JP2723694B2 - 感熱記録装置 - Google Patents

感熱記録装置

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JP2723694B2
JP2723694B2 JP3161511A JP16151191A JP2723694B2 JP 2723694 B2 JP2723694 B2 JP 2723694B2 JP 3161511 A JP3161511 A JP 3161511A JP 16151191 A JP16151191 A JP 16151191A JP 2723694 B2 JP2723694 B2 JP 2723694B2
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紀博 熊
淳一 野入
照吾 木村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データを電気信号
に変換して送受信するファクシミリ装置などの感熱記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ装置は、公衆電話回線を介
して、文字や図形などの画像データを送信/受信して情
報の交換を行うために広く用いられている。このような
ファクシミリ装置などの記録装置においては、走査線方
向に発熱素子が配列されたサーマルヘッドを感熱記録紙
に接触させながら、画像データに応じて各発熱素子を駆
動し、記録紙を熱的に変色させることによって走査線毎
の画像を記録する。感熱記録紙は、走査線の方向と垂直
な副走査線方向に搬送され、走査線毎の記録を繰返すこ
とによって、記録紙上に画像データが画像情報として記
録印字される。
【0003】サーマルヘッドには、走査線方向に予め定
める記録密度で画像情報を記録することができるよう
に、複数の発熱素子が形成されている。各発熱素子を駆
動すると、電流によって発熱し、接触している感熱記録
紙を変色させる。感熱記録紙が変色する濃度は、発熱素
子の温度や、周囲の環境温度によって影響される。サー
マルヘッドは、一走査線毎に複数の発熱素子を同時に駆
動して記録印字を行うので、駆動する発熱素子の数が多
くなると駆動用電源の電圧が低下し、各発熱素子毎に供
給される電力が減少する。このため、同時に駆動する発
熱素子の数、すなわちドットの数が多くなると、各発熱
素子を駆動する電力を供給する時間を増加させる必要が
ある。また、ファクシミリ装置などにおいて受信する画
像情報は、原稿などの空白部分が多い画像であるので、
サーマルヘッドの各発熱素子が駆動されない走査線も存
在する。各発熱素子は、駆動される頻度が大きくなると
高温になり、頻度が小さくなると低温になる。このた
め、サーマルヘッドを駆動する周期が長くなると、各発
熱素子を駆動する電力を与える時間が長くなるように補
正する必要がある。すなわち、記録印字すべき画像情報
の情報量に応じて、各発熱素子を駆動する電力を供給す
る時間を補正する必要がある。
【0004】各発熱素子を駆動する時間は、さらに環境
温度によって補正する必要がある。環境温度が高いとき
は各発熱素子の駆動時間を短くし、環境温度が低いとき
は長くするように補正する。駆動時間の調整は、パルス
状のストローブ信号のパルス幅を変えて行う。
【0005】感熱記録装置においては、走査線方向の記
録密度は感熱素子の配列密度によって一定となる。しか
しながら、副走査線方向の記録密度は、感熱記録紙を各
走査線毎に搬送するときの変位量によって定められる。
したがって、副走査線方向に搬送する変位量を切換える
ことによって、副走査線方向の記録密度を切換えること
ができる。
【0006】たとえばファクシミリ装置においては、ノ
ーマルモード、スタンダードファインモードおよびスー
パーファインモードの3種類の記録モードを有すること
が多い。スタンダードファインモードは、副走査線方向
に対する走査線の密度が、走査線方向に配列される発熱
素子の密度とほぼ等しい。スーパーファインモード時に
は、副走査線方向についての走査線間の間隔が約半分に
なるので、副走査線方向に連続して記録印字を行うとき
には、隣接する走査線への記録印字の影響を受けやす
