JP2745308B2 - 蓄電池用セパレータの製造法 - Google Patents
蓄電池用セパレータの製造法Info
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- JP2745308B2 JP2745308B2 JP63235389A JP23538988A JP2745308B2 JP 2745308 B2 JP2745308 B2 JP 2745308B2 JP 63235389 A JP63235389 A JP 63235389A JP 23538988 A JP23538988 A JP 23538988A JP 2745308 B2 JP2745308 B2 JP 2745308B2
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- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M50/00—Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
- H01M50/40—Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
- H01M50/409—Separators, membranes or diaphragms characterised by the material
- H01M50/443—Particulate material
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- H01M50/489—Separators, membranes, diaphragms or spacing elements inside the cells, characterised by their physical properties, e.g. swelling degree, hydrophilicity or shut down properties
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
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- General Chemical & Material Sciences (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蓄電池用セパレータの製造法に関する。
従来の蓄電池用セパレータの製造法として、ガラス繊
維と合成繊維とから成る水性スラリーを抄紙法によりシ
ート状とし、その乾燥シートに合成樹脂のエマルジョン
を含浸せしめ、次で乾燥して樹脂補強されたセパレータ
を製造することは公知である。
維と合成繊維とから成る水性スラリーを抄紙法によりシ
ート状とし、その乾燥シートに合成樹脂のエマルジョン
を含浸せしめ、次で乾燥して樹脂補強されたセパレータ
を製造することは公知である。
上記従来の製造法は、合成樹脂エマルジョンを多孔性
シートに含浸後、その乾燥終了までに合成樹脂のエマル
ジョンがシートの表裏に移動し易く、乾燥後の製品シー
トとしてその中心部では合成樹脂が殆ど付着して居ない
反面、その表面層に合成樹脂がかたより、そのシートの
多孔空隙を該合成樹脂で塞がれたものが得られ勝ちで、
その傾向は乾燥速度が早い程顕著である。従って、乾燥
速度を早くして生産性を高めようとすればする程、セパ
レータは内部剥離を生じ易く、又剛性が弱く、電気抵抗
の高い不良品をもたらす不都合があった。
シートに含浸後、その乾燥終了までに合成樹脂のエマル
ジョンがシートの表裏に移動し易く、乾燥後の製品シー
トとしてその中心部では合成樹脂が殆ど付着して居ない
反面、その表面層に合成樹脂がかたより、そのシートの
多孔空隙を該合成樹脂で塞がれたものが得られ勝ちで、
その傾向は乾燥速度が早い程顕著である。従って、乾燥
速度を早くして生産性を高めようとすればする程、セパ
レータは内部剥離を生じ易く、又剛性が弱く、電気抵抗
の高い不良品をもたらす不都合があった。
本発明は、上記従来の製造法の欠点を解消し、電気的
並に機械的特性の改善された蓄電池用セパレータの製造
法を提供することを目的とし、且つその製造法において
使用する合成樹脂バインダーの定着効率が高い蓄電池用
セパレータの製造法を提供するもので、ガラス繊維又は
ガラス繊維と合成繊維の混合繊維とアニオン製合成樹脂
バインダーエマルジョンとから成る水性スラリーに、イ
オン性無機添加剤と分子量300万以上の高分子凝集剤を
順次添加して成るものを、抄紙法によりシート状とする
ことを特徴とする。
並に機械的特性の改善された蓄電池用セパレータの製造
法を提供することを目的とし、且つその製造法において
使用する合成樹脂バインダーの定着効率が高い蓄電池用
セパレータの製造法を提供するもので、ガラス繊維又は
ガラス繊維と合成繊維の混合繊維とアニオン製合成樹脂
バインダーエマルジョンとから成る水性スラリーに、イ
オン性無機添加剤と分子量300万以上の高分子凝集剤を
順次添加して成るものを、抄紙法によりシート状とする
ことを特徴とする。
ガラス繊維又はガラス繊維と合成繊維の混合繊維とア
ニオン性合成樹脂バインダーエマルジョンを添加混合し
て水性スラリーを調整するので、合成樹脂バインダー
は、ガラス繊維と合成繊維との混合繊維中に均一に微細
に分散混在する状態となる。これに先ず、イオン性向点
在を添加すると分散しているアニオン性合成樹脂バイン
