JP2740160B2 - シリコンオキシナイトライド膜の形成方法 - Google Patents
シリコンオキシナイトライド膜の形成方法Info
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- JP2740160B2 JP2740160B2 JP28735285A JP28735285A JP2740160B2 JP 2740160 B2 JP2740160 B2 JP 2740160B2 JP 28735285 A JP28735285 A JP 28735285A JP 28735285 A JP28735285 A JP 28735285A JP 2740160 B2 JP2740160 B2 JP 2740160B2
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- film
- stress
- silicon oxynitride
- oxynitride film
- sih
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- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は絶縁膜の形成方法に関するものである。
(従来の技術)
薄膜を低温で成膜できるプラズマCVD法は、半導体製
造工程に欠かすことのできない技術となっており、この
方法を用いて成膜される絶縁膜としては、シリコン窒化
膜、シリコン酸化膜がよく知られている[エヴァート・
P.G.T.ファン・デ・ヴァン(Evert P.G.T.van de Ve
n),ソリッド・ステート・テクノロジー(Solid State
Technology),4 167,(1981)。シリコン窒化膜は、
SiH4とNH3、あるいは、膜中のH濃度低減のために、SiH
4とN2を反応ガスとして用いて成膜され、Na+やH2Oのよ
うな不純物に対して優れた保護効果がある。しかしなが
ら、クラックが生じやすい点や、誘電率が高く、絶縁耐
圧が低いことから絶縁膜として電気的特性は必ずしも充
分とはいえない。これに対し、SiH4とN2O、あるいは、S
iH4とO2を反応ガスとして成膜されるシリコン酸化膜
は、電気的特性に優れているが、表面保護膜としてはシ
リコン窒化膜に劣る。 これらシリコン窒化膜、シリコン酸化膜に対し、その
両方の長所を兼ねそなえた絶縁保護膜、シリコンオキシ
ナイトライド膜が提案されている。この膜は、反応ガス
としてシリコン窒化膜生成時に用いるSiH4、NH3にN2Oあ
るいはO2を添加して成膜されている(小山他、第18回半
導体・集積回路技術シンポジウム論文集、4(1980)、
電気化学協会)。 (発明が解決しようとする問題点) 半導体デバイスや磁気バブルデバイスに用いられる層
間絶縁膜表面保護膜の膜ストレスは、圧縮性応力で、し
かもその値が小さいことが望まれる。引張性応力の膜で
は、クラックが生じやすく、絶縁不良の原因となる。ま
た、ストレスの値が大きいと、厚膜化が困難となり、多
層導体構成の絶縁膜として実用上適さない。従来、絶縁
膜として用いられてきた膜のストレスは、シリコン窒化
膜では引張性応力、シリコン酸化膜では圧縮性応力では
あるが3×109[dyne/cm2]と大きく、SiH4、NH3にN2O
或いはO2を反応ガスとして成膜されたシリコンオキシナ
イトライド膜でも引張性応力であるという欠点があっ
た。 そこで、本発明は、膜ストレスが圧縮性応力で、しか
も小さく、その経時変化も小さい、安定した絶縁膜を得
るための形成方法を提供しようとするものである。 (問題を解決するための手段) 本発明は、真空容器内に設置された平行平板電極間に
高周波電圧を印加して、前記真空容器内の反応ガスをプ
ラズマ化し、気相反応を利用して成膜するプラズマCVD
法を用いたシリコンオキシナイトライド膜の形成方法に
おいて、導入ガスがSiH4、N2O、N2よりなり、圧縮性応
力が8×107〜2×108dyne/cm2のシリコンオキシナイト
ライド膜を形成することを特徴とする絶縁膜の形成方法
である。 (作用) プラズマCVD法において、反応ガスとしてSiH4、N2Oを
用いて成膜したシリコン酸化膜のストレスは3×109[d
yne/cm2]の圧縮性応力である。本発明者らは前記反応
ガスにN2を添加すると、実施例に示すようにストレス
は、1×108[dyne/cm2]にまで低減し、ストレスの経
時変化も小さくすることができることを見出した。 (実施例) 次に本発明の実施例について説明する。 プラズマCVD法において導入ガスとしてSiH4、N2O、N2
