JP2736106B2 - 壁および床の構造 - Google Patents

壁および床の構造

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JP2736106B2 JP1050901A JP5090189A JP2736106B2 JP 2736106 B2 JP2736106 B2 JP 2736106B2 JP 1050901 A JP1050901 A JP 1050901A JP 5090189 A JP5090189 A JP 5090189A JP 2736106 B2 JP2736106 B2 JP 2736106B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は建物の外壁および床の改良に関する。
従来の技術 従来のコンクリート外壁は、コンクリート外壁材の内
面に設けられた胴縁や、柱および間柱などの枠組みを介
して屋内側に内壁材が張設されている。
また、床は、コンクリート基床に、ボルト止めなどの
手段によつて固定された大引きを介して根太を一定間隔
毎に取付け、根太上に床板材が張設されている。
上記従来の技術によるコンクリート外壁では、冬季に
おける外気の冷気と室内の湿気により、壁内部や屋内側
壁面に結露現象を起こし、この結露部分の屋内側面に変
色や褪色、また、ひずみなどを発生したり、あるいは室
内の家具や調度品が吸湿し、変形するなどの現象が起こ
る。更に、前記結露による黴が発生し、異臭の原因とな
るなどの問題がある。
このような従来技術の問題を解決するために、たとえ
ば実公昭62−170124号公報に示される他の従来技術で
は、外壁材である外壁と内壁材である壁板との隙間の一
部に活性炭を通気性の袋に収納して介在させた壁の構成
が開示されるが、前記外壁および壁板間の隙間において
胴縁および桟が設けられる領域には前記活性炭を収納し
た通気性の袋は設けられていないため、前記隙間内の空
気との接触面積が少なく、湿度が急激に高くなつたとき
に迅速に湿気を吸収することができず、吸湿能力に劣る
という問題がある。また上記のように活性炭を収納した
通気性の袋を外壁と壁板との隙間の全域にわたつて設け
られていないために、吸湿能力が低いだけでなく、一旦
活性炭中に吸収した湿気を乾燥時に徐々に発散すること
によつて室内の空気の乾燥を緩和する加湿能力にも劣
り、さらに吸湿および加湿だけなく、熱吸収性能、脱臭
性能および吸音性能にも劣るという問題がある。
このような他の従来技術は、壁の構造に関するもので
あるが、床に関しても同様に上記の活性炭を収納した通
気性の袋を基床と床板材との間の隙間に介在させること
が容易に考えられるが、上記壁の構造と同様な問題があ
る。
発明が解決しようとする課題 したがつて本発明の目的は、高い吸湿および加湿性
能、熱吸収性能、脱臭性能、ならびに吸音性能を達成す
ることができるようにした壁および床の構造を提供する
ことである。
課題を解決するための手段 請求項1記載の本発明は、外壁材と内壁材との隙間に
活性炭を介在させた壁であつて、 前記活性炭は、アクリル繊維を窒素雰囲気中で1000〜
2000℃で焼成して炭化活性化した炭素繊維を積重して、
非加圧状態で3〜8mmの厚みを有する長尺のシート状体
とし、 この炭素繊維シート状体を、外壁材の屋内側面に設け
られる胴縁に前記外壁材の屋内側面との間および内壁材
の屋外側面との間に空隙をあけた状態で露出部分全域に
展張して固着したことを特徴とする壁の構造である。
請求項2記載の本発明は、外壁材と内壁材との隙間に
活性炭を介在させた壁であって、 前記活性炭は、木粉を強圧成形した成形体を800〜110
0℃に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質炭素
を生成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕し、難
燃処理溶液を含浸させた後、乾燥して、空隙率60%の硬
質炭素粒とし、 この硬質炭素粒を、縦40〜45cm、横30cm程度の通気性
の袋に封入して、略均一な厚みの活性炭パツクとし、 この活性炭パツクを、前記外壁材と内壁材との間に外
壁材の屋内側面との間または内壁材の屋外側面との間に
空隙をあけた状態で露出部分全域に配列して固着したこ
とを特徴とする壁の構造である。
請求項3記載の本発明は、基床と床板材との隙間に活
