JP2746944B2 - 熱ローラー定着方法 - Google Patents
熱ローラー定着方法Info
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Description
適用される定着方法に関する。特にOHP用透光性カラー
画像を定着可能な定着方法に関する。
法としては、オーブンによる非接触加熱定着方式、フラ
ッシュランプによる光定着方式、加圧ローラー対による
圧力定着方式およびヒートローラーによる接触加熱方式
等が知られている。
め、装置が大型化し小型の記録装置には利用できないと
いう問題があった。また加圧定着方式では剛体ロールを
用いるため、重量が増すという問題があった。これに対
し、ヒートローラーによる接触加熱加圧方式は、被定着
材を加熱定着ローラーと加圧ローラーの間を通過させる
ことにより定着を行なうものである。この方法は加熱定
着ローラーと未定着画像が圧接触するために、熱効率が
極めて良好であり、迅速に定着を行なうことができる。
また、熱源はそれほど高温にする必要がなく、装置も小
型化できる。しかし、この方法では加熱定着ローラー表
面と溶融したトナーが圧接するために、画像記録に用い
るトナーの一部が加熱定着ロールに付着し、次の記録材
上に付着するといういわゆるオフセット現象を発生させ
る。このために、加熱定着ローラー表面に離型性を有す
る材料を被覆することや、トナー中に離型性を有するポ
リアルキレンを添加するなどの技術が開示されている。
を分散させた各種カラートナーを定着しカラー画像を得
る場合には、十分な混色が行なわれることが必要であ
り、ヒートローラー定着はカラー画像定着に適してい
る。
て得られる複写物は、これを反射光線像として見たとき
は鮮明な色調の画像であるとしても、これをOHP(オー
バーヘッドプロジェクション)用透光性カラー画像の作
成に用いた場合には、透過光線画像が本来のトナーの持
つ色相と異なり黒っぼい画像となりやすいという傾向が
あった。
過する際、透光性シート/定着トナー界面,定着トナー
内部,定着トナー/空気界面でそれぞれ光の散乱及び反
射が起こり、透過率が低下するためである。
開昭60−52861号公報,特開昭61−252559号公報に記載
されているところの定着画像表面を平滑にする処理を施
す方法があるが、これらの処理は煩雑であり、電子写真
法の特長である簡便性に反する。むしろ、一度の定着で
OHP透光性定着画像が得られることが望ましい。また、
特開昭62−75645号公報に記載されている、透光性シー
トよりも小さく、空気よりも大きい屈折率を持つ樹脂を
定着用バインダー樹脂として用いる方法があるが、この
様な特殊な定着用樹脂を用いても、通常のヒートローラ
ー定着方法では十分な透光性カラー画像は得られない。
また、特殊な定着用樹脂はオフセットを生じやすいなど
信頼性が低く、コストも高い。
カラー画像を得る場合は、OHPモードにより、定着速度
を通常被定着材が紙である時の半分近くに落とし、通常
の熱量の2倍近くの熱エネルギーを与えることによりOH
P透光性カラー画像を得ている。
に落とすことにより、OHP透光性カラー画像は得られる
ものの、この様な方法では搬送速度および定着速度を切
り換えるためのギア,電子回路等の手段が必要であり、
装置の複雑化や大型化は避けられない。
す理由は、未定着トナーに十分な熱エネルギーを与え
て、溶融させ、定着画像表面を平坦によることにより、
光透過率を上げるためであり、逆に、被定着材が紙であ
る場合と同じ定着速度でOHP用透光性シート上の未定着
画像を従来の方法で定着すると、平坦化、混色が十分行
なわれず、透過画像は黒っぽい色となってしまう。
ラー画像を定着するためには、例えば、紙の定着速度を
落とす方法が考えられるが、これでは装置の機能そのも
のを低下させる事となり好ましくない。また、この方法
