JP2747419B2 - 極細段付軸の研削方法、および同研削装置 - Google Patents

極細段付軸の研削方法、および同研削装置

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JP2747419B2
JP2747419B2 JP3855894A JP3855894A JP2747419B2 JP 2747419 B2 JP2747419 B2 JP 2747419B2 JP 3855894 A JP3855894 A JP 3855894A JP 3855894 A JP3855894 A JP 3855894A JP 2747419 B2 JP2747419 B2 JP 2747419B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばマイクロドリル
のように、極細寸法の円柱状の部分と、それよりも相対
的に大径の基軸部とが同心状に一体連設されている部材
(以下、極細段付軸という)について、上記極細寸法の
円柱状部を研削する方法、および同装置に関するもので
ある。本発明において円柱状とは、立体幾何学的な真円
柱のみならず、微小な頂角の円錐(いわゆるテーパ軸)
を含む意である。また、極細軸とは、研削仕上げ寸法に
ついて直径が1mm以下の軸をいうものとする。
【0002】
【従来の技術】円柱状部材を精密に研削する技術とし
て、センタレス研削が公知である。図5はセンタレス研
削機の従来例を示し、(A)は模式的に描いた正面図に
寸法記号および運動記号を記入した説明図、(B)は段
付軸加工用センタレス研削機の要部の分解平面図に被加
工物を付記した図である。垂直板状のブレード1の頂面
は斜面1aになっている。調整砥石2は水平な回転軸
(紙面と垂直)を有する回転砥石であって、前記のブレ
ード1と調整砥石2とによって円柱状の被加工物3が支
持される。上記調整砥石2が矢印r1方向に回転し、被
加工物3は矢印r2方向に回転せしめられる。上記の調
整砥石は、例えば砥粒を混練した合成ゴムで構成され、
研削機能も有する部材である。研削砥石4は水平な回転
軸(紙面と垂直)を有する回転砥石であって、前記被加
工物3よりも大きい周速で矢印r3方向に回転せしめら
れ、被加工物3に接触してこれを研削する。研削を受け
る被加工物3は前述のごとく無心的に支承されて回転し
ているので、高精度の真円に削成される。センタレス研
削機は、このようにして真円を作り出す機能(造円機
能)を有している。上記のセンタレス研削機によって、
例えば図5(B)に示したような段付被加工物の外周面
を心無し研削する場合は、同図に示すような段付円柱面
を有する調整砥石6、および、段付円柱面を有する段付
研削砥石7が用いられる。本図5(B)は、段付被加工
物と段付調整砥石,段付研削砥石との関係を容易に理解
できるように、分解図として描かれており、ブレードの
図示が省略されているが、使用状態においては図5
(A)におけると同様に、段付調整砥石6とブレードと
によって段付被加工物5を支承して回転させつつ、段付
研削砥石7によって大径部と小計部とを研削する。図5
(A)に示した寸法Hは心高である。センタレス研削
は、この心高を適正にすることによって円滑,高精度に
遂行することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前掲の図5(B)にお
ける段付被加工物5が、例えばドリルの素材であって大
径部(シャンクに相当する部分)の太さがセンチメート
ル単位であり、小径部(切刃に相当する部分)の太さが
ミリメートル単位である場合、センタレス研削加工は別
段の困難を併わずに遂行される。しかし、例えば図6に
示したドリル用の素材のごとく、細い方の軸径が1ミリ
メートル以下の場合は研削加工が技術的に困難であり、
特に0.3ミリメートル以下の場合は被加工物の要求精
度を満たすことは非常に困難である。その上、比較的脆
い材料(例えば超硬材)の場合は、極細軸部が折損する
虞れがあるのでいっそう難しい。本発明において円柱状
とは立体幾何学的に厳密な意味での円柱に限らず、頂角
の小さい円錐(すなわち、テーパ軸)を含む意である。
そして、極細軸よりも大形の円柱状部と極細軸とが同心
状に揃えられて一体的に連設された部材を極細段付軸と
呼ぶものとする。
【0004】従来技術においては極細段付軸はセンタレ
ス研削に適しないものとされ、円筒研削盤を用い、大径
部をチャックして極細軸部を研削すると言った方法が用
いられていた。このような方法をとる場合、 a.チャックエラーによる同心度エラー発生の虞れが有
ること。 b.研削仕上げ精度が主軸の回転精度の影響わ受けるこ
と。 c.研削部である極細軸部分を受けていないので能率的
な研削ができないこと(無理に能率を上げようとすれば
極細軸部が折損する)。 d.研削部である極細軸部を受けていないため高精度の
研削仕上げが困難であること。 といった不具合が有る。 上記a〜dの不具合は、被加工物の支持と回転駆動とに
関する問題であることに着目して、センタレス研削技術
による被加工物の支持,回転駆動の方式を応用すること
も考えられるが、次に述べるような研削技術の基本に係
わる矛盾が有るため実現し得ない。すなわち、被研削部
分の径の減小状態が異なっている。図7は無心研削と有
心研削との差異を説明するために示した模式図であっ
て、(A)は極細段付軸の基軸部を無心研削(センタレ
ス研削)している状態を示し、(B)は極細段付軸が曲
げ応力で折損しないようにバックアップシュー(Bs)
