JP2736814B2 - 電池用セパレータ - Google Patents
電池用セパレータInfo
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- JP2736814B2 JP2736814B2 JP2029035A JP2903590A JP2736814B2 JP 2736814 B2 JP2736814 B2 JP 2736814B2 JP 2029035 A JP2029035 A JP 2029035A JP 2903590 A JP2903590 A JP 2903590A JP 2736814 B2 JP2736814 B2 JP 2736814B2
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- nylon
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Cell Separators (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電池用セパレータに関し、特に十分な強度
を有するとともに、電気抵抗の小さい電池用セパレータ
に関する。
を有するとともに、電気抵抗の小さい電池用セパレータ
に関する。
電池はその両極に用いる金属や活物質、電解質等の種
々の組合せにより、各種出力のものが製造されている。
々の組合せにより、各種出力のものが製造されている。
近年、こういった電池、特に水系の電解液を使用する
電池は、一層のコンパクト化、高性能化が計られてお
り、電池寿命のアップ、高容量化が求められている。こ
れに伴い電池用セパレータには、電解液の保液性が高
く、かつ電極活物質粒子の透過阻止性に優れた、厚みの
薄いセパレータが求められている。
電池は、一層のコンパクト化、高性能化が計られてお
り、電池寿命のアップ、高容量化が求められている。こ
れに伴い電池用セパレータには、電解液の保液性が高
く、かつ電極活物質粒子の透過阻止性に優れた、厚みの
薄いセパレータが求められている。
このような種々の性質を備えた電池用セパレータとし
て熱可塑性樹脂組成物からなる不織布が注目されてい
る。
て熱可塑性樹脂組成物からなる不織布が注目されてい
る。
上記不織布としては、従来から乾式法、湿式法、スパ
ンポンド法などが知られている。しかしながら、上記各
製法による不織布は、電池用セパレータとして十分に微
細な孔径を有してはいないため、電極活物質粒子の透過
阻止性が悪く、薄膜化も困難であるという問題がある。
ンポンド法などが知られている。しかしながら、上記各
製法による不織布は、電池用セパレータとして十分に微
細な孔径を有してはいないため、電極活物質粒子の透過
阻止性が悪く、薄膜化も困難であるという問題がある。
一方、溶融した熱可塑性樹脂を多数のオリフィスを有
するダイ等から押し出すとともに、高温、高速の空気流
を吹き出すことにより延伸し微細な繊維状になったもの
を堆積し、ウエブを形成する、いわゆるメルトブロー法
による不織布が注目されている。このようなメルトブロ
ー不織布は、他の製法による不織布に比べ、単繊維の繊
維径が微細である。しかしながら、一方では繊維が微細
なために機械的強度が劣るので、電池用セパレータとし
て使用するのが困難であるという問題がある。
するダイ等から押し出すとともに、高温、高速の空気流
を吹き出すことにより延伸し微細な繊維状になったもの
を堆積し、ウエブを形成する、いわゆるメルトブロー法
による不織布が注目されている。このようなメルトブロ
ー不織布は、他の製法による不織布に比べ、単繊維の繊
維径が微細である。しかしながら、一方では繊維が微細
なために機械的強度が劣るので、電池用セパレータとし
て使用するのが困難であるという問題がある。
そこで特公昭64-2701号には、ジェン系共重合体
(A)と水性ポリエステル樹脂(B)とが固形分重量比
で、(A):(B)=95:5〜50:50の混合物を含有して
なる不織布用結合剤組成物を含浸してなる、強度及び耐
屈曲性の向上した不織布を開示している。しかしなが
ら、この結合剤を含浸した不織布は電池用セパレータと
していまだ十分な強度を有しておらず、また電池の電解
質溶液中に結合剤が溶出しやすく、しかも、強度等の向
上効果は、ポリエステル系の不織布に対しては、有効で
あるがその他の素材に対しては、十分な効果を発揮しな
いという問題がある。
(A)と水性ポリエステル樹脂(B)とが固形分重量比
で、(A):(B)=95:5〜50:50の混合物を含有して
なる不織布用結合剤組成物を含浸してなる、強度及び耐
屈曲性の向上した不織布を開示している。しかしなが
ら、この結合剤を含浸した不織布は電池用セパレータと
していまだ十分な強度を有しておらず、また電池の電解
質溶液中に結合剤が溶出しやすく、しかも、強度等の向
上効果は、ポリエステル系の不織布に対しては、有効で
あるがその他の素材に対しては、十分な効果を発揮しな
いという問題がある。
そこで本発明者らは、研究の結果電池用セパレータと
しての不織布は、 (1)両電極の絶縁性に優れていること、 (2)微細な電極活物質粒子の透過を阻止できること、 (3)電気抵抗の小さいこと などの基本特性が、さらに向上しているものが好まし
く、上記基本特性の向上には、その素材自身が絶縁性に
優れていることに加えて、その繊維径がある程度以下で
あり、しかも不織布自身の強度が向上し、その厚みを小
さくできることが必要であることがわかった。
しての不織布は、 (1)両電極の絶縁性に優れていること、 (2)微細な電極活物質粒子の透過を阻止できること、 (3)電気抵抗の小さいこと などの基本特性が、さらに向上しているものが好まし
く、上記基本特性の向上には、その素材自身が絶縁性に
優れていることに加えて、その繊維径がある程度以下で
あり、しかも不織布自身の強度が向上し、その厚みを小
さくできることが必要であることがわかった。
従って、本発明の目的は、微細な繊維からなる不織布
からなる機械的強度に優れた電池用セパレータを提供す
ることである。
からなる機械的強度に優れた電池用セパレータを提供す
ることである。
本発明のもう一つの目的は、機械的強度が向上してい
るとともに、親水性化された電池用セパレータを提供す
ることである。
るとともに、親水性化された電池用セパレータを提供す
ることである。
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、所定
のみかけ繊維径の不織布に特定のナイロン系樹脂を所定
量付着させた後、そのナイロン系樹脂を架橋させて得ら
れる不織布は、電池用セパレータとして、十分な強度を
有していることを見出し、本発明に想到した。
のみかけ繊維径の不織布に特定のナイロン系樹脂を所定
