JP2755875B2 - フラックス含有Alろう材の製造方法 - Google Patents

フラックス含有Alろう材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムまたはそ
の合金材のフラックスろう付に用いられるフラックス含
有Alろう材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウムまたはその合金材の
ろう付は、接合部にろう材を供給するとともに、フラッ
クス懸濁液を接合部に塗布しこの状態で加熱する、また
はフラックスをガス状にしてろう付炉の雰囲気中に供給
しつつ加熱することにより行われていた。しかしなが
ら、このようなフラックスろう付では、ろう材とフラッ
クスとを別々に接合部に供給しなければならないため
に、ろう付作業が面倒であること、フラックス使用量の
均一化が困難であること、過剰量のフラックスがろう付
品やろう付炉を汚染する等の問題点があった。そこで、
これらの問題点を解決するためにフラックスが含有され
た種々のAlろう材が本出願人によって開発された(例
えば、特願平3−346994号公報に記載のろう
材)。
【0003】前記フラックス含有Alろう材は、例えば
次のようにして製造されている。
【0004】先ず、ろう材成分およびフラックス成分で
あるAl粉末、Si粉末、Al−Si合金粉末、KF−
AlF共晶粉末等を粒度調整して、これらを所定割合
にて室温で良く混合攪拌する。そして、この混合粉末を
円筒形の缶体等からなる容器に充填し、熱間で容器内を
1mmHg以下で真空脱ガス後、プレス等により加熱圧粉し
たのち、この圧粉成形体を板状等の所要形状に押出成形
すれば、フラックス含有Alろう材が得られる。
【0005】ところが、従来は上記混合粉末を充填する
容器として、A1100,A3003等のアルミニウム
合金からなるものが使用されていたため、次のような欠
点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち、前述されたよう
なフラックス含有Alろう材の製造方法においては、混
合粉末を加熱圧粉すると圧粉体と容器とが圧着一体化さ
れた状態となるが、ろう材の材料組成と容器の材料組成
とが全く異なるために熱圧成形体を押出等する前に熱圧
成形体から容器を切削除去する工程が不可欠となってい
る。しかも、この工程が手間のかかる工程であることか
らフラックス含有Alろう材の生産性向上の妨げとなっ
ている。
【0007】本発明は、前記問題点を解決することを目
的として、製造工程を簡略化して生産性の向上を図るこ
とができるフラックス含有Alろう材の製造方法を提供
しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフラックス含有
Alろう材の製造方法は、前記目的を達成するために、
Alろう材成分粉末およびフラックス成分粉末が所定割
合で混合された混合粉末(2)を、その混合粉末(2)
またはフラックスを除いたAlろう材成分粉末と実質的
に同一の組成で形成された容器(1)に充填し、次いで
熱間においてこの充填された混合粉末(2)を加圧して
圧粉することにより、その混合粉末(2)の圧粉体を固
形化させるとともに前記容器(1)と実質的に一体化さ
せることを特徴とするものである。ただし、本発明にお
いて、容器(1)の組成が前記混合粉末またはフラック
スを除いたAlろう材成分粉末と実質的に同一とは、全
く同一の組成の他、Alに対して後述される範囲のSi
が配合されているもの、さらにこれらのAl−Si配合
物に後述される範囲のフラックス成分が配合されたもの
を含む意味である。
【0009】前記Alろう材成分には、AlおよびSi
の他に不可避不純物が含まれ、これらのろう材成分粉末
として、Al粉末およびSi粉末の混合物または所定割
合で形成されたAl−Si合金粉末を使用でき、さらに
これらを併用しても良い。AlおよびSiの配合割合は
ろう材として機能する限り特に限定されるものではない
が、前記混合粉末のうちのフラックス成分を除く合計配
合量に対してSi配合量が3wt%未満または15wt%を
超える場合は、製造されたろう材の液相線が高くなって
ろう付が困難となる。したがって、Si配合量は前記混
