JP2002136851A - エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜およびその製造方法 - Google Patents

エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002136851A
JP2002136851A JP2000333180A JP2000333180A JP2002136851A JP 2002136851 A JP2002136851 A JP 2002136851A JP 2000333180 A JP2000333180 A JP 2000333180A JP 2000333180 A JP2000333180 A JP 2000333180A JP 2002136851 A JP2002136851 A JP 2002136851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
vinyl alcohol
alcohol copolymer
hollow fiber
fiber membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000333180A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Kubota
昇 久保田
Hiroshi Hatayama
博司 畑山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2000333180A priority Critical patent/JP2002136851A/ja
Publication of JP2002136851A publication Critical patent/JP2002136851A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 除濁等の濾過用途に好適な、緻密な細孔と高
い透水性能を持ち、耐汚染性にも優れる多孔性中空糸膜
を提供する。 【解決手段】 エチレン−ビニルアルコール共重合体に
高温溶剤および微粉シリカを溶融混合した後、該溶融物
を中空糸成形用紡口から中空部内に中空部形成流体を注
入しつつ中空糸状に押し出して冷却固化させ、しかる後
に高温溶剤および微粉シリカを抽出除去して多孔性中空
糸膜を得る方法において、エチレン−ビニルアルコール
共重合体と高温溶剤とが、熱誘起相分離過程において液
液相分離形態をとる組み合わせであることを特徴とする
製法およびこの製法により作製されたエチレン−ビニル
アルコール共重合体から成る、平均孔径0.05μm以
上1μm以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体多
孔性中空糸膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除濁等の濾過用途
に好適な、緻密な細孔と高い透水性能を持ち、耐汚染性
にも優れるエチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性
中空糸膜およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】精密濾過膜等の多孔性膜を用いた除菌や
除微粒子等の除濁操作は、従来より医薬食品産業(製品
の精製)や半導体産業(洗浄用の水や薬液の精製)等の
多方面にて実用化され、特に近年は河川水等を除濁して
飲料水や工業用水を製造する上水分野や、下水(下水2
次処理水)の除濁浄化等の下水分野への応用が盛んにな
ってきている。膜の形状としては、単位容積当たりの充
填膜面積が大きくできる中空糸形状の濾過膜が用いられ
る場合が多い。
【0003】精密濾過膜の素材としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等の疎水性高分子素
材が主流である。しかしながらこれらの素材より成る精
密濾過膜は、機械的強度面での耐久性には優れるもの
の、有機物等による汚染(目詰まり)を受けやすく、汚
染を受けた結果透水性能が劣化し、結局は長期に渡って
の安定使用が困難になるという欠点を抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、除濁等の濾
過用途に好適な、緻密な細孔と高い透水性能を持ち、耐
汚染性にも優れる多孔性中空糸膜および製法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、親水性でありな
がら耐水性(湿潤時の機械的強度)に優れた素材である
エチレン−ビニルアルコール共重合体を、ある特定の製
法により製膜することで、上記課題の解決に好適なエチ
