JP2727330B2 - 微粒状重合体の製造方法 - Google Patents

微粒状重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は微粒状重合体の製造方法に関し、更に詳しく
は、水系懸濁重合法により、平均粒径1〜30μm、好ま
しくは6〜30μmの微粒状重合体を短時間でかつ簡便に
製造する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
近年の新素材開発の急速な進展に伴って微粒状重合体
は、複写機用トナー、化粧品をはじめとして医療品、エ
レクトロニクスなど広い範囲にわたり注目を浴びてい
る。微粒状重合体には、物理的粉砕による不定形重合体
と化学的重合法による真球形重合体がある。
このうち真球形重合体は不定形重合体にない、流動
性、縦横サイズの均一性、充填時の空隙の小ささなどの
優れた特徴により特に注目を浴びている。その具体例と
しては、流動性の面からトナー用、縦横サイズの均一性
の面から厚み間隙調整材用、充填時の空隙の小ささの面
からクロマトグラフィー担体用などがある。
ところで、このように注目を浴びている1〜30μmの
粒径の真球形重合体であるが、その製造は一般に極めて
困難である。このことは乳化重合によって通常1μm以
下の小粒径のものしか得られず、懸濁重合によっては通
常平均粒径40μm以上の大粒径のものしか得られないた
めである。
従来、1〜30μmの粒子径を有する微粒状重合体の製
造に関する幾つかの提案がなされている。これらの提案
は、重合体を微粒化するものと、単量体の重合中に微粒
化するものとに大別される。
重合体を微粒化するものには、溶融した重合物を気体
中または液体中に微小粒子として噴霧し固化する方法、
あるいは重合体を水に溶解せず、水より沸点の低い溶剤
に溶解し、該重合体溶液を分散安定剤を含む水性媒体中
に分散し、油滴中の溶媒を除去し、微粒状重合体を得る
方法(特公昭61−28688号公報)などがある。しかし、
いずれの方法によっても重合と微粒化の二工程があり、
工程が煩雑かつ長時間であるという問題点があった。
単量体の重合中に微粒化するものには、シード重合に
よる方法(特開昭61−215603号公報、特開昭62−84156
号公報)などがある。しかしシード重合は重合に長時間
を必要とするうえ、非常に厳格な工程管理が必要とな
る。単量体の重合中に微粒化する方法としてシード重合
以外のものには、乳化重合で粒子を肥大化する方法(特
開昭61−14201号公報、特開昭62−179705号公報)と懸
濁重合で粒子を微細化する方法(特公昭59−19123号公
報、特開昭56−152812号公報、特公昭62−44561号公
報)とがある。
特開昭61−14201号公報には水溶性高分子が溶存した
水系媒体中でソープフリー乳化重合して微粒子を製造す
る方法が開示されている。しかし、この方法によっては
2μm以上の粒子の製造は困難である。
特開昭62−179505号公報にはコハク酸エステル誘導体
および金属硫酸塩の存在下で乳化重合して微粒子を製造
する方法が開示されている。しかし、この方法によって
も6μm以上の粒子の製造は困難であると共に、シード
重合と同様に重合に際し長時間を必要とする。
特公昭59−19123号公報にはヒドロキシアルキルセル
ロースとアニオン性界面活性剤と不溶性リン酸塩を分散
剤として用いて重合する方法が記載され、特開昭56−15
2812号公報にはポリビニルアルコールとアニオン性界面
活性剤を分散剤として用いて懸濁重合する方法が記載さ
れている。しかし、これらのいずれの方法においても1
〜30μmの粒径を有する粒子の収率を高めることは困難
である。
特公昭62−44561号公報には難溶性リン酸塩と陰イオ
ン性界面活性剤を用いて懸濁重合を行う際に、重合率が
1〜40%で高速剪断を伴う撹拌下に重合を行い、しかる
後機械的剪断を伴わない撹拌下に重合を行うことによ
り、10μm前後の粒子径の粒子を製造する方法が記載さ
れている。しかし、この高速剪断を伴う撹拌は1000rpm
以上の撹拌回転数を必要とし、生産設備面からの制約は
