JPH081970A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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Publication number
JPH081970A
JPH081970A JP14341394A JP14341394A JPH081970A JP H081970 A JPH081970 A JP H081970A JP 14341394 A JP14341394 A JP 14341394A JP 14341394 A JP14341394 A JP 14341394A JP H081970 A JPH081970 A JP H081970A
Authority
JP
Japan
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recording medium
thermal head
ink sheet
printing
peeling
Prior art date
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Pending
Application number
JP14341394A
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English (en)
Inventor
Mitsunobu Yoshinaga
光伸 吉永
Kiyoshi Koike
清 小池
Kunihiko Nakagawa
邦彦 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Publication of JPH081970A publication Critical patent/JPH081970A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小形で、装置内部での記録媒体の詰まりのな
い、高精度な位置合わせが可能で印画品質が高く、印画
時間の短いプリンタ装置を得る。 【構成】 記録媒体1は、サーマルヘッド相手側部材3
の面上の所定の位置にセットされ固定される。ライン型
のサーマルヘッド2を、インクシート5を介して記録媒
体1の上から相手側部材3に圧接させ、インクシート巻
取側リール6b側のインクシートガイドローラ10を実
線の状態から点線の状態へ圧接してインクシート5を固
定した状態で、送りねじ12をG方向に回転させ、サー
マルヘッド2をE方向に移動させながら、同時にサーマ
ルヘッドの発熱体2aを発熱させることによって、記録
媒体1の所定の領域へ印画する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドとイン
クシートを用いて記録媒体へ印画を行う熱転写方式のプ
リンタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、例えば特開昭63−2496
74号公報に示された従来のプリンタ装置を示す概略図
である。図において、1は記録媒体、2は熱転写印画す
るための熱を発生する部材であるサーマルヘッド、3は
サーマルヘッド2に対向して設けられたサーマルヘッド
の相手側部材(以下、「相手側部材」という)、4は記
録媒体1を相手側部材3に圧接し相手側部材3に従動し
て回転するピンチローラ、5はフィルム表面にインクが
塗布されているインクシート、6はインクシート5を収
納しているインクカセット、6aは未使用のインクシー
トをロール状に巻いているインクシート供給側リール、
6bは印画終了済みのインクシートをロール状に巻取る
ためのインクシート巻取側リール、7は印画終了済みの
インクシート5と記録媒体1とを剥離するための剥離ロ
ーラ、8は複数枚の記録媒体1を収納している記録媒体
カセット、9は記録媒体カセット8中の複数枚の記録媒
体1のうち印画する一枚のみを分離して供給する供給ロ
ーラ、Aは記録媒体1の正搬送方向であり、印画動作中
に記録媒体1を搬送する方向、Bは記録媒体1の逆搬送
方向であり、印画終了後に記録媒体1を後退させて印画
開始状態に戻すときに記録媒体1を搬送する方向、Cは
相手側部材3の正回転方向であり、印画動作中に相手側
部材3を回転させる方向、Dは相手側部材3の逆回転方
向であり、印画終了後に記録媒体1を後退させて印画開
始状態に戻すときに相手側部材3を回転させる方向であ
る。また、図17は従来のプリンタ装置の記録媒体1の
供給状態を示す概略図、図18は従来のプリンタ装置の
記録媒体1の排出状態を示す概略図である。
【0003】次に動作について説明する。従来のプリン
タ装置は上記のように構成されており、例えば図17に
示すように、供給ローラ9により記録媒体カセット8か
ら装置内の印画部分へ供給された記録媒体1は、ピンチ
ローラ4および剥離ローラ7により圧接されて、相手側
部材3に巻き付く。まず、ピンチローラ4および剥離ロ
ーラ7と、相手側部材3との間で、記録媒体1を圧接挟
持させた状態で、相手側部材3をC方向に回転させるこ
とによって、記録媒体1をA方向に搬送し、サーマルヘ
ッド2の発熱体の位置と記録媒体1の印画開始位置とを
合わせる(以下、「記録媒体1の印画開始位置合わせ」
という)。
【0004】同時に、インクシート巻取側リール6bを
図中に示す矢印の方向に回転させインクシート5を巻取
り、インクシート5表面のインクの印画開始位置を合わ
せる(以下、「インクシート5の印画開始位置合わせ」
という)。この状態から印画が行われる。図には示され
ていないサーマルヘッド接離機構によりサーマルヘッド
2を降下させ、図16に示すように、インクシート5と
記録媒体1とを間に介してサーマルヘッド2を相手側部
材3に圧接させる。このサーマルヘッド2を相手側部材
3に圧接させた状態で、相手側部材3をC方向に回転さ
せ記録媒体1をA方向に搬送しながら、サーマルヘッド
2の発熱体を発熱させることによって、インクシート5
表面に塗布されたインクを溶融または昇華させて記録媒
体1表面に転写する。同時に、インクシート巻取側リー
ル6bを矢印の方向に回転させ印画終了済みのインクシ
ート5を巻取りながら、剥離ローラ7によりインクシー
ト5と記録媒体1とを剥離する。以上で記録媒体1への
印画動作が終了する。
