JP2733928B2 - 記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は記録用紙に文字や画像等の記録を行なう記録
装置に関するものである。 従来の技術 CRT等のディスプレイ画面をカラーハードコピーする
装置やデジタルフルカラー複写機等の記録装置において
は、イエロー、マゼンタ、シアンの３色またはこれにブ
ラックを加えた４色のインクが順次塗布されたカラーイ
ンクシートを用い、例えばイエロー成分を有する画素を
イエローインクにて記録紙上に形成し、次にその画面上
にマゼンタ成分を有する画素をマゼンタインクを用いて
形成し、このようにして順次３色目のシアンまたは４色
目のブラックまで記録を行い、カラー画像を得る記録装
置が多用されている。 以下、この種の記録装置の従来例について説明する。 第８図は従来の記録装置の概略構成を示すものであ
る。 図において１はサーマルヘッドであり、インクシート
５と記録紙４を介してプラテン２に圧接されている。プ
ラテン２の近傍には２つのキャプスタンローラー3a,3b
とピンチローラー3c,3dが互いに圧接されて配置されて
いる。インクシート５は供給リール６から供給されて巻
き取りリール７に巻き取られる。また、８はインクシー
トにバックテンションを与えるためのトルクリミッター
であり供給リール６と動軸上に設けてある。９はインク
シート５の巻き取りテンションを支えるトルクリミッタ
ーであり巻き取りリール７と動軸上に設けてある。 上記構成において、第１色目のインクシート５（例え
ばイエロー）と記録紙４をサーマルヘッド１とプラテン
２との間に挟んだ状態でキャプスタンローラー3aを矢印
Ａ方向に回動させながら、入力された記録信号に応じて
発熱されたサーマルヘッド１によりインクシート５上の
インクを記録紙上に転写してゆくことによって画像を得
る。そして、一画面文の記録が終了し第９図に示すよう
な状態になると、サーマルヘッド１は図示しないヘッド
押圧機構によりプラテン２から離間され第10図に示すよ
うな状態になる。そして、その後、第11図に示すように
キャプスタンローラー3bが矢印Ａ方向とは反対の矢印Ｂ
方向に逆転する。この際、記録紙４は記録時の搬送方向
とは逆方向に搬送され第１色目の記録開始位置がサーマ
ルヘッド１の発熱位置に来た時にキャプスタンローラー
3bの回転が止まり、記録紙４の搬送も停止する。また、
この間インクシート５は巻き取りリール７によって巻き
取られ、第２色目（例えばマゼンタ）の先頭がサーマル
ヘッド１の発熱位置にきた状態で待機している。この後
サーマルヘッド１が再びプラテン２に押圧されて第８図
の状態となり、第２色目の記録が行われる。このように
して順次第３色目（例えばシアン）、必要があれば第４
色目（ブラック）まで記録が行われ、イエロー、マゼン
タ、シアンによる減法混色および必要であればそれにブ
ラックを加えカラーハードコピーが得られる。 発明が解決しようとする問題点 ところで、以上のような構成の記録装置においては以
下に述べる関係が成立している。 すなわち、インクシート５には記録時にも空送時にも
安定しと送り動作が為されるようにバックテンションFb
と巻き取りテンションFwが加えられる。バックテンショ
ンFbと巻き取りテンションFwはそれぞれインクシート５
の供給リール６と巻き取りリール７と動軸上に設けられ
たトルクリミッター8,9（それぞれのトルク容量をFb,Fw
とする）によって与えられている。ところでインクシー
ト５の走行に伴って供給リール６も巻き取りリール７も
その巻付半径が変化するためそれに反比例してテンショ
ンFb,Fwは変化する。第11図は供給リール６に巻回され
ているインクシート５の巻初めから巻終り迄のテンショ
ンFb,Fwの変化を示すものであり、テンションFb,Fwの設
定はインクシート１の空送り時に於ても常に巻き取りが
可能なように巻終り時点での巻き取りテンションFweと
バックテンションFbeがFbe＜Fweとなるように設定して
ある。従って巻初めの時の巻き取りテンションFwiとバ
ックテンションFbiとの関係はFbi＜＜Fwiとなる。そし
てこの関係はリールへのインクシートの巻回量が多くな
ればなるほど顕著となる。このため、リールへのインク
シートの巻回量を余り多くすることができなかった。す
なわちFbe＜fweの関係式を満足しながらインクシートの
巻回量をおおきくするとFwiの巻始め時点でのFwiが大き
く成り過ぎ、このテンションのために記録位置よりイン
クシートが引き出されてしまい、従って記録位置におい
てはこのインクシートと密着状態にある記録紙も矢印Ｘ
