JP2736992B2 - ポリスルホン系中空糸膜及びその製造方法 - Google Patents

ポリスルホン系中空糸膜及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、ポリスルホン系樹脂より成る中空糸状ミク
ロフィルター及びその製造方法に関する。
(従来技術) 膜分離技術は、省エネルギーと、省スペースの分離技
術として、ますます広がりつつある。特に、中空糸膜
は、占有体積あたりの膜面積をかせげるため省スペース
にさらに効果的であり、近年特に品種が増えている。
一方、膜素材から見ると、ポリスルホン系樹脂等の耐
熱性エンジニアリングプラスチックから成る限外濾過膜
等が開発され、特に熱殺菌等が必須の医薬品製造分野に
おいて活用されている。ところで、こうした分野でも、
薬剤の微粒子濾過、醗酵生成物と菌体の分離等の目的
で、限外濾過膜より孔の大きいミクロフィルター(精密
濾過膜)を利用することが多いが、現在まで市場で入手
可能なミクロフィルターで、中空糸状のものを探すとポ
リオレフィン製、オレフィンを含む共重合体などごくわ
ずかに限られている。しかも、いずれの素材も耐熱性に
乏しく、医薬製造等の分野で必須の熱殺菌に耐えるもの
ではない。
その理由は、市販されているミクロフィルターはほと
んどが溶融成形されたものであり、溶融射出した後で微
孔形成剤を除去したり、溶融射出後、延伸したりするこ
とによって得られていることがあげられる。この方法で
は、ガラス転移点が200℃近い耐熱エンジニアリングプ
ラスチックスの成形は困難である。
そこで、このような耐熱性ポリマーの成形にはポリマ
ーを溶融するのでなく、溶媒に溶解後、凝固浴中に射出
し成形する、いわゆる湿式紡糸法が一般に用いられる。
この方法を利用した耐熱性ポリマーより成る中空糸膜は
数多く見られているが、限外濾過膜がほとんどであり、
それより孔の大きいミクロフィルターについては以下の
例以外ほとんど見当たらない。
特開昭58−91822号公報には、シリカ微粉体のような
固体を予め製膜原液に分散させておき、中空糸膜形成後
に、溶解除去するという方法で得たポリスルホン系ミク
ロフィルターが開示されている。しかし、この方法によ
って得られる中空糸膜はまず第1に強度が低く、また構
造的にみても内表面側に形成される孔は、その孔径分布
がきわめて広く、所々に大きな孔が低い開孔率で存在す
ることが多く、分画曲線が鈍い場合がある。さらに、こ
の方法では、溶解除去しきらない固体が残存し、それが
使用中に微粒子として混入したりする危険性を有する。
シリカ微粉体を用いて製膜の後、十分にシリカ微粉体を
アルカリで溶出させた膜を洗浄、乾燥後、金属分析を行
なうと、シリカがかなり残存していることが認められる
場合が多い。
このような膜を半導体用超純水製造用ミクロフィルタ
ーとして用いると、シリカ微粉の微粒子が溶出して、半
導体製品の品質を低下させる危険がある。また、医薬品
等製造用ミクロフィルターとして使用するにしても、殺
菌等に用いられるアルカリにより、残存シリカが溶出
し、物性が変化するなどの危険性を含んでいる。
一方、『膜』第11巻、(1986年、喜多見書房発行)35
5頁には、ポリスルホン中空糸メンブレンフィルターが
開示されている。
この中空糸は、内径340μm、肉厚50μmで、内表面
には、最大孔径が0.3〜8μmの不定形の孔を有し、外