い。このため、スーパーファインモード時においては、
各発熱素子を駆動する時間を制限するストローブ信号の
幅を、スタンダードファインモード時の値に基づいてさ
らに補正する。
【0007】たとえば、スタンダードファインモード時
には、感熱素子を駆動する時間を制限するストローブ信
号の持続時間である印加ストローブ幅は、次の数1の式
で表される。
【0008】
【数1】印加ストローブ幅=ドット補正値+周期補正値
−温度補正値 スーパーファインモード時の印加ストローブ幅は、たと
えば次の数2の式で表される。
【0009】
【数2】印加ストローブ幅=(スタンダードファインモ
ード時印加ストローブ幅)×0.85 ここで0.85というのは、実験結果から求められる補
正値の一例である。このように、スーパーファインモー
ド時には、スタンダードファインモード時について求め
た印加ストローブ幅に一定の定数を掛算して求めてい
る。スーパーファインモード時には、スタンダードファ
インモード時の値から、一定数を引算して求めることも
行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来からのファクシミ
リ装置におけるスーパーファインモード時のストローブ
幅は、スタンダードファインモード時のストローブ幅に
対して一定の補正を施して定めている。この補正は、フ
ァクシミリ装置が設置される環境の温度が変動しても一
定である。また、この補正は、常温付近で最適となるよ
うに定められる。このため、外気の温度が低く、ファク
シミリなどが設置される環境温度が低下するときには、
ストローブ幅を小さくしすぎて、感熱記録紙への記録濃
度が出にくいといった現象が起こる。これに対して、環
境温度が低温のときに最適となるように補正を行うと、
常温や高温時にストローブの幅が大きくなりすぎて、印
字つぶれといった逆の不具合が起こる。
【0011】本発明の目的は、副走査線方向の記録密度
を変更しても、サーマルヘッドの発熱素子を駆動する時
間を制限する信号の持続時間を環境温度の変化に対して
最適に補正することができる感熱記録装置を提供するこ
とである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の発熱素
子が主走査線方向に直線状に配置されたサーマルヘッド
を記録紙に接触させながら、ノーマルモード、ファイン
モードまたはスーパファインモードのいずれかに選択可
能な記録密度で、入力される画像情報に対応して発熱素
子を駆動することによって主走査線方向毎の感熱記録を
行い、記録紙を主走査線方向に垂直な副走査線方向に、
選択されている記録密度に対応してそれぞれ予め定めら
れている変位量だけ順次的に搬送して画像情報を再生す
る感熱記録装置であって、入力される画像情報に応答
し、ドット数および駆動周期によって表される情報量を
検出する情報量検出手段と、サーマルヘッドの各発熱素
子を駆動する信号の持続時間値が、入力される画像情報
のドット数に対して補正されるドット補正値として、予
め設定されているドット補正テーブル手段と、前記駆動
信号に対して、駆動周期が小さくなって加熱の頻度が大
きくなるほど、持続時間を短縮するような周期補正値
が、予め設定されている周期補正テーブル手段と、サー
マルヘッド近傍の環境温度を検出する温度検出手段と、
搬送手段において選択される記録密度毎に、前記駆動信
号の持続時間値に対する温度補正値が、環境温度に対し
て予め設定されている温度補正テーブル手段と、温度検
出手段および情報量検出手段からの検出出力に応答し、
ドット補正テーブル手段からドット数の情報量に従って
ドット補正された持続時間値を読出し、周期補正テーブ
ル手段から駆動周期の情報量に従って、周期補正値を読
出し、温度補正テーブル手段から環境温度に従って、搬
送手段において選択される記録密度に対する温度補正値
を読出し、持続時間値を周期補正値および温度補正値を
用いて補正した時間だけ持続する駆動信号によって、サ
ーマルヘッドの各発熱素子を駆動する制御手段とを含む
ことを特徴とする感熱記録装置である。
【0013】
【作用】本発明に従えば、入力される画像情報に対応し
てサーマルヘッドの発熱素子が駆動され、主走査線方向