方向へ引き出されてしまい、まのびした記録画像となっ
てしまうので記録紙の搬送量が不規則になり、良好な画
像品質が確保できなくなってしまう。以上のような問題
点が上記従来の記録装置においては発生してしまう。 これを防止するためにサーマルヘッドの押圧力を上
げ、Fwiが大きくなってもインクシートが容易に引き出
されないようにすることが考えられるが、熱転写記録方
式の場合、サーマルヘッドの押圧力を上げ過ぎるとイン
クシートへの再転写（一旦記録紙へ転写したインクがイ
ンクシート側へ再び転写される現象）が発生してしまう
という新たな問題が生じる。加えて、サーマルヘッドの
押圧力を大きくするとサーマルヘッドを昇降するための
駆動力を大きくする必要が生じ、そのため駆動源である
モータ等の出力を大きくしなければならず、これも同じ
くコストアップの原因となってしまう。 本発明の目的は、最適な記録状態を確保し、良好な記
録画像を得ることのできる記録装置を提供することにあ
る。 問題点を解決するための手段 本発明は、回転可能に設けられた記録用紙の移動に従
動して回転するプラテンと、インクシートを搬送するイ
ンクシート搬送手段と、記録用紙およびインクシートを
プラテンとの間に挟着し記録用紙に記録を行う記録ヘッ
ドと、プラテン上に載置された記録用紙と係合して記録
用紙を搬送する用紙搬送手段とを備え、用紙搬送手段が
記録用紙を搬送している状態にて、記録ヘッドが記録す
る記録装置であって、用紙搬送手段により記録用紙を搬
送し記録ヘッドが記録を行う場合にプラテンの回転を妨
げるよう摩擦力を与える回転負荷手段を備えたものであ
る。 作用 本発明は上記構成により、回転負荷手段は、用紙搬送
手段により記録用紙を搬送し記録ヘッドが記録を行う場
合に、記録用紙に対してその搬送方向と反対方向に引張
力が加わるように、回転可能に設けられた記録用紙の移
動に従動して回転するプラテンの回転を妨げる。 実施例 第１図は本発明の一実施例である記録装置の概略構成
図である。21はライン状に並べられた複数の発熱素子を
有し、入力される記録信号に応じて発熱するサーマルヘ
ッドであり、イエロー、マゼンタ、シアンの３色のイン
クが順次塗布されロール状に巻回されたインクシート31
（以下インクシートと呼ぶ）と、ロール状に巻回された
記録紙41を介して、外周が弾性体で被覆されたプラテン
42に圧接している。またサーマルヘッド21はその上部に
ある押圧解除板22に取り付けられた押圧子23とヘッド押
圧バネ24によってプラテン42側へ付勢されている。また
前記押圧解除板22はヘッド回転軸20を中心として回動可
能でありヘッド押圧バネ24の付勢力に抗して回動した状
態においてはサーマルヘッド21とは離間される。また押
圧子23をサーマルヘッド21から離すための押圧子解除ア
ーム25と、サーマルヘッド21をプラテン42から離すため
のヘッド解除アーム26がカムアームシャフト27に取り付
けられており、プラテン42の下部に配置されている。押
圧子解除アーム26を動かすカムが一体化されたヘッド駆
動カム28によって押圧子解除アーム25とヘッド解除アー
ム26はカムアームシャフト27を始点として動かされる。 記録紙（印刷用紙）41は、キャプスタンローラ43と、
ピンチローラ44とを有する用紙搬送手段によって搬送さ
れる。記録紙41の搬送は金属製のキャプスタンローラー
43に支配されるのでカラープリンタにおいて色ずれを防
止するのに有効である。また、45は第２のキャプスタン
ローラーであり、46は第２のピンチローラーである。第
２図はキャプスタンローラー43、プラテン42、第２のキ
ャプスタンローラー45の周辺の記録紙搬送系を示す図で
あるが、本図においてステップモータ81の動力は中間タ
イミングプーリ82に伝わり、また中間タイミングプーリ
82とキャプスタンプーリ83およびプラテンプーリ84はタ
イミングベルト85で連結されている。 キャプスタンプーリ83はキャプスタンローラー43に直
結されている。プラテンプーリ84にはシェルローラー型
のワンウェイクラッチ86が内蔵されており、リミッタス
リーブ87aに対して矢印Ｎ方向に回転するときにロック
してリミッタスリーブ87aをＮ方向に駆動する（第１図
参照）。逆にプラテンプーリ84が矢印Ｍ方向（第１図参
照）に回転する時はワンウェイクラッチ86はフリー状態
となりリミッタスリーブ87aに対して空転する。リミッ
タ板87c上に貼付されたリミッタフェルト87bはリミッタ
ばね87dによってリミッタスリーブ87aに押圧されてい
る。リミッタ板87cはプラテン42の軸部42aの端部のＤカ
ット部に装着されているためにリミッタ板87cが回転す
るとプラテン42も同時に回転する。プラテンプーリ84の
