JP2736791B2 - 採液管包装体 - Google Patents
採液管包装体Info
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- JP2736791B2 JP2736791B2 JP63304692A JP30469288A JP2736791B2 JP 2736791 B2 JP2736791 B2 JP 2736791B2 JP 63304692 A JP63304692 A JP 63304692A JP 30469288 A JP30469288 A JP 30469288A JP 2736791 B2 JP2736791 B2 JP 2736791B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内部に液体を収容した採液管、特に血液採
取用の採液管を包材又は容器内に収納してなる採液管包
装体に関する。
取用の採液管を包材又は容器内に収納してなる採液管包
装体に関する。
[従来の技術] 一般に、病気の予防、診断等の臨床検査においては、
血液の凝固検査及び血沈検査が行われており、従来、こ
のような検査の際には、クエン酸ナトリウム水溶液に血
液を定まった比率で混和して測定する方法が行われてい
る。
血液の凝固検査及び血沈検査が行われており、従来、こ
のような検査の際には、クエン酸ナトリウム水溶液に血
液を定まった比率で混和して測定する方法が行われてい
る。
ところで、従来、このような測定に用いられる減圧採
血管の材質としては、ガラス及び合成樹脂が知られてい
る。減圧採血管の管材としてガラスを用いた場合には、
水蒸気は経時的に殆ど透過しないので採血管内の水溶液
量の減少の問題は生じないが、割れ易く、安全性の面で
問題があるので、近年、管材として、合成樹脂の方が使
用される傾向にある。
血管の材質としては、ガラス及び合成樹脂が知られてい
る。減圧採血管の管材としてガラスを用いた場合には、
水蒸気は経時的に殆ど透過しないので採血管内の水溶液
量の減少の問題は生じないが、割れ易く、安全性の面で
問題があるので、近年、管材として、合成樹脂の方が使
用される傾向にある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、合成樹脂を管材として用いた場合に
は、合成樹脂は、若干、水蒸気透過性があるため、経時
的に採血管内の水溶液量が減少し、そのままでは長期間
の保存には適していなかった。そのため、この水蒸気の
透過を包装形態を工夫することで防止することが考えら
れている。例えば、内部が飽和水蒸気圧になるように密
封容器に入れる方法等である。しかし、密封容器自体か
らも水蒸気が透過して出ていくことがあり、飽和状態を
保つことは困難であった。さらに、密封容器を一旦開封
した後、再シールした場合、再び飽和状態にすることは
困難であった。
は、合成樹脂は、若干、水蒸気透過性があるため、経時
的に採血管内の水溶液量が減少し、そのままでは長期間
の保存には適していなかった。そのため、この水蒸気の
透過を包装形態を工夫することで防止することが考えら
れている。例えば、内部が飽和水蒸気圧になるように密
封容器に入れる方法等である。しかし、密封容器自体か
らも水蒸気が透過して出ていくことがあり、飽和状態を
保つことは困難であった。さらに、密封容器を一旦開封
した後、再シールした場合、再び飽和状態にすることは
困難であった。
このため、保管時、又は再シール後に効果的に水分を
補給する包装手段が要望されていた。
補給する包装手段が要望されていた。
本発明にかかる問題点に鑑みてなされたものであっ
て、合成樹脂等の水蒸気透過性材料からなる採液管を内
部に収納した包装体において、液体成分が容器から蒸散
した場合や再シールした後に、水分補給体より水分を補
給して容器内を飽和状態に保つことにより、採液管無い
から液体成分が蒸散しにくく、長期間の保存に好適な採
液管包装体を提供することを目的とする。
て、合成樹脂等の水蒸気透過性材料からなる採液管を内
部に収納した包装体において、液体成分が容器から蒸散
した場合や再シールした後に、水分補給体より水分を補
給して容器内を飽和状態に保つことにより、採液管無い
から液体成分が蒸散しにくく、長期間の保存に好適な採
