JP2744278B2 - レトルト用多層容器 - Google Patents

レトルト用多層容器

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JP2744278B2 JP1048894A JP4889489A JP2744278B2 JP 2744278 B2 JP2744278 B2 JP 2744278B2 JP 1048894 A JP1048894 A JP 1048894A JP 4889489 A JP4889489 A JP 4889489A JP 2744278 B2 JP2744278 B2 JP 2744278B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.本発明の技術分野 本発明は、食品などの保存性に優れたレトルト用多層
容器に関する。
B.従来技術 エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下EVOHと省
略することがある)は高度な耐気体透過性を備えた熱可
塑性樹脂であり、広範囲な食品の保存容器として使用さ
れている。しかるにレトルト殺菌処理すなわち100℃以
上、とりわけ105゜〜135℃の高温高圧の熱水中で殺菌処
理を施す容器については、この処理の際にEVOHが吸収し
た水分により耐気体透過性が低下する欠点があつた。マ
イカなどの無機物粉体を樹脂にブレンドして耐気体透過
性を向上させようとする提案はこれまでにもあり、例え
ば特公昭57−32939はマイカを30%ブレンドしたポリプ
ロピレン(以下PPと省略することがある)の酸素透過係
数がブレンドしないものに比較して低い値を示すことが
示されている。さらにまたPlastics Technology(1987
年、12月号、P77〜79)にはEVOHにマイカを配合するこ
とによりガスバリアー性が向上することについて、また
特開昭62−148532にはEVOHなどの熱可塑性樹脂とマイカ
のブレンド物からなるガスバリヤー性フイルムについて
開示されている。また特公昭58−22327にはEVOHとマイ
カの組成物を溶融成形することにより、力学的特性の優
れた成形物が得られることが、また特開昭63−11335、
同63−11336にはEVOHなどの熱可塑性樹脂にマイカを含
む層とマイカを含まない熱可塑性樹脂層を積層すること
により、力学的特性の優れた多層構造体が得られること
が開示されている。
C.本発明が解決しようとする課題 レトルト処理を施す容器に耐気体透過層として親水性
耐気体透過性樹脂、とくにEVOHを使用した場合、耐気体
透過性樹脂層の吸水のために酸素ガス透過速度(OTR)
が低下するため、レトルト処理を実施しない容器に比較
して、耐気体透過性樹脂層の厚みを厚くする必要があ
る。これは価格上からも望ましいことではない。また、
近年、プラスチツク容器の保存期間を長期化し、食品の
保存性を向上させようとする要望が強い。
D.課題を解決するための手段 本発明者らは、親水性耐気体透過性樹脂、とくにEVOH
を使用した容器、とりわけレトルト容器の耐気体透過性
の向上について広汎な検討を実施した。その結果、マイ
カ、セリサイト、タルクおよびガラスフレークから選ば
れる少なくとも1種以上の無機物粉体とEVOHとの組成物
(A)の層およびマイカ、セリサイト、タルクおよびガ
ラスフレークから選ばれる少なくとも1種の無機物粉体
とPPなどの疎水性熱可塑性樹脂との組成物(B)の層を
積層せしめたときに高度な耐気体透過性を有するレトル
ト用容器が得られること、とりわけ、無機物粉体とPPな
どの疎水性熱可塑性樹脂とのブレンド物(B)の層をEV
OHブレンド(A)層の内層側に位置せしめたときに特に
高度な耐気体透過性を有するレトルト用容器が得られる
ことを確認して、本発明を完成した。更に、これらの多
層容器のいずれかの層、とくに(A)層乾燥剤微粒子を
含有せしめるとき、とりわけ高度の耐気体透過性を有す
るレトルト用容器が得られることを見出した。
本発明に用いられる無機物粉体は、マイカ(雲母)、