歯数はキャプスタンプーリ83の歯数より少なく設定され
ており、このため常にプラテンプーリ84の方がキャプス
タンプーリ83より速く回転する。一方、キャプスタンロ
ーラー43とプラテン42の直径は同じ大きさになっている
ために、サーマルヘッド21が押圧して記録状態にある時
は必ずワンウェイクラッチ86は空転状態となりプラテン
42自体は駆動力を発生しない。また、タイミングプーリ
74の端面にはフェルト74aが貼付されており、ばね（こ
こではウェーブワッシャ）77の付勢力によって軸受け72
に押し付けられているため、プラテン42は正逆転する時
には回転を阻止する方向に常に負荷をうけることとな
る。 また、キャプスタンローラー43が矢印Ｊ方向（第１図
参照）に回転する時は必ずワンウェイクラッチ86がロッ
クするのでプラテン42はトルクリミッタ87のトルク容量
分だけ矢印Ｎ方向に駆動力を発生する。サーマルヘッド
21をプラテン42に押圧した状態で且つキャプスタンロー
ラー43とプラテン42の間に記録紙41がまたがった状態で
キャプスタンローラー43を矢印Ｊ方向（第１図参照）に
回転すると、プラテン42はキャプスタンローラー43より
速く回転しようとするが、トルクリミッター87によって
キャプスタンローラー43と同じ周速度で回転するので記
録紙41には安定してテンションが加わるようになってい
る。第２図において72,73はそれぞれプラテン42と第２
のキャプスタンローラー45の軸受けであり、74,75はそ
れぞれプラテン42と第２のキャプスタンローラー45に装
着された同一歯数のタイミングプーリでありタイミング
ベルト71を介してプラテン42と第２のキャプスタンロー
ラー45は同期して回転する。また、第２のキャプスタン
ローラー45の直径はプラテン42の直径より若干大きく形
成しており、このため記録中に於ての記録紙41はプラテ
ン42での進行速度より若干速い速度で第２のキャプスタ
ンローラ45より送り出される。プラテン42とキャプスタ
ンローラー43の間に設けられた剥離ローラー47は記録後
のインクシート31と記録紙41の剥離を行い、プラテン42
と第２のキャプスタンローラー45との間に設けられたシ
ートガイドローラー48は、インクシートのガイドをす
る。剥離ローラー47と、インクシートガイドローラー48
は、ローラーホルダー49によって、サーマルヘッド21に
取り付けられ、サーマルヘッド21と共にヘッド回転軸20
を支点としてプラテン42に対して上下に動く。インクシ
ート31は、供給リール32から供給され巻き取りリール33
によって巻き取られる。第３図（ａ），（ｂ）は、イン
クシート搬送部のギヤ及びプーリーの概略構成図であ
る。図において51はインクシート搬送モーターである。
52は巻き取りプーリー、53は供給プーリーであり、この
両プーリーはタイミングベルト54を介してインクシート
搬送モーター51によって回動される。巻き取りプーリー
52には、この巻き取りプーリー52が矢印Ｅ方向に回転す
るとロックするワンウェイクラッチを内蔵した巻き取り
ピニオンギヤ55が同軸上に取り付けられている。また、
供給プーリー53には、この供給プーリー53が矢印Ｇ方向
に回転するとロックするワンウェイクラッチを内蔵した
供給ピニオンギヤ56が同軸上に取り付けられている。57
はリールギヤであり、巻き取り側と供給側に共に取り付
けられており、それぞれ巻き取りピニオンギヤ55と供給
ピニオンギヤ56によって回動される。第３図（ｂ）は第
３図（ａ）の上面図であるが、本図においてフェルト61
aが貼りつけられたトルク板61は伝達板62を介してトル
ク発生バネ63によって、リールギヤ57に圧接されてい
る。リールギヤ57とトルク板61との摩擦力によって伝達
板62が回動され、ピン64によってリーフシャフト65が回
動される。リールシャフト65の先端には巻き取り子66が
取り付けられており、この巻き取り子66によって、第１
図に示される供給リール32、巻き取りリール33が回動さ
れる。 次に動作について説明する。 第４図は第１図の記録部分の拡大図であるが、この第
４図において、第１色目のインクシート31（例えばイエ
ロー）と記録紙41をサーマルヘッド21とプラテン42との
間に記録に必要な圧力で挟んだ状態で、キャプスタンロ
ーラー43を矢印Ｉ方向に回動すると、プラテン42は記録
紙41との摩擦力によって矢印Ｍ方向に回転する。このよ
うに搬送されつつある記録紙41に対して記録信号により
発熱されたサーマルヘッド21によりインクシート31上の
インクを転写してゆき、記録紙41の中腹部より先端部41
