JP2001003254A - 親水性不織布及びこれを用いた電池セパレータ並びに電池 - Google Patents
親水性不織布及びこれを用いた電池セパレータ並びに電池Info
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Abstract
ホン化できるコストメリットを有し、不織布強力低下が
少ない親水性不織布と、自己放電性能を改善しつつ電池
性能を良好に保つ電池セパレータを提供する。 【解決手段】繊維表面の少なくとも一部にエチレン含有
量が20重量%未満であるプロピレンとの共重合体また
は混合体が露出している熱可塑性合成繊維を少なくとも
5重量%含有する繊維集合体をスルホン化処理すること
により、スルホン化反応速度が速く、不織布強力の低下
が少ない状態で親水性を有する親水性不織布を得る。例
えば熱可塑性合成繊維がエチレン含有量3〜20重量%
のエチレン−プロピレン共重合体であると、スルホン化
反応速度が速く、接着強力にも優れ、不織布強力の低下
の少ない点で好適である。
Description
ー、フィルター、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル
−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ蓄電池な
どに好適な親水性不織布に関するものである。
る不織布は疎水性であり、例えば、電池セパレータに用
いたときの濡れ性に劣るため、ポリオレフィン系繊維か
らなる不織布を親水化処理する様々な方法が提案されて
いる。親水化処理方法としては、スルホン化処理、フッ
素化処理、コロナ放電処理、あるいはビニルモノマーの
グラフト重合処理などが挙げられる。特に二次電池の自
己放電性の改良において、スルホン化処理が有用であ
り、様々な方法が提案されている。例えば、特開平1−
132042号公報および特開平1−132044号公
報には、ポリプロピレン繊維を開繊し分散させた後、ポ
リエチレンを分散させた有機溶媒中に均一にふりかけて
ポリプロピレン繊維同士に結着性を付与させ、さらに熱
ロール間を通過させることにより各繊維同士を熱融着さ
せて、内部がポリプロピレン、表面層付近がポリエチレ
ンである不織布とし、スルホン化処理によってポリエチ
レン部分をスルホン化した電池セパレータが開示されて
いる。また、特開平7−278963号公報には、易ス
ルホン化繊維としてガラス転移温度が5℃以上低下した
シンジオタクチックスチレン系重合成分を用い、濃硫酸
溶液中に浸漬しスルホン化した電池用セパレータが提案
されている。さらに、特開平8−325932号公報に
は、直鎖状低密度ポリエチレンを鞘成分とし、ポリプロ
ピレンを芯成分とした鞘芯型複合繊維からなる不織布を
スルホン化処理したスルホン化不織布が提案されてい
る。
電池セパレータには以下の問題点がある。例えば、特開
平1−132042号公報、特開平1−132044号
公報および特開平8−325932号公報では、高密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレンの易スルホン化性につい
て種々の実験が試みられるているが、高密度ポリエチレ
ンは接着強力に優れているものの、スルホン化反応速度
が遅く、直鎖状低密度ポリエチレンはスルホン化反応速
度に優れているものの、接着強力が弱く、例えば電池セ
パレータに使用するには、スルホン化度と接着強力の面
で十分に両立しているとはいえない。また、特開平7−
278963号公報では、シンジオタクチックポリスチ
レン系繊維は一般に紡糸性が悪く、細繊度化することは
困難であり、たとえ細繊度化が可能であったとしても、
生産性に劣り、コスト高となる。
ホン化処理条件においても高度にスルホン化できるコス
トメリットを有し、不織布強力低下が少ない親水性不織
布を提供し、特に、自己放電性能を改善しつつ電池性能
を良好に保つ電池セパレータを得ることを目的としてな
されたものである。
は、繊維表面の少なくとも一部にエチレン含有量が20
重量%未満であるプロピレンとの共重合体または混合体