で支承しつつ該極細軸部を研削砥石によって有心的に
削している状態を示す。ただし模式化して描いてあるの
で、寸法関係は必ずしも実体を均一に縮尺した形状には
なっていない。 (A)図のようにして基軸部8aの外周面をセンタレス
研削する際、調整砥石2およびブレード1に対して研削
砥石4を微小寸法dだけ接近させると、被研削物である
基軸部8aの直径が寸法dだけ減小する。この場合、調
整砥石2とブレード1との位置は変わらず、かつ基軸部
8aはブレードと調整砥石2によって支承されて双方の
部材に対して接触を保つので、該基軸部8aの直径が減
少すると、該基軸部8aは矢印sのように移動する。そ
して、上記直径寸法が微小寸法dだけ減少しつつある時
も減少し終えた時も、調整砥石2と研削砥石4との間隔
寸法は、基軸部8aの直径寸法に比して、近似的に常に
等しい。 これに比して、(B)図に示すように極細段付軸8の基
軸部8aを調整砥石2とブレード1とで支承して回転さ
せながら研削砥石4で極細軸部8bを研削する際、研削
砥石4を微小寸法dだけ接近させると、研削砥石4は基
軸部8aを削り込まないので該基軸部8aの直径寸法は
減少せず、従って極細段付軸8の位置は変わらないの
で、研削砥石4が寸法dだけ図の右方へ移動することに
より、被研削物である極細軸部8bの半径が寸法dだけ
減小する。半径が寸法dだけ減小するということは、そ
の直径が2d減小することになる。以上に述べたよう
に、ブレード1と調整砥石2とで極細段付軸8の基軸部
8aを支持して回転させながら、研削砥石4を微小寸法
dだけ切り込ませた場合、 上記研削砥石4で基軸部8a
を研削すると無心研削状態(図7(A)参照)となって
該基軸部8aの直径が寸法dだけ減少するが、上記研削
砥石4で極細軸部8bを研削すると有心研削状態(図7
(B)参照)となって該極細軸部8bの直径が寸法2d
だけ減少する。 図7(B)から容易に理解されるよう
に、極細軸部8bが研削を受けてその直径寸法が2dだ
け減少すると、バックアップシューBsと極細軸部8b
との間に隙間を生じて、該バックアップシューBsがバ
ックアップシューとしての役目を果たし得なくなる。従
って、この図7に示した技術を適用しては、極細段付軸
を研削することができない。本発明は上述の事情に鑑み
て為されたものであって、研削砥石の移動量の2倍に相
当する寸法だけ被加工物の直径が減小する方式で研削す
る場合、該被加工物を無心的に支持してチャックエラー
の混入を防止し、かつ、研削反力を支承して高精度,高
能率で、しかも歩留りの良い(折損の虞れが無い)研削
方法、および研削装置を提供することを目的とし、極細
段付軸の極細軸部の研削に適用されるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的な原理について、前掲の図
7(B)を援用して略述すると、研削砥石4による極細
軸部8bの切削を受けるため、仮想線で示したバックア
ップシューBsを設ける。そして、研削砥石4が極細軸
部8bに対して矢印Rのごとく微小寸法dだけ相対的に
移動するに伴って、上記バックアップシューを矢印L方
向に微小寸法dだけ押し進め、該極細軸部8bの径の減
寸を補償しつつ該極細軸部8bに対する摺触状態を一定
に保つ。上述のごとくバックアップシューを所定の割合
だけ押し進めるには、レバーを利用することなどが好適
であるが、NC技術を適用してバックアップシューを自
動的に駆動することも可能である。上述の原理を工業的
に実用するための具体的な手法として本発明に係る極細
段付軸の研削方法は、円柱状の極細軸と、それよりも大
径の基軸とが同心に一体連設された段付軸の極細軸部分
を研削する方法において、センタレス研削機のブレード
と同様ないし類似のブレードと、センタレス研削機の調
整砥石と同様ないし類似の調整砥石状部材とによって前
記極細段付軸の大径の基軸の部分を支承し、該調整砥石
状部材を回転せしめて極細段付軸を回転せしめつつ、前
記のブレードと上記調整砥石状部材との相対的位置を変
えることなく、これら双方の部材を、回転しつつある研
削砥石に対して相対的に速度Vで接近させ、前記双方の
部材に支承されて回転している極細段付軸の極細軸部を
研削砥石に接触せしめて該極細軸部の外周面を研削し、
かつ、上記のようにして研削されている極細軸部にバッ
クアップシューを摺触せしめるとともに、該バックアッ
プシューを研削砥石に接近せしめる方向に、速度約2V
で移動せしめることを特徴とする。先に図7(B)を参
照して説明した基本的原理においては、バックアップシ
ューを矢印L方向(研削砥石4に接近する方向)に寸法
dだけ押し進めると述べた。同じことを研削砥石基準で
考えると、該研削砥石4が矢印R方向(右方)へ寸法d
だけ移動するので、バックアップシューは寸法2dだけ
左方(L方向)に移動しなければならない。さらに、実
際には上記の移動が総べての瞬間において成立した状態
を保たねばならないので、寸法dという積分値でなく、
これを時間で微分した速度Vとして上記の手段のごとく
取り扱う。上記のごとくバックアップシューを速度2V
で移動させるため、上述した発明方法に従属する第2の
発明方法は、前記のブレードに対して相対的位置を変化
させることなく、該ブレードと共に研削砥石に対して相
対速度Vで移動せしめられる支点によってバックアップ
用レバーの中央部近傍を傾動可能に支持するとともに、
上記バックアップ用レバーの片方の端付近にバックアッ
プシューを固定し、かつ、前記研削砥石の軸受部材に対
して固定的に設置されているストッパを、前記バックア
