JP2727273B2 - 蛍光体および放射線像変換パネル - Google Patents

蛍光体および放射線像変換パネル

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JP2727273B2 JP4082765A JP8276592A JP2727273B2 JP 2727273 B2 JP2727273 B2 JP 2727273B2 JP 4082765 A JP4082765 A JP 4082765A JP 8276592 A JP8276592 A JP 8276592A JP 2727273 B2 JP2727273 B2 JP 2727273B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な輝尽性蛍光体、
およびその輝尽性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体層を有
する放射線像変換パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線写真法に代わる方法とし
て、たとえば特開昭55−12145号公報に記載され
ているような輝尽性蛍光体を用いる放射線像記録再生方
法が知られている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有す
る放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シート)を利用す
るもので、被写体を透過した、あるいは被検体から発せ
られた放射線を該パネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、そ
ののちに輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波
(励起光)で時系列的に励起することにより、該輝尽性
蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝
尽発光光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取
って電気信号を得、次いで得られた電気信号に基づいて
被写体あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生
するものである。読み取りを終えた該パネルは、残存す
る画像の消去が行なわれた後、次の撮影のために備えら
れる。すなわち、放射線像変換パネルは繰り返し使用す
ることができる。
【0003】上記の放射線像記録再生方法によれば、従
来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放
射線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝
線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができると
いう利点がある。さらに、従来の放射線写真法では一回
の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対し
て、この放射線像変換方法では放射線像変換パネルをく
り返し使用するので、資源保護、経済効率の面からも有
利である。
【0004】輝尽性蛍光体は、放射線を照射した後、励
起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用
上では、波長が400〜900nmの範囲にある励起光
によって300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示
す蛍光体が一般的に利用される。従来より放射線像変換
パネルに用いられてきた輝尽性蛍光体の例としては、二
価ユーロピウム賦活ハロゲン化物系蛍光体を挙げること
ができる。放射線像記録再生方法に用いられる放射線像
変換パネルは、基本構造として、支持体とその表面に設
けられた輝尽性蛍光体層とからなるものである。ただ
し、蛍光体層が自己支持性である場合には必ずしも支持
体を必要としない。輝尽性蛍光体層は、通常は輝尽性蛍
光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからな
る。ただし、輝尽性蛍光体層としては、蒸着法や焼結法
によって形成される結合剤を含まないで輝尽性蛍光体の
凝集体のみから構成されるものが知られている。また、
輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されて
いる輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネルも知ら
れている。これらのいずれの蛍光体層でも、輝尽性蛍光
体はX線などの放射線を吸収したのち励起光の照射を受
けると輝尽発光を示す性質を有するものであるから、被