液管包装体を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記従来の課題を解決するために、本発明に係る採液
管包装体は、水蒸気難透過性材料により形成された包材
と、該包材中に収納されるとともに少なくとも一部が水
蒸気透過性材料から形成され、内部に液体を収容してな
る少なくとも1本の採液管と、該包材中に収納されると
ともに該包材内の蒸気圧に応じて液体成分を放出し得る
液体補給体とを備え、前記包材は必要に応じて開閉可能
な開閉機構を備えてなる構成のものが提案される。
管包装体は、水蒸気難透過性材料により形成された包材
と、該包材中に収納されるとともに少なくとも一部が水
蒸気透過性材料から形成され、内部に液体を収容してな
る少なくとも1本の採液管と、該包材中に収納されると
ともに該包材内の蒸気圧に応じて液体成分を放出し得る
液体補給体とを備え、前記包材は必要に応じて開閉可能
な開閉機構を備えてなる構成のものが提案される。
また、本発明に係る採液管包装体は、水蒸気難透過性
材料により形成されるとともに一面に開口部を有する有
底容器と、該有底容器の開口部を封止する水蒸気難透過
性フィルム部材と、前記有底容器内に収納されるととも
に少なくとも一部が水蒸気透過性材料から形成され、内
部に液体を収容してなる少なくとも1本の採液管と、前
記有底容器内に収納されるとともに該有底容器内の蒸気
圧に応じて液体成分を放出し得る液体補給体とを備える
とともに、前記有底容器は、開口部周縁にフランジ部を
備え、該フランジ部の一部に前記フィルム部材の対応部
分を融着させるとともに他の部分に前記フィルム部材の
対応部分が剥離可能なように剥離層を設けてなる構成の
ものも提案される。
材料により形成されるとともに一面に開口部を有する有
底容器と、該有底容器の開口部を封止する水蒸気難透過
性フィルム部材と、前記有底容器内に収納されるととも
に少なくとも一部が水蒸気透過性材料から形成され、内
部に液体を収容してなる少なくとも1本の採液管と、前
記有底容器内に収納されるとともに該有底容器内の蒸気
圧に応じて液体成分を放出し得る液体補給体とを備える
とともに、前記有底容器は、開口部周縁にフランジ部を
備え、該フランジ部の一部に前記フィルム部材の対応部
分を融着させるとともに他の部分に前記フィルム部材の
対応部分が剥離可能なように剥離層を設けてなる構成の
ものも提案される。
なお、本発明において採液管が有する水蒸気透過性と
は、極めて微量であってもガラスに比して水蒸気透過性
を示し、経時的に採液管内部からの水分の蒸散が生ずる
可能性があるものを含むものとする。
は、極めて微量であってもガラスに比して水蒸気透過性
を示し、経時的に採液管内部からの水分の蒸散が生ずる
可能性があるものを含むものとする。
[作用] 上記構成の本発明に係る採液管包装体では、包装体を
通過して液体成分が蒸散しても液体補給体からの液体成
分の補給により、採液管の内部と外部との水蒸気圧が平
衡状態になり、したがって採液管の内部から外部への液
体成分の蒸散が防止され、特に本発明においては、包材
の開閉機構又は有底容器を封止するフィルム部材の剥離
層の部分を開けて一旦開封した後であっても、再度開閉
機構又はフィルム部材の剥離層の部分を閉じると、液体
補給体から包材又は容器と採液管との間に、採液管の内
部と外部との間の水蒸気圧が平衡状態になるまで液体成
分が補給され、採液管内部からの液体成分の蒸散が防止
される。
通過して液体成分が蒸散しても液体補給体からの液体成
分の補給により、採液管の内部と外部との水蒸気圧が平
衡状態になり、したがって採液管の内部から外部への液
体成分の蒸散が防止され、特に本発明においては、包材
の開閉機構又は有底容器を封止するフィルム部材の剥離
層の部分を開けて一旦開封した後であっても、再度開閉
機構又はフィルム部材の剥離層の部分を閉じると、液体
補給体から包材又は容器と採液管との間に、採液管の内
部と外部との間の水蒸気圧が平衡状態になるまで液体成
分が補給され、採液管内部からの液体成分の蒸散が防止
される。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を具体的に説明
する。
する。
第1図は本発明の一実施例に係る採血管包装体を示す
ものである。図中、1は水蒸気難透過性の包材である。
