JP2504686B2 - ト―チろう付用フラックス含有Al合金ろう材 - Google Patents

ト―チろう付用フラックス含有Al合金ろう材

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JP2504686B2 JP8181793A JP8181793A JP2504686B2 JP 2504686 B2 JP2504686 B2 JP 2504686B2 JP 8181793 A JP8181793 A JP 8181793A JP 8181793 A JP8181793 A JP 8181793A JP 2504686 B2 JP2504686 B2 JP 2504686B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムまたはそ
の合金材のトーチろう付に用いられるトーチろう付用フ
ラックス含有Al合金ろう材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミニウムまたはその合金材
のトーチろう付は、Al−Si系合金ろう材を酸素−ア
セチレンバーナーにより加熱溶融させて接合部にろう材
を供給するが、接合部の酸化物を除去し良好なろう付を
行うためにはフラックスの併用が不可欠である。従来の
トーチろう付においては、加熱溶融されたろう材表面に
塩化物系フラックスを付着させてろう材を接合部に充填
することにより、フラックスを供給していた。。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述さ
れたような方法では、フラックスの供給が面倒であると
いう問題点や、供給量にばらつきが生じて、少なすぎる
場合はろう付不良となり、また多すぎる場合はろう付後
にフラックスが残留してろう付品を腐食させたり汚して
ろう付品の外観品質を低下させたりするため、ろう付後
の洗浄作業は不可欠であり、ろう付後の工程が面倒であ
るという問題点があった。
【0004】また、トーチを用いない一般のろう付では
非腐食性の弗化物系フラックスを用いてろう付後の洗浄
を省略することも行われているが、Al−Si系合金ろ
う材の融点が577℃程度であるのに対して弗化物系フ
ラックスの融点が540℃程度とあまり差がなく、加熱
したろう材の表面にフラックスを付着させることがこと
が極めて困難であるため、前述のようなトーチろう付法
には適用することができない。よしんば、従来のトーチ
ろう付法に弗化物フラックスを使用できたとしても、前
述のようなフラックス供給に要する手間の問題や、フラ
ックスの過少または過剰供給の問題は、依然として解決
され得ない。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを目的として、ろう付作業が簡単で、しかも弗化物系
フラックスも使用できるトーチろう付用フラックス含有
Al合金ろう材を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のトーチろう付用
フラックス含有Al合金ろう材は、前記目的を達成する
ために、ろう材成分としてのAl、Siおよびフラック
ス成分を含むとともに、そのろう材成分中のSi含有量
が5〜15wt%であり、かつそのろう材成分とフラック
ス成分とが重量比で95:5〜70:30の割合で配合
され、かつ密度が理論値の90%以上であることを特徴
とするものである。
【0007】前記ろう材成分には、主成分たるAlおよ
びSiの他に、ろう材の機能向上のために任意に添加さ
れる金属および不可避不純物が含まれていても良い。こ
のろう材成分におけるSi含有量が5wt%未満または1
5wt%を超える場合は、製造されたトーチろう付用フラ
ックス含有Al合金ろう材の液相線が高くなってろう付
が困難となる。したがって、Si含有量は前記ろう材成
分において5〜15wt%とする必要がある。また、特に
好ましいSi含有量の範囲は7〜12wt%である。
【0008】前記フラックスとしては弗化物系または塩
化物系のものを使用でき、特に限定されるものではない
が、非腐食性である点で弗化物系フラックスが良い。弗
化物系フラックスとしては、例えば45.8%KF−5
4.2%AlFの共晶組成ないしはこれに近い組成範
囲を含んで実質的に錯体化された錯体混合物、KAlF
,KAlF,KAlFの錯体物を用いれば良
い。
【0009】また、トーチろう付用フラックス含有Al
合金ろう材中のろう材成分およびフラックス成分の配合
割合は重量比で95:5〜70:30の範囲に規定され
なければならない。フラックス成分が95:5よりも少
なくなると、十分なフラックス効果が発現せずろうの濡