性炭を介在させた床であつて、 前記活性炭は木粉を強圧成形した成形体を800〜1100
℃に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質炭素を
生成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕し、難燃
処理用溶液を含浸させた後、乾留して、空隙率60℃の硬
質炭素粒とし、 この硬質炭素粒を、縦40〜45cm、横30cm程度の通気性
の袋に封入して、略均一な厚みの活性炭パツクとし、 この活性炭パツクを、床板材との間に空隙をあけた状
態で基床の露出部分全域に配列したことを特徴とする床
の構造である。
請求項4記載の本発明は、基床と床板材との隙間に活
性炭を介在させた床であつて、 前記活性炭は、アクリル繊維を窒素雰囲気中で1000〜
2000℃で焼成して炭化活性化した炭素繊維を積重して、
非加圧状態で3〜8mmの厚みを有する長尺のシート状体
とし、 この炭素繊維シート状体を、床板材との間に空隙をあ
けた状態で基床の露出部分全域に展張したことを特徴と
する床の構造である。
作 用 請求項1記載の本発明に従えば、活性炭は長尺のシー
ト状体とされ、その厚みは非加圧状態で3〜8mmとされ
る。このようなシート状体が3〜8mmの厚みであること
によつて、外壁材と内壁材との間の狭い隙間に露出部分
全域にわたつて配置することができる。このようなシー
ト状体は胴縁に設けられるため、シート状体は活性炭を
炭素繊維を積重したものが用いられ、長尺のシート状体
を前記胴縁に固着した状態で湿気を吸収して重量が大き
くなつても適度の強度が得られ、伸びおよび破断が防が
れる。このような炭素繊維から成るシート状体は、単位
面積当たり所定の吸湿能力を得るために、アクリル繊維
を窒素雰囲気中で1000〜2000℃で焼成して炭化活性化し
たものが用いられる。
このような長尺のシート状体は、外壁材と内壁材との
間に設けられた状態で、外壁材の屋内側面および内壁材
の屋外側面との間に空気比がそれぞれ形成され、これに
よつてシート状体を前記隙間内で空気と広い面積で接触
させることができ、しかもこのシート状体が露出部分全
域に設けられるので、高い吸湿および加湿性能、熱吸収
性能、脱臭性能ならびに吸音性能が達成される。
請求項2記載の本発明に従えば、上記長尺のシート状
体に変えて活性炭パツクが用いられる。この活性炭パツ
クは縦40〜45cm、横30cm程度の通気性の袋に硬質炭素粒
を封入して略均一な厚みとされるので、壁内を縦方向に
配置した状態であつても、袋内の硬質炭素粒が重量によ
つて下方に移動しても活性炭パツクの上部と下部とで厚
みの変化が極端に大きくならず、外壁材の屋内側面との
間または内壁材の屋外側面との間に空隙を形成して、外
壁材と内壁材との隙間内で空気と広い面積で接触させる
ことができる。このような活性炭パツクは露出部分全域
に設けられ、活性炭パツク間の隙間の発生を可及的に少
なくして、外壁材と内壁材との間の隙間を有効に利用
し、広い面積にわたつて活性炭パツクを介在させた壁が
実現される。このようにして用いられる活性炭パツク内
の前記硬質炭素粒は、木粉を強圧成形した成形体を800
〜1100℃に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質
炭素を生成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕
し、難燃処理溶液を含浸させた後乾燥して、空隙室が60
%のものが用いられるので、硬質炭素粒自体の吸湿能力
が高く、このような吸湿能力の高い硬質炭素粒が収納さ
れた活性炭パツクを上記のように外壁材と内壁材との隙
間に露出部分全域にわたつて設けられるので、高い吸湿
および加湿性能、熱吸収性能、脱臭性能、ならびに吸音
性能が達成される。
請求項3記載の本体に従えば、上記長尺のシート状体
に変えて活性炭パツクが用いられる。この活性炭パツク
は縦40〜45cm、横30cm程度の通気性の袋に硬質炭素粒を
封入して略均一な厚みとされるので、壁内を縦方向に配
置した状態であつても、袋内の硬質炭素粒が重量によつ
て下方に移動しても活性炭パツクの上部と下部とで厚み
の変化が極端に大きくならず、基床の屋内側面との間ま
たは床板材の屋外側面との間に空隙を形成して、基床と
床板材との隙間内で空気と広い面積で接触させることが
できる。このような活性炭パツクは露出部分全域に設け