避け難い。
さらに、懸濁重合により製造される粒子を微細化する
提案には、単量体/水系媒体の比を小さくする方法、あ
るいは超音波を照射する方法などがある。しかし、これ
らのいずれの方法にも自ずと限界があった。
本発明の目的は上記した不都合の解消にあり、1〜30
μm、好ましくは6〜30μmの平均粒径を有する微粒状
重合体を簡易かつ短時間に得ることが可能な微粒状重合
体の製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、水系懸濁重合において生成する重合体
粒子の微細化を図るためには単量体の油滴を水性媒体中
に微細に分散させることが肝要と考え、界面張力と単量
体の油滴の関係について鋭意研究を重ねた結果、水性媒
体と単量体油滴の界面張力の低下に比例して単量体油滴
は微細になり、重合完結後の生成重合体も微細であるこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、界面活性剤の存在下にビニル系単量体を水
系懸濁重合する微粒状重合体の製造方法において、前記
ビニル系単量体として、炭素数1〜18のアルキル基を有
する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル基含
有芳香族化合物、α,β−モノエチレン性不飽和カルボ
ン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリ
シジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルおよび(メタ)アクリロニトリルから選ばれる
少なくとも一種の単官能ビニル系化合物、および、この
単官能ビニル系化合物と共重合可能で架橋反応可能であ
って必要に応じて添加される多官能ビニル系化合物から
なるビニル系単量体を使用し、前記ビニル系単量体100
重量部に対し0.2重量部以上で、かつ水と前記ビニル系
単量体との界面張力が0.5〜3.0dyne/cmになる量の前記
界面活性剤を添加し、ついで、前記ビニル系単量体100
重量部に対し0.3〜3重量部の水溶性無機塩を添加する
ようにしたものである。
なお、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
は、アクリル酸アルキルエステルおよびメタアクリル酸
アルキルエステルを意味し、この点は、その用語中に
(メタ)を含む他の単官能ビニル系化合物等についても
同様である。
また、前記単官能ビニル系化合物中のα,β−モノエ
チレン性不飽和カルボン酸、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび(メタ)アクリ
ロニトリルは、前記単官能ビニル系化合物の残りである
炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステルおよびビニル基含有芳香族化合物とそ
れぞれ共重合可能である。
本発明に使用される炭素数1〜18のアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチ
ル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレートが挙げら
れる。本発明に使用されるビニル基含有芳香族化合物の
具体例としては、スチレン、α−メチルスチレンが挙げ
られる。本発明に使用されるα,β−モノエチレン性不
飽和カルボン酸の具体例としては、(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸等が挙げられ
る。本発明に使用されるヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
本発明に使用される上述のような単官能ビニル系化合
物は、一種または二種以上を必要に応じて適宜選択して
使用することができるが、炭素数1〜18のアルキル基を
有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびビニ
ル基含有芳香族化合物から選ばれる少なくとも一種を使
用するのが好ましい。
本発明に使用される単官能ビニル系化合物と共重合可
能で架橋反応可能であって本発明に必要に応じて使用さ
れる多官能ビニル系化合物の具体例としては、ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンおよびその誘導体等の芳
香族ジビニル化合物;エチレングリコール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等2価アルコールのジ(メ
タ)アクリレート類;グリセリン、トリメチロールプロ
パン等の多価カルコールのトリ(メタ)アクリレート類
が挙げられる。
本発明に使用される界面活性剤は一般に界面活性剤と
して知られているものであればいかなるものであっても
よい。この界面活性剤としては、例えば陰イオン界面活
性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、
両性界面活性剤が挙げられる。陰イオン性界面活性剤の
具体例としては、ラウリル硫酸塩、ドデシルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアル
キルコハク酸塩等が挙げられる。陽イオン性界面活性剤
の具体例としてはドデシルトリエチルアンモニウム塩等
が挙げられる。非イオン性界面活性剤の具体例としては
ポリオキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としてはポリアクリルアミド等
が挙げられる。これらは一種もしくは二種以上の混合系
で使用される。これらの界面活性剤の中でも、界面張力
を低下する能力を考慮すると陰イオン性界面活性剤の使
用が好ましく、特に好ましくはジアルキルスルホコハク
酸塩である。
この界面活性剤の使用割合は本発明に使用されるビニ
ル系単量体100重量部に対し0.2重量部以上である。0.2
重量部未満では分散されたビニル系単量体の油滴が凝集
するため微細な油滴に分散され難くなり望ましくない。
また同時に、この界面活性剤の使用割合は本発明に使用
されるビニル系単量体の組成、目標とする生成重合体の
粒径、反応釜の種類に応じて定まる界面張力(ビニル系
単量体と水性媒体)となるように定められる。この使用
割合は界面張力が0.5〜3.0dyne/cmになる量である。0.5
dyne/cm未満では1μm以下の重合体粒子が生成し易
く、3.0dyne/cmを超えると30μm以上の重合体粒子が生
成し易くなる。
本発明に使用される水溶性無機塩は懸濁重合の分散安
定性を維持するため用いられるが、水溶性の無機塩であ
れば特に制限されない。この水溶性無機塩としては、例
えば、塩化ナトリウム、臭化カリウム等のハロゲン化ア
ルカリ(土類)金属塩;硫酸ナトリウム、硝酸カルシウ
ム、リン酸カリウム、リン酸水素ナトリウム等のアルカ
リまたはアルカリ土類金属の各種酸塩;硫酸マンガン等
の水溶性重金属塩が挙げられる。
この水溶性無機塩の使用割合は、本発明に使用される
ビニル系単量体100重量部に対し、通常、0.3〜3重量部
である。この使用割合が上記した範囲を外れると分散さ
れたビニル系単量体の油滴の凝集が活発となり、微細な
重合体粒子が得られない。好ましくは0.5〜2重量部で
ある。
本発明における水系懸濁重合は一般に知られている水
を媒体とする懸濁重合法を適用すればよい。
すなわち、ビニル系単量体を水の中で強く撹拌して分
散させ、水に不溶でビニル系単量体に可溶の開始剤を加
えて重合を行う。この重合に当っては分散したビニル系
単量体粒子を安定化させるために、界面活性剤と共に分
散剤を加えてもよい。分散剤としては、例えば、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース、ゼラ
チン、でんぷん、ポリメタクリル酸ナトリウム等の水溶
性高分子が使用される。また、開始剤としては、例え
ば、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル等の過酸化