表面には、0.4〜1.5μmの楕円形の孔を有している。こ
の文献の359頁には、この文献で開示される膜の内表面
及び外表面の写真が、それぞれ図5(a)、(c)とし
て掲載されている。これらの写真をもとに、後述する画
像解析を行ない、内外表面の平均開孔面積の比を表わす
非対称度を求めると、1.53となる。
こうした均質膜で工業用途で使われるような十分な強
度を有する内外径の大きい膜を得ようとすると、膜厚全
体に通水抵抗が存在する結果、特に透水性が低くなりや
すい。これは、この文献の中空糸が、相分離直前のポリ
マー溶液を、ノズルから吐出した後、内部液によって冷
やすという方法が得られており、膜断面全体にわたっ
て、均一な相分離を起こさせるような操作を行なって得
られているため、膜全体が均質な構造となるからであ
る。さらにポリマー溶液が相分離をおこしているため、
膜形成がいびつになったり、スジが入ったりしやすく、
膜強度も低くなりやすい。したがって、医療用途として
は適当であっても、工業用途の膜としては不適当であ
る。
以上のように、湿式紡糸法の利点を活かした耐熱性ポ
リマーから成る中空糸状ミクロフィルターは現存はする
が、 十分大きな孔サイズを有し、 十分な強度をもち、 溶質の残存など、使用に際し不安を与える要因がな
く、 良好な透水性とシャープな分離特性を示す、 という各条件を併せ持つ、中空糸状ミクロフィルターは
なかった。
以上の問題点に鑑み、以下の目的のため本研究者らは
研究を進めた結果、本発明に到達した。
(発明の目的) 本発明は、耐熱性、溶出等に対する信頼性、耐久性、
分離特性、透水性等、特に医薬品等製造用途に使用する
ミクロフィルターとしての理想的な性能を有する膜及び
その製造方法を提供することを目的とする。
(発明の構成) 本発明は、ポリスルホン系樹脂より成る中空糸膜にお
いて、断面が巨大空洞のない網目状組織より成り、外表
面には、平均孔径0.1μm〜2μmの孔を、開孔率10%
〜50%で有し、内表面には、糸長方向を短軸とする菱形
または楕円形またはそれらの結合した形状の孔が存在
し、その短軸長は平均1μm〜10μm、長軸長は平均2
μm〜20μmであり、内表面の平均開孔面積は外表面の
それの20〜1000倍を示し、中空糸膜の断面形状がドーナ
ツ状であることを特徴とするポリスルホン系中空糸膜で
ある。
本発明の中空糸膜は、ポリスルホン系樹脂から成る。
ポリスルホン系樹脂とは、具体的には以下の構造式
(I)または(II)で表わされる。これらの樹脂は、耐
熱性、耐酸・アルカリ性に優れており、本発明の膜の用
途である医薬品製造等の分野において必須のオートクレ
ーブ滅菌やアルカリ洗浄等に耐える。
(但し、X、X′、X″、X、Y、Y′はベンゼン環
の置換基を表わし、水素、メチル基等のアルカリ基、ハ
ロゲン基、ニトロ基、スルホン酸基(又はその塩)、カ
ルボン酸基(又はその塩)、第4級アンモニウム基(又
はその塩)、ヒドロキシル基等が直接もしくは、アルキ
ル鎖等を経て導入されていることを示す。a,b,c,d,e,f
は0〜4の数字を示す。) 但し、置換基の入ったポリマーは、中空糸膜の表面の
みに存在する場合も含まれる。
本発明の中空糸膜の構造について述べる。断面は、ポ
リマーが網目状を形成している。第2図に示すように、
その網目の大きさは0.1μm〜3μm程度であり、外表
面から内表面へゆくに従って網目は大きくなってゆく。
ただし、内表面から、5〜20μm程度の部分の網目が断