が露出してなる熱可塑性合成繊維を少なくとも5重量%
含有する繊維集合体であって、前記繊維集合体がスルホ
ン化処理されていることを特徴とする。かかる構成を採
ることにより、スルホン化反応速度が速く、不織布強力
の低下が少なく、親水性を有する親水性不織布が得られ
る。
有量20重量%未満であるプロピレンとの共重合体また
は混合体とし、芯成分をポリオレフィン系重合体とした
鞘芯型複合繊維であると、繊維表面が選択的にスルホン
化され、不織布強力の低下を軽減できる点で好ましい。
20重量%のエチレン−プロピレン共重合体であると、
スルホン化反応速度が速い点で好ましい。
は、親水性に優れ、自己放電特性の改良に寄与するだけ
でなく、電池に組み込む際の注液性や卷回性に優れる点
で好ましい。
電池寿命および電池容量に優れ、好ましい。
面の少なくとも一部にエチレン含有量が20重量%未満
であるプロピレンとの共重合体または混合体(以下、総
称してEPという)からなる熱可塑性合成繊維を少なく
とも5重量%含有する繊維集合体である。ここでいう、
エチレン−プロピレン共重合体とは、エチレンとプロピ
レンのランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれで
あってもよく、他のα−オレフィン成分が共重合されて
いてもよい。また、エチレンとプロピレンの混合体と
は、エチレン系重合体とプロピレン系重合体、およびこ
れらの共重合体との混合物からなり、他のα−オレフィ
ン成分が混合されていてもよい。
低温での熱融着加工性に優れるものの、スルホン化反応
速度が遅くなるため、スルホン化処理時に処理時間を長
くする、あるいは硫酸濃度を高くする必要があり、他の
繊維にダメージを与えて不織布強力が著しく低下するた
め、好ましくない。
れば、エチレン含有量は、3〜20重量%であることが
好ましい。より好ましくは、4〜10重量%であり、さ
らに好ましくは5〜8重量%である。エチレン含有量が
3重量%未満であると、低温での熱融着加工性に劣り、
20重量%を超えると、曳糸性に劣るからである。ま
た、プロピレン含有量は、80〜97重量%であること
が好ましい。より好ましくは、90〜95重量%であ
り、さらに好ましくは92〜95重量%である。上記を
満たす範囲であれば他のα−オレフィン成分が共重合さ
れていてもよく、他のα−オレフィン成分としては、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
なる場合のエチレン含有量は、3〜20重量%であるこ
とが好ましい。より好ましくは、5〜10重量%であ
る。エチレンとプロピレンの混合体からなる場合のエチ
レン含有量とは、ポリエチレン、エチレン系共重合体、
あるいはプロピレン系重合体などに含有するエチレン成
分の合計量のことをいう。エチレン含有量が3重量%未
満であると、低温での熱融着加工性に劣り、20重量%
を超えると、スルホン化反応速度が遅くなるからであ
る。また、プロピレン含有量は80〜97重量%である
ことが好ましい。より好ましくは、90〜95重量%で
ある。上記を満たす範囲であれば他のα−オレフィン成
分が共重合されていてもよく、他のα−オレフィン成分
としては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げら
れる。
露出した繊維形態に形成する。このような繊維形態とし
ては、例えば、単一繊維、鞘芯型複合繊維、偏心鞘芯型
複合繊維、並列型複合繊維、分割型複合繊維、海島型複
合繊維など円形あるいは異形断面を有する繊維を任意に
使用することができる。なかでも、EPを鞘成分とした
鞘芯型複合繊維が、繊維表面が選択的にスルホン化さ
れ、不織布強力の低下を軽減できる点で好ましい。芯成
分に用いられる熱可塑性重合体としては特に限定はされ
ないが、その融点がEPの融点より10℃以上高い重合
体が好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系重合
体、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系重合
