JPH04183569A - 自己倣い研磨装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は自己倣い研磨装置に関し、特に、ポケット形状
の金型等のワークを製作するに際し、その金型のポケッ
ト底面部、並びにポケット隅部を含むポケット側面部を
自動研磨加工する自己倣い研磨装置に関する。

［従来の技術］ 例えば、金型等の製作は、まず、倣いフライス盤や立形
マシニングセンタ等の倣い制御装置を有する工作機械に
よる形状加工と、油砥石、スティック砥石やダイヤモン
ドペースト等による鏡面研磨加工とに大別される。上記
形状加工については高度に自動化された工作機械を使用
しているため、極めて高能率な自動加工が可能である。

しかしながら、その後工程である研磨加工においては、
作業者による手仕上げに依存し、例えば、精密金型に多
くみられるポケット形状のワーク表面を研磨加工するに
際しては、第６図に示すように金型（１）における凹状
ポケット部（２）のポケット底面部（３）をまず仕上げ
、その後ポケット側面部（４）をスティック砥石等によ
り仕上げているのが実状であり、この研磨加工を自動化
して作業能率と製品の寸法的な精度を向上させることが
強く要望されていた。

そこで、この要望に応えるため、本出願人は先に自己倣
い研磨装置（特開昭６０−２６３６６２号公報）を提案
して研磨加工の自動化を実現させている。

この自己倣い研磨装置では自己倣い機能を用いた自動研
磨加工が可能となり、例えば第６図に示す金型（１）で
は表面倣いでポケット底面部（３）を、三次元倣いでポ
ケット側面部（４）とポケット底面部（，３）の一部を
同時に自動研磨加工するようにしている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、上記自己倣い研磨装置では、主軸に装着され
た研磨工具を回転駆動させながら、上記主軸をＺ軸方向
に移動させると共にワークが位置決め載置されたテーブ
ルをＸＹ軸方向に移動させることにより上記研磨工具を
ワーク表面に対して三次元的に移動させ、これにより研
磨工具をワーク表面に自己倣い動作させて研磨工具でワ
ーク表面を自動研磨加工している。

しかしながら、このような自己倣い研磨装置では、例え
ば、第７図に示すようにポケット形状の金型（１）にお
けるポケット側面部（４）を、単なる回転駆動のみの円
柱状砥石からなる研磨工具（５）で自動研磨加工しよう
としても、上記金型（１）のポケット隅部（６）の半径
が研磨工具（５）の半径より小さい場合や、上記ポケッ
ト隅部（７）がほぼ直角に角張っている場合、その研磨
加工時に、研磨工具（５）の半径の大きさに制約を受け
るため、上述したような研磨工具（５）ではポケット隅
部（６）（７）を含むポケット側面部（４）の全周を自
動研磨加工することが不可能であるという問題があった
。

また、回転工具を用いた輪郭倣い動作による研磨では、
回転駆動する研磨工具（５）の砥石の砥粒粒度によって
は研磨工具（５）の送り方向に回転による研磨すじが生
じるという問題もあった。

そこで、本発明は上記問題点に鑑みて提案されたもので
、その目的とするところは、ワーク表面、特にポケット
形状の金型におけるポケット隅部を含む任意形状のポケ
ット側面部の全周を簡単な構造により研磨すじが生じる
ことなく自動研磨加工し得るようにした自己倣い研磨装
置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明における上記目的を達成するための技術的手段は
、工作機械の主軸に装着された研磨工具によりワーク表
面を研磨加工する自己倣い研磨装置において、上記研磨
工具をＺ軸方向に調整可能な振幅でもって往復動作させ
る工具往復動機構と、上記研磨工具をＸＹ軸方向に変位
可能に装着した工具変位機構と、研磨加工時に研磨工具
がワーク表面に当接することにより上記研磨工具に加わ
る反力に基づいて研磨工具のＸＹ軸方向変位を検出する
変位検出機構と、研磨工具をＺ軸方向に沿って回転自在
に保持する工具保持機構とからなり、上記工具往復動機
構により研磨工具をＺ軸方向に往復動作させると共に、
工具変位機構による研磨工具のＸＹ軸方向変位を変位検
出機構で検出し、その検出信号に基づいて工具保持機構
によりＺ軸方向に沿って回転可能な研磨工具を輪郭倣い
動作させるようにしたことである。

［作用］ 本発明に係る自己倣い研磨装置では、研磨工具によるワ
ーク表面の研磨加工時、研磨工具は工具往復動機構によ
るＺ軸方向の往復動作により所定の振幅でもって振動し
ながらＸＹ面内で倣い動作を行なう。この時、上記研磨
工具は工具変位機構、変位検出機構並びに工具保持機構
によりワーク表面に対して一定の研磨圧で輪郭倣い動作
する。その結果、上記研磨工具の振動を伴うＸＹ軸方向
の移動によりワーク表面に研磨すじが生じることなく、
かつ、研磨工具の輪郭倣い動作により精密金型等のワー
ク表面、特にポケット形状の金型におけるポケット隅部
を含む任意形状のポケット側面部の全周を自動研磨加工
することが実現できる。