面の中で最も疎な構造になっている。ここから内表面ま
で、再び緻密になってゆくが、この厚みの部分は、内表
面に存在して内表面の孔を形成する太いポリマーの幹の
部分であり、膜の強度を向上させる部分である。このネ
ットワークの外側に傾斜構造の孔分布をもつ膜が載って
いると考えることができる。網目を形成するポリマーの
幹の巾は0.1μm〜0.5μm程度である。
断面には、指状ボイド、マクロボイドと呼ばれる巨大
空洞が実質的に存在しない、巨大空洞とは直径10μm以
上の球状ボイド、太さ5μm以上、長さ20μm以上の指
状ボイドをいう。これら指状ボイドの存在は膜強度低下
の要因となり好ましくない。
外表面は、平均孔径0.1μm〜2μmの孔を有する。
第3図に示すように、孔の形状は、円形もしくは楕円形
もしくは、円形の孔と楕円形の孔が結合したような形状
であることがシャープな分画を与える上で好ましい。こ
れらの孔は内部の網目構造が開孔したものである。スリ
ット状の孔やひきさきによってできるような孔では、分
画できる溶質のサイズを大きくしにくい上、分画のシャ
ープさが得られにくい。平均孔径とは、i番目の孔の直
径diを測定して求めたであり以下の式(A)で定義す
る。
diは走査型電子顕微鏡で観察し実測して求める。孔が
円形の場合はその直径、円形以外の場合は、同一面積を
有する円の円相当直径を用いる。
外表面の平均孔径が0.1μm未満では、ミクロフィル
ターとしての能力が期待できない。2μmを超えると、
内外表面の孔の大きさの非対称性を後述する範囲に保ち
にくくなり、ひいては分画の鋭さが鈍り好ましくない。
外表面の孔の開孔率が10%〜50%であり、透水性能と
強度のかねあい点からは特に15%〜35%が好ましい。開
孔率とは、走査型電子顕微鏡で表面を観察した視野の面
積中に占める全ての孔の開孔面積の和の割合をいい、本
発明では、5000倍で外表面を観察し実測した。50%を超
える開孔率では、膜強度に問題を生じるおそれがある。
10%未満では、透水性能が期待できない。外表面の孔
の好ましい態様としては、円形もしくは楕円形もしくは
円形の孔と楕円形の孔が結合したような形状の孔が開孔
率15〜35%で存在し、そのうち円相当直径が0.1〜1μ
mの孔が全開孔面積の95%以上を占める。
本発明においては、以下に述べるように外表面の孔が
膜断面の中で最も小さくなる。従って、外表面の孔が、
目的を満たす範囲で小さく、孔径分布がシャープで形状
も整っていることが好ましい。
大きな孔が所々あいていても、小さい孔がたくさんあ
いていても開孔率は同じになりうるが、本発明は、後者
であることが特に望ましく、従って実質的に円相当直径
1μmより大きい孔は存在しないことがより好ましい。
より定量的に孔径分布を表わすなら、0.1μm以上の孔
径を有する孔の円相当直径の平均値と標準偏差から、変
動係数(標準偏差/平均値)を求めたとき、その値が60
%未満であると孔径分布は十分にシャープであり、鋭い
分画性能が期待できるため、本発明の膜においてさらに
好ましい。
内表面には、糸長方向を短軸とする菱形または楕円形
の孔が存在する。第4図に示すように、その短軸長は、
平均1μm〜10μm、分画のシャープさと強度のかねあ
いから好ましくは1μm〜5μmであり、長軸長は、平
均2μm〜20μm、分画のシャープさと強度のかねあい
から好ましくは2μm〜10μmである。この孔は、巾0.