体、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレ
フィン系重合体等のホモポリマーあるいは共重合体、三
元共重合体から任意に一あるいは二以上選択して使用す
ることができる。なかでも、ポリプロピレンあるいはポ
リメチルペンテンからなるポリオレフィン系重合体が加
工性において好ましく、特にエチレン含有量が1重量%
未満のポリプロピレンは、スルホン化処理後の繊維強力
を高度に維持できる点で好ましい。
合、鞘成分と芯成分との複合比(容積比)は、10/9
0〜90/10であることが好ましい。鞘成分が10%
未満であると、接着強力に劣るとともにスルホン化度が
不十分となり、90%を超えると、繊維自体の強力が低
下し、工程性に劣るからである。
度は、0.5〜5dtexが好ましい。0.5dtex未満であ
ると、不織布作製時の工程性、品質面に劣り、5dtexを
超えると空隙の大きさが大きくなり過ぎ、例えば、電池
セパレータに使用した場合、電池組立時に短絡の原因と
なり好ましくない。
維は、公知の溶融紡糸機を用い、単一ノズルまたは複合
ノズルから溶融紡糸される。紡糸温度は、EPが変質し
ない温度で実施され、紡糸温度200〜320℃で重合
体を押し出し、所定の繊度の紡糸フィラメントを作製す
る。紡糸フィラメントは、必要に応じて延伸される。延
伸は、繊維表面の少なくとも一部に露出したEPが融着
しない温度で実施され、例えば、延伸温度20〜90
℃、延伸倍率2倍以上で処理すると、繊維強力が向上す
るので好ましい。得られたフィラメントには、繊維処理
剤を付着させてもよい。親水性の繊維処理剤を付着させ
ると、さらに初期親水性が向上するので好ましい。そし
て、必要に応じて、捲縮付与装置で捲縮を与え、所定の
長さに切断されてEPからなる熱可塑性合成繊維を得
る。
塑性合成繊維を少なくとも5重量%含有するものであ
る。より好ましくは、20〜85重量%である。熱可塑
性合成繊維が5重量%未満であると、緩いスルホン化処
理条件においても高度にスルホン化できるというコスト
面、生産面における優位性が十分に得られず、不織布強
力の低下が大きくなってしまうからである。
れる繊維としては、特に限定はされないが、EPからな
る熱可塑性合成繊維の融点より10℃以上高い融点、ま
たは分解点を有する繊維で構成すると、EPの熱接着性
を有効に利用できる点で好ましい。例えば、コットン、
シルク、ウールなどの天然繊維、レーヨンなどの再生繊
維、アクリル系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ナ
イロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、ポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系繊
維などが用いられる。
下の極細繊維を少なくとも10重量%含有すると、吸液
性や保液性が向上する点で好ましい。繊度0.5dtex以
下の極細繊維は、いずれの形状であってもよいが、好ま
しくは2種類以上の重合体成分からなる分割型複合繊維
を各々の成分に分割した2種類以上の極細繊維である。
2種類以上の重合体成分からなる分割型複合繊維とは、
例えば、放射状、層状などの繊維断面を持つものをい
う。そして、上記分割型複合繊維に用いられる熱可塑性
重合体の組合せとしては、ポリオレフィン系重合体/ポ
リアミド系重合体、ポリプロピレン/エチレンビニルア
ルコール共重合体、ポリプロピレン/ポリメチルペンテ
ン、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリメチルペンテ
ン/ポリエチレン等が挙げられ、三種類の重合体を用い
る場合としては、上記重合体をそれぞれ異なる成分で構
成すればよい。得られた分割型複合繊維は、後述する高
圧水流処理等によって分割され、極細繊維を形成する。
いられる繊維としては、ポリオレフィン系重合体からな
る単一繊維、鞘芯型複合繊維、偏心鞘芯型複合繊維、並
列型複合繊維、分割型複合繊維、海島型複合繊維など円
形または異形断面を有する繊維を用いると、耐アルカリ
