JP2732263B2 - 無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

無段変速機の油圧制御装置

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JP2732263B2 JP24042988A JP24042988A JP2732263B2 JP 2732263 B2 JP2732263 B2 JP 2732263B2 JP 24042988 A JP24042988 A JP 24042988A JP 24042988 A JP24042988 A JP 24042988A JP 2732263 B2 JP2732263 B2 JP 2732263B2
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【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両用のベルト式無段変速機の油圧制御装
置に関し、詳しくは、エンジンブレーキ用スポーティド
ライブ(Ds)レンジの変速制御系に使用されるモディフ
ァイ機構に関する。
【従来の技術】
この種の無段変速機の変速制御においては、ドライブ
(D)レンジとDsレンジの変速特性が設定されている。
Dレンジでは、変速比最大,最小の全域でアクセル開
度,車速に伴うエンジン回転数,変速比に基づき自由に
変速制御するものであり、第5図に示すように、最大変
速比iLと最小変速比iHとの間で最低変速ラインl1,全開
ラインl2が設定され、この間の全域で変速制御される。
こうして、最低変速ラインl1がエンジン回転数の低い側
に設定されることで、低負荷での変速制御も良好に行い
得るが、その反面アクセル開放での減速時に最小変速比
iHの領域が広いことでエンジンブレーキの効きが悪くな
る。そこでDSレンジでは、エンジンブレーキ用アクチュ
エータにより疑似的にアクセル開度を増大して、最低変
速ラインを第5図のl3のようにエンジン回転数の高い側
にシフトし、強制的にダウンシフトを開始してエンジン
ブレーキの効きをよくしている。ここで上記最低変速ラ
インl3のまま最大変速比iLにダウンシフトすると、低速
でのダウンシフト量が多過ぎるため、所定の変速比is以
降はラインl4のように徐々に戻るようにモディファイ作
用している。 そこで、上記無段変速機の変速制御におけるモディフ
ァイ機構に関しては、例えば特開昭60−159454号公報の
先行技術がある。ここで、エンジンブレーキ用アクチュ
エータのピストン先端にレバーを取付けて、変速比制御
弁を押込み作用する。また、アクチュエータ側のレバー
とセンサシューとの間に天秤式レバーを設け、所定の変
速比以降はアクチュエータによる押込み作用を徐々に解
くように構成することが示されている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記先行技術のものにあっては、モディフ
ァイ機構が2種類のレバーを有することで、部品点数が
多くなる。また、2組のレバーは上限2段に配置される
ため、構造が煩雑になり、特にアクチュエータにおける
係合部が軸心から比較的遠く外れることで、モーメント
等の余分な力がかかってガタを生じ易い。 一方、アクチュエータによる押込みはスプリング力で
行われるが、このスプリング力は不使用時にピストンに
かかる油圧力との関係で決まる。従って、先行技術のよ
うにアクチュエータのスプリング力で直接押込み作用す
る構成では、ピストンの油圧力もそれに応じて比較的大
きく設定しなければならない。このため、ピストンの受
圧面積等が小さくなって油圧力が低減すると、スプリン
グによる押込み力も不足して所定のDsレンジの変速特性
が得られなくなる。 本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、エンジンブレーキ用Dsレンジの変速
特性に用いられるモディファイ機構の構造を改良し、か
つアクチュエータ側の油圧力低減に対しても所定の押込
みを行うことが可能な無段変速機の油圧制御装置を提供
することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の油圧制御装置は、
センサシュー,変速比切換弁のシフトカム側ロッドおよ
びスポーティドライブレンジで押込み作用するエンジン
ブレーキ用アクチュエータのピストンに一体的に連設さ
れるフックの間にモディファイ機構を設けたものにおい
て、上記モディファイ機構は単一のレバーを揺動可能に
有して成り、上記レバーは、揺動支点を上記変速比制御
弁と上記センサシューの間に有するとともに、一端をセ
ンサシューと係合可能に延設し、他端を二叉状に形成し
てそれぞれを上記変速比切換弁のロッドおよび上記エン
ジン用アクチュエータのフックに係合可能に構成し、上
記エンジンブレーキ用アクチュエータによる押込み時
に、上記変速比制御弁を上記レバーのレバー比で増幅し
て押込み作用するものである。
【作用】
上記構成に基づき、Dsレンジにセットすると、アクチ
ュエータの押込みでモディファイ機構のレバーが揺動
し、変速比制御弁も所定量押込まれてダウンシフトし、
変速ラインがエンジン回転数の高い側にシフトしてエン
ジンブレーキが効くようになる。そして所定の変速比に
達してレバーにセンサシューが係合すると、センサシュ
ーの低速段側への移動に伴いレバーが逆方向に徐々に揺
動し、アクチュエータによる押込みを徐々に解いてエン
ジンブレーキの効き過ぎを防ぐようになる。
【実 施 例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明
する。 第1図において、フロントエンジン・フロントドライ
ブ(FF)ベースの横置きトランスアクスル型で電磁粉式
クラッチを組合わせたベルト式無段変速機について説明
する。 符号1は電磁粉式クラッチ、2は前後進切換装置、3
は無段変速機、4はフロントデフ装置である。そしてク
ラッチハウジング6の一方に電磁粉式クラッチ1が収容
され、そのクラッチハウジング6の他方と、そこに接合
されるメインケース7,更にメインケース7のクラッチハ
ウジング6と反対側に接合されるサイドケース8の内部
に、前後進切換装置2,無段変速機3,フロントデフ装置4
が収容される。 電磁粉式クラッチ1は、エンジンのクランク軸10にド
ライブプレート11を介して一体結合するリング状のドラ
イブメンバ12,変速機入力軸13に回転方向に一体的にス
プライン結合するディスク状のドリブンメンバ14を有す
る。そしてドリブンメンバ14の外周部側にコイル15が内
蔵されて、両メンバ12,14の間に円周に沿いギャップ16
が形成され、このギャップ16に電磁粉を有する。またコ
イル15を具備するドリブンメンバ14のハブ部のスリップ
リング18には、給電用ブラシ19が摺接し、スリップリン
グ18から更にドリブンメンバ14内部を通りコイル15に結
線されてクラッチ電流回路が構成されている。 こうして、コイル15にクラッチ電流を流すと、ギャッ
プ16を介してドライブおよびドリブンメンバ12,14の間
に生じる磁力線により、そのギャップ16に電磁粉が鎖状
に結合して集積し、これによる結合力でドライブメンバ
12に対しドリブンメンバ14が滑りながら一体結合して、
クラッチ接続状態になる。一方、クラッチ電流をカット
すると、電磁粉によるドライブおよびドリブンメンバ1
2,14の結合力が消失してクラッチ切断状態になる。そし
てこの場合のクラッチ電流の制御を、前後進切換装置2
の操作に連動して行うようにすれば、P(パーキング)
またはN(ニュートラル)レンジから前進のD(ドライ
ブ),Ds(スポーティドライブ)または後退のR(リバ
ース)レンジへの切換え時に自動的にクラッチ1が接断
して、クラッチペダル操作が不要になる。 次いで前後進切換装置2は、上記クラッチ1からの入
力軸13と、これに同軸上に配置されたプライマリ軸20と
の間に設けられる。即ち、入力軸13に前進被係合側を兼
ねた後進用ドライブギヤ21が形成され、プライマリ軸20
には後進用係合側のギヤ22が回転自在に嵌合してあり、
これらのギヤ21,22が、軸23で支持されたカウンタギヤ2