［実施例コ 本発明に係る自己倣い研磨装置の一実施例を第１図乃至
第５図を参照しなから説明する。

第１図は本発明における自己倣い研磨装置の主要部を示
し、同図において、（１１）は装置本体にＺ軸方向に移
動可能に設けた主軸〔図示せず〕に着脱自在に装着され
る工具本体、（１２）は上記工具本体（１１）にＺ軸方
向に沿って内挿されたスピンドルで、その下方軸端に円
柱状或いは角柱状などの所定形状の砥石等の研磨工具（
１３）をねじ込み等により着脱自在に同軸的に装着する
。

（１４）は上記工具本体（１１）の内部に設けられた工
具往復動機構で、スピンドル（１２）の下方軸端にある
研磨工具（１３）をＺ軸方向に往復動作させる。この工
具往復動機構（１４）は、上記スピンドル（１２）の上
方軸端に固着された円盤（１５）、工具本体（１１）の
上方側部に固着されたモータ（１６）　、並びにこのモ
ータ（１６）の出力軸に偏心ブツシュ（１７）を介して
偏心して取り付けられたカムフォロア（１８）とからな
り、上記工具本体（１１）の天板部とスピンドル（１２
）の上方軸端にある円盤（１５）との間に張設されたコ
イルばね（１９）により、上記スピンドル（１２）が下
方へ弾性的に付勢されて円盤（１５）がカムフォロア（
１８）の周端面に常時押圧された状態で当接する。

（２０）は工具本体（１１）の下部に設けられた工具往
復動の調整機構で、後述するように研磨工具（１３）の
往復動作時、上記研磨工具（１３）の下方への移動量を
規制してその振動振幅を調整できるようにしている。こ
の調整機構（２０）は、工具本体（１１）の下端開口部
に正逆回転自在に螺合させた調整リング（２１）及びそ
の調整リング（２１）の上端に取り付けられたワッシャ
（２２）と、スピンドル（１２）の上記ワッシャ上方位
置の外周に止め輪（２３）を介して固着された緩衝部材
（２４）とからなる。

（２５）は上記工具本体（１１）とスピンドル（１２）
との間に設けられた工具変位機構で、上記研磨工具（１
３）をＸＹ軸方向に変位可能に工具本体（１１）に装着
する。この工具変位機構（２５）は、スピンドル（１２
）の略中間部分にボールガイド（２６）を介してホルダ
（２７）を外装し、このホルダ（２７）の上下端に一体
的に設けられた上下フランジ（２８）（２９）とこれに
対応して工具本体（１１）に設けられた上下受は部（３
０）　　（３１）との平行な平坦面間に鋼球（３２）・
・・（３３）・・・を介在させて配置することにより上
記スピンドル（１２）をＸＹ軸方向に変位可能としてい
る。（３４）・・・はスピンドル（１２）のホルダ上方
位置に摺動自在に外嵌されたブツシュ（３５）と工具本
体（１１）との間にＸＹ軸方向に張設したコイルばねで
、このコイルばね（３４）・・・の弾性力によりスピン
ドル（１２）に求心性を付与している。

尚、上記ホルダ（２７）とスピンドル（１２）との間に
ボールガイド（２６）を介在させることにより、そのス
ピンドル（１２）をＺ軸方向に移動可能とするだけでな
く、上記スピンドル（１２）をＺ軸方向に沿って回転自
在に保持して工具保持機構（３６）を構成する。

（３７）はスピンドル（１２）の上部と工具本体（１１
）との間に設けられた変位検出機構で、研磨加工時に研
磨工具（１３）かワーク表面に当接することにより上記
研磨工具（１３）に加わる反力に基づいて研磨工具（１
３）のＸＹ軸方向変位を検出する。この変位検出機構（
３７）は、例えば、図示する差動トランス等の接触式変
位検出器（３８）や光学式変位センサ等の非接触式変位
検出器〔図示せず〕からなり、上記研磨工具（１３）が
ワーク表面に接触しない中立状態でその出力が０となる
ように調整されている。尚、上記検出器（３８）は、Ｘ
Ｙ軸方向変位が検出可能なようにスピンドル（１２）の
周囲のＸＹ軸方向に三箇所配設される。

上記構成からなる自己倣い研磨装置の動作を説明する。

以下、例えば、第６図及び第７図に示すポケット形状の
金型（１）における凹状のポケット部（２）、特にポケ
ット隅部（６）（７）を含むポケット側面部（４）を研
磨加工する場合について詳述する。