レン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜を製膜
しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、下記の通りである。 (1)エチレン−ビニルアルコール共重合体に高温溶剤
および微粉シリカを溶融混合した後、該溶融物を中空糸
成形用紡口から中空部内に中空部形成流体を注入しつつ
中空糸状に押し出して冷却固化させ、しかる後に高温溶
剤および微粉シリカを抽出除去して多孔性中空糸膜を得
る方法において、エチレン−ビニルアルコール共重合体
と高温溶剤とが、熱誘起相分離過程において液液相分離
形態をとる組み合わせであることを特徴とする、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜の製造方
法。
【0007】(2)エチレン−ビニルアルコール共重合
体が、エチレン含量20モル%以上60モル%以下であ
る、上記(1)記載のエチレン−ビニルアルコール共重
合体多孔性中空糸膜の製造方法。 (3)エチレン−ビニルアルコール共重合体と高温溶剤
との組み合わせが、エチレン含量35モル%以上45モ
ル%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体とグリ
セリンとの組み合わせである、(1)記載のエチレン−
ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜の製造方法。 (4)(2)記載の方法により製膜された、実質的にエ
チレン含量20モル%以上60モル%以下のエチレン−
ビニルアルコール共重合体から成る、平均孔径0.05
μm以上1μm以下のエチレン−ビニルアルコール共重
合体多孔性中空糸膜。 (5)(3)記載の方法により製膜された、実質的にエ
チレン含量35モル%以上45モル%以下のエチレン−
ビニルアルコール共重合体から成る、平均孔径0.05
μm以上1μm以下のエチレン−ビニルアルコール共重
合体多孔性中空糸膜。
【0008】以下、本発明を詳細に述べる。本発明のエ
チレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜の製
膜方法について述べる。まず、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体および高温溶剤および微粉シリカの3者を
溶融混合する。このとき、エチレン−ビニルアルコール
共重合体と高温溶剤とが、熱誘起相分離過程において液
液相分離形態をとる組み合わせであることが必要であ
る。
【0009】熱誘起相分離(Thermally in
duced phase separation;熱転
相ともいう)過程とは、熱可塑性樹脂と、その熱可塑性
樹脂に対し、室温付近では非溶剤だが高温では溶剤とな
る潜在的溶剤(本発明ではこのような潜在的溶剤を高温
溶剤と呼ぶ)を加熱混合していったん相溶させた後、冷
却固化することにより、その冷却過程にて高温溶剤の溶
解力(樹脂との相溶性)の低下を駆動力にして樹脂相と
溶剤相とに相分離させ、その後高温溶剤を抽出等により
除去して相分離時に発生した樹脂相よりなる多孔体を得
るプロセスである(滝澤章、膜、404〜407頁、ア
イピーシー、1993年、あるいは松山秀人、ケミカル
エンジニヤリング、1998年6月号、45〜56頁な
ど)。
【0010】この冷却固化時の相分離において、液状の
樹脂相(樹脂濃厚相;高濃度の樹脂と高温溶剤との溶液
状態の相)と液状の溶剤相(樹脂希薄相;希薄濃度の樹
脂と高温溶剤との溶液状態の相)との、液液2相の共存
状態が存在する場合を液液相分離形態の相分離という。
液液相分離形態の場合、液液相分離状態(液状樹脂相と
液状溶剤相との共存状態)からさらに冷却を進めると、
液状樹脂相は固化して固体状樹脂相になる。
【0011】一方、冷却固化時の相分離において、上記
のような液液2相の共存状態が存在せず、熱可塑性樹脂
と高温溶剤との相溶物が冷却により液状ではなくいきな
り固化した樹脂相と溶剤相とに相分離する場合があり、
これは固液相分離形態と呼ばれる(松山秀人、ケミカル
エンジニヤリング、1998年6月号、45〜56頁な
ど)。ある熱可塑性樹脂と高温溶剤との組み合わせが液
液相分離形態になるか固液相分離形態になるかは、両者
の相溶性の程度および両者の混合比によって決まる。あ
る熱可塑性樹脂と高温溶剤との組み合わせが液液相分離
形態になるかの判定は、透明ガラス試験管に判定をする
熱可塑性樹脂粉体と高温溶剤とを、判定をする量比にて
投入し、加熱して試験管内の状態を目視観察することで
行う。
【0012】加熱(温度上昇)により樹脂粉体は溶融
し、液状化する。樹脂粉体の液状化が起こった段階で、
試験管内容物が液液の2相に分かれ、液液2相共存状態
が現出する場合がある。この液液2相共存状態が現出す