セリサイト、タルク、およびガラスフレークから選ばれ
る。使用に際しては、これらの無機物粉体を1種のみ使
用してもよいし、複数種使用してもよい。また(A)
層、(B)層に使用される無機物粉体は同種類のもので
もよいし、また異なつた種類のものでもよい。これらの
無機物粉体のうち、マイカ(雲母)がとくに好ましい。
雲母粉体としては、白雲母(マスコバイト)、金雲母
(フロゴパイト)、黒雲母、ソーダ雲母、合成雲母等よ
り、適宜選択することができる。
本発明において用いられる無機物粉体の形状も特に制
限はないが、重量平均アスペクト比が10以上、重量平均
フレーク径は50μ以下であることが望ましい。
本発明における無機物粉体(とくに雲母粉体)の重量
平均フレーク径とは粉体を各種の目開きのマイクロシー
ブ又はフルイで分級し、その結果をRosin−Rammlar線図
にプロツトし、測定に供した粉体の全重量の50重量%が
通過するマイクロシーブ又はフルイの目開きl50に相当
する値である。すなわち粉体の重量平均フレーク径lは
(1)又は(2)式で定義される。
ここで、粉体のうち粒度の大きい部分についてはフル
イによって分級されるものであり、粒度の細かい部分に
ついてはマイクロシーブによつて分級されるものであ
る。
一方、本発明における無機物粉体の重量平均アスペク
ト比αとは重量平均フレーク径lと、以下の方法により
測定される無機物粉体の重量平均フレーク厚さdより
(3)式を用いて算出される値である。
α=l/d (3) (3)式における粉体の重量平均フレーク厚さdは、
C.E.Capesらの報告による水面単粒子膜法{C.E.Capes a
nd R.C.Coleman.Ind.Eng.Chem.Fundam.,Vol.12,No.1,P.
124−126(1973)}により測定されるフレークの水面で
の占有面積Sを用いて(4)式より算出される値であ
る。
ここでWは測定に供した粉体の重量、ρは粉体の比
重、(1−ε)は粉体が水面上で最密充填状態をとつた
場合の占有率であり、雲母粉体については一般に0.9が
計算に際して用いられる。
本発明において組成物(A)の層を形成する耐気体透
過性樹脂としては、EVOHが最良である。ここでエチレン
−ビニルアルコール共重合体(EVOH)とはエチレンと酢
酸ビニルの共重合体中の酢酸ビニル単位を加水分解した
ものであれば任意のものを含むものであるが、本発明の
目的に適合するものとして、特に、エチレン単位の含有
が20〜50モル%、とりわけ27〜40モル%、酢酸ビニル単
位の鹸化度が96%以上、とりわけ99%以上のものが挙げ
られ、メルトインデツクス(190℃、2160g)の値として
は0.2〜60g/10分の範囲が例示される。また、本発明に
いうEVOHは5モル%以下の範囲の共重合モノマーで変性
されていてもよく、かかる変性用モノマーとしては、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1
−ペンテン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、高級脂肪酸ビ
ニルエステル、アルキルビニルエーテル、N−(2−ジ
エチルアミノエチル)メタクリルアミド類あるいはその
4級化物、N−ビニルイミダゾール、あるいはその4級
化物、N−ビニルピロリドン、N,N−ブトキシメチルア
クリルアミド、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチ
ルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン等
を例示することができる。
また本発明において組成物(B)の層を形成する疎水
性熱可塑性樹脂としては、とくにポリオレフインが代表
的なものとしてあげられる。ポリオレフイン系樹脂とし
ては、高密度、中密度あるいは低密度のポリエチレン、
酢酸ビニル、アクリル酸エステル、あるいはブテン、ヘ
キセン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフイ
ン類を共重合したポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポ
リプロピレンホモポリマー、エチレンをグラフト共重合
したポリプロピレン、あるいはエチレン、ヘキセン、4
−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフイン類を共重
合したポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−
メチル−1−ペンテン、あるいは上述のポリオレフイン
に無水マレイン酸などを作用させた変性ポリオレフイン
などを含んでいる。この中でポリプロピレン(PP)類が
最も本発明の目的に適している。
さらに(B)の疎水性熱可塑性樹脂としては、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステルアミド系樹脂、飽和ポリエス
テル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアセター
ル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが挙げられる。
組成物(A)の層中の無機物粉体の含量としては組成
物(A)に対して5〜50重量%の範囲、とくに15〜50重
量%、とりわけ20〜40重量%の範囲から選ばれる。5%
より低い量では急速にその耐気体透過性改善効果が低下
し、また50%を超えるとやはり改善効果が低下すると同
時に、熔融時の流動性も低下する。
組成物(B)の層中の無機物粉体の含量としては組成
物(B)に対して3〜60重量%の範囲、とりわけ5〜40
重量%の範囲から選ばれる。無機物粉体を含有する組成
物(B)の層を無機物粉体を含有する組成物(A)層に
積層することによつて、耐気体透過性が飛躍的に向上
し、さらに容器の機械的強度が向上し、レトルト殺菌処
理における容器の変形に対する耐性が向上する効果もあ
る。
また、本発明にいう乾燥剤としては、水和物形成性の
塩類、すなわち結晶水として水分を吸収する塩類、とり
わけリン酸−ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸
三ナトリウム、リン酸三リチウム、ピロリン酸ナトリウ
ム等のリン酸塩、特にその無水物がその効果において本
発明に最も適しているが、そのほかの水和物形成性の塩
類、たとえばホウ酸ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの
塩類、特にその無水物も本発明に適しており、また、そ
のほかの吸湿性化合物、たとえば、塩化ナトリウム、硝
酸ナトリウム、砂糖、シリカゲル、ベントナイト、モレ
キユラーシーブ、高吸水性樹脂なども使用可能である。
これらは二種以上を同時に使用することもできる。
本発明において、乾燥剤粉体の形状に特に制限はない
が、乾燥剤粒子が長径10μ以上の粒子の体面積平均径が
30μ以下、好適には25μ以下、最適には20μ以下である
ことが望ましい。
かかる微細な粒子は、例えば以下の様にして得られ
る。
まず、乾燥剤は塩類の水溶液を噴霧乾燥などで析出せ
しめる時にできる限り微細な粒径のものを得るように特
殊な配慮が望ましい。これを30μ以下、好ましくは10μ
以下に分別して用いることもできるが、一般には乾燥し
た塩類をジエツト粉砕機、衝撃粉砕機、ボールミルある
いは振動ボールミルなどで超微粉砕を実施する。粉砕物
は風力分級機などの分級機を使用して、30μ以下、好ま
しくは10μ以下の超微粉砕物を分別する。
ここに30μ以下という場合、30μを超える粒子が体積
分率で0.01%未満、すなわち30μ以下の微粒子が少なく
とも99.9%であることを意味している。この超微粒砕粒
子の粒度はコールターカウンター法を用いて求めた値で
ある。この粒度測定に際しては少量の粗粒分を濃縮する
ために、必要に応じ、前もって10〜75μの目のひらきの
ふるいをかけてそのふるい上の粗粒分をコールターカウ
ンターにより分析すれば精度高く、粗粒分を分析でき
る。
乾燥剤微粒子の含量としては、組成物(A)または組