この包材1は、例えば厚さ10μm以上のアルミニウム白
とポリエチレンテレフタート等の可撓性合成樹脂とから
なり、樹脂側を融着面としたラミネートフィルムにより
形成されている。この包材1内には、合成樹脂により形
成されるとともに内部に液体、例えばクエン酸ナトリウ
ム水溶液が収容され、かつその開口がガス難透過性フィ
ルム2aにより封止された減圧採血管2が例えば2本収納
されている。包材1は減圧採血管2を収納した後に四辺
がそれぞれ熱、超音波、高周波などの手段により融着さ
れ融着部3が形成されており、これにより内部が密閉さ
れている。なお、この密閉は接着剤により行うようにし
てもよいが、上記のような融着が好ましい。包材1には
上辺の融着部3aの内側に凹凸部の嵌合により開閉可能な
開閉機構4が設けられている。すなわち、包材1は融着
部3aをハサミなどで切離して開封した後は、該開閉機構
4により必要に応じて開閉可能となっており、これによ
り減圧採血管2の出し入れが自由になっている。また、
開閉機構4と融着部3aとの間の端部には、開封が容易な
ように切欠き5が設けられている。
ものである。図中、1は水蒸気難透過性の包材である。
この包材1は、例えば厚さ10μm以上のアルミニウム白
とポリエチレンテレフタート等の可撓性合成樹脂とから
なり、樹脂側を融着面としたラミネートフィルムにより
形成されている。この包材1内には、合成樹脂により形
成されるとともに内部に液体、例えばクエン酸ナトリウ
ム水溶液が収容され、かつその開口がガス難透過性フィ
ルム2aにより封止された減圧採血管2が例えば2本収納
されている。包材1は減圧採血管2を収納した後に四辺
がそれぞれ熱、超音波、高周波などの手段により融着さ
れ融着部3が形成されており、これにより内部が密閉さ
れている。なお、この密閉は接着剤により行うようにし
てもよいが、上記のような融着が好ましい。包材1には
上辺の融着部3aの内側に凹凸部の嵌合により開閉可能な
開閉機構4が設けられている。すなわち、包材1は融着
部3aをハサミなどで切離して開封した後は、該開閉機構
4により必要に応じて開閉可能となっており、これによ
り減圧採血管2の出し入れが自由になっている。また、
開閉機構4と融着部3aとの間の端部には、開封が容易な
ように切欠き5が設けられている。
上記包材1内の底部には、液体補給体6が収納固定さ
れている。この液体補給体6は、開閉機構4の開閉に伴
い該開閉機構4部から水分が大気中に蒸散し、あるいは
開閉機構4部から微量の水が漏洩して、減圧採血管2と
包材1との間の蒸気圧が低下したとき、その分だけ水分
の補給するものである。すなわち、この液体補強体6か
らの水分の補給により、減圧採血管2の内部と外部との
間の水蒸気圧が平衡状態になり、これにより減圧採血管
2の内部から外部への水分の蒸散が防止されるものであ
る。
れている。この液体補給体6は、開閉機構4の開閉に伴
い該開閉機構4部から水分が大気中に蒸散し、あるいは
開閉機構4部から微量の水が漏洩して、減圧採血管2と
包材1との間の蒸気圧が低下したとき、その分だけ水分
の補給するものである。すなわち、この液体補強体6か
らの水分の補給により、減圧採血管2の内部と外部との
間の水蒸気圧が平衡状態になり、これにより減圧採血管
2の内部から外部への水分の蒸散が防止されるものであ
る。
液体補給体6としては、例えば紙などの吸水性材料に
水をしみ込ませたものが用いられる。この紙のシール性
は、ポリエチレン等の合成樹脂を混抄させたり、表面に
合成樹脂をコーティングすること等により得られる。液
体補給体6は、該液体補給体6と減圧採血管2との間で
包材1を部分的に融着させ、部分融着部7を形成するこ
とにより固定されており、この部分融着部7以外の部分
を通して減圧採血管2側に水分が補給される。なお、こ
の液体補給体6の固定は接着剤によってもよいことは勿
論である。
水をしみ込ませたものが用いられる。この紙のシール性
は、ポリエチレン等の合成樹脂を混抄させたり、表面に
合成樹脂をコーティングすること等により得られる。液
体補給体6は、該液体補給体6と減圧採血管2との間で
包材1を部分的に融着させ、部分融着部7を形成するこ
とにより固定されており、この部分融着部7以外の部分
を通して減圧採血管2側に水分が補給される。なお、こ
