JPH08212995A - アルカリ電池セパレ−タ用不織布 - Google Patents
アルカリ電池セパレ−タ用不織布Info
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- JPH08212995A JPH08212995A JP7017000A JP1700095A JPH08212995A JP H08212995 A JPH08212995 A JP H08212995A JP 7017000 A JP7017000 A JP 7017000A JP 1700095 A JP1700095 A JP 1700095A JP H08212995 A JPH08212995 A JP H08212995A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電解液の吸液性及び保液性に優れたアルカリ
電池セパレ−タ用不織布を提供する。 【構成】 熱可塑性吸水性樹脂をポリオレフィン重合体
と相溶化させた繊維、或は、熱可塑性吸水性樹脂とポリ
オレフィン重合体との複合型繊維からなる不織布である
ことを特徴とするアルカリ電池セパレ−タ用不織布であ
る。好ましくは、熱可塑性吸水性樹脂がポリエチレンオ
キサイドであることを特徴とする。
電池セパレ−タ用不織布を提供する。 【構成】 熱可塑性吸水性樹脂をポリオレフィン重合体
と相溶化させた繊維、或は、熱可塑性吸水性樹脂とポリ
オレフィン重合体との複合型繊維からなる不織布である
ことを特徴とするアルカリ電池セパレ−タ用不織布であ
る。好ましくは、熱可塑性吸水性樹脂がポリエチレンオ
キサイドであることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ電池セパレ−
タ用不織布に関するものであり、更に詳しくは電解液の
吸液性及び保液性に優れたアルカリ電池セパレ−タ用不
織布に関するものである。
タ用不織布に関するものであり、更に詳しくは電解液の
吸液性及び保液性に優れたアルカリ電池セパレ−タ用不
織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ電池は、充放電特性、過充電過
放電特性に優れ、長寿命で繰り返し使用できるため、小
型軽量化の著しいエレクトロニクス機器に広く使用され
ている。アルカリ電池には、アルカリ電池の正負両極間
に介在させて両者の短絡を防止すると共に、電解液を保
持し、起電反応を円滑に進行させるために、アルカリ電
池セパレ−タ用不織布が使用されている。アルカリ電池
の特性は、使用されるアルカリ電池セパレ−タ用不織布
自体の特性に大きく依存している。
放電特性に優れ、長寿命で繰り返し使用できるため、小
型軽量化の著しいエレクトロニクス機器に広く使用され
ている。アルカリ電池には、アルカリ電池の正負両極間
に介在させて両者の短絡を防止すると共に、電解液を保
持し、起電反応を円滑に進行させるために、アルカリ電
池セパレ−タ用不織布が使用されている。アルカリ電池
の特性は、使用されるアルカリ電池セパレ−タ用不織布
自体の特性に大きく依存している。
【0003】アルカリ電池セパレ−タ用不織布は、一般
に、以下の性能が必要とされている。 (1)正極と負極を物理的に分離できること。 (2)短絡を防ぐための電気的絶縁性を持つこと。 (3)耐電解液性を持つこと。 (4)耐電気化学的酸化性を持つこと。 (5)電解液を含んだ状態で低い電気抵抗を示すこと。 (6)電解液に対して濡れやすく、電解液保持量が大き
いこと。 (7)電池組立工程で耐え得る強度、剛性を持つこと。 (8)電池にとっての有害物質を出さないこと。 (9)充電時に陽極より発生する酸素ガス透過性に優れ
ること。
に、以下の性能が必要とされている。 (1)正極と負極を物理的に分離できること。 (2)短絡を防ぐための電気的絶縁性を持つこと。 (3)耐電解液性を持つこと。 (4)耐電気化学的酸化性を持つこと。 (5)電解液を含んだ状態で低い電気抵抗を示すこと。 (6)電解液に対して濡れやすく、電解液保持量が大き