成物(B)に対して3重量%以上、好適には5〜30重量
%含有せしめるとき、とりわけ高度の耐気透過性を有す
る容器が得られる。
さらにEVOHは組成物(A)に対し40重量%以上、好適
には50重量%以上含んだものが好ましい。
また組成物(A)としてEVOHとポリアミドのブレンド
を使用する場合は熱成形性が優れるので好ましい。また
この場合の好ましいEVOH含有量は組成物(A)に対し30
重量%以上、ポリアミドの含有量は5〜40重量%であ
る。
次に組成物(A)の層に用いる組成物を得る方法につ
いて述べる。無機粉体とEVOHあるいはこれに乾燥剤微粒
子を加えた混合物を混合する方法としては無機物粉体あ
るいは無機物粉体と乾燥剤およびEVOHの粉末状物、ペレ
ツト状物を通常の混合機、たとえばヘンシエルミキサ
ー、スーパーミキサー、タンブラー中で混合する方法、
EVOH溶融物に粉体を混合してマスターバツチをつくり、
これをEVOHの粉末状物、粒状物、ペレツト状物、溶融物
に混合する方法があげられる。次にこの混合物を、EVOH
の融点以上で混練して組成物を作製する。EVOHと粉体を
前記のように予じめ混合することなく、EVOHと粉体を直
接混練機に導入して混練することもできる。高度な分散
を有する組成物を得るための混練機としては、連続式イ
ンテンシブルミキサー、ニーデイングタイプ二軸押出機
(同方向、あるいは異方向)などの連続型混練機が最適
であるが、バンバリーミキサー、インテンシブルミキサ
ー、加圧ニーダーなどのバツチ型混練機を用いることも
できる。また別の連続混練装置としては石臼のような摩
砕機構を有する回転円板を使用したもの、たとえば
(株)KCK製のKCK混練押出機を用いることもできる。1
軸押出機に混練部(ダルメージ、CTM等)を設けたも
の、あるいはブラベンダーミキサーなどの簡易型の混練
機もある。
この中で、本発明の目的に最も好ましいものとしては
連続型インテンシブルミキサーを挙げることができる。
市販されている機種としてはFarrel社製FCM、(株)日
本製鋼所製CIMあるいは(株)神戸製鋼所製KCK、NCM、L
CMあるいはACM等がある。
実際にはこれらの混練機の下に1軸押出機を有する混
練を押出ペレツト化を同時に実施する装置を採用するの
が好ましい。
また、組成物の層(B)に使用する無機物粉体あるい
は無機物粉体とリン酸一ナトリウムなどの乾燥剤微粒子
および疎水性熱可塑性樹脂との混練についても前述した
方法に準じて実施することができる。
本発明の多層構造体は次のような各種の積層方法によ
つて製造可能である。共押出法、ドライラミネート法、
サンドラミネート法、押出ラミネート法、共押出ラミネ
ート法等であるが、共押出法によると最も良い結果を得
ることができる。共押出法において組成物(B)の層に
は、本発明の多層容器を製造する際に発生するスクラツ
プを原料として使用することもできる。この際組成物
(B)の層中には疎水性熱可塑性樹脂(ポリオレフイン
など)、無機物粉体、乾燥剤の他にEVOHと接着性樹脂を
含むことになるが、本発明の効果に悪い影響は与えな
い。スクラツプを使用する場合で無機物粉体の量が不足
する場合は、無機物粉体と熱可塑性樹脂、とくにポリオ
レフインの組成物をマスターバツチとして添加すること
もできる。またスクラツプを、(A)層、(B)層とは
独立した層として用いることもできる。
組成物(B)の層は組成物(A)の層の両側にあつて
も片側のみに設けても効果があるが、特に、組成物
(A)の層の内側のみに設けたときに耐気体透過性向上
効果が高いことが見い出されている。この場合、組成物
(A)の層の外には熱可塑性樹脂、とくにポリオレフイ
ン、とりわけPPの層を1層または2層以上設けても良
い。また、本発明の多層容器を共押出法によつて作製す
る場合には(A)層と(B)層の主要樹脂は接着性樹脂
をはさんで積層する通常の技術が採用される。接着性樹
脂としてはポリプロピレン、ポリエチレン、あるいはエ
チレンとこれに共重合しうるモノマー(酢酸ビニル、ア
クリル酸エステルなど)との共重合体等のポリオレフイ
ン類を無水マレイン酸などを付加して変性した樹脂等が