【0005】カラーで印画する場合には、一枚の記録媒
体1に対して複数色のインクを重ね合わせることにより
実現する。一色目の印画を上記と同様の過程で終了した
後、サーマルヘッド2を相手側部材3から離間させ、相
手側部材3をD方向に回転させて記録媒体1をB方向に
後退させ、再び記録媒体1の印画開始位置合わせを行
う。同時に、インクシート巻取側リール6bを矢印の方
向に回転させ、二色目のインクの印画開始位置合わせを
行う。次に、再度サーマルヘッド2を相手側部材3に圧
接させて、一色目と同様の過程にて二色目を印画する。
以上の動作を必要回数繰り返してカラーの印画動作が終
了する。
【0006】印画終了後、サーマルヘッド2を相手側部
材3から離間させ、図18のように記録媒体1を相手側
部材3と剥離ローラ7とにより挟み込んだ状態にて相手
側部材3をさらにC方向に回転させ、記録媒体1をA方
向に搬送する。記録媒体1は図には示されていない排出
ローラへと導かれ、排出ローラにより装置外に排出され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のプ
リンタ装置では、サーマルヘッドと相手側部材の間にイ
ンクシートと記録媒体を重ね合わせて介挿し、サーマル
ヘッドを相手側部材に圧接させて固定した状態で、記録
媒体を搬送しながら記録媒体の所定の領域へ印画するた
めに、印画動作中に装置内部で記録媒体の詰まりが生じ
たり、また、装置の大きさが最低でも記録媒体の面積の
2倍程度必要であり、装置が大形になるという問題点が
あった。
【0008】また、サーマルヘッドと、相手側部材であ
る通常プラテンと呼ばれるゴム製のローラとによりイン
クシートと記録媒体とを圧接挟持させた状態にてローラ
を回転させ、ローラ表面と記録媒体表面との間に生じる
摩擦力を利用して記録媒体を搬送しながら印画するため
に、種類の異なる記録媒体を搬送する場合に摩擦係数が
異なりローラと記録媒体との間に滑りが生じる、また、
サーマルヘッドの圧接力によりローラが弾性変形してロ
ーラの回転量に対して記録媒体の送り量が安定しない、
など記録媒体を精密に搬送できないという問題点があっ
た。
【0009】また、印画動作におけるインクシート搬送
中に、インクシートの弛みやしわが原因で印画品質が低
下したり、インクシートの過送りやトルク不足により巻
取れないなどのインクシート搬送系のトラブルが生じる
という問題点があった。
【0010】また、カラー印画の場合には、記録媒体へ
印画した後、次のインクを印画する前に、前色の印画動
作中に搬送した距離の分だけ逆方向へ後退させる、とい
う動作を各色印画する度に行う必要があった。そのため
に、記録媒体一枚に要する総印画時間が長くなるという
問題点があった。
【0011】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、印画動作中における装置内部で
の記録媒体の詰まりがなく、従来のプリンタ装置より小
形に構成でき、さらに、記録媒体の所望の位置に精密に
印画できるプリンタ装置を得ることを目的とする。
【0012】また、インクシートの弛みやしわが発生し
ない印画品質の高い、インクシートの過送りやトルク不
足により巻取れないなどのインクシート搬送系のトラブ
ルのない信頼性の高いプリンタ装置を得ることを目的と
する。
【0013】また、インクシート剥離不良により生じる
記録媒体の装置内部での詰まりなどのトラブルのない信
頼性の高いプリンタ装置を得ることを目的とする。
【0014】また、カラー印画する場合に、従来のプリ
ンタ装置より記録媒体一枚に要する総印画時間の短い使
い勝手の良いプリンタ装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るプリンタ
装置は、サーマルヘッドの相手側部材の面上に記録媒体
を保持し、ライン形のサーマルヘッドをインクシートを
介して相手側部材に圧接させた状態で、移動させながら
発熱させることによって、記録媒体の所定の領域へ印画
するようにしたものである。
【0016】また、記録媒体およびインクシートを相手
側部材の面上に固定した状態でサーマルヘッドを移動さ
せて記録媒体の所定の領域へ印画した後に、印画終了済
みのインクシートを一斉に剥離して巻取るようにしたも
のである。
【0017】また、サーマルヘッドを移動させるための
サーマルヘッド移動手段の駆動系を用いて、印画終了済
みのインクシートを巻取るためのインクシート巻取手段
も駆動するようにしたものである。
【0018】また、印画動作中には、サーマルヘッド移
動手段の駆動系とインクシート巻取手段を分断し、イン
クシートを停止させた状態でサーマルヘッドを移動させ
ながら記録媒体へ印画し、印画終了後に、サーマルヘッ
ド移動手段の駆動系とインクシート巻取手段を接続する
手段を備え、サーマルヘッドを印画動作中に移動させた
方向とは逆方向に移動させ待機状態に戻しながら印画終
了済みのインクシートを巻取るようにしたものである。
【0019】また、サーマルヘッドを移動させるための
サーマルヘッド移動手段の駆動系と、インクシートを巻
取るための巻取手段との、力の伝達、遮断をクラッチを
用いて行うようにしたものである。
【0020】また、サーマルヘッドを移動させることに
より記録媒体の所定の領域へ印画しながら、同時にイン
クシートと記録媒体とを剥離するための可動な剥離手段
を移動させることにより印画終了済みのインクシートと
記録媒体とを剥離するようにしたものである。
【0021】また、サーマルヘッドを移動させるサーマ
ルヘッド移動手段の駆動系を用いて、インクシートと記
録媒体とを剥離する剥離手段の移動を行うようにしたも
のである。
【0022】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
る剥離手段が、サーマルヘッドに固定されているもので
ある。
【0023】また、カラー印画など一枚の記録媒体に重
ねて印画する場合に、サーマルヘッドを移動させること
により記録媒体の所定の領域へ印画した後、サーマルヘ
ッドを元の位置に戻す逆方向に移動させるときにも、記
録媒体に二回目の印画を行うようにしたものである。
【0024】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
るための可動な剥離手段を、サーマルヘッドの移動方向
に対して前後に各一組づつ計二組備え、サーマルヘッド