いこと。 (7)電池組立工程で耐え得る強度、剛性を持つこと。 (8)電池にとっての有害物質を出さないこと。 (9)充電時に陽極より発生する酸素ガス透過性に優れ
ること。
【0004】従来より、アルカリ電池セパレ−タ用不織
布としては、ポリアミド繊維不織布があり、電解液に濡
れやすく、その保液量が大きく、しかも電解液を保持し
た状態で電気抵抗が低いという性能を持っている。ま
た、ポリオレフィン繊維不織布があり、比較的高温条件
で耐久性を有するアルカリ電池に使用されている。
布としては、ポリアミド繊維不織布があり、電解液に濡
れやすく、その保液量が大きく、しかも電解液を保持し
た状態で電気抵抗が低いという性能を持っている。ま
た、ポリオレフィン繊維不織布があり、比較的高温条件
で耐久性を有するアルカリ電池に使用されている。
【0005】しかしながら、上記のポリアミド繊維不織
布を用いたアルカリ電池セパレ−タ用不織布は、繰り返
し使用した場合、ポリアミド繊維から窒素酸化物が溶出
し、アルカリ電池の寿命を縮めるという欠点がある。更
に、ポリアミド中に含まれている窒素のために、酸化さ
れた時に硝酸根を生じることから、自己放電しやすく、
電極の腐食を招くという問題があった。
布を用いたアルカリ電池セパレ−タ用不織布は、繰り返
し使用した場合、ポリアミド繊維から窒素酸化物が溶出
し、アルカリ電池の寿命を縮めるという欠点がある。更
に、ポリアミド中に含まれている窒素のために、酸化さ
れた時に硝酸根を生じることから、自己放電しやすく、
電極の腐食を招くという問題があった。
【0006】また、ポリオレフィン繊維不織布を用いた
アルカリ電池セパレ−タ用不織布は、ポリオレフィン繊
維が疎水性であるため、電解液に対して濡れにくく、そ
の保液量が少ないという欠点がある。この欠点を解決す
るために、このアルカリ電池セパレ−タ用不織布に対し
て界面活性剤による表面処理を施す方法も提案されてい
るが、界面活性剤は耐電解液性に問題があり、電解液の
吸液性や保液性を十分に改善するには至っていないのが
現状である。
アルカリ電池セパレ−タ用不織布は、ポリオレフィン繊
維が疎水性であるため、電解液に対して濡れにくく、そ
の保液量が少ないという欠点がある。この欠点を解決す
るために、このアルカリ電池セパレ−タ用不織布に対し
て界面活性剤による表面処理を施す方法も提案されてい
るが、界面活性剤は耐電解液性に問題があり、電解液の
吸液性や保液性を十分に改善するには至っていないのが
現状である。
【0007】一方、アルカリ電池セパレ−タ用不織布に
おいて、ポリオレフィン繊維を使用した種々の改良方法
があり、例えば、特開昭63−34849号、特開平2
−174057号、特開平4−56062号等の各公報
に提案されている。
おいて、ポリオレフィン繊維を使用した種々の改良方法
があり、例えば、特開昭63−34849号、特開平2
−174057号、特開平4−56062号等の各公報
に提案されている。
【0008】特開昭63−34849号公報では、ポリ
オレフィン系繊維等からなる耐アルカリ性繊維の1部又
は全部にエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂を被覆
する方法が提案されており、電解液の親和性が良く、優
れた保液能力を有し、電池の急激な容量低下もなく、サ
イクル寿命も非常に長くなるということが記載されてい
る。
オレフィン系繊維等からなる耐アルカリ性繊維の1部又
は全部にエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂を被覆
する方法が提案されており、電解液の親和性が良く、優
れた保液能力を有し、電池の急激な容量低下もなく、サ
イクル寿命も非常に長くなるということが記載されてい
る。
【0009】特開平2−174057号公報では、ポリ
プロピレン繊維の表面にポリビニルアルコールとポリプ
ロピレン(ポリエチレン)の共重合体をコーティングし
た繊維からなる不織布に硫酸溶液を含浸させ、ポリビニ
ルアルコールにスルホン基を結合させる方法が提案され
ており、保液性及び耐熱アルカリ性を改善することが記
載されている。
プロピレン繊維の表面にポリビニルアルコールとポリプ
