JP2725115B2 - 無菌パック米飯の製造法 - Google Patents
無菌パック米飯の製造法Info
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Description
湯で十数分加熱して直ちに食べることのできる炊飯器不
要の無菌パック米飯の製造法に係るものである。
一人前ずつパックされた加工米飯を電子レンジで2分間
加熱するか熱湯中に12分位加熱するだけでご飯が出来
上がり、あとは盛り付けて食するだけの加工米飯が登場
している。無菌パック米飯と呼ばれる商品で、独身者に
愛用されるだけでなく、飲食店から炊飯器を不用にする
可能性を秘めている。
状態のまま、一人前のパックに詰めた加工米飯で食感は
炊きたてのご飯と殆ど変わらず常温で長期間保存出来る
特徴がある。
対策に有効であり、不意のお客があってもすぐご飯が出
せるし、閉店間際などに利用すれば米飯のロスを減らす
ことができ、品質も一定に保てるなどのメリットがあ
る。
ック入りの米飯が既にあるが、無菌パック米飯と比べれ
ば品質に格段の差がある。
0〜115℃で数分間高温加圧殺菌する。この為、ご飯
がふっくらしなくなるほか、米中から澱粉が溶出して、
食味が悪くなる欠点がある。
いい。その理由は次の通りである。
いる雑菌がデンプンを変質させたり、米飯に空気が触れ
て酸化したりするため、時間が経つにつれ劣化してい
く。この品質劣化を次のような方法で克服している。
付いたヌカを極力削り落とす。
にし、製品に雑菌が付着するのを防ぐ。
菌ガスを充填するなどして空気を追い出し、更にパック
容器中に例えば密封シールの裏面に脱酸素剤を入れた小
袋を収納し、米粒の間に残った空気を取り除く。
も炊き上った米飯を無菌室でパック詰めする作業中に雑
菌が付着し易い。
持することが難しく、且つ作業者の身につけている色々
な作業衣やパック詰めに使用する色々な作業道具などに
雑菌がついていればそれだけ無菌化が難しくなる。ま
た、容器内に入れた脱酸素剤を収納した小袋はレンジ加
熱する際トップシールを剥いで必ず取り出さなければな
らず、その作業が厄介である。
やお祝いに使用する赤飯やおにぎり形状の無菌パック米
飯の製造法を提供するものである。
明の要旨を説明する。
る材料を使用して成形した保形性を有する上部に開口部
1を設けた炊飯容体2に浸漬水切米3と必要に応じて炊
飯に適応する量の水4とを収納し、この炊飯容体2の多
数個をコンベアで移送して多数個同時に炊飯できる炊飯
機5に導入し、スチームの導入を間欠的に行って炊飯
し、この炊飯状態のままで炊飯機5から導出し、炊き上
った米飯6を炊飯容体から販売容器に移し変えずにその
ままクリーンルームA内の密封包装部7に移送し、窒素
ガスや炭酸ガス若しくはその混合ガスのような制菌ガス
を炊飯容体2に導入して炊飯容体2中の空気を可及的に
制菌ガスと置換し、炊飯容体2に制菌ガスを導入した状
態で炊飯容体2の開口部1を密封包装することを特徴と
する無菌パック米飯の製造法に係るものである。
ルトパック入れの米飯に代わって開発された従来の無菌
パック米飯の製造法を示すもので、炊飯容体2に浸漬水
切米3を入れ、続いて水4を注入し、トンネル式の長い
(70m程度)炊飯機aに導入し、ゆっくりとトンネル
内を移送させる間に炊飯と蒸らしを完了し、続いて無菌
室b内で炊き上った米飯を市販容器cに詰め代えし、脱
酸素剤を収納した小袋を入れてトップシールし、商品と
している。
ルームAにおいて、例えば多段積み上げ可能な受枠8に
多数の炊飯容体2を並べて載置し、この炊飯容体2に浸
漬水切米3を収納し、必要に応じて炊飯に最適な量の水
4を注水し、炊飯機5内に受枠8を20〜30枚位多段
に積み上げたものを数列位並べて収納し、スチームの導
入を間欠的に行って炊飯し、炊飯後炊飯機5から取り出
して密封包装部7内に移入し、密封包装部7内で炊飯容
体2内に制菌ガスを導入して炊飯容体2内の空気を可及
的に制菌ガスと置換し、炊飯容体2に制菌ガスを充満せ
しめた状態で密封包装部7内で炊飯容体2の開口部1を
適宜手段により密封し、この密封した炊飯容体2を密封
包装部7からクリーンルームA外に搬出して無菌パック
米飯を量産することを特徴とするものである。