量付着させた後、そのナイロン系樹脂を架橋させて得ら
れる不織布は、電池用セパレータとして、十分な強度を
有していることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の電池用セパレータは、みかけ繊維
径0.1〜15μmの不織布100重量部に対して、N−メチロ
ール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂0.3
〜10重量部を付着させた後、前記N−メチロール化又は
N−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂を架橋させてな
る不織布からなることを特徴とする。
径0.1〜15μmの不織布100重量部に対して、N−メチロ
ール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂0.3
〜10重量部を付着させた後、前記N−メチロール化又は
N−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂を架橋させてな
る不織布からなることを特徴とする。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明において使用する不織布としては、メルトブロ
ー法により得られたものが好ましいが、後述のように微
細なみかけ繊維径を有するものであれば、それ以外にも
乾式法、湿式法、スパンポンド法、フラッシュ法等の方
法によって得られるものを用いることができる。
ー法により得られたものが好ましいが、後述のように微
細なみかけ繊維径を有するものであれば、それ以外にも
乾式法、湿式法、スパンポンド法、フラッシュ法等の方
法によって得られるものを用いることができる。
メルトブロー法とは、加熱溶融した熱可塑性樹脂を多
数のオリフィスから押し出すと同時に、熱気流により延
伸して、単繊維を極細化し、金属ネット上に直接吹きつ
けて不織布とする方法である。
数のオリフィスから押し出すと同時に、熱気流により延
伸して、単繊維を極細化し、金属ネット上に直接吹きつ
けて不織布とする方法である。
上記不織布の材料としては、熱可塑性樹脂であれば、
特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン46などのポリアミド、及びポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデンなどの熱可塑性
樹脂あるいはこれらをブレンドしたもの等を挙げること
ができる。これらの熱可塑性樹脂の中では、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの
ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46な
どのポリアミドが好ましく、特に後述するように不織布
に付着させるN−メチロール化又はN−アルコキシメチ
ル化ナイロン系樹脂の付着性の観点からナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン46などのポリアミドが好ましい。
特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン46などのポリアミド、及びポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデンなどの熱可塑性
樹脂あるいはこれらをブレンドしたもの等を挙げること
ができる。これらの熱可塑性樹脂の中では、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの
ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46な
どのポリアミドが好ましく、特に後述するように不織布
に付着させるN−メチロール化又はN−アルコキシメチ
ル化ナイロン系樹脂の付着性の観点からナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン46などのポリアミドが好ましい。
上記不織布の繊維径は、0.1〜15μm、好ましくは1
〜10μmである。不織布のみかけ繊維径が0.1μm未満
では、単繊維自身の強度が小さくなり、その結果得られ
る電池用セパレータの強度が不十分となる。またみかけ
繊維径が15μmを超えると、十分な強度の向上を得るこ
とができない。
〜10μmである。不織布のみかけ繊維径が0.1μm未満
では、単繊維自身の強度が小さくなり、その結果得られ
る電池用セパレータの強度が不十分となる。またみかけ
繊維径が15μmを超えると、十分な強度の向上を得るこ
とができない。
なお、メルトブロー繊維の断面は完全な円形ではない
ために正確に繊維径を決めることは困難である。そこ
で、みかけ繊維径を用いる。これは不織布の厚み、通気
度、繊維の比重及び目付を測定し、これらの値から、以
下の式により計算したものである。
ために正確に繊維径を決めることは困難である。そこ
で、みかけ繊維径を用いる。これは不織布の厚み、通気
度、繊維の比重及び目付を測定し、これらの値から、以
下の式により計算したものである。
ただし、αは繊維充填率であり、次式により計算し
た。
た。
また上記不織布の厚さは30〜300μmが好ましく、特
に50〜250μmが好ましい。厚さが30μm未満では機械
的強度が小さく、実用に供することが難しい。一方300
μmを超える場合は、実効抵抗が増加して好ましくな
い。
に50〜250μmが好ましい。厚さが30μm未満では機械
的強度が小さく、実用に供することが難しい。一方300
μmを超える場合は、実効抵抗が増加して好ましくな
い。
最大孔径は55μm以下が好ましく、特に45μm以下が
好ましい。最大孔径が55μmを超える場合は、活物質や
反応生成物の拡散を防止することが困難となる。
好ましい。最大孔径が55μmを超える場合は、活物質や
反応生成物の拡散を防止することが困難となる。
上述のようなみかけ繊維径、厚さ及び最大孔径を有す
る不織布に、後述するN−メチロール化又はN−アルコ
キシメチル化ナイロン系樹脂による処理を施すことによ
り、高強度の電池用セパレータとすることができる。
る不織布に、後述するN−メチロール化又はN−アルコ
キシメチル化ナイロン系樹脂による処理を施すことによ
り、高強度の電池用セパレータとすることができる。
本発明において、上述のような不織布に付着させるN
−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系
樹脂とは、アミド結合をもつ線状高分子(ナイロン)中
