JP2742182B2 - 穀物用通風貯溜槽 - Google Patents

穀物用通風貯溜槽

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JP2742182B2
JP2742182B2 JP4220507A JP22050792A JP2742182B2 JP 2742182 B2 JP2742182 B2 JP 2742182B2 JP 4220507 A JP4220507 A JP 4220507A JP 22050792 A JP22050792 A JP 22050792A JP 2742182 B2 JP2742182 B2 JP 2742182B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀物用通風貯溜槽に関
し、特に、収穫された米あるいは麦の品質を保ちながら
規定水分まで乾燥し、その後貯蔵庫として用いるのに好
適な穀物用通風貯溜槽に関する。
【0002】
【従来の技術】穀物、特に、米や麦は収穫後に所定の水
分まで乾燥させた後貯留及び貯蔵することが食味等の品
質を維持し劣化をおさえるために必要であり、そのため
に多くの処理施設が提案され利用され、また各種の穀物
貯留槽が用いられている。図6は処理施設の一例を示し
ており、この施設においては、刈り取り脱穀した収穫米
を荷受け工程51に受けた後に、この収穫米を火力乾燥
装置52にて水分を17%まで乾燥させ、乾燥した収穫
米を一次貯留槽53に貯留する。一次貯留した収穫米を
次に仕上げ火力乾燥装置54により、規定水分16%以
下にまで仕上げ乾燥し、精選後計量してサイロ55に貯
蔵する。そして、需要量に応じてサイロ55から所定量
払い出しながら籾摺工程6を行い出荷される(一般的に
は、乾燥機52と54及び貯留槽53と55は兼用され
るのが普通である)。
【0003】この火力乾燥による処理方法は、おもに大
型施設で採用されており、刈り取らり脱穀された収穫米
を火力乾燥装置でその日のうちに水分17%まで乾燥さ
せた後に、サイロに一次貯留しておき、刈り取り終了後
に規定水分16%以下まで仕上げ乾燥し、精選計量後サ
イロへ貯留する。また、この追加設備として、図7に示
すような一次貯留施設を火力乾燥装置の前工程に設け
て、荷受量の変動を平均化したり、初期水分を多少低下
させて火力乾燥装置の負担を低減しているものがある。
この構造は、鉄板により立方体状に組付けられた角形ビ
ン60の床下から一定高さの所に通気床61が設け、そ
の通気床61に多数の通気孔62、62を形成すると共
に該通気床61の一方の端部には内部の穀物を外部に排
出するための穀物排出口64を設け、またビン60の側
壁には送風口65を設け、適宜の燃焼装置からの熱風を
床下と通気床61との間に送気するようにして、堆積高
さを変えることによって荷受量の変動に対応しながら多
少の乾燥も行えるようになっている。
【0004】ところがこの設備は火力乾燥方式において
用いられるものであり、予備乾燥中に上層と下層との水
分差が生じてしまい、火力乾燥機内での穀物の水分ばら
つきが大きくなることから、この設備は乾燥が主目的で
用いられることはなく荷受量の変動に対応することが主
目的であって、その設置数も一日の最大荷受量によって
決定されるのが普通である。
【0005】一方、火力乾燥による処理方法に変わるも
のとして、本出願人は除湿乾燥の原理を用いる穀物の処
理方法を提案している。除湿乾燥の原理は、常温に近い
空気の潜熱を利用して収穫米の水分を除去するものであ
り、一定湿度の除湿空気を送風することによって、水分
の少ない籾からの水分の蒸発は少なく、水分の多い籾か
らは多くの水分が蒸発することから、火力乾燥の場合に
生じるような過乾燥はなくなり、乾燥処理後の籾の含有
水分は平均化される。
【0006】ところが除湿乾燥は乾燥速度が必ずしも早
くないことから、その不都合を補う方法として、本出願
人はさらに中間乾燥方式を提案しており、これは1日で
一次貯溜可能な水分17%以下まで乾燥するのではな
く、22〜17%まで中間乾燥を行い、その後は変質し