ップ用レバーの他方の端付近に当接せしめることによっ
て、前記ブレードと調整砥石状部材とによって支承され
ている極細段付軸が速度Vで研削砥石に接近する際、前
記バックアップシューを速度約2Vで研削砥石に接近せ
しめることを特徴とする。上記の発明方法を実施する
際、前記バックアップシューが極細軸部と摺触する個所
にv字溝を設け、前記バックアップ用レバー中央部近傍
の支点からバックアップシューまでの距離をL4とし、
該バックアップ用レバーが前記ストッパの当接を受ける
被動点から中央部近傍の支点までの距離をL3として、
距離L4を距離L3に比して略等しく設定し、望ましくは
4をL3よりも僅かに大きく設定し、さらに望ましくは
距離L4を距離L3の約1.1倍に設定することが望まし
い。ただし上記の約1.1倍とは1.100倍の意では
なく、四捨五入して1.1となる数値範囲(1.05〜
1.14)を意味しているものである。本発明において
調整砥石状部材とは、センタレス研削機の調整砥石とし
て使用し得る部材であっても良く、またはセンタレス研
削機の調整砥石として使用するに適しない類似の部材で
あっても良い意である。これらの何れにも一長一短が有
り、実施例の項において詳しく述べる。
【0006】上述の発明方法を実施するために創作した
装置の構成を、模式図である図3を参照して説明する
と、被加工物である極細段付軸(8)の基軸部(8a)
を支承する、センタレス研削機のブレードと同様なブレ
ード(1)と、センタレス研削機の調整砥石と同様ない
し類似の調整砥石状部材(9)とを具備し、かつ、前記
極細段付軸の極細軸部(8b)に接触してこれを研削す
る回転砥石よりなる研削砥石(4)、および、上記極細
軸部に摺触して研削反力を支承するバックアップシュー
(16a)を具備するとともに、前記極細軸部の研削に
よる減寸に追随せしめて上記バックアップシューを該極
細軸部に接近せしめ、該バックアップシューと極細軸部
との摺触圧を略一定に保たしめる連動機構を具備してい
ることを特徴とする上記の発明装置において、極細段
付軸の研削による減寸に追随せしめてバックアップシュ
ーを移動せしめて両者の間の接触圧を略一定に保つた
め、前記の発明装置に従属する第2の発明装置において
前記の連動機構は、片方の端にバックアップシュー(1
6a)を設けたバックアップ用のレバー(16)と、上
記バックアップレバーの中央部付近を、前記調整砥石用
部材(9)の軸受部材に対する相対的位置を変化させな
い支点に枢支する枢支軸(15)と、前記研削砥石
(4)の軸受部材に対して相対的位置を変化させないよ
うに設置されて、前記バックアップレバーの他方の端に
当接するストッパ手段(18)と、より成るものである
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】上述の手段によると、極細段付軸の基軸部が調
整砥石状部材とブレードとによって支承されつつ摩擦伝
動によって回転せしめられる。このように外周の円柱面
基準として極細段付軸が支承されるので、スピンドル
に対して被加工物(極細段付軸)を取り付ける場合のチ
ャックエラーによる同心度エラーが発生する虞れは無
い。また、極細軸部にセンタ穴を設けて心出しする必要
が無いので、この意味に関して極細軸部の太さ寸法の下
限が制約されることが無い。さらに前記のように、被加
工物が無心的に支承されるので、該被加工物をチャック
したスピンドルの回転精度の影響を受ける虞れが無く、
高精度が得られる。しかも、研削部である極細軸部にバ
ックアップシューを摺触させつつ、その摺触圧を一定に
保っているので、高能率の研削が可能であり、高能率研
削を遂行しても極細軸部が折損したりする虞れが無い。
上記のようにして被研削部をバックアップシューで受け
ているため、研削砥石を接触させても該被研削部が逃げ
ないので、極細軸部を高精度で研削することができる。
【0008】前記のバックアップシューを、研削砥石の
移動速度V(切込速度)の2倍の速度2Vで追随させる
手段としてレバー機構を利用すると、簡単な構成によっ
て正確な制御をすることができるので好適である。以上
の作用が総合的に働いて、極細段付軸を高精度で,高能
率で、高い歩留りで、しかも格別の熟練を要せず、人為
的ミスの虞れ無く、安いコストで研削することができ
る。
【0009】
【実施例】次に、図1ないし図4を順次に参照しつつ本
発明の実施例の説明をする。図3は本発明に係る極細段
付軸の研削方法を実施するために創作した本発明の研削
装置の1実施例について、その構造と作用とを理解しや
すいように模式化した正面図であって、各構成部材の接
続関係および相対的な移動を明確に表現するように変形
して描いてあるので、必ずしも実施例の装置の実体的形
状を投影した図形ではない。極細段付軸8は、その大径
部である基軸(図6における符号8a)を、ブレード1
と調整砥石状部材9とによって支承されている。本実施
例の調整砥石状部材9は砥粒を含まないゴムローラによ
って構成した。このような材料で調整砥石状部材9を用
いると、砥粒を含んだ調整砥石に比して極細段付軸に対
する摩擦係数が大きいので、該極細段付軸の回転駆動力
が大きいので、極細軸部の研削を高能率で行なうことが
できる。本例と異なる実施例として上記調整砥石状部材
9を、砥粒を混練したゴムローラによって構成しておく
と、この調整砥石状部材9をセンタレス研削用の調整砥
石として用い、極細段付軸の基軸部(図6における符号
8a)をセンタレス研削することにも兼用できるので好
都合である。前記の研削砥石4は静止軸受11によって
