JP2725431B2 - カード併用紙幣識別装置 - Google Patents

カード併用紙幣識別装置

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JP2725431B2
JP2725431B2 JP2078493A JP7849390A JP2725431B2 JP 2725431 B2 JP2725431 B2 JP 2725431B2 JP 2078493 A JP2078493 A JP 2078493A JP 7849390 A JP7849390 A JP 7849390A JP 2725431 B2 JP2725431 B2 JP 2725431B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紙幣および記録担持カードの双方を同一の挿
入口から受入可能となったカード併用紙幣識別装置に関
するものである。
〔従来の技術〕
自動販売機などにおいては、硬貨だけでなく紙幣を用
いても商品を購入することができるように、硬貨選別装
置と共に紙幣識別装置が組み込まれた形式のものが知ら
れている。紙幣識別装置は、自動販売機などの前面に取
りつけられた紙幣挿入口と、ここから挿入された紙幣を
収納部へ向けて搬送する紙幣搬送路と、この紙幣搬送路
の途中において挿入された紙幣の真偽、金種などを識別
する識別部とをその主要構成要素としている。
ここに、近年においては、プリペイドカードなどに代
表されるように、各種金額に相当する記録担持カードが
広く出回ってきている。そして、このようなカードを用
いて商品の購入を行うことができるように、カード識別
装置が組み込まれた自動販売機も出回っている。カード
識別装置の構成も、基本的には紙幣識別装置と同様であ
り、カード挿入口と、ここから挿入されたカードを搬送
するカード搬送路と、この搬送路の途中において挿入さ
れたカードに担持されている金額などの記録を読み取る
とともに、販売された商品の金額を差し引いた金額をそ
のカードに書き込む動作を行うカード・リード/ライト
部と、カードを再び返却するためのカード返却口をその
主要構成要素としている。
〔発明が解決しようとする課題〕
このようなカード識別装置が組み込まれた自動販売機
において、その前面には硬貨投入口および紙幣挿入口の
他に、カード挿入口が取付けられた構成となるのが通常
である。しかし、このように挿入口が増加することは、
商品購入者にとって商品購入代金の投入操作がその分煩
雑となるので好ましくない。また、通常の自動販売機で
は、硬貨選別装置に加えて紙幣識別装置を組み込可能な
寸法に設定されており、これらに加えて更に、カード識
別装置を組み込むためには、自動販売機の装置配置を大
幅に変更する必要が生じてしまう。
本発明の課題は、このような問題点に着目し、記録担
持カードを紙幣挿入口から挿入可能とすると共に、装置
寸法の増加を極力抑えることができるカード併用紙幣識
別装置を実現することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するために、本発明においては、挿
入口構造の改善と移送経路の短縮化を達成することによ
り、紙幣及びカードの挿入口の共用化を実現すると共
に、装置構成のコンパクト化を実現することにある。
即ち、本発明のカード併用紙幣識別装置は、紙幣と記
録担持カードのいずれか一方を第1種シートとすると共
にその他方を第2種シートとし、第1種シート専用搬送
路に連絡する第1種シート挿入路の第1案内面と第2種
シート専用搬送路に連絡する第2種シート挿入路の第2
案内面とが段差違いで並行分離されており、第1種シー
ト及び第2種シートの双方を受入可能な共用挿入口空間
部と、第1種シート挿入路を介して挿入されたシートを
引き込み可能で第1種シート専用搬送路に沿って奥方へ
搬送すべき第1種シート搬送手段と、第1種シート専用
搬送路の途中に設けられた第1種シート識別手段と、第
2種シート挿入路を介して挿入されたシートを引き込み
可能で第2種シート専用搬送路に沿って奥方へ搬送すべ
き第2種シート搬送手段と、第2種シート専用搬送路の
途中に設けられた第2種シート識別手段と、常態では第
1種シート挿入路の途中で閉鎖していると共に第2種シ
ート挿入路を連通しており、非常態でその閉鎖・連通動
作を逆転する排他的経路連通手段と、第1種シート挿入
路のうち排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域よりも
上流で共用挿入口空間部の開口側に設けられており、第
1種シート挿入路を介して挿入されるシートの有無を検
出する第1種シート挿入検出手段と、第2種シート挿入
路のつち排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域よりも
下流で第2種シート搬送手段のシート引き込み域までの
間に設けられており、第2種シート挿入路を介して挿入
されるシートの有無を検出する第2種シート挿入検出手
段とを備え、第2種シート挿入検出手段がシートの挿入
を検出したときは、第2種シート搬送手段を駆動してそ
のシートを引き込んで搬送し、他方、第1種シート挿入
検出手段がシートの挿入を検出したときには、排他的経
路連通手段を駆動して第2種シート挿入路を途中で閉鎖
すると共に第1種シート挿入路の上記閉鎖を解除して連
通し、第1種シート搬送手段を駆動してそのシートを引
き込んで搬送することを特徴とするものである。
〔作用〕
このような構成のカード併用紙幣識別装置において、
共用挿入口空間部に第2種シートを差し入れると、共用
挿入口空間には第2種シートを受容する第2シート挿入
路の第2案内面が形成されており、また排他的経路連通
手段により常態では第1種シート挿入路は閉鎖されてい
ると共に第2種シート挿入路は連通しているため、その
ままスムーズに第2種シートをその第2案内面に沿って
第2種シート挿入路の奥方へ挿入することができる。第
2種シートが第2種シート専用経路に連絡する第2シー
ト挿入路の奥へ挿入されると、その挿入を第2種シート
挿入検出手段が検出するため、第2種シート搬送手段が
駆動されるので、第2シート挿入路の奥へ挿入されたシ
ートは第2種シート搬送手段により第2種シート専用経
路に引き込まれて搬送され、引き込まれたシートの真偽
等が第2種シート識別手段で識別される。
他方、共用挿入口空間部に第1種シートを差し込む
と、共用挿入口空間には第1種シートを受容する第1シ
ート挿入路の第2案内面が形成されているため、第1種
シートは第1シート挿入路に収まるが、そのシートの挿
入を共用挿入口空間部の開口側に位置する第1種シート
挿入検出手段が直に検出するので、挿入シートが奥方へ
届く前に、排他的経路連通手段が駆動して第2種シート
挿入路を途中で閉鎖すると共に第1種シート挿入路の上
記閉鎖を解除して連通する。このため、そのままスムー
ズに第1種シートをその第1案内面に沿って第1種シー
ト挿入路の奥方へ挿入することができる。そして第1種
シート搬送手段が駆動するため、第1シート挿入路の奥
へ挿入されたシートは第1種シート搬送手段により第1
種シート専用経路に引き込まれて搬送され、引き込まれ
たシートの真偽等が第1種シート識別手段で識別され
る。
このように、本発明における共用挿入口空間部は、第
1種シート専用搬送路に連絡する第1種シート挿入路の
第1案内面と第2種シート専用搬送に連絡する第2種シ
ート挿入路の第2案内面とが段差違いで並行分離された
仕分け挿入口構造となっているため、挿入されたシート
に対しシート種類(紙幣・カード別)識別装置により第
1種シートか第2種シートかを判別する必要がない。シ
ート種類識別装置が不要であり、検出系の簡略化及び低
コスト化は勿論のこと、設置スペースの削減を達成でき
る。特に、シート種類識別装置を共用搬送路を設けてこ
れに設置する構造では、共用搬送経路長は紙幣又はカー
ドの全長が充分入り込む程に長くしなければならない
が、本発明では、シート種類識別装置が不要であるた
め、共用搬送路が不要であり、シート移送経路長の短縮
化も実現でき、コンパクト化に寄与する。
挿入頻度の高いシート種類を第2種シートとすれば、
排他的経路連通手段により常態では第1種シート挿入路
は閉鎖されていると共に第2種シート挿入路は連通して
いるため、第2種シートを共用挿入口空間部に挿入する
と、排他的経路連通手段の駆動無しに、そのままスムー
ズに第2種シートをその第2案内面に沿って第2種シー
ト挿入路の奥方へ挿入することができる。このため、排
他的経路連通手段の駆動回路を低減できるので、機構系
・駆動系の長寿命化と低電力化を実現できる。
挿入頻度の低い第1種シートが挿入された場合、第1
種シート挿入検出手段が第1種シート挿入路のうち排他
的経路連通手段の閉鎖・連通可動域よりも上流で共用挿
入口空間部の開口側に設けられているため、早めに第1
種シートの挿入が検出されることになるので、第1種シ
ートの先が排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域に届
く前に、排他的経路連通手段が駆動して閉鎖・連通が既
に切り替わっており、シート挿入動作が速くても切り替
え動作タイミングが充分間に合う。換言すれば、シート
挿入時に排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域への到
達時間を稼ぐために挿入経路長を敢えて長く設定する必
要がなく、かかる点からもシート移送経路長を短縮化で
き、コンパクト化に寄与する。
第1種又は第2種シート専用搬送路に引き込まれたシ
ートは第1種又は第2種シート識別手段で真贋等が識別
されるようになっているが、不正シートと識別された場
合、第1種又は第2種シート搬送手段を逆駆動すると共
に排他的経路連通手段の駆動制御により、不正シートを
逆送させ、共用挿入口空間部へそのまま返却することが
できる。従って、共用挿入口空間部は紙幣及びカードの
唯一の返却口としても利用することができるため、装置
構成の小形化に寄与する。
〔実施例〕
以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図および第2図には、本発明の一実施例を係るカ
ード併用紙幣識別装置の内部構造の概要を示してある。
図において、本例の装置1は、自動販売機2の内部に組
み込まれており、その前面上端部分は、自動販売機の前
面2aから外部に突出しており、この部分に、紙幣および
記録担持カードの双方が挿入される共用挿入口3が露出
している。この共用挿入口3の後端は、紙幣搬送路4お
よびカード搬送路5の上流端に通ずる分岐部(閉鎖・連
通可動域)6に通じている。
紙幣搬送路4は、この分岐部6から水平に延びる水平
搬送路と、この水平搬送部の下流端から円弧状に折れ曲
がって下方に向けて垂直に延びる垂直搬送部からなって
いる。水平搬送部の中程には、紙幣識別部7が設置さて
おり、ここにおいて、水平搬送部を通過する紙幣の真
偽、金種などが識別される。垂直搬送部の右側には、紙
幣収納部8が設置されており、不図示の収納機構によっ
て、この垂直搬送部を搬送されてきた真紙幣が、この紙
幣収納部8内に押し込まれて、この中に収納される。ま
た、偽券、一時保留紙幣などは、逆搬送されて共用挿入
口3から返却されるようになっている。ここに、このよ
うな紙幣搬送路4は、左右に等間隔に配列した紙幣ガイ
ドレール対41によって規定されており、これらのガイド
レール対41を挟み、カード搬送路の側には、上流側か
ら、左右一組の従動ローラ42a並びに一組のガイドロー
ラ43aおよび一組のガイドローラ44aが配列されている。
また、左右一組の駆動ローラ45およびテンションローラ
46が配列されており、これらの両ローラ群と、上記のロ
ーラ群との間には、それぞれ紙幣搬送ベルト47、47が張
架されている。駆動ローラ45は不図示のモータによって
駆動されるようになっている。一方、ガイドレール41を
挟んだ他方の側には、上記のローラ群のそれぞれに一定
の弾性力が付勢されている紙幣押さえローラ42b、43b、
43cが配列されており、更に、ガイドローラ48、44bが配
置されている。
一方、ガイド搬送路5は、上述の分岐部6から、紙幣
の水平搬送部分の下側を弧状に下方に折れ曲がっている
弧状搬送部分と、この下流端から垂直に下方に延びる垂
直搬送部分からなっている。この垂直搬送部分の上流側
の部位には、ここを通過するカードに担持されている記
録を読み取ると共に、そこに担持されている記録を更新
するためのリード/ライト部9が設置されている。ま
た、カードの返却は、逆搬送により共用挿入口3より行
われる。そして、このカード搬送路5も、左右に等しい
間隔で配列したカードガイドレール51によって規定され
ており、これらのガイドレール51を挟み一方の側には、
上流側から、従動ローラ52a、ガイドローラ53a、駆動ロ
ーラ54aが配列されており、これらのローラ群とテンシ
ョンローラ55との間にカード搬送ベルト56が張架されて
いる。駆動ローラ54aは不図示のモータによって駆動さ
れる。ガイドレールの他方の側には、上記のローラ群の
それぞれに一定の弾性力で付勢されているカード押さえ
ローラ52b、53b、54bが配列されている。
ここに、第2図から分かるように、紙幣搬送路4の側
の従動ローラ42aと、カード搬送路5の側のカード押さ
えローラ52bとは、同一の回転軸11上に取付けられてい
る。そして、この回転軸11には、更に、両端のローラ42
a、42a間において等しい間隔で、3本の搬送路切り換え
レバー12が回転自在に支持されている。これらのレーバ
12は、ソレノイドなどの不図示の駆動機構によって軸11
を中心として回転されるようになっている。通常は、第
1図及び第2図において実線で示すように、レバー下側
端面12aによって分岐部6からカード搬送路5の側に向
かう搬送路のみが形成さている。これらのレバー12が想
像線で示す位置まで旋回されると、今度は、その上側端
面12bによって、分岐部6ら紙幣搬送路4の側に向かう
搬送路のみが形成されるようになっている。
これらのレバー12の駆動制御は、光学式紙幣センサお
よび光学式カードセンサの出力に基づいて行われる。紙
幣センサ13は、分岐部(閉鎖・連通可動域)6の上流側
に配置され、カードセンサ14が分岐部6とカード搬送路
の従動ローラ52aの引き込み域との間に配置されてい
る。カードの挿入が検知されたときには、カード搬送路
の搬送ベルト56が駆動される。紙幣の挿入が検知された
ときには、レバー12が図の想像線位置まで旋回され、然
る後に、紙幣搬送路の搬送ベルト47の駆動が開始され
る。
次に、第1図および第3図を参照して上記の共用挿入
口3の構造を説明する。この挿入口3の前面開口31は、
紙幣を挿入可能な幅を有する横長の開口形状をしてお
り、その上面32は前面開口31からほぼ水平に分岐部6の
側に向けて延びている。これに対して、その底面は、両
側底面部分(紙幣案内面)33a、33bが、中央部分(カー
ド案内面)33cよりも大きな角度で上面側に向けて傾斜
しており、これによって形成される両側段差部33d、33e
と、底面中央部分33cとによって、カード挿入溝34が区
画形成されている。また、上面32と、両端側部分33a、3
3bとによって、紙幣挿入部35が区画形成されている。従
って、挿入口3の空間部は、底面部分33a、33bと中央部
分33cとが段差違いで並行分離された仕分け挿入口構造
となっている。
ここで、分岐部6の上流側の位置には、紙幣挿入部35
におけるカード挿入溝34よりも外側の両端位置に、上述
した光学式紙幣センサ13、13が配置されている。従っ
て、カードが挿入されたときには、両端の紙幣センサ1
3、13によってカードが同時に検知されることはない。
また、分岐点6とカード搬送路の従動ローラ52aとの間
の位置には、カード挿入溝34における一方の側に偏った
位置に上述したカードセンサ14が配置されている。
第4図には、カードCが挿入されたときの動作を示し
てある。この場合には、双方の紙幣センサ13、13によっ
て同時に挿入されたカードCが検出されることはない。
従って、レバー12は図に示すように元の位置のまま保持
される。この結果、カードCをカード挿入溝34に沿って
挿入していくと、カード先端はレバー12の下端面12aを
摺動して、カード搬送路5の上流端側を形成している搬
送ベルト56とカード押さえローラ52bとのニップ部に案
内される。このニップ部の上流側にはカードセンサ14が
配置されており、このセンサによってカードCの先端が
検知されると、搬送ベルト56の駆動が開始される。従っ
て、カードCはカード搬送路5をその下流側に向けて搬
送される。
第5図には、紙幣Pが挿入されたときの動作を示して
ある。紙幣挿入部35に紙幣Pを挿入すると、紙幣センサ
13、13によって同時にそれが検知される。この結果、レ
バー12が図の想像線で示す位置から実線で示す位置まで
旋回され、その状態に保持される。また、これと同時
に、紙幣搬送路4の搬送ベルト47の駆動が開始される。
従って、紙幣Pを紙幣挿入部35内に押し込むと、紙幣P
の先端はレバー12の上端面12b上を摺動して、紙幣搬送
路の上流端側を形成している搬送ベルト47と紙幣押さえ
ローラ42bのニップ部に案内される。従って、紙幣Pは
紙幣搬送路4をその下流側に向けて搬送される。
なお、本実施例において、搬送路切り換えレバー12の
初期位置は、挿入口3をカード搬送路5の側に連通させ
る状態に設定されている。しかし、例えば、紙幣の使用
頻度の方が高い自動販売機などに本発明の装置を組み込
む場合には、レバー12の初期位置が、挿入口3を紙幣搬
送路4の側に連通したものとなるように設定すれば、レ
バー12の駆動回数を減らすことができるので好ましい。
このように、挿入口3の空間部は、底面部分33a、33b
と中央部分33cとが段差違いで並行分離された仕分け挿
入口構造となっているため、挿入物が紙幣かカードかを
識別する必要がない。このため、挿入物の種類識別装置
が不要であり、検出系の簡略化及び低コスト化は勿論の
こと、設置スペースの削減を達成できる。
挿入物の種類識別装置を設ける場合は、シート又はカ
ードを定速で一定距離だけ移送する共用搬送路を必要と
し、その共用搬送経路長は紙幣又はカードの全長が充分
入り込む程に長くしなければならない。しかし、本例で
は挿入物の種類識別装置が不要であるため、共用搬送路
が不要であり、移送経路長の短縮化も実現でき、コンパ
クト化に寄与する。
挿入頻度の低い紙幣が挿入された場合、紙幣センサ13
が分岐部6よりも手前で挿入口側に設けられているた
め、早めに紙幣の挿入が検出されることになるので、紙
幣の先が分岐点6に届く前に、搬送路切り換えレバー12
が作動して閉鎖・連通が既に切り替わっており、紙幣挿
入動作が速くも切り替え動作タイミングが充分間に合
う。換言すれば、紙幣挿入時に搬送路切り換えレバー12
の切り換え可動域への到達時間を稼ぐために、挿入経路
長を敢えて長く設定する必要がない。このため、移送経
路長を短縮化でき、コンパクト化に寄与する。
そして、本例では紙幣搬送路又はカード搬送路に引き
込まれた紙幣又はカードは紙幣識別部7又はリード/ラ
イト部9で真贋等が識別されるようになっているが、不
正紙幣又は不正カードと識別された場合、紙幣搬送路又
はカード搬送路にを沿って紙幣又はカードを逆送させる
ことにより、挿入口3へそのまま返却することができ
る。従って、挿入口3は紙幣及びカードの唯一の返却口
としても利用することができるため、装置構成の小形化
に寄与する。
第6図には、このようにレバー12が設定された装置を
示してある。この場合には、カードセンサ14の搬送路方
向における設置位置を、第1図の装置における紙幣セン
サの位置に設定し、紙幣センサ13の位置を、このカード
センサの位置と同一位置、あるいは図に示すようにそれ
よりも下流側の位置(ローラの引き込み域直前位置)に
設定すればよい。このようにすれば、カードの挿入動作
に遅れることなく、レバー12の切り換えを行うことがで
きる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、共用挿入口空間部自
体が仕分け挿入口構造となっている点と、第1種シート
挿入検出手段が第1種シート挿入路を常態では閉鎖して
いる排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域よりも上流
で共用挿入口空間部の開口側に設けられている点を特徴
とするものであり、次のような効果を奏する。
共用挿入口空間部は、第1種シート専用搬送路に連
絡する第1種シート挿入路の第1案内面と第2種シート
専用搬送路に連絡する第2種シート挿入路の第2案内面
とが段差違いで並行分離された仕分け挿入口構造となっ
ているため、挿入されたシートに対しシート種類(紙幣
・カード別)識別装置により第1種シートか第2種シー
トかを判別する必要がない。シート種類識別装置が不要
であり、検出系の簡略化及び低コスト化は勿論のこと、
設置スペースの削減を達成できる。特に、シート種類識
別装置を共用搬送路を設けてこれに設置する構造では、
共用搬送経路長は紙幣又はカードの全長が充分入り込む
程に長くしなければならないが、本発明では、シート種
類識別装置が不要であるため、共用搬送路が不要であ
り、シート移送経路長の短縮化も実現でき、コンパクト
化に寄与する。
挿入頻度の高いシート種類を第2種シートとすれ
ば、排他的経路連通手段により常態では第1種シート挿
入路は閉鎖されていると共に第2種シート挿入路は連通
しているため、第2種シートを共用挿入口空間部に挿入
すると、排他的経路連通手段が駆動無しに、そのままス
ムーズに第2種シートをその第2案内面に沿って第2種
シート挿入路の奥方へ挿入することができる。このた
め、排他的経路連通手段の駆動回数を低減できるので、
機構系・駆動系の長寿命化と低電力化を実現できる。
挿入頻度の低い第1種シートが挿入された場合、第
1種シート挿入検出手段が第1種シート挿入路のうち排
他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域よりも上流で共用
挿入口空間部の開口側に設けられているため、早めに第
1種シートの挿入が検出されることになるので、第1種
シートの先が排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域に
届く前に、排他的経路連通手段が駆動して閉鎖・連通が
既に切り替わっており、シート挿入動作が速くても、切
り替え動作タイミングが充分間に合う。換言すれば、シ
ート挿入時に排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域へ
の到達時間を稼ぐために挿入経路長を敢えて長く設定す
る必要がなく、かかる点からもシート移送経路長を短縮
化でき、コンパクト化に寄与する。
第1種又は第2種シート専用搬送路に引き込まれた
シートは第1種又は第2種シート識別手段で真贋等が識
別されるようになっているが、不正シートと識別された
場合、第1種又は第2種シート搬送手段を逆駆動すると
共に排他的経路連通手段の駆動制御により、不正シート
を逆送させ、共用挿入口空間部へそのまま返却すること
ができる。従って、共用挿入口空間部は紙幣及びカード
の唯一の返却口として利用することができるため、装置
構成の小形化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るカード併用硬貨識別装
置の内部構成を示す概略構成図、第2図は第1図の装置
のII−II線で切断した部分を示す概略断面図、第3図は
第1図の装置の挿入口の部分を示す部分正面図、第4図
は第1図の装置におけるカード挿入時の動作を示す部分
拡大図、第5図は第1図の装置における紙幣挿入時の動
作を示す部分拡大図、第6図は第1図の装置の変形例を
示す概略構成図である。 〔符号の説明〕 1……カード併用紙幣識別装置 3……共用挿入口 4……紙幣搬送路 5……カード搬送路 6……分岐部(閉鎖・連通可動域) 7……紙幣識別部 9……リード/ライト部 12……搬送路切り換えレバー 13……紙幣センサ 14……カードセンサ 34……カード挿入溝 35……紙幣挿入部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙幣と記録担持カードのいずれか一方を第
    1種シートとすると共にその他方を第2種シートとし、
    第1種シート専用搬送路に連絡する第1種シート挿入路
    の第1案内面と第2種シート専用搬送路に連絡する第2
    種シート挿入路の第2案内面とが段差違いで並行分離さ
    れており、第1種シート及び第2種シートの双方を受入
    可能な共用挿入口空間部と、前記第1種シート挿入路を
    介して挿入されたシートを引き込み可能で前記第1種シ
    ート専用搬送路に沿って奥方へ搬送すべき第1種シート
    搬送手段と、前記第1種シート専用搬送路の途中に設け
    られた第1種シート識別手段と、前記第2種シート挿入
    路を介して挿入されたシートを引き込み可能で前記第2
    種シート専用搬送路に沿って奥方へ搬送すべき第2種シ
    ート搬送手段と、前記第2種シート専用搬送路の途中に
    設けられた第2種シート識別手段と、常態では第1種シ
    ート挿入路の途中を閉鎖していると共に第2種シート挿
    入路を連通しており、非常態でその閉鎖・連通動作を逆
    転する排他的経路連通手段と、第1種シート挿入路のう
    ち前記排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域よりも上
    流で前記共用挿入口空間部の開口側に設けられており、
    第1種シート挿入路を介して挿入されるシートの有無を
    検出する第1種シート挿入検出手段と、第2種シート挿
    入路のうち前記排他的経路連通手段の閉鎖・連通可動域
    よりも下流で第2種シート搬送手段のシート引き込み域
    までの間に設けられており、第2種シート挿入路を介し
    て挿入されるシートの有無を検出する第2種シート挿入
    検出手段とを備え、第2種シート挿入検出手段がシート
    の挿入を検出したときは、第2種シート搬送手段を駆動
    してそのシートを引き込んで搬送し、他方、第1種シー
    ト挿入検出手段がシートの挿入を検出したときには、前
    記排他的経路連通手段を駆動して第2種シート挿入路を
    途中で閉鎖すると共に第1種シート挿入路の上記閉鎖を
    解除して連通し、第1種シート搬送手段を駆動してその
    シートを引き込んで搬送することを特徴とするカード併
    用紙幣識別装置。
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