られ、活性炭パツク間の隙間の発生を可及的に少なくし
て、基床と内壁材との間の隙間を有効に利用し、広い面
積にわたつて活性炭パツクを介在させた壁が実現され
る。このようにして用いられる活性炭パツク内の前記硬
質炭素粒は、木粉を強圧成形した成形体を800〜1100℃
に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質炭素を生
成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕し、難燃処
理用溶液を含浸させた後乾燥して、空隙室が60%のもの
が用いられるので、硬質炭素粒自体の吸湿能力が高く、
このような吸湿能力の高い硬質炭素粒が収納された活性
炭パツクを上記のように基床と床板材との隙間に露出部
分全域にわたつて設けられるので、高い吸湿および加湿
性能、熱吸収性能、脱臭性能、ならびに吸音性能が達成
される。
請求項4記載の本発明に従えば、活性炭は長尺のシー
ト状体とされ、その厚みは非加圧状態で3〜8mm塗布さ
れる。このようなシート状体が3〜8mmの厚みであるこ
とによつて、基床と床板材との間の狭い隙間に露出部分
全域にわたつて配置することができる。このようなシー
ト状体は胴縁に設けられるため、シート状体は活性炭を
炭素繊維を積重したものが用いられ、長尺のシート状体
を前記胴縁に固着した状態で湿気を吸収して重量が大き
くなつても適度の強度が得られ、伸びおよび破断が防が
れる。このような炭素繊維から成るシート状体は、単位
面積当たり所定の吸湿能力を得るために、アクリル繊維
を窒素雰囲気中で1000〜2000℃で焼成して炭化活性化し
たものが用いられる。
このような長尺のシート状体は、基床と床板状との間
に設けられた状態で、基床の屋内側面および床板材の屋
外側面との間に空気比がそれぞれ形成され、これによつ
てシート状体を前記隙間内で空気と広い面積で接触させ
ることができ、しかもこのシート状体が露出部分全域に
設けられるので、高い吸湿および加湿性能、熱吸収性
能、脱臭性能ならびに吸音性能が達成される。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は壁1の一部切欠正面図であり、第2図は第1
図の切断面積II−II断面図である。
これらの図に示すように、壁1は、コンクリートから
なる外壁材2の屋内側面に胴縁3を介して柱4および間
柱5が所定間隔で立設され、更にその屋内側面に内壁材
6が張設され、釘またはビス16によつて固定されてい
る。
本発明によると、前記外壁材2の屋内側面に炭素繊維
からなるシート状体7が柱4および間柱5を除く隙間部
分全域に展張され、胴縁3にステープル(図示せず)な
どを用いて固定される。
炭素繊維は従来公知の、例えば、ポリアクリロニトリ
ルなどのアクリル繊維を窒素雰囲気中で1000〜2000℃の
高温で焼成し、炭化活性化して製造する。炭素繊維シー
ト状体7は非加圧状態で3〜8mmの厚みに形成される
が、性能、取扱い、コストなどの面から6mm厚のものが
多く用いられる。炭素繊維シート状体7は輸送や使用に
便利なようロール状に巻かれている。
このようにシート状体7の厚みを3〜8mmに選ぶこと
によつて、外壁材2と内壁材6との間の狭い空間であつ
てもシート状体7と外壁材2の屋内側面との間に空隙A1
が形成され、シート状体7と内壁材6の屋外側面との間
に空隙A2が形成され、広い面積で外壁材2と内壁材6と
の間の隙間で空気に接触させることができるからであ
る。またシート状体7が炭素繊維から成ることによつ
て、シート状体7を第1図に示されるように間柱5と間
柱5との間および間柱5と柱4との間に上下に延びて隙
間なく配置し、吸湿した状態で重量が大きくなっても伸
びおよび破断が生じないようにするためである。しかも
この炭素繊維はアクリル繊維を窒素雰囲気中で1000〜20
00℃の高温で焼成して炭化活性化したものが用いられる
ので、高い吸湿性能を有する。
活性炭は、第3図に示すように空中の関係湿度が約40
%以上になると急激に吸水を始め、多量の水分を保留す
るが、関係湿度が約40%以下に下がると水分の発散性が
急激に高まる性質を有するため、活性炭を透過する空気
およびその周辺の空気を40%前後の快適な湿度に保つ作
用をする。
なお、活性炭中に、抗菌剤として、たとえば銅イオン
などを注入することによつて雑菌の繁殖を防ぐことがで
きる。
活性炭が配設された壁1では、冬季に、室内の過剰な