をどちらの方向に移動させて記録媒体へ印画する場合で
も、同時に剥離手段を移動させることにより印画終了済
みのインクシートを記録媒体から剥離するようにしたも
のである。
【0025】
【作用】この発明によれば、サーマルヘッド側を移動さ
せることによりサーマルヘッドの発熱体の位置と記録媒
体表面の所望の位置とを位置合わせするために、印画動
作中における記録媒体のローラ搬送をなくすことがで
き、記録媒体をゴムローラで搬送するのに比べてより精
密に位置合わせすることができる。また、装置全体を記
録媒体の大きさとほぼ同程度の底面積の大きさで構成で
きる。
【0026】また、インクシートを固定した状態でサー
マルヘッドを移動させることにより記録媒体へ印画した
後に、印画終了済みのインクシートを一斉に剥離して巻
取るので、印画動作中におけるインクシートの搬送をな
くすことができる。
【0027】また、サーマルヘッドを移動させるための
サーマルヘッド移動手段の駆動系を用いて、印画終了済
みのインクシートを巻取るためのインクシート巻取手段
も駆動するので、インクシート巻取手段の駆動系などの
部品点数を削減することができる。
【0028】また、サーマルヘッド移動手段の駆動系と
インクシート巻取手段を分断したり、接続したりするの
で、印画動作中には、インクシートを停止させた状態で
サーマルヘッドを移動させながら記録媒体へ印画し、印
画終了後には、サーマルヘッドを印画動作中に移動させ
た方向とは逆方向に移動させ待機状態に戻しながら印画
終了済みのインクシートを巻取る装置を簡単な構成によ
り実現できる。
【0029】また、サーマルヘッドを移動させるための
サーマルヘッド移動手段の駆動系と、インクシートを巻
取るための巻取手段との、力の伝達、遮断をクラッチを
用いて行うので、印画動作中には、インクシートを停止
させた状態でサーマルヘッドを移動させながら記録媒体
へ印画し、印画終了後には、サーマルヘッドを印画動作
中に移動させた方向とは逆方向に移動させ待機状態に戻
しながら印画終了済みのインクシートを巻取る装置を簡
単な構成により実現できる。
【0030】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
るための可動な剥離手段を備え、サーマルヘッドを移動
させることにより記録媒体の所定の領域へ印画しなが
ら、同時に剥離手段を移動させることにより常に剥離に
必要な剥離角度を維持しながら印画終了済みのインクシ
ートと記録媒体とを剥離するので、印画工程において熱
により融着した場合でも印画終了済みのインクシートと
記録媒体とを確実に剥離することができる。
【0031】また、サーマルヘッドを移動させるサーマ
ルヘッド移動手段の駆動系を用いてインクシートと記録
媒体とを剥離する剥離手段の移動も行うので、常に剥離
に必要な剥離角度を維持しながら、印画終了済みのイン
クシートと記録媒体とを確実に剥離する装置を剥離手段
の駆動系などを必要としない簡単な構成で実現できる。
【0032】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
る剥離手段がサーマルヘッドに固定されているので、イ
ンクシートと記録媒体とをサーマルヘッドの位置に関係
なく常に一定の剥離角度で確実に剥離する装置を剥離手
段の駆動系などを必要としない簡単な構成で実現でき
る。
【0033】また、カラー印画など一枚の記録媒体に重
ねて印画する場合に、サーマルヘッドを移動させること
により記録媒体の所定の領域へ印画した後、次にサーマ
ルヘッドを印画動作中に移動させた方向とは逆方向に移
動させるときにも、一回目の印画と同様に記録媒体に二
回目の印画を行うので、サーマルヘッドを一回往復運動
させることにより、その往路と復路の二回の印画ができ
る。
【0034】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
るための可動な剥離手段をサーマルヘッドの移動方向に
対して前後に各一組づつ計二組備え、サーマルヘッドを
どちらの方向に移動させて記録媒体へ印画する場合で
も、同時に剥離手段を移動させることにより印画終了済
みのインクシートと記録媒体とを剥離するようにしたの
で、印画工程において熱により融着した場合でも印画終
了済みのインクシートと記録媒体とを確実に剥離するこ
とができる。
【0035】
【実施例】
実施例1.図1、図2、図3は本発明の実施例1のプリ
ンタ装置の印画部分を示す概略図であり、1、2、3、
5、6a、6bは上記従来のプリンタ装置と同一もしく
は相当する部分である。図において、2aはサーマルヘ
ッドの発熱体、2bはサーマルヘッド2を相手側部材3
に圧接させるためのばね、10はインクシートを案内す
るための上下に可動なインクシートガイドローラ、11
はサーマルヘッド2を並進移動させる駆動源であるモー
タ、12はモータ11の回転運動を直線移動に変換する
ための送りねじ、13は送りねじ12を支持するために
設けられた軸受、14は内側穴部分に設けられたねじ溝
部分が送りねじ12と噛み合い、送りねじ12の回転に
従いサーマルヘッド2を保持した状態で移動する移動部
材、Eはサーマルヘッド2の正移動方向であり、印画動
作中にサーマルヘッド2を移動させる方向、Fはサーマ
ルヘッド2の逆移動方向であり、印画終了後に印画開始
状態に戻すときにサーマルヘッド2を移動させる方向、
Gは送りねじ12の正回転方向であり、印画動作中に送
りねじ12を回転させる方向、Hは送りねじ12の逆回
転方向であり、印画終了後に印画開始状態に戻すときに
送りねじ12を回転させる方向である。
【0036】次に動作について説明する。装置内の印画
部分へ搬送された記録媒体1は、相手側部材3の面上の
所定の位置にセットされ、図には示されていない固定機
構、例えば静電吸着により相手側部材3の面上に固定さ
れる。このとき、図1に示すように、サーマルヘッド2
は相手側部材3に固定された記録媒体1の表面より上方
に待機しており、図には示されていないサーマルヘッド
接離機構によって、サーマルヘッド2を図1の状態から
図2の実線の状態へと降下させ、インクシート5と記録
媒体1とを間に介して相手側部材3に圧接させる。
【0037】次に、インクシート巻取側リール6b側の
インクシートガイドローラ10を図2の実線の状態から
点線の状態へと降下させ、インクシート5を相手側部材