ダーとの電荷中和作用により、その分散状態でソフトに
凝集せしめることができる。この状態で分子量300万以
上の高分子凝集剤を添加することにより、抄紙全材料に
対してフロック形成を促し、このフロック形成により無
機粉体並に合成樹脂バインダーの凝集を更に強固にし、
全抄紙材への定着保留率を向上させ、使用したバインダ
ーの殆どを無駄なく、且つ抄造紙全体に亘り均一に繊維
間の微細孔を閉塞することなく電気抵抗の著しく小さく
且つシートの中心から表裏層に亘り均一な合成を有する
セパレータが得られる。
ニオン性合成樹脂バインダーエマルジョンを添加混合し
て水性スラリーを調整するので、合成樹脂バインダー
は、ガラス繊維と合成繊維との混合繊維中に均一に微細
に分散混在する状態となる。これに先ず、イオン性向点
在を添加すると分散しているアニオン性合成樹脂バイン
ダーとの電荷中和作用により、その分散状態でソフトに
凝集せしめることができる。この状態で分子量300万以
上の高分子凝集剤を添加することにより、抄紙全材料に
対してフロック形成を促し、このフロック形成により無
機粉体並に合成樹脂バインダーの凝集を更に強固にし、
全抄紙材への定着保留率を向上させ、使用したバインダ
ーの殆どを無駄なく、且つ抄造紙全体に亘り均一に繊維
間の微細孔を閉塞することなく電気抵抗の著しく小さく
且つシートの中心から表裏層に亘り均一な合成を有する
セパレータが得られる。
次に本発明の実施例を詳述する。
先ず、ガラス繊維又はガラス繊維と合成繊維の混合繊
維とアニオン性合成樹脂とを配合し、水性スラリーを作
製する。
維とアニオン性合成樹脂とを配合し、水性スラリーを作
製する。
ガラス繊維としては、平均繊維径2〜8μmの範囲を
もつグラスウールの使用が一般であり、剛性などの点よ
り好ましい。ガラス繊維と合成繊維との混合繊維の配合
割合は、ガラス繊維70重量%以上、合成繊維30重量%以
下において、これから夫々任意に選んだ配合が好まし
い。該ガラス繊維が70重量%未満で合成繊維が30重量%
を越える配合は、電気抵抗を増大させる傾向となる。電
気抵抗は、本発明によれば、0.005Ω/dm2/枚以下にする
ことを目的とする。
もつグラスウールの使用が一般であり、剛性などの点よ
り好ましい。ガラス繊維と合成繊維との混合繊維の配合
割合は、ガラス繊維70重量%以上、合成繊維30重量%以
下において、これから夫々任意に選んだ配合が好まし
い。該ガラス繊維が70重量%未満で合成繊維が30重量%
を越える配合は、電気抵抗を増大させる傾向となる。電
気抵抗は、本発明によれば、0.005Ω/dm2/枚以下にする
ことを目的とする。
合成繊維は、フィブリル化合成繊維、モノフィラメン
ト状合成繊維のいずれか一方又は両方を使用できる。フ
ィブリル化合成繊維とは、叩解性を有する繊維であり、
好ましくは、叩解性のアクリル繊維である。モノフィラ
メント状合成繊維としては、ポリエステル繊維、アクリ
ル繊維、ポリオレフィン系繊維が好ましい。更に好まし
くは、繊度2デニール以下、繊維長3〜7mmの製紙用の
ものである。
ト状合成繊維のいずれか一方又は両方を使用できる。フ
ィブリル化合成繊維とは、叩解性を有する繊維であり、
好ましくは、叩解性のアクリル繊維である。モノフィラ
メント状合成繊維としては、ポリエステル繊維、アクリ
ル繊維、ポリオレフィン系繊維が好ましい。更に好まし
くは、繊度2デニール以下、繊維長3〜7mmの製紙用の
ものである。
合成繊維の配合量が30重量%を越える配合は、電気抵
抗が増大する傾向があり好ましくない。
抗が増大する傾向があり好ましくない。
フィブリル化合成繊維は、抄造湿紙の強度を高めて抄
紙性を向上する。その3重量%以上の配合で有効である
が、30重量%を越えるとセパレータの電気抵抗の増大を
もたらし好ましくない。従って、3〜30重量%の範囲の
配合が好ましい。モノフィラメント状合成繊維は、シー
トの割れ、欠けを防止するに役立ち、5重量%以上の配
合で有効であるが、30重量%を越えるとシートの緻密性
が失われ勝ちで好ましくない。従って、5〜30重量%の
範囲が好ましい。尚、ガラス繊維単独又はガラス繊維の
70重量%以上と合成繊維の30重量%以下を配合した混合
繊維を使用する場合、該ガラス繊維の一部を無機粉体で
置き換え、セパレータの微孔の径は50μm以下好ましく
は45μm以下一般である。この微孔を更に小孔に細分す
ることができるが、この場合、抄紙性を確保するため、
ガラス繊維と無機粉体の配合比は、ガラス繊維40重量%
以上対残部無機粉体であることが好ましい。無機粉体
は、就中、これら配合の総量に対し、30〜50重量%の含
有率が好ましく、30重量%未満では実質的な微孔細分化
の効果がなく、50重量%を越えるとセパレータ強度が著
しく低下する。従って、30〜50重量%の範囲を配合する
ことが好ましい。
紙性を向上する。その3重量%以上の配合で有効である
が、30重量%を越えるとセパレータの電気抵抗の増大を
もたらし好ましくない。従って、3〜30重量%の範囲の
配合が好ましい。モノフィラメント状合成繊維は、シー
トの割れ、欠けを防止するに役立ち、5重量%以上の配
合で有効であるが、30重量%を越えるとシートの緻密性
が失われ勝ちで好ましくない。従って、5〜30重量%の
範囲が好ましい。尚、ガラス繊維単独又はガラス繊維の
70重量%以上と合成繊維の30重量%以下を配合した混合
繊維を使用する場合、該ガラス繊維の一部を無機粉体で
置き換え、セパレータの微孔の径は50μm以下好ましく
は45μm以下一般である。この微孔を更に小孔に細分す
ることができるが、この場合、抄紙性を確保するため、
