JP2747093B2 - エンジンの回転数制御装置 - Google Patents

エンジンの回転数制御装置

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JP2747093B2
JP2747093B2 JP16505290A JP16505290A JP2747093B2 JP 2747093 B2 JP2747093 B2 JP 2747093B2 JP 16505290 A JP16505290 A JP 16505290A JP 16505290 A JP16505290 A JP 16505290A JP 2747093 B2 JP2747093 B2 JP 2747093B2
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元寿 清水
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フィードバック制御系の伝達関数を、燃料
供給量の調節を行うアクチュエータの位置に対応して可
変できるようにした回転数制御装置に関する。
(従来の技術) 目標回転数とエンジンの実回転数との差に対応する電
圧(偏差)に、比例・積分・微分(PID)演算を施し
て、制御対象である燃料噴射装置やスロットル制御装置
等の燃料供給量を制御する技術は従来より知られてい
る。
ところで、燃料供給量の増減とエンジンの回転数変化
との関係は一定ではなく、以下の特性を有する。エンジ
ンの回転数が低い場合は、燃料供給量の増減に対して回
転数の変化幅は大きく、その変化の時間遅れが大きい。
したがって、制御の安定性を確保するためには、微分増
幅及び比例増幅を低くするのが望ましい。エンジンの回
転数が高い場合は、燃料供給量の増減に対してエンジン
の回転数の変化幅は小さく、その変化の時間遅れも小さ
い。したがって、各増幅率を高めて過渡特性(瞬時変動
率、整定時間)を改善するのが望ましい。
特開昭57−73829号公報では、エンジンの回転数に比
例させてパルス幅変調された信号に、偏差信号で振幅変
調をかけて掛算演算して、比例ゲインをエンジンの回転
数の関数として変化させる技術が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、これは単に比例ゲインをエンジンの回転数に
合わせて変化させているにすぎず、かつ回路構成が複雑
となる。
また、これに対して本出願人は特願平1−146175号等
によって、エンジンの回転数に応じてPID演算の各係数
の一部または全部を可変するようにしたものをすでに提
案している。この方法によればエンジンが低速回転時に
は、比例、積分および微分動作の係数を小さくして安定
性の高い制御を行ない、高速回転時には各係数を大きく
して過渡特性に優れた制御を行なうことができるが、エ
ンジン負荷に対応するスロットルバルブの開度(燃料供
給量)に着目した対応が必要な場合もある。
燃料供給量の増減とエンジン回転数変化との関係は、
スロットルバルブ開度の小さい領域即ち軽負荷域では、
開度の変化に対する混合気流量変化率が大きく、また開
度急変時の燃調が乱れ易いため、開度の変化に対しエン
ジン回転数の追従遅れが大きくなる。一方、開度の大き
い高負荷域では、逆に流量変化率が小さく、燃調乱れも
少ないため、エンジン回転数の追従が良好であるが応答
量が小さくなる。
この発明はこのような課題を解決するためなされたも
ので、その目的は燃料供給量に応じたアクチュエータの
動作位置の変化量に応じてエンジン回転数の変動に対す
る追従性を改善するエンジンの回転数制御装置を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 前記課題を解決するためこの発明に係るエンジンの回
転数制御装置は、エンジンに供給する燃料供給量の調節
を行うアクチュエータと、このアクチュエータの動作位
置を検出する位置検出器と、エンジンの回転数を検出す
る回転数検出器と、エンジンの目標回転数を設定する目
標回転数設定器と、位置検出器で検出された動作位置信
号と目標回転数設定器で設定された目標回転数信号を重
畳する重畳回路と、この重畳回路の出力信号と回転数検
出器で検出された回転数信号とを演算処理した後にアク
チュエータの駆動回路に入力してアクチュエータを駆動
