JP2750829B2 - 洗浄装置システム - Google Patents
洗浄装置システムInfo
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- JP2750829B2 JP2750829B2 JP7079563A JP7956395A JP2750829B2 JP 2750829 B2 JP2750829 B2 JP 2750829B2 JP 7079563 A JP7079563 A JP 7079563A JP 7956395 A JP7956395 A JP 7956395A JP 2750829 B2 JP2750829 B2 JP 2750829B2
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- Japan
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- cleaning
- cleaning agent
- boiling
- water
- flash
- Prior art date
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
- C23G1/00—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
- C23G1/36—Regeneration of waste pickling liquors
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、半田付け用のフラッ
クスなどが付着した電子部品や機械部品などを炭化水素
系の洗浄剤で洗浄するための洗浄装置システムに関す
る。
クスなどが付着した電子部品や機械部品などを炭化水素
系の洗浄剤で洗浄するための洗浄装置システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電子部品や機械部品などを洗浄するための工業用洗浄剤
としては、フロン系洗浄剤やトリクロロエタンなどの塩
素系溶剤が用いられてきた。しかし、これらの工業用洗
浄剤には、オゾン層の破壊や地下水の汚染、あるいは作
業環境の悪化などを引き起こすという問題点があり、そ
の使用が規制されつつある。
電子部品や機械部品などを洗浄するための工業用洗浄剤
としては、フロン系洗浄剤やトリクロロエタンなどの塩
素系溶剤が用いられてきた。しかし、これらの工業用洗
浄剤には、オゾン層の破壊や地下水の汚染、あるいは作
業環境の悪化などを引き起こすという問題点があり、そ
の使用が規制されつつある。
【0003】そのため、フロン系洗浄剤やトリクロロエ
タンなどの塩素系溶剤以外の洗浄剤として、炭化水素系
の洗浄剤を用いて洗浄を行う方法が提案されている。
タンなどの塩素系溶剤以外の洗浄剤として、炭化水素系
の洗浄剤を用いて洗浄を行う方法が提案されている。
【0004】ところで、半田付け工程で使用されるフラ
ックスなどの付着した被洗浄物を炭化水素系の洗浄剤を
用いて洗浄する場合、通常は、炭化水素系の洗浄剤に動
植物油脂を添加した洗浄剤や、鎖式アルコール系溶剤、
芳香族化合物系溶剤などを添加した洗浄剤(以下これら
の洗浄剤を、単に「炭化水素系の洗浄剤」という)が用
いられている。
ックスなどの付着した被洗浄物を炭化水素系の洗浄剤を
用いて洗浄する場合、通常は、炭化水素系の洗浄剤に動
植物油脂を添加した洗浄剤や、鎖式アルコール系溶剤、
芳香族化合物系溶剤などを添加した洗浄剤(以下これら
の洗浄剤を、単に「炭化水素系の洗浄剤」という)が用
いられている。
【0005】この炭化水素系の洗浄剤を用いて半田付け
用のフラックスなどが付着した被洗浄物の洗浄を行った
場合、洗浄剤中に水分などの低沸点汚れ成分、加工油な
どの高沸点汚れ成分、フラックスの構成成分であるロジ
ン、有機アミン、塩酸(HCl)、臭化水素(HBr)
などのフラックスに起因する汚れ成分、洗浄剤の分解な
どにより生成する酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸及
びこれらの有機酸と洗浄剤中のCuなどの金属成分とが
反応して生成する有機酸の金属塩などが汚れ成分として
洗浄剤中に蓄積される。そして、これらの汚れ成分が洗
浄剤中に蓄積されてくると洗浄効率が低下するという問
題点があり、また、有機酸の金属塩などが洗浄剤の分解
を促進させるという問題点がある。
用のフラックスなどが付着した被洗浄物の洗浄を行った
場合、洗浄剤中に水分などの低沸点汚れ成分、加工油な
どの高沸点汚れ成分、フラックスの構成成分であるロジ
ン、有機アミン、塩酸(HCl)、臭化水素(HBr)
などのフラックスに起因する汚れ成分、洗浄剤の分解な
どにより生成する酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸及
びこれらの有機酸と洗浄剤中のCuなどの金属成分とが
反応して生成する有機酸の金属塩などが汚れ成分として
洗浄剤中に蓄積される。そして、これらの汚れ成分が洗
浄剤中に蓄積されてくると洗浄効率が低下するという問
題点があり、また、有機酸の金属塩などが洗浄剤の分解
を促進させるという問題点がある。
【0006】そこで、これらの汚れ成分(低沸点汚れ成
分、高沸点汚れ成分、フラックスに起因する汚れ成分、