ガラス繊維と無機粉体の配合比は、ガラス繊維40重量%
以上対残部無機粉体であることが好ましい。無機粉体
は、就中、これら配合の総量に対し、30〜50重量%の含
有率が好ましく、30重量%未満では実質的な微孔細分化
の効果がなく、50重量%を越えるとセパレータ強度が著
しく低下する。従って、30〜50重量%の範囲を配合する
ことが好ましい。
該無機粉体としては、比表面積100m2/g以上有するこ
とが好ましく、代表的には無定形シリカを使用する。比
表面積が100m2/g未満のものでは、微孔縮小化の効果が
少ない。
とが好ましく、代表的には無定形シリカを使用する。比
表面積が100m2/g未満のものでは、微孔縮小化の効果が
少ない。
本発明の好ましい実施例によれば、ガラス繊維単独又
はガラス繊維の70重量%以上と合成繊維の30重量%以下
を配合した混合繊維に、水性エマルジョン型合成樹脂バ
インダーを添加し水性スラリーを作製する。合成樹脂バ
インダーは、アクリル樹脂、SBR、エポキシ樹脂などの
アニオン性バインダーが適し、カチオン性、ノニオン性
の合成樹脂バインダーエマルジョンでは、抄紙シートに
対する合成樹脂バインダーの定着効率が悪いため不適で
ある。該合成樹脂バインダーの添加量は、ガラス繊維単
独又はガラス繊維と合成繊維の混合繊維を基準として予
定の付着量20〜40重量%の範囲内の所定の付着せしめる
量より僅かに過剰の量を配合し、後述の手段で抄造シー
トに付着させることにより合成が大きく且つ合成樹脂バ
インダーによる繊維間の細孔の閉塞が少なく、電気抵抗
が著しく小さいセパレータ製品が得られることが確認さ
れた。アニオン性合成樹脂バインダーとしては、アクリ
ル樹脂、SBR、エポキシ樹脂などが使用できる。
はガラス繊維の70重量%以上と合成繊維の30重量%以下
を配合した混合繊維に、水性エマルジョン型合成樹脂バ
インダーを添加し水性スラリーを作製する。合成樹脂バ
インダーは、アクリル樹脂、SBR、エポキシ樹脂などの
アニオン性バインダーが適し、カチオン性、ノニオン性
の合成樹脂バインダーエマルジョンでは、抄紙シートに
対する合成樹脂バインダーの定着効率が悪いため不適で
ある。該合成樹脂バインダーの添加量は、ガラス繊維単
独又はガラス繊維と合成繊維の混合繊維を基準として予
定の付着量20〜40重量%の範囲内の所定の付着せしめる
量より僅かに過剰の量を配合し、後述の手段で抄造シー
トに付着させることにより合成が大きく且つ合成樹脂バ
インダーによる繊維間の細孔の閉塞が少なく、電気抵抗
が著しく小さいセパレータ製品が得られることが確認さ
れた。アニオン性合成樹脂バインダーとしては、アクリ
ル樹脂、SBR、エポキシ樹脂などが使用できる。
本発明によれば、次で、該ガラス繊維又は該ガラス繊
維と該合成繊維の混合繊維と該合成樹脂エマルジョンと
から成る水性スラリーに、イオン性無機添加剤を添加混
合し、次で分子量300万以上の高分子凝集剤を添加混合
し、これを抄紙法によりシート状とし、脱水、加熱乾燥
して、本発明の蓄電池用セパレータを得るものである。
この方法によれば、シート形成材であるガラス繊維から
成るシート又はガラス繊維と該合成繊維の混合繊維から
成るシートに対し、微粒子状の合成樹脂バインダーが内
外に亘り微細に均一に分散し、これら繊維間を均一に結
着した耐剥離性、合成の向上した而も電気抵抗の著しく
小さい蓄電池用セパレータが得られた。
維と該合成繊維の混合繊維と該合成樹脂エマルジョンと
から成る水性スラリーに、イオン性無機添加剤を添加混
合し、次で分子量300万以上の高分子凝集剤を添加混合
し、これを抄紙法によりシート状とし、脱水、加熱乾燥
して、本発明の蓄電池用セパレータを得るものである。
この方法によれば、シート形成材であるガラス繊維から
成るシート又はガラス繊維と該合成繊維の混合繊維から
成るシートに対し、微粒子状の合成樹脂バインダーが内
外に亘り微細に均一に分散し、これら繊維間を均一に結
着した耐剥離性、合成の向上した而も電気抵抗の著しく
小さい蓄電池用セパレータが得られた。
イオン性無機添加剤は、製紙用硫酸アルミニウムが代
表的に好ましく使用されるが、アルミン酸ソーダなどア
ルミニウムのカチオンの他、所望のカチオンを含むイオ
ン性無機添加剤が使用できる。
表的に好ましく使用されるが、アルミン酸ソーダなどア
ルミニウムのカチオンの他、所望のカチオンを含むイオ
ン性無機添加剤が使用できる。
該イオン性無機添加剤は、そのアルミニウムカチオン
により、アニオン性樹脂バインダーエマルジョンを電荷
中和し、その分散状態で適度の凝集をもたらすソフトな
凝集剤として作用する。該水性スラリーの全固体重量を
基準として1〜5重量%の添加が好ましい。1重量%未
満では、合成樹脂バインダーエマルジョンの電荷中和が
不完全となり、エマルジョンのシートに対する定着効率
が低下する。5%を越える添加は、硫酸アルミニウムが
過剰となり、水性スラリー中の使用材料がカチオンに転
ずる傾向となり、従って、その水中分散性は低下し又合
成樹脂バインダーの抄紙シートの対する定着効率は低下
する。
により、アニオン性樹脂バインダーエマルジョンを電荷
中和し、その分散状態で適度の凝集をもたらすソフトな
凝集剤として作用する。該水性スラリーの全固体重量を
基準として1〜5重量%の添加が好ましい。1重量%未
満では、合成樹脂バインダーエマルジョンの電荷中和が
不完全となり、エマルジョンのシートに対する定着効率
が低下する。5%を越える添加は、硫酸アルミニウムが
過剰となり、水性スラリー中の使用材料がカチオンに転
ずる傾向となり、従って、その水中分散性は低下し又合
成樹脂バインダーの抄紙シートの対する定着効率は低下