の液体補給体6の固定は接着剤によってもよいことは勿
論である。
また、包材1としては、水蒸気難透過性を有するもの
であれば、上記アルミニウム泊を用いることなく合成樹
脂のみにより形成してもよい。ここで、「水蒸気難透過
性」とは、水蒸気透過度が3.0g/m2・24hrs(40℃,90%R
H)以下であることをいう。好ましくは、水蒸気透過度
が1.0g/m2・24hrs(40℃,90%RH)以下である。さら
に、この場合の包材1は透明性を有することが好まし
い。内容物である減圧採血管2を容易に確認できるから
である。
であれば、上記アルミニウム泊を用いることなく合成樹
脂のみにより形成してもよい。ここで、「水蒸気難透過
性」とは、水蒸気透過度が3.0g/m2・24hrs(40℃,90%R
H)以下であることをいう。好ましくは、水蒸気透過度
が1.0g/m2・24hrs(40℃,90%RH)以下である。さら
に、この場合の包材1は透明性を有することが好まし
い。内容物である減圧採血管2を容易に確認できるから
である。
このような合成樹脂として、例えば、可撓性合成樹脂
の表面に水蒸気難透過性を有する樹脂(例えば、ポリ塩
化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体)をコーティングしたも
の好適に使用できる。コーティングの厚さは、30〜70μ
mが好ましい。可撓性合成樹脂としては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン(好ましくは、
延伸ポリエチレン)、ポリプロピレン(好ましくは、延
伸ポリプロピレン)、高密度ポリエチレンなどが使用で
き、特に水蒸気難透過性を有する樹脂との接着性の高い
ものが好ましい。厚さは、30〜100μmであり、さらに
透明のものが好適である。
の表面に水蒸気難透過性を有する樹脂(例えば、ポリ塩
化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体)をコーティングしたも
の好適に使用できる。コーティングの厚さは、30〜70μ
mが好ましい。可撓性合成樹脂としては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン(好ましくは、
延伸ポリエチレン)、ポリプロピレン(好ましくは、延
伸ポリプロピレン)、高密度ポリエチレンなどが使用で
き、特に水蒸気難透過性を有する樹脂との接着性の高い
ものが好ましい。厚さは、30〜100μmであり、さらに
透明のものが好適である。
さらに、より好ましい形態として、ポリエチレンテレ
フタレート、延伸ポリエチレン、延伸ポリプロピレンな
どの可撓性フィルムの外面に水蒸気難透過性を有する樹
脂(例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体)を
コーティングし、内面に耐衝撃性(耐ピンホール性)を
与えるために接着剤を介して耐衝撃性を有する樹脂層
(例えば、延伸ポリアミド)をラミネートし、さらにこ
の上に接着剤を介してヒートシール性を向上させるため
のホットメルト型接着剤層(例えば、低密度ポリエチレ
ン)をラミネートしたもの、また、延伸ポリエチレン、
延伸ポリプロピレンなどの可撓性フィルムの外面に水蒸
気難透過性を有する樹脂(例えば、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニル
アルコール共重合体)をコーティングし、さらにその外
面に高密度ポリエチレン及び/又はポリエチレンテレフ
タレートをラミネートし、さらに内面にホットメルト型
接着剤層(例えば、低密度ポリエチレン)をラミネート
したものがある。
フタレート、延伸ポリエチレン、延伸ポリプロピレンな
どの可撓性フィルムの外面に水蒸気難透過性を有する樹
脂(例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体)を
コーティングし、内面に耐衝撃性(耐ピンホール性)を
与えるために接着剤を介して耐衝撃性を有する樹脂層
(例えば、延伸ポリアミド)をラミネートし、さらにこ
の上に接着剤を介してヒートシール性を向上させるため
のホットメルト型接着剤層(例えば、低密度ポリエチレ
ン)をラミネートしたもの、また、延伸ポリエチレン、