1〜3μm程度の幹状のポリマーにより周囲に囲まれて
形状されている。幹はポリマー粒子が緻密に集合してで
きている。この幹の存在が膜強度維持の上でも有効に作
用しているものと思われる。
孔は、菱形、楕円形と見なしうる形状である。数μm
に及び糸長方向に長いスリット状の孔では、中空糸膜は
ひきさけやすくなり好ましくない。糸長方向を短軸とす
る菱形、楕円形の孔であるがゆえに強度上の不安がな
い。
内表面の菱形孔、楕円孔等の開孔率も、外表面の場合
と同様にして求めるが、走査型電子顕微鏡で観察する場
合の倍率は1000倍で行なった。内表面の菱形孔、楕円孔
等の開孔等は30%〜70%であることが透水性能と強度の
かねあいから好ましい。
本発明の中空糸膜の内表面の孔と外表面の菱形孔等の
平均開孔面積の比は、20〜1000倍の非対称性を有する。
式(B)で表わす比を非対称度とする。
平均開孔面積は、i番目の孔の面積Aiを測定して求め
たであり、以下の式(C)で定義する。
Aiは走査型電子顕微鏡で観察し実測して求める。本発
明では、孔径測定と同時に行なった。
この結果、外表面近傍のみが分画に寄与し、シャープ
な分画を与え、かつ優れた透水性を有する。これは、特
に外圧使用の場合、顕著に現われる。20未満では、分画
のシャープさがそこなわれる。1000以上では、実質的に
強度を保てない。
本発明の中空糸膜は、その断面形状がドーナツ状を示
すことを特徴とする(第1図)。ここで、ドーナツ状と
は、マクロ的な突起、凹凸が断面において見られず、ダ
イラインと呼ばれるスジやシワが糸長方向の中空糸内外
表面に存在しないことを意味する。
これは、そもそも中空糸膜の必須条件であるが、性能
を上げようとして、引張ったり、紡糸原液ノズルから吐
出される時点で相分離していたりすると、スジやシワが
糸長方向に形成されやすく、このような中空糸膜は、特
に破裂圧縮特性が悪いため、逆洗を伴なうようなプロセ
スでは、すぐに膜ヤブレにつながる危険性を有してい
る。
本発明の中空糸膜の用途である医薬品等製造分野にお
いては逆洗を必須とするプロセスが多く、断面形状が均
質なドーナツ状であるということはきわめて重要な意味
をもつ。
本発明の中空糸膜の外径は200μm〜5mm、内径は100
μm〜3mmの範囲内で好ましく用いられる。内径1mm未満
の膜は、医療用途においても好ましく使用できる。工業
用途には、外径1mm〜5mm、内径500μm〜3mmの太い中空
糸膜が好ましく用いられる。
透水量は、0.7〜15[m3/hr・m2・atm]である。透水
量は多い方が好ましいが、工業的用途に耐える強度との
かねあいから決められる。好ましくは1.0〜7[m3・hr
・m2・atm]である。
この透水量の測定法は以下のとおりである。中空糸膜
を長さ20cmに切り、片端から、温度25℃の純水を注入
し、他端からエアぬきをした後封止し、平均圧力1[a
+G]で内圧濾過し、濾水量を計測し、単位時間、単位
膜内表面積あたりの透水量を算出する。
本発明の中空糸膜は380Åの物質を実質的に透過す
る。ここで、380Åの物質を実質的に透過するとは、平
均粒径が380Åのポリスチレン製ユニフォームラテック
スの透過阻止率Rを次の条件で測定し、Rが5%未満の
ものをいう。
ユニフォームラテックスの透過性の測定方法は以下の
通りである。
ポリスチレン製ユニフォームラテックス200ppm、ラウ
リル硫酸ナトリウム5000ppmの純水水溶液を調製し評価
液とする。
中空糸膜を長さ20cmに切り、中空部に上記水溶液を、
平均濾過圧力が0.5[a+G]になるように加圧注入
し、全濾過する。
濾液を初流から3ccずつサンプリングし、390nmの吸光
度を経時的に測定する。吸光光度計は、UV−160
((株)島津製作所製)を用いた。予め作成してある検
量線よりi番目の濾液中のユニフォームラテックス濃度
Cpiを求める。元液の濃度Coを用い、透過阻止率Riは、