湿気によつて外壁材2の屋内側面に水滴が形成されて
も、容易に前記活性炭に吸収されて、そのまま貯留され
る。このため、外壁材2と内壁材6との間隙部分は、低
湿状態に保たれ、湿気が内壁材6まで達することがな
い。したがつて、内壁材6は勿論、胴縁3や柱4、間柱
5などに金属材が用いられている場合は勿論、木材が使
用されていても、湿気により膨潤したり、腐蝕が起こる
ことはない。
活性炭は湿気に対して吸着発散性を有するため、活性
炭内に一時に多量に吸収された湿気は、徐々に放出さ
れ、壁1の内部や室内を略一定の湿度に保つ。湿気を放
出した後の活性炭は再び吸湿性が回復する。
また、活性炭は、前述の、大きい内部表面積と空隙率
によつて、断熱性に優れ、保湿性が高い。このため、活
性炭が配設された壁1を用いた建物では、室内温度が外
気の影響をうけることが少ない。例えば冬季の暖房で
は、短時間の加温で、室内温度を早く上昇させ、加温を
やめた篭も活性炭に吸収された熱は室内に還元され、室
内温度を一定に保つなどエネルギの節減に大きく役立
つ。
活性炭は上記吸湿性、保温性の他に、脱臭性能を備
え、また吸音作用も行う。
第4図は壁1における他の実施例を示す一部切欠正面
図であり、第5図は第4図の切断面線V−V断面図、第
6図は活性炭パツク8の一部切欠斜視図である。
この実施例によると、外壁材2の屋内側面の、前記胴
縁3と接する面を除く露出部分全域に、内壁材2の屋外
側面との間に空隙A3をあけて空気と広い面積で接触し得
るようにして、第6図示のような活性炭パツク8が隙間
なく配列され、接着剤(図示せず)を用いて外壁材2に
固着される。
活性炭パツク8は、木粉を一旦強圧成形した成形体を
800℃〜1100℃に維持された乾留室にて乾留処理し、得
られた木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕し、難燃処理溶
液を含浸させた後乾燥し、硬質炭素粒9とした活性炭
を、不織布または紙からなる通気性の袋10に封入したも
のである。
袋10は耐久性を有し、大きさは縦40〜45cm、横30cm程
度が好ましく、この大きさでは硬質炭素粒の、袋10内で
の移動が阻止されるので、活性炭パツク8を縦方向に吊
しても内容物が片寄らず、略均一の厚みを保つことがで
きる。
このような炭素粒9は、内部の表面積が200m2/g以上
で空隙率60%とされる。炭素粒9は乾留処理温度に比例
して細孔が多くなり、空隙率が増す。そのため、吸湿性
に富み、断熱性に優れる。
活性炭パツク8の固着手段は前記接着剤7によるほ
か、袋10が損なわれない位置をステープルなどで止めて
もよい、 また、活性炭パツク8は内壁材6の屋外側面に固着さ
れてもよい。この場合には、活性炭パツク8は柱4およ
び間柱5に接する面を除く野外側露出部分の全域にわた
つて配列される。
第7図は、本発明のさらに他の実施例の正面図であ
る。第7図に示すように、内壁材6が継ぎ手17を経て、
縦張りされ、柱4および間柱5が直接またはラスシート
を介して外壁材2に接し、これら柱および間柱の屋内側
に胴縁3がとりつけられ、胴縁3に内壁材6が釘など16
で固定される壁構造において、活性炭パツク8は、前記
柱4および間柱5と接する部分を除く外壁材2の屋内側
露出部分の全域に配列固着される。
第8図、第9図は、活性炭パツク8を床組みに利用し
た第4実施例を示し、第8図は、一部切欠斜視図、第9
図は縦断面図である。
床11、特に一階の床は前記壁1に準ずる構造からな
り、コンクリートまたは土を固めて形成された基床12に
埋設されて固定された大引き13上に、該大引きに対して
直角方向に、所定間隔で根太14を配列し、床板またはプ
ラスチツクタイルなどの床板材15が張設される。前記基
床12上には、大引き13が埋設された部分を除く全域に、
床板材15との間に空隙A4をあけて活性炭パツク8が配列
される。床11の場合は、必ずしも基床12上に活性炭パツ
ク8を固着する必要はなく、載置しただけでも移動する
ことはない。
床の構造において、前記活性炭パツク8に代えて、炭
素繊維シート状体7を展張してもよい。
床11では、結露のような極端な湿気発生のおそれはな
い反面、地温が寒暖に大きく影響するため、保温性が要
求されるが、本発明の床はこの要求を満足できる。
活性炭は、銅イオンなどの注入によつて雑菌の繁殖は
勿論、白蟻駆除にも役立つ。
発明の効果 請求項1記載の本発明によれば、活性炭は長尺のシー
ト状体とされ、その厚みは非加圧状態で3〜8mm塗布さ