使用される。またこの接着性樹脂層には前述の無機物粉
体および/またはリン酸一ナトリウムなどの微粒子を配
合することもできる。
また、本発明の多層容器の1または2以上の層には、
本発明の目的を損なわない範囲で異種ポリマーあるいは
酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、滑
剤、着色剤、充填剤などを添加することができる。添加
剤の具体的な例としては次の様なものが挙げられる。
安定剤:酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ハ
イドロタルサイト類、エチレンジアミン四酢酸の金属塩
等。
酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4−チオビス−
(6−t−ブチルフエノール)、2,2−メチレン−ビス
(4−メチル−6−t−ブチルフエノール)、オクタデ
シル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロ
キシフエニル)プロピオネート、4,4′−チオビス−
(6−t−ブチルフエノール)等。
紫外線吸収剤:エチル−2−シアノ−3,3−ジフエニル
アクリレート、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル
フエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′ヒドロキシ
−3′−t−ブチル−5′−メチルフエニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シンベンゾフエノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフエノン、2,−ヒドロキシ−4−オクトキシ
ベンゾフエノン等。
可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸ジオクチル、ワツクス、流動パラフイン、リン酸エス
テル等。
帯電防止剤:ペンタエリスリツトモノステアレート、ソ
ルビタンモノパルミテート、硫酸化オレイン酸、ポリエ
チレンオキシド、カーボワツクス等。
滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレー
ト等。
着色剤:カーボンブラツク、フタロシアニン、キナクリ
ドン、インドリン、アゾ系顔料、酸化チタン、ベンガラ
等。
充填剤:グラスフアイバー、アスベスト、バラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カル
シウム等。
前述した本発明の多層容器は食品を充填してから、必
要に応じ公知の手段により内部を脱気状態にして、ある
いは窒素ガス、炭酸ガスなどの不活性ガスで内部を置換
した後に熱シールなどの手段で密封し、次いでレトルト
殺菌を行う。
食品としては、そのまま喫食されるか、喫食に先立つ
て加温されるような調理済みまたは半調理の食品類が適
している。次に食品類の例を示す。
調理済みカレー、調理済ハヤシ、ビーフシチユー、ボ
ルシチ、ミートソース、酢豚、すき焼、中華あん、八宝
菜、肉じやが、おでん、アスパラガスゆで煮、スイート
コーン、マツシユルーム、ツナクリーム煮、コンソメ、
ポタージユ等の各種スープ類、味噌汁、豚汁、けんちん
汁、米飯、赤飯、釜飯、炒飯、ピラフ、粥類、スパゲテ
イ、そば、うどん、ラーメン、ヌードル、釜飯の素、中
華そばの素等の添付用食品類、ゆであずき、ぜんざい、
あんみつ、肉団子、ハンバーグ、ビーフステーキ、ロー
ストポーク、ポークソテー、コンビーフ、ハム、ソーセ
ージ、焼魚、焼肉、焼鳥、ローストチキン、ポークケチ
ヤツプ、魚肉くんせい、ナクリーム煮、コンソメ、ポタ
ージユ等の各種スープ類、味噌汁、豚汁、けんちん汁、
米飯、赤飯、釜飯、炒飯、ピラフ、粥類、スパゲテイ、
そば、うどん、ラーメン、ヌードル、釜飯の素、中華そ
ばの素等の添付用食品類、ゆであずき、ぜんざい、あん
みつ、肉団子、ハンバーグ、ビーフステーキ、ロースト