有機酸の金属塩など)を分離して洗浄剤を再生(精製)
する方法として、洗浄剤を蒸留する方法が提案、実施さ
れている。
分、高沸点汚れ成分、フラックスに起因する汚れ成分、
有機酸の金属塩など)を分離して洗浄剤を再生(精製)
する方法として、洗浄剤を蒸留する方法が提案、実施さ
れている。
【0007】しかし、水分や油分などの汚れ成分を効率
よく分離することは必ずしも容易ではなく、特に、例え
ば、水とのエマルジョンを生成するような加工油などが
洗浄剤中に混入している場合、低沸点汚れ成分である水
分を効率よく除去することは困難である。
よく分離することは必ずしも容易ではなく、特に、例え
ば、水とのエマルジョンを生成するような加工油などが
洗浄剤中に混入している場合、低沸点汚れ成分である水
分を効率よく除去することは困難である。
【0008】また、フラックスに起因する汚れ成分であ
るHClやHBrなどは、蒸留工程で洗浄剤とともに留
出するため、分離することが困難である。そして、HC
lやHBrなどが混入した再生洗浄剤が循環使用される
と、洗浄後の被洗浄物の表面にHClやHBrを含む洗
浄剤が付着し、被洗浄物を腐食させるという問題点があ
る。
るHClやHBrなどは、蒸留工程で洗浄剤とともに留
出するため、分離することが困難である。そして、HC
lやHBrなどが混入した再生洗浄剤が循環使用される
と、洗浄後の被洗浄物の表面にHClやHBrを含む洗
浄剤が付着し、被洗浄物を腐食させるという問題点があ
る。
【0009】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、フラックスなどが付着した被洗浄物を炭化水素系
の洗浄剤を用いて、連続的に安定した洗浄を行うことが
可能な洗浄装置システムを提供することを目的とする。
あり、フラックスなどが付着した被洗浄物を炭化水素系
の洗浄剤を用いて、連続的に安定した洗浄を行うことが
可能な洗浄装置システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明の洗浄装置システムは、フラックスなどが
付着した被洗浄物を炭化水素系の洗浄剤で洗浄するため
の洗浄装置システムであって、 (a)フラックスなどが付着した被洗浄物を炭化水素系
の洗浄剤で洗浄する洗浄装置と、 (b) 洗浄工程で使用された洗浄剤を、下記フラッシュ
缶の操作真空度における水の沸点より20〜40℃高
く、かつ125℃以下の所定の温度に加熱する予熱器
と、予熱器において所定の温度に加熱された洗浄剤を真
空にさらしてフラッシュさせ、低沸点汚れ成分を蒸発さ
せて分離するフラッシュ缶と、フラッシュ缶において低
沸点汚れ成分が分離された洗浄剤を蒸留し、洗浄剤と高
沸点汚れ成分とを分離する蒸留器と、蒸留器において蒸
留分離された洗浄剤中の水溶性汚れ成分を分離する、イ
オン交換繊維を用いた水溶性汚れ成分分離手段とを具備
する洗浄剤再生装置 とを組み合わせ、洗浄装置において
使用された洗浄剤を所定の割合で洗浄剤再生装置に導い
て洗 浄剤の再生を行い、再生された洗浄剤を洗浄装置に
循環することにより、洗浄装置における洗浄剤の清浄度
を所定の範囲に維持するようにしたことを特徴としてい
る。
に、本願発明の洗浄装置システムは、フラックスなどが
付着した被洗浄物を炭化水素系の洗浄剤で洗浄するため
の洗浄装置システムであって、 (a)フラックスなどが付着した被洗浄物を炭化水素系
の洗浄剤で洗浄する洗浄装置と、 (b) 洗浄工程で使用された洗浄剤を、下記フラッシュ
缶の操作真空度における水の沸点より20〜40℃高
く、かつ125℃以下の所定の温度に加熱する予熱器
と、予熱器において所定の温度に加熱された洗浄剤を真
空にさらしてフラッシュさせ、低沸点汚れ成分を蒸発さ
せて分離するフラッシュ缶と、フラッシュ缶において低
沸点汚れ成分が分離された洗浄剤を蒸留し、洗浄剤と高
沸点汚れ成分とを分離する蒸留器と、蒸留器において蒸
留分離された洗浄剤中の水溶性汚れ成分を分離する、イ
オン交換繊維を用いた水溶性汚れ成分分離手段とを具備
する洗浄剤再生装置 とを組み合わせ、洗浄装置において
使用された洗浄剤を所定の割合で洗浄剤再生装置に導い
て洗 浄剤の再生を行い、再生された洗浄剤を洗浄装置に
循環することにより、洗浄装置における洗浄剤の清浄度
を所定の範囲に維持するようにしたことを特徴としてい
る。
【0011】
【作用】本願発明の洗浄装置システムにおいては、洗浄
装置で用いられた汚れ成分を含む洗浄剤が、洗浄剤再生
装置の予熱器においてフラッシュ缶の操作真空度におけ
る水の沸点より10℃以上高く、かつ洗浄剤の沸点より
低い所定の温度に加熱され、フラッシュ缶に送られて真
空にさらされることにより、効率よくフラッシュして、
低沸点汚れ成分が蒸発、分離される。
装置で用いられた汚れ成分を含む洗浄剤が、洗浄剤再生
装置の予熱器においてフラッシュ缶の操作真空度におけ
る水の沸点より10℃以上高く、かつ洗浄剤の沸点より
低い所定の温度に加熱され、フラッシュ缶に送られて真
空にさらされることにより、効率よくフラッシュして、
低沸点汚れ成分が蒸発、分離される。
【0012】さらに、フラッシュ缶において低沸点汚れ
成分が分離された洗浄剤が蒸留器に導かれて蒸留される
ことにより、高沸点汚れ成分を含まない清浄な洗浄剤が
留分として効率よく回収されるとともに、例えばロジン
などの高沸点汚れ成分を高い含有率で含む洗浄剤が釜残
として分離される。