回転可能に支持され、図外の駆動手段によって矢印r3
方向に回転せしめられる。上記静止軸受11は静止ベー
ス11上に設置されている。一方、前記の調整砥石状部
材9は、スライドベース12上に設置された移動軸受1
3によって回転可能に支持され、図外の駆動手段によっ
て矢印r1方向に回転せしめられる。ブレード1は上記
スライドベース12に対して固定的に設置されている。
上記の静止軸受,静止ベース,移動軸受,スライドベー
スという呼称は、模式化して描かれた図3の構造に基づ
いて、作動の理解に便なるごとく名付けたものであっ
て、研削砥石4と調整砥石状部材およびブレードとの接
近・離間は相対的なものである。すなわち、調整砥石状
部材9およびブレード1を定位置に保ったまま研削砥石
4を図の左右方向に移動させても同様な作用,効果が得
られるので、前記の静止,移動の呼び名は、地球を基準
とした絶対的な静止・移動を意味するものではない。上
記静止軸受11と一体的に固定された静止アーム17、
および、移動軸受13と一体的に固定された移動アーム
14の呼び名も、本図における作動の理解に便なるごと
く名付けたものである。
【0010】上記移動アーム14の先端部付近に、枢支
軸15によってバックアップ用のレバー16の中央部付
近が傾動自在に取り付けられている。そして、このバッ
クアップレバー16の下端部付近に、極細段付軸8の極
細軸部に摺触するバックアップシュー16aが形成され
ている。このバックアップシューの形状については、図
1を参照して後に詳しく述べる。図3について以上に説
明した構成部材のうち、主要なものの平面的配置関係を
図2に示す。図2は上記実施例における調整砥石状部材
とブレードと極細段付軸と研削砥石とを抽出して、相互
に離間させて描いた外観平面図に、バックアップシュー
の断面形状を付記するとともに、作動を説明するための
矢印および回転方向を示す円弧矢印を付記した図であ
る。上記の図2から理解されるように、極細段付軸8の
基軸部8aはブレード1と調整砥石状部材9とに支承さ
れて円弧矢印r1方向に回転せしめられる。そして該極
細段付軸8の極細軸部8bは研削砥石4の接触を受けて
研削される。このとき、極細軸部8bはバックアップシ
ュー16aの摺触を受け、円滑な研削が行なわれるよ
う、特に、該極細軸部8bが過大な曲げ応力を生じて折
損しないようにバックアップされる。研削によって極細
軸部8bの径が減寸するので、これを補償するようにバ
ックアップシュー16aを矢印a方向に移動せしめる必
要が有る。このバックアップシュー16aの連動機構に
ついて、図3を参照して説明を続ける。前述した静止ア
ーム17の先端に、微調整可能なストッパ18が設置さ
れている(その構造の詳細は図1を参照して後述す
る)。スライドベース12が図の左方にスライドする
と、移動アーム14に枢支されたバックアップレバー1
6も左方に移動し、該バックアップレバー16の上端の
被動部16bが前記の微調整ストッパ18に当接して左
方への前進を阻止される。スライドベース12が左方へ
の移動を続けると、前記のバックアップレバー16は円
弧矢印r4のごとく右回り(時計方向)に回動せしめら
れ、バックアップシュー16aは図の左方に前進せしめ
られる。前記の枢支軸15は、バックアップシュー16
aと被動部16bとの略中央に位置している(詳しく
は、図1について後述するように中央よりも僅かに上方
寄りであるが、作動原理の概要を述べている現段階で
は、略中央としておく)。このため、スライドベース1
2が微小寸法dだけ左方へ移動すると、調整砥石状部材
9およびブレード1は微小寸法dだけ左方へ移動し、こ
れらの部材に支承された極細段付軸8は微小寸法dだけ
左方に前進し、定位置で回転している研削砥石4によっ
て極細軸部が研削を受けて、その半径が微小寸法dだけ
減寸(直径は2dだけ減寸)する。
【0011】上記の作動に伴って枢支軸15は微小寸法
dだけ左方に前進するが、被動部16bが前進を阻止さ
れているので、バックアップシュー16aは約2dだけ
左方に前進せしめられる。このようにして、極細軸部の
直径寸法が2dだけ減寸し、バックアップシュー16a
が寸法2dだけ左方へ前進するので、該バックアップシ
ュー16aは極細軸部に対して一定の摺触状態を保つ。
【0012】図3を参照しての以上の作動説明は、微小
時間内における微小寸法dの移動につき、移動前後の状
態を対比して述べたが、或る瞬間における作動について
述べると次のごとくである(図3参照)、スライドベー
ス12が速度Vで図の左方に移動せしめられると、被動
アーム14は速度Vで図の左方に前進せしめられ、移動
部16bの前進が阻止されているので、バックアップシ
ュー16aは速度約2Vで図の左方に前進せしめられ
て、極細軸に対する摺触状態が一定に保たれる。図3に
示した模式図を参照して、本発明の実施例の構成の概要
と、その作動の概要とについて以上に述べたが、次にそ
の詳細な構成と作用とについて述べる。図1は本発明に
係る極細段付軸の研削方法を実施するために構成した本
発明に係る極細段付軸の研削装置の1実施例を示し、一
部を破断して描いた正面図に寸法記号および寸法線を付
記するとともに、作動を表わす往復矢印を付記した説明
図である。図4は上記実施例の裏面図である。図1およ
び図4において、前掲の図3と同一の符号を付した構成
部材は同様の部材である。図3においては構造機能の説
明に便なる模式図として、その原理的構成を外れない範
囲内で適宜変形して描いてあったのに比して、図1,図
4ではほぼ正確な実体投影図として描いてあるので、構