を用い、絶縁膜を成膜した。N2の流量がOsccmのとき
は、その生成膜のストレスは3×109dyne/cm2の圧縮性
応力であるが、N2ガスの添加により、膜ストレスは108
台に低減する。SiH4、18sccm,N2O3sccm,N2150sccmなる
流量で成膜を行うと、その膜ストレスは8×107dyne/cm
2となり、従来の膜のストレスよりも2桁小さい値とな
る。 第1図は膜ストレスの経時変化を示した図である。成
膜直後、大気中に1週間放置後、気温85℃、湿度80%の
雰囲気中で20時間加湿した後、さらに空気中300℃で1
時間アニールした後の膜ストレスの変化を調べた。第1
図中、(a)は導入ガスがSiH4、N2Oのみで成膜した従
来の絶縁膜の膜ズトレスの経時変化、(b)は導入ガス
がSiH4、N2O、N2で成膜した本発明の絶縁膜の膜ストレ
スの経時変化である。従来の膜では、そのストレスが、
1×109〜5×109dyne/cm2と大きく変化している。本発
明の膜では、その膜ストレスは、8×107〜2×108dyne
/cm2と極めて小さい範囲でしか変化せず、膜ストレスの
経時変化が小さい安定した膜が得られている。 (発明の効果) 本発明により、膜ストレスが小さく、その経時変化の
小さい、安定した絶縁膜を得ることができる。さらに、
膜ストレスが小さいことから、クラックの発生率を低減
でき、ストレスの経時変化が小さいことから、優れた表
面保護膜としても利用できる。
造工程に欠かすことのできない技術となっており、この
方法を用いて成膜される絶縁膜としては、シリコン窒化
膜、シリコン酸化膜がよく知られている[エヴァート・
P.G.T.ファン・デ・ヴァン(Evert P.G.T.van de Ve
n),ソリッド・ステート・テクノロジー(Solid State
Technology),4 167,(1981)。シリコン窒化膜は、
SiH4とNH3、あるいは、膜中のH濃度低減のために、SiH
4とN2を反応ガスとして用いて成膜され、Na+やH2Oのよ
うな不純物に対して優れた保護効果がある。しかしなが
ら、クラックが生じやすい点や、誘電率が高く、絶縁耐
圧が低いことから絶縁膜として電気的特性は必ずしも充
分とはいえない。これに対し、SiH4とN2O、あるいは、S
iH4とO2を反応ガスとして成膜されるシリコン酸化膜
は、電気的特性に優れているが、表面保護膜としてはシ
リコン窒化膜に劣る。 これらシリコン窒化膜、シリコン酸化膜に対し、その
両方の長所を兼ねそなえた絶縁保護膜、シリコンオキシ
ナイトライド膜が提案されている。この膜は、反応ガス
としてシリコン窒化膜生成時に用いるSiH4、NH3にN2Oあ
るいはO2を添加して成膜されている(小山他、第18回半
導体・集積回路技術シンポジウム論文集、4(1980)、
電気化学協会)。 (発明が解決しようとする問題点) 半導体デバイスや磁気バブルデバイスに用いられる層
間絶縁膜表面保護膜の膜ストレスは、圧縮性応力で、し
かもその値が小さいことが望まれる。引張性応力の膜で
は、クラックが生じやすく、絶縁不良の原因となる。ま
た、ストレスの値が大きいと、厚膜化が困難となり、多
層導体構成の絶縁膜として実用上適さない。従来、絶縁
膜として用いられてきた膜のストレスは、シリコン窒化
膜では引張性応力、シリコン酸化膜では圧縮性応力では
あるが3×109[dyne/cm2]と大きく、SiH4、NH3にN2O
或いはO2を反応ガスとして成膜されたシリコンオキシナ
イトライド膜でも引張性応力であるという欠点があっ
た。 そこで、本発明は、膜ストレスが圧縮性応力で、しか
も小さく、その経時変化も小さい、安定した絶縁膜を得
るための形成方法を提供しようとするものである。 (問題を解決するための手段) 本発明は、真空容器内に設置された平行平板電極間に
高周波電圧を印加して、前記真空容器内の反応ガスをプ
ラズマ化し、気相反応を利用して成膜するプラズマCVD
法を用いたシリコンオキシナイトライド膜の形成方法に
おいて、導入ガスがSiH4、N2O、N2よりなり、圧縮性応
力が8×107〜2×108dyne/cm2のシリコンオキシナイト
ライド膜を形成することを特徴とする絶縁膜の形成方法
である。 (作用) プラズマCVD法において、反応ガスとしてSiH4、N2Oを
用いて成膜したシリコン酸化膜のストレスは3×109[d
yne/cm2]の圧縮性応力である。本発明者らは前記反応
ガスにN2を添加すると、実施例に示すようにストレス
は、1×108[dyne/cm2]にまで低減し、ストレスの経