(D)式 Ri=(1−Cpi/Co)×100 (D) で求められる。最低透過阻止率を示すRiをもって、透過
阻止率Rとする。
膜の強度もまた、特に工業的用途に用いる膜にとって
は重要なファクターである。中空糸膜の周方向に対する
強さは破裂強度、糸長方向に対する強さは引張強伸度を
もって表わすことができる。
工業的用途と用いる以上、破裂強度は10[a+G]以
上有することが好ましい。膜の断面形状がドーナツ状で
あること、すなわち、糸長方向にダイライン等のスジが
ないこと、及び、透水性が前記範囲内であるとき得られ
やすい。
この破壊強度の測定法は以下のとおりである。中空糸
膜を20cmに切り、両端開口部より、純水を注入濾過させ
ながら昇圧してゆき、中空糸膜が破裂したときの圧力を
破裂強度とする。
また、引張特性においては、特に引張り時の柔軟性を
示す引張破断伸度に着目した。伸度の低い膜は、使用中
の逆洗時等における振動で容易に折れることがある。破
断伸度は30%以上であることが好ましい。
引張特性の評価方法は以下の通りである。水で湿潤状
態にある中空糸膜8cmの両端1.5cmずつチャックではさ
み、引張速度10[mm/min]で引張り、SSカーブを得る。
5cm長のサンプルが破断したときの長さLより破断伸
度S[%]は以下の式(E)で表される。
S=(L−5)/5×100 (E) 以上、述べてきたように、本発明のポリスルホン系中
空糸膜は、ポリスルホン系樹脂の優れた耐熱性、耐酸・
アルカリ性を保ちつつ、 ミクロフィルターとして機能するに足る十分な孔径を
有する、 外表面の平均孔径と内表面の平均孔径との非対称性が
大きく、良好な透水性能と、シャープな分画性能を併せ
もっている、 膜中への異物の残存、使用時の溶出などの危険性がな
い、 均一なドーナツ状の形状をしているため、膜ヤブレ等
に対する強度に優れている、 という特長を示す。
次に、本発明のポリスルホン系中空糸膜の製造方法に
ついて述べる。
本発明のポリスルホン中空糸膜は、ポリスルホン系樹
脂、溶媒、添加剤から成るポリマー溶液を環状ノズルか
ら空気中に押し出した後、凝固浴に導入する乾湿式紡糸
法において、 (i)上方相分離点を有するポリマー溶液を用い (ii)上方相分離点の温度より1〜20℃低い温度で環状
ノズルより空気中に押し出し (iii)内部凝固液として、グリコール類単独を用いる ことによって得られる。
また、ポリスルホン系樹脂、溶媒、添加剤から成るポ
リマー溶液を環状ノズルから空気中に押し出した後、凝
固浴に導入する乾湿式紡糸法において、 (i)下方相分離点を有するポリマー溶液を用い (ii)下方相分離点の温度より1〜20℃高い温度で環状
ノズルより空気中に押し出し (iii)内部凝固液として、グリコール類単独を用いる ことによっても得られる。
本発明のポリスルホン系中空糸膜を製造するには、上
方相分離点または下方相分離点を有するポリマー溶液を
用いる必要がある。具体的には、通常の乾湿式紡糸法で
用いる吐出温度である−50〜150℃の範囲内において、
ある温度において均一なポリマー溶液の温度を上げてゆ
くと相分離する場合、この温度を上方相分離点と呼び、
このポリマー溶液は上方相分離点を有するという。一
方、均一なポリマー溶液の温度を下げてゆくと相分離す
る場合、この温度を下方相分離点と呼び、このポリマー
は下方相分離点を有するという。相分離状態は肉眼でも
ポリマー溶液の白濁として認められるが、可視光線の吸
光度の増加により定量的に観察できる。また、粘度等の
変化を伴なう場合もあり、粘度測定で観察することもで
きる。
ポリマー溶液の成分である、ポリマー、溶媒、添加剤
のうち、添加剤の組成比を増加させてゆくと、相分離点
を有するポリマー溶液が得られる。
上方、下方どちらの相分離点を有するかは、ポリマー
溶液中の溶媒、添加剤の種類によって決まることが多
い。例えば式(I)で与えられるポリスルホンポリマー