4,軸25で支持されたアイドラギヤ26を介して噛合い構成
される。そしてプライマリ軸20とギヤ21および22との間
に、切換機構27が設けられる。ここで常時噛合っている
上記ギヤ21,24,26,22は、クラッチ1のコイル15を有す
るドリブンメンバ14に連結しており、クラッチ切断時の
この部分の慣性マスが比較的大きい点に対応して切換機
構27は、プライマリ軸20のハブ28にスプライン嵌合する
スリーブ29が、シンクロ機構30,31を介して各ギヤ21,22
に噛合い結合するように構成されている。 これによりPまたはNレンジの中立位置では、切換機
構27のスリーブ29がハブ28とのみ嵌合して、プライマリ
軸20が入力軸13から切離される。次いでスリーブ29を、
シンクロ機構30を介してギヤ21側に噛合わすと、入力軸
13に対しプライマリ軸20が直結してDまたはDsレンジの
前進状態になる。一方、スリーブ29を、逆にシンクロ機
構31を介してギヤ22側に噛合わせると、入力軸13はギヤ
21,24,26,22を介してプライマリ軸20に連結され、エン
ジン動力が逆転してRレンジの後進状態になる。 無段変速機3は、上記プライマリ軸20に対しセカンダ
リ軸35が平行配置され、これらの両軸20,35にそれぞれ
プライマリプーリ36,セカンダリプーリ37が設けられ、
かつ両プーリ36,37の間にエンドレスの駆動ベルト34が
掛け渡してある。プライマリプーリ36,セカンダリプー
リ37はいずれも2分割に構成され、一方の固定プーリ36
a,37aに対し、他方の可動プーリ36b,37bがプーリ間隔を
可変にすべく移動可能にされ、可動プーリ36b,37bに
は、それ自体ピストンを兼ねた油圧サーボ装置38,39が
付設され、更にセカンダリプーリ37の可動プーリ37bに
は、プーリ間隔を狭くする方向にスプリング40が付勢さ
れている。 また油圧制御系として、作動源のオイルポンプ41がプ
ライマリプーリ36の隣りに設置される。このオイルポン
プ41は、高圧用のギヤポンプであり、ポンプ駆動源42
が、プライマリプーリ36,プライマリ軸20および入力軸1
3の内部を貫通してクランク軸10に直結し、エンジン運
転中、常に油圧を生じるようになっている。そしてこの
オイルポンプ41の油圧を制御して、各油圧サーボ装置3
8,39に給排油し、プライマリプーリ36とセカンダリプー
リ37のプーリ間隔を逆の関係に変化して、駆動ベルト34
のプーリ36,37におけるプーリ比を無段階に変換し、無
段変速した動力をセカンダリ軸35に出力する。 フロントデフ装置4は、上記無段変速機3の高速段側
最小プーリ比が、例えば0.5と非常に小さく、このため
セカンダリ軸35の回転数が大きい点に鑑み、セカンダリ
軸35に対し1組の中間減速ギヤ43a,43bを介して出力軸4
4が連結される。そしてこの出力軸44のドライブギヤ45
に、ファイナルギヤ46が噛合い、ファイナルギヤ46から
差動機構47を介して左右の前輪の車軸48a,48bが伝動構
成される。 第2図において、無段変速機3の油圧制御系について
説明すると、プライマリ油圧サーボ装置38において、プ
ライマリ軸20と一体的なシリンダ38aに可動プーリ36bが
嵌合し、シリンダ38a内に給,排油することによるプラ
イマリ圧を生じる。またセカンダリ油圧サーボ装置39に
おいても、セカンダリ軸35と一体的なシリンダ39aに可
動プーリ37bが嵌合し、シリンダ39a内にライン圧が導入
される。ここで可動プーリ37bに比べて可動プーリ36bの
方が、受圧面積が大きくなっており、プライマリ圧のみ
による変速制御を可能にしている。 そして油溜70からオイルポンプ41により汲み上げられ
たオイルは、油路71aを介してライン圧調整弁90に導か
れ、油路71aから分岐するライン圧の油路71bが、セカン
ダリシリンダ39aに常にライン圧を導入すべく連通す
る。油路71aから分岐する油路71cは変速比制御弁100に
連通し、この変速比制御弁100とプライマリシリンダ38a
との間に油路72が連通する。またプライマリシリンダ38
aの個所には、クラッチ係合後の変速制御において、エ
ンジン回転数に応じた制御圧としてのピトー圧を取出す