ロピレン(ポリエチレン)の共重合体をコーティングし
た繊維からなる不織布に硫酸溶液を含浸させ、ポリビニ
ルアルコールにスルホン基を結合させる方法が提案され
ており、保液性及び耐熱アルカリ性を改善することが記
載されている。
【0010】特開平4−56062号公報では、ポリオ
レフィン系樹脂繊維をフッ素を含む反応ガスと接触反応
させた後に界面活性剤処理する方法が提案されており、
カドミウム負極板の放電性低下を抑制できることが記載
されている。
レフィン系樹脂繊維をフッ素を含む反応ガスと接触反応
させた後に界面活性剤処理する方法が提案されており、
カドミウム負極板の放電性低下を抑制できることが記載
されている。
【0011】しかしながら、これらの各種方法では、装
置の材料や取扱いの上で問題が多く、また、ポリオレフ
ィン繊維不織布内から酸や未反応物質や不純物を取り除
くのも煩雑であり、工業的生産工程が複雑となり、製造
されたアルカリ電池セパレ−タ用不織布は非常に高価と
なる問題がある。
置の材料や取扱いの上で問題が多く、また、ポリオレフ
ィン繊維不織布内から酸や未反応物質や不純物を取り除
くのも煩雑であり、工業的生産工程が複雑となり、製造
されたアルカリ電池セパレ−タ用不織布は非常に高価と
なる問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のアルカリ電池セパレ−タ用不織布の問題点を解消し、
安価で電解液の吸液性及び保液性に優れたアルカリ電池
セパレ−タ用不織布を提供することにある。
のアルカリ電池セパレ−タ用不織布の問題点を解消し、
安価で電解液の吸液性及び保液性に優れたアルカリ電池
セパレ−タ用不織布を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究した結果、アルカリ電池セ
パレ−タ用不織布を発明するに至った。即ち、本発明の
アルカリ電池セパレ−タ用不織布は、熱可塑性吸水性樹
脂をポリオレフィン重合体と相溶化させた繊維、或は熱
可塑性吸水性樹脂とポリオレフィン重合体との複合型繊
維からなる不織布であることを特徴とするものである。
的を達成するために鋭意研究した結果、アルカリ電池セ
パレ−タ用不織布を発明するに至った。即ち、本発明の
アルカリ電池セパレ−タ用不織布は、熱可塑性吸水性樹
脂をポリオレフィン重合体と相溶化させた繊維、或は熱
可塑性吸水性樹脂とポリオレフィン重合体との複合型繊
維からなる不織布であることを特徴とするものである。
【0014】また、本発明のアルカリ電池セパレ−タ用
不織布において、好ましくは熱可塑性吸水性樹脂がポリ
エチレンオキサイドである。
不織布において、好ましくは熱可塑性吸水性樹脂がポリ
エチレンオキサイドである。
【0015】以下、本発明のアルカリ電池セパレ−タ用
不織布について、詳細に説明する。本発明における第1
のアルカリ電池セパレ−タ用不織布は、熱可塑性吸水性
樹脂をポリオレフィン重合体と相溶化させた繊維を用い
た不織布である。該繊維は、熱可塑性及びノニオン性の
吸水性樹脂、好ましくは、例えば、ポリエチレンオキサ
イドを架橋した樹脂で相溶化剤と酸化防止剤を適当量添
加された樹脂と、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン系樹脂とを加熱して溶融混合し、スパンボ
ンド法、フラッシュ紡糸法、メルトブロ−法によりウェ
ブ化された不織布である。
不織布について、詳細に説明する。本発明における第1
のアルカリ電池セパレ−タ用不織布は、熱可塑性吸水性
樹脂をポリオレフィン重合体と相溶化させた繊維を用い
た不織布である。該繊維は、熱可塑性及びノニオン性の
吸水性樹脂、好ましくは、例えば、ポリエチレンオキサ
イドを架橋した樹脂で相溶化剤と酸化防止剤を適当量添
加された樹脂と、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン系樹脂とを加熱して溶融混合し、スパンボ
ンド法、フラッシュ紡糸法、メルトブロ−法によりウェ
ブ化された不織布である。
【0016】本発明における第2のアルカリ電池セパレ