し、燃料供給量を調節するエンジンの回転数制御装置に
おいて、目標回転数設定器の目標回転数信号に位置検出
器の動作位置信号の変化量を重畳する重畳回路に可変イ
ンピーダンス回路を設けるとともに、この可変インピー
ダンス回路のインピーダンス値を動作位置信号に応じて
変化させることにより、燃料供給量が少ないときには回
転数の変動に対するアクチュエータの追従動作を遅く
し、かつ燃料供給量が多いときには回転数の変動に対す
るアクチュエータの追従動作を速くするように、アクチ
ュエータの動作位置に応じて重畳回路の増幅率を変化さ
せるように構成したことを特徴とする。
また、この発明に係るエンジンの回転数制御装置は、
位置検出器の動作位置信号を微分してアクチュエータ位
置の変化量を検出し、この変化量に対して位相進み補償
を行ってから目標回転数設定器の目標回転数信号に重畳
した後に、回転数検出器の回転数信号とともに比例・積
分・微分演算を施してアクチュエータの動作を制御する
ように構成したことを特徴とする。
さらに、この発明に係るエンジンの回転数制御装置の
可変インピーダンス回路は、発光素子と、この発光素子
と光結合され、発光素子に供給される電流値に基づいて
抵抗値が変化する可変抵抗素子からなる光結合型可変イ
ンピーダンス素子であることを特徴とする。
(作用) 重畳回路内に設けた可変インピーダンス素子のインピ
ーダンスが、アクチュエータの動作位置に対応して変化
するので重畳回路の増幅率を変更することができる。こ
れにより、燃料供給量が少ないときには回転数の変動に
対するアクチュエータの追従動作を遅くし、かつ燃料供
給量を多いときには回転数の変動に対するアクチュエー
タの追従動作を速くすることができる。
更に、可変インピーダンス素子に光結合形素子を用い
ることにより、重畳回路内の任意の電位にある可変抵抗
素子の抵抗値をアクチュエータの位置に対応する信号に
より直接制御できる。
(実施例) 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明に係る回転数制御装置の全体システム
構成図である。
回転数制御装置1は、目標回転数設定器2で設定した
目標回転数に対応する電圧信号esを重畳回路3を介して
比例・積分・微分演算回路(以下PID回路と記す)4の
一方の入力端子4aへ印加するとともに、エンジン5の実
回転数に対応する電圧信号enを他方の入力端子4bへ印加
して、重畳回路3の電圧信号ecと電圧信号enの差電圧に
比例・微分・微分演算を施した出力電圧eoを発生させ、
PWM(パルス幅変調)変換回路6を介してNPNパワートラ
ンジスタTrのスイッチング動作でスロットル制御装置7
のソレノイド式アクチュエータ7aを駆動して、燃料供給
量を増減させ、エンジン5の回転数を制御する構成とし
ている。
また、回転数検出器8はエンジンの回転数に比例する
周期のパルス信号Pnを出力し、このパルス信号Pnは周波
数−電圧変換回路(F/V変換回路)9でパルス信号Pnの
周期に対応するアナログ電圧enに変換される。
ソレノイド式アクチュエータ7aの位置は、アクチュエ
ータ位置検出器10で検出され、その位置検出出力10aは
検波・整流回路11で直流信号eaに変換される。直流信号
(動作位置信号)eaはコンデンサ12aと抵抗12bから成る
微分回路12で微分され、演算増幅器13aで構成された電
圧フォロア回路13を通して重畳回路3に入力される。
重畳回路3は、演算増幅器3aと、この演算増幅器3aの
出力端子3bと反転入力端子3cとの間に接続された抵抗14
と、この抵抗14の両端に接続された抵抗15と可変インピ
ーダンス回路を構成する可変インピーダンス素子16の直
列回路と、更に反転入力端子3cに一端が接続された入力
抵抗17とこの入力抵抗17と並列に接続された位相進み回
路18を備えている。位相進み回路18はコンデンサ18aと
抵抗18bの直列回路で構成している。また、抵抗17の他
端には演算増幅器13aの出力端子13bが接続され、演算増
幅器3aの非反転入力端子3dには目標回転数設定器2の電
圧信号(目標回転数信号)esが印加されている。反転入
力端子3cに微分入力電圧が印加されない状態では、重畳
回路3の出力電圧ecはesの電圧と同じで、アクチュエー
タ7aの位置が燃料増側へ移動した場合は微分回路12から
の入力により、重畳回路3の出力電圧ecは前記電圧esよ