る場合が、液液相分離形態である。一方、樹脂粉体が液
状化しても液液2相状態にならず、いきなり液1相状態
(相溶状態)になる場合があり、この場合は固液相分離
形態である。なお、液液相分離形態でも、液液2相共存
状態からさらに加熱(温度上昇)を続けると、液1相の
相溶状態に変わるのが通常である。なお、固化温度域
(樹脂が固体状の温度域)、液液2相温度域、液1相
(相溶)温度域の温度は、加熱による温度上昇時に測定
することもできるが、いったん相溶させた後、固化する
まで徐冷しつつ各状態の変わり目の温度を測定していく
ことでもできる。この試験管テストでは、適時スパテラ
等により試験管内の攪拌混合を行う方が良い。
【0013】本発明において、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体と高温溶剤とが液液相分離形態をとるかど
うかの判定は、微粉シリカを除外した量比でのエチレン
−ビニルアルコール共重合体と高温溶剤とによる上記の
試験管テストで行う。液液相分離形態をとるエチレン−
ビニルアルコール共重合体と高温溶剤との組み合わせを
用いることが本発明の課題解決に好適なエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体多孔性中空糸膜を製膜する上で重
要である。液液相分離形態をとる組み合わせを用いるこ
とにより、得られる多孔構造の連通孔性が高めやすくな
り、緻密な細孔構造(小さな平均孔径)と高い透水性能
との両立が容易になる。一方、固液相分離形態をとる組
み合わせを用いると、緻密な細孔構造は達成できるが、
透水性能が低くなり両者の両立は難しくなる。
【0014】液液相分離形態をとる好適なエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体と高温溶剤との組み合わせは、
高温溶剤にグリセリンを用い、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体にエチレン含量35モル%以上45モル%
以下のものを用いる組み合わせである。グリセリンは高
温でも安定な高沸点液体であり、エチレン−ビニルアル
コール共重合体に対して高温溶剤としての性質も持つた
め、エチレン−ビニルアルコール共重合体の溶融製膜に
は適した高温溶剤である。
【0015】一方、エチレン−ビニルアルコール共重合
体は、グリセリンと液液相分離形態にする観点から35
%以上が好ましく、グリセリンと相溶(液状1相の均一
相)する温度を低く抑えるという観点から45%以下が
好ましい。エチレン−ビニルアルコール共重合体、高温
溶剤、微粉シリカの溶融混合温度は、エチレン−ビニル
アルコール共重合体と高温溶剤とのその量比における相
溶温度以上で行うことが好ましいため、溶融混合時にエ
チレン−ビニルアルコール共重合体の変性が起こらによ
うに、エチレン−ビニルアルコール共重合体と高温溶剤
との相溶温度は、低い方が好ましい。
【0016】高温溶剤としてグリセリンを用いる場合
の、微粉シリカに対するグリセリンの好ましい質量比
(微粉シリカの質量の何倍の質量のグリセリンを用いる
か)は、微粉シリカ同士の凝集や、膜の製造の観点から
3倍以上が好ましく、微粉シリカ添加効果の観点から、
30倍以下が好ましい。微粉シリカ添加の効果として
は、得られる膜の連通孔性の増大等が考えられる。この
質量比は、より好ましくは3.5倍以上10倍以下、さ
らに好ましくは3.8倍以上6.0倍以下である。微粉
シリカとしては、平均1次粒子径0.005μm以上
0.5μm以下、比表面積30m2以上500m2/g以
下のものを用いるのが好ましい。
【0017】エチレン−ビニルアルコール共重合体およ
び高温溶剤および微粉シリカの3者を溶融混合するとき
の溶融混合物中のエチレン−ビニルアルコール共重合体
の濃度は、得られる膜の機械的強度の観点から10wt
%以上が好ましく、得られる膜の透水性能の観点から4
0wt%以下が好ましい。より好ましくは13重量wt
%以上30wt%以下である。なお、用いるエチレン−
ビニルアルコール共重合体と高温溶剤との組み合わせと
量比によっては、上記のエチレン−ビニルアルコール共
重合体濃度範囲内でも液液相分離型をとらなくなる可能
性があるので、注意が必要である。
【0018】エチレン−ビニルアルコール共重合体およ
び高温溶剤および微粉シリカの3者の溶融混合方法とし
ては、1)ヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、プロ
シェアミキサー、リボンブレンダー等の配合機にて3者
をまず混合して3者のブレンド粒形物を作製した後、こ
の3者ブレンド粒形物を押し出し機等の溶融混練装置に
投入して溶融混合する方法、2)エチレン−ビニルアル
コール共重合体と微粉シリカとの混合粉体と、高温溶剤
とを、それぞれ別々の位置から押し出し機等の溶融混練