ない程度の通風を行いながら籾摺出荷までに仕上げ乾燥
する方法であり、この方法によって刈り取りに支障なく
除湿乾燥方法を採用することが可能となった。
【0007】その一実施例としては、図7に示す形態の
角形ビン基数を乾燥施設で処理する総処理量が堆積でき
る程度の基数とし、刈り取り直後の高水分穀物はできる
だけ薄く堆積して中間乾燥を行い、中間乾燥が終了した
ものは他の角ビンへ移動させながら徐々に高積みして満
杯にしていきながらすべての荷受けを行い、籾摺出荷ま
でに規定水分に仕上げ乾燥して、保証された水分で出荷
を行うようにしている。これにより、従来のような火力
乾燥装置及び貯蔵サイロが不要となり、角ビンで荷受け
から乾燥、貯蔵まてすべてが兼用でき、なおかつ高品質
乾燥が可能となった。
【0008】また、本出願人は、上記のような除湿乾燥
法による穀物乾燥施設として、図8に示すように、穀物
が貯留されている貯留槽内に除湿器により湿度と温度と
が調節された空気を送風機にて供給し、貯留されている
穀物の水分と温度を調整するようにした穀物の乾燥貯留
設備において、前記貯留槽として比較的少容量の第1の
貯留槽を複数個(第1の貯留槽群71)及び第1の貯留
槽よりも大容量の第2の貯留槽を複数個(第2の貯留槽
群72)と、前記第1の貯留槽群71に対して空気を送
給する第1の送風器73及び送給される空気の湿度と温
度とを調整するための第1の除湿器74と、前記第2の
貯留槽群に対して空気を送給す第2の送風器73’及び
送給される空気の湿度と温度とを調整するための第2の
除湿器74’と、前記第1の貯留槽群71及び第2の貯
留槽群72の穀物をサンプリングし計量する計量手段7
5、76と、前記第1及び第2の貯留槽群71、72の
それぞれから選択的に仕上げ乾燥後の穀物を排出運搬す
る穀物排出手段77と、さらに、前記穀物排出手段下流
に設けた籾摺り手段、とを備えている、穀物の乾燥貯留
装置をすでに提案している(特願平4−132846
号)。
【0009】この装置によれば、荷受け時に異なった種
類、条件の穀物が持ち込まれた場合であっても柔軟にか
つ適切に対処することのでき、また、荷受けから出荷ま
でのすべての工程を一つの施設内で行うことを可能とし
かつその際に施設を構成する貯留ビンあるいは計量器等
の構成要素を有効利用することにより遊休設備が生じる
のを極力排除可能である等の利点がある。
【0010】上記の除湿乾燥法による穀物の処理におい
ては、基本的に、穀物の乾燥と貯留及び貯蔵とを同一の
貯留槽において行う。すなわち、前記第1の貯留槽は初
期水分が比較的高水分である荷受け直後の穀物を小分け
して短期間で中間乾燥を行うことを主目的とするもので
あるが、除湿乾燥の特性から、荷受け穀物の全てがほぼ
等しい水分に調整された後には、そこにおいてさらに除
湿乾燥を継続して仕上げ乾燥を行うことが可能であり、
それが施設の有効活用をもたらしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような除湿乾燥
方法では、一定湿度の除湿空気を送風することで、規定
水分になった穀物はそれ以上乾燥は進まず、水分の高い
ものだけの乾燥が促進されて、結果的にすべてが均一な
水分となることが基本となっている。そのためには除湿
乾燥機に空気を一定湿度に維持するための制御機構を持
たせることが必要となり、除湿乾燥に係る装置が高価と
なる不都合があった。
【0012】また、規定水分にするためにの送風湿度は
送風温度によっても変更することが必要であり、加えて
規定水分以下にならないような湿度の空気を送ると、乾
燥終了付近の乾減率が極端に低下する問題も有してい
る。さらに、近年乾燥温度が40℃を越えると初期水分
の高い籾は食味低下がみられること(山下ら、「米の乾
燥貯蔵条件と食味に関する研究」、農業機械学会関西支
部報第66号)、あるいは高水分生籾を高温で乾燥する
場合、初期水分及び送風温度が高いほど米の食味が低下
し、その限界は初期水分22、26、30%の場合、送
風温度はそれぞれ約55、48、35℃であること(富
山県農業技術センター「米の食味からみた循環式乾燥機