成部材の形状は図3と異なっている。図1,図4に示し
た砥石カバー19は、調整砥石状部材9に対する相対的
位置が変わらないように、かつ、ブレード1とも固定的
な関係に設置された部材であって、移動アーム14は上
記ブレード1に対して固定されている。本実施例(図
1,図4)においては、調整砥石状部材9と研削砥石4
との両方とも、X−X′軸方向に駆動し得る構造であ
る。しかし、前掲の図3(模式図)との対応、および作
用効果の説明の便宜上、前記移動アーム14の呼称は変
更することなく今後も使用する。図1,図4に示した砥
石カバー20は、研削砥石4に対する相対的位置が変わ
らないように設置された部材であって、この砥石カバー
20に微調整ストッパ18が固定的に設置されている。
本実施例における固定ストッパ18は、マイクロメータ
から円弧アームを取り除いたものと同様の機器であっ
て、ロッド18aを微調整して伸縮せしめ得るようにな
っている。この微調整ストッパ18を調節してロッド1
8aを伸長させると、バックアップレバー16の被動部
16bが押動されて該バックアップレバー16が枢支軸
15を中心として傾動し、バックアップシュー16aが
極細段付軸8の極細軸部を研削砥石4に向けて強く押し
つけるようになる。また、前記ロッド18aを収縮させ
ると、バックアップシュー16aの押圧力が減少し、さ
らに収縮させると該バックアップシュー16aが極細軸
部から離間する。上記の作用から理解されるように、微
調整ストッパ18の調整によって、バックアップシュー
16aが極細段付軸8の極細軸部に摺触してこれを研削
砥石4に向けて押圧する状態が変化する。上記の押圧力
を大きくすれば研削能率は向上するが、過大な押圧力を
与えると研削仕上げの寸法精度が低下するので、要求さ
れる精度が得られる範囲内で、なるべく高能率が得られ
ように調整する。
【0013】本実施例の装置においては、回転しつつあ
る調整砥石状部材9と回転しつつある研削砥石4とをX
−X′軸方向に相対的に接近させ、微調整ストッパ18
のロッド18aがバックアップレバー16に当接してこ
れを傾動せしめ、上記の傾動によってバックアップシュ
ー16aが極細段付軸の極細軸部に摺触してバックアッ
プしつつ、研削砥石4が上記極細軸部に接触して研削が
開始されるのであるが、前記微調整ストッパ18のロッ
ド18aがバックアップレバー16に当接する以前(研
削が始まる以前)に、バックアップレバー16がガタつ
いては困るので、図4に示すようにバックアップレバー
16と移動アーム14との間にスプリング21が圧縮介
装されている。上記のスプリング21は、図4における
バックアップレバー16に右回り(時計方向)の回動力
を与え、図1および図3においてはバックアップレバー
16に左回り(反時計方向)の回動力を与えるように設
けられており、バックアップシュー16aを研削砥石4
から押し離す方向に作用している。
【0014】図1に表わされているように、バックアッ
プシュー16aは、バックアップレバー16の下端部付
近に角ψのv字状溝を形成することにより構成されてい
る。
【0015】上記の角ψは鈍角に構成して、極細軸部に
対して2本の平行線に沿って線接触するように構成す
る。ただし、上記極細軸部にテーパを付することも有る
ので、上記2本の平行線に沿った接触線は、必ずしも厳
密に平行ではない。本実施例においては上記の角ψを1
20度に設定した。このv字状溝の角度ψは、後に説明
するごとくバックアップレバー16のレバー比に関係し
てくる。本実施例において、ブレード1と調整砥石状部
材9とにより支承されて回転する極細段付軸8は、図示
の軸X−X′上に位置している。すなわち、前掲の図5
(A)について説明した心高Hがゼロの状態で研削され
る。このように心高ゼロの状態では、バックアップレバ
ー16によって極細段付軸8の極細軸部8bを押圧する
力の方向が研削砥石4の中心に向かうので、安定した研
削を行ない易く、研削状態を制御するに好都合である。
先に図3について本発明の基本的原理を説明したとき
は、バックアップレバー16の枢支軸15が、該バック
アップレバーの被動部16bとバックアップシュー16
aとの中央に位置するものとして述べた。ただし、実際
の機器の実体形状を描いた図1および図4においては、
バックアップシュー16aのv字状溝の角度ψが120
度であることの関係から、図1に示したレバー比L3
4を1.14に設定した。本発明を実施する際、この
レバー比が1.1となるように、すなわち、四捨五入し
た値が1.1となるようにすると、一般的に好結果が得
られる。本発明においては、被加工物である極細段付軸
8をブレード1と調整砥石状部材9とによって支承する
とともに、該調整砥石状部材の摩擦伝動によって極細段
付軸を回転駆動するが、この場合、図4に仮想線で示し
た押えローラ22を併用して、極細段付軸8を調整砥石
状部材9に向けて押圧すると、極細段付軸8を確実に、
かつ安定した状態で回転させることができ、重研削に近
い状態での研削が可能になる。
【0016】本発明は、極細軸を円柱面に研削仕上げす
ることを基本とするが、極細テーパ軸を研削仕上げする
ことも可能である。本実施例は極細ドリルの素材を研削
仕上げしたものであって、ドリルの切刃となる極細軸部
にバックテーパが付される。本例の場合、テーパ量T
は、 T=2.2ミクロン/5ミリメートル =44/100000 の極微量である。本実施例においては(図2参照)研削
砥石4の回転軸を円弧矢印r5のごとく22/1000
00だけ振って前記のバックテーパを付した。これと異
なる実施例として、研削砥石4の側面4a(図2)をテ