のNH基の一部をN−メチロール化、N−アルコキシメチ
ル化し、ナイロンの結晶性をくずし融点を低下させ、溶
剤に可溶化させたものである。また上記N−メチロール
化又はN−アルコキシメチル化ナイロン30〜95重量%
に、他のモノマーを5〜70重量%程度グラフト重合させ
たものを含む。
−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系
樹脂とは、アミド結合をもつ線状高分子(ナイロン)中
のNH基の一部をN−メチロール化、N−アルコキシメチ
ル化し、ナイロンの結晶性をくずし融点を低下させ、溶
剤に可溶化させたものである。また上記N−メチロール
化又はN−アルコキシメチル化ナイロン30〜95重量%
に、他のモノマーを5〜70重量%程度グラフト重合させ
たものを含む。
具体的には、N−メトキシメチル化6ナイロン(下記
一般式(1)に表される)、N−メトキシメチル化66ナ
イロン、N−エトキシメチル化6ナイロン、N−エトキ
シメチル化66ナイロン等のN−アルコキシメチル化ナイ
ロン、N−メチロール化6ナイロン、N−メチロール化
66ナイロン等のN−メチロール化ナイロン、及びこれら
のナイロンに、変性ビニルモノマーを共重合したN−ア
ルコキシメチル化ナイロン変性物、N−メチロール化ナ
イロン変性物等が挙げられる。
一般式(1)に表される)、N−メトキシメチル化66ナ
イロン、N−エトキシメチル化6ナイロン、N−エトキ
シメチル化66ナイロン等のN−アルコキシメチル化ナイ
ロン、N−メチロール化6ナイロン、N−メチロール化
66ナイロン等のN−メチロール化ナイロン、及びこれら
のナイロンに、変性ビニルモノマーを共重合したN−ア
ルコキシメチル化ナイロン変性物、N−メチロール化ナ
イロン変性物等が挙げられる。
上述のN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化
ナイロン系樹脂中のNH基のアルコキシメチル化、あるい
はメチロール化の割合は、使用するN−メチロール化又
はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂の種類によっ
て異なるが一般に5〜60重量%が好ましい。N−アルコ
キシメチル化、あるいはN−メチロール化の割合が5重
量%未満では、溶剤に対する溶解性が悪く、また60重量
%を超えても溶解性の向上が顕著でない。
ナイロン系樹脂中のNH基のアルコキシメチル化、あるい
はメチロール化の割合は、使用するN−メチロール化又
はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂の種類によっ
て異なるが一般に5〜60重量%が好ましい。N−アルコ
キシメチル化、あるいはN−メチロール化の割合が5重
量%未満では、溶剤に対する溶解性が悪く、また60重量
%を超えても溶解性の向上が顕著でない。
具体的には、N−メトキシメチル化ナイロンの場合、
18〜40重量%、N−メトキシ化したものが好ましい。
18〜40重量%、N−メトキシ化したものが好ましい。
本発明においては、上記N−メチロール化又はN−ア
ルコキシメチル化ナイロンに親水性ビニルモノマーをグ
ラフト重合させることにより、不織布の強度の向上に加
えて、不織布に良好な親水性を付与することができる。
ルコキシメチル化ナイロンに親水性ビニルモノマーをグ
ラフト重合させることにより、不織布の強度の向上に加
えて、不織布に良好な親水性を付与することができる。
上記親水性ビニルモノマーとしては、アクリル酸、メ
タクリル酸及びこれらの金属塩、アンモニウム塩、ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
イタコン酸、アクリルアマイド、N−メチロールアクリ
ルアマイド又はこれらの混合物等が挙げられる。
タクリル酸及びこれらの金属塩、アンモニウム塩、ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
イタコン酸、アクリルアマイド、N−メチロールアクリ
ルアマイド又はこれらの混合物等が挙げられる。
上述のような親水性ビニルモノマーをグラフト重合し
たN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロ
ン変性物としては、具体的には下記一般式(2)に示さ
れるようなN−メトキシメチル化ナイロン変性物が挙げ
られる。
たN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロ
ン変性物としては、具体的には下記一般式(2)に示さ
れるようなN−メトキシメチル化ナイロン変性物が挙げ
られる。
(ただし、式中p1、p2、n1、n2、n3、mは正の整数であ
り、Rはカルボン酸塩(−COOM)、酸アミド(−CON
H2)、水酸基(−OH)等の水溶性極性基である。) 上述のN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化
ナイロン変性物中の親水性ビニルモノマーの割合は、5
〜70重量%が好ましく、特に10〜40重量%が好ましい。
り、Rはカルボン酸塩(−COOM)、酸アミド(−CON
H2)、水酸基(−OH)等の水溶性極性基である。) 上述のN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化
ナイロン変性物中の親水性ビニルモノマーの割合は、5
〜70重量%が好ましく、特に10〜40重量%が好ましい。
親水性ビニルモノマーによる変性の割合が5重量%未
満では電池用セパレータの親水性の向上効果が十分でな
く、また70重量%をこえると十分な強度の向上が得られ
ない。
満では電池用セパレータの親水性の向上効果が十分でな
く、また70重量%をこえると十分な強度の向上が得られ
ない。
次に本発明の電池用セパレータを製造する方法につい
て説明する。
て説明する。
まず、熱可塑性樹脂から、不織布を製造する。不織布
は上述したようにメルトブロー法により製造するのが好
ましい。
は上述したようにメルトブロー法により製造するのが好
ましい。
メルトブロー法による装置の一例を第1図(a)に示
す。また図(a)中のダイ2の部分拡大図を(b)に示
す。熱可塑性樹脂は押出機1中で溶融され、一列に並ん
だ多数の細かいオリフィス21を有するダイ2から吐出さ
れる。それと同時にオリフィス21の両側にあるスリット
22から加熱気体輸送管3より供給される加熱された空気
等の高速ガスが噴射され、吐出された溶融熱可塑性樹脂
を極細化する。ここで生成した繊維4は、移動するスク
リーン5などの捕集面上にウエブ6として集積する。
す。また図(a)中のダイ2の部分拡大図を(b)に示
