JP2731589B2 - 光学活性1,3―ブタンジオールの製造方法 - Google Patents

光学活性1,3―ブタンジオールの製造方法

Info

Publication number
JP2731589B2
JP2731589B2 JP1107017A JP10701789A JP2731589B2 JP 2731589 B2 JP2731589 B2 JP 2731589B2 JP 1107017 A JP1107017 A JP 1107017A JP 10701789 A JP10701789 A JP 10701789A JP 2731589 B2 JP2731589 B2 JP 2731589B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
genus
butanediol
hydroxy
ifo
butanone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1107017A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0231684A (ja
Inventor
彰収 松山
輝之 二階堂
良則 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAISERU KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
DAISERU KAGAKU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAISERU KAGAKU KOGYO KK filed Critical DAISERU KAGAKU KOGYO KK
Publication of JPH0231684A publication Critical patent/JPH0231684A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2731589B2 publication Critical patent/JP2731589B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光学活性1,3−ブタンジオールの製造方法に
関する。更に詳しくは、4−ヒドロキシ−2−ブタノン
を(R)−1,3−ブタンジオール、或いは(S)−1,3−
ブタンジオールに不斉的に還元する能力を有する微生
物、或いはその処理物を4−ヒドロキシ−2−ブタノン
に作用させ、生成する(R)−1,3−ブタンジオール、
或いは(S)−1,3−ブタンジオールを採取することを
特徴とする光学活性1,3−ブタンジオールの製造方法に
関する。
光学活性1,3−ブタンジオールは種々の医薬品例え
ば、抗生物質等の重要合成原料である。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来、光学活性1,3−ブタンジオールを製造する方法
としては、(1)化学的に合成されたラセミ体の1,3−
ブタンジオールを光学分割剤を用いて光学分割する方法
(特開昭61-191631号公報)や、(2)光学活性化合物
で処理したラネ−ニッケル触媒を用いて4−ヒドロキシ
−2−ブタジノンから不斉合成する方法(特開昭58-204
187号公報及びBull.Chem.Soc.Jpn.,53,1356-1360(198
0))等が知られている。しかし、(1)、(2)とも
高価な光学分割剤、触媒を用いねばならないこと、
(2)は光学純度が低いこと等の欠点がある為、経済的
に優れ、且つ、簡便な手段で光学純度の高い光学活性1,
3−ブタンジオールを得る方法の確立が望まれている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは経済的に優れ、かつ簡便な方法で、光学
純度の高い光学活性1,3−ブタンジオールを得る方法と
して微生物による不斉還元方法に着目しこの目的に適し
た微生物を検索した結果、 アンブロシオジマ(Ambrosiozyma)属 バチルス(Bacilus)属 キャンディダ(Candida)属 シトロバクター(Citrobacter)属 コリネバクテリウム(Corynebacterium)属 ハンセヌラ(Hansenula)属 イサッチェンキア(Issatchenkia)属 クルイベロマイセス(Kluyveromyces)属 ピキア(Pichia)属 プロタミノバクター(Protaminobacter)属 シュードモナス(Pseudomonas)属 ロドトルラ(Phodotorula)属 セレノチラ(Selenotila)属 シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属 ステェファノアスカス(Stephanoascus)属 又はキサントモナス(Xanthomonas)属に属する微生物
群が4−ヒドロキシ−2−ブタノンを不斉還元して