装置に投入して溶融混合する方法、3)ヘンシェルミキ
サー等の配合機にてエチレン−ビニルアルコール共重合
体および微粉シリカおよび1部の高温溶剤を混合してブ
レンド粒形物を作製した後、このブレンド粒形物と残り
の高温溶剤とを、それぞれ別々の位置から押し出し機等
の溶融混練装置に投入して溶融混合する方法等がある。
【0019】微粉シリカに対する高温溶剤の量比が大き
くなると、上記1)記載の3者全量ブレンド法は困難に
なるため、このような場合には上記2)あるいは3)記
載の方法が有効になる。上記2)あるいは3)記載の方
法は、微粉シリカに対する高温溶剤の量比が小さい場合
でも、もちろん有効である。本発明の好ましい態様にお
いては、微粉シリカに対する高温溶剤の量比が比較的大
きいため、上記2)あるいは3)記載の方法が有利であ
る。特に上記2)記載の方法は上記3)記載の方法より
も簡素なため、特に有利である。
【0020】エチレン−ビニルアルコール共重合体、高
温溶剤、微粉シリカの溶融混合温度は、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体と高温溶剤とのその量比における
相溶温度(均一な液1相になる温度)以上で通常行う。
押し出し機等により溶融混合されたエチレン−ビニルア
ルコール共重合体および高温溶剤および微粉シリカの3
者の溶融混合物は、中空糸成形用紡口から中空部内に中
空部形成流体を注入しつつ中空糸状に押し出して冷却固
化させる。
【0021】中空糸成形用紡口は、溶融混合物を中空状
(例えば円環状)に押し出すための円環状の穴と、押し
出された中空状物の中空部が閉じてしまわないように押
し出された中空状物の中空部内に注入しておく中空部形
成流体を吐出するための穴(上記円環穴の内側に存在す
る;形状は通常円形穴)とを押し出し側の面に持つ紡口
ノズルである。中空部形成流体としては、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体および高温溶剤および微粉シリ
カを実質的に変質させない程度の不活性さを持つもので
あれば、特に限定はなく、気体(窒素ガス、空気等)で
も液体でもどちらでもよい。しかしながら、中空部形状
の保持の観点からは、気体よりも耐圧縮性に優れる液体
の方が好ましく、特に溶融混合物中の高温溶剤と同一の
液体が好ましい。また、溶融混合物中の高温溶剤の種類
にかかわらず、グリセリンは中空部形成流体として好ま
しい。
【0022】中空糸成形用紡口から押し出された溶融混
合物の冷却固化方法としては、1)空冷、2)紡口から
空気中に押し出した後、液浴中に入れる、空冷+液冷、
の2つの方法がある。冷却速度が速いほど平均孔径は小
さくかつ連通孔性が増大する、即ち緻密な細孔構造と高
い透水性能との両立が容易になる傾向がある。従って、
上記1)の空冷よりは上記2)の空冷+液冷の方が冷却
速度を速めることができるため、好ましい。
【0023】液冷に用いる液体は、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体を実質的に変質させない程度の不活性
さを持つものであれば特に限定はないが、温度は、押し
出し物中のエチレン−ビニルアルコール共重合体と高温
溶剤とのその量比における固化温度よりも10℃以上低
い温度である必要がある。固化温度は、前述の液液相分
離形態の判定に用いた試験管テスト法にて冷却を進め、
固化が起こる時点の温度を測定することで決定できる。
【0024】冷却速度を速めるという観点からは、液浴
に用いる液体は、熱容量が大きい液体である水を用いる
ことが特に好ましい。また、紡口から押し出されてから
液浴に入るまでの空冷時間(空中走行時間)も冷却速度
を速める観点からは短い方がよく、1秒以下が好まし
く、より好ましくは0.5秒以下、さらに好ましくは
0.2秒以下である。ただし、空中走行時間がゼロだと
紡口の押し出し面と液浴面とが接することを意味し、溶
融混合物を押し出すため少なくとも固化温度よりは必ず
高温の紡口と、固化温度より10℃以上低い液浴とが接
してしまい、紡口の温度調整が困難になるのでゼロ秒よ
り長いことが好ましい。空中走行時間は、液浴の出口か
ら中空糸状物を張力をかけない状態(ピンと張らずにた
るんだ定常状態)で巻き取った場合に、巻き取り速度と
空中走行距離(紡口の押し出し側面と液浴面との距離)
から、下記式にて決定できる。 空中走行時間[秒]=(空中走行距離[cm])/(巻
き取り速度[cm/秒])
【0025】このようにして冷却固化された中空糸状物
から高温溶剤および微粉シリカを除去することで、本発
明の課題解決に好適な緻密な細孔と、高い透水性能を持
つエチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜
を得ることができる。高温溶剤および微粉シリカの除去