物;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾビス系
化合物が使用される。さらに、ビニル系単量体と水性媒
体の割合(前者/後者)は、1/1.5〜1/10の範囲でも一
般に重合可能ではあるが、好ましくは重合の安定性及び
生産性の面を考慮すれば、1/3〜1/6である。
つぎに、重合が終了し、撹拌を停止すると、生成重合
体は沈澱してくるので濾過あるいは遠心機等を用いて分
離すればよい。
なお、本発明の製造方法においては、ビニル系単量体
の組成によって重合後期に重合体粒子が強く凝集し、重
合終了後にジェットミル等による粉砕を行っても粒子が
一次粒子にほぐれない場合もある。この場合は、前記し
た界面活性剤を重合中期から重合後期にかけて複数回、
重合系に加えるのが望ましい。この界面活性剤の添加割
合は、本発明に使用されるビニル系単量体100重量部に
対し、通常、0.5〜2重量部である。
以下に、実施例及び比較列を掲げ、本発明を更に詳し
く説明する。
なお、実施例中、「部」は全て「重量部」を示す。ま
た界面張力はダイノメーター(BYK−Chemie社製)を用
いて測定した。さらに、粒子径はエルゾーンパーチクル
カウンター(パーチクルカウンター社製)を用いて測定
した。
〔実施例〕
分散剤Aの製造例 撹拌機、温度計、ガス導入管を付けた内容積2のセ
パラブルフラスコに脱イオン水900g、メタクリル酸メチ
ル25g、3−ナトリウムスルホプロピルメタクリレート7
5gを仕込み、30分間窒素ガスを吹き込んで系内の空気を
追い出した後、外部から湯浴で加熱して撹拌しながら内
温を60℃に昇温し、過酸化アンモニウム0.5gを添加し
た。同温度で3時間撹拌を続けたところ、青白色の外観
を呈する粘度340センチポイズ(25℃)の重合体溶液
(固形分:約10%)得た。
実施例1 温度計、還流冷却器、いかり型羽根撹拌器を備えた2
の四つ口セパラブルフラスコを用いて脱イオン水600
部に分散剤Aを0.9部溶解し、ついでメチルメタクリレ
ート40部、n−ブチルメタクリレート57部、ジビニルベ
ンゼン3部、ラウリルパーオキサイド0.6部およびジオ
クチルコハク酸ナトリウム0.6部の混合液を添加した。
界面張力を測定したところ2.2dyne/cmであった。その
後、硫酸ナトリウムを1.5部添加し、撹拌回転数を350rp
mに保持し、75℃昇温して重合を開始した。重合温度が7
5℃に到達後、60分後より30分毎にジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウムを1部ずつ4回、反応系内に添加し
た。4回目の添加の後、95℃で60分間重合して本発明の
方法に係る微粒状重合体を得た。平均粒径は12μmであ
った。結果を表に示す。
実施例2 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを1.2部使用
し、それ以外は実施例1と同様に重合して本発明の方法
に係る微粒状重合体を得た。界面張力は1.0dyne/cmであ
り、平均粒径は6μmであった。結果を表に併せて示
す。
比較例1 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを2.5部使用
し、それ以外は実施例1と同様に重合して比較用の重合
体を得た。界面張力は0.3dyne/cmであり、重合体の平均
粒径は0.8μmであった。結果を表に併せて示す。
比較例2 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを0.18部使用
し、それ以外は実施例1と同様に重合して比較用の重合
体を得た。界面張力は3.0dyne/cmであったが、重合体の
平均粒径は50μmであった。結果を表に併せて示す。
比較例3 硫酸ナトリウムは3.2部使用し、それ以外は実施例1
と同様に重合して比較用の重合体を得た。界面張力は2.
2dyne/cmであったが、重合体の平均粒径は70μmであっ
た。結果を表に併せて示す。
比較例4 硫酸ナトリウムを添加しないで、それ以外は実施例1
と同様に重合して比較用の重合体を得た。界面張力は2.