を溶媒であるNMPに溶かした場合、上方相分離点を有す
るポリマー溶液を与える添加剤としては、ポリエチレン
グリコール(平均分子量200以上)、テトラエチレング
リコール等がある。一方、下方相分離点を有するポリマ
ー溶液を与える添加剤としては、エチレングリコール、
水、ジメチルスルホキシド、ポリビニルピロリドン等が
ある。なお、−50〜150℃の範囲内で上方、下方両相分
離点を有するポリマー溶液もあり、その例として、添加
剤にトリプロピレングリコールを用いた場合が挙げられ
る。
本発明においては、上記いずれの相分離点を有するポ
リマー溶液でも用いることができるが、特に、上方相分
離点を有するポリマー溶液において、さらには、その上
方相分離点が、10〜80℃に存在するようなポリマー溶液
において、良好な性能のものが得られやすい。
相分離の様子の1例を第7図に示す。式(I)で表わ
されるポリスルホン樹脂の重量分率を18重量部に固定し
ておいて、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドンと添
加剤であるトリプロピレングリコールの重量分率をかえ
たときの相図である。液中の添加剤の割合が40%を超え
ると、相分離点が現われはじめ、さらに添加剤量を増加
すると、下方相分離点の温度は高くなり、上方相分離点
の程度が下がる。相分離点の判定は、肉眼で行なった。
なお、ポリスルホン系樹脂としては、前記(I)〜
(II)式で表わされる構造を有するものが用いられる。
また、溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プ
ロトン性極性有機溶媒が好ましく用いられる。
調製にあたり、組成によっては溶解混合過程中に相分
離をおこすことがあるが、これを加熱ないし、冷却する
ことによって均一なポリマー溶液を得る方法でもよく、
また、溶解混合過程で相分離をおこさないように、紡糸
濃度で溶解する方法でもよい。
本発明において、上記ポリマー溶液は、少なくとも吐
出時には相分離していないことが必要である。即ち、上
方相分離点を有するポリマー溶液を用いる場合、その上
方相分離点未満の温度、好ましくは、1〜20℃低い温度
において、ノズルから吐出される。その後に接触する内
部凝固液、空中走行部、凝固浴いずれの温度も上方相分
離点未満であることが、透水性と強度を保つ上では好ま
しい。
一方、下方相分離点を有するポリマー溶液を用いる場
合、その下方相分離点より高い温度、好ましくは、1〜
20℃高い温度において、ノズルから吐出される。
その後に接触する内部凝固液、空中走行部、凝固浴の
いずれの温度も、下方相分離点より高いことが、透水性
と強度を保つ上では好ましい。
本発明においては、環状ノズルからポリマー溶液を吐
出する際の内部凝固液(芯液)として、グリコール類単
独を用いる。
グリコール類とは、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子
量200〜600のポリエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、が挙げられる。
中でも、テトラエチレングリコールを用いると、良好
な平均孔径と非対称性とその他の物性が得られる。
これらのグリコール類は単品で用いても混合しても差
支えないが、それ以外の物質は実質的に存在しないこと
が好ましい。例えば、水溶液として使用すると、ミクロ
フィルターとしての孔径を作ることができにくくなる。
水分含有の許容量は5重量%以上、好ましくは2%以上
である。また、ポリマーの溶媒が存在すると溶解の危険
性があり好ましくない。
空中走行距離は、0であってはならない。100cm程度
まで可能であるが、強度、透水性のかねあいから好まし
くは1〜10cmである。0であると透水性が低く、100cm
以上では糸切れがおきやすい。
凝固浴は、ポリスルホン系樹脂の非溶媒で、ポリマー