まず、図示しないが装置本体にＸＹ軸方向移動可能に設
けられたテーブル上に上記金型（１）を位置決め載置し
、そのテーブルをＸＹ軸方向に移動させると共に装置本
体の主軸をＺ軸方向に移動させることによりその主軸に
装着された工具本体（１１）の研磨工具（１３）を金型
（１）のポケット側面部（４）に当接した研磨開始位置
に配置する。

この状態から、研磨工具（１３）をポケット側面部（４
）に対して工具往復動機構（１４）によるＺ軸方向の往
復動作により所定の振幅でもって振動させながらテーブ
ル〔図示せず〕によりＸＹ軸方向に倣い移動させて研磨
加工を開始する。この時、上記研磨工具（１３）は工具
変位機構（２５）　、変位検出機構（３７）並びに工具
保持機構（３６）によりポケット側面部（４）に対して
一定の研磨圧で輪郭倣い動作する。以下、具体的に説明
すると、まず、モータ（１６）を回転させることにより
その出力軸に対して偏心ブツシュ（１７）を介して偏心
させたカムフォロア（１８）に当接する円盤（１５）を
上下動させる。これによりスピンドル（１２）がコイル
ばね（１９）の弾性力で下方に付勢された状態でもって
ホルダ（２７）のボールガイド（２６）に対してスライ
ドしながら上下動し、このスピンドル（１２）の上下動
により研磨工具（１３）かＺ軸方向に振動する。この研
磨工具（１３）の振動と共にテーブルのＸＹ軸方向への
移動により、上記研磨工具（１３）は金型（１）のポケ
ット側面部（４）に対して、第２図に示すように正弦波
状の軌跡（ａ）でもって移動する。この正弦波状の軌跡
（ａ）において、その周波数は上記モータ（１６）の回
転数を変えることにより任意に調整可能であり、また、
その振動振幅は偏心ブツシュ（１７）の偏心量の二倍と
なる。ここで、金型（１）のポケット形状によっては、
例えば、金型（１）のポケット側面部（４）の深さが浅
い場合などのように上記振動振幅を小さくする必要があ
る。この場合、上記偏心ブツシュ（１７）の偏心量を調
整することなく、振動振幅を小さくすることができる。

即ち、工具本体（１１）の下部にある調整リング（２１
）を正逆回転させることによりその調整リング（２１）
の上端のワッシャ（２２）を上下動させ、これによりス
ピンドル（１２）が下方に移動した時に上記ワッシャ（
２２）に緩衝部材（２４）が当接する位置を調整する。

このようにすれば、研磨工具（１３）の下方移動量が規
制されて第３図に示すような研磨工具（１３）の移動軌
跡（ｂ）が得られることになり、振動振幅の調整が容易
となって作業能率の向上も図れる。尚、上述した振動振
幅の調整にもかかわらず、研磨工具（１３）が金型（１
）のポケット底部（３）に当接して多少干渉した場合で
も、スピンドル（１２）の上端の円盤（１５）がカムフ
ォロア（１８）から離れるため、突き当てによる研磨工
具（１３）の損傷を未然に回避することができる。

次に、金型（１）のポケット側面部（４）に対して上述
のような軌跡でもって移動する研磨工具（１３）の輪郭
倣い動作を具体的に説明する。まず、上記研磨工具（１
３）が金型（１）のポケット側面部（４）に当接すると
、その研磨工具（１３）に加わる反力に基づいてポケッ
ト側面部（４）の表面形状に応じてスピンドル（１２）
かポケット側面部（４）の表面の法線方向に変位する。

即ち、スピンドル（１２）は、ホルダ（２７）の上下フ
ランジ（２８）　　（２９）と工具本体（１１）の上下
受は部（３０）（３１）との間の鋼球（３２）・・・（
３３）・・・の転がりによってＸＹ軸方向に変位する。

この時、上記スピンドル（１２）はコイルばね（３４）
・・・により求心性が付与された状態にある。このスピ
ンドル（１２）のＸＹ軸方向変位を検出器（３８）で検
出し、その変位に対応した出力ε２１、ε７からなる検
出信号が得られる。この検出信号に基づいて合成変位ε
＝ＦＴ：＋ｔ、２６＜一定となるように倣い制御手段〔
図示せず〕でもって追従制御する。尚、上記スピンドル
（１２）はホルダ（２７）のボールガイド（２６）を介
して回転自在な構造となっている。その結果、研磨工具
（１３）が任意形状のポケット側面部（４）に対して一
定の研磨圧でもって輪郭倣い動作する。