する。
高分子凝集剤としては、アクリルアミドを含有するカ
チオン性共重合体エチレンイミンなどのカチオン性高分
子凝集剤が好ましく使用されるが、アニオン性、ノニオ
ン性高分子凝集剤でも使用できる。該高分子凝集剤は、
抄紙全材料に対してフロック形成を促し、そのフロック
形成により、合成樹脂バインダーの抄紙シートへの定着
効率を著しく向上できる。その添加量は、水性スラリー
の全固体重量として0.1〜0.5重量%である。0.5重量%
を越える添加では、強いフロック形成状態となり、シー
トの均質性の低下(地合の地下)をもたらす。0.1重量
%未満では、フロック形成能は殆ど発揮されない。この
場合、多くの試験、検討の結果、下記の比較試験例から
明らかなように、その高分子量は、300万以上で有効で
あることが判った。
チオン性共重合体エチレンイミンなどのカチオン性高分
子凝集剤が好ましく使用されるが、アニオン性、ノニオ
ン性高分子凝集剤でも使用できる。該高分子凝集剤は、
抄紙全材料に対してフロック形成を促し、そのフロック
形成により、合成樹脂バインダーの抄紙シートへの定着
効率を著しく向上できる。その添加量は、水性スラリー
の全固体重量として0.1〜0.5重量%である。0.5重量%
を越える添加では、強いフロック形成状態となり、シー
トの均質性の低下(地合の地下)をもたらす。0.1重量
%未満では、フロック形成能は殆ど発揮されない。この
場合、多くの試験、検討の結果、下記の比較試験例から
明らかなように、その高分子量は、300万以上で有効で
あることが判った。
該水性スラリーに対するイオン性無機添加剤とカチオ
ン性高分子凝集剤の添加順序は、イオン性無機添加剤を
添加した後、分子量300万以上の高分子凝集剤を添加す
ることが必要である。この逆の添加順序では抄紙シート
に対する合成樹脂バインダーの定着効率が著しく低下
し、廃水中に多量の合成樹脂バインダーが残留し、製造
ロスなどをもたらし不都合である。
ン性高分子凝集剤の添加順序は、イオン性無機添加剤を
添加した後、分子量300万以上の高分子凝集剤を添加す
ることが必要である。この逆の添加順序では抄紙シート
に対する合成樹脂バインダーの定着効率が著しく低下
し、廃水中に多量の合成樹脂バインダーが残留し、製造
ロスなどをもたらし不都合である。
図面は、本発明を実施するに使用した1例の製造装置
を示し、傾斜ワイヤー式抄紙機から成る。該抄紙機のパ
ルパー1内の水性スラリーは、ポンプ3によりチェスト
2に移送される。濃度約1〜1.5%の水性スラリーは、
チェスト2から定量ポンプにより調整ボックス5に移送
される。ここでスラリーを約0.5%に希釈するため、白
水槽8からポンプ7で送られた白水と混合される。常に
必要量のスラリーを確保するため、過剰のスラリーが調
整ボックス5の上部にある。希釈されたスラリーは、イ
ンレットボックス6を経て、抄紙機の傾斜ワイヤーへ進
む。ワイヤー9からフォーミングボックス18で脱水され
た白水は新スラリーを希釈するため、白水槽8を経て再
循環する。余剰の白水は、パルパーその他の場所で使用
される。この傾斜ワイヤーは、クーチロール10によって
駆動され、プレスロール12、ワイヤーロール13〜17によ
っても支えられる。湿紙はワイヤー上をクーチロール10
へと進み上段クーチロール11と下段クーチロール10との
間で脱水され更に前進する。クーチロールを出た湿紙
は、水分含有量約60〜70重量%で蒸気加熱式のヤンキー
ドライヤー19上を進み、ここで水分含有量1〜5重量%
まで乾燥される。ドライヤーを進行中、シートはキャン
パスで保護されて表面温度130℃の乾燥ドラムに接触す
る。ドライパートを出たシートは、加熱オーブン20へと
進み、ここで140℃に加熱されて合成樹脂バインダーが
キュアされる。加熱オーブンから出たシートは、直ちに
厚さ設定のためプレスロール21でプレスされ、抄紙機と
同速度でリール22に巻き取られる。尚、本発明のセパレ
ータは、通常の平板状に作られ使用されるが、液状、凹
凸状のエンボス加工、又は合成樹脂によるアーモリブ加
工を施し使用することも可能である。
を示し、傾斜ワイヤー式抄紙機から成る。該抄紙機のパ
ルパー1内の水性スラリーは、ポンプ3によりチェスト
2に移送される。濃度約1〜1.5%の水性スラリーは、
チェスト2から定量ポンプにより調整ボックス5に移送
される。ここでスラリーを約0.5%に希釈するため、白
水槽8からポンプ7で送られた白水と混合される。常に
必要量のスラリーを確保するため、過剰のスラリーが調
整ボックス5の上部にある。希釈されたスラリーは、イ
ンレットボックス6を経て、抄紙機の傾斜ワイヤーへ進
む。ワイヤー9からフォーミングボックス18で脱水され
た白水は新スラリーを希釈するため、白水槽8を経て再
循環する。余剰の白水は、パルパーその他の場所で使用
される。この傾斜ワイヤーは、クーチロール10によって
駆動され、プレスロール12、ワイヤーロール13〜17によ
っても支えられる。湿紙はワイヤー上をクーチロール10
へと進み上段クーチロール11と下段クーチロール10との
間で脱水され更に前進する。クーチロールを出た湿紙
は、水分含有量約60〜70重量%で蒸気加熱式のヤンキー
ドライヤー19上を進み、ここで水分含有量1〜5重量%
まで乾燥される。ドライヤーを進行中、シートはキャン
パスで保護されて表面温度130℃の乾燥ドラムに接触す
る。ドライパートを出たシートは、加熱オーブン20へと
進み、ここで140℃に加熱されて合成樹脂バインダーが
キュアされる。加熱オーブンから出たシートは、直ちに
厚さ設定のためプレスロール21でプレスされ、抄紙機と