ポーク、ポークソテー、コンビーフ、ハム、ソーセー
ジ、焼魚、焼肉、焼鳥、ローストチキン、ポークケチヤ
ツプ、魚肉くんせい、ベーコン、かまぼこ、プリン、ゼ
リー、ようかん、各種ペツトフード類。また、本発明の
多層包装体はミカン、ピーチ、パイナツプル、チエリ
ー、オリーブ等の果実製品、しよう油、ソース、食酢、
みりん、ドレツシング、マヨネーズ、ケチヤツプ、食用
油、味噌、ラードなどの調味料、豆腐、ジヤム、バタ
ー、マーガリン、果実ジユース、野菜ジユース、ビー
ル、コーラ、レモネード、清酒、焼酎、果実酒、ワイ
ン、ウイスキー、ブランデーなどの容器としても優れて
いる。また、リンゲル液のような医薬、農薬、化粧品、
洗剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、
四塩化炭素、ガソリン、灯油、石油ベンジン、シンナ
ー、グリース等の有機液状薬品のための容器としても用
いることができる。
以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。な
お部は重量部を意味している。
E.実施例 実施例1 EVOHとしてエチレンモノマー単位の含量が30モル%、
メルトインデツクス(190℃、2160g)が1g/10minの樹脂
粉体70部と、重量平均フレーク径が20μ、重量平均アス
ペクト比が35、ハンター白度50の白雲母粉体30部をよく
混合後、径30mmの同方向二軸押出機(ダイ温度230℃)
で溶融押出ししてブレンドペレツト(組成物−A1)を得
た。また、前記白雲母粉体30部とPP(三菱油化(株)製
三菱ノーブルX−1B(商標))ペレツト70部を各々別の
フイーダーから前記二軸押出機(ダイ温度240℃)の溶
融押出ししてブレンドペレツト(組成物−B1)を得た。
次に、4台の押出機をTダイを有するフイードブロツク
型共押出シート成形機を使用して、外層からPP/ad/組成
物−A1/ad/組成物−B1/PP(550/50/120/50/400/150μ)
の構成の多層シートを得た。ここにad(接着製樹脂)は
三菱油化(株)製モデイツクP−300F(商標名)(エチ
レン−酢酸ビニル共重合体に無水マレイン酸をグラフト
したもの)を使用した。真空圧空成型機((株)浅野製
作所製)を使用してこの多層シートの熱成形を実施し、
底面が半径33mm、上部開口部が半径37mmの円形で高さが
37mmのカツプ型容器を得た。この容器の厚み構成は外層
から204/19/44/19/148/56μ(調和平均厚み)である。
このカツプと窒素ガスで置換後5mlの脱気水を封入して
アルミニウム箔/ポリプロピレンのラミネートフイルム
をふた材としてヒートシールした後、120℃、30分のレ
トルト処理を実施した。レトルト釜よりとり出した後、
20℃、65%RHで6ケ月間保存後の容器内酸素濃度をガス
クロマトグラフで測定したところ、0.32%であつた。こ
の濃度は、容器に水性食品を充填した場合の酸素吸収量
としては4ppmに相当する。この濃度は多くの食品を酸素
による劣化から守るのに十分低い値である。またこの容
器はレトルト処理時に変形がほとんどなく、また機械的
強度も優れていた。
比較例1〜2 実施例1において多層シートの共押出成形を実施する
際に、組成物−A1、組成物−B1を使用せず、前者に代え
てEVOH(組成物A1の原料として使用したもの)、後者に
代えてPPを使用した。他は実施例1と同様にして容器を
得てその保存性を評価した(比較例1)。また、実施例
1において組成物A1に代えてEVOHを使用した場合(比較
例2)についても評価を実施した。6ケ月保存後の容器
内酸素濃度(および水性食品を充填した場合の酸素吸収
量)は各々、1.17%(15ppm)および0.93%(12ppm)で
あつた。
比較例3 実施例1において組成物B1を使用せず、PPを使用した
他は実施例1と同様にして容器を得てその保存性を評価
した。6ケ月保存後の容器内酸素濃度(および水性食品
を充填したときの酸素吸収量は0.78%(10ppm)であつ
た。
実施例3〜11 実施例1における組成物A1と組成物B1に使用した無機