3に圧接して固定し、この状態から印画を開始する。相
手側部材3は記録媒体1を保持した状態で静止してお
り、サーマルヘッド2をE方向に移動させながら、サー
マルヘッドの発熱体2aを発熱させることによって、記
録媒体1の所定の領域へ印画する。
【0038】サーマルヘッドをE方向へ移動させるに
は、モータ11の出力軸に直結されている送りねじ12
が図中のG方向に回転するようにモータ11を回転させ
れば、送りねじ12と噛み合って移動する移動部材14
を介してサーマルヘッドはE方向に移動する。
【0039】サーマルヘッドを図2の点線の状態まで移
動させながら印画した後、モータ11の回転を停止さ
せ、図3に示すように、図には示されていないサーマル
ヘッド接離機構によって、サーマルヘッド2を相手側部
材3から離間させる。次に、送りねじ12が図中のH方
向に回転するようにモータ11を回転させ、送りねじ1
2と噛み合い移動する移動部材14を介してサーマルヘ
ッド2をF方向に移動させ、図3の状態から図1の印画
動作待機状態へ戻した後、モータ11の回転を停止させ
る。
【0040】同時に、二個のインクシートガイドローラ
10を図3の実線の状態から点線の状態へと上昇させ、
インクシート巻取側リール6bを図中の矢印の方向に回
転させることにより、印画工程において熱により融着し
たインクシート5と記録媒体1とを剥離しながら印画終
了済みのインクシート5を巻取った後、二枚目の記録媒
体1へ印画するためにインクシート5の印画開始位置合
わせを行う。
【0041】カラーで印画する場合には、一色目の印画
を上記と同様の過程で終了した後、サーマルヘッド2を
印画動作待機位置に戻しながら、インクシート巻取側リ
ール6bを回転させ、二色目のインクの印画開始位置合
わせを行う。次に、再度サーマルヘッド2を相手側部材
3に圧接させて、一色目と同様の過程にて二色目の印画
を行う。以上の動作を必要回数繰り返し、一枚の記録媒
体に対して複数のインクを重ね合わせることによりカラ
ーの印画動作が終了する。印画終了後、記録媒体1への
固定を解除し、図には示されていない排出機構により記
録媒体1を装置外へ排出する。
【0042】したがって、相手側部材3は記録媒体1を
保持した状態で静止させ、サーマルヘッド2を移動させ
ながら記録媒体1の所定の領域へ印画することによっ
て、記録媒体1を搬送することにより生じる装置内部で
の記録媒体1の詰まりなどのトラブルを防ぎ、記録媒体
1をゴムローラで搬送しながら印画するのに比べて記録
媒体1の所望の位置に精密に印画でき、さらに、装置全
体を小形に構成できることになる。
【0043】また、インクシート5を固定した状態でサ
ーマルヘッド2を移動させながら記録媒体1へ印画した
後に、印画終了済みのインクシート5を一斉に剥離して
巻取ることによって、印画動作中におけるインクシート
5の搬送をなくすことができるために、印画動作におけ
るインクシート5搬送中に生じるインクシート5の弛み
やしわが原因となる印画品質の低下を防ぐことができ、
インクシート5の過送りやトルク不足により巻取れない
などのインクシート搬送系のトラブルを防ぐことができ
る。
【0044】実施例2.図4は本発明の実施例2のプリ
ンタ装置の印画部分を示す概略図であり、1、2、2
a、2b、3、5、6a、6b、10、11、E、Fは
上記実施例1と同一または相当する部分である。図4に
おいて、15は移動するサーマルヘッド2を保持、案内
するガイドシャフト、16はモータ11の出力軸に直結
された駆動プーリ、17は駆動プーリ16の対向した位
置に設けられたアイドラプーリ、18は駆動プーリ16
とアイドラプーリ17とにループ状に巻き付けられたタ
イミングベルト、19はタイミングベルト18の一部に
固定され、タイミングベルト18の移動に従いサーマル
ヘッド2を保持した状態で移動する移動部材、Jはタイ
ミングベルト18の正移動方向であり、印画動作中にタ
イミングベルト18を移動させる方向、Kはタイミング
ベルト18の逆移動方向であり、印画終了後に印画開始
状態に戻すときにタイミングベルト18を移動させる方
向である。
【0045】上記実施例1では、サーマルヘッド2を移
動させる方法について、送りねじ機構により構成した
が、本実施例2では、図4に示すように、タイミングベ
ルト機構により構成する。まず、サーマルヘッド2をE
方向に移動させるには、タイミングベルト18が図中の
J方向に移動するようにモータ11を回転させる。タイ
ミングベルト18の一部に固定された移動部材19はタ
イミングベルト18の移動に従い移動し、移動部材19
を介してサーマルヘッド2はガイドシャフト15に案内
されE方向に移動して図中に実線で示される状態から点
線で示される状態となる。また、サーマルヘッド2をF
方向に移動させるには、タイミングベルト18が図中の
K方向に移動するようにモータ11を回転させれば、タ
イミングベルト18の一部に固定された移動部材19を
介してサーマルヘッド2はF方向に移動する。サーマル
ヘッド2を移動させる方法以外の全体的な動作はすべて
上記実施例1と同様である。したがって、実施例1と同
様な効果が得られる。
【0046】実施例3.なお、上記実施例1および上記
実施例2では、サーマルヘッドを移動させる方法につい
て、送りねじ機構とタイミングベルト機構により構成し
ているが、その他の方法、例えば、ラックとピニオン機
構、ワイヤーロープ機構などを用いてサーマルヘッドを
移動させる場合にも同様の効果を得られることは言うま
でもない。
【0047】実施例4.図5は本発明の実施例4のプリ
ンタ装置の印画部分を示す概略図、図6は実施例4のイ
ンクシート巻取機構を示す側面図であり、1、2、2
a、2b、3、5、6a、6b、10、11、12、1
3、14、E、F、G、Hは上記実施例1と同一または
相当する部分である。図において、20は送りねじ12
に設けられた歯車A、21は送りねじ12と垂直に配設
された軸、22は軸21に固定され、歯車A20と対に
なって送りねじ12の回転力を垂直方向に変換する歯車
B、23は軸21を支持するために設けられた軸受、2
4は軸21に直結された駆動プーリ、25はインクシー
ト巻取側リール6bにクラッチを介して接続されたリー
ルプーリ、26は駆動プーリ24とリールプーリ25と
にループ状に巻き付けられたタイミングベルト、27は
リールプーリ25の回転力をインクシート巻取側リール