性の点で好ましい。特に、繊度0.5dtex以下の極細繊
維として、ポリオレフィン系分割型複合繊維を用いる
と、吸液性や保液性が向上し、自己放電特性の改良に寄
与する点で好ましい。このとき、ポリオレフィン系分割
型複合繊維を構成する重合体の融点は、EPの融点より
10℃以上高い融点を持つもので構成すると、EPの熱
接着性を有効に利用できる点で好ましい。
池に用いる場合であれば、繊維集合体を繊度0.5dtex
を超える熱可塑性合成繊維および繊度0.5dtexを超え
る他のポリオレフィン系繊維で構成すると効果的であ
る。
ついて説明する。
含有してなる繊維集合体の形態は、カード法、エアレイ
法などにより得た乾式ウェブ、湿式法により得た湿式ウ
ェブ、またはメルトブロー法やスパンボンド法などの直
接法により得た繊維ウェブを単独、またはこれらを少な
くとも1層含み2層以上に積層したものが用いられる。
繊維集合体の目付は、繊維の量によって調節しうるが、
通常20〜200g/m2にすることが望ましい。特に電池
セパレータにおいては、30〜100g/m2が好ましい。
30g/m2未満では不織布強力が低くなるため、正極と負
極の間で短絡が生じやすくなり、100g/m2を超えると
通気性等が低下するからである。
またはスパンレース法などによる機械的絡合処理、熱ロ
ール法、熱風接着法、超音波接合法などの熱接合処理、
またはそれらの組み合わせにより一体化される。本発明
においては、EPからなる熱可塑性合成繊維を溶融させ
て用いる熱接合法が最も有効である。例えば、前記分割
型複合繊維を含有させる場合は、繊維ウェブにスパンレ
ース処理を施し、分割型複合繊維を分割させて繊度0.
5dtex以下の極細繊維を形成させるとともに繊維間を交
絡させるとよい。
クロル硫酸、濃硫酸、または無水硫酸など公知のスルホ
ン化処理法を用いてスルホン化処理し、親水性不織布と
なす。スルホン化度は少なくとも0.4重量%が好まし
い。より好ましくは、少なくとも0.6重量%である。
スルホン化度が0.4重量%未満であると、電池の自己
放電を十分に抑制できないからである。またスルホン化
を促進させるために、紫外線または放射線により不織布
表面を活性化させた後、スルホン化処理を施してもよ
い。さらに、得られた不織布に、浸漬法、スプレー法、
ロールタッチ法等により親水性界面活性剤を均一に付着
させたり、他の親水化処理法を併用すると、初期親水性
が向上する点で好ましい。
ける少なくとも一方向の引張強力は、30N/5cm以上で
あることが好ましい。特に、電池セパレータにおいて
は、50N/5cm以上であることが好ましい。引張強力が
30N/5cm未満であると、電池組み込み時の卷回性に劣
るからである。
る。なお、スルホン化率、引張強力、保液率、および容
量保存率は、以下の方法により測定した。
KOH水溶液に30分間浸漬した。その後、水道水で3
0分間洗浄し、さらに純水で30分間洗浄した試料を6
0℃にて1時間乾燥させた。 (2)スルホン化度の測定 蛍光X線測定装置を用いて、不織布中の硫黄元素濃度を
測定し、全元素濃度で除して100倍したものをスルホ
ン化度とした。 [引張強力]JIS L 1096に準じ、幅5cm、長
さ15cmの試料片をつかみ間隔10cmで把持し、定速伸
長型引張試験機を用いて引張速度30cm/分で伸長し、
切断時の荷重値を引張強力とした。 [保液率]試験片の水分平衡状態の重量(W)を1mgま
で測定する。次に比重1.30のKOH溶液中に試験片
を浸漬し、KOH溶液を1時間吸収させたのち液中から
引き上げて10分間放置した後、試験片の重量(W1)を
測定し、保液率(重量%)=((W1−W)/W)×1
00の式より保液率を算出した。 [容量保存率]電池セパレータを、通常のニッケル極と
水素吸蔵合金負極の間に挟み込み、電解液として比重
1.3のKOH溶液を含浸させSAクラスのNi−MH
電池を同一条件で初期の活性化を行った後充電を行い、
容量2000mAhとした。この電池を45℃の条件で
2週間放置した後に再度容量を測定した。この時の容量
の残存率を容量保存率とした。 [繊維の準備] (繊維1) 鞘成分を融点138℃、エチレン含有量7
重量%のエチレン−プロピレン共重合体(日本ポリオレ
フィン(株)製)とし、芯成分を融点163℃のポリプ
ロピレンホモポリマー(日本ポリケム(株)製)とし
て、複合比が40/60、繊度1.7dtex、繊維長10
mmの同心円鞘芯型複合繊維。 (繊維2) 鞘成分を融点130℃の高密度ポリエチレ
ン(日本ポリケム(株)製)10重量%と、融点138
℃、エチレン含有量7重量%のエチレン−プロピレン共
重合体(日本ポリオレフィン(株)製)90重量%の混
合体とし、芯成分を融点163℃のポリプロピレンホモ
ポリマー(日本ポリケム(株)製)として、複合比が5
0/50、繊度1.7dtex、繊維長10mmの同心円鞘芯
型複合繊維。 (繊維3) 鞘成分を融点132℃の高密度ポリエチレ
ン(日本ポリケム(株)製)とし、芯成分を融点163
℃のポリプロピレンホモポリマー(日本ポリオレフィン
(株)製)として、複合比が50/50、繊度1.7dt
ex、繊維長10mmの同心円鞘芯型複合繊維。 (繊維4) 第1成分を融点210℃のポリメチルペン
テン(三井化学(株)製)とし、第2成分を融点160
℃のポリプロピレン(日本ポリケム(株)製)として、
複合比が50/50、2つの成分が放射状に8分割され
た繊維断面を有する繊度2.3dtex、繊維長6mmの分割
型複合繊維。 (繊維5) 融点130℃の高密度ポリエチレン(日本
ポリケム(株)製)からなる繊度2.2dtex、繊維長1
0mmのポリエチレン単一繊維。 (繊維6) 融点163℃のポリプロピレン(日本ポリ
オレフィン(株)製)からなる繊度0.9dtex、繊維長
10mmのポリプロピレン単一繊維。
3をそれぞれ準備し、0.5%の濃度になるようにスラ
リーを調製し、湿式抄紙してシート化した後、鞘成分の
融点より10℃低い温度に調整した熱板プレスを用い、
5MPaで30秒間加圧し、目付65g/m2の不織布を得
た。得られた不織布を三酸化イオウガス中で30秒間お
よび60秒間処理した後、水酸化ナトリウムで中和しイ
オン交換水で洗浄した後、60℃で乾燥させた。
親水性不織布を得た。それぞれのスルホン化度を表1に
示す。
量を20重量%未満としたEPからなる鞘芯型複合繊維
を用いたものは、スルホン化反応速度が速く、スルホン
化処理効率に優れている。
を80重量%とを混合して0.5%の濃度になるように
スラリーを調製し、湿式抄紙して目付65g/m2の原紙を
得た。そして原紙の表裏面より8Mpaの圧力で高圧柱状
水流を噴射することにより、繊維4を分割させて繊度約
0.3dtexの2種類の極細繊維を形成させるとともに繊
維間を交絡させ、130℃で乾燥と同時に熱融着させ不
織布を得た。得られた不織布を三酸化イオウガス中で3
0秒間処理した後、水酸化ナトリウムで中和しイオン交
換水で洗浄した後、60℃で乾燥させた。熱カレンダー
処理を施して、目付65g/m2、厚み0.18mmの親水性
不織布を得た。
を80重量%とを混合して0.5%の濃度になるように
スラリーを調製し、湿式抄紙して目付65g/m2の原紙を
得た。そして原紙の表裏面より8Mpaの圧力で高圧柱状
水流を噴射することにより、繊維4を分割させて繊度約
0.3dtexの2種類の極細繊維を形成させるとともに繊
維間を交絡させ、130℃で乾燥と同時に熱融着させ不
織布を得た。以下、実施例3と同様の方法で目付65g/
m2、厚み0.18mmの親水性不織布を得た。
を80重量%とを混合して0.5%の濃度になるように
スラリーを調製し、湿式抄紙して目付65g/m2の原紙を
得て、130℃で乾燥と同時に熱融着させ不織布を得
た。以下、実施例3と同様の方法で目付65g/m2、厚み
0.18mmの親水性不織布を得た。
を80重量%とを混合して0.5%の濃度になるように
スラリーを調製し、湿式抄紙して目付65g/m2の原紙を
得た。そして原紙の表裏面より8Mpaの圧力で高圧柱状
水流を噴射することにより、繊維4を分割させて繊度約
0.3dtexの2種類の極細繊維を形成させるとともに繊
維間を交絡させ、135℃で乾燥と同時に熱融着させ不
織布を得た。以下、実施例3と同様の方法で目付65g/
m2、厚み0.18mmの親水性不織布を得た。