毎の感熱記録が行われる。記録紙は、主走査線方向と垂
直な副走査線方向に、ノーマルモード、ファインモード
またはスーパファインモードとして選択可能な記録密度
に対応して予め定められている変位量だけ順次的に搬送
され、記録紙上に画像情報が再生される。情報量検出手
段は、入力される画像情報のドット数および駆動周期に
よって表される情報量を検出する。サーマルヘッドの各
発熱素子を駆動する信号の持続時間値は、ドット補正テ
ーブル手段に、ドット数の情報量に対して予め補正され
て設定されている。駆動周期に対する周期補正値は、周
期補正テーブル手段に予め設定される。サーマルヘッド
近傍の環境温度は、温度検出手段によって検出される。
温度補正テーブル手段には、搬送手段において選択され
る記録密度毎に、駆動信号の持続時間値に対する温度補
正値が環境温度に対して予め設定されている。制御手段
は、ドット補正テーブル手段および周期補正テーブル手
段から情報量に従って持続時間値および周期補正値をそ
れぞれ読出し、温度補正テーブル手段から環境温度に従
って、搬送手段において選択される記録密度に対する温
度補正値を読出す。読出された持続時間値はドット補正
されており、さらに周期補正値および温度補正値を用い
て補正される。この補正した時間だけ持続する駆動信号
によって、サーマルヘッドの各発熱素子への駆動時間を
制御する。したがって、記録密度毎に、温度に対する適
切な発熱素子の駆動時間を定めることができ、特に、記
録密度が大きく、精細な記録印字を好適に行うことがで
きる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のファクシミリ装
置1の電気的構成を示すブロック図である。ファクシミ
リ装置1には、公衆電話回線L1に接続される回線網制
御回路2が設けられている。この回線網制御回路2は、
電話回線L1と、ファクシミリ装置1との間の回線制御
動作を行う。この回線制御回路2には、ハンドセット3
が設けられている電話手段4が接続される。ハンドセッ
ト3には、送話器および受話器が含まれる。電話手段4
には、フック状態検出回路5が設けられる。フック状態
検出回路5は、マイクロコンピュータなどで構成される
制御回路6に接続される。制御回路6と回線網制御回路
2との間には、モデム7が設けられる。モデム7は、電
話回線L1を介してファクシミリ装置1が送信/受信す
る伝送信号の変調/復調を行う。また制御回路6には、
操作手段8と、読取手段9と、記録手段10とがそれぞ
れ接続されている。操作手段8には、ダイヤルキーおよ
びスタートキーなどが含まれる。読取手段9は、ファク
シミリ装置1に装填された原稿の画像を光学的に読取
る。記録手段10は、電話回線L1を介して受信された
画像情報を記録する。ホトイントラプタなどで実現され
る記録紙検出手段11は、感熱記録紙の有無を検出し
て、検出信号を制御回路6に与える。
【0015】送信時に制御回路6は、送信モータ制御回
路12を介してモータ13を駆動し、原稿を搬送しなが
ら読取手段9によって画像情報の読取りを行う。読取ら
れた画像情報は、モデム7および回線網制御回路2を介
して電話回線L1に送信する。
【0016】受信時に制御回路6は、電話回線L1から
受信した画像情報を記録手段10に与え、受信モータ制
御回路14を介してモータ15を駆動し、感熱記録紙を
搬送しながら画像情報の記録印字を行う。記録手段10
には、サーマルヘッド16が含まれ、駆動回路17によ
って駆動される。
【0017】サーマルヘッド16の表面には、直線状に
配置される複数の発熱素子が、たとえば1mm当たり8
個の線密度で形成されている。各発熱素子は微小であ
り、熱容量が小さい。そのため、駆動回路17によって
電力付勢されると、直ちに温度が上昇し、電力付勢が停
止されると、直ちに冷却する。発熱素子が加熱されると
きの温度は、電力付勢される時間に応じて変化するけれ
ども、発熱素子を駆動する頻度や環境温度などによって
も影響される。サーマルヘッド16の発熱素子の加熱温
度が変動すると、感熱記録紙への記録濃度が変化し、記
録される画像情報に濃度むらなどが生じる。
【0018】制御回路6には、システムバス18を介し
て、持続時間テーブル手段である読出専用メモリ(以下