物粉体の種類とブレンド量を第1表に示すように変えて
実施例1と同様に容器を作製し保存性の評価を実施した
結果を第1表に示した。表中に層Aおよび層Bとあるの
は実施例1における組成物A1および組成物B1に対応する
層の意味である。またこの容器はレトルト処理時に変形
がほとんどなく、また機械的強度も優れていた。
実施例12 実施例1において、シートの層構成を逆にして外層か
らPP/組成物B1/ad/組成物A1/ad/PP(150/400/50/120/50
/550μ)の構成の多層シートを得、実施例1と同様にし
て容器を得てレトルト後6ケ月間の酸素吸収量を測定し
たところ、5.8ppmであつた。
実施例13 実施例1において、層構成を外層からPP/組成物B1/ad
/組成物A1/ad/組成物B1/PP(150/400/50/120/50/400/15
0μ)とした多層シートを得、実施例1と同様にして容
器を得てレトルト後6ケ月間の酸素吸収量を測定したと
ころ4.9ppmであつた。
比較例4 実施例13において、組成物A1の代わりにEVOH(組成物
A1の原料として使用したもの)を使用した以外は実施例
13と同様にして容器を得てレトルト後6カ月間の酸素吸
収量を測定したところ13ppmであった。
実施例14 実施例1において使用したEVOH50部、白雲母粉体30部
と無水リン酸ナトリウム粉体{平均粒径(メジアン径)
5.5μ}20部をよく混合後実施例1と同様にしてブレン
ドペレツト(組成物−C1)を得た。これを用いて実施例
1と同様にしてPP/ad/組成物−C1/ad/PPの構成の多層シ
ートを得、これから実施例1と同様にして容器を得てレ
トルト後6ケ月間の酸素吸収量を測定したところ2.9ppm
であつた。またこの容器はレトルト処理時に変形がほと
んどなく、また機械的強度も優れていた。
実施例15 実施例14で作製したブレンドペレツト(組成物C1を使
用して、実施例1と同様にして、外層からPP/ad/組成物
C1/ad/組成物B1/PPの構成の容器を得てレトルト後6ケ
月間の酸素吸収量を測定したところ2.1ppmであつた。
実施例16 実施例1において、シートのトリムを粉砕し、約5mm
程度の大きさの粉砕物(E1)を得た。E1中のマイカ含有
量は14重量であつた。E1 81重量部と実施例1で用いた
マイカ19重量部を、実施例1で用いた同方向二軸押出機
によりブレンドペレツト(組成物−F1)を得た。F1中の
マイカ含有量は30重量%であつた。
実施例1においてB1に替えF1を用いた他は同様にして
容器を得て保存性を評価した。6ケ月保存後の容器内酸
素吸収量は4.1ppmであつた。
F.発明の効果 本発明によれば耐気体透過性の優れた、とくにレトル
ト処理後の耐気体透過性の優れた、しかもレトルト処理
時の変形の極めて少ない、さらに機械的強度の優れた多
層容器を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−275748(JP,A) 特開 昭62−148532(JP,A) 特開 昭55−71730(JP,A) 特公 昭58−22327(JP,B1)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイカ、セリサイト、タルクおよびガラス
    フレークから選ばれる少なくとも1種の無機粉体を5〜
    50重量%含有するエチレン−ビニルアルコール共重合体
    組成物(A)の層およびマイカ、セリサイト、タルクお
    よびガラスフレークから選ばれる少なくとも1種の無機
    粉体を3〜60重量%含有する疎水性熱可塑性樹脂組成物
    (B)の層を有するレトルト用多層容器。
  2. 【請求項2】組成物(B)の層が組成物(A)の層の内
    側に位置している請求項1記載のレトルト用多層容器。
  3. 【請求項3】多層容器のいずれかの層に乾燥剤粒子を3
    重量%以上含有する請求項1または2記載のレトルト用
    多層容器。
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