−タ用不織布は、熱可塑性吸水性樹脂とポリオレフィン
重合体との複合型繊維を用いた繊維である。該複合型繊
維とは、例えば、芯鞘型複合繊維、海島型複合繊維、分
割型複合繊維等が挙げられる。
−タ用不織布は、熱可塑性吸水性樹脂とポリオレフィン
重合体との複合型繊維を用いた繊維である。該複合型繊
維とは、例えば、芯鞘型複合繊維、海島型複合繊維、分
割型複合繊維等が挙げられる。
【0017】該芯鞘型複合繊維は、ポリオレフィン重合
体を芯部とし、熱可塑性吸水性樹脂を鞘部とするもので
ある。該海島型複合繊維は、ポリオレフィン重合体を島
成分とし、熱可塑性吸水性樹脂を海成分とするものであ
る。該分割型複合繊維は、繊維断面において、熱可塑性
吸水性樹脂とポリオレフィン重合体の両成分の内の一方
の成分が他方の成分の間に介在して少なくとも2個以上
に分割されて、各々が繊維断面の構成繊維になってい
て、隣接している各構成単位の両成分の一部が繊維表面
に露出しているものである。
体を芯部とし、熱可塑性吸水性樹脂を鞘部とするもので
ある。該海島型複合繊維は、ポリオレフィン重合体を島
成分とし、熱可塑性吸水性樹脂を海成分とするものであ
る。該分割型複合繊維は、繊維断面において、熱可塑性
吸水性樹脂とポリオレフィン重合体の両成分の内の一方
の成分が他方の成分の間に介在して少なくとも2個以上
に分割されて、各々が繊維断面の構成繊維になってい
て、隣接している各構成単位の両成分の一部が繊維表面
に露出しているものである。
【0018】本発明のアルカリ電池セパレータ用不織布
は、上述した相溶化させた繊維或は複合型繊維を用い、
カ−ド法、クロスレイヤ−法、エアレイ法、ランダムウ
ェバ−法、スパンボンド法、湿式抄造法等の方法により
ウェブ化し、或は、乾熱又は湿熱接着法、ニ−ドルパン
チ法、水流交絡法など公知の方法により製造することが
できる。
は、上述した相溶化させた繊維或は複合型繊維を用い、
カ−ド法、クロスレイヤ−法、エアレイ法、ランダムウ
ェバ−法、スパンボンド法、湿式抄造法等の方法により
ウェブ化し、或は、乾熱又は湿熱接着法、ニ−ドルパン
チ法、水流交絡法など公知の方法により製造することが
できる。
【0019】熱可塑性吸水性樹脂とポリオレフィン重合
体の両成分の混合比率は、保液性と耐薬品性の点から、
それぞれ5〜40重量%と60〜95重量%が好まし
い。更に好ましくは、それぞれ10〜30重量%と90
〜70重量%である。しかしながら、目的に応じて混合
比率を変えることができ、特に制限するものではない。
例えば、保液性の大きい不織布を欲する時には熱可塑性
吸水性樹脂の比率を高め、逆に耐久性をより良くするに
はポリオレフィン重合体成分の比率を大きくすると良
い。また、本発明の相溶化繊維或は複合型繊維に対し
て、必要に応じてポリオレフィン系繊維を混合して不織
布を製造することも何等制限するものではない。
体の両成分の混合比率は、保液性と耐薬品性の点から、
それぞれ5〜40重量%と60〜95重量%が好まし
い。更に好ましくは、それぞれ10〜30重量%と90
〜70重量%である。しかしながら、目的に応じて混合
比率を変えることができ、特に制限するものではない。
例えば、保液性の大きい不織布を欲する時には熱可塑性
吸水性樹脂の比率を高め、逆に耐久性をより良くするに
はポリオレフィン重合体成分の比率を大きくすると良
い。また、本発明の相溶化繊維或は複合型繊維に対し
て、必要に応じてポリオレフィン系繊維を混合して不織
布を製造することも何等制限するものではない。
【0020】本発明のアルカリ電池セパレ−タ用不織布
において、厚さ及び目付坪量は、目的とする電池の種類
によって異なるが、厚さは100〜200μm、目付坪
量は、30〜80g/m2が好ましい。厚さ調整は、熱カレ
ンダ−により調整が可能である。
において、厚さ及び目付坪量は、目的とする電池の種類
によって異なるが、厚さは100〜200μm、目付坪
量は、30〜80g/m2が好ましい。厚さ調整は、熱カレ
ンダ−により調整が可能である。
【0021】また、本発明における不織布をアルカリ電
池セパレ−タ用不織布として使用する場合、必要に応じ
てその不織布に耐アルカリ性及び耐酸化性の界面活性剤