ピトー圧センサ73が設置され、このピトー圧センサ73か
らのピトー圧が、油路74を介してライン圧調整弁90,変
速比制御弁100に導かれる。 更に、エンジン回転数の低い状態を含む広範囲で変速
制御を行うDレンジに対し、エンジン回転数の高い範囲
に限定して変速制御を行い、アクセル開放の場合にエン
ジンブレーキ作用するDsレンジを得る油圧系として、ラ
イン圧調整弁90からのドレン油路75aにリリーフ弁76が
設けられ、このリリーフ弁76の上流側から分岐する潤滑
油圧回路の油路75bが、セレクト位置検出弁130に連通
し、油路75bから更に分岐する油路75cが、変速比制御弁
100のエンジンブレーキ用アクチュエータ140に連通して
いる。 上記潤滑油圧回路の油路75aから分岐する油路75dはベ
ルト34の内周上に配置されるベルト潤滑ノズル77に、油
路75eはピトー圧センサ73のオイル供給口78に連通し、
油路75eはチェック弁79,オイルクーラ80を介して油溜70
側に連通する。セカンダリシリンダ39aの油圧室39bと反
対側にはバランサ室39cが設けられ、オイルクーラ80の
出力側油路81がバランサ室39cに連通してオイルを満た
し、油圧室39bの遠心油圧をバランサ室39cで相殺するよ
うになっている。また、変速比制御弁100のドレイン油
路82の途中にはチェック弁83を具備したシフトロック弁
84が設けられ、チェック弁83の上流の油路82と上記油路
75bとの間にはプリフィーリング用油路85が連通する。
なお、各油路の途中,大気開口部にはオリフィス86が設
けられている。 ライン圧調整弁90は、弁本体91,スプール92,スプール
92の一方のブッシュ93との間に付勢されるスプリング94
を有し、プライマリ可動プーリ36bに係合して実際の変
速比を検出するセンサシュー95が、潤滑通路を兼ねた軸
管96で移動可能に支持されてブッシュ93に連結する。弁
本体91において、スプール92のスプリング94と反対側の
ポート91aには油路74のピトー圧が作用し、このポート9
1aにはドレンポート91bを介して隣接するポート91cに油
路71aのライン圧が作用する。また、ポート91cの隣りに
ライン圧が導かれるポート91dとドレンポート91eとを有
し、スプール92のランドチャンファ部92aによりドレン
量を変化して調圧するようになっており、ドレンポート
91eの隣りのスプリング94側にライン圧2段切換用ポー
ト91fが設けられる。 一方、ライン圧の油路71cにはライン圧2段切換用ソ
レノイド弁97が設けられる。このライン圧2段切換用ソ
レノイド弁97は三方弁であり、上記ライン圧2段切換用
ポート91fに接続する油路98を油路71c側とドレイン側に
選択的に連通するもので、通電により油路71cと98とを
接続してライン圧2段切換用ポート91fにライン圧を導
き、非通電により油路98をドレンする構成である。 こうして、スプール92のスプリング94は変速比が大き
い程スプリング力が大きくなり、このスプリング力がラ
イン圧上昇側に作用する。また、ポート91cとライン圧
2段切換用ポート91fのライン圧はライン圧低下側に作
用し、これら両者のバランスでライン圧制御される。ス
プール92の端部のピトー圧は、エンジン回転数と共にポ
ンプ吐出量が変化した場合にスプール92のバランス点を
調整するように作用する。 そこで、スプリング94のバランス点のスプリング力F,
ライン圧PL,ポート91cとライン圧2段切換用ポート91f
の受圧面積差をAL,Acとすると、ライン圧2段切換用ソ
レノイド弁97が非通電の場合は、 AL・PL=F が成立して、ライン圧はPL=F/ALにより高圧制御され
る。 また、ソレノイド弁97が通電すると、 (AL+Ac)・PL=F が成立して、ライン圧はPL=F/(AL+Ac)により低圧制
御される。こうしてライン圧は、変速比に応じて変化す
るスプリング力で無段階に制御され、更にライン圧2段
切換用ソレノイド弁97によりライン圧のレベルが低,高
2段階に制御されて、プーリ押付力を生じるようにな
る。 変速比制御弁100は、弁本体101の一方にスプール102
