトランスコンダ
クタンスアンプの電流負荷を構成するPNPトランジス
タQ10、Q11及びQ12、Q13のベース電流も同
様にして制御されるため、そのコレクタ電流(負荷電
流)も一定に制御されることになる。
コンダクタンスアンプの電流源について、NPNトラン
ジスタ側(Q22〜Q25)は、そのままベース共通ラ
インで接続されているが、電流負荷を構成するPNPト
ランジスタ側(Q10〜Q13)は、差動対トランジス
タQ34、35とカレントミラー(Q29、Q30)か
ら構成されるカレントアンプに接続されている。すなわ
ち、カレントアンプの出力はトランジスタQ28のベー
スに入力され、そのコレクタ電流はカレントアンプに帰
還入力され、トランジスタQ28のベース電流のバラツ
キが制御され、この結果、第1、第2のトランスコンダ
クタンスアンプの電流負荷を構成するPNPトランジス
タQ10、Q11及びQ12、Q13のベース電流も同
様にして制御されるため、そのコレクタ電流(負荷電
流)も一定に制御されることになる。
【0059】今、電源電圧を1.05V、アナロググラ
ンドバイアスを0.88V、容量を100pFにした時
の主なD.C.バイアスを併記している。このD.C.
バイアスは、AWB、SPICE等の回路シミュレータ
によりシミュレーションしたものである。なお、カレン
トアンプのバイアスは、トランジスタが飽和しない程度
にしている。
ンドバイアスを0.88V、容量を100pFにした時
の主なD.C.バイアスを併記している。このD.C.
バイアスは、AWB、SPICE等の回路シミュレータ
によりシミュレーションしたものである。なお、カレン
トアンプのバイアスは、トランジスタが飽和しない程度
にしている。
【0060】シミュレーションの結果より、OTAの各
入力端子および出力端子のD.C.バイアスは、880
mVを中心に±1mVの精度(従来回路では880mV
センターで最大570mVのずれ)となり、従来例の回
路よりも極めて安定した結果となっている。
入力端子および出力端子のD.C.バイアスは、880
mVを中心に±1mVの精度(従来回路では880mV
センターで最大570mVのずれ)となり、従来例の回
路よりも極めて安定した結果となっている。
【0061】また、本実施例によれば、接地インダクタ
ンスの値としても、f=500kHz時に、Zin=2
3.8KΩに対し、直列抵抗成分r=1.18KΩと十
分低い値となっている。インダクタンスの特性の良さと
しては、Q=20.17、PHASE=87.2deg
(従来回路では、Q=1.17、PHASE=30.6
deg)であり、実使用上も接地のインダクタンスとし
て十分機能できることがわかる。
ンスの値としても、f=500kHz時に、Zin=2
3.8KΩに対し、直列抵抗成分r=1.18KΩと十
分低い値となっている。インダクタンスの特性の良さと
しては、Q=20.17、PHASE=87.2deg
(従来回路では、Q=1.17、PHASE=30.6
deg)であり、実使用上も接地のインダクタンスとし
て十分機能できることがわかる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明(請求項
1)によれば、D.C.バイアスがくずれず、バイアス
のバランスが極めて安定した接地インダクタンス特性が
得られるという効果を有する。また、本発明によれば、
Qが高い接地インダクタンス回路を構成することができ
る。
1)によれば、D.C.バイアスがくずれず、バイアス
のバランスが極めて安定した接地インダクタンス特性が
得られるという効果を有する。また、本発明によれば、
Qが高い接地インダクタンス回路を構成することができ
る。
【0063】また、本発明(請求項2)によれば、第
1、第2のトランスコンダクタンスアンプは電流負荷の
回路構成とされ、その電流源がカレントアンプにより構
成したことにより、負荷電流のバラツキを低減し、バイ
アスのバランスが極めて安定した接地インダクタンス特
性が得られるという効果を有する。また、本発明によれ
ば、Qが高い接地インダクタンス回路を構成することが
できる。
1、第2のトランスコンダクタンスアンプは電流負荷の
回路構成とされ、その電流源がカレントアンプにより構
成したことにより、負荷電流のバラツキを低減し、バイ
アスのバランスが極めて安定した接地インダクタンス特
性が得られるという効果を有する。また、本発明によれ
ば、Qが高い接地インダクタンス回路を構成することが
できる。
【図1】本発明の一実施例によるジャイレータ回路を用
いた接地インダクタンスの構成を示すブロック図であ
る。
いた接地インダクタンスの構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施例によるジャイレータ回路を用
いた接地インダクタンスの動作原理を示すブロック図で
ある。
いた接地インダクタンスの動作原理を示すブロック図で
ある。
【図3】本発明の一実施例によるジャイレータ回路を用
いた接地インダクタンスの回路図である。
いた接地インダクタンスの回路図である。
【図4】本発明の一実施例によるジャイレータ回路を用
いた接地インダクタンスの別な回路図である。
いた接地インダクタンスの別な回路図である。
【図5】従来のジャイレータ回路を用いた接地インダク
タンスの構成を示すブロック図である。
タンスの構成を示すブロック図である。
【図6】従来のジャイレータ回路を用いた接地インダク
タンスの動作原理を示すブロック図である。
タンスの動作原理を示すブロック図である。
【図7】従来のジャイレータ回路を用いた接地インダク
タンスの動作原理を示すブロック図である。
タンスの動作原理を示すブロック図である。
【図8】従来のジャイレータ回路を用いた接地インダク
タンスの回路図である。
タンスの回路図である。
1 第1のトランスコンダクタンスアンプ 2 第2のトランスコンダクタンスアンプ 3 容量
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも2つの入力端子と2つの出力端
子を有する第1及び第2のトランスコンダクタンスアン
プにおいて、 前記第1のトランスコンダクタンスアンプの第1入力端
子と、前記第2のトランスコンダクタンスアンプの第2
入力端子の同相出力である第2の出力端子を接続し、 前記第1のトランスコンダクタンスアンプの第1の入力
端子の同相出力である第1出力端子と、前記第2のトラ
ンスコンダクタンスアンプの第1入力端子と、他端を交
流的に接地した容量の一端とを接続し、 前記第1のトランスコンダクタンスアンプの第2入力端
子と、前記第1のトランスコンダクタンスアンプの第2
入力端子の同相出力である第2出力端子と、前記第2の
トランスコンダクタンスアンプの第2入力端子と、前記
第2のトランスコンダクタンスアンプの第1入力端子の
同相出力である第1出力端子を、それぞれ交流的に接地