「ROM」と略称する)19が接続される。ROM19
には、ドット補正テーブル(a)20と、周期補正テー
ブル(b)21とが含まれる。システムバス18には、
さらに温度補正テーブル(c)22と、温度補正テーブ
ル(d)23とを含むROM、およびランダムアクセス
メモリ(以下「RAM」と略称する)24等が接続され
る。
【0019】ファクシミリ装置1は、モータ15の回転
速度を制御することによって、副走査線方向に、3種類
の記録密度を実現することができる。ノーマルモードで
は、3.85本/mmの走査線密度で記録し、普通字の
記録印字に適する。スタンダードファインモード時に
は、7.7本/mmの走査線密度で記録印字を行い、小
さい字や階調表示などに適する。スーパーファインモー
ドでは、15.4本/mmの走査線密度で記録すること
ができ、高い精細度の記録を行うことができる。温度補
正テーブル(c)22は、スーパーファインモード時の
温度補正に使用する。温度補正テーブル(d)23は、
ノーマルモードおよびスタンダードファインモード時の
温度補正に使用する。サーマルヘッド16周辺の環境温
度は、温度検出手段25によって検出される。温度検出
手段25は、たとえばサーマルヘッド16上で発熱素子
が形成されている表面の反対側の表面の中央付近に取付
けられる。制御手段6は、温度検出手段25からの検出
温度を表す信号に応答して、温度補正テーブル(c)2
2または温度補正テーブル(d)から温度補正値を読出
す。ドット補正テーブル(a)20および周期補正テー
ブル(b)21から補正値を読出すために、発熱素子を
駆動する周期および同時に駆動されるドットの数を検出
するため、RAM24を用いて演算を行う。
【0020】図2は、サーマルヘッド16に関連する機
構の概略的な構成を示す。感熱記録紙30は、巻芯31
に巻かれたコイル30Aとして供給される。コイル30
Aから引出された感熱記録紙の部分30Bは、サーマル
ヘッド16によって部分的に加熱され、画像情報は記録
された状態30Cとなる。感熱記録紙30は、たとえば
その表面に2成分の微粒子が分散して塗布され、加熱さ
れることによって溶融すると、不可逆的に着色状態とな
る。サーマルヘッド16の発熱素子が加熱されると、感
熱記録紙30の表面は、ドット状に変色する。
【0021】引出された感熱記録紙の部分30Bは、案
内部材33,34間に導かれる。上側の案内部材34の
上方に臨んで、ホトインタラプタなどで実現される記録
紙検出手段11が設けられる。上側の案内部材34に
は、ホトインタラプタの発光素子の光軸35上に、透孔
36が設けられる。記録紙の部分30Bが光軸35上に
達すると、記録紙検出手段11から検出信号が制御回路
6に与えられる。記録紙検出手段11は、取付部材37
によって上側の案内部材34に固定される。
【0022】案内部材33,34によって案内された感
熱記録紙は、サーマルヘッド16とプラテンロール40
との間41に挟持される。プラテンロール40は、回転
軸42のまわりに耐熱ゴム層が設けられており、回転軸
42が回転駆動されて感熱記録紙を搬送する。サーマル
ヘッド16上には、記録紙30を介してプラテンロール
40と接触する部分に発熱素子が形成される。サーマル
ヘッド16の発熱素子が形成されていない側の表面に
は、放熱板43が設けられてサーマルヘッド16の放熱
を行う。サーマルヘッド16が装着されている側の表面
と対向する放熱板43の表面上には、温度検出手段25
が取付けられる。温度検出手段25は、サーマルヘッド
16の中央付近に対応する位置で放熱板43の表面温度
を検出する。
【0023】図3は、記録手段10の電気的構成を示す
ブロック図である。サーマルヘッド16の表面には、発
熱素子61,62,63,…,6nが直線状に形成され
る。各発熱素子61,62,63,…,6nは、駆動回
路17に含まれる出力トランジスタ71,72,73,
…,7nによって駆動される。各出力トランジスタ7
1,72,73,…,7nは、ANDゲート81,8
2,83,…,8nによってそれぞれスイッチング制御
される。各出力トランジスタ71,72,73,…,7
nが導通すると、対応する発熱素子61,62,63,