6bに選択的に伝達、遮断を行うクラッチである。
【0048】次に動作について説明する。図5におい
て、上記実施例1と同様に、装置内の印画部分へ搬送さ
れた記録媒体1は、相手側部材3表面の所定の位置に固
定され、サーマルヘッド2により相手側部材3に圧接さ
れる。次に、記録媒体1とインクシート5を固定して、
クラッチ27を接続しない状態で送りねじ12をG方向
に回転させ、サーマルヘッド2をE方向に移動させなが
ら記録媒体1の所定の領域へ印画する。このとき、図6
で示すように、歯車B22は送りねじ12に固定された
歯車A20と噛み合い回転し、駆動プーリ24、タイミ
ングベルト26を介してリールプーリ25は回転してい
るが、クラッチ27により回転力は遮断されることによ
り、インクシート巻取側リール6bは回転せずに静止し
たままである。
【0049】次に、サーマルヘッド2を相手側部材3か
ら離間させた後、クラッチ27を接続した状態で送りね
じ12を図中のH方向に回転させ、サーマルヘッド2を
F方向に移動させて印画動作待機状態へ戻す。このと
き、送りねじ12をG方向に回転させたときと同様に、
歯車B22は送りねじに固定された歯車A20と噛み合
い回転し、駆動プーリ24、タイミングベルト26を介
してリールプーリ25は回転しているが、今度は、クラ
ッチ27により回転力はインクシート巻取側リール6b
に伝達され、インクシート巻取側リール6bが回転し
て、印画終了済みの分だけインクシートを巻取り、イン
クシートの印画開始位置合わせを行う。サーマルヘッド
2を移動させる駆動手段を用いて、インクシート巻取機
構の駆動を行う以外の全体的な動作はすべて上記実施例
1と同様である。
【0050】したがって、サーマルヘッド2を移動させ
るためのサーマルヘッド移動手段の駆動系を用いて、印
画終了済みのインクシート5を巻取るためのインクシー
ト巻取手段も駆動することによって、インクシート巻取
手段の駆動系などの部品点数を削減することができるた
めに、装置を小形で安価に構成することができる。
【0051】また、サーマルヘッド2を移動させるため
のサーマルヘッド移動手段の駆動系と、インクシートを
巻取るための巻取手段との、力の伝達、遮断をクラッチ
27を用いて行うことによって、印画動作中には、イン
クシート5を停止させた状態でサーマルヘッド2を移動
させながら記録媒体1へ印画し、印画終了後には、サー
マルヘッド2を印画動作中に移動させた方向とは逆方向
に移動させ待機状態に戻しながら印画終了済みのインク
シート5を巻取る装置を小形で安価に構成することがで
きる。
【0052】実施例5.図7、図8は本発明の実施例5
のプリンタ装置の印画部分を示す概略図であり、1、
2、2a、2b、3、5、6a、6b、10、11、1
2、13、14、E、F、G、Hは上記実施例1と同一
または相当する部分である。図において、30は印画終
了済みのインクシート5と記録媒体1とを剥離するため
のローラ形状をした可動な剥離ユニット、31はインク
シート巻取側リール6bが回転しないようにロックする
ためのロックユニットである。
【0053】次に動作について説明する。図7におい
て、上記実施例1と同様に、装置内の印画部分へ搬送さ
れた記録媒体1は、相手側部材3表面の所定の位置に固
定され、サーマルヘッド2により相手側部材3に圧接さ
れる。次に、相手側部材3は記録媒体1を保持した状態
で静止させ、インクシート5はロックユニット31によ
り固定した状態で、サーマルヘッド2をE方向に移動さ
せながらサーマルヘッドの発熱体2aを発熱させること
によって、記録媒体1へ印画する。このとき、印画終了
済みのインクシート5は、サーマルヘッドの発熱体2a
の発した熱により記録媒体1と融着する。ここで、剥離
ユニット30をサーマルヘッド2が移動する方向に、図
8中の点線の状態から実線の状態へと移動させ、常に剥
離に必要な剥離角度を維持させることによって、印画終
了済みのインクシート5と記録媒体1とを印画直後に確
実に剥離できる。以上のように、記録媒体1への記録と
剥離ユニット30による剥離とが同時に行われる。剥離
ユニット30を用いてインクシート5と記録媒体1とを
剥離する以外の全体的な動作はすべて上記実施例1と同
様である。
【0054】したがって、インクシート5と記録媒体1
とを剥離するための可動な剥離ユニット30を備え、サ
ーマルヘッド2を移動させることにより記録媒体1の所
定の領域へ印画しながら、同時に剥離ユニット30を移
動させることにより常に剥離に必要な剥離角度を維持し
ながら印画終了済みのインクシート5と記録媒体1とを
剥離することによって、印画工程において熱により融着
した場合でも印画終了済みのインクシート5と記録媒体
1とを確実に剥離することができるために、インクシー
ト剥離不良により生じる記録媒体1の装置内部での詰ま
りなどのトラブルを防ぐことができる。
【0055】なお、本実施例5では、印画終了済みのイ
ンクシート5と記録媒体1とを剥離するための剥離ユニ
ット30として、ローラ形状の部材を用いたが、その他
の部材、例えば、ピン形状の部材などを用いた場合にも
同様の効果を得られることは言うまでもない。
【0056】実施例6.図9は本発明の実施例6のプリ
ンタ装置の印画部分を示す概略図であり、1、2、2
a、2b、3、5、6a、6b、10、11、12、1
3、14、E、F、G、Hは上記実施例5と同一または
相当する部分である。図において、32は印画終了済み
のインクシート5と記録媒体1とを剥離するための剥離
ユニット、32aは印画終了済みのインクシート5と記
録媒体1とを剥離するローラ形状をした剥離部分、33
は内側穴部分にねじ溝が設けられており、このねじ溝部
分にて送りねじ12と噛み合い、送りねじ12の回転に
従い剥離ユニットを保持した状態で移動する移動部材で
ある。
【0057】次に動作について説明する。図9におい
て、上記実施例5と同様に、装置内の印画部分へ搬送さ
れた記録媒体1は、相手側部材3表面の所定の位置に固
定され、サーマルヘッド2により相手側部材3に圧接さ
れる。次に、記録媒体1とインクシート5を固定した状
態で、サーマルヘッド2をE方向に移動させながらサー
マルヘッドの発熱体2aを発熱させることによって、記
録媒体1の所定の領域へ印画する。同時に、送りねじ1
2と噛み合い移動する移動部材33を介して剥離ユニッ
ト32もサーマルヘッド2に追従して移動することによ
って、剥離ユニット32は常に剥離に必要な剥離角度を