同速度でリール22に巻き取られる。尚、本発明のセパレ
ータは、通常の平板状に作られ使用されるが、液状、凹
凸状のエンボス加工、又は合成樹脂によるアーモリブ加
工を施し使用することも可能である。
次に、本発明の更に具体的な実施例を比較例及び従来
例と共に説明する。
例と共に説明する。
実施例1 パルパーの水量を10000として平均繊維径3μmの
グラスウールを90kg投入し、30分間グラスウールを離解
した。次で3デニール、繊維長3mmの叩解性を有するア
クリル繊維をフィブリル化するため事前にリファイナー
を用いてカナダ水度400ccとした濃度1%の水性スラ
リーを固形分で5kg分投入した後、繊度0.5デニールで繊
維長5mmのモノフィラメント状ポリエステル繊維5kgと固
形分で30kgのアニオン性アクリル樹脂エマルジョンをパ
ルパーに投入し、10分間充分混合した。しかる後、濃度
4%の製紙用硫酸アルミニウム水溶液を固形分で5kg加
えて5分間混合してpH5.5〜6.0に調節し、パルパー内の
水性スラリーをチェストに移送した。次で、チェスト内
の水性スラリーを坪量150g/m2のシートとなるようなポ
ンプ移送速度として調整ボックスに定量ポンプ移送し
た。
グラスウールを90kg投入し、30分間グラスウールを離解
した。次で3デニール、繊維長3mmの叩解性を有するア
クリル繊維をフィブリル化するため事前にリファイナー
を用いてカナダ水度400ccとした濃度1%の水性スラ
リーを固形分で5kg分投入した後、繊度0.5デニールで繊
維長5mmのモノフィラメント状ポリエステル繊維5kgと固
形分で30kgのアニオン性アクリル樹脂エマルジョンをパ
ルパーに投入し、10分間充分混合した。しかる後、濃度
4%の製紙用硫酸アルミニウム水溶液を固形分で5kg加
えて5分間混合してpH5.5〜6.0に調節し、パルパー内の
水性スラリーをチェストに移送した。次で、チェスト内
の水性スラリーを坪量150g/m2のシートとなるようなポ
ンプ移送速度として調整ボックスに定量ポンプ移送し
た。
混合物は調整ボックス中で循環水により固形分で0.5
重量%となるように希釈され、更に調整ボックスでは濃
度0.5重量%のアクリルアミドを含有する分子量400万の
カチオン性高分子凝集剤を毎分1500mlの速度で定量添加
し、スラリー固形分に対し0.3重量%を添加した。次で
希釈された水性スラリーは、インレットボックスに移送
され、毎分10mで移送する傾斜ワイヤー上に湿紙が形成
された、湿紙はワイヤーと共に移動し、クーチロールで
プレスされて湿紙強度が高められる。
重量%となるように希釈され、更に調整ボックスでは濃
度0.5重量%のアクリルアミドを含有する分子量400万の
カチオン性高分子凝集剤を毎分1500mlの速度で定量添加
し、スラリー固形分に対し0.3重量%を添加した。次で
希釈された水性スラリーは、インレットボックスに移送
され、毎分10mで移送する傾斜ワイヤー上に湿紙が形成
された、湿紙はワイヤーと共に移動し、クーチロールで
プレスされて湿紙強度が高められる。
次で、湿紙は表面温度130℃に設定されたヤンキード
ライヤーに導かれ乾燥される。湿紙は乾燥により合成樹
脂バインダー(アクリル樹脂エマルジョン)の接着効果
が発現し著しく強度が増大する。その後、乾燥紙は温度
140℃に設定されたオーブン中に導かれ、合成樹脂バイ
ンダーは硬化される。オーブンを出たシートは直ちに厚
さ設定用のブレスロールでプレスされて0.5mmの厚さに
調整され巻き取られた。しかる後シートは所定のセパレ
ータ寸法に裁断された。
ライヤーに導かれ乾燥される。湿紙は乾燥により合成樹
脂バインダー(アクリル樹脂エマルジョン)の接着効果
が発現し著しく強度が増大する。その後、乾燥紙は温度
140℃に設定されたオーブン中に導かれ、合成樹脂バイ
ンダーは硬化される。オーブンを出たシートは直ちに厚
さ設定用のブレスロールでプレスされて0.5mmの厚さに
調整され巻き取られた。しかる後シートは所定のセパレ
ータ寸法に裁断された。
実施例2 平均繊維径8μmのグラスウールを使用した以外は、
実施例1と同じ方法を実施した。
実施例1と同じ方法を実施した。
実施例3 即ち、平均繊維径3μmのグラスウールを50kg投入
し、30分間グラスウールを離解した。次で3デニール、
繊維長3mmの叩解性を有するアクリル繊維をフィブリル
化するため事前にリファイナーを用いてカナダ水度40
0ccとした濃度1%の水性スラリーを固形分で5kg投入し
た後、繊度0.5デニールで繊維長5mmのモノフィラメント
状ポリエステル繊維5kgと、比表面積200m2/gの無定形シ
リカ40kg、固形分で30kgのアニオン性アクリル樹脂エマ
ルジョンをパルパーに投入し、10分間充分混合した。こ
れ以外は、実施例1と同じ方法を実施した。
し、30分間グラスウールを離解した。次で3デニール、
繊維長3mmの叩解性を有するアクリル繊維をフィブリル
化するため事前にリファイナーを用いてカナダ水度40
0ccとした濃度1%の水性スラリーを固形分で5kg投入し
た後、繊度0.5デニールで繊維長5mmのモノフィラメント
状ポリエステル繊維5kgと、比表面積200m2/gの無定形シ
リカ40kg、固形分で30kgのアニオン性アクリル樹脂エマ
ルジョンをパルパーに投入し、10分間充分混合した。こ
れ以外は、実施例1と同じ方法を実施した。
実施例4 パルパー水量を10000として平均繊維長3μmのグ
ラスウールを100kg投入し、30分間グラスウールを離解
した。次で固形分で30kgのアニオン性アクリル樹脂エマ
ルジョンをパルパーに投入し、10分間充分混合した。