…,6nが、駆動電源90からの電力によって付勢され
加熱される。各発熱素子61,62,63,…,6nに
対する制御は、データラッチ91にラッチされているデ
ータに従って行われる。データラッチ91は、シフトレ
ジスタ92からの出力を、ロード信号発生回路93から
与えられるロード信号によってラッチする。ロード信号
発生回路93は、クロック信号発生回路94からのクロ
ック信号によってロード信号を発生する。クロック信号
は、シフトレジスタ92にも与えられ、制御回路6から
ラインL2を介して与えられるドット毎の画像データを
シフトする。制御回路6からは、ラインL3を介して、
ストローブ信号発生回路92に、ストローブ信号の持続
時間が与えられる。ストローブ発生回路95は、与えら
れた持続時間のパルス幅を有するパルス信号を発生し、
各ANDゲート81,82,83,…,8nの一方の端
子に共通に与える。ストローブ信号は、各発熱素子6
1,62,63,…,6nを駆動する時間を制限する。
【0024】図4は、図1図示の各補正テーブル20,
21,22,23の内容を示す。ドット補正カーブ
(a)は、同時に駆動されるドットの数が大きくなるほ
ど補正値が大きくなることを示す。これは図3図示の駆
動電源90からの出力が、ドット数が多くなると低下す
るためである。駆動電源90の出力電圧は、たとえば2
4Vであり、ドット数が多くなると、負荷電流による電
圧降下が大きくなり、24Vが少し下がる。これによ
り、同じストローブ幅のストローブ信号を印加しても、
結果として発色する濃度が異なることになる。
【0025】周期補正カーブ(b)は、発熱素子61,
62,63,…,6nが駆動される周期が小さくなり、
加熱の頻度が大きくなるほど発熱素子の温度が上昇する
ので、ストローブ幅を短くするように補正する。スーパ
ーファインモード用の温度補正カーブ(c)と、スタン
ダードファインモード用の温度補正カーブ(d)は、そ
れぞれのモードで最適な補正が得られる補正値に設定さ
れる。
【0026】以上の補正値を元に、図3図示のストロー
ブ信号発生回路95から発生されるストローブ信号のパ
ルス幅である印加ストローブ幅は、スーパーファインモ
ード時には次の数3の式で、スタンダードファインモー
ド時には次の数4の式でそれぞれ演算される。
【0027】
【数3】印加ストローブ幅=(a)+(b)−(c)
【0028】
【数4】印加ストローブ幅=(a)+(b)−(d) 以上の動作は、図5図示のフローチャートに示される。
ステップs1からスタートして、ステップs2におい
て、ドット数からドット補正値(a)を読出し、ステッ
プs3において駆動周期から周期補正値(b)を読出
す。同時に駆動されるドット数や、駆動周期は、記録す
る画像情報の情報量を表すので、ステップs2およびス
テップs3の処理は、情報量に対応したストローブ幅を
設定することになる。
【0029】次にステップs4において、記録モードが
スーパーファインモードであるか、スタンダードファイ
ンモードであるかが判断される。なお、スタンダードフ
ァインモードよりも副走査線方向の記録密度が小さいノ
ーマルモードに対しては、スタンダードファインモード
と同様のストローブ幅とすればよい。スーパーファイン
モード時には、ステップs5において、温度補正テーブ
ル(c)22からの温度補正値(c)が読出される。ス
タンダードファインモード時には、温度補正テーブル
(d)23からの温度補正値(d)が読出される。
【0030】次のステップs7においては、読出された
各補正値を用いて、数3または数4の演算式によるスト
ローブ幅の演算が行われる。その演算結果は、ステップ
s8において、図3図示のストローブ信号発生回路95
に与えられ、結果のストローブ幅をパルス幅として有す
る、ストローブ信号が発生され、ステップs9において
1つの走査線を記録するための処理を終了する。
【0031】以上の実施例においては、ファクシミリ装
置1における感熱記録について説明しているけれども、
各種計測装置などにおける感熱記録に対しても本発明を
好適に実施することができるのは勿論である。また、感
熱記録紙自身の変色による感熱記録ばかりではなく、熱
転写方式による感熱記録であってもよいことは勿論であ