れが悪くろう付が困難となり、一方70:30を超えて
フラックスが多くなると、ろう材成分粉末およびフラッ
クス成分粉末を混合しての固形化が困難となりろう材そ
のものの製造が困難となるからである。ろう材成分およ
びフラックス成分の好ましい配合割合は重量比で90:
10〜75:25であり、特に好ましくは85:15〜
78:22である。
【0010】本発明に係るトーチろう付用フラックス含
有Al合金ろう材は、一般には、Al粉末、Si粉末等
のろう材成分粉末およびフラックス粉末を加えて混合
し、熱間プレス等により圧粉固化して製造されるが、通
常、ろう材の密度は内部空気の残留によりAl、Si、
フラックス等単体のそれぞれから計算される理論値より
も小さくなる。本発明においては、理論値に対して90
%以上であることを要する。トーチろう付用フラックス
含有Al合金ろう材の密度が90%未満では、前記材料
粉末が固化しているものの、内部までポア連通して脆い
ものとなっている危険性があり、線状や棒状等のトーチ
ろう付に適した形状への二次成形加工も困難で実際上ト
ーチろう付用フラックス含有Al合金ろう材として機能
に劣るものとなる。特に好ましくは、トーチろう付用フ
ラックス含有Al合金ろう材の密度はこれを理論値の9
5%以上とするのが良い。また、前記ろう材成分粉末お
よびフラックス成分粉末は、これらの均一混合およびろ
う材組織の緻密化を図るために微粉砕しておくのが好ま
しく、例えばAl粉末は平均粒径44μm以下、Si粉
末は平均粒径5μm以下、フラックス粉末は平均粒径3
0μm以下が好ましい。なお、このような方法でトーチ
ろう付用フラックス含有Al合金ろう材を製造する場
合、出発材料として必ずしもAl、Si等とを単体で用
いなければならないものではなく、Al−Si系合金粉
末を用いても良し、これらを併用しても良い。
【0011】
【作用】本発明のトーチろう付用フラックス含有Al合
金ろう材は、バーナーの熱によって溶融されると、ろう
材に含有されたフラックスも溶融されて接合部に供給さ
れるため、フラックスの作用により接合部の酸化物が除
去されてろう材が十分に充填される。しかも、接合部に
供給されるフラックス量は適正な一定量である。その結
果、接合部にフラックスを別途供給しなくても、良好な
ろう付が達成される。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係るトーチろう付用フラック
ス含有Al合金ろう材の具体的一実施例について、図面
を参照しつつ説明する。
【0013】本実施例においては、ろう材成分として平
均粒径44μmのAl粉末および、平均粒径1μmのS
i粉末、フラックス成分として平均粒径15μmの4
5.8%KF−54.2%AlFの共晶粉末を使用し
た。
【0014】まず、これらの材料粉末を表1に示す割合
で秤取し、室温で混合攪拌して、各材料が所期のトーチ
ろう付用フラックス含有Al合金ろう材の組成割合で均
一に混合された混合粉末を調製した。一方、各ろう材成
分と同じ組成のAl−Si合金からなる板材により、図
1に示されるような外径3インチ×長さ200mmの円筒
形の容器(1)を作成した。
【0015】次いで、図2に示されているように、前記
容器(1)に前記混合粉末(2)を充填したのち、容器
(1)を500℃の炉中に配置し、炉内を1mmHg以下の
真空にして脱ガスした。さらに、480℃で熱間プレス
を用いて最大圧力400トンにて熱圧成形することによ
り、混合粉末(2)の圧粉体は固形化されるとともに容
器(1)と実質的に一体化されて、所期組成のろう材を
得た。なお、脱ガスおよびプレスにより固形化された圧
粉体は高さ110mmとなった。
【0016】次いで、このろう材を、容器(1)を除去
することなく熱間押出機により温度500℃で厚さ1.
9mm×幅4.6mmの線状に押出成形し、トーチろう付用
フラックス含有Al合金ろう材を得た。
【0017】これらのトーチろう付用フラックス含有A
l合金ろう材につき、押出成形性およびろう付性につい
て、次の方法により評価した。
【0018】(押出成形性)線状に押出したときの状況
を観察した。
【0019】○…良好に押出せた。
【0020】×…押出時に割れが発生した。
【0021】なお、押出成形性が良好であったトーチろ
う付用フラックス含有Al合金ろう材の密度は、いずれ
も各材料から計算された理論密度の98%以上であっ
た。
【0022】(ろう付性)押出成形性が良好であったト
ーチろう付用フラックス含有Al合金ろう材につき、酸
素−アセチレンバーナーを使用したトーチろう付によ
り、7N01Al合金からなる直径22mmの六角形ユニ
オンねじとA1100Al合金からなる幅22mm×高さ