成分が分離された洗浄剤が蒸留器に導かれて蒸留される
ことにより、高沸点汚れ成分を含まない清浄な洗浄剤が
留分として効率よく回収されるとともに、例えばロジン
などの高沸点汚れ成分を高い含有率で含む洗浄剤が釜残
として分離される。
【0013】そして、上記のようにして低沸点汚れ成分
及び高沸点汚れ成分の除去された洗浄剤が、水溶性汚れ
成分分離手段において、イオン交換繊維と接触すること
により、洗浄剤中の水溶性汚れ成分(例えばHClやH
Br、あるいは酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸、さ
らにはこれらの有機酸の金属塩など)が効率よく分離さ
れる。なお、イオン交換繊維はその表面積が大きいこと
などの理由から通常のイオン交換樹脂に比べてイオン交
換速度が大きいという特徴を有しており、効率よくイオ
ン交換を行うことが可能である。
及び高沸点汚れ成分の除去された洗浄剤が、水溶性汚れ
成分分離手段において、イオン交換繊維と接触すること
により、洗浄剤中の水溶性汚れ成分(例えばHClやH
Br、あるいは酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸、さ
らにはこれらの有機酸の金属塩など)が効率よく分離さ
れる。なお、イオン交換繊維はその表面積が大きいこと
などの理由から通常のイオン交換樹脂に比べてイオン交
換速度が大きいという特徴を有しており、効率よくイオ
ン交換を行うことが可能である。
【0014】したがって、低沸点汚れ成分、高沸点汚れ
成分及びフラックスに起因する汚れ成分などの種々の汚
れ成分を効率よく除去して清浄な洗浄剤を回収すること
が可能になる。
成分及びフラックスに起因する汚れ成分などの種々の汚
れ成分を効率よく除去して清浄な洗浄剤を回収すること
が可能になる。
【0015】そして、フラックスなどが付着した被洗浄
物を炭化水素系の洗浄剤で洗浄する洗浄装置と、上記の
洗浄剤再生装置とが組み合わされた本願発明の洗浄装置
システムにおいては、洗浄装置において使用された洗浄
剤が、所定の割合で洗浄剤再生装置に送られて再生され
るとともに、再生された洗浄剤が所定の割合で洗浄装置
に循環されるため、洗浄装置における洗浄剤の清浄度が
所定の範囲に維持され、被洗浄物を連続して安定的に効
率よく洗浄することが可能になる。また、予熱器におい
て、洗浄剤を、フラッシュ缶の操作真空度における水の
沸点より20〜40℃高く、かつ、125℃以下の温度
に加熱するようにしてるので、フラッシュ缶において、
効率よく低沸点汚れ成分を蒸発、分離することが可能に
なるとともに、最高加熱温度が125℃以下の温度に抑
えられるため、洗浄剤の熱分解を抑制することが可能に
なるばかりでなく、放熱などによる熱のロスが過度に大
きくなることを防止できるようになり、本願発明をより
実効あらしめることができる。
物を炭化水素系の洗浄剤で洗浄する洗浄装置と、上記の
洗浄剤再生装置とが組み合わされた本願発明の洗浄装置
システムにおいては、洗浄装置において使用された洗浄
剤が、所定の割合で洗浄剤再生装置に送られて再生され
るとともに、再生された洗浄剤が所定の割合で洗浄装置
に循環されるため、洗浄装置における洗浄剤の清浄度が
所定の範囲に維持され、被洗浄物を連続して安定的に効
率よく洗浄することが可能になる。また、予熱器におい
て、洗浄剤を、フラッシュ缶の操作真空度における水の
沸点より20〜40℃高く、かつ、125℃以下の温度
に加熱するようにしてるので、フラッシュ缶において、
効率よく低沸点汚れ成分を蒸発、分離することが可能に
なるとともに、最高加熱温度が125℃以下の温度に抑
えられるため、洗浄剤の熱分解を抑制することが可能に
なるばかりでなく、放熱などによる熱のロスが過度に大
きくなることを防止できるようになり、本願発明をより
実効あらしめることができる。
【0016】
【実施例】以下、本願発明の実施例を示して、その特徴
とするところをさらに詳しく説明する。
とするところをさらに詳しく説明する。
【0017】図1は、本願発明の一実施例にかかる洗浄
剤再生装置と洗浄装置を組み合わせてなる洗浄装置シス
テムの構成を示す図である。
剤再生装置と洗浄装置を組み合わせてなる洗浄装置シス
テムの構成を示す図である。
【0018】この実施例の洗浄装置システムは、例えば
半田付け工程などで使用されたフラックスが付着した電
子部品を洗浄するための洗浄装置システムであり、洗浄
装置Aと洗浄装置Aで使用された洗浄剤を再生するため
の洗浄剤再生装置Bを組み合わせることにより構成され
ている。
半田付け工程などで使用されたフラックスが付着した電
子部品を洗浄するための洗浄装置システムであり、洗浄
装置Aと洗浄装置Aで使用された洗浄剤を再生するため
の洗浄剤再生装置Bを組み合わせることにより構成され
ている。
【0019】この実施例において、洗浄装置Aは、フラ
ックスの付着した被洗浄物の洗浄を行う洗浄槽1、洗浄
槽1内の洗浄剤を循環させるための循環ライン2及び循
環ライン2の途中に挿入された循環ポンプ3、及び補充
すべき洗浄剤を入れる補充槽4を備えて構成されてい
る。なお、循環ライン2には、洗浄剤を洗浄剤再生装置
Bに送るための送液ライン32が接続されている。な
お、洗浄装置の構成はこれに限られるものではなく、そ
の他の種々の構成とすることが可能である。
ックスの付着した被洗浄物の洗浄を行う洗浄槽1、洗浄