ーパ面に形成することによって極細軸部8bにテーパを
付することもできる。また、調整砥石軸を振ってもよ
い。極細軸部にテーパを形成する場合、理論的にはバッ
クアップシューのv字状溝の溝底の線を傾け、極細軸部
に対して均一に線接触させる配慮を必要とする。ただ
し、本例のごとくテーパ量が1万分の1単位の極微量で
ある場合は、ストレート極細軸用バックアップシューを
用いても格別の不具合を生じないことが実験的に確かめ
られた。
【0017】本実施例においては、極細軸部8bの研削
前直径寸法が1.5ミリメートルであり、仕上げ寸法は
直径0.25ミリメートルである。そして、この研削作
業の所要時間は1本あたり31秒間であって、従来技術
に比して著しく高能率であった。本実施例における作業
条件は次のごとくである。 被加工物の材質:超硬 被加工物の形状,寸法:図6のごとし 調整砥石状部材の直径:115ミリメートル 〃 回転数:37rpm 〃 周速;13.4メートル/分 〃 駆動モータ出力:0.06キロワット 〃 材質:(株)ノリタケ製A220T3R40 研削砥石の直径:150ミリメートル 〃 回転数:7639rpm 〃 周速:3600メートル/分 〃 駆動モータ出力:0.4キロワット 〃 材質:大阪ダイヤ(株)製SD400R100B
K4 調整砥石状部材ドレス角度:0゜ 被加工物心高:0ミリメートル 送り角度:−1゜ 周速比:269.3 削除率:0.12立方ミリメートル/秒 被加工物切込み量:1.25ミリメートル 切込み速度:max0.052ミリメートル/秒 ブレード厚さ:1.0ミリーメートル ブレード頂角:60゜ 研削液の銘柄:日本サン石油(株)製スニクールブルー
(商標名) また、本実施例における研削精度は次のごとくである。 真円度:0.62〜1.33ミクロン 表面あらさ:0.51〜0.75ミクロン 振れ:1ミクロン未満 同心度:0.51〜0.56ミクロン 以上の数字は試験室内における実測値であるが、本実施
例の装置,方法を、このまま工業生産に適用して実用性
が有ることを表わしている。
【0018】
【発明の効果】本発明を適用すると、極細段付軸の基軸
部が調整砥石状部材とブレードとによって支承されつつ
摩擦伝動によって回転せしめられる。このように外周の
円柱面を証として極細段付軸が支承されるので、スピン
ドルに対して被加工物(極細段付軸)を取り付ける場合
のチャックエラーによる同心度エラーが発生する虞れは
無い。また、極細軸部にセンタ穴を設けて心出しする必
要が無いので、この意味に関して極細軸部の太さ寸法の
下限が制約されることが無い。さらに前記のように、被
加工物が無心的に支承されるので、該被加工物をチャッ
クしたスピンドルの回転精度の影響を受ける虞れが無
く、高精度が得られる。しかも、研削部である極細軸部
にバックアップシューを摺触させつつ、その摺触圧を一
定に保っているので、高能率の研削が可能であり、高能
率研削を遂行しても極細軸部が折損したりする虞れが無
い。上記のようにして被研削部をバックアップシューで
受けているため、研削砥石を接触させても該被研削部が
逃げないので、極細軸部を高精度で研削することができ
る。
【0019】前記のバックアップシューを、研削砥石の
移動速度V(切込速度)の2倍の速度2Vで追随させる
手段としてレバー機構を利用すると、簡単な構成によっ
て正確な制御をすることができるので好適である。以上
の作用が総合的に働いて、極細段付軸を高精度で,高能
率で、高い歩留りで、しかも格別の熟練を要せず、人為
的ミスの虞れ無く、安いコストで研削することができる
という優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る極細段付軸の研削方法を実施する
ために構成した本発明に係る極細段付軸の研削装置の1
実施例を示し、一部を破断して描いた正面図に寸法記号
および寸法線を付記するとともに、作動を表わす往復矢
印を付記した説明図である。
【図2】上記実施例における調整砥石状部材とブレード
と極細段付軸と研削砥石とを抽出して、相互に離間させ
て描いた外観平面図に、バックアップシューの断面形状
を付記するとともに、作動を説明するための矢印および
回転方向を示す円弧矢印を付記した図である。
【図3】本発明に係る極細段付軸の研削方法を実施する
ために創作した本発明の研削装置の1実施例について、
その構造と作用とを理解しやすいように模式化した正面
図であって、各構成部材の接続関係および相対的な移動
を明確に表現するように変形して描いてあるので、必ず
しも実施例の装置の実体的形状を投影した図形ではな
い。
【図4】上記実施例の裏面図である。
【図5】センタレス研削機の従来例を示し、(A)は模
式的に描いた正面図に寸法記号および運動記号を記入し
た説明図、(B)は段付軸加工用センタレス研削機の要
部の分解平面図に被加工物を付記した図である。
【図6】本発明の実施例における被加工物である極細段
付軸の1例を示す正面図に寸法記号及び寸法数値を付記
した図である。
【図7】無心研削と有心研削との差異を説明するために
示した模式図であって、(A)は極細段付軸の基軸部を
無心研削(センタレス研削)している状態を示し、
(B)は極細段付軸の極細軸部を研削砥石によって研削
している状態を示す。ただし模式化して描いてあるの
で、寸法関係は必ずしも実体を均一に縮尺した形状には
なっていない。
【符号の説明】
1…ブレード、1a…頂部の斜面、2…調整砥石、3…
被加工物、4…研削砥石、5…段付加工物、6…段付調
整砥石、7…段付研削砥石、8…極細段付軸、8a…基