(R)−1,3−ブタンジオールを生成すること及び ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属 キャンディダ(Candida)属 ゲオトリカム(Geotrichum)属 クレブジーラ(Klebsiella)属 ロデロマイセス(Lodderomyces)属 サッカロマイコプシス(Saccharomycopsis)属 又はトリコスポロン(Trichosporon)属に属する微生物
群が4−ヒドロキシ−2−ブタノンを不斉還元し(S)
−1,3−ブタンジオールを生成することを見出し本発明
を完成したものである。
本発明に使用する微生物としては、 アンブロシオジマ(Ambrosiozyma)属 バチルス(Bacillus)属 キャンディダ(Candida)属 シトロバクター(Citrobacter)o属 コリネバクテリウム(Corynebacterium)属 ハンセヌラ(Hansenula)属 イサッチェンキア(Issatchenkia)属 クルイベロマイセス(Kluyveromyces)属 ピキア(Pichia)属 プロタミノバクター(Protaminobacter)属 シュードモナス(Pseudomonas)属 ロドトラル(Phodotorula)属 セレノチラ(Selenotila)属 シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属 ステェファノアスカス(Stephanoascus)属 又はキサントモナス(Xanthomonas)属に属する微生物
群が4−ヒドロキシ−2−ブタノンを不斉還元して
(R)−1,3−ブタンジオールを生成する能力を有する
微生物、或いは ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属 キャンディダ(Candida)属 ゲオトリカム(Geotrichum)属 クレブジーラ(Klebsiella)属 サッカロマイコプシス(Saccharomycopsis)属 又はトリコスポロン(Trichosporon)属に属する微生物
で4−ヒドロキシ−2−ブタノンを不斉還元して(S)
−1,3−ブタンジオールを生成する能力を有する微生物
であればいずれも使用可能である。
具体的には4−ヒドロキシ−2−ブタノンから(R)
−1,3−ブタンジオールを生成しうる微生物としては、 アンブロシオジマ・シカトリコサ (Ambrosiozyma cicatricosa)IFO 1846 バチルス・セレウス (Bacillus sereus)AHU 1355 バチルス・サブチリス (Bacillus subtilis)IFO 3007 キャンディダ・キャリオシリグニコラ (Candida cariosilignicola)DSM 2148 キャンディダ・アルボレア (Candida arborea)IAM 4147 キャンディダ・ケフィル(ベイジェリンク) (Candida kefyr(Beijerinck)DSM 70073 キャンディダ・クルセイ(キャステラーニ) (Candida krusei(Castellani)DSM 70075 キャンディダ・ギリエルモンディ (Candida guilliermondii)IAM 4412 キャンディダ・スクシフィラ (Candida succiphila)DSM 2149 キャンディダ・ウチルス (Candida utilis)IFO 0639 キャンディダ・ウチリス (Candida utilis)IFO 0626 キャンディダ・ウチリス (Candida utilis)IAM 4277 シトロバクター・フロインディ (Citrobacter freundii)AHU 1534 コリネバクテリウム・ミシガネンス (Corynebacterium michiganense)IFO 13762 ハンセヌラ・ポリモルファ (Hansenula polymorpha)ATSS 26012 ハンセヌラ・ミヌタ (Hansenula minuta)DSM 70274 ハンセヌラ・サブペリクロサ (Hansenula subpelliculosa)IFO 0808 ハンセヌラ・ファビアニー (Hansenula fabianii)IFO 1254 ハンセヌラ・ウィッケルハミー (Hansenula wickerhamii)DSM 70280 ハンセヌラ・ウィンゲイ (Hansenula wingei)DSM 10281 イサチェンキア・スクツラタ バライティー・スクツラ
タ(Issatchenkia scutulata var.scutulata)IFO 1007
0、 イサチェンキア・スクツラタ バライティー・スクツラ
タ(Issatchenkia scutulata var.scutulata)IFO 1006
9、 クルイベロマイセス・ドロソフィラルム (Kluyveromyces drosophilarum)IFO 1012 クルイベロルイセス・ラクチス (Kluyveromyces lactis)IFO 1267 クルイベロマイセス・ラクチス (Kluyveromyces lactis)IFO 1903 ピキア・セロビオサ (Pichia cellobiosa)DSM 2147 ピキア・ヒーディ (Pichia heedii)IFO 10019、 ピキア・ヒーディ (Pichia heedii)IFO 10020、 ピキア・リンドネリィ (Pichia lindnerii)DSM 70718 ピキア・オプンティア バライティー・サーモトレラン