合粉末のうちのフラックス成分を除く合計配合量に対し
て3〜15wt%が好ましい。また、特に好ましいSi配
合量の範囲は6〜12wt%である。またさらに、Siの
他に、ろう材の強度向上のためにCuを混合させても良
い。Cuの配合量は、前記混合粉末のうちのフラックス
成分を除く合計配合量に対して0.05〜5wt%が好ま
しい。
【0010】前記フラックス成分の種類は特に限定され
るものではないが、非腐食性の点で弗化物系フラックス
が良い。弗化物系フラックスとしては、例えば45.8
%KF−54.2%AlFの共晶組成ないしはこれに
近い組成範囲を含んで実質的に錯体化された錯体混合
物、KAlF,KAlF,KAlFの錯体物
を用いれば良い。
【0011】前述されたようなAlろう材成分粉末およ
びフラックス成分粉末が使用される混合粉末において、
これらの配合割合は重量比で99.9:0.1〜70:
30の範囲に規定されなければならない。フラックス成
分が99.9:0.1よりも少なくなると十分なフラッ
クス効果が発現せずろう付が困難となり、一方70:3
0を超えてフラックスが多くなると両者を混合しての固
形化が困難となりろう材そのものの製造が困難となるか
らである。Alろう材成分粉末およびフラックス成分粉
末の好ましい配合割合は重量比で99.9:0.1〜8
5:15であり、特に好ましくは98:2〜90:10
である。
【0012】また、本発明においてAlろう材成分粉末
およびフラックス成分粉末の混合粉末を充填する容器の
成分組成は、必ずしも充填される混合粉末と全く同一で
ある必要はなく、AlおよびSiが前述された許容範囲
内で配合されたものでも、またこれらのAl−Si配合
物に前述された許容範囲のフラックス成分が配合された
ものでも良い。
【0013】前記Alろう材成分粉末およびフラックス
成分粉末は、これらの均一混合および製造されるろう材
組織の緻密化を図るために微粉砕しておくのが好まし
く、Al粉末は平均粒径44μm以下、Si粉末は平均
粒径5μm以下、フラックス粉末は平均粒径30μm以
下が好ましい。本発明においてはこれらの混合粉末が熱
間で圧粉されて固形化することによりフラックス含有A
lろう材が製造されるが、圧粉によってもろう材内部に
若干の空気が残留するために、一般に製造されるフラッ
クス含有Alろう材密度は各成分密度から計算される理
論値よりも小さくなる。製造されるフラックス含有Al
ろう材の密度は前記理論密度の90%以上必要であり、
90%未満では圧粉体が固形化しているものの、フラッ
クス含有Alろう材内部までポアが連通して脆いものと
なっている危険性があり、ろう付する接合部材に適した
形状への成形加工が困難となる。特に好ましいフラック
ス含有Alろう材の密度は理論値の95%以上である。
また、このような密度を確保するためには、前述のよう
な各材料粉末の粒度調整を行うとともに、圧粉時に真空
脱ガス後にプレスする等して圧粉体密度を高めることが
好ましい。
【0014】
【作用】本発明においては、容器(1)にAlろう材成
分粉末およびフラックス成分粉末が所定割合で混合され
た混合粉末(2)を充填し、熱間においてこの充填され
た混合粉末(2)を加圧して圧粉することにより、前記
混合粉末(2)の圧粉体を固形化し前記容器(1)と実
質的に一体化してフラックス含有Alろう材が製造され
る。前記容器(1)は前記混合粉末(2)またはAlろ
う材成分粉末と同一の組成で形成されているために、そ
の容器(1)もフラックス含有Alろう材として使用で
きる。したがって、製造されたフラックス含有Alろう
材をろう付する接合部材に適した形状に成形加工する際
に容器(1)を取り除く必要はなく、この容器(1)を
含めて成形加工に供することができる。
【0015】また、前記容器(1)をフラックス成分を
含まないAlろう材成分のみで形成した場合でも、接合
部材に適した形状に成形加工する際に容器(1)部分が
展延されて良好なフラックスろう付が達成できる程度に
均一なフラックス含有Alろう材組織となる。
【0016】
【実施例】次に、本発明フラックス含有Alろう材の製
造方法具体的一実施例について、図面を参照しつつ説明
する。
【0017】本実施例においては、Alろう材成分粉末
として平均粒径44μmのAl粉末および平均粒径5μ