維持しながら印画終了済みのインクシート5と記録媒体
1とを印画直後に確実に剥離できる。送りねじ12によ
りサーマルヘッド2に追従して移動する剥離ユニット3
2を用いてインクシート5と記録媒体1とを剥離する以
外の全体的な動作はすべて上記実施例5と同様である。
【0058】したがって、サーマルヘッド2を移動させ
るサーマルヘッド移動手段の駆動系を用いて、インクシ
ート5と記録媒体1とを剥離する剥離手段の移動も行う
ことによって、常に剥離に必要な剥離角度を維持しなが
ら印画終了済みのインクシート5と記録媒体1とを確実
に剥離する装置を剥離手段の駆動系などを必要としない
簡単な構成で実現できるために、インクシート剥離不良
により生じる記録媒体1の装置内部での詰まりなどのト
ラブルのない装置を小形で安価に構成することができ
る。
【0059】実施例7.図10は本発明の実施例7のプ
リンタ装置の印画部分を示す概略図であり、1、2、2
a、2b、3、5、6a、6b、10、11、12、1
3、14、E、F、G、Hは上記実施例6と同一または
相当する部分である。図において、34は印画終了済み
のインクシート5と記録媒体1とを剥離するための剥離
ユニット、34aは印画終了済みのインクシート5と記
録媒体1とを剥離するローラ形状をした剥離部分、35
は剥離ユニット34をサーマルヘッド2に固定するため
のねじである。
【0060】また、図11は本発明の実施例7のプリン
タ装置の剥離ユニット34の形状を示す斜視図である。
図において、34bは剥離ユニット34をサーマルヘッ
ド2に固定するためのねじ35を取り付けるねじ穴であ
る。
【0061】次に動作について説明する。図10におい
て、上記実施例6と同様に、装置内の印画部分へ搬送さ
れた記録媒体1は、相手側部材3表面の所定の位置に固
定され、サーマルヘッド2により相手側部材3に圧接さ
れる。次に、記録媒体1とインクシート5を固定した状
態で、サーマルヘッド2をE方向に移動させながらサー
マルヘッドの発熱体2aを発熱させることによって、記
録媒体1の所定の領域へ印画する。同時に、サーマルヘ
ッド2に固定された剥離ユニット34もサーマルヘッド
2に追従して移動することによって、剥離ユニット34
は常に剥離に必要な剥離角度を維持しながら印画終了済
みのインクシート5と記録媒体1とを印画直後に確実に
剥離できる。サーマルヘッド2に固定された剥離ユニッ
ト34を用いてインクシート5と記録媒体1とを剥離す
る以外の全体的な動作はすべて上記実施例6と同様であ
る。
【0062】したがって、インクシート5と記録媒体1
とを剥離する剥離ユニット34がサーマルヘッド2に固
定されていることによって、インクシート5と記録媒体
1とをサーマルヘッド2の位置に関係なく常に一定の剥
離角度で確実に剥離する装置を剥離手段の駆動系などを
必要としない簡単な構成で実現できるために、インクシ
ート剥離不良により生じる記録媒体1の装置内部での詰
まりなどのトラブルのない装置を小形で安価に構成する
ことができる。
【0063】実施例8.図12、図13、図14、図1
5は本発明の実施例8のプリンタ装置の印画部分を示す
概略図であり、1、2、2a、2b、3、5、6a、6
b、10、11、12、13、14、E、F、G、Hは
上記実施例1と同一もしくは相当する部分である。図に
おいて、40は印画終了済みのインクシート5と記録媒
体1とを剥離するためのサーマルヘッドに固定された剥
離ユニットである。
【0064】次に動作について説明する。図12におい
て、上記実施例1と同様に、装置内の印画部分へ搬送さ
れた記録媒体1は、相手側部材3表面の所定の位置にセ
ットされ、図には示されていない固定機構により固定さ
れる。このとき、図12に示すように、サーマルヘッド
2は相手側部材3の面上に固定された記録媒体1の表面
より上方に待機しており、図には示されていないサーマ
ルヘッド接離機構によって、サーマルヘッド2を図12
の状態から図13の実線の状態へと降下させ、インクシ
ート5と記録媒体1とを間に介して相手側部材3に圧接
させる。
【0065】次に、相手部材3は記録媒体1を保持した
状態で静止させ、インクシート5は図には示されていな
いロック機構により固定した状態で、サーマルヘッド2
をE方向に移動させながらサーマルヘッドの発熱体2a
を発熱させることによって、記録媒体1へ一色目の印画
を行う。同時に、サーマルヘッド2に固定された剥離ユ
ニット40もサーマルヘッド2に追従して移動すること
によって、剥離ユニット40は常に剥離に必要な剥離角
度を維持しながら印画終了済みのインクシート5と記録
媒体1とを印画直後に確実に剥離できる。図13の点線
の状態まで移動させながら印画した後、モータ11の回
転を停止させる。
【0066】サーマルヘッド2を相手側部材3から離間
させて図14に示す状態にする。同時に、インクシート
巻取側リール6bを矢印の方向に回転させ、印画終了済
みのインクシート5を巻取り二色目のインクの印画開始
位置合わせを行う。
【0067】次に、再度サーマルヘッド2を相手側部材
3に圧接させ、この図15の実線で示す状態から二色目
の印画を開始する。今度は、サーマルヘッド2をF方向
に移動させながらサーマルヘッドの発熱体2aを発熱さ
せ、上記一色目と同様に印画終了済みのインクシート5
を剥離しながら記録媒体1へ二色目の印画を行う。図1
5の点線の状態まで移動させながら印画した後、モータ
11の回転を停止させ、サーマルヘッド2を相手側部材
3から離間させて図12に示す印画動作待機状態に戻
す。
【0068】三色目を印画する場合は、上記一色目の印
画と同様の過程で行う。さらに四色目を印画する場合
は、上記二色目の印画と同様の過程で行う。この一色目
の印画動作と二色目の印画動作を交互に必要回数繰り返
してカラー印画が完成する。
【0069】記録媒体1への印画終了後、図には示され
ていないサーマルヘッド接離機構によって、サーマルヘ
ッド2を図12の印画動作待機状態へ戻した後、記録媒
体1を装置外へ排出する。
【0070】したがって、カラー印画など一枚の記録媒
体1に重ねて印画する場合に、サーマルヘッド2を移動
させることにより記録媒体1の所定の領域へ印画した
後、次にサーマルヘッド2を印画動作中に移動させた方
向とは逆方向に移動させるときにも、一回目の印画と同
様に記録媒体1に二回目の印画を行うことによって、サ
ーマルヘッド2を一回往復運動させることにより、その