5mmの偏平チューブとのろう付実験を行った。そして、
その接合部の状態を観察して評価した。
【0023】これらの評価結果を表1に併せて示す。
【0024】
【表1】 表1の結果から明らかなように、本発明品のろう材N
o.3、4、7、8、はいずれもろう付性に優れるもの
であった。これらに対して、過剰にフラックス成分を配
合した比較品ろう材No.5、9は線材への押出成形時
に割れてしまい、ろう付性を評価するに至らなかった。
また、Si量の少ない比較品ろう材No.1はろう材の
溶融が不十分でフィレットが形成されず、Si量の過剰
な比較品ろう材No.10は濡れが不良が発生し、いず
れもろう付が不可能であった。また、フラックス成分量
の少ない比較品ろう材No.2、6は、部分的に濡れ不
良が発生し、ろう付不良であった。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明のトーチろう付用
フラックス含有Al合金ろう材は、ろう材成分としての
Al、Siおよびフラックス成分を含むとともに、その
ろう材成分中のSi含有量が5〜15wt%であり、かつ
そのろう材成分とフラックス成分とが重量比で95:5
〜70:30の割合で配合され、かつ密度が理論値の9
0%以上とされたものであるから、ろう付の際には接合
部にろう材成分とともにフラックスも同時に供給される
ため、フラックスを別途供給する必要がなく、ろう作業
を大幅に簡略化できる。しかも、接合部には常に適正量
のフラックスが供給されるため、フラックスの過少供給
によるろう付不良のおそれもなくなり、また過剰供給に
よる残留フラックスに起因するろう付品の外観品質の低
下を改善でき、ろう付後の洗浄作業も殆ど必要なくな
る。
【0026】また、ろう材の製造時にフラックスを混入
させるため、塩化物系フラックスは勿論のこと、従来の
トーチろう付法では使用できなかった弗化物系フラック
スも使用できるようになり、母材に応じたフラックスを
幅広く選択することができる。また、弗化物系フラック
スを使用した場合には、塩化物系フラックス使用時に必
要であった腐食防止を目的とするろう付後の洗浄も省略
することができる。なお、母材の種類によって特に塩化
物系フラックスを使用する必要がある場合でも、フラッ
クスが過剰に供給されることがないため、ろう付後の洗
浄作業も最小限の手間で済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、トーチろう付用フラ
ックス含有Al合金ろう材の製造に使用される容器の斜
視図である。
【図2】本発明の実施例において混合粉末が充填された
の容器の縦断面図である。
【符号の説明】
1…容器 2…混合粉末

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ろう材成分としてのAl、Siおよびフ
    ラックス成分を含むとともに、そのろう材成分中のSi
    含有量が5〜15wt%であり、かつそのろう材成分とフ
    ラックス成分とが重量比で95:5〜70:30の割合
    で配合され、かつ密度が理論値の90%以上であること
    を特徴とするトーチろう付用フラックス含有Al合金ろ
    う材。
JP8181793A 1993-04-08 1993-04-08 ト―チろう付用フラックス含有Al合金ろう材 Expired - Fee Related JP2504686B2 (ja)

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JPH06285670A JPH06285670A (ja) 1994-10-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6164517A (en) 1998-10-19 2000-12-26 Sun Kwang Brazing Filler Metal Co., Ltd. Seamless, ring-shaped brazing material and method for producing same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6164517A (en) 1998-10-19 2000-12-26 Sun Kwang Brazing Filler Metal Co., Ltd. Seamless, ring-shaped brazing material and method for producing same

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