を塗布することができる。塗布させる方法としては、特
に限定はなく、例えば、界面活性剤の入った容器に浸漬
させる方法やスプレ−方式で塗布することもできる。
池セパレ−タ用不織布として使用する場合、必要に応じ
てその不織布に耐アルカリ性及び耐酸化性の界面活性剤
を塗布することができる。塗布させる方法としては、特
に限定はなく、例えば、界面活性剤の入った容器に浸漬
させる方法やスプレ−方式で塗布することもできる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中における、部、%はすべて重量によるも
のである。
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中における、部、%はすべて重量によるも
のである。
【0023】実施例1 住友精化社製の熱可塑性ポリエチレンオキサイド樹脂
(商品名:アクアコ−ク)を15部と低密度ポリエチレ
ン樹脂85部をメルトブロ−法により、目付坪量60.
1g/m2の不織布を製造し、次いで熱カレンダ−にて加熱
加圧してその厚さを135μmとした。次いで、ノニオ
ン系の界面活性剤を0.15g/m2塗布し、熱風乾燥機で
乾燥させて、アルカリ電池セパレ−タ用不織布とした。
(商品名:アクアコ−ク)を15部と低密度ポリエチレ
ン樹脂85部をメルトブロ−法により、目付坪量60.
1g/m2の不織布を製造し、次いで熱カレンダ−にて加熱
加圧してその厚さを135μmとした。次いで、ノニオ
ン系の界面活性剤を0.15g/m2塗布し、熱風乾燥機で
乾燥させて、アルカリ電池セパレ−タ用不織布とした。
【0024】実施例2 実施例1で使用した熱可塑性ポリエチレンオキサイド樹
脂を15部とポリプロピレン樹脂85部をメルトブロ−
法により、目付坪量61.2g/m2の不織布を製造し、次
いで熱カレンダ−にて加熱加圧してその厚さを132μ
mとした。次いで、ノニオン系の界面活性剤を0.15
g/m2塗布し、熱風乾燥機で乾燥させて、アルカリ電池セ
パレ−タ用不織布とした。
脂を15部とポリプロピレン樹脂85部をメルトブロ−
法により、目付坪量61.2g/m2の不織布を製造し、次
いで熱カレンダ−にて加熱加圧してその厚さを132μ
mとした。次いで、ノニオン系の界面活性剤を0.15
g/m2塗布し、熱風乾燥機で乾燥させて、アルカリ電池セ
パレ−タ用不織布とした。
【0025】実施例3 ポリプロピレン共重合体が芯成分で、実施例1で使用し
た熱可塑性ポリエチレンオキサイド樹脂が鞘成分で、芯
鞘の容積比率が50:50、繊度2デニ−ル、繊維長1
0mmの芯鞘型複合繊維を用いて、湿式抄造法により目
付坪量65.1g/m2の不織布を製造し、次いで、熱カレ
ンダ−にて加熱加圧してその厚さを138μmとした。
次いで、ノニオン系の界面活性剤を0.15g/m2塗布
し、熱風乾燥機で乾燥させて、アルカリ電池セパレ−タ
用不織布とした。
た熱可塑性ポリエチレンオキサイド樹脂が鞘成分で、芯
鞘の容積比率が50:50、繊度2デニ−ル、繊維長1
0mmの芯鞘型複合繊維を用いて、湿式抄造法により目
付坪量65.1g/m2の不織布を製造し、次いで、熱カレ
ンダ−にて加熱加圧してその厚さを138μmとした。
次いで、ノニオン系の界面活性剤を0.15g/m2塗布
し、熱風乾燥機で乾燥させて、アルカリ電池セパレ−タ
用不織布とした。
【0026】比較例1 ポリプロピレンが芯成分で、エチレンビニルアルコ−ル
共重合体が鞘成分で、芯鞘の容積比率が50:50、繊
度2デニ−ル、繊維長5mmの芯鞘型複合繊維を用い
て、湿式抄造法により目付坪量65.3g/m2の不織布を
製造し、次いで熱カレンダ−にて加熱加圧してその厚さ
を135μmとした。次いで、ノニオン系の界面活性剤
を0.15g/m2塗布し、熱風乾燥機で乾燥させて、アル
カリ電池セパレ−タ用不織布とした。
共重合体が鞘成分で、芯鞘の容積比率が50:50、繊
度2デニ−ル、繊維長5mmの芯鞘型複合繊維を用い
て、湿式抄造法により目付坪量65.3g/m2の不織布を
製造し、次いで熱カレンダ−にて加熱加圧してその厚さ
を135μmとした。次いで、ノニオン系の界面活性剤