す。熱可塑性樹脂は押出機1中で溶融され、一列に並ん
だ多数の細かいオリフィス21を有するダイ2から吐出さ
れる。それと同時にオリフィス21の両側にあるスリット
22から加熱気体輸送管3より供給される加熱された空気
等の高速ガスが噴射され、吐出された溶融熱可塑性樹脂
を極細化する。ここで生成した繊維4は、移動するスク
リーン5などの捕集面上にウエブ6として集積する。
なお、上述のようなメルトブロー法においては、使用
する熱可塑性樹脂に応じて適宜ダイ温度、加熱気体温度
及び圧力、樹脂の吐出量などの条件を設定することによ
り、所望のみかけ繊維径を有するメルトブロー不織布を
製造することができる。
する熱可塑性樹脂に応じて適宜ダイ温度、加熱気体温度
及び圧力、樹脂の吐出量などの条件を設定することによ
り、所望のみかけ繊維径を有するメルトブロー不織布を
製造することができる。
このようにして得られた不織布に、N−メチロール化
又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂を付着させ
る。N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイ
ロン系樹脂の不織布への付着量は、不織布100重量部に
対して、0.3〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部であ
る。N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイ
ロン系樹脂の付着量が0.3重量部未満では、機械的強度
の改善等の向上効果が十分でなく、また10重量部を超え
てもそれ以上の効果の向上が得られない。
又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂を付着させ
る。N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイ
ロン系樹脂の不織布への付着量は、不織布100重量部に
対して、0.3〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部であ
る。N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイ
ロン系樹脂の付着量が0.3重量部未満では、機械的強度
の改善等の向上効果が十分でなく、また10重量部を超え
てもそれ以上の効果の向上が得られない。
N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロ
ン系樹脂を付着させる方法としては、不織布をN−メチ
ロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂の
溶液に浸漬する方法(以下浸漬法という)、不織布にN
−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系
樹脂の溶液をスプレーする方法(以下スプレー法とい
う)等が挙げられる。例えば、浸漬法の場合、N−メチ
ロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂の
溶液の入った浸漬槽に不織布を浸漬してN−メチロール
化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂で飽充し
た後、絞液機にて前述の付着量となるように、余分なN
−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系
樹脂を絞り取ればよい。なお、この際浸漬槽と絞液機と
が一体となった装置(パッダー)を用いると、効率よく
N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン
系樹脂の付着を行うことができる。
ン系樹脂を付着させる方法としては、不織布をN−メチ
ロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂の
溶液に浸漬する方法(以下浸漬法という)、不織布にN
−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系
樹脂の溶液をスプレーする方法(以下スプレー法とい
う)等が挙げられる。例えば、浸漬法の場合、N−メチ
ロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂の
溶液の入った浸漬槽に不織布を浸漬してN−メチロール
化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂で飽充し
た後、絞液機にて前述の付着量となるように、余分なN
−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系
樹脂を絞り取ればよい。なお、この際浸漬槽と絞液機と
が一体となった装置(パッダー)を用いると、効率よく
N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン
系樹脂の付着を行うことができる。
また上記N−メチロール化又はN−アルコキシメチル
化ナイロン系樹脂の溶液の溶剤としては、メタノール、
エタノール等の低級アルコールを用いるのが一般的であ
るが、親水性ビニルモノマーによる変性物を用いた場合
には、水や水+アルコール等の水系溶液を溶剤として用
いることができる。
化ナイロン系樹脂の溶液の溶剤としては、メタノール、
エタノール等の低級アルコールを用いるのが一般的であ
るが、親水性ビニルモノマーによる変性物を用いた場合
には、水や水+アルコール等の水系溶液を溶剤として用
いることができる。
このようにして、所望量のN−メチロール又は、N−
アルコキシメチル化ナイロン系樹脂を付着させた後、乾
燥及び架橋を行う。上記乾燥及び架橋は加熱により行え
ばよいが、N−メチロール化又はN−アルコキシメチル
化ナイロン系樹脂を架橋させるために、加熱温度は70〜
200℃に設定する。また乾燥に要する時間は、乾燥温
度、溶剤の種類、付着量により適宜設定すればよい。
アルコキシメチル化ナイロン系樹脂を付着させた後、乾
燥及び架橋を行う。上記乾燥及び架橋は加熱により行え
ばよいが、N−メチロール化又はN−アルコキシメチル
化ナイロン系樹脂を架橋させるために、加熱温度は70〜
200℃に設定する。また乾燥に要する時間は、乾燥温
度、溶剤の種類、付着量により適宜設定すればよい。
上記のN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化
ナイロン系樹脂を付着させた不織布の乾燥及び架橋は、
加熱を二段落で行えば効率よく行うことができる。例え