写体を透過したあるいは被検体から発せられた放射線
は、その放射線量に比例して放射線像変換パネルの輝尽
性蛍光体層に吸収され、パネルには被写体あるいは被検
体の放射線像が放射線エネルギーの蓄積像として形成さ
れる。この蓄積像は、上記励起光を照射することにより
輝尽発光光として放出させることができ、この輝尽発光
光を光電的に読み取って電気信号に変換することにより
放射線エネルギーの蓄積像を画像化することが可能とな
る。
【0005】なお、輝尽性蛍光体層の表面(支持体に面
していない側の表面)には通常、ポリマーフィルムある
いは無機物の蒸着膜などからなる保護膜が設けられてい
て、蛍光体層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から
保護している。
【0006】これまでに各種の用途において多数の蛍光
体が見い出されている。しかし、前記のような輝尽性を
示す蛍光体としては、僅かな種類のものが確認されてい
るのみである。従って、実用上に利用できるレベルの輝
尽性を示す蛍光体の探索は依然として重要である。
【0007】本発明者は、新たな輝尽性蛍光体の探索の
研究の過程において、従来よりイオン伝導性を示す物質
(イオン伝導体)として知られている蛍石型フッ化物
(たとえば、組成式として、La0.092 Ba0.082.98
で表わされる物質)を希土類元素で賦活した新規な化合
物が輝尽性を示すことを見い出した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規な輝尽
性を示す蛍光体(輝尽性蛍光体)を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】組成式(I): MIII3 ・xMII2 :yA …(I) [但し、MIII は希土類もしくは三価金属を、MIIはア
ルカリ土類金属を、そしてAはCe、Pr、Sm、E
u、Gd、Tb、Tm、もしくはYbを表わし、xおよ
びyは、それぞれ0<x≦0.5および0<y≦0.1
の数値を表わす。]で表わされる希土類元素賦活蛍石型
フッ化物系輝尽性蛍光体、およびこの輝尽性蛍光体を含
む蛍光体層を有する放射線像変換パネル。
【0010】上記組成式(I)において、得られる輝尽
発光の強度を考慮すると、MIII はLa、Y、Gd、Y
b、Lu、Al、GaもしくはInであることが好まし
く、MIIはCa、Sr、MgもしくはBaであることが
好ましく、そしてAはEuもしくはCeであること好ま
しい。またxは、0.001≦x≦0.2の範囲の数
値、そしてyは、0.001≦x≦0.05であること
が好ましい。
【0011】本発明の、組成式(I)で表わされる希土
類元素賦活蛍石型フッ化物系輝尽性蛍光体は、 1)希土類もしくは三価金属のフッ化物、アルカリ土類
金属のフッ化物および希土類元素のフッ化物(前者とは
異なる希土類元素)からなる蛍光体原料の混合物を調製
する工程、および 2)該蛍光体原料混合物を弱還元性もしくは中性雰囲気
下あるいは微量酸素導入雰囲気下で、400乃至130
0℃の範囲の温度で0.5乃至10時間焼成する工程、 からなる製造法により製造することができる。本発明の
希土類元素賦活蛍石型フッ化物系輝尽性蛍光体の製造法
を、以下に詳しく説明する。
【0012】まず、蛍光体原料として、 1)希土類もしくは三価金属のフッ化物(GdF3
ど)、 2)アルカリ土類金属のフッ化物(CaF2 など)、お
よび 3)希土類元素のフッ化物(CeF3 など) を用意する。場合によっては、さらに公知のフラックス
を使用してもよい。
【0013】蛍光体の製造に際しては、まず上記1)の
希土類または三価金属のフッ化物、2)のアルカリ土類
金属のフッ化物、そして3)の希土類元素のフッ化物
を、化学量論的に前記組成式(I)に対応する相対比と
なるように秤量混合して蛍光体原料の混合物を調製す
る。
【0014】蛍光体原料混合物の調製は、 i) 上記1)〜3)の蛍光体原料を単に混合する、 ii) 上記1)〜2)の蛍光体原料をまず混合し、この混
合物を100℃以上の温度で数時間加熱したのち、得ら
れた熱処理物に上記3)の蛍光体原料を混合する、 iii)上記1)〜2)の蛍光体原料を懸濁液の状態でまず
混合し、この懸濁液を加温下(好ましくは50〜200
℃の温度)で減圧乾燥、真空乾燥、噴霧乾燥などにより
乾燥し、しかるのち得られた乾燥物に上記3)の蛍光体
原料を混合する、 などのいずれの方法によって行なってもよい。
【0015】なお上記ii) の方法の変法として、上記
1)〜3)の蛍光体原料を混合し、この混合物に上記熱
処理を施す方法を利用してもよい。また、上記iii)の方
法の変法として、上記1)〜3)の蛍光体原料を懸濁液
の状態で混合し、この懸濁液を乾燥する方法を利用して
もよい。あるいはまた、上記2)の蛍光体原料を熱処理
後もしくは乾燥後の混合物に添加混合してもよいし、焼
成を二度以上行なう場合には上記2)の蛍光体原料は一
次焼成後に添加してもよい。上記i)、ii)およびiii)の