aへ向けて画像を形成するのである。そして転写がなさ
れた記録紙およびインクシートは剥離ローラー47にて剥
離される。記録が終了し記録紙がプラテンから離れて剥
離ローラーまで搬送される搬送速度は記録時の搬送速度
と概略同一となるよう構成され、画面全体が同一剥離条
件で剥離され、記録時に溶融転写されたインクの冷却時
間が画面全体を通して一定で、冷却時間の差による画質
低下のない良好な画像が得られるようになっている。 この時のインクシート31の動作について再度第３図を
用いて説明すると、第３図において、インクシート搬送
モーター51が矢印Ｃ方向に回転すると、巻き取りプーリ
ー52は矢印Ｅ方向に、供給プーリー53は矢印Ｈ方向に夫
々回転する。この時、巻き取りピニオンギヤ55は前述し
たようにロック状態となり巻き取りプーリー52と共に回
転し巻き取り側のリールギヤ57に回転力を伝え、巻き取
り側のリールギヤ57は矢印Ｋ方向に回転する。一方、供
給ピニオンギヤ56は前述したようにフリー状態となりリ
ールギヤ57には回転力が伝わらない。このため第１図に
示した巻き取りリール33が矢印Ｋ方向に回転しインクシ
ート31を巻き取っていく。第５図は一画面分の記録が終
了した状態の図である。第５図に示すように、記録紙41
の先端部41aが剥離ローラー47を越えてインクシートと
の剥離が完了すると、第６図に示すようにインクシート
および搬送モーター記録紙搬送モーターに余分な負荷を
与えないようにするために押圧子解除アーム25が押圧解
除板22を押し上げ、押圧子23がサーマルヘッド21から離
れ、プラテン42にかかる荷重はサーマルヘッド21とその
保持部材の自重のみとなる。以後この状態を弱圧状態と
呼ぶものとし、また、サーマルヘッド21がプラテン42に
圧接している状態を強圧状態と呼ぶものとする。この動
作すなわちサーマルヘッドの押圧解除動作が完了すると
キャプスタン43を矢印Ｊ方向に、プラテン42を矢印Ｎ方
向に第２のキャプスタンローラー45を矢印Ｐ方向に回転
させ記録紙４を記録時の搬送方向とは逆の方向に搬送す
る。この状態は第７図に示す通りである。また、この時
のインクシート31の動作について再度第３図を用いて説
明すると、まずインクシート搬送モーター51が矢印Ｄ方
向に回転することにより、巻き取りプーリー52は矢印Ｆ
方向へ、供給プーリー53は矢印Ｇ方向に夫々回転する。
この時、巻き取りピニオンギヤ55はフリー状態となり巻
き取り側のリールギヤ57には回転力は伝わらない。ま
た、供給ピニオンギヤ56はロック状態となり供給側のリ
ールギア57に回転力を伝え、供給側のリールギヤ57は矢
印Ｌ方向に回転する。従って第１図に示された供給リー
ル32が矢印Ｌ方向に回転し、インクシート31は記録時の
搬送方向とは逆方向に搬送されることとなり、このため
このインクシートが記録紙41を逆方向に搬送させるとき
のガイドの役割を果たすこととなる。そして記録紙４は
インクシート31にそってプラテン42の上部へ案内されサ
ーマルヘッド21とプラテンとの接触位置すなわち記録位
置迄来るとプラテンのインクシート31の間に挟みこまれ
第２のキャプスタンローラー45の方へ向かう。記録紙41
が第２のキャプスタンローラー45のところまで搬送され
ると、第７図に示すように、サーマルヘッド21とインク
シート31は、ヘッド解除アーム26によってプラテン42か
ら離れた状態となり、記録紙41は、さらに搬送され、第
１色目の記録開始位置がサーマルヘッドの発熱位置にき
たとき、キャプスタンローラー43の回転が止まり記録紙
41の搬送が停止される。記録紙41を記録方向と逆方向に
搬送するとき、前述のようにプラテン42はキャプスタン
ローラー43よりワンウェイクラッチ86とトルクリミッタ
87を介して直結されているのでプラテン42とキャプスタ
ンローラー43の間に反安定してテンションが加わること
になり、斜行やたるみが生じることなく記録紙41の逆搬
送が行なわれる。この間、インクシート31は記録時と同
様の動作で巻き取りリール33に第２色目がサーマルヘッ
ド21の発熱位置に来る迄巻き取られて停止している。こ
の後サーマルヘッド21が再びプラテン42に圧接されて、
第４図の状態となり、第２色目（例えばマゼンタ）の記
録が行なわれる。この一連の動作が順次、第３色目（例
えばシアン）まで行なわれ、カラー画像・文字等が得ら
れ、その後記録紙をカッター50で所定の長さに切断して
排出される。なお、本実施例では記録時に記録紙がプラ
テンから離れて剥離ローラーまで搬送されるときの搬送
速度と記録時の搬送速度と概略同一としたが、記録時の
搬送速度より速い速度で搬送しても良好なカラー画像・
文字等を得ることができ、記録紙がプラテンから離れて