では紙を定着した場合に、オフセットを生じやすくなり
やはり好ましくない。
プメルト性のバインダー樹脂を用いることにより得られ
ることが知られているが、このような樹脂を用いると非
常にオフセットが起こりやすい。逆にオフセットの起こ
りにくい未定着画像を得るには、溶融粘度の高い樹脂を
用いるか、架橋樹脂,非線状ポリエステルを用いること
が知られている。しかし、この様な樹脂により形成され
た画像は定着時の凝集エネルギーが高いために、確かに
オフセットは起こりにくいものの、定着性の低下,光沢
の低下が起こる。さらにOHPシート上に定着した場合に
は、定着表面は凹凸が大きく、鮮明な透光性画像は得ら
れない。
を有するポリアルキレン,ワックスを多量に添加するこ
とがあげられるが、この様なバインダー樹脂と非相溶性
の第2成分が多量に存在すると、定着画像の自濁化が生
じ、やはに透光性は低下するので好ましくない。
速度で、範囲なOHP透光性カラー画像を定着し、さら
に、被定着材が紙である場合にもオフセットを生じるこ
となく定着できる熱ローラー定着方法を提供することに
ある。
ラー画像記録に適した定着方法を提供することにある。
像を定着でき、かつ定着ローラーの耐久性の高い定着方
法を提供することにある。
クショナルカラーコピーにおいてもOHP透光性カラー画
像の得られる定着方法を提供することにある。
少ない熱エネルギーで定着し、耐オフセット性にすぐ
れ、しかも平坦な定着表面を得るためには、未定着画像
を形成する粒子(後述の実施例に記載されている如くの
乾式トナー粒子)が、特定の温度−溶融粘度を持ち、さ
らに特定の定着ローラーを使用することが極めて重要で
あることを見出した。
の定着ローラー間で被定着材を押圧搬送する定着方法に
おいて、 1)少なくともバインダー樹脂と着色剤から形成された
潜像現像用のトナーで、100℃における溶融粘度η(ポ
アズ)が5×104以上5×105以下であり、溶融粘度の対
数logηが下記式を満足する溶融粘度−温度特性を持つ
トナーによって潜像を現像し、被定着材に転写し、 式 log η=a/K+b 式中、aは温度[絶対温度の逆数(1/K)×103]に対
する溶融粘度の対数曲線の傾きに103を乗じた値で、5,0
00<a<14,000の条件を満足し、bは傾きaによって定
まる負の定数を示す。
接する側の加熱定着ローラーが、比較的薄い弾性層の上
に離型性樹脂表面層を有し、内側に加熱手段を備えた定
着ローラーを用いて、定着するという技術的手段を採用
したものである。
テル樹脂,エポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられ
る。
び他のビニル系との共重合体が供せられる。この共重合
体を形成するための単量体としては、P−クロルスチレ
ン,ビニルトルエン等の芳香族ビニル,エチレン,プロ
ピレン,ブチレン,塩化ビニル等の非芳香族ビニル,酢
酸ビニル,酸ビニル等のビニルエステル類,アクリル
酸,メタクリル酸,α−クロルアクリル酸等の不飽和モ
ノカルボン酸,上記不飽和カルボン酸のエステル、エス
テル基として、メチル,エチル,プロピル,n−ブチル,t
−ブチル,オクチル,ノニル,フェニル,2−ヒドロキシ
エチル,2−エチルヘキシル,ジメチルアミノエチル,グ
リジジル等,ビニルエーテル類,ビニルケトン類,N−ビ
ニルカルドゾール,N−ビニルピロソドン等のN−ビニル
類,マレイン酸等の不飽和ポリカルボン酸,不飽和ポリ
カルボン酸のエステル化合物,不飽和ポリカルボン酸の
酸無水物等が挙げられる。これらの1種または2種以上
をスチレンと共重合させた樹脂を用いることができる。
特に、不飽和モノカルボン酸エステルから選ばれる1種
以上のモノマーとスチレンの共重合体が好ましく用いら
れる。スチレン系樹脂の分子量としては、重量平均分子
量として104〜2×104,数平均分子量として103〜104の
ものが好適であり、さらにゲルパーシエーションクロマ
トグラフィーによる分子量のピークが、103〜5×104の
領域に少なくとも1つ有り、105〜106の領域に前者のピ
ークよりも小さいピークまたはショルダーピークを有す
るものが好適である。
エチレングリコール,ジエチレングリフール,トリエチ
レングリコール,1,2−プロピレングリコール,1,4−ブタ
ンジオール,ネオペンチルグリコール,1,4−ブテンジオ
ール等の非芳香族ジオール類,ポリオキシエチレン(6,
0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等
の芳香族ジオール類,1,2,4−ブタントリオール,リルビ
トール,ペンタエリスリトール等の3価以上のポリアル
コール類が挙げられる。また酸成分として、マレイン
酸,フマル酸,フタル酸,イソフタル酸,テレフタル
酸,コハク酸,マロン酸等のジカルボン酸,トリメリッ
ト酸,ピロヌリット酸等の3価以上のポリカルボン酸類
が挙げられる。これらのアルコール,酸より選択し合成
されたポリエステル樹脂を用いることができる。
光性,耐オフセット性,定着性を損なわない範囲で、画
質,粉砕性,流動性,離型性等の向上のために公知の樹
脂を添加することは可能である。すなわち、スチレン−
ブタジエン共重合体スチレン−イソプレン共重合体,ス
チレン−アクリロニトリル− ンデン共重合体などのス
チレン系共重合体,ポリ塩化ビニル,ポリメチルメタク
リレート,ポリブチルメタクリレート,ポリ酢酸ビニ
ル,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリウレタン,エ
ポキシ,ポリビニルブチラール,ロジン,変性ロジン,
テルペン樹脂,フェノール樹脂,脂肪族または脂環族炭
化水素樹脂,芳香族系石油樹脂,塩素化パラフィン,パ
ラフィンワックス,固型アルコールなどが単独あるいは
混合して使用できる。
するトナーの100℃における溶融粘度η(ポアズ)が5
×104以上5×105以下であり、かつトナーは溶融粘度の
対数logηが下記式を満足する溶融粘度−温度特性を持
つトナーによって潜像を現像し、被定着材に転写し、こ
とが必要である。
する溶融粘度の対数曲線の傾きに103を乗じた値で、5,0
00<a<14,000の条件を満足し、bは傾きaによって定
まる負の定数を示す。
色剤、必要に応じて添加剤を含めたトナー全体としての
見掛け粘度である。100℃における溶融粘度が5×105以
上であるトナーでは、定着に多くの熱エネルギーが必要
であり、十分な速度で、OHPシート上に透光性画像を定
着することは困難である。100℃における溶融粘度が5
×104以下であるトナーでは、耐オフセット性が不十分
である。
η(100)≦5×105の領域内であっても、上記aの値が
5,000<a<14,000以外である場合では、例えばa≦5,0
00では、耐オフセット性は改善されるもののOHPシート
定着時に十分な光透過性は得られない。逆にa14,000
の場合は、耐オフセット性が不十分である。
ローテスターCFT−500型(島津製作所製)を用い以下の
条件で行なう。すなわち、試料(トナー)約1.0g秤量
し、付属の成形器で加圧する。この試料を次の条件でフ
ローテスターCFT500型で測定し、フローテスター測定に
おけるハーゲン−ポアズイユの式から溶融粘度を求める
ことにより、本発明に用いて溶融粘度を得る。
対温度の逆数)でプロットすると、ほぼ直線に近いグラ
フが得られる。本発明ではこの値を用いている。
着色剤を含む。着色剤としては公知の染顔料を用いるこ
とができる。
シッドレッド1,C.I.ベーシックレッド1,C.I.ソルベント
レッド49,C.I.ソルベントレッド52,C.I.ダイレクトブル
ー1,C.I.アシッドブルー9,C.I.ベーシックブルー5,C.I.
モーダントブルー7,C.I.デイスパーズイエロー164,C.I.
ソルベントイエロー77,C.I.ダイレクトグリーン6等が
必要に応じて組合わせて用いられる。
ローG,C.I.ピグメントイエロー17,バリファーストイエ
ロー3120,パーマネントイエローNCG,ピラゾロンオレン
ジ,ベンジジンオレンジG,カドミウムレッド,ブリリア
ントカーミン3B,ブリリアントカーミン6B,ファストバイ
オレツトB,キナクリドンマゼンタ,ローダシン6Gレー
キ,フタロシアニンブルー,ファストスカイブルー,マ
ラカイトグリーンレーキ等が必要に応じて用いられる。
これらの着色剤は、バインダー樹脂100重量部に対して
0.5〜10重量部用いることが好ましい。
得るために、着色剤は、バインダー樹脂中に溶解する
か、または分散状態であってもその粒子径が0.3μm以
下となり、事実上透明となることが必要である。着色剤
が有機顔料である場合は、予備混練,混練条件の最適
化,分散剤の使用等により、十分にバインダー樹脂中に
均一分散させることが望ましい。
動性向上剤,クリーニング助剤,帯電制御剤等の目的
で、種々の公知の微粒子を、本発明の目的であるOHP透
光性を損わない範囲で添加することは何ら差しつかえな
い。例えば、コロイダルシリカ,ポリフッ化ビニリデ
ン,SiC,フッ素樹脂粉末,PMMA微粒子,炭酸カルシウム,
導電性酸化亜鉛,導電性酸化スズ,四級化アンモニウム
塩,サリチル酸金属塩,ステアリン酸亜鉛等を単独ある
いは組合わせて用いることができる。
砕法,スプレードライ法,相分離法,重合法などにより
製造可能であり、その平均粒径が5.0〜15μmの粒子で
あることが好ましい。
る。すなわち、加熱定着ローラーには弾性層の上に離型
性樹脂表面層を設けていることに特徴を有している。
ウム等の芯金の外部に設けられ、熱により弾性を失なわ
ない、シリコーンゴム,フッ素ゴム等が好適に用いられ
る。さらに好ましくは、弾性層を構成する材料の熱伝導
率が0.2×10-3cal/cm・sec・℃以上であり、内部に熱伝
導率の高いフィラー充てん剤を含むことが望ましい。定
着ローラーに設けた弾性層を構成する材料の熱伝導率が
0.2×10-3cal/cm・sec・℃未満であると、加熱ローラー
表面に対する給熱が不十分となり、高速にOHP透光性画
像を定着できないのみならず、芯金等の局所過熱を惹起
するため不都合である。弾性層を構成する材料の熱伝導
率は高い方が良いが、そのために熱伝導率の高い物質を
多量に混入することは、弾性層の硬化を招き、弾性層の
機能を低下させるため、1.5×10-3cal/cm・sec・℃以下
とするのが良い。弾性層の厚さとしては、0.5mm以上2mm
以下であるのが良い。弾性層の厚さは薄すぎると弾性層
としての意味がなくなり、0.5mm以上設けることが必要
である。また、熱量供給の観点から厚さの上限が定めら
れる。
樹脂表面層としては、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE),パーフルオロアルコキシ−チトラフルオロエチレ
ン共重合体(PFA)等のフッ素樹脂が好ましく用いられ
る。
上に離型性樹脂表面層を有しており、その表面硬度は80
゜以下であることが好ましい。この場合ローラーの表面
硬度(A形スプリング硬度:JIS K 6301)は、市販の硬
度計(高分子計器製,JA)によって測定した値である。
で、表面に離型性樹脂層を有しても良い。加圧ローラー
の表面硬度は50〜80゜であることが好ましく、これは加
熱ローラーと加圧ローラーの圧接するニップ巾および圧
接圧力によって選定される。
性画像を比較的速い定着速度で得るためには、ニップ巾
3.0mm以上,圧接圧力3kg/cm2以上となる様、加熱ローラ
ー,加圧ローラーの硬度および圧接力を設定することが
必要である。
力を増大させると、熱と圧力に依存する弾性性層,樹脂
の塑性変形が大きくなり、両ローラの寿命低下を招来す
る。したがって、両ローラーに加えられる圧力として
は、2.0kg/cm以下にとどめる事が望ましい。
て、上述の範囲内であるところのトナーを用いて、未定
着画像を形成しても、これを定着ローラー対のうち、未
定着トナーと接する側の加熱ローラーが、離型性表面層
の下層に弾性層を有しない加熱ローラーを用いて、OHP
上に定着した場合、透光性画像は得られるものの、その
透過率は低く、本来カラートナーの持つ色調から異なっ
た投影像となってしまう。また、同じ速度で紙の上の未
定着画像を定着した場合は、オフセットの発生が起きや
すい。
次の様に推測している。すなわち、加熱ローラーに設け
られた弾性層は、加熱ローラーと未定着トナー,被定着
材の接触を密にし、より均一な熱量供給が行なわれる。
定着工程で2本のロール間で熱および圧力を受け、変形
したトナーは、表面エネルギーを最小にしようと凝集力
が働く。弾性体に近いトナーは応力の緩和時間が長く、
定着後に再凝集し、表面が凸凹になる。この様なトナー
は、耐オフセット性は良いが、弾性層を有しない加熱ロ
ーラー(ハードローラー)では、OHP透光性の平坦な表
面は形成できない。ハードローラーで、表面の平坦な定
着画像を得るには、トナーの溶融粘度を低くし、特に温
度T(1/K)との関係においてその傾きを大きくするこ
とにより達せられるが、このようなトナーは耐オフセッ
ト性が低く、実用的でない。
ある長さの応力緩和時間を有するので、定着時に変形し
たトナーの再凝集を防ぐことができ、耐オフセット性の
あるトナーをも平坦な表面を有する定着画像として定着
できると考えられる。
(セキスイ製エスレックP) 35重量部 低分子量ポリエチレン (三井石油化学製ハイワックス200P) 2重量部 赤色染料(C.I.ソルベントレッド49) 2重量部 荷電制御剤 (オリエント化学製ボントロンE−88) 1重量部 上記処方の成分を3本ロールを用いて混練し、冷却
後、ハンマーミル、更にジェットミルにて粉砕した。こ
れにコロイダルシリカ(日本アエロジル製R972)0.7重
量部をヘンシェルミキサーにより混合し、ジグザグ分級
器により5〜15μmの粒子径に分級し、本発明に係るレ
ッドトナーを得た。
した溶融粘度−温度特性を第1図の曲線(直線)aで示
す。第1図において、縦軸は溶融粘度(対数目盛りで表
示)を示し、横軸は温度[絶対温度の逆数(1/K)×1
03]を示す。なお同図の曲線b、c、d、e、f及びg
は、それぞれ後述の実施例2、同3、比較例1、同2、
同3、同4のトナーの溶融粘度−温度特性を示す。この
トナーの100℃における溶融粘度は、η(100)=2.0×1
05であった。また、このトナーの溶融粘度−温度特性は
log η=9,000(1/K)−18.8の直線で近似でき、これは
前記規定による溶融粘度範囲内であった。
重量部を混合して現像剤とした。この現像剤をカラー複
写機(富士ゼロックス製6800型機)に適用し、レッドの
未定着画像を得た。
ー定着機で定着した。まず加熱ローラーは、芯金として
外径が29mmのアルミニウム芯金を用い、その表面をサン
ドブラスト処理して脱脂・乾燥させた後、プライマーを
介して熱伝導率0.27×10-3cal/cm・sec・℃のフッ素ゴ
ムシートを巻きつけ、150℃で40分間プレス加硫、次い
で200℃で2時間2次加硫をした後、ゴム層1.0mmに一様
に研摩した。次いて、プラマーを塗布後パーフルオロア
ルコキシ−四フッ化エチレン共重合体(PFA)を20μm
厚に静電塗装し、300℃で30分間焼成して得た。
金を用い、その表面をサンドブラスト処理して脱脂・乾
燥させた後、プライマーを介してシリコンゴムシートを
巻きつけ、170℃で30分間プレス加硫、次いで200℃で1
時間2次加硫をした後、その厚さを3.5mmに研摩して得
た。
ラーが80゜,加圧ローラーは70゜であった。
ロゲンランプを熱源とした、定着速度可変の定着器を組
み立てた。この定着機のニップ巾は、4.0mm,圧接力は4.
0kg/cm2であった。
コントロールしながら、搬送速度100mm/sec,125mm/sec,
150mm/secにて定着した。被定着材が紙(64g紙)の場
合、いずれの速度でもオフセットがなく、光沢のある画
像が得られテープはく離による定着率は90%以上であっ
た。
着速度を変えて、定着を行なった。いずれの速度でもオ
フセットなく定着できた。OHP投影画像は100,125mm/sec
の定着速度では鮮明であったが、150mm/secの場合はや
や暗い画像であった。
製レオドライ4121)に組み込み、64g紙A4サイズによる
1万枚ランニングテストを行なった。ランニングテスト
後も良好な画像が得られ、定着性,OHPシート画像透光性
に初期と比べて変化はなかった。また、加熱ローラーの
クリーニング手段として設けたウェブにもほとんど、汚
れが見られなかった。
イエロートナーおよび現像剤を得た。
00)=1.0×105であった。またこのトナーの溶融粘度−
温度特性は、 log η=7,250(1/K)−14.3 の直線で近似され、前記規定による溶融粘度範囲であっ
た。
作り、紙およびOHPシート上に定着試験を行なった。そ
の結果、いずれの定着速度においてもオフセットがな
く、OHPシートも鮮明な透光性画像を定着できた。
初期と同じ画像,定着性が得られ、ウェプの汚れもほと
んど見られなかった。
ルアクリレート共重合体 85重量部 青色顔料(C.I.ピグメントブルー15−3) (マスターバッチ:スチレンアクリル樹脂(三洋化成
製SBM100 60重量部,顔料40重量部,分散剤(アイシー
アイ製ハイパーマ−PS3)1重量部を予め混練−粉砕し
たもの) 10重量部 低分子量ポリプロピレン 4重量部 (三洋化成製ビスコール660P) 荷電制御剤(オリエント化学製E−88) 1重量部 上記処方成分を用いた他は実施例1と同様にして、ブ
ルートナーおよび現像剤を得た。このブルートナーの10
0℃における溶融粘度は6.0×104(ポアズ)であった。
また、このトナーの溶融粘度−温度特性は、log η=1
0,700(1/K)23.9の直線で近似され、前記規定による溶
融粘度範囲内であった。
作り、紙およびOHPシート上に定着試験を行なった。そ
の結果いずれの定着速度においてもオフセットがなく、
OHPシート上にも鮮明な透光性画像を定着できた。
初期と同じ画像,定着性が得られ、またウェプの汚れも
ほとんど見られなかった。
l/cm・sec・℃のフィラー入りフッ素ゴムを用い、その
厚さを、2.0mmとし、表面硬度が70゜である他は、実施
例1と同様の加熱ローラーを用い、加圧ローラーに表面
硬度50゜のローラーを用いて、ニップ巾5.0mm,圧接圧力
3.0kg/cm2の定着器を組立てた。この定着器を用いて、
実施例1に示したトナーを用いて未定着画像を作り、定
着試験を行なった。
フセットがなく、鮮明なOHP透光性画像が得られた。た
だし、150mm/secのOHP投影画像はやや暗色であった。
様の良好な結果が得られた。
スチレン−アクリル樹脂(三洋化成製ハイマーSBM−10
0)95重量部を用いた他は、実施例1と同じ処方によ
り、レッドトナーを得た。このトナーの100℃における
溶融粘度は、2.5×104であった。このトナーを用いて未
定着画像を作成し、実施例1と同じ定着機により、定着
評価を行なった。その結果、紙およびOHPシートを被定
着材として用いたいずれの場合も、オフセットを生じ
た。また、OHP投影画像も、定着画像表面の凹凸によ
り、暗色の画像であった。
て、スチレン−アクリル樹脂(三洋化成製TBL500)95重
量部を用いた他は、実施例1と同じ処方により、レッド
トナーを得た。このトナーの、バインダー樹脂の分子量
分布を測定したところ、104と2×105に相当する2つの
ピークを有し、その比は約3:1であった。トナーの100℃
における溶融粘度は8.0×105であった。このトナーの溶
融粘度−温度特性は、log η=9,500(1/K)−19.6の直
線で近似されるものであった。このトナーを用いて未定
着画像を作成し、実施例1と同じ定着評価を行なった。
その結果、190℃においては100mm/sec以上の速度では透
光性OHP画像が得られなかった。しかし、オフセットの
発生は認められなかった。
ステル樹脂(三菱レーヨン製FCレジン)90重量部を用い
た他は実施例2と同様の処方により、イエロートナーを
得た。トナーの100℃での溶融粘度は、3.2×105(ポア
ズ)であったが、このトナーの溶融粘度−温度特性は、 log η=4,500(1/K)−6.5と小さかった。このトナ
ーの定着評価を行なったところ、オフセットは生じない
ものの、190℃において100mm/sec以上の速度では透光性
OHP画像が得られなかった。
て、ポリスチレン(ハーキュレス製ピコラスティックD
−100)85重量部とした他は、実施例3と同じ処方によ
りプルートナーを得た。トナーの100℃での溶融粘度は
6.8×104(ポアズ)であったが、このトナーの溶融粘度
−温度特性は、 log η=14,000(1/K)−32.7と大きかった。このト
ナーの定着評価を行なったところ、150℃以上でオフセ
ットを生じ、OHP上の画像もオフセットにより凹凸画像
となり、鮮明な透光性OHP画像が得られなかった。
て、ゴム弾性層を有しない従来のローラーを用いた他
は、実施例1と同様の定着機により、定着評価を行なっ
た。その結果、被定着材が紙の場合はオフセットを生
じ、OHPの場合は、オフセットを生じないものの、表面
に凹凸のある画像が得られ、OHP投影像はやや鮮明でな
くなった。
て、熱伝導率が1.8×10-3cal/cm・sec・℃のゴム弾性層
を用いた他は、実施例1と同様の定着機により、定着評
価を行なった。その結果、190℃において100mm/sec以上
の速度では透光性OHP画像は得られなかった。
コーンゴムローラーを用いた他は、実施例4と同様の定
着評価を行なった。この定着器のニップ巾は5.5mm,圧接
圧力2.8kg/cm2であった。その結果、いずれの定着速度
においてもオフセットは生じないものの、OHP画像の透
光性は、100mm/sec以上の速度では、やや暗色であっ
た。
および作用であり、紙およびOHPシート上に、混色が十
分で光沢のあるカラー画像を、オフセットなく定着でき
ることは勿論のこと、100mm/sec以上の速度で、被定着
材が紙である場合と同じ速度で、鮮明なOHP透光性カラ
ー画像を得ることのできる、高信頼性の熱ローラー定着
方法を提供できるという効果がある。
法により求めた溶融粘度(log η)と温度(1/K)の関
係を示すグラフ、第2図は、本発明に用いられる定着ロ
ーラー対の構成を示す概略図である。 a……実施例1、b……実施例2 c……実施例3、d……比較例1 e……比較例2、f……比較例3 g……比較例4 1……加熱定着ローラー、2……加熱手段 3a,3b……芯金、4a,4b……弾性層 5……離型性樹脂表面層、6……加圧ローラー 7……被定着材、8……未定着物
Claims (1)
- 【請求項1】未定着カラー画像を被定着材に定着するた
めに、一対の定着ローラー間で被定着材を押圧搬送する
定着方法において、 1)少なくともバインダー樹脂と着色剤から形成された
静電潜像現像用のトナーで、100℃における溶融粘度η
(ポアズ)が5×104以上5×105以下であり、溶融粘度
の対数logηが下記式を満足する溶融粘度−温度特性を
持つトナーによって潜像を現像し、被定着材に転写し、 式 log η=a/K+b 式中、aは温度[絶対温度の逆数(1/K)×103]に対す
る溶融粘度の対数曲線の傾きに103を乗じた値で、5,000
<a<14,000の条件を満足し、bは傾きaによって定ま
る負の定数を示す。 2)定着ローラー対のうち、少なくとも未定着トナーと
接する側の加熱定着ローラーが比較的薄い弾性層の上に
離型性樹脂表面層を有し、内側に加熱手段を備えた定着
ローラーを用いて、 3)100mm/sec以上の搬送速度で、OHPフィルム上に透光
性定着画像を定着することを特徴とする熱ローラー定着
方法。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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ID=17245382
Family Applications (1)
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-
1988
- 1988-10-07 JP JP63253021A patent/JP2746944B2/ja not_active Expired - Lifetime
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