槽1内の洗浄剤を循環させるための循環ライン2及び循
環ライン2の途中に挿入された循環ポンプ3、及び補充
すべき洗浄剤を入れる補充槽4を備えて構成されてい
る。なお、循環ライン2には、洗浄剤を洗浄剤再生装置
Bに送るための送液ライン32が接続されている。な
お、洗浄装置の構成はこれに限られるものではなく、そ
の他の種々の構成とすることが可能である。
【0020】一方、洗浄剤再生装置Bは、上記洗浄装置
Aの循環ライン2から抜き出された、水分などの低沸点
汚れ成分、油分などの高沸点汚れ成分、及びフラックス
に起因するロジン、有機アミン、HCl、HBrなどの
汚れ成分、洗浄剤の分解などにより生成する酢酸、ギ
酸、シュウ酸などの有機酸及びこれらの有機酸と洗浄剤
中のCuなどの金属成分とが反応して生成する有機酸の
金属塩などを汚れ成分として含む炭化水素系の洗浄剤を
所定の温度に加熱する予熱器11と、予熱器11で所定
の温度に加熱された洗浄剤を真空にさらしてフラッシュ
させ、低沸点汚れ成分を蒸発させて分離するフラッシュ
缶12と、フラッシュ缶12において低沸点汚れ成分が
分離された洗浄剤を蒸留し、洗浄剤と高沸点汚れ成分と
を分離する蒸留器13と、蒸留器13において蒸留分離
された洗浄剤中の水溶性汚れ成分を分離する水溶性汚れ
成分分離手段10とを備えて構成されている。
Aの循環ライン2から抜き出された、水分などの低沸点
汚れ成分、油分などの高沸点汚れ成分、及びフラックス
に起因するロジン、有機アミン、HCl、HBrなどの
汚れ成分、洗浄剤の分解などにより生成する酢酸、ギ
酸、シュウ酸などの有機酸及びこれらの有機酸と洗浄剤
中のCuなどの金属成分とが反応して生成する有機酸の
金属塩などを汚れ成分として含む炭化水素系の洗浄剤を
所定の温度に加熱する予熱器11と、予熱器11で所定
の温度に加熱された洗浄剤を真空にさらしてフラッシュ
させ、低沸点汚れ成分を蒸発させて分離するフラッシュ
缶12と、フラッシュ缶12において低沸点汚れ成分が
分離された洗浄剤を蒸留し、洗浄剤と高沸点汚れ成分と
を分離する蒸留器13と、蒸留器13において蒸留分離
された洗浄剤中の水溶性汚れ成分を分離する水溶性汚れ
成分分離手段10とを備えて構成されている。
【0021】そして、水溶性汚れ成分分離手段10は、
例えば、図2に示すように、イオン交換繊維(この実施
例では東洋紡(株)製の弱酸型のイオン交換繊維「N−
20」(商品名)を使用)を筒状に成形してなるイオン
交換繊維構造体10aをケース10b内に配設すること
により形成されており、洗浄剤をイオン交換繊維構造体
10aの外側から内側に通過させることにより、洗浄剤
中の水溶性汚れ成分をイオン交換繊維構造体10aと接
触させて分離するように構成されている。なお、水溶性
汚れ成分分離手段10の構成はこれに限られるものでは
なく、イオン交換繊維と洗浄剤を確実に接触させること
が可能な種々の構成とすることが可能であり、例えば、
洗浄剤をイオン交換繊維構造体10aの内側から外側に
通過させるように構成してもよく、さらにその他の構成
とすることも可能である。
例えば、図2に示すように、イオン交換繊維(この実施
例では東洋紡(株)製の弱酸型のイオン交換繊維「N−
20」(商品名)を使用)を筒状に成形してなるイオン
交換繊維構造体10aをケース10b内に配設すること
により形成されており、洗浄剤をイオン交換繊維構造体
10aの外側から内側に通過させることにより、洗浄剤
中の水溶性汚れ成分をイオン交換繊維構造体10aと接
触させて分離するように構成されている。なお、水溶性
汚れ成分分離手段10の構成はこれに限られるものでは
なく、イオン交換繊維と洗浄剤を確実に接触させること
が可能な種々の構成とすることが可能であり、例えば、
洗浄剤をイオン交換繊維構造体10aの内側から外側に
通過させるように構成してもよく、さらにその他の構成
とすることも可能である。
【0022】また、予熱器11は、内部に配設されたコ
イル14にスチームを供給することにより洗浄剤を所定
の温度に加熱することができるように構成されている。
イル14にスチームを供給することにより洗浄剤を所定
の温度に加熱することができるように構成されている。
【0023】さらに、フラッシュ缶12は、真空ポンプ
15によって吸引することにより所定の真空度とするこ
とができるように構成されている。また、真空ライン1
6の、真空ポンプ15の手前側にはベントコンデンサ1
7が配設されており、さらにベントコンデンサ17で凝
縮した低沸点廃液を抜き出すための低沸点廃液ライン2
8には、凝縮した低沸点廃液を留めるための低沸点廃液
ポット29が配設されている。
15によって吸引することにより所定の真空度とするこ
とができるように構成されている。また、真空ライン1
6の、真空ポンプ15の手前側にはベントコンデンサ1
7が配設されており、さらにベントコンデンサ17で凝
縮した低沸点廃液を抜き出すための低沸点廃液ライン2
8には、凝縮した低沸点廃液を留めるための低沸点廃液
ポット29が配設されている。
【0024】また、蒸留器13は、薄膜流下式の加熱缶
18、蒸発した洗浄剤蒸気に同伴する飛沫を分離するた
めの飛沫分離器19、加熱缶18の下側に配設された蒸
発缶20、蒸発缶20内の洗浄剤を加熱缶18に循環供
給するための循環供給ライン21、循環供給ライン21
に配設された循環供給ポンプ22などを備えて構成され
ている。
18、蒸発した洗浄剤蒸気に同伴する飛沫を分離するた