剥離ローラーまで搬送される時の搬送速度を上げれば、
記録時間を短縮することができる。 以上説明した本実施例の記録装置は以下のような効果
を奏する。 即ち、プラテンシャフト42aの端面に装着されたタイ
ミングプーリー74はフェルト74aとこのフェルト74aを軸
受72側へ付勢するばね77の作用により、その回転にブレ
ーキが掛けられることとなり、従ってプラテン42はその
回転を阻止する方向へ負荷を常時受けることとなり、従
って記録時に於て、インクシート31の巻き取り動作に伴
いサーマルヘッドとプラテンとの対向位置においてこの
インクシートと密着状態にある記録紙に前記テンション
が作用しても、前記負荷の作用により記録紙が不必要に
引き出されることはない。このためFwi（第11図参照）
が大きくなっても、常に良好な記録画面を得ることがで
きるため従来のものに比較しインクシートの巻回量を増
加させることができる。 発明の効果 以上のように本発明は、用紙搬送手段により記録用紙
を搬送し記録ヘッドが記録を行う場合に、回転負荷手段
が記録用紙に対してその搬送方向と反対方向に引張力が
加わるように、回転可能に設けられた記録用紙の移動に
従動して回転するプラテンの回転を妨げるので、記録ヘ
ッドによる記録時には、常時記録用紙はその搬送方向に
対して反対方向に引張力を受けることとなり、この状態
にて記録が行われるために、インクシートを使用した際
のインクシートの送りに起因する記録用紙のずれを防止
することが可能となり、記録ヘッドは記録用紙上の所定
の印字位置に正確に印字を行うことが可能であるため、
良好な記録画像を形成することができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例における記録装置の概略構成
図、第２図は本発明の一実施例における記録装置の記録
紙搬送系の構成図、第３図は本発明の一実施例における
記録装置のインクシート搬送部の概略構成図、第４図は
本発明の一実施例における記録装置の記録状態を示す概
略構成図、第５図は本発明の一実施例における記録装置
の記録剥離状態を示す概略構成図、第６図は本発明の一
実施例における記録装置のサーマルヘッド押圧が弱圧で
ある第１の逆送開始状態を示す概略構成図、第７図は本
発明に一実施例における記録装置のサーマルヘッドとイ
ンクシートがプラテンから離れている第２の逆送状態を
示す概略構成図、第８図〜第10図は従来の記録装置にお
いて記録状態を示す概略構成図、第11図は記録中の巻き
取りテンションとバックテンションの変化を示す特性曲
線図である。 21……サーマルヘッド 31……インクシート 41……記録紙 42……プラテン 43……キャプスタンローラー 45……第２のキャプスタンローラー 47……剥離ローラー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−41149（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−15176（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−130071（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−118281（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−120163（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−139415（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭55−39856（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．回転可能に設けられた記録用紙の移動に従動して回
   転するプラテンと、 インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 記録用紙およびインクシートを前記プラテンとの間に挟
   着し記録用紙に記録を行う記録ヘッドと、 前記プラテン上に載置された記録用紙と係合して記録用
   紙を搬送する用紙搬送手段と、を備え、 前記用紙搬送手段が記録用紙を搬送している状態にて、
   前記記録ヘッドが記録する記録装置であって、 前記用紙搬送手段により記録用紙を搬送し前記記録ヘッ
   ドが記録を行う場合に前記プラテンの回転を妨げるよう
   摩擦力を与える回転負荷手段を備えたことを特徴とする
   記録装置。