溶液中の溶媒、添加剤と相溶性があれば、何でもよい
が、水またはグリコール類水溶液またはグリコール類単
独を用いるのが好ましい。膜構造の非対称性を大きくす
るには、水が特に好ましい。これは中空糸膜の内側と外
側の凝固力のちがい、粘性及び拡散係数のちがい等によ
り、非対称構造が形成されるためと考えられる。
以上、述べてきたように、本発明のポリスルホン系中
空糸膜の製造方法は、 ポリマー溶液の温度変化による相分離という不安定状
態を経ていないため、形状がドーナツ状となり、強度維
持に結びつく シリカ微粉等、膜中に残存する物質がないので、溶出
等の不安のない信頼性の高い膜を提供する 中空糸膜内外の凝固速度のバランスを制御し、非対称
構造の中空糸膜を提供する ことができる。
本発明によれば、従来、耐熱性素材より成る中空糸状
精密濾過膜がないために熱殺菌のできなかった医薬品等
製造プロセスにおいて、耐熱性、信頼性、耐久性、分離
特性、透水性等全ての性能に優れた中空糸膜が提供でき
る。これにより得られる利益は、はかりしれない。
以下、実施例をもって、本発明をさらに具体的に説明
する。
膜物性は、透水量、ユニフォームラテックス及びデキ
ストラン透過阻止率、破裂強度、引張特性を評価した。
また、走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製JSMT−30
0)により、膜構造、糸径、形状を観察した。
膜構造の特性、即ち孔径、孔数、孔面積、開孔率の計
算にあたっては上記電子顕微鏡で得た画像または写真
を、画像解析装置(日本電子(株)製SIA3)及び画像解
析ソフト((株)ピアス製LA−500)を用いた。
なお、比較例との比較のため、デキストランの透過阻
止率を測定した。この阻止率の測定法は以下のとおりで
ある。
分子量約2000000のデキストラン(ファルマシア製デ
キストランT−2000)の5%水溶液を25℃の純水で調製
する。
中空糸膜を長さ20cmに切り、中空部に上記水溶液を、
中空糸膜内流速が1[m/sec]、平均濾過圧力が1[a
+G]で流れるように供給する。
濾液のデキストラン濃度をデジタル屈折率計((株)
アタゴ製)DBX−50で経時的に読みとる。
濾液のデキストラン濃度の最高値Cpmaxと原水溶液濃
度Coより、阻止率Rは、(F)式で求められる。
(実施例1) 式(I)で表わされるポリスルホン(U.C.C.製Udel P
−3500)148g、N−メチル−2−ピロリドン(三菱化成
(株)製)498g、トリプロピレングリコール(和光純薬
(株)製)354gを混合し、80℃で6時間撹拌し、均一な
透明ポリマー溶液を得た。このポリマー溶液の温度変化
の様子を第8図に示す。27℃付近に上方相分離点を有
し、67℃付近に下方相分離点を有する。
20℃では、このポリマー溶液は半透明の乳白色をして
おり、均一である。
このポリマー溶液を20℃に保った環状ノズル(0.5mm
−0.7mm−1.5mm)から吐出し、20℃、相対湿度40%の空
気中を5cm走行させた後、20℃の水の凝固浴に導入し
た。内部凝固液は20℃のテトラエチレングリコールを単
独で用いた。
得られた中空糸膜の物性及び構造を第1表に示す。ユ
ニフォームラテックスは、380Å、0.109μm、0.198μ
mの3種を用いた。分画曲線を第9図に示す。0.109μ
mと、0.198μmの間で、きわめてシャープな分画特性
を示す。
(比較例1) 環状ノズルの温度を40℃とした以外は、実施例1と同
一条件で紡糸を行なった。即ち、ノズルより吐出する瞬
間には、ポリマー溶液は相分離をおこしている。得られ
た中空糸膜は、第5図に示すように、均一なドーナツ状
ではなく、外表面には糸長方向に溝を有していた。物性
及び構造を第1表に示す。透水量等の評価のために注射
針を挿入しようとすると溝の部分から裂けてしまい、評
価できなかった。