を有し、スプール102の一端のポート101aにはピトー圧
がチェック弁103またはオリフィス104を介して作用し、
その他端にはロースピードスプリング105,ハイスピード
スプリング106が付勢する。またスプール102の中央のポ
ート101bは油路72に、その左右のポート101c,101dはド
レン油路82,ライン圧油路71cに連通し、スプール102の
溝部102aによりプライマリシリンダ38aに給,排油して
プライマリ圧を生じるようになっている。 弁本体101の他方にはプランジャ107を有し、このプラ
ンジャ107にロッド108の一端がスプリング109を介して
挿入され、ロッド108の他端のローラ108aにアクセル開
度に応じて回動するシフトカム110が摺接する。プラン
ジャ107にはガイド111が取付けられてスプリング105を
受けており、こうしてシフトカム110の回動に応じてス
プリング105の力を変化している。ここで、プランジャ1
07には油路74のピトー圧が導かれており、プランジャ10
7に作用するスプリング反力をピトー圧で受けて、シフ
トカム111の操作力の軽減を図るようになっている。 更に、プランジャ107とスプリング106との間には機械
式モジュレータ機構120が設けられる。このモジュレー
タ機構120は、プランジャ107とガイド111内部のスプリ
ング受け112との間に可変機構121を有し、この可変機構
121がリンク122を介してセンサシュー95に連結して成
る。そして変速比が小さい高速段に移行するに従って可
変機構121により、スプリング106の力を漸増するように
モジュレータ作用する。 こうして、スプール102にはピトー圧とシフトカム110
によるアクセル開度に応じたスプリング105の力が作用
する。そして両者のバランスで所定のプライマリ圧を生
じて変速比を定め、車速の増大でピトー圧が上昇するの
に応じて高速段にアップシフトすべく変速比制御する。
このとき、スプール102にはモジュレータ機構120により
更に変速比に応じたスプリング106の力が付与すること
で、高速段へのアップシフトに応じてエンジン回転数を
順次上昇するようになる。 セレクト位置検出弁130は、弁本体131にドレン孔132
を有する弁対133が挿入され、弁体133にはセレクトレバ
ー136の操作に応じて回動するカム135が当接してある。
ここでカム135において、D,N,Rのレンジ位置は凸部135a
であり、両端のP,Dsのレンジ位置は凹部135bになってお
り、上記D,N,Rの各レンジでドレン孔132を閉じて操作油
圧を生じる。また、P,Dsレンジでドレン孔132が開く際
は、オリフィス86により上流側の油路75aの油圧の低下
を防ぐようになっている。 エンジンブレーキ用アクチュエータ140は、シリンダ1
41にピストン142が挿入され、このピストン142の一方に
リターン用スプリング143が付勢され、その他方のピス
トン室144に油路75bの操作油圧が油路75cを介して導か
れる。またピストン142の先端のフック142a,変速比制御
弁100のロッド108のローラピン108bおよびセンサシュー
95の間に、押込みレバーを兼ねたDsレンジ特性補正用の
モディファイ機構145のレバー146が係合可能に設けられ
る。 こうして、P,Dsレンジで操作油圧が無い場合は、ピス
トン142のフック142aによりレバー146を揺動してロッド
108を強制的に所定のストローク押込み、変速領域をエ
ンジン回転数の高い側に制限し、これによりDsレンジで
エンジンブレーキ作用する。そしてこの状態で所定の変
速比に達すると、レバー146にセンサシュー95が係合
し、これ以降は変速比の増大に応じてセンサシュー95に
よりレバー146が逆方向に揺動し、ピストン142,ロッド1
08を順次元の位置に引き戻すようになる。 第3図(a),(b)において、エンジンブレーキ用
アクチュエータ140,モディファイ機構145の部分につい
て詳細に述べる。 先ず、図において符号150はバルブブロックであり、
このバルブブロック150の一側にライン圧調整弁90とセ
ンサシュー95とが連結して同軸上に配置され、このライ