の限界送風温度」、富山県農業技術センター研究報告第
5号)等の報告がなされており、食味(品質)の低下を
防止するには、乾燥温度をできるだけ低温(40℃以
下)で乾燥することが好ましいが実証されているが、、
一方において籾の呼吸量と品質についての研究も進み、
呼吸量は温度が高いほどまた水分が高いほど増加するこ
と、呼吸総和を最小にする乾燥ほど品質低下を防止でき
ること等も報告されている。
【0013】低温乾燥には除湿乾燥が好ましいことであ
るが、除湿乾燥は反面長時間を要する乾燥方法であり、
あまり乾燥時間がかかり過ぎると呼吸量の総和が大きく
なり、品質の低下を引き起こす場合が生じることも憂慮
される。すなわち、穀物の品質の向上には、上記のよう
に低温による乾燥が望ましくそのために除湿乾燥方法は
好都合であるが、穀物の総呼吸量を低減することもまた
必要である。そのために、除湿乾燥においてできるだけ
乾燥時間を短くする方策を講じることが必要となる。
【0014】そこで、本発明の目的は、送風温度40℃
以下で乾燥する穀物の乾燥方法において、送風空気とし
て低湿度の空気ではあるが一定湿度制御がなされない空
気を用いながら乾燥時間の短縮を図ることができる穀物
用通風貯溜槽を得ることにあり、それにより処理穀物の
品質の向上とともに安価な除湿乾燥機の使用が可能とな
り、また従来の火力乾燥用通風貯溜槽の利用を図ること
も可能となる。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、除湿乾燥
及び火力乾燥に用いられる穀物用通風貯溜槽に下層の殻
粒と上層の殻粒とを好ましくは均一に攪拌する手段を設
け、湿度制御を特に行わない低温空気を送風して乾燥を
行いつつ、槽内の穀物を上下方向に継続してむらなく積
み替えることにより達成される。
【0016】具体的には、一定湿度制御が不用な除湿乾
燥機及び従来の加温設備の使用を可能とするために、比
較的小容量の槽として、多数の通気孔が穀物排出口に向
かって形成されておりエアー排出可能な床面構造を持ち
かつ上方端を開放した方形容器に、該方形容器の上方開
放部から床面に向けて延出するスクリュー部材、該方形
容器の上方開放部に設けられており該スクリュー部材を
回動可能にかつ該方形容器内で位置変更可能に支持する
スクリュー支持部材、及び該スクリュー部材を回動させ
かつ必要に応じて位置変更するための駆動源とを設け、
穀物の貯留乾燥中に該スクリュー部材を作動可能とし、
最下層の穀物も攪拌可能として均一な水分に乾燥できる
ようにした穀物用通風貯溜槽を開示する。
【0017】従来の穀物用通風貯溜槽を複数個併置し、
そのうちの少なくとも一つの穀物用通風貯溜槽として上
記したスクリュー部材を持つ穀物用通風貯溜槽を設けよ
うにしてもよい。また、大容量の槽として、多数の通気
孔が形成されている床面構造を持つ穀物用通風貯溜槽の
該床面上に水平状態に穀物排出用スクリュー部材を設
け、穀物の貯留乾燥中に該穀物排出用スクリュー部材を
作動可能とし、下層の穀物を排出して上層に積み替える
ことができるようにした穀物用通風貯溜槽をも開示す
る。この態様のより望ましい形態として、円筒形状の単
位貯溜槽に公転すると共にそれ自体自転する複数本の攪
拌用の第1のスクリューを上下方向に取り付けると共
に、該床面上に水平状態に穀物排出用の第2のスクリュ
ー部材を設け、穀物の貯留乾燥中に該排出用の第2のス
クリュー部材を穀物堆積中でも動作可能なものとし、攪
拌用の第1のスクリューで攪拌できない第2のスクリュ
ー部材近傍の穀物を外部に取り出して上層に搬送するよ
うにしてもよい。
【0018】貯留槽自体は、本発明の実施のために特に
設計したものに限らず、従来の火力乾燥による処理装置
に用いられている一次貯溜槽としての方形容器に前記ス
クリュー部材を追加的に適宜設けることによりそのまま
用いることもできる。スクリュー部材の構成は任意であ
るが、要は回転させることにより貯留されている穀物を
最下層から上方に向けて連続的に移動させ得る形態のも
のかつ実質的に攪拌不能な部分ができない構造のもので
あれば適宜のスクリュー部材を用いることが可能であ