(比較例2) 内部凝固液をテトラエチレングリコール90%水溶液と
した以外は、実施例1と同一条件で紡糸を行なった。
得られた中空糸膜の内表面は第6図に示すように、ス
リット状であった。物性及び構造を第1表に示す。ミク
ロフィルターでなく限外濾過膜である。
(実施例2) 式(I)で表わされるポリスルホン(U.C.C.製Udel P
−3500)135g、N−メチル−2−ピロリドン(三菱化成
(株)製)500g、トリプロピレングリコール(和光純薬
(株)製)365gを混合し、80℃で6時間撹拌し、均一な
透明ポリマー溶液を得た。25℃付近に上方相分離点を有
している。
5℃では、このポリマー溶液は半透明の乳白色をして
おり、均一である。5℃に保ったこのポリマー溶液を5
℃に保った環状ノズル(0.6mm−1.2mm−2.0mm)から吐
出し、20℃、相対湿度40%の空気中を2cm走行させた
後、20℃の水の凝固浴に導入した。内部凝固液は20℃の
テトラエチレングリコールを単独で用いた。
得られた中空糸膜の物性及び構造を第1表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1〜第6図は実施例1および比較例1〜2で得られた
中空糸膜の繊維形状を示す電子顕微鏡写真である。 第1図は、実施例1で得た中空糸膜の断面形状を示す25
倍の写真である。 第2図は、第1図に示す中空糸膜の断面形状を示す175
倍の写真である。 第3図は、実施例1で得た中空糸膜の外表面の形状を示
す5000倍の写真である。 第4図は、実施例1で得た中空糸膜の内表面の形状を示
す800倍の写真である。 第5図は、比較例1で得た中空糸膜の断面形状を示す25
倍の写真である。 第6図は、比較例2で得た中空糸膜の内表面の形状を示
す5000倍の写真である。 第7図は、ポリスルホン/N−メチル−2−ピロリドン/
トリプロピレングリコール系ポリマー溶液の相分離特性
を示す図である。 第8図は、実施例1で使用したポリマー溶液の相分離特
性を示す図である。 第9図は、実施例1の膜のユニフォームラテックス透過
阻止率の分画曲線である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリスルホン系樹脂より成る中空糸膜にお
    いて、断面が巨大空洞のない網目状組織より成り、外表
    面には、平均孔径0.1μm〜2μmの孔を、開孔率10%
    〜50%で有し、内表面には、糸長方向を短軸とする菱形
    または楕円形またはそれらの結合した形状の孔が存在
    し、その短軸長は平均1μm〜10μm、長軸長は平均2
    μm〜20μmであり、内表面の平均開孔面積は外表面の
    それの20〜1000倍を示し、中空糸膜の断面形状がドーナ
    ツ状であることを特徴とするポリスルホン系中空糸膜。
  2. 【請求項2】ポリスルホン系樹脂、溶媒、添加剤から成
    るポリマー溶液を環状ノズルから空気中に押し出した
    後、凝固浴に導入する乾湿式紡糸法において、 (i)上方相分離点を有するポリマー溶液を用い (ii)上方相分離点の温度より1〜20℃低い温度で環状
    ノズルより空気中に押し出し、 (iii)内部凝固液として、グリコール類単独を用いる ことを特徴とするポリスルホン系中空糸膜の製造方法。
  3. 【請求項3】ポリスルホン系樹脂、溶媒、添加剤から成
    るポリマー溶液を環状ノズルから空気中に押し出した
    後、凝固浴に導入する乾湿式紡糸法において、 (i)下方相分離点を有するポリマー溶液を用い (ii)下方相分離点の温度より1〜20℃高い温度で環状
    ノズルより空気中に押し出し、 (iii)内部凝固液として、グリコール類単独を用いる ことを特徴とするポリスルホン系中空糸膜の製造方法。
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