時変化も小さくすることができることを見出した。 (実施例) 次に本発明の実施例について説明する。 プラズマCVD法において導入ガスとしてSiH4、N2O、N2
を用い、絶縁膜を成膜した。N2の流量がOsccmのとき
は、その生成膜のストレスは3×109dyne/cm2の圧縮性
応力であるが、N2ガスの添加により、膜ストレスは108
台に低減する。SiH4、18sccm,N2O3sccm,N2150sccmなる
流量で成膜を行うと、その膜ストレスは8×107dyne/cm
2となり、従来の膜のストレスよりも2桁小さい値とな
る。 第1図は膜ストレスの経時変化を示した図である。成
膜直後、大気中に1週間放置後、気温85℃、湿度80%の
雰囲気中で20時間加湿した後、さらに空気中300℃で1
時間アニールした後の膜ストレスの変化を調べた。第1
図中、(a)は導入ガスがSiH4、N2Oのみで成膜した従
来の絶縁膜の膜ズトレスの経時変化、(b)は導入ガス
がSiH4、N2O、N2で成膜した本発明の絶縁膜の膜ストレ
スの経時変化である。従来の膜では、そのストレスが、
1×109〜5×109dyne/cm2と大きく変化している。本発
明の膜では、その膜ストレスは、8×107〜2×108dyne
/cm2と極めて小さい範囲でしか変化せず、膜ストレスの
経時変化が小さい安定した膜が得られている。 (発明の効果) 本発明により、膜ストレスが小さく、その経時変化の
小さい、安定した絶縁膜を得ることができる。さらに、
膜ストレスが小さいことから、クラックの発生率を低減
でき、ストレスの経時変化が小さいことから、優れた表
面保護膜としても利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、膜ストレスの経時変化を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 飯田進也 外1編「半導体製造装置実
用便覧」サイエンスフォーラム(昭59−
12−25)PP190−191
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.プラズマCVD法を用いたシリコンオキシナイトライ
ド膜の形成方法において、導入ガスがSiH4、N2O、N2よ
りなり、圧縮性応力が8×107〜2×108dyne/cm2のシリ
コンオキシナイトライド膜を形成することを特徴とする
シリコンオキシナイトライド膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28735285A JP2740160B2 (ja) | 1985-12-19 | 1985-12-19 | シリコンオキシナイトライド膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28735285A JP2740160B2 (ja) | 1985-12-19 | 1985-12-19 | シリコンオキシナイトライド膜の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62145735A JPS62145735A (ja) | 1987-06-29 |
JP2740160B2 true JP2740160B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=17716253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28735285A Expired - Lifetime JP2740160B2 (ja) | 1985-12-19 | 1985-12-19 | シリコンオキシナイトライド膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2740160B2 (ja) |
-
1985
- 1985-12-19 JP JP28735285A patent/JP2740160B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
飯田進也 外1編「半導体製造装置実用便覧」サイエンスフォーラム(昭59−12−25)PP190−191 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62145735A (ja) | 1987-06-29 |
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