2dyne/cmであったが、重合反応途中で固化してしまっ
た。結果を表に併せて示す。
実施例3 脱イオン水600部に分散剤A0.9部およびドデシルスル
ホン酸ナトリウム2部を溶解し、ついでメチルメタクリ
レート40部、n−ブチルメタクリレート57部、ジビニル
ベンゼン3部およびラウリルパーオキサイド0.6部の混
合液を添加した。界面張力は2.6dyne/cmであった。その
後1.5部の硫酸ナトリウムを添加し、以下は実施例1と
同様に重合して本発明の方法に係る微粒状重合体を得
た。平均粒径は28μmであった。
比較例5 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.3部使用
し、それ以外は実施例3と同様に重合して比較用の重合
体を得た。界面張力は4.4dyne/cmであり、重合体の平均
粒径は51μmであった。
実施例4 脱イオン水600部にポリビニルアルコール(けん化度:
85%、重合度:2300)1部を溶解し、ついでメチルメタ
クリレート94部、メタクリル酸5部、ジビニルベンゼン
1部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.7部およ
びラウリルパーオキサイド0.7部の混合液を添加した。
界面張力は2.2dyne/cmであった。その後2部の塩化ナト
リウムを添加し、以下は実施例1と同様に重合して本発
明の方法に係る微粒状重合体を得た。平均粒径は25μm
であった。
実施例5 脱イオン水600部に分散剤A1.5部とドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム1.8部を溶解し、ついでエチルメ
タクリレート95部、ジビニルベンゼン5部、ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム0.2部およびラウリルパーオ
キサイド0.6部の混合液を添加した。界面張力は2.8dyne
/cmであった。その後硫酸ナトリウムを1.5部添加し、実
施例1と同様に重合して本発明の方法に係る微粒状重合
体を得た。平均粒径は20μmであった。
実施例6 脱イオン水600部に分散剤A0.9部を溶解し、ついでス
チレン90部、ジビニルベンゼン10部、ジオクチルスルホ
コハク酸ナトリウム1部およびベンゾイルパーオキサイ
ド2部の混合液を添加した。界面張力は1.5dyne/cmであ
った。その後、硫酸ナトリウムを1.5部添加し、撹拌回
転数を350rpmに保持し、85℃に昇温して重合を開始し
た。重合温度が85℃に到達後、45分後と75分後にジオク
チルスルホコハク酸ナトリウムを1部ずつ添加した。重
合温度が85℃に到達後、100分後に重合温度を95℃に昇
温し、90分重合して本発明の方法に係る微粒状重合体を
得た。平均粒径は6μmであった。
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明は、界面活性剤の存在下
でビニル系単量体を水系懸濁重合するに際し、特定のビ
ニル系単量体を使用するとともに、水とこの特定のビニ
ル系単量体との界面張力が特定の範囲になるように界面
活性剤を特定量使用し、さらに、特定量の水溶性無機塩
を使用するようにしたものである。したがって、本発明
によれば、1〜30μm、好ましくは6〜30μmの平均粒
径を有する微粒状の重合体を短時間でかつ簡便にしかも
高収率で製造することが可能であるから、例えば、複写
機用トナー、化粧品、医療品、エレクトロニクスのよう
な各種の産業分野に適用して極めて有用であり、その工
業的価値は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立山 正光 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭48−64182(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界面活性剤の存在下にビニル系単量体を水
    系懸濁重合する微粒状重合体の製造方法において、 前記ビニル系単量体として、炭素数1〜18のアルキル基
    を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル
    基含有芳香族化合物、α,β−モノエチレン性不飽和カ
    ルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、
    グリシジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピ
    オン酸ビニルおよび(メタ)アクリロニトリルから選ば
    れる少なくとも一種の単官能ビニル系化合物、および、 この単官能ビニル系化合物と共重合可能で架橋反応可能
    であって必要に応じて添加される多官能ビニル系化合物
    からなるビニル系単量体を使用し、 前記ビニル系単量体100重量部に対し0.2重量部以上で、
    かつ水と前記ビニル系単量体との界面張力が0.5〜3.0dy
    ne/cmになる量の前記界面活性剤を添加し、 ついで、前記ビニル系単量体100重量部に対し0.3〜3重
    量部の水溶性無機塩を添加することを特徴とする微粒状
    重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記単官能ビニル系化合物として、炭素数
    1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
    ルエステルおよびビニル基含有芳香族化合物から選ばれ
    る少なくとも一種を使用することを特徴とする、請求項
    1に記載の微粒状重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記微粒状重合体の平均粒径が6〜30μm
    の範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の微粒状重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記水系懸濁重合の反応途中で、前記ビニ
    ル系単量体100重量部に対し0.5〜2重量部の前記界面活
    性剤を1〜10回添加することを特徴とする、請求項1、
    2または3に記載の微粒状重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記界面活性剤がジアルキルスルホコハク
    酸塩であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか
    に記載の微粒状重合体の製造方法。
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