ば、まず第一の加熱工程では、比較的低温(例えば135
℃以下)で余分な溶剤の除去、乾燥及び一部架橋を行
い、続いて第二の加熱工程で、加熱温度を比較的高温
(例えば135〜200℃)で架橋を十分に進行させることが
好ましい。
ナイロン系樹脂を付着させた不織布の乾燥及び架橋は、
加熱を二段落で行えば効率よく行うことができる。例え
ば、まず第一の加熱工程では、比較的低温(例えば135
℃以下)で余分な溶剤の除去、乾燥及び一部架橋を行
い、続いて第二の加熱工程で、加熱温度を比較的高温
(例えば135〜200℃)で架橋を十分に進行させることが
好ましい。
なお、本発明においては、上述のN−メチロール化又
はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂による処理以
外に不織布に必要に応じ、架橋剤、界面活性剤、静電防
止剤、難燃剤等の各種添加剤による処理を行うことがで
きる。この場合もN−メチロール化又はN−アルコキシ
メチル化ナイロン系樹脂を付着させる場合と同様、添加
剤の溶液に不織布を浸漬する方法、スプレーする方法な
どを用いればよい。
はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹脂による処理以
外に不織布に必要に応じ、架橋剤、界面活性剤、静電防
止剤、難燃剤等の各種添加剤による処理を行うことがで
きる。この場合もN−メチロール化又はN−アルコキシ
メチル化ナイロン系樹脂を付着させる場合と同様、添加
剤の溶液に不織布を浸漬する方法、スプレーする方法な
どを用いればよい。
このようにして得られる本発明の電池用セパレータ
は、その後必要に応じ起毛処理、プレス加工等、種々の
処理を行うことができる。
は、その後必要に応じ起毛処理、プレス加工等、種々の
処理を行うことができる。
このような本発明の電池用セパレータは、同様の素材
のN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロ
ン系樹脂による処理を施していない不織布からなるセパ
レータと比較して、大幅に強度が向上している。しかも
電気抵抗等の値も良好である。
のN−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロ
ン系樹脂による処理を施していない不織布からなるセパ
レータと比較して、大幅に強度が向上している。しかも
電気抵抗等の値も良好である。
本発明の電池用セパレータは、みかけ繊維径0.1〜15
μmの不織布に、N−メチロール化又はN−アルコキシ
メチル化ナイロン系樹脂を付着させ、これを架橋したも
のからなる。このような電池用セパレータは、強度が向
上している。
μmの不織布に、N−メチロール化又はN−アルコキシ
メチル化ナイロン系樹脂を付着させ、これを架橋したも
のからなる。このような電池用セパレータは、強度が向
上している。
上述のような効果が得られる理由は必ずしも明らかで
はないが、微細な繊維径を有する不織布に付着したN−
メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹
脂が繊維の交絡点で架橋することにより、繊維間の結合
力が強化されるためであると考えられる。ただし、この
結合力の強化を得るためには、ある程度以上の繊維同士
の接触面積が必要であり、そのためには上記みかけ繊維
径が必要である。
はないが、微細な繊維径を有する不織布に付着したN−
メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン系樹
脂が繊維の交絡点で架橋することにより、繊維間の結合
力が強化されるためであると考えられる。ただし、この
結合力の強化を得るためには、ある程度以上の繊維同士
の接触面積が必要であり、そのためには上記みかけ繊維
径が必要である。
本発明を以下の具体的実施例により、さらに詳細に説
明する。
明する。
なお、各実施例及び比較例において、不織布の特性値
の測定は以下の方法で行った。
の測定は以下の方法で行った。
(1)目付:不織布より10cm×10cmの試験片を切出し、
水分平衡(20℃、65RH)に至らせた後、重量を測定し、
g/m2単位で小数点以下一桁までを表示。
水分平衡(20℃、65RH)に至らせた後、重量を測定し、
g/m2単位で小数点以下一桁までを表示。
(2)厚み:不織布1m幅当り等間隔(10cm間隔)に5ケ
所で、プレッサーフート10mmφ、荷重140gのもとで厚さ
が落ち着くまでの適当な時間放置した後、その厚さを測
定。
所で、プレッサーフート10mmφ、荷重140gのもとで厚さ
が落ち着くまでの適当な時間放置した後、その厚さを測
定。
(3)通気度:JIS L 1096(一般織物試験方法)により
測定。
測定。
(4)引張強さ:不織布より5cm×20cmの試験片を切出
し、JIS L 1096(一般織物試験方法)により定速伸長形
引張試験機を用いて、つかみ間隔10cm、引張速度20cm/
分±2cmで、幅方向(TD)及び縦方向(MD)の引張強度
及び伸度を測定。
し、JIS L 1096(一般織物試験方法)により定速伸長形
引張試験機を用いて、つかみ間隔10cm、引張速度20cm/
分±2cmで、幅方向(TD)及び縦方向(MD)の引張強度
及び伸度を測定。
(5)保液率:不織布より第2図に示すような試験片
(l1=150mm,l2=120mm,l3=30mm,l4=75mm)を切出
し、水分平衡(20℃、65RH)に至らせた後の重量W0を1m
gまで測定する。次に、比重1.30の水酸化カリウム溶液
(KOH濃度30重量%)中にこの試験片を浸漬した後引き
上げ、10分後の試験片の重量Wを測定し、次式により保
液率を算出。
(l1=150mm,l2=120mm,l3=30mm,l4=75mm)を切出
し、水分平衡(20℃、65RH)に至らせた後の重量W0を1m
gまで測定する。次に、比重1.30の水酸化カリウム溶液
(KOH濃度30重量%)中にこの試験片を浸漬した後引き
上げ、10分後の試験片の重量Wを測定し、次式により保
液率を算出。
(6)最大孔径:ASTMF 316に準拠し、溶媒としてエタノ
ールを用いて測定。
ールを用いて測定。
(7)電気抵抗:不織布より7cm×7cmの試験片を採取
し、JIS C2313(鉛蓄電池用隔離板)第5.2.4項の電気抵
抗試験法に準じて、次式により電気抵抗を計算した。
し、JIS C2313(鉛蓄電池用隔離板)第5.2.4項の電気抵
抗試験法に準じて、次式により電気抵抗を計算した。
R0=(R'−R)/5n (ただし、R0=セパレータの抵抗(Ω・100cm2/枚)、
R'=試験片を差入れたときの抵抗(Ω)R=試験片を差
入れなかったときの抵抗(Ω)、n=差入れた試験片の