を0.15g/m2塗布し、熱風乾燥機で乾燥させて、アル
カリ電池セパレ−タ用不織布とした。
【0027】比較例2 現行品の東燃化学社製ナイロン乾式不織布(溶融紡糸タ
イプ)をアルカリ電池セパレータ用不織布とした。
イプ)をアルカリ電池セパレータ用不織布とした。
【0028】実施例1〜3及び比較例1、2で作製した
アルカリ電池セパレ−タ用不織布について、下記の評価
方法によって評価し、その結果を下記表1に示した。 評価方法: [厚さ]厚さの評価としては、マイクロメ−タ−を用い
て、10枚の試料のそれぞれ異なる6箇所で厚さ(μ
m)を測定し、その平均値を示した。
アルカリ電池セパレ−タ用不織布について、下記の評価
方法によって評価し、その結果を下記表1に示した。 評価方法: [厚さ]厚さの評価としては、マイクロメ−タ−を用い
て、10枚の試料のそれぞれ異なる6箇所で厚さ(μ
m)を測定し、その平均値を示した。
【0029】[吸液性]電解液の初期吸液性の評価とし
ては、電解液の吸液速度(1分当りの吸い上げ高さm
m)を測定した。電解液吸液速度は、各試料の流れ方向
から1.5cm×18cmの試験片を3枚採取し、40
±5℃のもとに予備乾燥を行い、公定水分率以下にした
後、試料を標準温室度状態の試験室に放置し、その後試
料を1時間以上の間隔で計量し、その前後の質量差が後
の質量の0.1%以内になった状態(この状態を水分平
衡状態という)にし、次に、試験片を20±2℃におけ
る比重1.3(20℃)の苛性カリ(KOH)溶液を入
れた水槽上に所定高さの水平棒を設置し、各試料をこの
水平棒にその下端を揃えてピンで止めて各試料を垂れ下
げ、水平棒を降下して各試験片の下端が5mmだけ液中
に漬かった状態となし、1分後に毛細管現象によりKO
H溶液が上昇した高さを測定した。
ては、電解液の吸液速度(1分当りの吸い上げ高さm
m)を測定した。電解液吸液速度は、各試料の流れ方向
から1.5cm×18cmの試験片を3枚採取し、40
±5℃のもとに予備乾燥を行い、公定水分率以下にした
後、試料を標準温室度状態の試験室に放置し、その後試
料を1時間以上の間隔で計量し、その前後の質量差が後
の質量の0.1%以内になった状態(この状態を水分平
衡状態という)にし、次に、試験片を20±2℃におけ
る比重1.3(20℃)の苛性カリ(KOH)溶液を入
れた水槽上に所定高さの水平棒を設置し、各試料をこの
水平棒にその下端を揃えてピンで止めて各試料を垂れ下
げ、水平棒を降下して各試験片の下端が5mmだけ液中
に漬かった状態となし、1分後に毛細管現象によりKO
H溶液が上昇した高さを測定した。
【0030】[保液性]電解液の保液性の評価として
は、蒸留水の保持量(g/m2)を測定した。蒸留水の保持
量は、各試料から10cm×10cmの大きさの試験片
を3枚採取し、水分平行状態となした時の重量W(g)
を測定し、次に、20±1℃の蒸留水中に試験片を広げ
て浸漬し、1分間放置したのち蒸留水中から取り出し、
直ちに濾紙(アドバンテックNo.26)で挟み、軽く
押さえて表面の蒸留水を吸い取り、次に、その試験片の
重量W1(g)を測定して、下記数1により算出した。
は、蒸留水の保持量(g/m2)を測定した。蒸留水の保持
量は、各試料から10cm×10cmの大きさの試験片
を3枚採取し、水分平行状態となした時の重量W(g)
を測定し、次に、20±1℃の蒸留水中に試験片を広げ
て浸漬し、1分間放置したのち蒸留水中から取り出し、
直ちに濾紙(アドバンテックNo.26)で挟み、軽く
押さえて表面の蒸留水を吸い取り、次に、その試験片の
重量W1(g)を測定して、下記数1により算出した。
【0031】
【数1】 蒸留水の保持量(g/m2)=[(W1−W)/(0.1×0.1)]
【0032】[耐アルカリ性]アルカリ電池セパレ−タ
用不織布の耐アルカリ性の評価としては、アルカリ処理
後の減量率(%)を測定した。アルカリ処理後の減量率
は、各試料から10cm×10cmの大きさの試験片を
3枚採取し、水分平衡状態となしたときの重量W(m
g)を測定したのち、電解液に相当する30%濃度のK
OH溶液に浸漬して、80±2℃の雰囲気中で7日間保