往路と復路の二回の印画ができるために、従来のプリン
タ装置に比べて記録媒体一枚に要する総印画時間を短縮
することができる。
【0071】また、インクシート5と記録媒体1とを剥
離するための可動な剥離手段をサーマルヘッドの移動方
向に対して前後に各一組づつ、計二組備え、サーマルヘ
ッド2をどちらの方向に移動させて記録媒体1へ印画す
る場合でも、同時に剥離手段を移動させることにより印
画終了済みのインクシート5と記録媒体1とを剥離する
ことによって、印画工程において熱により融着した場合
でも印画終了済みのインクシート5と記録媒体1とを確
実に剥離することができるために、インクシート剥離不
良により生じる記録媒体の装置内部での詰まりなどのト
ラブルを防ぐことができる。
【0072】
【発明の効果】本発明は、以上説明したよう構成されて
いるので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0073】相手側部材の面上に記録媒体を保持し、こ
の上にインクシートを重ね合わせた状態で静止させ、こ
の上からサーマルヘッドを圧接させて移動させながら記
録媒体の所定の領域へ印画するので、サーマルヘッドの
発熱体の位置と記録媒体表面の所望の位置とを位置合わ
せするために、記録媒体を搬送することにより生じる装
置内部での記録媒体の詰まりなどのトラブルを防ぐこと
ができ、記録媒体をゴムローラで搬送しながら印画する
のに比べて記録媒体の所望の位置に精密に印画でき、ま
た、装置全体を小形に構成できる。
【0074】また、インクシートを固定した状態でサー
マルヘッドを移動させて記録媒体へ印画した後に、印画
終了済みのインクシートを一斉に剥離して巻取るので印
画動作におけるインクシート搬送中に生じるインクシー
トの弛みやしわが原因となる印画品質の低下を防ぐこと
ができ、インクシートの過送りやトルク不足により巻取
れないなどのインクシート搬送系のトラブルを防ぐこと
ができる。
【0075】また、サーマルヘッドを移動させるための
サーマルヘッド移動手段の駆動系を用いて、印画終了済
みのインクシートを巻取るためのインクシート巻取手段
を駆動するので、装置を小形で安価に構成することがで
きる。
【0076】また、サーマルヘッド移動手段の駆動系と
インクシート巻取手段を分断したり、接続したりするこ
とによって、印画動作中には、インクシートを停止させ
た状態でサーマルヘッドを移動させながら記録媒体へ印
画し、印画終了後には、サーマルヘッドを印画動作中に
移動させた方向とは逆方向に移動させ待機状態に戻しな
がら印画終了済みのインクシートを巻取るようにしたの
で、装置を小形で安価に構成することができる。
【0077】また、サーマルヘッドを移動させるための
サーマルヘッド移動手段の駆動系と、インクシートを巻
取るための巻取手段との間の駆動力の伝達、遮断を、ク
ラッチを用いて行うようにしたので、印画動作中には、
インクシートを停止させた状態でサーマルヘッドを移動
させながら記録媒体へ印画し、印画終了後には、サーマ
ルヘッドを印画動作中に移動させた方向とは逆方向に移
動させ待機状態に戻しながら印画終了済みのインクシー
トを巻取る装置を小形で安価に構成することができる。
【0078】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
るための可動な剥離手段を備え、サーマルヘッドを移動
させることにより記録媒体の所定の領域へ印画しなが
ら、同時に剥離手段を移動させることにより常に剥離に
必要な剥離角度を維持しながら印画終了済みのインクシ
ートと記録媒体とを剥離するようにしたので、インクシ
ート剥離不良により生じる記録媒体の装置内部での詰ま
りなどのトラブルを防ぐことができる。
【0079】また、サーマルヘッドを移動させるサーマ
ルヘッド移動手段の駆動系を用いて、インクシートと記
録媒体とを剥離する剥離手段の移動も行うようにしたの
で、インクシート剥離不良により生じる記録媒体の装置
内部での詰まりなどのトラブルのない装置を小形で安価
に構成することができる。
【0080】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
る剥離手段がサーマルヘッドに固定されているので、イ
ンクシート剥離不良により生じる記録媒体の装置内部で
の詰まりなどのトラブルのない装置を小形で安価に構成
することができる。
【0081】また、カラー印画など一枚の記録媒体に重
ねて印画する場合に、サーマルヘッドを移動させること
により記録媒体の所定の領域へ印画した後、次にサーマ
ルヘッドを印画動作中に移動させた方向とは逆方向に移
動させるときにも、一回目の印画と同様に記録媒体に二
回目の印画を行うようにしたので、従来のプリンタ装置
に比べて記録媒体一枚に要する総印画時間を短縮するこ
とができる。
【0082】また、インクシートと記録媒体とを剥離す
るための可動な剥離手段をサーマルヘッドの移動方向に
対して前後に各一組づつ、計二組備えたので、サーマル
ヘッドをどちらに移動させて記録媒体へ印画する場合に
も、同時に剥離手段を移動させることにより印画終了済
みのインクシートと記録媒体とを剥離することができ、
インクシート剥離不良により生じる記録媒体の装置内部
での詰まりなどのトラブルを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のプリンタ装置を示す概略
図である。
【図2】 実施例1の動作を説明するための図である。
【図3】 実施例1の動作を説明するための図である。
【図4】 本発明の実施例2のプリンタ装置を示す概略
図である。
【図5】 本発明の実施例4のプリンタ装置を示す概略
図である。
【図6】 実施例4の側面図である。
【図7】 本発明の実施例5のプリンタ装置を示す概略
図である。
【図8】 実施例5の動作を説明するための図である。
【図9】 本発明の実施例6のプリンタ装置を示す概略
図である。
【図10】 本発明の実施例7のプリンタ装置を示す概
略図である。
【図11】 実施例7のプリンタ装置の剥離ユニットを
示す斜視図である。
【図12】 本発明の実施例8のプリンタ装置を示す概
略図である。
【図13】 実施例8の動作を説明するための図であ
る。
【図14】 実施例8の動作を説明するための図であ
る。
【図15】 実施例8の動作を説明するための図であ