は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を実質的に変
性または溶解させずかつ、高温溶剤または微粉シリカを
溶解する液体で、エチレン−ビニルアルコール共重合体
の融点よりも10℃以上低い温度で抽出して行う。
【0026】高温溶剤を抽出除去するための液体として
は、例えば高温溶剤がグリセリンの場合、メタノール、
エタノール、プロパノール、アセトン、水、およびこれ
らの混合液等が例示できる。微粉シリカを抽出除去する
ための液体としては、苛性ソーダ水溶液等のアルカリ水
溶液が例示できる。また、高温溶剤がグリセリン等の水
溶性溶剤である場合は、苛性ソーダ水溶液等のアルカリ
水溶液を用いることで、高温溶剤と微粉シリカとを同時
に抽出除去することができる。抽出除去操作を終えた中
空糸膜は、必要に応じて水洗し、必要に応じて乾燥保存
することができる。
【0027】このようにして得られる本発明のエチレン
−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜は、連通孔
性の高い3次元網目構造を示す。その膜断面構造は基本
的にスポンジ状構造であり、非溶剤誘起型相分離過程
(ポリマーを、室温付近でも均一な溶解状態で存在させ
ることができる溶剤に溶解したのち、その均一ポリマー
溶液に非溶剤と接触させて溶剤と非溶剤を拡散により交
換させることによりポリマーを析出させて多孔体を得る
プロセス;松山秀人、ケミカルエンジニヤリング、19
98年6月号、45〜56頁など)により得られるエチ
レン−ビニルアルコール共重合体多孔性膜に多く見られ
るような膜断面の指状欠損構造(例えばT.−H.Yo
ung et al.,J.Membr.Sci.,1
71,197−206(2000)中のFig.2
(b))や、網目構造が粒子の集合体から成る構造(例
えばT.−H.Young et al.,J.Mem
br.Sci.,171,197−206(2000)
中のFig.3(d))などは見られない。
【0028】エチレン−ビニルアルコール共重合体は、
エチレンと酢酸ビニルとを共重合させた後、酢酸ビニル
由来の側鎖の酢酸エステル部分を鹸化(加水分解)し、
側鎖を水酸基に転化させることにより合成される結晶性
の熱可塑性樹脂である。エチレン−ビニルアルコール共
重合体中のエチレン含量は、耐水性の観点から20モル
%以上が好ましく、親水性の観点から60モル%以下が
好ましい。親水性は有機物等に対する耐汚染性と密接に
関連していると考えられ、親水性が高いほど耐汚染性に
優れると考えられる。鹸化度は機械的強度の観点から8
0モル%以上が好ましい。鹸化度は高いほど好ましく、
特に好ましいのは鹸化度99モル%以上の、実質的に完
全鹸化されたものである。なお、エチレン−ビニルアル
コール共重合体樹脂中には、必要に応じて酸化防止剤、
滑剤等の添加物が、本発明の目的を損なわない範囲で添
加されていてもよい。
【0029】エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔
性中空糸膜の平均孔径は、0.05μm以上1μm以下
が好適である。平均孔径は、ASTM:F316−86
に記載されている平均孔径(mean flow po
re size)の測定方法(別称:ハーフドライ法)
により測定できる。本発明におけるハーフドライ法測定
は、約10cm長の中空糸膜に対し、使用液体にエタノ
ールを用い、25℃、昇圧速度1013Pa/秒での測
定を標準測定条件とした。平均孔径は、下記式より求め
ることができる。 平均孔径[μm]=2860×(使用液体の表面張力
[ミリN/m])/(ハーフドライ空気圧力[Pa]) エタノールの25℃における表面張力はミリN/mであ
るので(日本化学会編、化学便覧基礎編改訂3版、II
−82頁、丸善、1984年)、本発明における標準測
定条件の場合は、下記式にて平均孔径を求めることがで
きる。 平均孔径[μm]=62834/(ハーフドライ空気圧
力[Pa])
【0030】ハーフドライ法にて測定される平均孔径
は、膜断面中の最小孔径層の平均孔径である。最小孔径
層は膜断面中最も緻密な構造の層で、膜の阻止性能を決
めるとともに、膜の透水抵抗に大きく影響する。一般に
平均孔径と透水抵抗は反比例の関係にある。平均孔径が
小さいほど透水抵抗が大きくなり、膜の透水性能は低下
する。従って、平均孔径は、透水性能の観点から0.0
5μm以上が好ましく、阻止すべき濁質物質等の除去性
能の観点から0.6μm以下が好ましい。さらに好まし
くは0.1μm以上0.4μm以下である。
【0031】本発明のエチレン−ビニルアルコール共重
合体多孔性中空糸膜の内径は、中空糸管内を流れる液の
抵抗(圧力損失)の観点から、0.3mm以上が好まし
く、単位体積当たり当たりの充填膜面積の観点から3m
m以下が好ましい。より好ましくは0.5mm以上1.