mのSi粉末を使用し、フラックス成分粉末として平均
粒径16μmの45.8%KF−54.2%AlF
共晶粉末を使用した。これらの材料粉末を重量比で81
(Al):9(Si):10(フラックス)の割合で秤
取し、室温で混合攪拌して、各材料が所期のフラックス
含有Alろう材の組成割合で均一に混合された混合粉末
を調製した。この配合割合は、前記混合粉末におけるフ
ラックス成分を除く合計配合量、すなわちAlおよびS
iの合計量に対するSi配合量が10wt%に相当すると
ともに、前記混合粉末においてAlろう材成分粉末とフ
ラックス成分粉末との配合割合が重量比で90:10に
相当する。
【0018】先ず、前記と同じ配合割合のAl−Si合
金を使用して鋳造法により板材を作成し、さらに圧延加
工等により図1に示されるような外径3インチ×長さ2
00mmの円筒形の容器(1)を作成した。さらに、図2
に示されているように、この容器(1)に前記混合粉末
(2)を充填して満たした。
【0019】次いで、前記容器(1)を500℃の炉中
に配置し、炉内を1mmHg以下の真空にして充填された混
合粉末(2)を脱ガスした。さらに、480℃で熱間プ
レスを用いて最大圧力400トンにて熱圧成形すること
により、混合粉末(2)の圧粉体は固形化されるととも
に容器(1)と実質的に一体化されて、所期組成のフラ
ックス含有Alろう材を得た。なお、脱ガスおよびプレ
スにより固形化された圧粉体は高さ110mmとなった。
【0020】以上のような方法で製造されたフラックス
含有Alろう材を、容器(1)を除去することなく熱間
押出機により温度500℃で丸棒状に押出した後、この
押出材をA3003合金板からなる逆T形継手の接合部
に配置してN雰囲気中で600℃×10分加熱してろ
う付をおこなった。
【0021】ろう付後、ろう付部を観察したところ、十
分なフィレットが形成され、良好なろう付が行われてい
た。
【0022】次に、容器として上記と同じ組成のフラッ
クス含有圧粉体を圧延することにより製作したものを用
い、この容器に上記と同じ組成のろう材成分とフラック
ス成分との混合粉末を充填し、さらに同一条件で圧粉成
形したのち、容器を除去することなく押出して、丸棒状
のフラックス含有Alろう材とした。そして、このろう
材を用いて上記と同一条件でろう付を行ったところ、や
はり良好なろう付状態を呈するものであった。
【0023】
【発明の効果】本発明においては、所期組成のフラック
ス含有Alろう材の材料となるの混合粉末が、この混合
粉末またはこの混合粉末からフラックス成分を除いたろ
う材成分粉末と同一組成で形成された容器に充填され
て、熱間でこの容器と一体化するようにしてフラックス
含有Alろう材が製造される。その結果、製造された前
記一体物は容器を含めてフラックス含有Alろう材とし
て使用でき、ろう付される接合部材に適した形状に成形
加工する際にも容器部分を取り除く必要がなく、前記一
体物をそのまま成形加工に供することができる。したが
って、フラックス含有Alろう材の製造工程が簡略化さ
れ製造時間が短縮されるとともに、従来の製造方法では
廃棄していた容器部分をもフラックス含有Alろう材と
して使用でき、生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において使用する容器に斜視図
である。
【図2】本発明の実施例において混合粉末が充填された
容器の縦断面図である。
【符号の説明】
1…容器 2…混合粉末

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Alろう材成分粉末およびフラックス成
    分粉末が所定割合で混合された混合粉末(2)を、その
    混合粉末(2)またはフラックスを除いたAlろう材成
    分粉末と実質的に同一の組成で形成された容器(1)に
    充填し、次いで熱間においてこの充填された混合粉末
    (2)を加圧して圧粉することにより、その混合粉末
    (2)の圧粉体を固形化させるとともに前記容器(1)
    と実質的に一体化させることを特徴とするフラックス含
    有Alろう材の製造方法。
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