いずれの方法においても、混合には各種ミキサー、V型
ブレンダー、ボールミル、ロッドミルなどの通常の混合
機が用いられる。
【0016】次に、上記のようにして調製された蛍光体
原料混合物を石英ボート、アルミナルツボ、石英ルツボ
などの耐熱性容器に充填し、電気炉の炉芯に入れて焼成
を行なう。焼成温度は400〜1300℃の範囲が適当
であり、好ましくは700〜1200℃の範囲である。
焼成時間は蛍光体原料混合物の充填量、焼成温度および
炉からの取出し温度などによっても異なるが、一般には
0.5〜10時間が適当である。焼成雰囲気としては、
窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気などの中性雰囲
気、あるいは少量の水素ガスを含有する窒素ガス雰囲
気、一酸化炭素を含有する二酸化炭素雰囲気などの弱還
元性雰囲気、あるいは微量酸素導入雰囲気が利用され
る。
【0017】なお、上記のようにして蛍光体原料混合物
を一度焼成したのちその焼成物を電気炉から取り出して
放冷し、必要により乳鉢、ボールミル、チューブミル、
遠心ミルなどの通常の粉砕機を用いて微粉末状に粉砕
し、更にその粉砕物を電気炉に入れて再焼成(二次焼
成)を行なってもよい。再焼成の際の焼成温度は400
〜1300℃の範囲が適当であり、焼成時間は0.5〜
10時間が適当であり、また焼成雰囲気としては上記の
弱還元性雰囲気および中性雰囲気、さらに微量の酸素が
導入された雰囲気を利用することができる。
【0018】上記焼成によって粉末状の蛍光体が得られ
る。得られた蛍光体については、必要に応じて更に洗
浄、乾燥、ふるい分けなどの蛍光体の製造における各種
の一般的な操作を行なってもよい。なお、蛍光体は温水
で分解しやすいので洗浄はアセトン、酢酸エチル、エタ
ノールなどの有機溶媒で行なう。
【0019】以上に説明した製造法によって、組成式
(I): MIII3 ・xMII2 :yA …(I) [但し、MIII は希土類もしくは三価金属を、MIIはア
ルカリ土類金属を、そしてAはCe、Pr、Sm、E
u、Gd、Tb、Tm、もしくはYbを表わし、xおよ
びyは、それぞれ0<x≦0.5および0<y≦0.1
の数値を表わす。]で表わされる希土類元素賦活蛍石型
フッ化物系輝尽性蛍光体が得られる。
【0020】次に、本発明の放射線像変換パネルの製造
法について述べる。
【0021】本発明の放射線像変換パネルの輝尽性蛍光
体層は、上記組成式(I)で表わされる希土類元素賦活
蛍石型フッ化物系輝尽性蛍光体を含む層であり、通常
は、輝尽性蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合
剤とからなるのものであるが、必要に応じて、結合剤を
含まないで輝尽性蛍光体の凝集体のみから構成されるも
の、あるいは輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質
が含浸されている蛍光体層などでもよい。
【0022】次に、蛍光体層が輝尽性蛍光体とこれを分
散状態で含有支持する結合剤とからなる場合を例にと
り、本発明の放射線像変換パネルを製造する方法を説明
する。
【0023】蛍光体層は、次のような公知の方法により
支持体上に形成することができる。まず、輝尽性蛍光体
と結合剤とを溶剤に加え、これを充分に混合して、結合
剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製
する。塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合比
は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種
類などによって異なるが、一般には結合剤と蛍光体との
混合比は、1:1乃至1:100(重量比)の範囲から
選ばれ、そして特に1:8乃至1:40(重量比)の範
囲から選ぶのが好ましい。上記のようにして調製された
蛍光体と結合剤とを含有する塗布液を、次に、支持体の
表面に均一に塗布することにより塗膜を形成する。この
塗布操作は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレ
ード、ロールコーター、ナイフコーターなどを用いるこ
とにより行なうことができる。
【0024】支持体としては、従来の放射線像変換パネ
ルの支持体として公知の材料から任意に選ぶことができ
る。公知の放射線像変換パネルにおいて、支持体と蛍光
体層の結合を強化するため、あるいは放射線像変換パネ
ルとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上
させるために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面に
ゼラチンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層とし
たり、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からな