めの飛沫分離器19、加熱缶18の下側に配設された蒸
発缶20、蒸発缶20内の洗浄剤を加熱缶18に循環供
給するための循環供給ライン21、循環供給ライン21
に配設された循環供給ポンプ22などを備えて構成され
ている。
【0025】なお、飛沫分離器19は、筒状部23に充
填材24を所定の高さだけ充填することにより形成され
ており、所定の割合で還流させることにより、飛沫分離
器19において理論段数が5段程度の精留効果が得られ
るように構成されている。
填材24を所定の高さだけ充填することにより形成され
ており、所定の割合で還流させることにより、飛沫分離
器19において理論段数が5段程度の精留効果が得られ
るように構成されている。
【0026】そして、飛沫分離器19の下流側には、飛
沫分離器19を通過した洗浄剤蒸気を冷却して凝縮させ
るためのコンデンサ25が配設されている。
沫分離器19を通過した洗浄剤蒸気を冷却して凝縮させ
るためのコンデンサ25が配設されている。
【0027】さらに、コンデンサ25で凝縮した凝縮液
(高沸点汚れ成分が分離された洗浄剤)を水溶性汚れ成
分分離手段10に送るための留出液ライン26には、留
出液ポンプ27が配設されている。
(高沸点汚れ成分が分離された洗浄剤)を水溶性汚れ成
分分離手段10に送るための留出液ライン26には、留
出液ポンプ27が配設されている。
【0028】また、蒸発缶20には、内部に残った高沸
点汚れ成分を高い割合で含む洗浄剤を排出するための高
沸点廃液ライン30が接続されており、この高沸点廃液
ライン30には、高沸点廃液を留める高沸点廃液ポット
31が配設されている。
点汚れ成分を高い割合で含む洗浄剤を排出するための高
沸点廃液ライン30が接続されており、この高沸点廃液
ライン30には、高沸点廃液を留める高沸点廃液ポット
31が配設されている。
【0029】上記のように構成された洗浄装置システム
においては、洗浄装置Aによりフラックスの付着した被
洗浄物が洗浄されるとともに、洗浄に使用された洗浄剤
が送液ライン32を経て所定の割合で連続的に洗浄剤再
生装置Bの予熱器11に供給され、所定の温度に加熱さ
れる。予熱器11における洗浄剤の加熱温度は、フラッ
シュ缶12において水などの低沸点汚れ成分を効率よく
蒸発させる見地から、フラッシュ缶12の操作真空度に
おける水の沸点より10℃以上高く、かつ洗浄剤の沸点
より低い所定の温度に加熱することが好ましく、通常
は、フラッシュ缶12の操作真空度における水の沸点よ
り20〜40℃高い温度に加熱することがより好まし
い。さらに、上記の温度範囲内において洗浄剤や汚れ成
分の分解が著しくなるような場合には、該分解が著しく
なる温度より低い温度に加熱して、熱分解を抑制するこ
とが好ましい。また、予熱器11における加熱温度は、
他の条件が許せば125℃以下とすることが好ましい。
においては、洗浄装置Aによりフラックスの付着した被
洗浄物が洗浄されるとともに、洗浄に使用された洗浄剤
が送液ライン32を経て所定の割合で連続的に洗浄剤再
生装置Bの予熱器11に供給され、所定の温度に加熱さ
れる。予熱器11における洗浄剤の加熱温度は、フラッ
シュ缶12において水などの低沸点汚れ成分を効率よく
蒸発させる見地から、フラッシュ缶12の操作真空度に
おける水の沸点より10℃以上高く、かつ洗浄剤の沸点
より低い所定の温度に加熱することが好ましく、通常
は、フラッシュ缶12の操作真空度における水の沸点よ
り20〜40℃高い温度に加熱することがより好まし
い。さらに、上記の温度範囲内において洗浄剤や汚れ成
分の分解が著しくなるような場合には、該分解が著しく
なる温度より低い温度に加熱して、熱分解を抑制するこ
とが好ましい。また、予熱器11における加熱温度は、
他の条件が許せば125℃以下とすることが好ましい。
【0030】そして、予熱器11で所定の温度にまで加
熱された洗浄剤は、フラッシュ缶12に供給され、所定
の真空にさらされてフラッシュすることにより、低沸点
汚れ成分が効率よく蒸発、分離される。
熱された洗浄剤は、フラッシュ缶12に供給され、所定
の真空にさらされてフラッシュすることにより、低沸点
汚れ成分が効率よく蒸発、分離される。
【0031】また、フラッシュ缶12において低沸点汚
れ成分が分離された洗浄剤は、蒸留器13に送られて蒸
留され、例えばロジンなどの高沸点汚れ成分が釜残(高
沸点汚れ成分を高い割合で含む洗浄剤)として分離され
る。なお、この実施例では、蒸留器13の加熱缶18と
して、薄膜流下式の加熱缶が用いられているため、洗浄
剤や汚れ成分への熱影響が抑制され、熱分解や熱分解の
発生による好ましくない物質の発生を効率よく防止する
ことができる。また、蒸発した洗浄剤蒸気に同伴する飛
沫を分離するための飛沫分離器19が設けられているた
め、飛沫に由来する高沸点汚れ成分の留分への混入を防
止することができる。
れ成分が分離された洗浄剤は、蒸留器13に送られて蒸
留され、例えばロジンなどの高沸点汚れ成分が釜残(高
沸点汚れ成分を高い割合で含む洗浄剤)として分離され
る。なお、この実施例では、蒸留器13の加熱缶18と
して、薄膜流下式の加熱缶が用いられているため、洗浄
剤や汚れ成分への熱影響が抑制され、熱分解や熱分解の
発生による好ましくない物質の発生を効率よく防止する
ことができる。また、蒸発した洗浄剤蒸気に同伴する飛
沫を分離するための飛沫分離器19が設けられているた
め、飛沫に由来する高沸点汚れ成分の留分への混入を防