ス(Pichia opuntiae var.thermotolerans)IFO 10025 ピキア・パストリス (Pichia pastoris)DSM 70382 ピキア・トレハロフィア (Pichia trehalophia)DSM 70391 プロタミノバクター・ラバー (Protaminobacter ruber)IAM 1081 シュードモナス・ディミヌタ (Pseudomonas diminuta)IFO 12697 シュードモナス・フルオレセンス (Pseudomonas fluorescens)IFO 3081 シュードモナス・プチダ (Pseudomonas putida)IFO 3738 ロドトルラ・ルブラ (Rhodotorula rubra)IFO 0383 セレノチラ・ペルタタ (Selenotila peltata)DSM 70579 シゾサッカロミセス・ポンペ (Schizosaccharomyces pombe)IFO 0363 ステェファノアスカス・シフェリィ (Stephanoascus ciferrii)IFO 1854 キサントモナス・マルトフィリア (Xanthomona maltophilia)IFO 12690 また、4−ヒドロキシ−2−ブタジノから(S)−1,3
−ブタンジオールを生成しうる微生物としては、 ブレビバクテリウム・イオディナム (Brevibacterium iodinum)IFO 3558 キャンディダ・ルゴサ (Candida rugosa)IFO 1364 キャンディダ・パラプシロシス (Candida parapsilosis)IFO 0640 キャンディダ・パラプシロシス (Candida parapsilosis)IFO 0708 キャンディダ・パラプシロシス (Candida parapsilosis)IFO 1396 ゲオトリカム・カンディダム (Geotrichum candidum)IFO 4601 ゲオトリカム・カンディダム (Geotrichum candidum)IFO 5767 ゲオトリカム・カンディダム (Geotrichum candidum)IFO 5368 ゲオトリカム・レクタングラツム (Geotrichum rectangulatum)JCM 1750 ゲオトリカム・クレバニー (Geotrichum klebanoii)JCM 2171 ゲオトリカム・ファーメンタンス (Geotrichum fermentans)JCM 2467 ゲオトリカム・キャピテータム (Geotrichum capitatum)JCM 3908 ゲオトリカム・エリエンセ (Geotrichum eriense)JCM 3912 クレブジーラ・ニューモニアエ (Klebsiella pneumoniae)IFO 12019 ロデロマイセス・エロンジスポラス (Lodderomyces elongisporus)IFO 1676 サッカロマイコプシス・リポリティカ (Saccharomycopsis lipolytica)ITO 1550 トリコスポロン・クタネウム (Trichosporon cutaneum)IFO 1198 トリコスポロン・キャピテータム (Trichosporon capitatum)IFO 0743 等を挙げることができる。
これらの微生物は、野生株、変異株、又は細胞融合も
しくは遺伝子操作法などの遺伝子手法により誘導される
組み替え株等、いずれの株でも好適に用いることができ
る。
尚、IFO番号の付された微生物は、(財)醗酵研究所
(IFO)発行のList of Cultures、第8版、第1巻(198
8)に記載されており、該IFOから入手することができ
る。AHU番号の付された微生物は、日本微生物株保存連
盟(JFCC)発行のCatalogue of Cultures、第4版(198
7)に記載されており、北海道大学農学部から入手する
ことができる。JCM番号の付された微生物は、理化学研
究微生物系保存施設発行の微生物株カタログ第3版(19
86年)に記載されており、該施設から入手することがで
きる。ATCC番号の付された微生物は、American Type Cu
lture Collection(ATCC)発行のCatalogue of Bacteri
a Phag s rDNA Vectors,第16版(1985)及びCatalogue
of Fungi/Yeast,第17版(1987)に記載されており該AT
CCから入手することができる。DSM番号の付された微生
物はDeutsch Sammlung von Mikroorganismen(DSM)発
行のCatalog of strains(1983)に記載されており、該
DSMから入手することができる。IAM番号の付された微生
物は、東京大学応用微生物学研究所から入手することが
できる。
本発明に用いる微生物を培養する為の培地はその微生
物が増殖し得るものであれば特に制限はない。例えば、
炭素源としては、上記微生物の利用可能であればいずれ
も使用でき、具体的には、グルコース、フルクトース、
シュクロース、デキストリン等の糖類、ソマビトール、
エタノール、グリセロール等のアルコール類、フマール