る。
【0019】
【0020】
【作用】本発明による穀物用貯留槽の小容量貯溜槽にお
いては、槽内に厚積された穀物を乾燥及び貯留の過程で
必要に応じてスクリュー部材を回動作動することにより
最下層まで攪拌することができるので、品質が低下しな
い送風温度でありながら短時間で全体の穀物を均一に乾
燥させることが可能となり、穀物の品質の低下を引き起
こすことなしに、高価な一定湿度制御機能を持たない除
湿乾燥機及び従来の加温装置の使用が可能となる。ま
た、単一の攪拌装置を複数槽で使用可能とする場合には
さらに安価でかつ作業性が良く、高品質乾燥が可能とな
る。
【0021】
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
図1は、本発明による比較的少量の穀物貯留槽及を示す
斜視図であり、一個の貯留槽は、鉄板製の壁部材11を
支柱12により立方体状に組付けられた角ビン10、及
び該角ビン10の床下から一定高さの所に設けられた床
部材13、該床部材13の一方の端部近傍に設けられた
内部の穀物を外部に排出するための穀物排出口14、及
び乾燥空気を角ビン10内に導入するための送風口15
とを有している。また、床部材13には前記した図7に
示したビン60と同様に多数の通気孔19(図3参照)
が穀物排出口14に向かって形成されてエアー排出が可
能となっており、適宜の送風機から送られる乾燥用の空
気は前記送風口15からダクトで各ビンへ配管されてお
り、送風が必要なビンを選択してダクトから床下と床部
材13との間に送気され、該通気孔19を通って角ビン
10内を上昇する。その間に内部に貯留されている穀物
から水分を除去し穀物を乾燥させる。
【0023】なお、図1に示す貯留槽群は4この単位貯
留槽が併置されたものであり、相接する貯留槽の側壁は
共用されており、その共用壁の床部材13より下方部分
にはエアーダクトが連通しており、図1において最も左
側の貯留槽に設けた送風口15から流入する空気は、エ
アーダンク内に各ビンごとに設けられているダンパーを
選択することで任意のビンに送風することができる構造
となっている。
【0024】角型ビン10の4周の壁部材11のうち相
対向する二つの壁部材の一方の壁部材11a上端部には
一側面にラック22を有するレール21aが設けられる
(図2参照)。該レール21aには断面コ字状の第1の
枠体23aがレール21を跨ぐように位置しており、該
枠体23aの内部にはレール21aに設けられたラック
22と係合するピニオン(図示せず)が設けられてい
る。対向する他方の壁部材11bの上端に設けられたレ
ール21bにも同様に断面コ字状の第2の枠体23bが
摺動自在に配置されている。第1及び第2の枠体23a
及び23bは平行する2本の梁24、24で接続されて
おり、従って、二つの枠体はレール21a、21b上を
一体となって摺動可能である。さらに、第1と第2の枠
体23a及び23bの間にはさらに前記梁24と平行に
ネジ杆25が回動自在に支持されている。
【0025】第1の枠体23aには電動モータM1が装
着されており、第1の枠体23aに設けた歯車伝導機構
30を介して、該電動モータM1の回転は前記ピニオン
及びネジ杆25に伝導される。なお、歯車伝導機構30
及び歯車伝達系は通常のものを任意に使用すればよく、
詳細には説明しない。第1及び第2の枠体23a及び2
3bを接続する2本の梁24、24上には断面コ字状の
第3の枠体26が摺動自在に配置されており、該第3の
枠体26の側壁部には前記したネジ杆25にネジ係合す
るナット部材27が固着されている。さらに、第3の枠
体26の上面には電動モータM2及び歯車伝導機構31
が固設されており、該歯車伝導機構31からはスクリュ
ー部材40が回動可能に下方に向けて延出している。ス
クリュー部材40は周囲に螺旋翼41を有すると共に、
その先端をほぼ角型ビン10の床部材13の通気孔部分
近傍まで延出させている(図3)。
【0026】電動モータM1及びM2には図示しない適
宜の配線を介して電力が供給されると共に、適宜の制御
機構を介して動力の断続が行われる。従って、電動モー