る光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性
物質からなる光吸収層などを設けることが知られてい
る。本発明において用いられる支持体についても、これ
らの各種の層を設けることができ、それらの構成は所望
の放射線像変換パネルの目的、用途などに応じて任意に
選択することができる。さらに特開昭58−20020
0号公報に記載されているように、得られる画像の鮮鋭
度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層側の表面(支
持体の蛍光体層側の表面に接着性付与層、光反射層また
は光吸収層などが設けられている場合には、その表面を
意味する)には微小凹凸が形成されていてもよい。
【0025】上記のようにして支持体上に塗膜を形成し
たのち塗膜を乾燥して、支持体上への輝尽性蛍光体層の
形成を完了する。蛍光体層の層厚は、目的とする放射線
像変換パネルの特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍光体と
の混合比などによって異なるが、通常は20μm乃至1
mmとする。ただし、この層厚は50乃至500μmと
するのが好ましい。なお、輝尽性蛍光体層は、必ずしも
上記のように支持体上に塗布液を直接塗布して形成する
必要はなく、たとえば、別に、ガラス板、金属板、プラ
スチックシ−トなどのシ−ト上に塗布液を塗布し乾燥す
ることにより蛍光体層を形成したのち、これを、支持体
上に押圧するか、あるいは接着剤を用いるなどして支持
体と蛍光体層とを接合してもよい。
【0026】前述のように、通常は、蛍光体層の上に保
護膜が付設される。保護膜には、セルロース誘導体やポ
リメチルメタクリレートなどのような透明な有機高分子
物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層の
上に塗布することで形成されたもの、あるいはポリエチ
レンテレフタレートなどの有機高分子フィルムや透明な
ガラス板などの保護膜形成用シートを別に形成して蛍光
体層の表面に適当な接着剤を用いて設けたもの、あるい
は無機化合物を蒸着などによって蛍光体層上に成膜した
ものなどが用いられる。また、有機溶媒可溶性のフッ素
系樹脂の塗布膜により形成され、パーフルオロオレフィ
ン樹脂粉末もしくはシリコーン樹脂粉末を分散、含有さ
せた保護膜であってもよい。
【0027】なお、得られる画像の鮮鋭度を向上させる
ことを目的として、本発明の放射線像変換パネルを構成
する上記各層の少なくとも一つの層が励起光を吸収し、
輝尽発光光は吸収しないような着色剤によって着色され
ていてもよく、独立した着色中間層を設けてもよい(特
公昭54−23400号公報参照)。
【0028】上記の方法により、支持体上に、組成式
(I)の希土類元素賦活蛍石型フッ化物系輝尽性輝尽性
蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからな
る蛍光体層が付設されてなる本発明の放射線像変換パネ
ルを製造することができる。
【0029】
【実施例】
[実施例1]フッ化ガドリニウム(GdF3 )50g、
フッ化カルシウム(CaF2 )1.82g(GdF3
対して10モル%)およびフッ化セリウム(CeF3
0.460g(GdF3 に対して1モル%)をボールミ
ルで充分に混合した後、この混合物を石英ボートに充填
してチューブ型電気炉に入れ、窒素雰囲気下で1100
℃の温度にて5時間焼成した。焼成した後、石英ボート
を電気炉から取り出して窒素雰囲気中で室温まで冷却し
た。得られた焼成物を粉砕したのち、篩にかけた。この
ようにして、セリウム賦活フッ化ガドリニウム・フッ化
カルシウム蛍光体(GdF3 ・0.1CaF2 :0.0
1Ce)を得た。
【0030】[比較例1]実施例1において、フッ化カ
ルシウムを用いなかったこと以外は実施例1の操作と同
様の操作を行なうことによって、セリウム賦活フッ化ガ
ドリニウム蛍光体(GdF3 :0.01Ce)を得た。
【0031】[実施例2〜16]実施例1において、フ
ッ化ガドリニウム、フッ化カルシウムおよびフッ化セリ
ウムのそれぞれを適宜変えて、下記表1に示す希土類元
素賦活蛍石型フッ化物系輝尽性蛍光体を得た。
【0032】[蛍光体の評価]上記の各蛍光体に40K
VpのX線を30mRにて30秒間照射したのちHe−
Neレーザー光(633nm)を照射して励起し、蛍光
体から放射された輝尽発光をフィルター(青色透過のバ
ンドパスフィルター)を通して光電子増倍管で受光する
ことにより、蛍光体の輝尽発光輝度を測定した。輝尽発
光のピークはいずれも335nmであった。この輝尽発
光ピークの高さに基づいて、各蛍光体の輝尽発光強度を
測定した。得られた結果を相対値にまとめて表1に示
す。