延伸ポリプロピレンなどの可撓性フィルムの外面に水蒸
気難透過性を有する樹脂(例えば、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニル
アルコール共重合体)をコーティングし、さらにその外
面に高密度ポリエチレン及び/又はポリエチレンテレフ
タレートをラミネートし、さらに内面にホットメルト型
接着剤層(例えば、低密度ポリエチレン)をラミネート
したものがある。
第3図は本発明の他の実施例に係る採血管包装体を示
し、また第2図はこの包装体に用いられる包装容器を示
すものである。図中、11は水蒸気難透過性材料により箱
型に形成された有低容器である。この有低容器11には上
面に開口部11aが形成されるとともに、開口部11a周縁に
はフランジ11bが形成されている。また、底面には一対
のリブ12a,12bが平行に突出形成されており、これらの
リブ12a,12b間には液体補給体13が接着剤により固定さ
れている。さらに、この有低容器11には、リブ12a,12b
上に、第1の実施例と同様の減圧採液管2が、上部と下
部とを交互にして例えば5列4層に収納され、その後、
開口部11aがフィルム部剤14により封止されている。フ
ィルム部材14は、タブ部14aを備え、また例えば一辺14a
が有底容器11のフランジ11bに例えば融着により固定さ
れるとともに、残りの辺が剥離層を介してフランジ11b
に密着する構造となっており、剥離容易な構造となって
いる。このような構造は、例えばプラスチック・イージ
ー・オープン・システム(商品名マジックトップ、出光
(株)製)により実現できるものである。有底容器11及
びフィルム部材14の材質は、前述の包材1の材質と同様
であり、ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のオレフ
ィン系樹脂が好ましい。また、有底容器11及びフィルム
部材14の少なくとも一方は、外部から内部の状態を確認
できることから透明性のものが好ましい。なお、液体補
給体13は前述の液体補給体6と同様のものが用いられ
る。
し、また第2図はこの包装体に用いられる包装容器を示
すものである。図中、11は水蒸気難透過性材料により箱
型に形成された有低容器である。この有低容器11には上
面に開口部11aが形成されるとともに、開口部11a周縁に
はフランジ11bが形成されている。また、底面には一対
のリブ12a,12bが平行に突出形成されており、これらの
リブ12a,12b間には液体補給体13が接着剤により固定さ
れている。さらに、この有低容器11には、リブ12a,12b
上に、第1の実施例と同様の減圧採液管2が、上部と下
部とを交互にして例えば5列4層に収納され、その後、
開口部11aがフィルム部剤14により封止されている。フ
ィルム部材14は、タブ部14aを備え、また例えば一辺14a
が有底容器11のフランジ11bに例えば融着により固定さ
れるとともに、残りの辺が剥離層を介してフランジ11b
に密着する構造となっており、剥離容易な構造となって
いる。このような構造は、例えばプラスチック・イージ
ー・オープン・システム(商品名マジックトップ、出光
(株)製)により実現できるものである。有底容器11及
びフィルム部材14の材質は、前述の包材1の材質と同様
であり、ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のオレフ
ィン系樹脂が好ましい。また、有底容器11及びフィルム
部材14の少なくとも一方は、外部から内部の状態を確認
できることから透明性のものが好ましい。なお、液体補
給体13は前述の液体補給体6と同様のものが用いられ
る。
すなわち、本実施例の採液管包装体にあっては、有底
容器11内に減圧採血管2を入れた後、フィルム部材14に
より封止すると、この有底容器11内は速やかに飽和水蒸
気圧下になり、減圧採血管2内の飽和水蒸気圧と同じ状
態になるため、減圧採血管2内の水溶液の量は変化しな
い。また、フィルム部材14を一旦剥すことにより、内部
水蒸気圧が低下した場合でも、再度フィルム部材14を封
止すれば、液体補給体13から再度水分が補給される。し
たがって、減圧採血管2の内部と外部との間の水蒸気圧
が平行状態に戻り、これにより減圧採血管2の内部から
