JP2747786B2 - 連結テーパーポール - Google Patents

連結テーパーポール

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JP2747786B2
JP2747786B2 JP9294094A JP9294094A JP2747786B2 JP 2747786 B2 JP2747786 B2 JP 2747786B2 JP 9294094 A JP9294094 A JP 9294094A JP 9294094 A JP9294094 A JP 9294094A JP 2747786 B2 JP2747786 B2 JP 2747786B2
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克次 木全
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連結テーパーポール、
詳しくは、テーパー管を相互に連結して形成され、下方
から上方にかけて外径が漸次に減径するテーパー付ポー
ルで、旗竿や照明灯用支柱として用いられる連結テーパ
ーポールに関する。
【0002】
【従来の技術】競技場などに立てられる旗竿や道路沿い
に設けられる道路照明灯用支柱には、例えば、長さ5〜
10m、長いものでは10m以上のアルミニウム製のテ
ーパー付ポールが使用されている。この長尺のテーパー
ポールを工場において初めから一体に製造した場合に
は、工場内での取扱いや据付現場への運搬に不便を生じ
ることが多いため、通常、所定長の複数のテーパー管を
施工現場において連結して長尺のポールを形成してい
る。
【0003】従来、施工現場においてテーパー管を連結
するについては、施工を容易化するため連結部を形成す
る一方のテーパー管の端部に工場において予め連結スリ
ーブを溶接しておき、現場において他方のテーパー管を
スリーブに嵌合し、ねじにより固定する方式が採用され
ている。(実開昭56−114243号明細書、実開昭48−1146
13号明細書)
【0004】しかしながら、かかる方式では、テーパー
管に予め連結スリーブを溶接により取付けるため、取付
け作業が煩わしく、熟練した溶接作業者を必要とするな
ど、コスト高の原因となるとともに、溶接欠陥によるス
リーブの取付精度不良に起因してテーパー管の連結に不
具合が生じるおそれもある。また、下方から上方にかけ
て漸次に減径するテーパー管の上端部に連結スリーブを
嵌入して溶接する場合、スリーブの嵌入部はテーパー管
の上端内面と同径で、テーパーの付かない直線状のもの
でなければならないから、嵌入したとき、嵌入部はテー
パー管との接触面積が少なく、スリーブとテーパー管の
固定が不安定となり、ポールの使用中に応力集中が生じ
る原因ともなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、旗竿や照明
灯用支柱などに用いられる連結ポールにおける上記従来
の問題点を解消する連結方式を開発したことに基づいて
なされたものであり、テーパー管の端部に対する連結ス
リーブの装着が簡単にでき、スリーブとテーパー管の内
周面とが密着して隙間を生じることがないから使用中に
応力集中を生じることもなく、連結スリーブへのテーパ
ー管の嵌着も容易な連結テーパーポールを提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による連結テーパーポールは、テーパー管を
相互に連結して形成され、下方から上方にかけて外径が
漸次に減径するテーパー付ポールであって、連結部を形
成する下方のテーパー管の上端に、テーパースリーブを
該テーパー管の下端大径側から挿着してその上端をテー
パー管の上端から突出させ、テーパースリーブの突出部
に上方のテーパー管を嵌合、固着することを構成上の第
1の特徴とする。
【0007】また、本発明構成上の第2、第3の特徴
は、連結部において、テーパースリーブの突出部の周壁
部にねじ孔を設け、突出部に嵌着される上方のテーパー
管の周壁部に前記ねじ孔に対向する透孔を形成し、透孔
を介してねじ孔に固定ネジを螺着し、上方のテーパー管
をテーパースリーブの突出部に固着すること、および下
方のテーパー管の上端から突出させて配設するテーパー
スリーブを下方のテーパー管に固着することにある。