ン圧調整弁90の隣りに変速比制御弁100,更にエンジンブ
レーキ用アクチュエータ140が平行に配置される。そし
て変速比制御弁100のロッド108の先端のローラピン108a
は、バルブブロック150から外に突出し、シフトカム110
により押込み可能になっており、ローラピン108bは、ガ
イド151の溝部で案内されてエンジンブレーキ用アクチ
ュエータ140側に水平に突出している。エンジンブレー
キ用アクチュエータ140においても、ピストン142のロッ
ド先端のフック142aがバルブブロック150の外に突出し
て、上記ローラピン108bと略同一高さに近接位置する。 ここでエンジンブレーキ用アクチュエータ140のシリ
ンダ141,ピストン142は、バルブブロック150のスペース
的制約で比較的細く形成され、これに伴い油圧力と共に
ピストン142に作用するスプリング143の力は、Dsレンジ
の押込み力に対し不充分なものになっている。 そこで、上記センサシュー95,変速比費制御弁100のロ
ーラピン108bおよびエンジンブレーキ用アクチュエータ
140のフック142aの間に、モディファイ機構145の単一の
レバー146が配設される。レバー146は、ローラピン108b
とセンサシュー95の間のピン147により回転自在に支持
されてバルブブロック150側に取付けられる。そして第
4図に示すようにレバー146は、水平な本体146aの一端
にセンサシュー95との係合片146bを有し、その他端の垂
直な起立部146cにローラピン108bとフック142aに対する
係合片146d,146eを二叉状に有し、係合片146d,146eはい
ずれも軸心近くで係合可能になっている。 こうしてDレンジ等において、エンジンブレーキ用ア
クチュエータ140のフック142aが油圧力で突出する場合
は、レバー146がフリーの状態になる。そしてDsレンジ
では、第3図のように、エンジンブレーキ用アクチュエ
ータ140のフック142aがスプリング力で引き戻される
と、レバー146が揺動して係合片146dによりローラピン1
08bを介してロッド108を押込む。この場合に、ピストン
142,ロッド108の押込み力をF1,F2、ピン147からの距離
をr1,r2とすると、F1・r1=F2・r2,F2=F1・r1/r2が成
立する。ここで、例えばレバー比r1/r2=2とすると、
ピストン142のスプリング力F1に対し、ロッド108には2
・F1の力が作用し、充分に押込み作用されることにな
る。一方、かかる押込み時には、レバー146の係合片146
bがセンサシュー95に対し所定の変速比isで係合し、こ
れ以降はセンサシュー95が最大変速比iLに向って移動す
るのに伴いピストン142を徐々に突出するようになって
いる。 次いで、このように構成された無段変速機制御系の作
用について説明する。 先ず、車両停止または走り始めの変速開始前には、ラ
イン圧調整弁90で調圧されたライン圧が油路71bにより
セカンダリシリンダ39aにのみ導入しており、プライマ
リシリンダ38aは変速比制御弁100によりドレン油路82を
連通している。そのため無段変速機3では、駆動ベルト
34のプライマリプーリ36に対しセカンダリプーリ37の巻
付け径が最も大きく、最大変速比iLの低速段となる。 次いで、走行後にピトー圧センサ73のピトー圧が上昇
して変速比制御弁100のスプール102を移動し、油路71c
のライン圧が油路72を介してプライマリシリンダ38aに
供給されると、プリフィル作用で直ちにプライマリ圧を
生じてアップシフトを開始する。そしてプライマリ圧の
上昇により、駆動ベルト34のプライマリプーリ36に対す
る巻付け径が増し、最終的には最小変速比iHの高速段に
無段変速する。 そこで、上記無段変速における各レンジの変速制御に
ついて述べる。 先ず、Dレンジの通常走行では、セレクト位置検出弁
130により操作油圧が生じ、この油圧がエンジンブレー
キ用アクチュエータ140のピストン142に作用して第3図
の一点鎖線のようにフック142aを押出す。そこでレバー
146は、フリーの状態で変速比制御弁100に強制作用しな