5mm以下である。また、本発明のエチレン−ビニルア
ルコール共重合体多孔性中空糸膜の膜厚は、膜強度の観
点から0.05mm以上が好ましく、透水抵抗の観点か
ら1mm以下が好適である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を示すが、
本発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施
例に示す膜の諸特性値は、以下の方法により測定した。 1)平均孔径:ASTM:F316−86に準拠し、本
文中に記載した本発明の標準測定条件にて測定した。 2)純水Flux:約10cm長の湿潤中空糸膜の一端
を封止し、他端の中空部内に注射針を挿入し、25℃の
環境下にて注射針から0.1MPaの圧力にて25℃の
純水を中空部内に注入し、外表面より透過してくる純水
量を測定し、下記式より純水Fluxを決定した。 純水Flux[L/m2/h]=60×(透過水量
[L])/{π×(膜内径[m])×(膜有効長
[m])×(測定時間[min])} なお、ここに膜有効長とは、注射針が挿入されている部
分を除いた、正味の膜長を指す。
【0033】3)懸濁水濾過時の透水性能保持率:目詰
まり(膜汚染)による透水性能劣化に対する耐性(耐汚
染性)を判断するための指標として測定した。湿潤中空
糸膜を、膜有効長11cmにて外圧方式にて濾過を行っ
た(図1)。まず初めに純水を、膜外表面積1m2当た
り1日当たり10m3透過する濾過圧力にて濾過を行っ
て透過水を2分間採取し、初期純水透水量とした。次い
で、天然の懸濁水である河川表流水(富士川表流水:濁
度2)を、初期純水透水量を測定したときと同じ濾過圧
力にて10分間濾過を行い、濾過8分目から10分目ま
での2分間透過水を採取し、懸濁水濾過時透水量とし
た。懸濁水濾過時の透水性能保持率を、下記式で定義し
た。操作は全て25℃、膜面線速0.5m/秒にて行っ
た。 懸濁水濾過時の透水性能保持率[%]=100(懸濁水
濾過時透水量[g])/(初期純水透水量[g]) なお、 濾過圧力={(入圧)+(出圧)}/2 膜外表面積[m2]=π×(膜外径[m])×(膜有効
長[m]) 膜面線速[m/s]=4×(循環水量[m3/s])/
{π(チューブ径[m])2−π(膜外径[m])2
【0034】本測定においては懸濁水の濾過圧力を各膜
同一ではなく、初期純水透水性能(懸濁水濾過開始時点
での透水性能でもある)が膜外表面積1m2当たり1日
当たり10m3透過する濾過圧力に設定した。これは、
実際の濾過操作においては、膜は定量濾過運転(一定時
間内に一定の濾過水量が得られるよう濾過圧力を調整し
て濾過運転する方式)されるのが通常であるため、本測
定においても中空糸膜1本を用いた測定という範囲内
で、極力定量濾過運転の条件に近い条件での透水性能劣
化の比較ができるように設定した条件である。
【0035】
【予備実験例1】既述の方法に従い、透明ガラス試験管
に所定量のエチレン−ビニルアルコール共重合体粉体と
グリセリンとを投入し、栓をした後、ヒーター中にセッ
トして加熱による相溶化とその後の冷却による固化を行
うことにより、相分離形態の判定と各状態の変わり目の
温度測定を行った。結果を表1に示す。
【0036】
【実施例1】2軸混練押し出し機(東芝機械製TEM−
35B−10/1V)中の上流側にホッパーからエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体(日本合成化学工業製:
ソアノールET3803、エチレン含量38モル%)1
8.5質量部と微粉シリカ(日本シリカ工業製:NIP
SIL−LP)15.1質量部との混合粉体を供給し、
ホッパーからの供給口の少し下流側にプランジャーポン
プにてグリセリン66.4質量部を供給した。2軸混練
押し出し機中でこれら3者を加熱混練して溶融混合させ
(165℃)、押し出し機先端のヘッド(165℃)内
の押し出し口に装着した中空糸成形用紡口の押し出し面
にある外径1.58mm、内径0.83mmの溶融物押
し出し用円環穴から上記溶融混合物を押し出し、そして
溶融物押し出し用円環穴の内側にある直径0.6mmの
中空部形成流体吐出用の円形穴から中空部形成流体とし
てグリセリンを吐出させ、中空糸状押し出し物の中空部
内に注入した。
【0037】紡口から空気中に押し出した中空糸状押し
出し物を、1.5cmの空中走行距離を経て水浴中(3
0℃)へ導き、水浴中を約2m通過させた後張力をかけ
ることなく24m/分の速度で巻き取った。得られた中
空糸状物を20wt%NaOH水溶液中に80℃にて2
時間浸漬することで膜中のグリセリンおよびシリカを抽
出除去し、水洗後25℃にて半日乾燥させ、エチレン−
ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜を得た。
【0038】本実施例において、溶融混合物中のエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体とグリセリンの質量比は
18.5質量部対66.4質量部であり、これはエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体21.8wt%、グリセ
リン78.2wt%に相当する。この系は、予備実験例
1の結果より、液液相分離形態をとり、相溶温度150
℃、固化温度105℃である。また、溶融混合物中の微
粉シリカに対するグリセリンの質量比は(66.4/1
5.1)=4.4である。また、空中走行時間は、張力
をかけずに巻き取った空中走行距離と巻き取り速度か
ら、0.04秒である。
【0039】得られたエチレン−ビニルアルコール共重
合体多孔性中空糸膜の諸特性値(湿潤時の糸径、純水F
lux、平均孔径、懸濁水濾過時の透水性能保持率)を
表2に示す。また、中空糸膜の内表面、外表面および膜
断面の内面側、中央部、外面側の電子顕微鏡写真を図2
に示す.