外部への水分の蒸散が防止されるものである。
容器11内に減圧採血管2を入れた後、フィルム部材14に
より封止すると、この有底容器11内は速やかに飽和水蒸
気圧下になり、減圧採血管2内の飽和水蒸気圧と同じ状
態になるため、減圧採血管2内の水溶液の量は変化しな
い。また、フィルム部材14を一旦剥すことにより、内部
水蒸気圧が低下した場合でも、再度フィルム部材14を封
止すれば、液体補給体13から再度水分が補給される。し
たがって、減圧採血管2の内部と外部との間の水蒸気圧
が平行状態に戻り、これにより減圧採血管2の内部から
外部への水分の蒸散が防止されるものである。
なお、リブ12a,12bの形状は平行配置のものに限ら
ず、格子状に配置したもの、その他の形状でもよく、要
は液体補給体13と液体採血管2との密着を防止できるも
のであればよい。
ず、格子状に配置したもの、その他の形状でもよく、要
は液体補給体13と液体採血管2との密着を防止できるも
のであればよい。
本発明者らは上記採血管包装体の効果を確認するため
に、以下のような実験を行った。
に、以下のような実験を行った。
(実験例) 実験例1 減圧採血管の管をポリエチレンテレフタレート(三井
ペッド(株)製)を用いて射出成形にて作成した。この
管の開口部の内径は11.4mm.長さは75mm.テーパは15/100
0、肉厚は1.2mmとし、3.8%のクエン酸ナトリウム水溶
液を0.3ml分注した。そして、この管を、ポリエチレン
テレフタレートとアルミニウム箔(厚さ30μm)とのラ
ミネートフィルムであり、ポリエチレンテレフタレート
側を融着面とする厚さ52μmのガス難透過性フィルムに
より真空中で密封した。さらに上部に再シール用天然ゴ
ムシート(直径7mm.厚さ1mm)を瞬間接着剤を用いて接
着し、水溶液入減圧採血管とした。
ペッド(株)製)を用いて射出成形にて作成した。この
管の開口部の内径は11.4mm.長さは75mm.テーパは15/100
0、肉厚は1.2mmとし、3.8%のクエン酸ナトリウム水溶
液を0.3ml分注した。そして、この管を、ポリエチレン
テレフタレートとアルミニウム箔(厚さ30μm)とのラ
ミネートフィルムであり、ポリエチレンテレフタレート
側を融着面とする厚さ52μmのガス難透過性フィルムに
より真空中で密封した。さらに上部に再シール用天然ゴ
ムシート(直径7mm.厚さ1mm)を瞬間接着剤を用いて接
着し、水溶液入減圧採血管とした。
次に、150mm×2000mmの開閉機構を有する包材に、上
記真空採血管を5本入れ熱融着した。包材は厚さ30μm
のアルミニウム箔とポリエチレンテレフタレートとから
なるラミネートフィルムにより製造した。また、予め包
材の底部には、1gの水を含ませたポリエチレン混抄材を
液体補給体として固定しておいた。2カ月後、減圧採血
管を取出して管の重量を測定することにより、水溶液量
の減少を調べたが、0.2%以下であった。また、減圧採
血管を包材により包装しなかったものについても同様に
調べたが、この場合には真空採血管の内部の水溶液の減
少は40〜50%であった。
記真空採血管を5本入れ熱融着した。包材は厚さ30μm
のアルミニウム箔とポリエチレンテレフタレートとから
なるラミネートフィルムにより製造した。また、予め包
材の底部には、1gの水を含ませたポリエチレン混抄材を
液体補給体として固定しておいた。2カ月後、減圧採血
管を取出して管の重量を測定することにより、水溶液量
の減少を調べたが、0.2%以下であった。また、減圧採
血管を包材により包装しなかったものについても同様に
調べたが、この場合には真空採血管の内部の水溶液の減
少は40〜50%であった。
次に、上記包材により包装したものについて、一旦開
封した後、再度開閉機構部を閉じ、1カ月後取出して水
分の蒸散状態を見たが、0.8%以下であった。これに対
して、開閉機構部を開放したまま折りまげておいたもの
は、30%以上水分が蒸散した。
封した後、再度開閉機構部を閉じ、1カ月後取出して水
分の蒸散状態を見たが、0.8%以下であった。これに対
して、開閉機構部を開放したまま折りまげておいたもの
は、30%以上水分が蒸散した。
実験例2 ポリプロピレン樹脂(三菱油化(株)製、商品名、MG
-3E)を射出して、開口部が縦12.5cm、横8.5cm、高さ6.