したことを特徴とするジャイレータ回路を用いた接地イ
ンダクタンス回路。 - 【請求項2】前記第1、第2のトランスコンダクタンス
アンプが電流負荷の回路構成とされ、該電流負荷の電流
源がカレントアンプから構成されていることを特徴とす
る請求項1記載のジャイレータ回路を用いた接地インダ
クタンス回路。
Priority Applications (7)
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DE69525907T DE69525907T2 (de) | 1994-12-05 | 1995-12-04 | Geerdete Induktanzschaltung mit einem Gyrator |
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KR1019950046342A KR100195682B1 (ko) | 1994-12-05 | 1995-12-04 | 자이레이터 회로를 사용한 접지형 인덕턴스 회로 |
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KR19990057175A (ko) * | 1997-12-29 | 1999-07-15 | 김영환 | 자이레이터를 이용한 임피던스 정합장치 |
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US7019586B2 (en) * | 2004-03-23 | 2006-03-28 | Silicon Laboratories Inc. | High-speed Gm-C tuning |
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US7253707B2 (en) * | 2005-02-02 | 2007-08-07 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Tunable active inductor |
US8242863B2 (en) * | 2008-08-15 | 2012-08-14 | Infineon Technologies Ag | Active inductance for very high frequencies based on CMOS inverters |
US8365703B2 (en) * | 2010-01-22 | 2013-02-05 | Continental Automotive Systems Us, Inc. | Switch-mode synthetic power inductor |
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US8878636B2 (en) * | 2011-08-09 | 2014-11-04 | Analog Devices, Inc. | Techniques for developing a negative impedance |
DE102014008990B4 (de) | 2014-06-13 | 2016-11-10 | Dietmar Dreyer | Halbleiterverstärker zur Speicherung von elektrischer Energie auf der Basis eines generierten Schwingkreises |
US9548721B1 (en) * | 2015-11-24 | 2017-01-17 | King Fahd University Of Petroleum And Minerals | Floating immittance emulator |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH0821832B2 (ja) * | 1988-02-15 | 1996-03-04 | 松下電器産業株式会社 | ジャイレータ回路を用いたリアクタンス回路 |
US5093642A (en) * | 1990-06-04 | 1992-03-03 | Motorola, Inc. | Solid state mutually coupled inductor |
US5185581A (en) * | 1992-03-26 | 1993-02-09 | Northern Telecom Limited | Differential amplifier and high frequency resonant circuits constructed therefrom |
-
1994
- 1994-12-05 JP JP6329258A patent/JP2757799B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-12-01 US US08/566,022 patent/US5825265A/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-12-04 DE DE69525907T patent/DE69525907T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1995-12-04 TW TW084112892A patent/TW425744B/zh not_active IP Right Cessation
- 1995-12-04 KR KR1019950046342A patent/KR100195682B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1995-12-04 EP EP95119026A patent/EP0716506B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1995-12-05 CN CN95119055A patent/CN1066874C/zh not_active Expired - Fee Related
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KR100195682B1 (ko) | 1999-06-15 |
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CN1066874C (zh) | 2001-06-06 |
DE69525907T2 (de) | 2002-11-07 |
CN1131843A (zh) | 1996-09-25 |
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