【0040】
【比較例1】エチレン−ビニルアルコール共重合体とし
て日本合成化学工業製のソアノールDC3203(エチ
レン含量32モル%)を20質量部、微粉シリカを17
質量部、グリセリンを63質量部とした以外は、実施例
1と同様にしてエチレン−ビニルアルコール共重合体多
孔性中空糸膜を得た。本比較例において溶融混合物中の
エチレン−ビニルアルコール共重合体とグリセリンの量
比は20質量部対63質量部であり、これはエチレン−
ビニルアルコール共重合体24.1wt%、グリセリン
75.9wt%に相当する。この系は、予備実験例1の
結果より、固液相分離形態をとり、相溶温度105℃、
固化温度105℃である。また、溶融混合物中の微粉シ
リカに対するグリセリンの質量比は(63/17)=
3.5である。また、空中走行時間は、張力をかけずに
巻き取った空中走行距離と巻き取り速度から、0.04
秒である。得られたエチレン−ビニルアルコール共重合
体多孔性中空糸膜の諸特性値(湿潤時の糸径、純水Fl
ux、平均孔径)を表2に示す。
【0041】
【比較例2】エチレン−ビニルアルコール共重合体とし
て日本合成化学工業製のソアノールAT4403(エチ
レン含量44モル%)を27質量部、微粉シリカをゼロ
質量部(微粉シリカ非使用ということ)、グリセリンを
73質量部とし、溶融混合温度およびヘッド温度を23
0℃とし、抽出にはNaOH水溶液ではなく80℃の水
を用いた以外は、実施例1と同様にしてエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体多孔性中空糸膜を得た。
【0042】本比較例において溶融混合物中のエチレン
−ビニルアルコール共重合体とグリセリンの量比は27
質量部対73質量部であり、これはエチレン−ビニルア
ルコール共重合体27wt%、グリセリン73wt%に
相当する。この系は、予備実験例1の結果より、液液相
分離形態をとり、相溶温度215℃、固化温度105℃
である。また、微粉シリカは用いていない。また、空中
走行時間は、張力をかけずに巻き取った空中走行距離と
巻き取り速度から、0.04秒である。得られたエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜の諸特性
値(湿潤時の糸径、純水Flux、平均孔径)を表2に
示す。
【0043】
【比較例3】特開平3−42025号公報明細書実施例
2に準拠して(ポリエチレン/微粉シリカ/フタル酸ジ
オクチルの容量比を26/15/59にした以外は同様
にして)、ポリエチレン多孔性中空糸膜を得た。得られ
たポリエチレン多孔性中空糸膜の諸特性値(湿潤時の糸
径、純水Flux、平均孔径、懸濁水濾過時の透水性能
保持率)を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明により、除濁等の濾過用途に好適
な、緻密な細孔と高い透水性能を持ち、耐汚染性にも優
れる多孔性中空糸膜の提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空糸膜を用いて外圧式にて原水を濾過するた
めの装置概略図である。
【図2】実施例1にて得られた膜の電子顕微鏡写真であ
る。
【符号の説明】
1 ・・・ 原水 2 ・・・ ペリスタポンプ 3 ・・・ 圧力計(入圧) 4 ・・・ コネクタ 5 ・・・ 中空糸膜 6 ・・・ チューブ(内径3mm) 7 ・・・ エポキシ樹脂 8 ・・・ 注射針 9 ・・・ 透過水 10・・・ シリコンキャップ 11・・・ 圧力計(出圧) 12・・・ バルブ 13・・・ シリコンチューブ 14・・・ 供給水 15・・・ 循環水

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−ビニルアルコール共重合体に
    高温溶剤および微粉シリカを溶融混合した後、該溶融物
    を中空糸成形用紡口から中空部内に中空部形成流体を注
    入しつつ中空糸状に押し出して冷却固化させ、しかる後
    に高温溶剤および微粉シリカを抽出除去して多孔性中空
    糸膜を得る方法において、エチレン−ビニルアルコール
    共重合体と高温溶剤とが、熱誘起相分離過程において液
    液相分離形態をとる組み合わせであることを特徴とす
    る、エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸
    膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
    が、エチレン含量20モル%以上60モル%以下であ
    る、請求項1記載のエチレン−ビニルアルコール共重合
    体多孔性中空糸膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 エチレン−ビニルアルコール共重合体と
    高温溶剤との組み合わせが、エチレン含量35モル%以
    上45モル%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合
    体とグリセリンとの組み合わせである、請求項1記載の
    エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の方法により製膜された、
    実質的にエチレン含量20モル%以上60モル%以下の
    エチレン−ビニルアルコール共重合体から成る、平均孔
    径0.05μm以上1μm以下のエチレン−ビニルアル
    コール共重合体多孔性中空糸膜。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の方法により製膜された、
    実質的にエチレン含量35モル%以上45モル%以下の
    エチレン−ビニルアルコール共重合体から成る、平均孔
    径0.05μm以上1μm以下のエチレン−ビニルアル
    コール共重合体多孔性中空糸膜。
JP2000333180A 2000-10-31 2000-10-31 エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜およびその製造方法 Pending JP2002136851A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000333180A JP2002136851A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000333180A JP2002136851A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002136851A true JP2002136851A (ja) 2002-05-14

Family