枚数であり、電解液としては、比重1.30(20℃)のKOH
溶液(濃度30重量%)を使用した。) (8)みかけ繊維径:不織布のみかけ繊維径を次式によ
って算出した。
R'=試験片を差入れたときの抵抗(Ω)R=試験片を差
入れなかったときの抵抗(Ω)、n=差入れた試験片の
枚数であり、電解液としては、比重1.30(20℃)のKOH
溶液(濃度30重量%)を使用した。) (8)みかけ繊維径:不織布のみかけ繊維径を次式によ
って算出した。
ただし、αは繊維充填率であり、次式により計算し
た。
た。
ここで、通気度及び目付の値は上述の(1)目付及び
(3)通気度の測定で得られた値である。
(3)通気度の測定で得られた値である。
実施例1及び比較例1〜3 メルトブロー法によってみかけ繊維径6.2μm、目付
約70g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。この不織布
に、パッダー(浸漬槽と絞液機とからなる装置)にて、
N−メトキシメチル化ナイロン変性物(30%N−メトキ
シメチル化した6ナイロン70重量部と、親水性ビニルモ
ノマー(アクリルアマイド)30重量部とのグラフト重合
体)を上記不織布100重量部に対して、3重量部付着さ
せ、その後110〜135℃の温度で、2分間乾燥した。
約70g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。この不織布
に、パッダー(浸漬槽と絞液機とからなる装置)にて、
N−メトキシメチル化ナイロン変性物(30%N−メトキ
シメチル化した6ナイロン70重量部と、親水性ビニルモ
ノマー(アクリルアマイド)30重量部とのグラフト重合
体)を上記不織布100重量部に対して、3重量部付着さ
せ、その後110〜135℃の温度で、2分間乾燥した。
次にこの不織布を135〜150℃で熱処理を行った。
続いて毛羽を抑え、取り扱い性を向上させるために、
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度、水
酸化カリウム溶液保液率及び電気抵抗の測定を行った。
結果を、みかけ繊維径、N−メトキシメチル化ナイロン
変性物の付着量とともに、第1表に示す。
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度、水
酸化カリウム溶液保液率及び電気抵抗の測定を行った。
結果を、みかけ繊維径、N−メトキシメチル化ナイロン
変性物の付着量とともに、第1表に示す。
また比較のために、実施例1においてN−メトキシメ
チル化ナイロン変性物による処理のかわりに、界面活性
剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、0.8%溶液で
処理した以外同様にして得られたもの(比較例1)、及
び実施例1において、N−メトキシメチル化ナイロン変
性物による処理を行なわなかったもの(比較例2)に対
して、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度及び水酸化カ
リウム溶液保液率の測定を実施例1と同様にして行っ
た。またスパンポンド法によるナイロン不織布で前記界
面活性剤0.8%溶液で処理したもの(比較例3)に対し
て、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度、水酸化カリウ
ム溶液保液率及び電気抵抗の測定を同様にして行った。
チル化ナイロン変性物による処理のかわりに、界面活性
剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、0.8%溶液で
処理した以外同様にして得られたもの(比較例1)、及
び実施例1において、N−メトキシメチル化ナイロン変
性物による処理を行なわなかったもの(比較例2)に対
して、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度及び水酸化カ
リウム溶液保液率の測定を実施例1と同様にして行っ
た。またスパンポンド法によるナイロン不織布で前記界
面活性剤0.8%溶液で処理したもの(比較例3)に対し
て、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度、水酸化カリウ
ム溶液保液率及び電気抵抗の測定を同様にして行った。
結果を第1表にあわせて示す。
実施例2〜4及び比較例4、5 メルトブロー法によってみかけ繊維径6.5μm、目付
約60〜80g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。この不
織布にパッダーにてN−メトキシメチル化ナイロン変性
物(30%N−メトキシメチル化した6ナイロン70重量部
と、親水性ビニルモノマー(アクリル酸アンモニウム
塩)30重量部とのグラフト重合体)を上記不織布を100
重量部に対して、それぞれ1重量部付着させ、その後11
0〜135℃の温度で、2分間乾燥させた。
約60〜80g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。この不
織布にパッダーにてN−メトキシメチル化ナイロン変性
物(30%N−メトキシメチル化した6ナイロン70重量部
と、親水性ビニルモノマー(アクリル酸アンモニウム
塩)30重量部とのグラフト重合体)を上記不織布を100
重量部に対して、それぞれ1重量部付着させ、その後11
0〜135℃の温度で、2分間乾燥させた。
次にこの不織布を135〜150℃で熱処理を行った。
続いて毛羽を抑え、取り扱い性を向上させるために、
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度、水
酸化カリウム溶液保液率及び電気抵抗の測定を行った。
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、目付、厚み、最大孔径、引張強伸度、水
酸化カリウム溶液保液率及び電気抵抗の測定を行った。
結果を、みかけ繊維径、N−メトキシメチル化ナイロ
ン変性物の付着量とともに、第1表に示す。
ン変性物の付着量とともに、第1表に示す。
また比較のために、上記ナイロン不織布においてN−
メトキシメチル化ナイロン変性物による処理を行なわな
かったもの(比較例4)、及びスパンポンド法によるナ
イロン不織布で前記界面活性剤0.8%溶液で処理したも
の(比較例5)に対して、同様の各特性値の測定を行っ
た。
メトキシメチル化ナイロン変性物による処理を行なわな
かったもの(比較例4)、及びスパンポンド法によるナ
イロン不織布で前記界面活性剤0.8%溶液で処理したも
の(比較例5)に対して、同様の各特性値の測定を行っ