この自己倣い研磨装置では、第４図に示すように金型（
１）のポケット部（２）のポケット側面部（４）におい
て、任意の曲率半径を持つポケット隅部（６）や、直線
部を有する場合でも、上記ポケット隅部（６）の曲率半
径と同一か或いは若干小さめの半径の曲面（１３ａ）と
この曲面（１３ａ）に連なるようにほぼ直角に角張った
平坦面（１３ｂ）とを有する研磨工具（１３）を用意す
れば、上述したように研磨工具（１３）が自由に回転可
能であるため、その輪郭倣い動作でもって上記ポケット
隅部（６）を含むポケット側面部（４）を一定の研磨圧
でもって自動倣い研磨加工することができる。

尚、研磨工具（１３）として、上記のものとは別に、例
えば平坦面（１３ｂ）のみを有するものを用意してこれ
を併用すれば、直角に角張ったポケット隅部（７）の研
磨も可能となる。また、第５図に示すように金型（１）
のポケット部（２）が引抜き材の形状である六角穴形状
である場合でも、多角柱形状〔図では四角柱形状〕の研
磨工具（１３）を用意して前述した輪郭倣い動作を実行
すれば、その研磨工具（１３）は頂点を回転中心として
回転しながらポケット隅部（８）を含むポケット側面部
（４）を一定の研磨圧でもって自動研磨加工することが
可能となる。

尚、上記実施例では第４図及び第５図に示すような金型
（１）のポケット側面部（４）を研磨加工する場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、
その他の任意の形状を有する金型等のワークについて適
用可能であることは勿論である。

［発明の効果コ 本発明に係る自己倣い研磨装置によれば、研磨工具によ
るワーク表面の研磨加工時、研磨工具は工具往復動機構
によるＺ軸方向の往復動作により所定の振幅でもって振
動しながらＸＹ軸方向に移動するから、この研磨工具の
振動を伴うＸＹ軸方向の移動によりワーク表面に研磨す
じが生じることなく、かつ、研磨工具は工具変位機構、
変位検出機構並びに工具保持機構によりワーク表面に対
して一定の研磨圧で輪郭倣い動作するがら、ワーク表面
の形状に応じて研磨工具の移動軌跡を作業者がプログラ
ムにより予め指令する必要がなく、この研磨工具の輪郭
倣い動作により精密金型等のワーク表面、特にポケット
形状の金型におけるポケット隅部を含む任意形状のポケ
ット側面部の全周を自動研磨加工することが実現できて
、作業能率の大幅な向上が図れてその実用的価値は犬で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明に係る自己倣い研磨装置の一
実施例を説明するためのもので、第１図は自己倣い研磨
装置の主要部を示す断面図、第２図は研磨工具のワーク
表面に対する移動軌跡を示す波形図、第３図は研磨工具
の下方移動を規制した場合のワーク表面に対する移動軌
跡を示す波形図、第４図はポケット形状の金型における
ポケット隅部を含むポケット側面部を研磨加工する状態
を示す金型及び研磨工具の平面図、第５図は他のポケッ
ト形状の金型におけるポケット隅部を含むポケット側面
部を研磨加工する状態を示す金型及び研磨工具の平面図
である。 第６図はワークの一例を示すポケット形状の金型の斜視
図、第７図は第６図のポケット形状の金型及び研磨工具
を示す平面図である。 （１）・・・ワーク〔金型〕、（１３）・・・研磨工具
、（１４）・・・工具往復動機構、（２５）・・・工具
変位機構、（３６）・・・工具保持機構、　　（３７）
・・・変位検出機構。 特　許　出　願　人　　大阪機工株式会社代　　　　理
　　　　人　　　　江　　　原　　　省　　　吾１：ワ
ーフ←１り 第２図 、ａ 第３図 第４図　　　　　　　　　　第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）工作機械の主軸に装着された研磨工具によりワー
   ク表面を研磨加工する自己倣い研磨装置において、 上記研磨工具をＺ軸方向に調整可能な振幅でもって往復
   動作させる工具往復動機構と、上記研磨工具をＸＹ軸方
   向に変位可能に装着した工具変位機構と、研磨加工時に
   研磨工具がワーク表面に当接することにより上記研磨工
   具に加わる反力に基づいて研磨工具のＸＹ軸方向変位を
   検出する変位検出機構と、研磨工具をＺ軸方向に沿って
   回転自在に保持する工具保持機構とからなり、上記工具
   往復動機構により研磨工具をＺ軸方向に往復動作させる
   と共に、工具変位機構による研磨工具のＸＹ軸方向変位
   を変位検出機構で検出し、その検出信号に基づいて工具
   保持機構によりＺ軸方向に沿って回転可能な研磨工具を
   輪郭倣い動作させるようにしたことを特徴とする自己倣
   い研磨装置。