【0008】本発明において、例えば、2つのテーパー
管を連結してテーパーポールを製作しようとする場合の
手順について説明すると、図1に示すように、下方に配
置されるテーパー管2の先端の内面形状に合わせて、テ
ーパー管2と同じテーパーを有するテーパースリーブ5
を製作する。テーパースリーブおよびテーパー管の製作
は、スピニング加工またはスエージング加工により行わ
れる。なお、テーパースリーブについては厚肉管を切削
加工して形成することもできる。
【0009】テーパースリーブ5を、図1に示すよう
に、テーパー管2の下端大径側6からX方向に挿入し、
テーパー管2の先端7から所要長突出させる。スリーブ
5にはテーパーが付けられているので、一定長さ突出し
たところで停止するが、テーパー管2に固定させるため
に、テーパー管2の下端6から棒状体を挿入しハンマー
でたたくなどしてスリーブ5を下方から加圧するのが望
ましい。図1および図2に示すように、スリーブ5のテ
ーパー管2との嵌合周面に適宜の数のねじ孔11を設
け、テーパー管2のねじ孔11に対向する位置に透孔1
2を形成し、透孔を介してネジ孔に固定ねじ14を螺着
すれば、スリーブの抜け防止の点でさらに好ましい。こ
の場合、ネジがテーパー管より突出するのを避けるため
に皿ネジを使用してもよい。また、ネジに代えてテーパ
ーピンを使用し、スリーブとテーパー管を固着するよう
にしてもよい。なお、後記するように上方のテーパー管
を固着すれば、スリーブは離脱しないのでテーパー管2
とスリーブ5とは必ずしも固着する必要はなく、工場か
ら運搬して施工現場で上方のテーパー管3を取付けるま
での間、嵌着状態を保持する程度に固定されていればよ
い。
【0010】スリーブ5とテーパー管2の上端7部分と
の嵌合長さは、テーパー管2の上端7の外径の1〜2
倍、好ましくは1.5倍程度とする。嵌合長さがテーパ
ー管の外径寸法より短いとテーパー管同志の連結が不安
定となる。旗竿、照明灯用支柱として用いられるポール
の長さは、通常、5〜12m、ポールの外径は下端で1
05〜135mm、上端で60mm程度であり、ポール
はその長さを2〜3等分して相互に連結し、連結テーパ
ーポールを形成する。
【0011】テーパー管2にスリーブ5を取付けた後、
図1および図2に示すように、テーパー管3の下端部を
テーパー管2の上端7に突出しているスリーブ5の突出
部8にY方向に嵌め込む。突出部8の周壁部にはねじ孔
9が設けられ、突出部8に嵌合するテーパー管3の周壁
部にもねじ孔9に対向する透孔10が形成されているの
で、透孔を介してねじ孔に固定ネジ13を螺着すること
により、テーパー管3はスリーブ5の突出部8に簡単か
つ短時間で固着されて連結部4が形成され、連結テーパ
ーポール1となる。なお、下方のテーパー管2と同様に
ねじの代わりにテーパーピンを使用し、スリーブの突出
部8に上方のテーパー管3を固着することもできる。ま
た、ネジがテーパー管より突出するのを避けるために下
方のテーパー管を固着する場合と同様に皿ネジを使用し
てもよい。工場において下方のテーパー管2にスリーブ
5を取付けておき、施工現場では上方のテーパー管3を
スリーブ5に取付けるようにすると、施工現場では特別
の工具なしに作業できて好ましいが、施工現場で下方の
テーパー管2にスリーブ5を取付けた後、上方のテーパ
ー管3をスリーブ5に取付けるようにしてもよい。
【0012】
【作用】本発明においては、2つまたは2つ以上のテー
パー管を相互に連結して、連結テーパーポールとする場
合、連結部を形成する下方のテーパー管の上端に、テー
パースリーブを下方のテーパー管の下端大径側から挿着
してその上端をテーパー管の上端から突出させ、テーパ
ースリーブの突出部に上方のテーパー管を嵌合、固着し
て連結テーパーポールを形成するようにしたから、スリ
ーブの突出部に上方のテーパー管を固着することにより
スリーブの抜け落ちが防止されて安定した連結部が構成
されるので、スリーブを下方のテーパー管の上端部に溶
接などで固着しておくことが必要ではなくなり、現場で
の連結作業までの間に抜け落ちない程度に固定されてい
ればよく、テーパー管へのスリーブの取付けは簡単とな
り、またスリーブにはテーパーが付けられているから、
連結部においてスリーブ外周面とテーパー管の内周面と
は密着して隙間を生じることがなく安定した連結部が構