り低い電圧となり、燃料減側へ移動した時は前記電圧es
より高い電圧となるよう構成している。
本実施例では可変インピーダンス素子16として光結合
型可変インピーダンス素子であるフォトFETを用いてい
る。FET16aのソース及びドレインは演算増幅器3aの出力
端子3bと抵抗15の一端にそれぞれ接続している。フォト
FETの1次側である発光ダイオード16bには、ベースにア
クチュエータ7aの位置に対応する電圧eaが印加され、コ
レクタに電源+Vが印加されたトランジスタQのエミッ
から抵抗19を通して電圧eaに比例する電流を供給する構
成としている。そしてFET16aの抵抗値は、発光ダイオー
ド16bに供給される電流値に逆比例する。
また検波・整流回路11は位置検出器10の出力10aに基
づいてアクチュエータ位置検出器10が燃料噴射量増側に
位置すると、動作位置信号eaが高くなるように構成され
ている。
PID回路4は、演算増幅器4cと、この演算増幅器4cの
出力端子4dと反転入力端子4eとの間に設けた積分回路20
と、反転入力端子4eに一端が接続された入力抵抗21と、
この入力抵抗と並列に接続された微分回路22とで演算回
路を構成している。積分回路20は、コンデンサ20aと、
このコンデンサ20aに並列接続されたコンデンサ20bと抵
抗20cの直列回路からなる3素子で構成している。微分
回路22は、コンデンサ22aと抵抗22bの直列回路で構成し
ている。
パワートランジスタTrは、ベースBをPWM変換回路6
の出力と接続し、コレクタcをソレノイド式アクチュエ
ータ7aとダイオードDの並列回路の一端に接続し、エミ
ッタEをGNDへ接続している。
以上のように構成されたエンジンの回転数制御装置の
動作について以下に説明する。
検波・整流回路11の出力eaを微分回路12で微分してア
クチュエータ7aの位置変化に対応する電圧として重畳回
路3の位相進み回路18を通して位相を進めて演算増幅器
3aの反転入力端子3cに入力する。一方、非反転入力端子
3dには目標回転数設定器2の出力電圧esが印加されてお
り、微分かつ位相進み補償がなされた電圧信号eaが所定
の増幅率Gで増幅され電圧信号esに重畳されてアクチュ
エータ7aの位置変化に対応する電圧を含む回転数設定電
圧ecを出力端子3bに出力する。
この際、重畳回路3のフィードバック抵抗の1つとし
て可変インピーダンス回路16を設けているので、スロッ
トル7の開度が小さい領域即ち軽負荷域では、アクチュ
エータ7aの位置に対応する検波・整流回路11の出力電圧
eaは低く、発光ダイオード16bには小さな電流が供給さ
れ、FET16aの抵抗値Rxは極めて大きな値になる。この場
合、重畳回路3の増幅率Gは、抵抗14,15,17の抵抗値を
夫々R1,R2,R3とすると、ほぼR1/R3となる。一方、スロ
ットル7の開度が大きい高負荷域では、検波・整流回路
11の出力電圧eaは高く、発光ダイオード16bには大きな
電流が供給され、FET16aの抵抗値Rxは極めて小さな値
(ほぼ0Ω)となる。この場合、重量回路3の増幅率G
は、ほぼR1 R2/R3(R1+R2)となる。
即ち、増幅率Gはアクチュテータ7aの位置によってR1
R2/R3(R1+R2)からR1/R3まで連続的に変化すること
になる。
従って、スロットル7の開度が小さい軽負荷域では畳
回路3の増幅率Gを上げて目標回転数の設定電圧esに対
する重畳値を大きくしてアクチュエータ7aの制動を強く
し、アクチュエータ7aの動き、即ちスロットル7の開度
変化を遅くして安定性を図り、逆にスロットル7の開度
が大きい高負荷域では増幅率Gを下げて回転数の低い場
合よりも設定電圧esに対する重畳値を減らしてアクチュ
エータ7aの動き、即ちスロットル7の開度変化を速くし
て追従性の向上を図る。
なお、本実施例においては燃料供給量調節機構として
スロットル制御装置を用いているが、例えばアクチュエ
ータの作動上限が機械的に規制されている構造の燃料噴
射装置にも適用することができるのはもちろんのことで
ある。
また、本実施例では、可変インピーダンス素子として
フォトFETを用いたが、フォトCdSを用いても同じ動作を
行なうことができる。
(発明の効果) 以上説明したようにこの発明に係るエンジンの回転数
制御装置は、目標回転数設定器の目標回転数信号にアク
チュエータの位置検出器の動作位置信号の変化量を重畳
する重畳回路に可変インピーダンス回路を設け、可変イ