た。
結果を第1表にあわせて示す。
第1表より明らかなように、実施例1の不織布は、未
処理の例である比較例2と比べて、引張強度が約3倍と
なっており、アルカリの保液率も向上している。一方界
面活性剤によって表面処理した比較例1と比べて、MD方
向の引張強度は約2倍になっている。さらに比較例3の
電池用セパレータはみかけ繊維径が大きく、電極活物質
粒子の透過阻止性の尺度である最大孔径が大きかった。
処理の例である比較例2と比べて、引張強度が約3倍と
なっており、アルカリの保液率も向上している。一方界
面活性剤によって表面処理した比較例1と比べて、MD方
向の引張強度は約2倍になっている。さらに比較例3の
電池用セパレータはみかけ繊維径が大きく、電極活物質
粒子の透過阻止性の尺度である最大孔径が大きかった。
またN−メトキシメチル化ナイロン変性物の付着量が
1重量%である実施例2〜4の電池用セパレータでも、
N−メトキシメチル化ナイロン変性物による処理を行っ
ていない比較例4のそれと比べて、引張強度、アルカリ
溶液の保液率が大幅に向上している。また比較例5の電
池用セパレータはみかけ繊維径が大きく、電極活物質粒
子の透過阻止性の尺度である最大孔径が大きい。
1重量%である実施例2〜4の電池用セパレータでも、
N−メトキシメチル化ナイロン変性物による処理を行っ
ていない比較例4のそれと比べて、引張強度、アルカリ
溶液の保液率が大幅に向上している。また比較例5の電
池用セパレータはみかけ繊維径が大きく、電極活物質粒
子の透過阻止性の尺度である最大孔径が大きい。
なお、電気抵抗については、実施例1〜4のいずれも
0.9×10-3Ω・100cm2/枚以下であり、十分に低い値で
あった。
0.9×10-3Ω・100cm2/枚以下であり、十分に低い値で
あった。
N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン
系樹脂による引張強度の増加効果の確認 実施例5〜7及び比較例6 メルトブロー法によってみかけ繊維径6.9〜10.3μ
m、目付50〜70g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。
この不織布に、パッダーにて、N−メトキシメチル化ナ
イロン変性物(30%N−メトキシメチル化した6ナイロ
ン70重量部と、親水性ビニルモノマー(アクリル酸アン
モニウム塩)30重量部とのグラフト重合体)を上記不織
布100重量部に対して、1重量部付着させ、その後110〜
135℃の温度で、2分間乾燥させた。
系樹脂による引張強度の増加効果の確認 実施例5〜7及び比較例6 メルトブロー法によってみかけ繊維径6.9〜10.3μ
m、目付50〜70g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。
この不織布に、パッダーにて、N−メトキシメチル化ナ
イロン変性物(30%N−メトキシメチル化した6ナイロ
ン70重量部と、親水性ビニルモノマー(アクリル酸アン
モニウム塩)30重量部とのグラフト重合体)を上記不織
布100重量部に対して、1重量部付着させ、その後110〜
135℃の温度で、2分間乾燥させた。
次にこの不織布を135〜150℃で熱処理を行った。
続いて毛羽を抑え、取り扱い性を向上させるために、
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、みかけ繊維径、目付、厚み、最大孔径、
N−メトキシメチル化ナイロン変性物による処理前後の
引張強伸度、及び引張強度の増加率の測定を行った。
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、みかけ繊維径、目付、厚み、最大孔径、
N−メトキシメチル化ナイロン変性物による処理前後の
引張強伸度、及び引張強度の増加率の測定を行った。
結果を、みかけ繊維径、N−アルコキシメチル化ナイ
ロン系樹脂の付着量とともに、第2表に示す。
ロン系樹脂の付着量とともに、第2表に示す。
また比較のためにみかけ繊維径が15.5μmのメルトブ
ロー法によるナイロン不織布に同様のN−メトキシメチ
ル化ナイロン変性物による処理を施したもの(比較例
6)に対して、同様の各特性値の測定を行った。
ロー法によるナイロン不織布に同様のN−メトキシメチ
ル化ナイロン変性物による処理を施したもの(比較例
6)に対して、同様の各特性値の測定を行った。
結果を第2表にあわせて示す。
実施例8〜10及び比較例7 メルトブロー法によってみかけ繊維径6.5〜6.8μm、
目付60〜80g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。この
不織布に、パッダーにて、30%N−メトキシメチル化ナ
イロンを上記不織布100重量部に対して、1重量部付着
させ、その後110〜135℃の温度で、2分間乾燥させた。
目付60〜80g/m2のナイロン繊維不織布を作製した。この
不織布に、パッダーにて、30%N−メトキシメチル化ナ
イロンを上記不織布100重量部に対して、1重量部付着
させ、その後110〜135℃の温度で、2分間乾燥させた。
次にこの不織布をピンテンターで幅方向に引張りなが
ら135〜150℃で熱処理を行った。
ら135〜150℃で熱処理を行った。
続いて毛羽を抑え、取り扱い性を向上させるために、
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、みかけ繊維径、目付、厚み、最大孔径、
N−メトキシメチル化ナイロンによる処理前後の引張伸
度、及びその増加率の測定を行った。
熱プレスロール機を用いて、プレス温度110℃でプレス
加工を行った。こうして得られた本発明の電池用セパレ
ータに対して、みかけ繊維径、目付、厚み、最大孔径、
N−メトキシメチル化ナイロンによる処理前後の引張伸
度、及びその増加率の測定を行った。
結果を、みかけ繊維径、N−メトキシメチル化ナイロ
ン樹脂の付着量とともに、第2表に示す。
ン樹脂の付着量とともに、第2表に示す。
また比較のためにみかけ繊維径が15.2μmのメルトブ
ロー法によるナイロン不織布に同様の30%N−メトキシ
メチル化ナイロンによる処理を施したもの(比較例7)
に対して、同様の各特性値の測定を行った。
ロー法によるナイロン不織布に同様の30%N−メトキシ
メチル化ナイロンによる処理を施したもの(比較例7)
に対して、同様の各特性値の測定を行った。
結果を第2表にあわせて示す。
第2表より明らかなように、実施例5乃至10の電池用
セパレータはいずれもN−メトキシメチル化ナイロン変
性物あるいはN−メトキシメチル化ナイロンの処理によ
り、引張強度の増加が認められた。また実施例5〜10の
間ではみかけ繊維径が10.3μmの実施例5の不織布の引