る。
【図16】 従来のプリンタ装置を示す概略図である。
【図17】 従来のプリンタ装置の動作を説明するため
の図である。
【図18】 従来のプリンタ装置の動作を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 記録媒体、2 サーマルヘッド、2a サーマルヘ
ッドの発熱体、2bばね、3 相手側部材、4 ピンチ
ローラ、5 インクシート、6 インクシートカセッ
ト、6a インクシート供給側リール、6b インクシ
ート巻取側リール、7 剥離ローラ、8 記録媒体カセ
ット、9 供給ローラ、10 インクシートガイドロー
ラ、11 モータ、12 送りねじ、13 軸受、14
移動部材、15 ガイドシャフト、16 駆動プー
リ、17 アイドラプーリ、18,26 タイミングベ
ルト、19 移動部材、20 歯車A、21 軸、22
歯車B、23 軸受、24駆動プーリ、25 リール
プーリ、27 クラッチ、30,32,34,40剥離
ユニット、31 ロックユニット、32a 剥離部分、
33 移動部材、34a 剥離部分、34b ねじ穴、
35 ねじ、A 記録媒体の正搬送方向、B 記録媒体
の逆搬送方向、C 相手側部材の正回転方向、D 相手
側部材の逆回転方向、E サーマルヘッドの正移動方
向、F サーマルヘッドの逆移動方向、G 送りねじの
正回転方向、H 送りねじの逆回転方向、J タイミン
グベルトの正移動方向、K タイミングベルトの逆移動
方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 17/38 B 25/304 B41J 25/30 L

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体を巾方向に配列したライン型のサ
    ーマルヘッドで重ね合わされたインクシートと記録媒体
    を相手側部材に圧接した状態でサーマルヘッドを発熱さ
    せることによりインクシート表面に塗布されたインクを
    記録媒体表面に転写する熱転写方式のプリンタ装置にお
    いて、相手側部材の面上に記録媒体を保持し、この上に
    インクシートを重ね合わせて静止させた状態でサーマル
    ヘッドを相手側部材に圧接させて移動させながら発熱さ
    せることによって上記記録媒体の所定の領域へ印画する
    ように構成してなるプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 インクシートと記録媒体を相手側部材の
    面上に固定した状態でサーマルヘッドを移動させて記録
    媒体の所定の領域へ印画した後に、印画終了済みのイン
    クシートを一斉に剥離して巻取る手段を備えたことを特
    徴とする請求項第1項記載のプリンタ装置。
  3. 【請求項3】 サーマルヘッドを移動させるためのサー
    マルヘッド移動手段の駆動系を用いて、印画終了済みの
    インクシートを巻取るためのインクシート巻取手段も駆
    動する構成としたことを特徴とする請求項第1項記載の
    プリンタ装置。
  4. 【請求項4】 印画動作中は、サーマルヘッド移動手段
    の駆動系からの駆動力がインクシート巻取手段に伝達さ
    れるのを遮断し、記録媒体への印画終了後に、サーマル
    ヘッド移動手段の駆動系の駆動力をインクシート巻取手
    段に接続する駆動力伝達遮断手段を備え、印画終了後に
    サーマルヘッドを印画動作中に移動させた方向とは逆方
    向に移動させて待機状態に戻しながら印画終了済みのイ
    ンクシートを巻取るようにしたことを特徴とする請求項
    第3項記載のプリンタ装置。
  5. 【請求項5】 サーマルヘッドを移動させるためのサー
    マルヘッド移動手段の駆動系と、インクシートを巻取る
    ための巻取手段との力の伝達、遮断を行う手段がクラッ
    チであることを特徴とする請求項第4項記載のプリンタ
    装置。
  6. 【請求項6】 インクシートと記録媒体とを剥離するた
    めの可動な剥離手段を備え、サーマルヘッドを移動させ
    ることにより記録媒体の所定の領域へ印画しながら、同
    時に剥離手段を移動させることにより印画終了済みのイ
    ンクシートと記録媒体とを剥離する構成としたことを特
    徴とする請求項第1項記載のプリンタ装置。
  7. 【請求項7】 サーマルヘッドを移動させるサーマルヘ
    ッド移動手段の駆動系を用いて、インクシートと記録媒
    体とを剥離する剥離手段の移動も行なわせる構成とした
    ことを特徴とする請求項第6項記載のプリンタ装置。
  8. 【請求項8】 インクシートと記録媒体とを剥離する剥
    離手段が、サーマルヘッドに配設されていることを特徴
    とする請求項第6項記載のプリンタ装置。
  9. 【請求項9】 カラー印画など一枚の記録媒体に重ねて
    印画する場合に、サーマルヘッドを移動させることによ
    り記録媒体の所定の領域へ印画した後、当該サーマルヘ
    ッドを上記印画動作中に移動させた方向とは逆方向に移
    動させるときにも、当該記録媒体に二回目の印画を行う
    手段を備えたことを特徴とする請求項第1項記載のプリ
    ンタ装置。
  10. 【請求項10】 インクシートと記録媒体とを剥離する
    ための可動な剥離手段を、サーマルヘッドの移動方向に
    対して前後に各一組づつ、計二組備え、サーマルヘッド
    をどちらの方向に移動させて記録媒体へ印画する場合で
    も、同時に剥離手段を移動させることにより印画終了済
    みのインクシートを記録媒体から剥離する構成としたこ
    とを特徴とする請求項第9項記載のプリンタ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190902A (ja) * 2005-12-25 2007-08-02 Nippon Ekyumatekku Kk ダイレクト箔プリント装置
US8007190B2 (en) * 2000-09-11 2011-08-30 Zipher Limited Tape drive and printing apparatus

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