に説明すると、次のとおりである。
を有する上部に開口部1を形成した皿状の炊飯容体2若
しくは上部に開口部1を設けた保形性を有する容袋状の
炊飯容体2に浸漬水切米3を収納し、必要に応じてその
炊飯に適応する量の水4を注入する。この際、炊飯容体
2は耐熱耐水性のバリヤ性(酸素を通過させない性能)
を有する合成樹脂例えば120℃に耐え得る塩化ビニリ
デンをラミネートしたポリプロピレンを採用して成形し
た炊飯容体2を使用することが望ましい。例えば一人前
の弁当箱状の炊飯容体2内に良く精白したうるち米(固
めのご飯にするため少量のもち米を混合しても良い)を
洗米後水に1時間程浸漬し、水切りした一人前適量の浸
漬水切米3を収納して、少し振動を与えてこの炊飯に最
適な量の水4を注水する。また、赤飯の場合にはもち米
の浸漬水切米3を使用し、殆ど注水しないで炊飯するこ
とが望ましい。
機5に導入し、スチームの導入を数分間導入したり、停
止したりする間欠導入方式を採用して炊飯を行う。複数
個の炊飯容体2を並べた受枠8を多段に積み重ね、この
受枠8を複数列並べたりして多数個の炊飯容体2を同時
に炊飯することが望ましい。大体102℃〜105℃の
スチームを20分間位、数分間づつの短時間の間欠導入
方式により加熱する。
を行う場合には105℃のスチームを導入し、炊飯機5
内の温度を102〜105℃に設定し、20分間位加熱
する。この場合加圧度を所定時間高くし、続いて所定時
間低くし、この高低を繰り返して加熱加圧を行い、同時
にスチームの導入を所定分づつ間欠的に行って炊飯する
と一層おいしく炊き上げられることが確認された。
ずに、炊飯状態のままで炊飯機5より取り出してクリー
ンルームAの密封包装部7に導入し、窒素ガスや炭酸ガ
ス若しくはその混合ガスのような制菌ガスを炊飯容体2
内に導入して炊飯容体2内の空気を可及的に制菌ガスと
置換する。100%置換は無理であるが炊飯容体2中に
できるだけ制菌ガスを充満せしめた状態で密封包装部7
内で皿状の炊飯容体2の開口部1の上部に殺菌したバリ
ヤ性を有する合成樹脂フィルム9をヒートセットして密
封する。容袋の場合には重合縁の開口部1をヒートセッ
トして密封する。制菌ガスは窒素ガス20%程度,炭酸
ガス80%程度の混合ガスが望ましい。
A外に排出して無菌パック米飯を量産する。尚、おにぎ
り形状に炊飯する場合は、炊飯容体2の凹部2’に浸漬
水切米3を収納し、必要に応じて炊飯に最適な量の水4
を注水する。
置図であって、クリーンルームAを充填室A1と密封作
業室A2に区分する。
によって充填作業部12まで浸漬水切米3を移送し、こ
こで炊飯容体2内に浸漬水切米3を詰入する。同時に適
量の水4も注水する。
4は導出コンベア,15は空の受枠8を戻す戻しコンベ
アである。
封包装部7へ移送する移送コンベアで、炊飯容体2を複
数個並列載置した受枠8を密封包装部7内に順次移入す
る。
8はトップシールフィルム,19はフィルム殺菌装置,
20はホットプリンター,21は制菌ガス導入装置,2
2は第一シール装置,23は第二シール装置,24は冷
却装置,25はトリミング装置,26は搬出コンベア,
27・28はフィルム巻体であって、密封包装部7内に
移入された炊飯容体2は前記諸設備により制菌ガスの導
入,トップシール密封などが順次行われ、製品となって
クリーンルームAより搬出される。
を無菌室において作業者が容器に詰替し、窒素ガスを導
入し、小さな容袋に封入した脱酸素剤を入れてパック包
装する従来法に比し、炊き上げた米飯を販売容体に詰替
えずに、すなわち別な容器に移し変える作業を行わず
に、炊飯機から取り出した炊飯容体をそのままの炊飯状
態でクリーンルームの密封包装部内に移送し、炊飯容体
内に制菌ガスを導入して炊飯容体内の空気を制菌ガスと
置換し、炊飯容体内に強制的に制菌ガスを充満せしめた
状態のまま密封包装部内で脱酸素剤を封入した容袋を入
れずにトップシールしたり、或いは開口部をヒートセッ
トしたりして密封するから、下表のように従来例に比し
て詰替えの際雑菌のつくことが防止され、確実に雑菌に
侵されることを防ぐことができるから長持ちするおいし
い無菌パック米や無菌パックおにぎりが極めてコスト安
に量産される。
できる炊飯機に導入し、スチームの導入を間欠的に行っ