ID=18809297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000333180A Pending JP2002136851A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002136851A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005194461A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Kuraray Co Ltd フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜およびその製造方法
JP2008105019A (ja) * 2006-09-29 2008-05-08 Toray Ind Inc 多孔質膜およびその製造方法
JP2017159295A (ja) * 2014-02-28 2017-09-14 ポール・コーポレーションPall Corporation 六角形の空隙を有する中空繊維膜

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5649157A (en) * 1979-09-27 1981-05-02 Asahi Chemical Ind Ethyleneevinyl alcohol copolymer porous film and its manufacture
JPH02263844A (ja) * 1988-09-01 1990-10-26 Akzo Nv 微孔性粉末または微孔性成形体の製造方法
JPH03215535A (ja) * 1989-01-12 1991-09-20 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリフツ化ビニリデン多孔膜及びその製造方法
JPH05192547A (ja) * 1991-08-09 1993-08-03 Korea Advanced Inst Of Sci Technol 多孔性ポリオレフィン分離膜の製造方法
WO1999047593A1 (fr) * 1998-03-16 1999-09-23 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Film microporeux

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5649157A (en) * 1979-09-27 1981-05-02 Asahi Chemical Ind Ethyleneevinyl alcohol copolymer porous film and its manufacture
JPH02263844A (ja) * 1988-09-01 1990-10-26 Akzo Nv 微孔性粉末または微孔性成形体の製造方法
JPH03215535A (ja) * 1989-01-12 1991-09-20 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリフツ化ビニリデン多孔膜及びその製造方法
JPH05192547A (ja) * 1991-08-09 1993-08-03 Korea Advanced Inst Of Sci Technol 多孔性ポリオレフィン分離膜の製造方法
WO1999047593A1 (fr) * 1998-03-16 1999-09-23 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Film microporeux

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005194461A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Kuraray Co Ltd フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜およびその製造方法
JP4564758B2 (ja) * 2004-01-09 2010-10-20 株式会社クラレ フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜の製造方法
JP2008105019A (ja) * 2006-09-29 2008-05-08 Toray Ind Inc 多孔質膜およびその製造方法
JP2017159295A (ja) * 2014-02-28 2017-09-14 ポール・コーポレーションPall Corporation 六角形の空隙を有する中空繊維膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100991596B1 (ko) 할라 막
JP5305296B2 (ja) ポリアミド中空糸膜及びその製造方法
US7632439B2 (en) Poly(ethylene chlorotrifluoroethylene) membranes
JP5717987B2 (ja) 多孔性多層中空糸膜
EP0527913B2 (en) Method for making pvdf hollow fibre membranes
JP5878288B2 (ja) 高透過性ポリアミド中空糸膜及びその製造方法
JP2017127864A (ja) 有機溶剤耐性を有するポリアミド限外濾過膜、及びその製造方法
JP3724412B2 (ja) 中空糸膜の製造方法および中空糸膜モジュール
JP6105875B2 (ja) 有機溶剤耐性を有するポリアミド限外濾過膜、及びその製造方法
JP2002233739A (ja) 多孔性中空糸複合膜
JP2002136851A (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体多孔性中空糸膜およびその製造方法
JP2008062227A (ja) 製膜原液、多孔膜及び多孔膜の製造方法
JP6152193B2 (ja) 有機溶剤耐性を有するポリアミド限外濾過膜、及びその製造方法
JP3760838B2 (ja) 中空糸膜の製造方法及び中空糸膜
JPS6336805B2 (ja)
JP5894687B2 (ja) 高透過性ポリアミド中空糸膜及びその製造方法
JP2005193201A (ja) 親水性中空糸膜およびその製造方法
JP2005193200A (ja) 機械的強度に優れる中空糸膜およびその製造方法
AU2008227080B2 (en) Halar membranes
JP2005193194A (ja) ポリフェニルスルホン多孔膜およびその製造方法
KR20230079041A (ko) 나노 여과막 및 그 제조 방법
JP2005015535A (ja) 多孔性膜の製造方法
JPH03267132A (ja) 中空糸状フイルター

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071015

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100324

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100324

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100928