軸部、8b…極細軸部、8c…テーパ部、9…調整砥石
状部材、10…静止ベース、11…静止軸受、12…ス
ライドベース、13…移動軸受、14…移動アーム、1
5…枢支軸、16…バックアップレバー、16a…バッ
クアップシュー、16b…被動部、17…静止アーム、
18…微調整ストッパ、18a…ロッド、19,20…
砥石カバー、21…スプリング、22…押えローラ。

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状の極細軸と、それよりも大径の基
    軸とが同心に一体連設された段付軸の極細軸部分を研削
    する方法において、 センタレス研削機のブレードと同様ないし類似のブレー
    ドと、センタレス研削機の調整砥石と同様ないし類似の
    調整砥石状部材とによって前記極細段付軸の大径の基軸
    の部分を支承し、該調整砥石状部材を回転せしめて極細
    段付軸を回転せしめつつ、 前記のブレードと上記調整砥石状部材との相対的位置を
    変えることなく、これら双方の部材を、回転しつつある
    研削砥石に対して相対的に速度Vで接近させ、 前記双方の部材に支承されて回転している極細段付軸の
    極細軸部を研削砥石に接触せしめて該極細軸部の外周面
    を研削し、 かつ、上記のようにして研削されている極細軸部にバッ
    クアップシューを摺触せしめるとともに、該バックアッ
    プシューを研削砥石に接近せしめる方向に、速度約2V
    で移動せしめることを特徴とする、極細段付軸の研削方
    法。
  2. 【請求項2】 前記のブレードに対して相対的位置を変
    化させることなく、該ブレードと共に研削砥石に対して
    相対速度Vで移動せしめられる支点によってバックアッ
    プ用レバーの中央部近傍を傾動可能に支持するととも
    に、 上記バックアップ用レバーの片方の端付近にバックアッ
    プシューを固定し、 かつ、前記研削砥石の軸受部材に対して固定的に設置さ
    れているストッパを、前記バックアップ用レバーの他方
    の端付近に当接せしめることによって、 前記ブレードと調整砥石状部材とによって支承されてい
    る極細段付軸が速度Vで研削砥石に接近する際、前記バ
    ックアップシューを速度約2Vで研削砥石に接近せしめ
    ることを特徴とする、請求項1に記載した極細段付軸の
    研削方法。
  3. 【請求項3】 前記のバックアップシューが極細軸部に
    摺触する個所に、溝底面が鈍角、望ましくは約120度
    の、該極細軸部と平行なv字状溝を設けて、バックアッ
    プシューと極細軸部とを、2本の平行な直線に沿わしめ
    て線接触させることを特徴とする、請求項1もしくは請
    求項2に記載した極細段付軸の研削方法。
  4. 【請求項4】 前記バックアップ用レバー中央部近傍の
    支点からバックアップシューまでの距離をL4とし、該
    バックアップ用レバーが前記ストッパの当接を受ける被
    動点から中央部近傍の支点までの距離をL3として、 距離L4を距離L3に比して略等しく設定し、望ましくは
    4をL3よりも僅かに大きく設定し、さらに望ましくは
    距離L4を距離L3の約1.1倍に設定することを特徴と
    する、請求項2もしくは請求項3に記載した極細段付軸
    の研削方法。
  5. 【請求項5】 前記研削砥石の軸受部材に対して固定的
    に設置されているストッパの、バックアップ用レバーに
    対する当接個所の位置を微調整して、前記バックアップ
    シューと極細軸部との摺触状態を調節することを特徴と
    する、請求項2ないし請求項4の何れかに記載した極細
    段付軸の研削方法。
  6. 【請求項6】 前記バックアップ用レバーに対して、ス
    プリング手段によって傾動力を与え、該バックアップ用
    レバーを前記ストッパに当接せしめる方向に傾動せしめ
    て当接圧を発生させることを特徴とする、請求項5に記
    載した極細段付軸の研削方法。
  7. 【請求項7】 前記の調整砥石状部材を、研削材よりも
    摩擦係数が大きく、研削性を有しない材料で構成するこ
    とを特徴とする、請求項1ないし請求項6の何れかに記
    載した極細段付軸の研削方法。
  8. 【請求項8】 前記の調整砥石状部材を研削材によって
    構成し、必要に応じてセンタレス研削機の調整砥石に兼
    用できるようにしておき、この部材を調整砥石として用
    いて極細段付軸の基軸部をセンタレス研削することを特
    徴とする、請求項1ないし請求項6の何れかに記載した
    極細段付軸の研削方法。
  9. 【請求項9】 前記バックアップシューを極細段付軸の
    極細軸部に摺触せしめつつ該極細軸部を研削砥石に接触
    せしめて研削する際、押えローラを該極細段付軸の基軸
    部に接触せしめて押圧力を与え、前記のブレードと調整
    砥石状部材とによる基軸部の支承状態を安定せしめるこ
    とを特徴とする、請求項1ないし請求項8の何れかに記
    載した極細段付軸の研削方法。
  10. 【請求項10】 前記調整砥石状部材の回転軸中心線
    と、研削砥石の回転軸中心線と、極細段付軸の中心線と
    を同一水平面上に揃えて、心高ゼロの状態で極細軸部を
    研削することを特徴とする、請求項1ないし請求項9の
    何れかに記載した極細段付軸の研削方法。