類、クエン類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類及びそ
の塩類、パラフィン等の炭化水素類等或いはこれらの混
合物を使用することができる。窒素源としては例えば、
塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニ
ウム等の無機類のアンモニウム塩、フマル酸アンモニウ
ム、クエン酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム
塩、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー、
カゼイン加水分解物、尿素等の無機有機含窒素化合物、
或いはこれらの混合物を使用することができる。他に無
機塩、微量金属塩、ビタミン類等、通常の培養に用いら
れる栄養源を適宜、混合して用いることができる。また
必要に応じて微生物の増殖を促進する因子、本発明の目
的化合物の生成能力を高める因子、あるいは培地のpH保
持に有効な物質も添加できる。
培養方法としては培地pHは3.0〜9.5、好ましくは、4
〜8、培養温度は20〜45℃、好ましくは25〜37℃で、嫌
気的或いは好気的に、その微生物の生育に適した条件下
5〜120時間、好ましくは12〜72時間程度培養する。
還元反応の方法としては培養液をそのまま用いる方
法、遠心分離等により、菌体を分離し、これをそのま
ま、或いは、洗浄した後、緩衝液、水等に再懸濁しても
のに、4−ヒドキロシ−2−ブタノンを添加し反応させ
る方法等がある。この反応の際、グルコース、シュクロ
ース等の炭素源をエネルギー源として添加したほうが良
い場合もある。また、菌体は生菌体のままでも良いし、
菌体破砕物、アセトン処理、凍結乾燥等の処理をほどこ
したものでも良い。また、これらの菌体或いは、菌体処
理物を、例えば、ポリアクリアミドゲル法、含硫多糖ゲ
ル法(カラギーナンゲル法等)、アルギン酸ゲル法、寒
天ゲル法等の公知の方法で固定化して用いることもでき
る。更に、菌体処理物から、公知の方法を組み合わせて
精製取得した酵素も使用できる。
4−ヒドロキシ−2−ブタノンはそのまま、或いは、
水に溶解し、又は反応に影響を与えないような有機溶媒
に溶解したり、界面活性剤等に分散させたりして、反応
始めから一括に或いは分割して添加しても良い。
反応はpH3〜9、好ましくはpH5〜8の範囲で温度は10
〜60℃、好ましくは20〜40℃の範囲で、1〜12時間程
度、撹拌下あるいは静置下で行う。基質の使用濃度は特
に制限されないが、0.1〜10%程度が好ましい。
反応によって生成した光学活性1,3−ブタンジオール
の採取は反応液から直接或いは菌体分離後、有機溶媒に
よる抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の通常の
精製方法を用いれば容易に得られる。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的に実施例にて説明するが、本発
明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、実施例に於ける反応液中の1,3−ブタンジオー
ルの定量はガスクロマトグラフィー(カラム−Thermon
3000,(2m)、温度130℃)により容易に行うことがで
き、光学純度は不斉還元反応により得られた光学活性1,
3−ブタンジオールを常法により塩化アセチルでアセチ
ル化した後、光学分割カラムを用いた高速液体クロマト
グラフィー(カラム:ダイセル化学工業製キラルセルO
B、溶媒:n−ヘキサン/2−プロパノール=19:1、波長220
nm、流速0.5ml/分)より測定した。(保持時間;(S)
体15分、(R)体19.3分)。
実施例1 酵母に属する菌株の場合はYM培地(酵母エキス0.3
%、麦芽エキス0.3%、ペプトン0.5%、グルコース2
%、pH6.0)100mlを、又細菌に属する菌株の場合はYPM
培地(グルコース2%、酵母エキス0.5%、ペプトン0.3
%、肉エキス0.3%、(NH4)2HPO40.2%、KH2PO40.1%、p
H7)100mlを500ml容坂口フラスコに入れ、滅菌後、表1
に記載した微生物を植菌し、30℃で48時間往復振盪培養
を行った。続いて遠心分離で菌体を分離し、生理食塩水
で1回洗浄し、生菌体を得た。
次に500ml容坂口フラスコに蒸留水50mlを入れ、これ
に上記生菌体を懸濁し、グルコースを5g添加した。30℃
で10分間往復振盪させた後、4−ヒドロキシ−2−ブタ
ノンを0.5gを添加し、30℃20時間往復振盪反応させた。
反応終了後、遠心分離にて徐菌し、得られた上澄を塩
化ナトリウムで飽和させた後、酢酸エチル50mlを用いて
抽出を行い、酢酸エチル層をガスクロマトグラフィーで
分析し、反応収率を調べた。
次に、酢酸エチル層を無水芒硝で脱水後、脱溶媒を行
い、シロップを得た。これを常法により塩化アセチルで
アセチル化した後、溶媒に溶解し、高速液体クロマトグ
ラフィーにて生成物の絶対配置及び光学純度を測定し
た。結果を表1に示す。
実施例2 YM培地5lを含む10l容のジャーファメンターにキャン
ディダ・ウチルスIAM 4277を植菌し、30℃で撹拌250r.