又、使用したカチオン性高分子凝集剤は分子量300万の
ものを使用した。これ以外は、実施例1と同じ方法を実
施した。
ラスウールを100kg投入し、30分間グラスウールを離解
した。次で固形分で30kgのアニオン性アクリル樹脂エマ
ルジョンをパルパーに投入し、10分間充分混合した。
又、使用したカチオン性高分子凝集剤は分子量300万の
ものを使用した。これ以外は、実施例1と同じ方法を実
施した。
実施例5 カチオン性高分子凝集剤は、分子量400万のものを用
いた以外は、実施例4と同じ方法を実施した。
いた以外は、実施例4と同じ方法を実施した。
実施例6 固形分で22kgのアニオン性アクリル樹脂エマルジョン
をパルパーに投入した以外は、実施例5と同じ方法を実
施した。
をパルパーに投入した以外は、実施例5と同じ方法を実
施した。
実施例7 固形分で40kgのアニオン性アクリル樹脂エマルジョン
をパルパーに投入した以外は、実施例6と同じ方法を実
施した。
をパルパーに投入した以外は、実施例6と同じ方法を実
施した。
実施例8 カチオン性高分子凝集剤は、分子量500万のものを用
いた以外は、実施例4と同じ方法を実施した。
いた以外は、実施例4と同じ方法を実施した。
参考例1 カチオン性高分子凝集剤は、分子量200万のものを用
いた以外は、実施例4と同じ方法を実施した。
いた以外は、実施例4と同じ方法を実施した。
参考例2 製紙用硫酸アルミニウムとカチオン性高分子凝集剤の
添加場所を実施例4の逆とした。即ち、パルパーにて濃
度0.5重量%のカチオン性高分子凝集剤を100投入し、
調整ボックスで濃度4%の硫酸アルミニウムを毎分2000
mlの速度で定量添加した。これ以外は、実施例4と同じ
方法を実施した。
添加場所を実施例4の逆とした。即ち、パルパーにて濃
度0.5重量%のカチオン性高分子凝集剤を100投入し、
調整ボックスで濃度4%の硫酸アルミニウムを毎分2000
mlの速度で定量添加した。これ以外は、実施例4と同じ
方法を実施した。
更に比較のため、下記の従来例を試験した。
従来例 パルパー水量を10000として平均繊維径3μmのグ
ラスウールを90kg投入し、30分間グラスウールを離解し
た。次で3デニール、繊維長3mmの叩解性を有するアク
リル繊維をフィブリル化するため事前にリファイナーを
用いてカナダ水度400ccとした濃度1%の水性スラリ
ーを固形分で5kg分投入した後、繊度0.5デニールで繊維
長5mmのモノフィラメント状ポリエステル繊維5kgと比表
面積200m2/gの無定形シリカ40kgをパルパーに投入し、1
0分間充分混合した。その後、チェスト内の水性スラリ
ーを坪量115g/m2のシートとなるようなポンプ移送速度
として調整ボックスに定量ポンプ移送した。混合物は調
整ボックス中で循環水により固形分で0.5重量%となる
ように希釈された後、インレットボックスに移送され、
毎分10mで移送する傾斜ワイヤー上に湿紙が形成され
た。次で、湿紙は表面温度130℃に設定されたヤンキー
ドライヤーに導かれ乾燥される。乾燥後のシートは直ち
に固形分濃度15重量%のアクリル樹脂エマルジョン調整
液中に含浸された後、温度140℃に設定されたオーブン
中に導かれ、シートの乾燥とアクリル樹脂のキュアが行
われる。尚、該アクリル樹脂エマルジョンの含浸処理に
より、乾燥シート重量を基準として固形分で30重量%の
アクリル樹脂が付着された。オーブンを出たシートは直
ちに厚さ設定用のプレスロールでプレスされて0.5mmの
厚さに調整され巻き取られた。しかる後シートは所定の
セパレータ寸法に裁断された。
ラスウールを90kg投入し、30分間グラスウールを離解し
た。次で3デニール、繊維長3mmの叩解性を有するアク
リル繊維をフィブリル化するため事前にリファイナーを
用いてカナダ水度400ccとした濃度1%の水性スラリ
ーを固形分で5kg分投入した後、繊度0.5デニールで繊維
長5mmのモノフィラメント状ポリエステル繊維5kgと比表
面積200m2/gの無定形シリカ40kgをパルパーに投入し、1
0分間充分混合した。その後、チェスト内の水性スラリ
ーを坪量115g/m2のシートとなるようなポンプ移送速度
として調整ボックスに定量ポンプ移送した。混合物は調
整ボックス中で循環水により固形分で0.5重量%となる
ように希釈された後、インレットボックスに移送され、
毎分10mで移送する傾斜ワイヤー上に湿紙が形成され
た。次で、湿紙は表面温度130℃に設定されたヤンキー
ドライヤーに導かれ乾燥される。乾燥後のシートは直ち
に固形分濃度15重量%のアクリル樹脂エマルジョン調整
液中に含浸された後、温度140℃に設定されたオーブン
中に導かれ、シートの乾燥とアクリル樹脂のキュアが行
われる。尚、該アクリル樹脂エマルジョンの含浸処理に
より、乾燥シート重量を基準として固形分で30重量%の
アクリル樹脂が付着された。オーブンを出たシートは直
ちに厚さ設定用のプレスロールでプレスされて0.5mmの
厚さに調整され巻き取られた。しかる後シートは所定の
セパレータ寸法に裁断された。
上記の実施例、比較例及び従来例により夫々製造され
たセパレータの電気抵抗、及び剛性を下記表に示す。
たセパレータの電気抵抗、及び剛性を下記表に示す。
該表から明らかなように、参考例1及び2では、カチ
オン性高分子凝集剤の分子量が200万と小さい場合、及
び400万と大きくてもイオン性無機添加剤とカチオン性
高分子凝集剤の添加順序を逆にした場合は、使用した合
成樹脂バインダーエマルジョンのシート内の保管率が極
めて悪く、製造上、能率が悪く、特に、参考例2は、従
来と同様に剛性が極めて劣る。
オン性高分子凝集剤の分子量が200万と小さい場合、及
び400万と大きくてもイオン性無機添加剤とカチオン性
高分子凝集剤の添加順序を逆にした場合は、使用した合
成樹脂バインダーエマルジョンのシート内の保管率が極
めて悪く、製造上、能率が悪く、特に、参考例2は、従
来と同様に剛性が極めて劣る。
これに対し、本発明の実施例1〜8は、いずれも合成
樹脂バインダーのシートへの保留率は極めて良く、使用
水中に殆ど残留しない。而もその各セパレータ製品は、
従来例によるセパレータに比し、その電気抵抗は極めて
小さく且つ剛性の著しく増大した優れた製品が得られ
る。
樹脂バインダーのシートへの保留率は極めて良く、使用
水中に殆ど残留しない。而もその各セパレータ製品は、
従来例によるセパレータに比し、その電気抵抗は極めて
小さく且つ剛性の著しく増大した優れた製品が得られ
る。
本発明の実施例の結果から明らかなように、アニオン
性合成樹脂バインダーの添加量は、抄紙セパレータ中
に、ガラス繊維又はガラス繊維と合成繊維の混合繊維に
対し20〜40重量%の範囲でその所定量を付着させるに
は、その所定量の1割程度多く添加すれば足り、そのバ
インダー使用量のロスを可及的になくし、経済的に効率
に良いセパレータの製造ができることが判る。
性合成樹脂バインダーの添加量は、抄紙セパレータ中
に、ガラス繊維又はガラス繊維と合成繊維の混合繊維に
対し20〜40重量%の範囲でその所定量を付着させるに
は、その所定量の1割程度多く添加すれば足り、そのバ
インダー使用量のロスを可及的になくし、経済的に効率
に良いセパレータの製造ができることが判る。
合成樹脂バインダーの添加量については、その添加量
を15重量%と50重量%とし、その他は前記実施例1と同
様に試験してみたが、18重量%では、剛性が15g・cmと
低下し、50重量%では電気抵抗が0.0009と増大して不適
であり、結局、シート中のバインダー含有量は、約20〜
40重量%であることが、電気抵抗、剛性の見地より好ま
しく、極板との組み立て性を容易にし、且つ電池特性を
向上することが認められた。
を15重量%と50重量%とし、その他は前記実施例1と同
様に試験してみたが、18重量%では、剛性が15g・cmと
低下し、50重量%では電気抵抗が0.0009と増大して不適
であり、結局、シート中のバインダー含有量は、約20〜
40重量%であることが、電気抵抗、剛性の見地より好ま
しく、極板との組み立て性を容易にし、且つ電池特性を
向上することが認められた。
このように本発明によるときは、ガラス繊維又はガラ
ス繊維と合成繊維との混合繊維にアニオン性合成樹脂バ
インダーエマルジョンを配合して成る水性スラリーに、
イオン性無機添加剤と分子量300万以上のカチオン性高
分子凝集剤を順次添加したものを抄紙法によりシート状
としたので、使用した該合成樹脂バインダーのロスを殆
どなくし、高保留率で且つセパレータシートの中心部及
び表裏層に亘り均一に且つ繊維間の細孔を閉塞すること
なく均一に剛性の向上した而も電気抵抗地の著しく小さ
い製品が得られる効果を有する。
ス繊維と合成繊維との混合繊維にアニオン性合成樹脂バ
インダーエマルジョンを配合して成る水性スラリーに、
イオン性無機添加剤と分子量300万以上のカチオン性高
分子凝集剤を順次添加したものを抄紙法によりシート状
としたので、使用した該合成樹脂バインダーのロスを殆
どなくし、高保留率で且つセパレータシートの中心部及
び表裏層に亘り均一に且つ繊維間の細孔を閉塞すること
なく均一に剛性の向上した而も電気抵抗地の著しく小さ
い製品が得られる効果を有する。
図面は、本発明の製造法を実施する1例の抄紙機の側面
図を示す。
図を示す。
Claims (11)
- 【請求項1】ガラス繊維又はガラス繊維と合成繊維の混
合繊維とアニオン性合成樹脂バインダーエマルジョンと
から成る水性スラリーに、イオン性無機添加剤と分子量
300万以上の高分子凝集剤を順次添加して成るものを、
抄紙法によりシート状とすることを特徴とする蓄電池用
セパレータの製造法。 - 【請求項2】該ガラス繊維は、平均繊維径が2〜8μm
のグラスウールである請求項1に記載の蓄電池用セパレ
ータの製造法。 - 【請求項3】該合成繊維は、フィブリル化合成繊維、モ
ノフィラメント状合成繊維のいずれか一方又は両方から
成り、3〜30重量%を配合することを特徴とする請求項
1に記載の蓄電池用セパレータの製造法。 - 【請求項4】該フィブリル化合成繊維は、叩解性を有す
るアクリル繊維である請求項3に記載の蓄電池用セパレ
ータの製造法。 - 【請求項5】該モノフィラメント状合成繊維は、アクリ
ル繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン系繊維の中
より選ばれた少なくとも1種から成り、繊度2デニール
以下、繊維長3〜7mmの繊維である請求項3に記載の蓄
電池用セパレータの製造法。 - 【請求項6】該合成樹脂バインダーは、ガラス繊維又は
ガラス繊維及び合成繊維の混合繊維に対し、20〜40重量
%付着させることを特徴とする請求項1に記載の蓄電池
用セパレータの製造法。 - 【請求項7】該イオン性無機添加剤は、硫酸アルミニウ
ムアルミン酸ソーダなどのアルミニウムイオンその他所
望のカチオンを含む無機添加剤であり、該水性スラリー
に、該水性スラリーの全固体重量を基準として1〜5重
量%を添加することを特徴とする請求項1に記載の蓄電
池用セパレータの製造法。 - 【請求項8】分子量300万以上の高分子凝集剤は、カチ
オン性、アニオン性、カニオン性のいずれでもよく、就
中、カチオン性が好ましく選定され、水性スラリーの固