タM1を駆動し、枠体23aの内部に配置したピニオン
を回転させることにより、穀物の乾燥及び貯留槽として
の機能を果たす角型ビンである方形容器の上方開放部に
設けられた支承部材としてのレール21a、21b上
を、第1及び第2の枠体、梁、及び第3の枠体等からな
るスクリュー支持部材が一体となって移動する。さら
に、適宜の制御機構により梁24に平行に配置したネジ
杆25を回動させると、その回動はネジ杆25にネジ係
合するナット部材27に伝導され、それにより、第3の
枠体26は二本の梁24、24上を摺動して移動する。
【0027】上記のように、伝導モータM1を駆動しか
つ枠体23aの内部に配置したピニオンの回転量及び梁
24に平行に配置したネジ杆25の回転量を適宜制御す
ることにより、第3の枠体26すなわちスクリュー部材
40を該方形容器内の任意の位置に移動させることがで
きる。スクリュー部材40の位置を所定の位置に定めた
後に、伝導モータM2を回動することにより、スクリュ
ーは回動し、角型ビン10内に貯留された穀粒は攪拌さ
れかつ一定方向に移動する。
【0028】次に、このように構成した本発明による穀
物貯留槽及び貯留槽群の使用態様について説明する。荷
受け部に荷受けされた収穫米は、計量された後、図1に
示す形態の貯留槽群のそれぞれの貯留槽に薄積みされ
る。例えば50トン容量の角ビンの場合には10トン程
度の収穫米を各角ビンに分散して収容する。これは、前
記したように荷受け直後の収穫米は比較的高水分のもの
が多くかついわゆる中間乾燥を迅速に行うことが望まし
いことによる。このとき穀物は高水分なので低湿度の空
気を送風しても過乾燥になることはない。
【0029】各角ビンに荷受けした後に、各角ビンの下
方から除湿又は加温装置と送風機により40℃以下で低
湿度の空気を送風する。必要に応じて乾燥期間中に各角
ビン間で適宜ローテイションを行いながら、中間乾燥を
行う。中間乾燥された収穫米は、もしより大容量の丸ビ
ンを併設した施設の場合には該丸ビンに移し変えらて、
そこで仕上げ乾燥を行う。この丸ビンは最下層まで攪拌
可能な装置とすることで均一な仕上水分とすることがで
きる。一方、移し替えにより角ビン10、10はすべて
空の状態となるので、次工程の(翌日の)収穫米を荷受
けすることが可能となる。大容量の丸ビンを併設せず少
容量の角ビンのみの施設の場合には、各角ビン10、1
0に分散配分して中間乾燥をした後、特定の角ビンすな
わち前記したスクリュー部材40を有する角ビンにその
容量分(例えば50トン)近くまでまとめて収容し、そ
こにおいて仕上げ乾燥を行う。
【0030】通常仕上げ乾燥は長期間にわたるものであ
るが、本発明の角ビンにおいてはスクリュー部材40を
有していることにより、その間に必要に応じてスクリュ
ー部材を回動作動することにより槽内に厚積された貯留
穀物を最下層(床部材14直上の層)まで攪拌し、かつ
下層の穀物と上層の穀物とを積み替えることができるの
で、一定湿度制御機能を持たない安価な除湿乾燥機又は
加温装置の使用によっても短時間で全体の穀物を均一に
乾燥させることが可能となり、穀物の品質の低下を引き
起こすことなしに処理することができる。
【0031】また、その間に残りの角ビンは中間乾燥の
目的で使用することができるので遊休施設が発生するの
を極力排除することができる。上記の説明においては、
一つの貯留槽群に対してスクリュー部材を持つ貯留槽が
一つのものについて説明したが、スクリュー部材を持つ
貯留槽の数はそれに限るものでなく、施設の設置環境あ
るいは使用環境に応じて適宜の数にすればよいことは容
易に理解されよう。また、貯留槽群を構成する全ての貯
留槽に対してスクリュー部材を配置してもよく、その場
合には、いわゆるローテイション用の貯留槽を用意する
必要がないことから小規模施設においては施設費の低減
施設の有効利用を図ることができる効果がある。また、
大容量の丸ビンだけを複数基設置した施設においても最
下層まで均一に乾燥可能となり、安価な除湿又は加温装
置の使用が可能となる。
【0032】 仕上げ乾燥を終えかつ精選工程及び計量