p.m、通気量0.5v.v.mで48時間培養を行った。
培養終了後、遠心分離で集菌し、菌体を水5lで洗浄し
た後水500mlに懸濁した。この懸濁液に4−ヒドロキシ
−2−ブタノン5g、グルコース50gを添加し、30℃で24
時間、撹拌して反応させた。
反応終了後、遠心分離にて徐菌し、得られた上澄液を
塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチル250mlを用い
て、二回抽出を行い、酢酸エチル層をガスクロマトグラ
フィーで分析し、反応収率を調べたところ、85%であっ
た。
次に、酢酸エチル層を無水芒硝で脱水後、減圧下、脱
溶媒を行い、4.0gシロップを得た。これについて更に蒸
留を行うことにより無色透明な(R)−1,3−ブタンジ
オールを得ることができた。
生成した1,3−ブタンジオールの絶対配置及び光学純
度をHPLCで測定したところ、絶対配置は(R)体であ
り、光学純度は94%e.e.であった。
実施例3 実施例2と全く同様にクルイベロマイケセス・ラクチ
スIFO 1267について培養、反応、抽出を行い、4.5gのシ
ロップを得た。この際の、反応収率は95%、生成物した
1−3−ブタンジオールの絶対配置は(R)体、光学純
度は92%e.e.であった。
実施例4 実施例2と全く同様にキャンディダ・パラプシロシス
IFO 1396について培養、反応、抽出を行い、3.5gのシロ
ップを得た。この際の、反応収率は64%、生成物した1,
3−ブタンジオールの絶対配置は(S)体、光学純度は9
8%e.e.であった。
実施例5 実施例2と全く同様にゲオトリカム・カンディダムIF
O 4601について培養、反応、抽出を行い、3.2gのシロッ
プを得た。この際の、反応収率は78%、生成物した1,3
−ブタンジオールの絶対配置は(S)体、光学純度は88
%e.e.であった。
〔発明の効果〕
本発明の微生物を用いた光学活性1,3−ブタンジオー
ルの製造方法は、簡便に光学純度の高い光学活性1,3−
ブタンジオールを製造することを可能にさせるものであ
り工業的に極めて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 7/18 C12R 1:01) (C12P 7/18 C12R 1:15) (C12P 7/18 C12R 1:78) (C12P 7/18 C12R 1:645) (C12P 7/18 C12R 1:38) (C12P 7/18 C12R 1:84) (C12P 7/18 C12R 1:64)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4−ヒドロキシ−2−ブタノンに、 アンブロシオジマ(Ambrosiozyma)属 バチルス(Bacillus)属 キャンディダ(Candida)属 シトロバクター(Citrobacter)属 コリネバクテリウム(Corynebacterium)属 ハンセヌラ(Hansenula)属 イサッチェンキア(Issatchenkia)属 クルイベロマイセス(Kluyveromyces)属 ピキア(Pichia)属 プロタミノバクター(Protaminobacter)属 シュードモナス(Pseudomonas)属 ロドトルラ(Phodotorula)属 セレノチラ(Selenotila)属 シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属 ステェファノアスカス(Stephanoascus)属 又はキサントモナス(Xanthomonas)属に属する微生物
    群から選ばれ、4−ヒドロキシ−2−ブタノンを不斉還
    元して(R)−1,3−ブタンジオールを生成する能力を
    有する微生物、或いはその処理物を作用させ、生成する
    (R)−1,3−ブタンジオールを採取することを特徴と
    する光学活性1,3−ブタンジオールの製造方法。
  2. 【請求項2】1,4−ヒドロキシ−2−ブタノンに、 ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属 キャンディダ(Candida)属 ゲオトリカム(Geotrichum)属 クレブジーラ(Klebsiella)属 ロデロマイセス(Lodderomyces)属 サッカロマイコプシス(Saccharomycopsis)属 又はトリコスポロン(Trichosporon)属に属する微生物
    群から選ばれ、4−ヒドロキシ−2−ブタノンを不斉還
    元して(S)−1,3−ブタンジオールを生成する能力を
    有する微生物、或いはその処理物を作用させ、生成する
    (S)−1,3−ブタンジオールを採取すること特徴とす
    る光学活性1,3−ブタンジオールの製造方法。
JP1107017A 1988-04-27 1989-04-26 光学活性1,3―ブタンジオールの製造方法 Expired - Fee Related JP2731589B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10502588 1988-04-27
JP63-105026 1988-04-27
JP10502688 1988-04-27