成され、ポールの使用中における応力集中を避けること
ができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。下方のテ
ーパー管として、上端径95mm、下端径120mm 、長さ3600
mmのテーパー付管を、JIS 6063アルミニウム合金継目無
管をスピニング加工することにより製作し、上方のテー
パー管として、上端径50mm、下端径95mm、長さ5400mmの
テーパー付管を、JIS 6063アルミニウム合金継目無管を
スピニング加工することにより製作した。なお、肉厚は
いづれも3mm である。
【0014】JIS 6061アルミニウム合金継目無管をスピ
ニング加工し、下方のテーパー管の上端内径部と同じテ
ーパーを有するテーパー付管を成形し、所定長さに切断
してテーパースリーブとした。なお、肉厚は3mm であ
る。スリーブを、図1に示すように、下方のテーパー管
の下端から挿入して加圧し、上端から突出させて、円周
方向の対向する位置2か所をねじ止めすることにより、
スリーブを下方のテーパー管の上端に固着した。
【0015】スリーブを取付けた下方のテーパー管、上
方のテーパー管および必要部品を施工現場まで運搬し、
下方のテーパー管の上端に取付けられたスリーブの突出
部に上方のテーパー管の下端部を嵌合し、図1および図
2に示すように、ねじ止めにより固着して、上端径50m
m、下端径120mm 、長さ9000mmの連結テーパーポールと
した。ねじ止めは、円周方向3か所、上下方向2か所、
計6か所で行った。
【0016】上方のテーパー管の上部に付属部品を装着
し、下方のテーパー管の下部をベース部に取付けて旗ポ
ールとしたところ、安定した連結部が形成され、テーパ
ーポールの真直度も良好であり、長期間使用したが何ら
問題は生じなかった。
【0017】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、テーパ
ー管を相互に連結してなる連結テーパーポールにおい
て、連結部のスリーブを下方のテーパー管に溶接により
固着しておく必要がないから、加工コストが低減され、
スリーブに対する上方のテーパー管の装着も簡単かつ短
時間で行うことができ、スリーブにはポールと同じテー
パーが付いているから、スリーブに対するポール本体の
密着度が増大して使用中の応力集中が防止され、耐久性
の優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連結テーパーポールの連結部の組立の
実施例を示す一部断面図である。
【図2】本発明の連結テーパーポールの連結部の実施例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 連結テーパーポール 2 下方のテーパー管 3 上方のテーパー管 4 連結部 5 テーパースリーブ 6 下方のテーパー管の下端 7 下方のテーパー管の上端 8 スリーブの突出部 9 ねじ孔 10 透孔 11 ねじ孔 12 透孔 13 固定ねじ 14 固定ねじ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーパー管を相互に連結して形成され、
    下方から上方にかけて外径が漸次に減径するテーパー付
    ポールであって、連結部を形成する下方のテーパー管の
    上端に、テーパースリーブを該テーパー管の下端大径側
    から挿着して、その上端をテーパー管の上端から突出さ
    せ、テーパースリーブの突出部に上方のテーパー管を嵌
    合、固着することを特徴とする連結テーパーポール。
  2. 【請求項2】 連結部において、テーパースリーブの突
    出部の周壁部にねじ孔を設け、突出部に嵌着される上方
    のテーパー管の周壁部に前記ねじ孔に対向する透孔を形
    成し、透孔を介してねじ孔に固定ネジを螺着して上方の
    テーパー管をテーパースリーブの突出部に固着すること
    を特徴とする請求項1記載の連結テーパーポール。
  3. 【請求項3】 下方のテーパー管の上端から突出させて
    配設するテーパースリーブを下方のテーパー管に固着す
    ることを特徴とする請求項1記載の連結テーパーポー
    ル。
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