張強度の増加率が小さかった。これに対し、見掛けの繊
維径が15μmを超える比較例5及び6の不織布は、N−
メトキシメチル化ナイロン変性物あるいはN−メトキシ
メチル化ナイロンによる処理を施しても引張強度の向上
がなかった。
セパレータはいずれもN−メトキシメチル化ナイロン変
性物あるいはN−メトキシメチル化ナイロンの処理によ
り、引張強度の増加が認められた。また実施例5〜10の
間ではみかけ繊維径が10.3μmの実施例5の不織布の引
張強度の増加率が小さかった。これに対し、見掛けの繊
維径が15μmを超える比較例5及び6の不織布は、N−
メトキシメチル化ナイロン変性物あるいはN−メトキシ
メチル化ナイロンによる処理を施しても引張強度の向上
がなかった。
以上の結果より、みかけ繊維径0.1〜15μmの不織布
の場合にのみ強度の向上が得られることがわかる。
の場合にのみ強度の向上が得られることがわかる。
以上詳述した通り、本発明によればみかけ繊維径0.1
〜15μmの不織布に前記不織布を100重量部に対して、
N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン
系樹脂0.3〜10重量部を付着させ架橋したものを電池用
セパレータとしている。このため、同一素材の未処理の
不織布より、強度が増加しており、電池用セパレータと
してのより好適である。また同じ強度を設定した場合、
通常の不織布より、大幅に薄いものとすることができる
ので、電池の小型化に有効である。
〜15μmの不織布に前記不織布を100重量部に対して、
N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロン
系樹脂0.3〜10重量部を付着させ架橋したものを電池用
セパレータとしている。このため、同一素材の未処理の
不織布より、強度が増加しており、電池用セパレータと
してのより好適である。また同じ強度を設定した場合、
通常の不織布より、大幅に薄いものとすることができる
ので、電池の小型化に有効である。
特に不織布に付着させるN−メチロール化又はN−ア
ルコキシメチル化ナイロン系樹脂として親水性ビニルモ
ノマーによる変性物を用いたものは、水系の電解質溶液
を使用する電池のセパレータとして好適である。
ルコキシメチル化ナイロン系樹脂として親水性ビニルモ
ノマーによる変性物を用いたものは、水系の電解質溶液
を使用する電池のセパレータとして好適である。
第1図(a)はメルトブロー法のプロセスを示す概略図
であり、 第1図(b)は(a)におけるダイ部先端のオリフィス
の断面図であり、 第2図は保液率の測定に使用する試験片の形状を示す概
略図である。 1……押出機 2……ダイス 21……オリフィス 22……スリット 3……加熱気体輸送管 4……繊維流 5……スクリーン 6……ウエブ
であり、 第1図(b)は(a)におけるダイ部先端のオリフィス
の断面図であり、 第2図は保液率の測定に使用する試験片の形状を示す概
略図である。 1……押出機 2……ダイス 21……オリフィス 22……スリット 3……加熱気体輸送管 4……繊維流 5……スクリーン 6……ウエブ
Claims (4)
- 【請求項1】みかけ繊維径0.1〜15μmの不織布100重量
部に対して、N−メチロール化又はN−アルコキシメチ
ル化ナイロン系樹脂0.3〜10重量部を付着させた後、前
記N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化ナイロ
ン系樹脂を架橋させてなる不織布からなることを特徴と
する電池用セパレータ。 - 【請求項2】請求項1に記載の電池用セパレータにおい
て、前記N−メチロール化又はN−アルコキシメチル化
ナイロン系樹脂が、親水性ビニルモノマーによる変性物
であることを特徴とする電池用セパレータ。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載の電池用セパレータ
において、前記不織布がポリアミド樹脂からなることを
特徴とする電池用セパレータ。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の電池用
セパレータにおいて、前記不織布がメルトブロー法によ
り製造されたものであることを特徴とする強靭化された
不織布。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2029035A JP2736814B2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | 電池用セパレータ |
US07/651,832 US5089360A (en) | 1990-02-08 | 1991-02-07 | High-strength non-woven fabric, method of producing same and battery separator constituted thereby |
EP19910301041 EP0441647B1 (en) | 1990-02-08 | 1991-02-08 | High-strength non-woven fabric, method of producing same and battery separator constituted thereby |
DE69114537T DE69114537T2 (de) | 1990-02-08 | 1991-02-08 | Hochzäher, nichtgewebter Faserstoff, Verfahren zu seiner Herstellung und diesen Faserstoff enthaltenden Akkumulatorseparator. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2029035A JP2736814B2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | 電池用セパレータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03233855A JPH03233855A (ja) | 1991-10-17 |
JP2736814B2 true JP2736814B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=12265153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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