JP63-105025 1988-04-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0231684A JPH0231684A (ja) 1990-02-01
JP2731589B2 true JP2731589B2 (ja) 1998-03-25

Family

ID=26445377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1107017A Expired - Fee Related JP2731589B2 (ja) 1988-04-27 1989-04-26 光学活性1,3―ブタンジオールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2731589B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69132472T2 (de) * 1990-10-15 2001-03-15 Daicel Chemical Industries, Ltd. Verfahren zur Herstellung von optisch aktivem 1,3-Butandiol
JP2883712B2 (ja) * 1990-10-15 1999-04-19 ダイセル化学工業株式会社 光学活性1,3―ブタンジオールの製法
WO2011052718A1 (ja) 2009-10-30 2011-05-05 ダイセル化学工業株式会社 1,3-ブタンジオール生産機能を付与された遺伝子組換え微生物及びその利用
US20210101855A1 (en) * 2017-03-31 2021-04-08 Genomatica, Inc. Process and systems for obtaining 1,3-butanediol from fermentation broths

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0231684A (ja) 1990-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0633319B1 (en) Process for producing optically active 1,3-butanediol
US5356812A (en) Processes for production of optically active 3-phenyl-1,3-propanediol by asymmetric assimilation
EP0769557B1 (en) Process for producing optically active 1,3-butanediol
JP2731589B2 (ja) 光学活性1,3―ブタンジオールの製造方法
JPH0695951B2 (ja) 光学活性1,3―ブタンジオールの製造法
JP2818461B2 (ja) 光学活性1,3―ブタンジオールの製造方法
JP2761063B2 (ja) 光学活性3―ヒドロキシ酪酸の製造法
JP2774341B2 (ja) 光学活性2―ヒドロキシ酸誘導体の製造法
JP3027614B2 (ja) 光学活性(r)−3−クロロ−1−フェニル−1−プロパノールの製造法
US5336619A (en) Process for producing optically active 1,3-butanediol
JP3061422B2 (ja) 光学活性(s)−2−クロロ−1−フェニルプロパノールの製造法
EP0380689B1 (en) Process for preparing optically active 2-hydroxy-4-phenyl-3-butenoic acid
JP3029329B2 (ja) 光学活性1,3−ブタンジオールの製造方法
JP2828742B2 (ja) 光学活性3―フェニル―1,3―プロパンジオールの製造法
JP2761064B2 (ja) 光学活性1,3―ブタンジオールの製法
JP2523825B2 (ja) (r)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−ブテン酸の製造方法
JP2752754B2 (ja) 光学活性2―ヒドロキシ―4―フェニル酪酸の製造法
JP2679145B2 (ja) オキシケトンの製造法
JP2973669B2 (ja) (s)−(−)−2,3−ジハロ−1−プロパノールの製造法
US5429935A (en) Process for the production of optically active 2-hydroxy-4-phenyl-3-butenoic acid
JP2883713B2 (ja) 光学活性3―フェニル−1,3―プロパンジオールの製造方法
JP2883696B2 (ja) 光学活性3―フェニル―1,3―プロパンジオールの製造法
JPH10313890A (ja) 光学活性1,2,4−ブタントリオールの製造方法
JPH0515394A (ja) 光学活性(s)−3−フエニル−1,3−プロパンジオールの製造法
JPH1057096A (ja) 光学活性1,2−プロパンジオール−1−トシラートの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees