JP2726471B2 - 異方性中空糸複合膜 - Google Patents

異方性中空糸複合膜

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JP2726471B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は分離膜として用いられる中空糸状膜の構造に
関するものである。特に、多孔質膜基材上に分離活性層
を有する複合中空糸膜の新規な構造に関するものであ
る。
〔従来の技術〕 従来より分離膜として利用される中空糸状複合膜の製
法は数多くのものが知られている。そのうちの1つの方
法は、エンサイクロペディア・オブ・ケミカル・エンジ
ニアリング・テクノロジー(ジョン・ウィリー・アンド
・サンズ),1980年発行)Vol.12,504頁(1980)にも掲
載されている、中空糸を異種のモノマー溶液中に順次浸
漬することによって中空糸外周面上に薄い分離層を重合
と共に付与するものであった。
この他、多孔質中空糸膜の外表面に高分子溶液を塗布
し、複合膜を得る方法も知られていたが、薄く均一に塗
布することが困難で、特開昭60−87808号公報に見られ
る様に、塗布装置を工夫するなどの方法がとられてい
た。
これらはいずれも中空糸の外表面に分離層を設けてな
る中空糸複合膜であるが、分離活性層となる薄膜層は均
質な構造を有するものとして考えられていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
分離用複合膜において、分離能を付与する層をできる
だけ薄くすることにより、透過速度を上げることは既知
である。しかし、薄い分離活性層は、機械的な力に対し
て弱いため、最外表面に存在すると欠損部が生じやす
く、安定した膜性能が得られない欠点をあわせ有してい
る。従って、例えば、既に実用化されている厚み300Å
の薄膜を分離層とする複合逆浸透膜では、モジュール化
等で膜を取り扱う際の物理的損傷を防ぐため、薄膜の上
にさらに保護層を付与しなければならなかった。
本発明は、中空糸複合膜において、保護層が不要で、
しかも分離活性層が薄く、高い分離能と透過速度を合わ
せ有する中空糸複合膜を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は種々検討の結果、多孔質中空糸膜からな
る支持体の外周表面上に分離機能を有する高分子薄膜層
が被覆された二層構造からなる分離用複合中空糸膜であ
って、上記薄膜層が支持体側に分離能を有する緻密層部
分を形成し、これに続く構造部分が外周側へ行くに従っ
て順次多孔性となる異方性構造を有することを特徴とす
る異方性中空糸複合膜により上記目的が達成し得ること
を見出して本発明に到ったものである。
本発明において使用する支持体となる多孔質中空糸膜
(支持膜)は、例えば限外濾過性能を有する孔径程度の
多孔性を有する膜が良く、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポ
リフッ化ビニリデン、セルロース、セルロースアセテー
トなどからなる膜を例示することができる。また、分離
機能を有する高分子薄膜層を形成するために用いる高分
子化合物としては、分離対象物や支持多孔膜への反応性
によっても異なるが、例えばセルロースアセテート、エ
チルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、カルボキシメチルセルロース、スルホエチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどを挙げる
ことができる。
本発明の異方性中空糸複合膜を製造するには、上記多
孔質中空糸膜(支持膜)の外周表面上に、分離活性層を
形成する高分子の溶液を塗布又は含浸させた後、溶媒を
加熱あるいは減圧により除去することにより形成でき
る。この時、溶媒の濃度ならびに乾燥時間を制御するこ
とにより、支持膜表面上に被覆された高分子薄膜層が支
持体側に厚み約3〜0.01μmからなる緻密層部分を形成
し、これに続く構造部分が外周側へ向かうに従って順次
多孔質となり、緻密層部分の2倍〜3倍の厚みを有する
異方性中空糸複合膜を製造することができる。
〔発明の効果〕
本発明の異方性中空糸複合膜に於いては、高分子薄膜
層の外周部に存在する多孔質構造部分が、支持体となる
中空糸の多孔質膜表面に形成された緻密層部分を物理的
に保護しており、緻密層部分を機械的な欠損から保護す
ることができる。そのため、緻密層部分が薄くても安定
した膜性能を得ることが可能となる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れにより限定されるものではない。
参考例1 ポリエーテルスルホン(ICI社製5200P)22重量部、ジ
メチルスルホキシド(エルフ社製)60重量部、ポリエチ
レンオキシド(平均分子量200,三洋化成製)18重量部か
らなる溶液を用いて、湿式法により多孔質中空糸膜を得
た。この中空糸膜は内径約400μm、外径約800μmであ
った。
実施例1 参考例1で得られた中空糸膜の外表面に酢酸セルロー
ス膜を気体分離膜としてコーティングした。即ち、酢酸
セルロース(ダイセル化学製、置換度1.6)の5%酢酸
エチル/エタノール(95/5重量比)混合溶液中に中空糸
を約1秒間浸漬し、浸漬後直ちに90℃の乾燥窒素を中空
糸に吹きつけることによりコーティング層を乾燥した。
得られた中空糸複合膜の断面並びに表面構造を電子顕微
鏡を用いて観察した。この電子顕微鏡写真によれば中空
糸支持体の外周表面にある酢酸セルロース薄膜層は多孔
質支持膜との境界に緻密層部分を形成し、最外表面へ行
くに従って順次多孔性になっていることがわかる。ま
た、コーティング後の中空糸膜の空気透過速度は4ml/m2
・min・atmであり、コーティング前の透過速度>3リッ
トル/m2・min・atmに比べて著しく小さい。これは表面
に欠陥なく薄膜がコーティングされていることを示すも
のである。
また、得られた中空糸複合膜の、空気透過速度に対す
る水蒸気透過速度は約4000倍あり、空気からの水蒸気選
択透過膜として優れた膜であった。
比較例1 実施例1と同様の操作により、酢酸セルロースのコー
ティング層を塗布した後、徐々に乾燥させる様に密閉し
た部屋内へ中空糸膜を放置した。得られた中空複合膜の
酢酸セルロース薄層は緻密で均一であった。しかし、空
気の透過速度は0.001ml/m2・min・atm以下と小さく、気
体の分離膜として使用するには実用的なものではなかっ
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 8/02 D01F 8/02 8/16 8/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質中空糸膜からなる支持体の外周表面
    上に分離機能を有する高分子薄膜層が被覆された二層構
    造からなる分離用複合中空糸膜であって、上記薄膜層が
    支持体側に分離能を有する緻密層部分を形成し、これに
    続く構造部分が外周側へ行くに従って順次多孔性となる
    異方性構造を有することを特徴とする異方性中空糸複合
    膜。
JP1027829A 1989-02-07 1989-02-07 異方性中空糸複合膜 Expired - Lifetime JP2726471B2 (ja)

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