が行われた収穫米は、その仕上げ乾燥が行われた貯留ビ
ンにおいてそのまま貯蔵される。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】 上記の説明は本発明の幾つかの実施例の
説明にすぎず、他に多くの異なった態様が存在する。例
えば、方形容器の上方開放部に設けられるスクリュー支
持部材、及びスクリュー部材を位置変更するための移動
手段は上記のものに限ることはなく、任意の支持手段及
び移動手段を用いうる。例えば、第3の枠体26の移動
のためにネジ杆に代えてチェーンによる移動手段を用い
てもよく、また、スクリュー部材の数も貯留槽の大きさ
に応じて2以上の数を配置することもできる。
【0039】
【効果】本発明の貯留槽は上記の構成を有するので、除
湿又は加温乾燥方法による穀物の乾燥において、一定湿
度制御を行うことを不用としそれにより安価な除湿乾燥
機や従来の加温装置の使用が可能となり、またその乾燥
時間の短縮を図ることかできることから作業性の向上と
共に品質の向上した穀物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による小容量の貯留槽を示す斜視図。
【図2】 第1のスクリュー部材の移動機構を示す拡大
斜視図。
【図3】 図1の貯留槽における床部材と第1のスクリ
ュー部材の先端の位置関係を示す図。
【図4】 穀物処理施設の一例を示す説明図。
【図5】 従来の乾燥用角ビンの概要を示す斜視図。
【図6】 除湿乾燥による穀物の処理施設を示す図。
【符号の説明】
10…角ビン(貯留槽)、14…穀物排出口、40…ス
クリュー部材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の通気孔が穀物排出口に向かって形
    成されておりエアー排出可能な床面構造を持ちかつ上方
    端を開放した方形容器と、該方形容器の上方開放部の相
    対向する二つの壁部材の上端部にそれぞれ設けた2本の
    レールと、該2本のレール間にレールに直交する方向で
    かけ渡され、かつ前記壁部材の上端部を前記レールの延
    出方向に移動可能とされた第1の支持部材と、該第1の
    支持部材に配置されかつ第1の支持部材の延出方向に摺
    動可能とされた第2の支持部材と、該第2の支持部材に
    前記床面に向けて延出する状態で取り付けられたスクリ
    ュー部材、とを有し、穀物の貯留乾燥中に該スクリュー
    部材を作動可能かつ該方形容器内で位置変更可能とし、
    それにより、下層の穀物と上層の穀物とを穀物の貯留乾
    燥中に積み替えることができるようにしたことを特徴と
    する穀物用通風貯溜槽。
  2. 【請求項2】 多数の通気孔が穀物排出口に向かって形
    成されておりエアー排出可能な床面構造を持ちかつ上方
    端を開放した方形容器が複数個併置されており、そのう
    ちの少なくとも一つの方形容器は、該方形容器の上方開
    放部の相対向する二つの壁部材の上端部にそれぞれ設け
    た2本のレールと、該2本のレール間にレールに直交す
    る方向でかけ渡され、かつ前記壁部材の上端部を前記レ
    ールの延出方向に移動可能とされた第1の支持部材と、
    該第1の支持部材に配置されかつ第1の支持部材の延出
    方向に摺動可能とされた第2の支持部材と、該第2の支
    持部材に前記床面に向けて延出する状態で取り付けられ
    たスクリュー部材、とを有しており、穀物の貯留乾燥中
    に該スクリュー部材を作動可能かつ該方形容器内で位置
    変更可能とし、それにより、下層の穀物と上層の穀物と
    を穀物の貯留乾燥中に積み替えることができるようにし
    たことを特徴とする穀物用通風貯溜槽。
JP4220507A 1992-08-19 1992-08-19 穀物用通風貯溜槽 Expired - Lifetime JP2742182B2 (ja)

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