【0033】 表1 実施例 蛍光体組成 輝尽発光(相対値) 1 GdF3 ・0.1CaF2 :0.01Ce 30.4 2 LaF3 ・0.1MgF2 :0.01Ce 2.2 3 LaF3 ・0.1CaF2 :0.01Ce 2.3 4 LaF3 ・0.1SrF2 :0.01Ce 2.1 5 LaF3 ・0.1BaF2 :0.01Ce 3.0 6 LaF3 ・0.1CaF2 :0.01Eu 18.0 7 YF3 ・0.1MgF2 :0.01Ce 7.8 8 YF3 ・0.1CaF2 :0.01Ce 2.0 9 YF3 ・0.1SrF2 :0.01Ce 1.1 10 YF3 ・0.1BaF2 :0.01Ce 2.2 11 YF3 ・0.1CaF2 :0.01Eu 4.0 12 GdF3 ・0.1MgF2 :0.01Ce 1.2 13 GdF3 ・0.1SrF2 :0.01Ce 20.0 14 GdF3 ・0.1BaF2 :0.01Ce 24.0 15 GdF3 ・0.1CaF2 :0.01Eu 20.0 16 YbF3 ・0.1BaF2 :0.01Ce 1.5 比1 GdF3 :0.01Ce 1.0
【0034】上記実施例5のLaF3 ・0.1BaF
2 :0.01Ceの輝尽発光スペクトルと輝尽励起スペ
クトルを、それぞれ図1と図2に示す。
【0035】次に放射線像変換パネルの製造例を示す。 [実施例17]蛍光体層形成材料として、実施例1で得
たセリウム賦活フッ化ガドリニウム・フッ化カルシウム
蛍光体(GdF3 ・0.1CaF2 :0.01Ce)3
56g、ポリウレタン樹脂(住友バイエルウレタン
(株)製デスモラック4125)15.8g、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂2.0gをメチルエチルケトン−ト
ルエン(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサー
によって分散し、粘度25〜30PSの塗布液を調製し
た。この塗布液をドクターブレードを用いて下塗り付ポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した後、1
00℃で15分間乾燥させて、蛍光体層を形成した。
【0036】次に、保護膜形成材料として、フッ素系樹
脂:フルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体(旭
硝子(株)製ルミフロン LF100)70g、架橋剤:イソ
シアネート(住友バイエルウレタン(株)製デスモジュ
ールZ4370)25g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂5
g、およびシリコーン樹脂微粉末(KMP−590、信
越化学工業(株)製、粒子径1〜2μm)10gをトル
エン−イソプロピルアルコール(1:1)混合溶媒に添
加し、塗布液を作った。この塗布液を上記のようにして
予め形成しておいた蛍光体層上にドクターブレートを用
いて塗布し、次に120℃で30分間熱処理して熱硬化
させるとともに乾燥し、厚さ10μmの保護膜を設け
た。以上の方法により、放射線像変換パネルを得た。
【0037】[実施例18〜22]蛍光体として、実施
例2〜16で得た希土類元素賦活蛍石型フッ化物系輝尽
性蛍光体を用いた以外は、実施例17の操作と同じ操作
を行ない、それぞれ、支持体、輝尽性蛍光体層および保
護層からなる放射線像変換パネルを得た。
【0038】
【発明の効果】本発明の新規な希土類元素賦活蛍石型フ
ッ化物系輝尽性蛍光体は高い輝尽発光を示し、たとえ
ば、放射線像変換パネルなどの形態と放射線像記録再生
方法に有利に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】LaF3 ・0.1BaF2 :0.01Euの輝
尽発光スペクトルである。
【図2】LaF3 ・0.1BaF2 :0.01Euの輝
尽励起スペクトルである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式(I): MIII3 ・xMII2 :yA …(I) [但し、MIII は希土類もしくは三価金属を、MIIはア
    ルカリ土類金属を、そしてAはCe、Pr、Sm、E
    u、Gd、Tb、Tm、もしくはYbを表わし、xおよ
    びyは、それぞれ0<x≦0.5および0<y≦0.1
    の数値を表わす。]で表わされる輝尽性蛍光体。
  2. 【請求項2】 輝尽性蛍光体を含む蛍光体層を有する放
    射線像変換パネルにおいて、輝尽性蛍光体が組成式
    (I): MIII・xMII:yA …(I) [但し、MIIIは希土類もしくは三価金属を、MII
    はアルカリ土類金属を、そしてAはCe、Pr、Sm、
    Eu、Gd、Tb、Tm、もしくはYbを表わし、xお
    よびyは、それぞれ0<x≦0.5および0<y≦0.
    1の数値を表わす。]で表わされる輝尽性蛍光体である
    ことを特徴とする放射線像変換パネル。
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