  11. 【請求項11】 前記研削砥石が極細段付軸の極細軸部
    に接触する個所を、該極細段付軸の中心線に対して微小
    角度だけ傾斜させ、該極細軸部にバックテーパを付与す
    ることを特徴とする、請求項1ないし請求項10に記載
    した極細段付軸の研削方法。
  12. 【請求項12】 被加工物である極細段付軸(8)の基
    軸部(8a)を支承する、センタレス研削機のブレード
    と同様なブレード(1)と、センタレス研削機の調整砥
    石と同様ないし類似の調整砥石状部材(9)とを具備
    し、 かつ、前記極細段付軸の極細軸部(8b)に接触してこ
    れを研削する回転砥石よりなる研削砥石(4)、およ
    び、上記極細軸部に摺触して研削反力を支承するバック
    アップシュー(16a)を具備するとともに、 前記極細軸部の研削による減寸に追随せしめて上記バッ
    クアップシューを該極細軸部に接近せしめ、該バックア
    ップシューと極細軸部との摺触圧を略一定に保たしめる
    連動機構を具備していることを特徴とする、極細段付軸
    の研削装置。
  13. 【請求項13】 前記の連動機構は、片方の端にバック
    アップシュー(16a)を設けたバックアップ用のレバ
    ー(16)と、 上記バックアップレバーの中央部付近を、前記調整砥石
    用部材(9)の軸受部材に対する相対的位置を変化させ
    ない支点に枢支する枢支軸(15)と、 前記研削砥石(4)の軸受部材に対して相対的位置を変
    化させないように設置されて、前記バックアップレバー
    の他方の端に当接するストッパ手段(18)と、より成
    るものであることを特徴とする、請求項12に記載した
    極細段付軸の研削装置。
  14. 【請求項14】 前記のバックアップシュー(16a)
    は、前記極細軸部(8b)に対して2本の平行な線に沿
    って線接触するv字状溝を有するものであることを特徴
    とする、請求項12もしくは請求項13に記載した極細
    段付軸の研削装置。
  15. 【請求項15】 前記のv字状溝の1対の面は鈍角をな
    しており、望ましくは約120度であることを特徴とす
    る、請求項14に記載した極細段付軸の研削装置。
  16. 【請求項16】 前記バックアップレバー(16)の中
    央部付近を枢支している枢支軸(15)から、該バック
    アップレバーが前記ストッパ手段(18)の当接を受け
    る被動部(16b)までの間の距離をL3とし、 上記枢支軸から前記バックアップシュー(16a)まで
    の間の距離をL4として、 上記の距離L4は距離L3に比して略等しく、もしくは若
    干大きく、望ましくは約1.1倍であることを特徴とす
    る、請求項13ないし請求項15の何れかに記載した極
    細段付軸の研削装置。
  17. 【請求項17】 前記のストッパ手段(18)は、前記
    バックアップレバー(16)がストッパ手段の当接を受
    ける被動部(16b)に向けて伸縮する微調整機能を有
    するものであることを特徴とする、請求項13ないし請
    求項16の何れかに記載した極細段付軸の研削装置。
  18. 【請求項18】 前記のバックアップレバー(16)に
    対して、前記ストッパ手段に当接せしめる方向の傾動力
    を与えるスプリング(21)を備えていることを特徴と
    する、請求項13ないし請求項17の何れかに記載した
    極細段付軸の研削装置。
  19. 【請求項19】 前記の調整砥石状部材(9)は、金属
    に対する摩擦係数が研削材よりも大きくて、研削性を有
    しない材料によって構成されていることを特徴とする、
    請求項12ないし請求項18の何れかに記載した極細段
    付軸の研削装置。
  20. 【請求項20】 前記の調整砥石状部材(9)は研削材
    によって構成されており、センタレス研削機の調整砥石
    としても使用し得る部材であることを特徴とする、請求
    項12ないし請求項18の何れかに記載した極細段付軸
    の研削装置。
  21. 【請求項21】 前記のブレード(1)と調整砥石状部
    材(9)とによって支承されている極細段付軸(8)の
    基軸部(8a)に対して線接触せしめて、該基軸部を調
    整砥石状部材に向けて押圧する押えローラ(22)を具
    備していることを特徴とする、請求項12ないし請求項
    20の何れかに記載した極細段付軸の研削装置。
  22. 【請求項22】 前記ブレード(1)および調整砥石状
    部材(9)によって支持される極細段付軸(18)の中
    心線が、 「該調整砥石状部材の回転軸の中心線と前記研削砥石
    (4)の回転軸の中心線とによって定められる仮想の平
    面」の上に位置するように、関係部材が配置されている
    ことを特徴とする、請求項12ないし請求項21の何れ
    かに記載した極細段付軸の研削装置。
  23. 【請求項23】 前記の研削砥石(4)は、前記の極細
    段付軸(8)の極細軸部(8b)に対して線接触するよ
    うになっており、かつ、上記の接触線を極細段付軸の中
    心線に対して微小角度だけ傾斜せしめ得るようになって
    いることを特徴とする、請求項12ないし請求項22の
    何れかに記載した極細段付軸の研削装置。
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