ンピーダンス回路のインピーダンス値を上記動作位置信
号に応じて変化させるので、燃料供給量が少ないときに
は回転数の変動に対するアクチュエータの追従動作を遅
くし、かつ燃料供給量が多いときには回転数の変動に対
するアクチュエータの追従動作を速くしてエンジンの回
転数の変動に対するアクチュエータの動作を向上させ、
優れた追従性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る回転数制御装置の全体システム構
成図である。 1……回転数制御装置、2……目標回転数設定器、3…
…重畳回路、4……PID回路、5……エンジン、6……P
WM変換回路、7……スロットル制御装置、7a……ソレノ
イド式アクチュエータ、8……回転数検出器、10……ア
クチュエータ位置検出器、12……微分回路、16……可変
インピーダンス素子、16a……FET、16b……発光ダイオ
ード、18……位相進み回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに供給する燃料供給量の調節を行
    うアクチュエータと、 このアクチュエータの動作位置を検出する位置検出器
    と、 前記エンジンの回転数を検出する回転数検出器と、 前記エンジンの目標回転数を設定する目標回転数設定器
    と、 前記位置検出器で検出された動作位置信号と前記目標回
    転数設定器で設定された目標回転数信号を重畳する重畳
    回路と、 この重畳回路の出力信号と前記回転数検出器で検出され
    た回転数信号とを演算処理した後に前記アクチュエータ
    の駆動回路に入力して前記アクチュエータを駆動し、燃
    料供給量を調節するエンジンの回転数制御装置におい
    て、 前記目標回転数設定器の目標回転数信号に前記位置検出
    器の動作位置信号の変化量を重畳する前記重畳回路に可
    変インピーダンス回路を設けるとともに、 この可変インピーダンス回路のインピーダンス値を動作
    位置信号に応じて変化させることにより、燃料供給量が
    少ないときには回転数の変動に対する前記アクチュエー
    タの追従動作を遅くし、かつ燃料供給量が多いときには
    回転数の変動に対する前記アクチュエータの追従動作を
    速くするように、前記アクチュエータの動作位置に応じ
    て前記重畳回路の増幅率を変化させるように構成したこ
    とを特徴とするエンジンの回転数制御装置。
  2. 【請求項2】前記位置検出器の動作位置信号を微分して
    前記アクチュエータ位置の変化量を検出し、この変化量
    に対して位相進み補償を行ってから前記目標回転数設定
    器の目標回転数信号に重畳した後に、前記回転数検出器
    の回転数信号とともに比例・積分・微分演算を施して前
    記アクチュエータの動作を制御するように構成したこと
    を特徴とする請求項1記載のエンジンの回転数制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記可変インピーダンス回路は、発光素子
    と、この発光素子と光結合され、前記発光素子に供給さ
    れる電流値に基づいて抵抗値が変化する可変抵抗素子か
    らなる光結合型可変インピーダンス素子であることを特
    徴とする請求項1記載のエンジンの回転数制御装置。
JP16505290A 1990-06-22 1990-06-22 エンジンの回転数制御装置 Expired - Lifetime JP2747093B2 (ja)

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JPH0454250A JPH0454250A (ja) 1992-02-21
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US5929611A (en) * 1994-09-14 1999-07-27 Coleman Powermate, Inc. Light weight rotor and stator with multiple coil windings in thermal contact
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