止することができる。
【0032】そして、蒸留器13で高沸点汚れ成分が分
離された洗浄剤は、水溶性汚れ成分分離手段10に送ら
れ、イオン交換繊維からなる筒状のイオン交換繊維構造
体10aと接触することにより、水溶性汚れ成分(フラ
ックスに起因するHClやHBr、洗浄剤の分解などに
より生成する酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸及びこ
れらの有機酸と洗浄剤中のCuなどの金属成分とが反応
して生成する有機酸の金属塩など)がイオン交換繊維に
吸着され、洗浄剤から分離される。なお、この水溶性汚
れ成分分離工程において、水溶性汚れ成分は、通常、そ
の99%以上が分離される。
離された洗浄剤は、水溶性汚れ成分分離手段10に送ら
れ、イオン交換繊維からなる筒状のイオン交換繊維構造
体10aと接触することにより、水溶性汚れ成分(フラ
ックスに起因するHClやHBr、洗浄剤の分解などに
より生成する酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸及びこ
れらの有機酸と洗浄剤中のCuなどの金属成分とが反応
して生成する有機酸の金属塩など)がイオン交換繊維に
吸着され、洗浄剤から分離される。なお、この水溶性汚
れ成分分離工程において、水溶性汚れ成分は、通常、そ
の99%以上が分離される。
【0033】上述のように、この実施例の洗浄装置シス
テムにおいては、フラッシュ蒸発及び蒸留を行った後の
仕上げ処理として、イオン交換繊維を用いた水溶性汚れ
成分分離手段10により、水溶性汚れ成分(フラックス
に起因するHClやHBr、洗浄剤の分解などにより生
成する酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸及びこれらの
有機酸と洗浄剤中のCuなどの金属成分とが反応して生
成する有機酸の金属塩など)を吸着、分離するようにし
ているので、フラックスなどが付着した被洗浄物の洗浄
に用いられた洗浄剤を再生して、清浄な洗浄剤を効率よ
く回収することができる。
テムにおいては、フラッシュ蒸発及び蒸留を行った後の
仕上げ処理として、イオン交換繊維を用いた水溶性汚れ
成分分離手段10により、水溶性汚れ成分(フラックス
に起因するHClやHBr、洗浄剤の分解などにより生
成する酢酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸及びこれらの
有機酸と洗浄剤中のCuなどの金属成分とが反応して生
成する有機酸の金属塩など)を吸着、分離するようにし
ているので、フラックスなどが付着した被洗浄物の洗浄
に用いられた洗浄剤を再生して、清浄な洗浄剤を効率よ
く回収することができる。
【0034】なお、上記の実施例では、イオン交換繊維
として、東洋紡(株)製のN−20を用いた場合につい
て説明したが、本願発明において用いることが可能なイ
オン交換繊維はこれに限られるものではなく、HCl、
HBrその他の水溶性汚れ成分を吸着、分離することが
可能な種々のイオン交換繊維を用いることが可能であ
る。
として、東洋紡(株)製のN−20を用いた場合につい
て説明したが、本願発明において用いることが可能なイ
オン交換繊維はこれに限られるものではなく、HCl、
HBrその他の水溶性汚れ成分を吸着、分離することが
可能な種々のイオン交換繊維を用いることが可能であ
る。
【0035】また、上記実施例では、イオン交換繊維を
用いた水溶性汚れ成分分離手段10をフラッシュ蒸発及
び蒸留工程の後に置いた場合について説明したが、場合
によっては、フラッシュ蒸発及び蒸留工程の前に置くこ
とも可能であり、また、フラッシュ蒸発及び蒸留工程の
前後の両方に置くことも可能である。
用いた水溶性汚れ成分分離手段10をフラッシュ蒸発及
び蒸留工程の後に置いた場合について説明したが、場合
によっては、フラッシュ蒸発及び蒸留工程の前に置くこ
とも可能であり、また、フラッシュ蒸発及び蒸留工程の
前後の両方に置くことも可能である。
【0036】また、上記実施例の洗浄装置システムにお
いては、被洗浄物を炭化水素系の洗浄剤で洗浄する上記
洗浄装置Aと、上記洗浄剤再生装置Bを組み合わせてお
り、洗浄装置Aにおいて使用された洗浄剤を、所定の割
合で洗浄剤再生装置Bに送って再生するとともに、再生
した洗浄剤を洗浄装置Aに循環することにより、洗浄装
置Aにおける洗浄剤の清浄度を一定に維持することがで
きる。したがって、被洗浄物を安定して効率よく洗浄す
ることが可能になる。
いては、被洗浄物を炭化水素系の洗浄剤で洗浄する上記
洗浄装置Aと、上記洗浄剤再生装置Bを組み合わせてお
り、洗浄装置Aにおいて使用された洗浄剤を、所定の割
合で洗浄剤再生装置Bに送って再生するとともに、再生
した洗浄剤を洗浄装置Aに循環することにより、洗浄装
置Aにおける洗浄剤の清浄度を一定に維持することがで
きる。したがって、被洗浄物を安定して効率よく洗浄す
ることが可能になる。
【0037】また、上記実施例では、蒸留器13の加熱
缶18として、薄膜流下式の加熱缶を用いた場合につい
て説明したが、薄膜流下式の加熱缶以外にも薄膜上昇式
の加熱缶などを用いることも可能であり、さらにその他
の種類の加熱缶を用いることも可能である。
缶18として、薄膜流下式の加熱缶を用いた場合につい
て説明したが、薄膜流下式の加熱缶以外にも薄膜上昇式
の加熱缶などを用いることも可能であり、さらにその他