いた以外、比較例2と同様の方法で目付65g/m2、厚み
0.18mmの親水性不織布を得た。
オウガス中で5分間処理した後、水酸化ナトリウムで中
和しイオン交換水で洗浄した後、60℃で乾燥させた。
熱カレンダー処理を施して、目付65g/m2、厚み0.1
8mmの親水性不織布を得た。
液率、および電池セパレータとして用いたときの電池性
能を表2に示す。
N/5cm以上に維持しつつ、高度にスルホン化されている
ので、保液率および容量保存率に優れていた。一方、比
較例2、3においては、引張強力は維持されているもの
の、スルホン化度が不十分であり、保液性および電池特
性が不十分であった。比較例4においては、スルホン化
処理時間を長くし、スルホン化を促進させたので、容量
保存率は実施例と同等のものとなったが、引張強力が著
しく低く、電池に組み込む際の卷回性など取り扱い性に
劣っていた。
なくとも一部にエチレン含有量が20重量%未満である
プロピレンとの共重合体または混合体が露出している熱
可塑性合成繊維を少なくとも5重量%含有する繊維集合
体をスルホン化処理することにより、スルホン化反応速
度が速く、不織布強力の低下が少ない状態で親水性を有
する親水性不織布が得られる。特に、熱可塑性合成繊維
がエチレン含有量3〜20重量%のエチレン−プロピレ
ン共重合体であると、スルホン化反応速度が速く、接着
強力にも優れ、不織布強力の低下の少ない点で好適であ
る。
ー、フィルター、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル
−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ蓄電池な
どに好適であり、特に、本発明の親水性不織布からなる
電池セパレータは、親水性に優れ、自己放電特性の改良
に寄与するだけでなく、電池に組み込む際の注液性や卷
回性に優れており、その電池セパレータを組み込んだ電
池は、電池寿命および電池容量に優れる。
Claims (7)
- 【請求項1】 繊維表面の少なくとも一部にエチレン含
有量が20重量%未満であるプロピレンとの共重合体ま
たは混合体が露出してなる熱可塑性合成繊維を少なくと
も5重量%含有する繊維集合体であって、前記繊維集合
体がスルホン化処理されていることを特徴とする親水性
不織布。 - 【請求項2】 熱可塑性合成繊維が鞘成分をエチレン含
有量20重量%未満であるプロピレンとの共重合体また
は混合体とし、芯成分をポリオレフィン系重合体とした
鞘芯型複合繊維であることを特徴とする請求項1記載の
親水性不織布。 - 【請求項3】 熱可塑性合成繊維がエチレン含有量3〜
20重量%のエチレン−プロピレン共重合体であること
を特徴とする請求項1または2に記載の親水性不織布。 - 【請求項4】 繊維集合体がエチレン含有量20重量%
未満であるプロピレンとの共重合体または混合体以外
に、繊度0.5dtex以下の極細繊維を少なくとも10重
量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の親水性不織布。 - 【請求項5】 繊維集合体が繊度0.5dtexを超える熱
可塑性合成繊維および繊度0.5dtexを超える他のポリ
オレフィン系繊維で構成することを特徴とする請求項1
〜3のいずれかに記載の親水性不織布。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の親水性
不織布からなる電池セパレータ。 - 【請求項7】 請求項6の電池セパレータを組み込んだ
電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17460799A JP3471255B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 電池セパレータ用不織布及びこれを用いた電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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