て炊飯するから、スチームの間欠導入に伴って炊飯に高
低の温度差による炊飯刺戟を与えることになり、これを
繰り返す炊飯方式によりおいしいご飯が炊き上げられ、
この無菌パック米飯を電子レンジで加熱すると、炊きた
てのご飯のように非常においしい味になることが本発明
と従来例との下表の比較テストにより確認された。
無菌パック米飯の製造法となる。
のモニター達に食べてもらった結果の評価であって、従
来例による無菌パック米は、「味が悪い」,「味がまず
い」の評価ではなく「味が良い」との評価だったので
「良」とし、本発明による無菌パック米は、モニター達
が「味がおいしい」と評価したので「優」と認定したも
のである。この本発明の無菌パック米の「優」の認定
は、本発明のスチーム導入を連続的に行わず間欠的に行
ったため米の炊き方のことわざの「はじめチョロチョ
ロ、なかパッパ、赤子泣いても蓋とるな」の理に叶うこ
とになり、たき火では「はじめと、なか、」だけの2段
の炊飯刺戟により炊き上げ「蓋と るな」によって加圧蒸
しを維持するようにと教えているものと推測されるが本
発明はこの炊飯刺戟を繰り返す方式を採用するから、一
層おいしいご飯に炊き上げられることになり、かつスチ
ームの間欠導入は「むら炊き」をも防止するから本発明
の無菌パック米飯の製造法は「めっこめし」を作ること
なく、常に「味がおいしい」と云う表現になる「本当に
おいしい,うまい味の炊飯」が可能となるのである。
の製造法を開発したとき、従来例の無菌パック米と比較
してどの程度の差異があるかを出願人が判定した評価で
ある。
ク米のトップシールの一部を開いた状態の斜視図であ
る。
クおにぎりのトップシールの一部を開いた状態の斜視図
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 クリーンルームAにおいて、炊飯に耐え
得る材料を使用して成形した保形性を有する上部に開口
部1を設けた炊飯容体2に浸漬水切米3と必要に応じて
炊飯に適応する量の水4とを収納し、この炊飯容体2の
多数個をコンベアで移送して多数個同時に炊飯できる炊
飯機5に導入し、スチームの導入を間欠的に行って炊飯
し、この炊飯状態のままで炊飯機5から導出し、炊き上
った米飯6を炊飯容体から販売容器に移し変えずにその
ままクリーンルームA内の密封包装部7に移送し、窒素
ガスや炭酸ガス若しくはその混合ガスのような制菌ガス
を炊飯容体2に導入して炊飯容体2中の空気を可及的に
制菌ガスと置換し、炊飯容体2に制菌ガスを導入した状
態で炊飯容体2の開口部1を密封包装することを特徴と
する無菌パック米飯の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4205802A JP2725115B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 無菌パック米飯の製造法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4205802A JP2725115B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 無菌パック米飯の製造法 |
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JP5427614B2 (ja) * | 2010-01-06 | 2014-02-26 | ヱスビー食品株式会社 | 包装米飯の製法 |
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JPH0398542A (ja) * | 1989-09-11 | 1991-04-24 | Ajinomoto Co Inc | 無菌充填米飯の製造方法 |
-
1992
- 1992-07-31 JP JP4205802A patent/JP2725115B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0646770A (ja) | 1994-02-22 |
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