の種類の加熱缶を用いることも可能である。
【0038】また、上記実施例では、蒸留器13の飛沫
分離器19として、筒状部23に充填材24を所定の高
さだけ充填してなる飛沫分離器を用いた場合について説
明したが、飛沫分離器の構成はこれに限られるものでは
なく、その他の構成を有する飛沫分離器を用いることも
可能である。
分離器19として、筒状部23に充填材24を所定の高
さだけ充填してなる飛沫分離器を用いた場合について説
明したが、飛沫分離器の構成はこれに限られるものでは
なく、その他の構成を有する飛沫分離器を用いることも
可能である。
【0039】なお、上記実施例では、理論段数が約5段
程度の精留効果が得られるような飛沫分離器を用いた場
合について説明したが、飛沫分離器の高さに制約がない
場合には、その高さをさらに大きくして、より大きな精
留効果を得るように構成することも可能である。
程度の精留効果が得られるような飛沫分離器を用いた場
合について説明したが、飛沫分離器の高さに制約がない
場合には、その高さをさらに大きくして、より大きな精
留効果を得るように構成することも可能である。
【0040】なお、本願発明は、上記実施例に限定され
るものではなく、水溶性汚れ成分分離手段の具体的な構
造、予熱器やフラッシュ缶などの構造、蒸留器の構成、
蒸留器を構成する加熱缶や飛沫分離器などの具体的な構
造、あるいは本願発明の洗浄装置システムを構成する洗
浄装置の構成などに関し、発明の要旨の範囲において、
種々の応用、変形を加えることが可能である。
るものではなく、水溶性汚れ成分分離手段の具体的な構
造、予熱器やフラッシュ缶などの構造、蒸留器の構成、
蒸留器を構成する加熱缶や飛沫分離器などの具体的な構
造、あるいは本願発明の洗浄装置システムを構成する洗
浄装置の構成などに関し、発明の要旨の範囲において、
種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0041】
【発明の効果】上述のように、本願発明の洗浄装置シス
テムは、(a)フラックスなどの付着した被洗浄物を炭
化水素系の洗浄剤で洗浄する洗浄装置と、(b)洗浄剤
を所定の温度に加熱する予熱器と、予熱器において所定
の温度に加熱された洗浄剤をフラッシュさせ、低沸点汚
れ成分を蒸発させて分離するフラッシュ缶と、フラッシ
ュ缶において低沸点汚れ成分が分離された洗浄剤を蒸留
し、洗浄剤と高沸点汚れ成分とを分離する蒸留器と、蒸
留器において蒸留分離された洗浄剤中の水溶性汚れ成分
を分離する、イオン交換繊維を用いた水溶性汚れ成分分
離手段とを備えた洗浄剤再生装置を組み合わせて構成さ
れているため、洗浄装置において用いられた洗浄剤か
ら、低沸点汚れ成分、高沸点汚れ成分、水溶性汚れ成分
などを効率よく分離して、十分に精製された洗浄剤を効
率よく回収することが可能になるとともに、洗浄剤再生
装置において再生された洗浄剤を洗浄装置に循環するこ
とにより、洗浄装置における洗浄剤の清浄度を所定の範
囲に維持することが可能になり、被洗浄物を連続的に安
定して効率よく洗浄することが可能になる。また、予熱
器において、洗浄剤を、フラッシュ缶の操作真空度にお
ける水の沸点より20〜40℃高く、かつ、125℃以
下の温度に加熱するようにしているので、フラッシュ缶
において、効率よく、低沸点汚れ成分を蒸発、分離する
ことが可能になるとともに、最高加熱温度が125℃以
下の温度に抑えられるため、洗浄剤の熱分解を抑制する
ことが可能になるばかりでなく、放熱などによる熱のロ
スが過度に大きくなることを防止できるようになり、本
願発明をより実効あらしめることができる。
テムは、(a)フラックスなどの付着した被洗浄物を炭
化水素系の洗浄剤で洗浄する洗浄装置と、(b)洗浄剤
を所定の温度に加熱する予熱器と、予熱器において所定
の温度に加熱された洗浄剤をフラッシュさせ、低沸点汚
れ成分を蒸発させて分離するフラッシュ缶と、フラッシ
ュ缶において低沸点汚れ成分が分離された洗浄剤を蒸留
し、洗浄剤と高沸点汚れ成分とを分離する蒸留器と、蒸
留器において蒸留分離された洗浄剤中の水溶性汚れ成分
を分離する、イオン交換繊維を用いた水溶性汚れ成分分
離手段とを備えた洗浄剤再生装置を組み合わせて構成さ
れているため、洗浄装置において用いられた洗浄剤か
ら、低沸点汚れ成分、高沸点汚れ成分、水溶性汚れ成分
などを効率よく分離して、十分に精製された洗浄剤を効
率よく回収することが可能になるとともに、洗浄剤再生
装置において再生された洗浄剤を洗浄装置に循環するこ
とにより、洗浄装置における洗浄剤の清浄度を所定の範
囲に維持することが可能になり、被洗浄物を連続的に安
定して効率よく洗浄することが可能になる。また、予熱
器において、洗浄剤を、フラッシュ缶の操作真空度にお
ける水の沸点より20〜40℃高く、かつ、125℃以
下の温度に加熱するようにしているので、フラッシュ缶
において、効率よく、低沸点汚れ成分を蒸発、分離する
ことが可能になるとともに、最高加熱温度が125℃以
下の温度に抑えられるため、洗浄剤の熱分解を抑制する
ことが可能になるばかりでなく、放熱などによる熱のロ
スが過度に大きくなることを防止できるようになり、本
願発明をより実効あらしめることができる。
【図1】本願発明の一実施例にかかる洗浄装置システム
を示す図である。
を示す図である。
【図2】本願発明の一実施例にかかる洗浄剤再生装置に
おいて用いられている水溶性汚れ成分分離手段の構造を