5cmで、テーパが8/100であり肉厚0.7mmのフランジを有
する第2図に示すような形状の有底容器を作製した。
-3E)を射出して、開口部が縦12.5cm、横8.5cm、高さ6.
5cmで、テーパが8/100であり肉厚0.7mmのフランジを有
する第2図に示すような形状の有底容器を作製した。
フィルム部材は塩化ビニリデン/配向性ポリプロピレ
ンの2層構造からなるKOP(ダイセル化学工業(株)
製)を用いた。又、液体補給体は吸水樹脂としてブラウ
ェット(三菱油化(株)製)を5cm×8cm角に切り、水4g
を入れて容器内に収納した。そして、減圧採血管を10本
入れた後、有底容器にフィルム部材をシールして密封し
た。減圧採血管としては、開口部の内径13.4mm、厚さ10
0mm、肉厚1.0mm、テーパ15/1000で、開口部に外径17.3m
m、肉厚2.0mmのフランジを有するポリエステル樹脂(三
井ペット(株)製、商品名J025/B010)で成形した管を
用いた。そして、この減圧採血管内に3.8%クエン酸ナ
トリウム水溶液0.5mlを入れて封止した。
ンの2層構造からなるKOP(ダイセル化学工業(株)
製)を用いた。又、液体補給体は吸水樹脂としてブラウ
ェット(三菱油化(株)製)を5cm×8cm角に切り、水4g
を入れて容器内に収納した。そして、減圧採血管を10本
入れた後、有底容器にフィルム部材をシールして密封し
た。減圧採血管としては、開口部の内径13.4mm、厚さ10
0mm、肉厚1.0mm、テーパ15/1000で、開口部に外径17.3m
m、肉厚2.0mmのフランジを有するポリエステル樹脂(三
井ペット(株)製、商品名J025/B010)で成形した管を
用いた。そして、この減圧採血管内に3.8%クエン酸ナ
トリウム水溶液0.5mlを入れて封止した。
以上のような状態で6ヵ月間、室温室湿下で保存した
後、フィルム部材を剥して採血管を取出し、内部のクエ
ン酸ナトリウム液の量を測定した結果、次の通りとなっ
た。
後、フィルム部材を剥して採血管を取出し、内部のクエ
ン酸ナトリウム液の量を測定した結果、次の通りとなっ
た。
上記の結果より減圧採血管内の水溶液の量は変化しな
かった。また、上記減圧採血管を使用して凝固検査をし
たが、結果はガラス管の場合と差がなく、検査に異常は
なかった。
かった。また、上記減圧採血管を使用して凝固検査をし
たが、結果はガラス管の場合と差がなく、検査に異常は
なかった。
[発明の効果] 以上のように本発明の採液管包装体によれば、包材又
は有底容器内に採液管とともに液体補給体を収納すると
ともに包材については開閉機構を設け、有底容器につい
ては剥離層を有するフィルム部材を設けたので、液体成
分が容器等から蒸散した場合や再シールした後に液体補
給体から液体成分が補給され、その結果採液管の内部と
外部との間の水蒸気圧が平衡状態になるため、採液管内
から外部への水分の蒸散を防止することができる。した
がって、採液管を長期間保存することがある病院等にお
いて有効に使用することができる。また、液体補給体を
包材又は容器の底部に固定すれば、採液管の取出しが容
易であるとともに、採液管を取出す際に紛失するおそれ
がなく、確実に内部の水蒸気圧を保持することができる
という効果を奏する。
は有底容器内に採液管とともに液体補給体を収納すると
ともに包材については開閉機構を設け、有底容器につい
ては剥離層を有するフィルム部材を設けたので、液体成
分が容器等から蒸散した場合や再シールした後に液体補
給体から液体成分が補給され、その結果採液管の内部と
外部との間の水蒸気圧が平衡状態になるため、採液管内
から外部への水分の蒸散を防止することができる。した
がって、採液管を長期間保存することがある病院等にお
いて有効に使用することができる。また、液体補給体を
包材又は容器の底部に固定すれば、採液管の取出しが容
易であるとともに、採液管を取出す際に紛失するおそれ
がなく、確実に内部の水蒸気圧を保持することができる
という効果を奏する。
第1図は本発明の一実施例に係る採血管包装体を示す斜
視図、第2図は本発明の他の実施例に係る包装容器を示
す斜視図、第3図は上記容器に採液管を包装した状態を