れる。このようなシート状体が3〜8mmの厚みであるこ
とによつて、外壁材と内壁材との間の狭い隙間に露出部
分全域にわたつて配置することができる。このようなシ
ート状体は胴縁に設けられるため、シート状体は活性炭
を炭素繊維を積重したものが用いられ、長尺のシート状
体を前記胴縁に固着した状態で湿気を吸収して重量が大
きくなつても適度の強度が得られ、伸びおよび破断が防
がれる。このような炭素繊維から成るシート状体は、単
位面積当たり所定の吸湿能力を得るために、アクリル繊
維を窒素雰囲気中で1000〜2000℃で焼成して炭化活性化
したものが用いられる。
このような長尺のシート状体は、外壁材と内壁材との
間に設けられた状態で、外壁材の屋内側面および内壁材
の屋外側面との間に空気比がそれぞれ形成され、これに
よつてシート状体を前記隙間内で空気と広い面積で接触
させることができ、しかもこのシート状体が露出部分全
域に設けられるので、高い吸湿および加湿性能、熱吸収
性能、脱臭性能ならびに吸音性能が達成される。
請求項2記載の本発明によれば、上記長尺のシート状
体に変えて活性炭パツクが用いられる。この活性炭パツ
クは縦40〜45cm、横30cm程度の通気性の袋に硬質炭素粒
を封入して略均一な厚みとされるので、壁内を縦方向に
配置した状態であつても、袋内の硬質炭素粒が重量によ
つて下方に移動しても活性炭パツクの上部と下部とで厚
みの変化が極端に大きくならず、外壁材の屋内側面との
間または内壁材の屋外側面との間に空隙を形成して、外
壁材と内壁材との隙間内で空気と広い面積で接触させる
ことができる。このような活性炭パツクは露出部分全域
に設けられ、活性炭パツク間の隙間の発生を可及的に少
なくして、外壁材と内壁材との間の隙間を有効に利用
し、広い面積にわたつて活性炭パツクを介在させた壁が
実現される。このようにして用いられる活性炭パツク内
の前記硬質炭素粒は、木粉を強圧成形した成形体を800
〜1100℃に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質
炭素を生成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕
し、難燃処理溶液を含浸させた後乾燥して、空隙室が60
%のものが用いられるので、硬質炭素粒自体の吸湿能力
が高く、このような吸湿能力の高い硬質炭素粒が収納さ
れた活性炭パツクを上記のように外壁材と内壁材との隙
間に露出部分全域にわたつて設けられるので、高い吸湿
および加湿性能、熱吸収性能、脱臭性能、ならびに吸音
性能が達成される。
請求項3記載の本体によれば、上記長尺のシート状体
に変えて活性炭パツクが用いられる。この活性炭パツク
は縦40〜45cm、横30cm程度の通気性の袋に硬質炭素粒を
封入して略均一な厚みとされるので、壁内を縦方向に配
置した状態であつても、袋内の硬質炭素粒が重量によつ
て下方に移動しても活性炭パツクの上部と下部とで厚み
の変化が極端に大きくならず、基床の屋内側面との間ま
たは床板材の屋外側面との間に空隙を形成して、基床と
床板材との隙間内で空気と広い面積で接触させることが
できる。このような活性炭パツクは露出部分全域に設け
られ、活性炭パツク間の隙間の発生を可及的に少なくし
て、基床と内壁材との間の隙間を有効に利用し、広い面
積にわたつて活性炭パツクを介在させた壁が実現され
る。このようにして用いられる活性炭パツク内の前記硬
質炭素粒は、木粉を強圧成形した成形体を800〜1100℃
に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質炭素を生
成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕し、難燃処
理用溶液を含浸させた後乾燥して、空隙室が60%のもの
が用いられるので、硬質炭素粒自体の吸湿能力が高く、
このような吸湿能力の高い硬質炭素粒が収納された活性
炭パツクを上記のように基床と床板材との隙間に露出部
分全域にわたつて設けられるので、高い吸湿および加湿
性能、熱吸収性能、脱臭性能、ならびに吸音性能が達成
される。
請求項4記載の本発明によれば、活性炭は長尺のシー
ト状体とされ、その厚みは非加圧状態で3〜8mm塗布さ
れる。このようなシート状体が3〜8mmの厚みであるこ
とによつて、基床と床板材との間の狭い隙間に露出部分
全域にわたつて配置することができる。このようなシー