存する。その後取り出した試料を中和点に達するまで水
洗乾燥し、 再び水分平衡状態となした時の重量W2(m
g)を測定し、次の数2によりアルカリ処理後の減量率
(%)を求めた。
用不織布の耐アルカリ性の評価としては、アルカリ処理
後の減量率(%)を測定した。アルカリ処理後の減量率
は、各試料から10cm×10cmの大きさの試験片を
3枚採取し、水分平衡状態となしたときの重量W(m
g)を測定したのち、電解液に相当する30%濃度のK
OH溶液に浸漬して、80±2℃の雰囲気中で7日間保
存する。その後取り出した試料を中和点に達するまで水
洗乾燥し、 再び水分平衡状態となした時の重量W2(m
g)を測定し、次の数2によりアルカリ処理後の減量率
(%)を求めた。
【0033】
【数2】 アルカリ処理後の減量率(%)=[(W−W2)/W]×100
【0034】
【表1】
【0035】上記表1に示した実施例1〜2のアルカリ
電池セパレ−タ用不織布は、比較例2の現行品であるナ
イロン製乾式不織布と比較して、耐アルカリ性に優れて
おり、また、熱可塑性吸水性樹脂を含んでいるために、
吸液性と保液性に非常に優れている。
電池セパレ−タ用不織布は、比較例2の現行品であるナ
イロン製乾式不織布と比較して、耐アルカリ性に優れて
おり、また、熱可塑性吸水性樹脂を含んでいるために、
吸液性と保液性に非常に優れている。
【0036】表1に示した実施例3のアルカリ電池セパ
レ−タ用不織布は、比較例1と比較して、ポリプロピレ
ン繊維の表面にエチレンビニルアルコ−ル共重合体の代
わりに熱可塑性吸水性樹脂をコ−ティングした場合であ
るが、熱可塑性吸水性樹脂でコ−ティングした場合の方
が吸液性と保液性に非常に優れている。
レ−タ用不織布は、比較例1と比較して、ポリプロピレ
ン繊維の表面にエチレンビニルアルコ−ル共重合体の代
わりに熱可塑性吸水性樹脂をコ−ティングした場合であ
るが、熱可塑性吸水性樹脂でコ−ティングした場合の方
が吸液性と保液性に非常に優れている。
【0037】
【発明の効果】本発明のアルカリ電池セパレ−タ用不織
布は、熱可塑性吸水性樹脂をポリオレフィン重合体と相
溶化させた繊維、或は、熱可塑性吸水性樹脂とポリオレ
フィン重合体との複合型繊維からなる不織布である為、
耐アルカリ性が高く、また電解液への吸液性も優れてい
る。そのため、耐電解液性及び耐電気化学的酸化性が高
く、電解液に濡れやすく、その保液率が大きい。
布は、熱可塑性吸水性樹脂をポリオレフィン重合体と相
溶化させた繊維、或は、熱可塑性吸水性樹脂とポリオレ
フィン重合体との複合型繊維からなる不織布である為、
耐アルカリ性が高く、また電解液への吸液性も優れてい
る。そのため、耐電解液性及び耐電気化学的酸化性が高
く、電解液に濡れやすく、その保液率が大きい。
【0038】その結果、本発明により、電解液の吸液性
と保液性に優れたアルカリ電池セパレータ用不織布を提
供することが可能になり、本発明のアルカリ電池セパレ
ータ用不織布は、高容量、長寿命、高信頼性等の高度な
特性が必要なコードレス機器用として好適に使用するこ
とができる。
と保液性に優れたアルカリ電池セパレータ用不織布を提
供することが可能になり、本発明のアルカリ電池セパレ
ータ用不織布は、高容量、長寿命、高信頼性等の高度な
特性が必要なコードレス機器用として好適に使用するこ
とができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルカリ電池セパレ−タ用不織布におい
て、熱可塑性吸水性樹脂をポリオレフィン重合体と相溶
化させた繊維、或は、熱可塑性吸水性樹脂とポリオレフ
ィン重合体との複合型繊維からなる不織布であることを
特徴とするアルカリ電池セパレ−タ用不織布。 - 【請求項2】 熱可塑性吸水性樹脂がポリエチレンオキ
サイドであることを特徴とする請求項1記載のアルカリ