示す縦断面図である。 1……包材、2……減圧採血管 3……融着部、4……開閉機構 6,13……液体補給体、11……有底容器 12a,12b……リブ、14……フィルム部材
視図、第2図は本発明の他の実施例に係る包装容器を示
す斜視図、第3図は上記容器に採液管を包装した状態を
示す縦断面図である。 1……包材、2……減圧採血管 3……融着部、4……開閉機構 6,13……液体補給体、11……有底容器 12a,12b……リブ、14……フィルム部材
Claims (2)
- 【請求項1】水蒸気難透過性材料により形成された包材
と、該包材中に収納されるとともに少なくとも一部が水
蒸気透過性材料から形成され、内部に液体を収容してな
る少なくとも1本の採液管と、前記包材中に収納される
とともに該包材内の蒸気圧に応じて液体成分を放出し得
る液体補給体とを備え、前記包材は、必要に応じて開閉
可能な開閉機構を備えてなることを特徴とする採液管包
装体。 - 【請求項2】水蒸気難透過性材料により形成されるとと
もに一面に開口部を有する有底容器と、該有底容器の開
口部を封止する水蒸気難透過性フィルム部材と、前記有
底容器内に収納されるとともに少なくとも一部が水蒸気
透過性材料から形成され、内部に液体を収容してなる少
なくとも1本の採液管と、前記有底容器内に収納される
とともに該有底容器内の蒸気圧に応じて液体成分を放出
し得る液体補給体とを備えるとともに、前記有底容器
は、開口部周縁にフランジ部を備え、該フランジ部の一
部に前記フィルム部材の対応部分を融着させるとともに
他の部分に前記フィルム部材の対応部分が剥離可能なよ
うに剥離層を設けてなることを特徴とする採液管包装
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63304692A JP2736791B2 (ja) | 1988-07-22 | 1988-11-30 | 採液管包装体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63-183094 | 1988-07-22 | ||
JP18309488 | 1988-07-22 | ||
JP63304692A JP2736791B2 (ja) | 1988-07-22 | 1988-11-30 | 採液管包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02126832A JPH02126832A (ja) | 1990-05-15 |
JP2736791B2 true JP2736791B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=26501655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63304692A Expired - Lifetime JP2736791B2 (ja) | 1988-07-22 | 1988-11-30 | 採液管包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2736791B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS571327A (en) * | 1980-06-04 | 1982-01-06 | Ono Pharmaceutical Co | Package for preventing scattering of liquid contained in blood sampling container |
-
1988
- 1988-11-30 JP JP63304692A patent/JP2736791B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02126832A (ja) | 1990-05-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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