体重量を基準として0.1〜0.5重量%を添加することを特
徴とする請求項1に記載の蓄電池用セパレータの製造
法。 - 【請求項9】該ガラス繊維又は該ガラス繊維70重量%以
上と該合成繊維30重量%以下の混合繊維と、これに対し
該合成樹脂バインダー20〜40重量%とから成る水性スラ
リーであることを特徴とする請求項1に記載の蓄電池用
セパレータの製造法。 - 【請求項10】該ガラス繊維の1部を無機粉体で置き換
えると共に、ガラス繊維と無機粉体の配合比は、ガラス
繊維少なくとも40重量%以上対残部無機粉体である請求
項9に記載の蓄電池用セパレータの製造法。 - 【請求項11】該無機粉体は、少なくとも100m2/gの比
表面積を有することを特徴とする請求項10に記載の蓄電
池用セパレータの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63235389A JP2745308B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | 蓄電池用セパレータの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63235389A JP2745308B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | 蓄電池用セパレータの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0286056A JPH0286056A (ja) | 1990-03-27 |
JP2745308B2 true JP2745308B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=16985358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63235389A Expired - Lifetime JP2745308B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | 蓄電池用セパレータの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2745308B2 (ja) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4563537B2 (ja) * | 1999-12-22 | 2010-10-13 | 日本板硝子株式会社 | 密閉形鉛蓄電池用セパレータ |
JP2005108617A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 鉛蓄電池用セパレータ |
WO2006062153A1 (ja) | 2004-12-08 | 2006-06-15 | Hitachi Maxell, Ltd. | 電気化学素子用セパレータおよび電気化学素子 |
JP5098001B2 (ja) * | 2005-07-20 | 2012-12-12 | 株式会社シード | 古紙処理装置 |
JP5105271B2 (ja) * | 2005-09-22 | 2012-12-26 | 株式会社シード | 古紙再生装置ならびにそのパルプ製造装置、パルプ供給装置および脱水装置 |
CN102244221A (zh) | 2005-12-08 | 2011-11-16 | 日立麦克赛尔株式会社 | 电化学元件用隔板 |
JP4724223B2 (ja) * | 2006-09-07 | 2011-07-13 | 日立マクセル株式会社 | 電池用セパレータの製造方法 |
JP5207507B2 (ja) * | 2007-01-20 | 2013-06-12 | 株式会社シード | 古紙再生装置の抄紙装置 |
JP2012021257A (ja) * | 2011-10-30 | 2012-02-02 | Seed Co Ltd | 古紙再生装置のパルプ濃度調整装置、抄紙装置およびパルプ供給装置 |
KR101699037B1 (ko) * | 2012-11-12 | 2017-01-23 | 주식회사 엘지화학 | 세퍼레이터의 제조방법, 그에 의해 제조된 세퍼레이터 및 그를 포함하는 전기화학소자 |
JP5525075B2 (ja) * | 2013-02-16 | 2014-06-18 | 株式会社シード | 古紙再生装置の抄紙装置およびパルプ供給装置 |
CN105264135A (zh) * | 2013-07-01 | 2016-01-20 | 日本板硝子株式会社 | 质子传导性膜用增强材料及含其的质子传导性膜及固体高分子型燃料电池 |
JP2015072951A (ja) * | 2013-10-01 | 2015-04-16 | 日本板硝子株式会社 | 電気二重層キャパシタ用セパレータおよび電気二重層キャパシタ |
WO2016121511A1 (ja) * | 2015-01-27 | 2016-08-04 | 日立化成株式会社 | 鉛蓄電池用セパレータ及び鉛蓄電池 |
-
1988
- 1988-09-20 JP JP63235389A patent/JP2745308B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0286056A (ja) | 1990-03-27 |
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