くなり、このため変速比制御弁100は、シフトカム110に
よる押込み作用等に基づき、第5図の最低変速ラインl1
と全開ラインl2との間の全域で変速制御することにな
る。 一方、最小変速比iH等でのアクセル開放の減速時にDs
レンジにセレクトすると、セレクト位置検出弁130によ
り操作油圧がドレンし、このためエンジンブレーキ用ア
クチュエータ140のピストン142がスプリング力で押込ま
れる。そこでピストン142のフック142aが、レバー146の
係合片146eに係合して第3図の実線のように揺動し、こ
れに伴い係合片146dがローラピン108bに係合して変速比
制御弁100のロッド108を所定量押込む。このため変速比
制御弁100は、ロッド108の押込みに基づき第5図のライ
ンl3のようにダウンシフトするのであり、こうしてエン
ジンブレーキが効くことになる。 そしてダウンシフトが進んで所定の変速比isに達する
と、レバー146の係合片146bにセンサシュー95が係合
し、これ以降はセンサシュー95の移動に伴いレバー146
が逆方向に揺動し、ピストン142を強制的に引き出して
ロッド108の押込みを徐々に解く。そこで、変速比制御
弁100によるダウンシフトが徐々に緩和されて第5図の
ラインl4のようにモディファイ作用され、最低変速ライ
ンl1のエンジン回転数で最大変速比iLに戻るようにな
る。こうして、低速でのエンジンブレーキの効き過ぎが
緩和される。 なお、上記Dsレンジにおいて、エンジンブレーキ用ア
クチュエータ140による押込み以上にシフトカム110でロ
ッド108を押込むと、変速比制御弁100で第5図のライン
l3,l4とl2との間のエンジン回転数の高い側で変速制御
され、パワーモードの走行を得る。
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明によれば、 無段変速機のDsレンジの制御系のモディファイ機構に
おいて、単一のレバーで押込みとその解除を行う構成で
あるから、構造が簡素化する。また、アクチュエータ側
フック,変速比制御弁側ローラピンの軸心またはその付
近にレバーを係合することができ、モーメント等の余分
な力を低減して、応答性を向上し得る。 押込み作用ではレバーのレバー比によりアクチュエー
タのスプリング力に対し、変速比制御弁の押込み力を増
幅し得るので、アクチュエータを小型化することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される無段変速機の一例を示す断
面図、 第2図は本発明の油圧制御装置の実施例を示す油圧回路
図、 第3図(a)は要部の裏面図,(b)は(a)のB−B
断面図、 第4図はモディファイ用レバーの部分の斜視図、 第5図はD,Dsレンジの変速特性図である。 95……センサシュー、100……変速比制御弁、110……シ
フトカム、108……ロッド、140……エンジンブレーキ用
アクチュエータ、142……ピストン、145……モディファ
イ機構、146……レバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センサシュー,変速比切換弁のシフトカム
    側ロッドおよびスポーティドライブレンジで押込み作用
    するエンジンブレーキ用アクチュエータのピストンに一
    体的に連設されるフックの間にモディファイ機構を設け
    たものにおいて、 上記モディファイ機構は単一のレバーを揺動可能に有し
    て成り、 上記レバーは、揺動支点を上記変速比制御弁と上記セン
    サシューの間に有するとともに、一端をセンサシューと
    係合可能に延設し、他端を二叉状に形成してそれぞれを
    上記変速比切換弁のロッドおよび上記エンジン用アクチ
    ュエータのフックに係合可能に構成し、 上記エンジンブレーキ用アクチュエータによる押込み時
    に、上記変速比制御弁を上記レバーのレバー比で増幅し
    て押込み作用することを特徴とする無段変速機の油圧制
    御装置。
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