電池セパレ−タ用不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7017000A JPH08212995A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | アルカリ電池セパレ−タ用不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7017000A JPH08212995A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | アルカリ電池セパレ−タ用不織布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08212995A true JPH08212995A (ja) | 1996-08-20 |
Family
ID=11931746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7017000A Pending JPH08212995A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | アルカリ電池セパレ−タ用不織布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08212995A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998022532A1 (en) * | 1996-11-22 | 1998-05-28 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Polyolefin/polyethylene oxide blends |
US6790519B1 (en) | 2000-05-26 | 2004-09-14 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Moisture-induced poly(ethylene oxide) gel, method of making same and articles using same |
JPWO2014045586A1 (ja) * | 2012-09-24 | 2016-08-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 薄型電池およびその製造方法 |
WO2021216884A1 (en) * | 2020-04-24 | 2021-10-28 | Celgard, Llc | Multilayer porous membrane with incompatible resins |
-
1995
- 1995-02-03 JP JP7017000A patent/JPH08212995A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998022532A1 (en) * | 1996-11-22 | 1998-05-28 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Polyolefin/polyethylene oxide blends |
US6790519B1 (en) | 2000-05-26 | 2004-09-14 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Moisture-induced poly(ethylene oxide) gel, method of making same and articles using same |
JPWO2014045586A1 (ja) * | 2012-09-24 | 2016-08-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 薄型電池およびその製造方法 |
WO2021216884A1 (en) * | 2020-04-24 | 2021-10-28 | Celgard, Llc | Multilayer porous membrane with incompatible resins |
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