る。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、サーマル
ヘッドの各発熱素子を駆動する信号の持続時間値の温度
補正値は、ノーマルモード、ファインモードまたはスー
パファインモードとして選択可能な副走査線方向の記録
密度毎に、温度補正テーブル手段から読出すことができ
る。温度補正テーブル手段から読出された温度補正値に
よって、駆動信号の持続時間が補正されるので、選択可
能な各記録密度において、低温環境から高温環境まで最
適な感熱記録の濃度制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
図である。
【図2】図1図示のサーマルヘッド16に関連する部分
の概略的な構成を示す側面図である。
【図3】図1図示の記録手段10の電気的構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図1図示の補正テーブル19,21,22,2
3の設定内容を示すグラフである。
【図5】図1図示の制御回路6によるストローブ幅を演
算する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置 6 制御回路 8 操作手段 10 記録手段 14 受信モータ制御回路 15 モータ 16 サーマルヘッド 17 駆動回路 20 ドット補正テーブル(a) 21 周期補正テーブル(b) 22 温度補正テーブル(c) 23 温度補正テーブル(d) 24 RAM 25 温度検出手段 30 感熱記録紙 40 プラテンロール 61,62,63,…,6n 発熱素子 90 駆動電源 95 ストローブ信号発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−46372(JP,A) 特開 昭64−8062(JP,A) 特開 昭62−26972(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱素子が主走査線方向に直線状
    に配置されたサーマルヘッドを記録紙に接触させなが
    ら、ノーマルモード、ファインモードまたはスーパファ
    インモードのいずれかに選択可能な記録密度で、入力さ
    れる画像情報に対応して発熱素子を駆動することによっ
    て主走査線方向毎の感熱記録を行い、記録紙を主走査線
    方向に垂直な副走査線方向に、選択されている記録密度
    に対応してそれぞれ予め定められている変位量だけ順次
    的に搬送して画像情報を再生する感熱記録装置であっ
    て、 入力される画像情報に応答し、ドット数および駆動周期
    によって表される情報量を検出する情報量検出手段と、 サーマルヘッドの各発熱素子を駆動する信号の持続時間
    値が、入力される画像情報のドット数に対して補正され
    るドット補正値として、予め設定されているドット補正
    テーブル手段と、 前記駆動信号に対して、駆動周期が小さくなって加熱の
    頻度が大きくなるほど、持続時間を短縮するような周期
    補正値が、予め設定されている周期補正テーブル手段
    と、 サーマルヘッド近傍の環境温度を検出する温度検出手段
    と、 搬送手段において選択される記録密度毎に、前記駆動信
    号の持続時間値に対する温度補正値が、環境温度に対し
    て予め設定されている温度補正テーブル手段と、 温度検出手段および情報量検出手段からの検出出力に応
    答し、ドット補正テーブル手段からドット数の情報量に
    従ってドット補正された持続時間値を読出し、周期補正
    テーブル手段から駆動周期の情報量に従って、周期補正
    値を読出し、温度補正テーブル手段から環境温度に従っ
    て、搬送手段において選択される記録密度に対する温度
    補正値を読出し、持続時間値を周期補正値および温度補
    正値を用いて補正した時間だけ持続する駆動信号によっ
    て、サーマルヘッドの各発熱素子を駆動する制御手段と
    を含むことを特徴とする感熱記録装置。
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