模式的に示す断面図である。
おいて用いられている水溶性汚れ成分分離手段の構造を
模式的に示す断面図である。
A 洗浄装置 B 洗浄剤再生装置 1 洗浄槽 2 循環ライン 3 循環ポンプ 4 補充槽 10 水溶性汚れ成分分離手
段 10a イオン交換繊維構造体 10b ケース 11 予熱器 12 フラッシュ缶 13 蒸留器 14 コイル 15 真空ポンプ 16 真空ライン 17 ベントコンデンサ 18 加熱缶 19 飛沫分離器 20 蒸発缶 21 循環供給ライン 22 循環供給ポンプ 23 筒状部 24 充填材 25 コンデンサ 26 留出液ライン 27 留出液ポンプ 28 低沸点廃液ライン 29 低沸点廃液ポット 30 高沸点廃液ライン 31 高沸点廃液ポット 32 送液ライン
段 10a イオン交換繊維構造体 10b ケース 11 予熱器 12 フラッシュ缶 13 蒸留器 14 コイル 15 真空ポンプ 16 真空ライン 17 ベントコンデンサ 18 加熱缶 19 飛沫分離器 20 蒸発缶 21 循環供給ライン 22 循環供給ポンプ 23 筒状部 24 充填材 25 コンデンサ 26 留出液ライン 27 留出液ポンプ 28 低沸点廃液ライン 29 低沸点廃液ポット 30 高沸点廃液ライン 31 高沸点廃液ポット 32 送液ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−57468(JP,A) 特開 平7−308501(JP,A) 特開 平7−308502(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】フラックスなどが付着した被洗浄物を炭化
水素系の洗浄剤で洗浄するための洗浄装置システムであ
って、 (a)フラックスなどが付着した被洗浄物を炭化水素系
の洗浄剤で洗浄する洗浄装置と、 (b) 洗浄工程で使用された洗浄剤を、下記フラッシュ
缶の操作真空度における水の沸点より20〜40℃高
く、かつ125℃以下の所定の温度に加熱する予熱器
と、予熱器において所定の温度に加熱された洗浄剤を真
空にさらしてフラッシュさせ、低沸点汚れ成分を蒸発さ
せて分離するフラッシュ缶と、フラッシュ缶において低
沸点汚れ成分が分離された洗浄剤を蒸留し、洗浄剤と高
沸点汚れ成分とを分離する蒸留器と、蒸留器において蒸
留分離された洗浄剤中の水溶性汚れ成分を分離する、イ
オン交換繊維を用いた水溶性汚れ成分分離手段とを具備
する洗浄剤再生装置とを組み合わせ、 洗浄装置において使用された洗浄剤を所定の割合で洗浄
剤再生装置に導いて洗浄剤の再生を行い、再生された洗
浄剤を洗浄装置に循環することにより、洗浄装置におけ
る洗浄剤の清浄度を所定の範囲に維持するようにしたこ
とを特徴とする洗浄装置システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7079563A JP2750829B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 洗浄装置システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7079563A JP2750829B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 洗浄装置システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08246172A JPH08246172A (ja) | 1996-09-24 |
JP2750829B2 true JP2750829B2 (ja) | 1998-05-13 |
Family
ID=13693486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7079563A Expired - Lifetime JP2750829B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 洗浄装置システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2750829B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110802091A (zh) * | 2019-11-13 | 2020-02-18 | 山东成武易信环保科技有限公司 | 一种dotp生产用蒸馏器清洗方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6060459U (ja) * | 1983-09-30 | 1985-04-26 | 松下電工株式会社 | 金属の洗浄装置 |
JP3106169B2 (ja) * | 1992-08-10 | 2000-11-06 | 同和鉱業株式会社 | 金属等加工物の洗浄方法及びその装置 |
-
1995
- 1995-03-09 JP JP7079563A patent/JP2750829B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08246172A (ja) | 1996-09-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980120 |