ト状体は胴縁に設けられるため、シート状体は活性炭を
炭素繊維を積重したものが用いられ、長尺のシート状体
を前記胴縁に固着した状態で湿気を吸収して重量が大き
くなつても適度の強度が得られ、伸びおよび破断が防が
れる。このような炭素繊維から成るシート状体は、単位
面積当たり所定の吸湿能力を得るために、アクリル繊維
を窒素雰囲気中で1000〜2000℃で焼成して炭化活性化し
たものが用いられる。
このような長尺のシート状体は、基床と床板材との間
に設けられた状態で、基床の屋内側面および床板材の屋
外側面との間に空気比がそれぞれ形成され、これによつ
てシート状体を前記隙間内で空気と広い面積で接触させ
ることができ、しかもこのシート状体が露出部分全域に
設けられるので、高い吸湿および加湿性能、熱吸収性
能、脱臭性能ならびに吸音性能が達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す壁の一部切欠正面
図、第2図は第1図の切断面線II−II断面図、第3図は
活性炭の水分吸着量の変化を示すグラフ、第4図は他の
実施例を示す壁の一部切欠正面図、第5図は第4図の切
断面線V−Vの断面図、第6図は活性炭パツクの一部切
欠斜視図、第7図はさらに他の実施例の一部切欠正面
図、第8図は床に活性炭を配置した第4実施例の斜視
図、第9図は床の縦断面図である。 1……壁、2……外壁材、3……胴縁、4……柱、6…
…内壁材、7……炭素繊維シート状体、8……活性炭バ
ツク、9……硬質炭素粒、11……床、12……基床、14…
…根太、15……床板材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外壁材と内壁材との隙間に活性炭を介在さ
    せた壁であつて、 前記活性炭は、アクリル繊維を窒素雰囲気中で1000〜20
    00℃で焼成して炭化活性化した炭素繊維を積重して、非
    加圧状態で3〜8mmの厚みを有する長尺のシート状体と
    し、 この炭素繊維シート状体を、外壁材の屋内側面に設けら
    れる胴縁に前記外壁材の屋内側面との間および内壁材の
    屋外側面との間に空隙をあけた状態で露出部分全域に展
    張して固着したことを特徴とする壁の構造。
  2. 【請求項2】外壁材と内壁材との隙間に活性炭を介在さ
    せた壁であって、 前記活性炭は、木粉を強圧成形した成形体を800〜1100
    ℃に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質炭素を
    生成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕し、難燃
    処理溶液を含浸させた後、乾燥して、空隙率60%の硬質
    炭素粒とし、 この硬質炭素粒を、縦40〜45cm、横30cm程度の通気性の
    袋に封入して、略均一な厚みの活性炭パツクとし、 この活性炭パツクを、前記外壁材と内壁材との間に外壁
    材の屋内側面との間または内壁材の屋外側面との間に空
    隙をあけた状態で露出部分全域に配列して固着したこと
    を特徴とする壁の構造。
  3. 【請求項3】基床と床板材との隙間に活性炭を介在させ
    た床であつて、 前記活性炭は木粉を強圧成形した成形体を800〜1100℃
    に維持された乾留室で乾留処理して木質系硬質炭素を生
    成し、この木質系硬質炭素を所定粒度に粉砕し、難燃処
    理用溶液を含浸させた後、乾留して、空隙率60℃の硬質
    炭素粒とし、 この硬質炭素粒を、縦40〜45cm、横30cm程度の通気性の
    袋に封入して、略均一な厚みの活性炭パツクとし、 この活性炭パツクを、床板材との間に空隙をあけた状態
    で基床の露出部分全域に配列したことを特徴とする床の
    構造。
  4. 【請求項4】基床と床板材との隙間に活性炭を介在させ
    た床であつて、 前記活性炭は、アクリル繊維を窒素雰囲気中で1000〜20
    00℃で焼成して炭化活性化した炭素繊維を積重して、非
    加圧状態で3〜8mmの厚みを有する長尺のシート状体と
    し、 この炭素繊維シート状体を、床板材との間に空隙をあけ
    た状態で基床の露出部分全域に展張したことを特徴とす
    る床の構造。
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