JP2002019188A - サーマルプリンタ及び記録紙 - Google Patents

サーマルプリンタ及び記録紙

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JP2002019188A
JP2002019188A JP2000199635A JP2000199635A JP2002019188A JP 2002019188 A JP2002019188 A JP 2002019188A JP 2000199635 A JP2000199635 A JP 2000199635A JP 2000199635 A JP2000199635 A JP 2000199635A JP 2002019188 A JP2002019188 A JP 2002019188A
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Application number
JP2000199635A
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English (en)
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Koji Fukuda
浩司 福田
Nobuo Katsuma
伸雄 勝間
Yoshihiro Yamaguchi
義弘 山口
Hiroyuki Matsukawa
浩之 松川
Satoshi Iketani
聡 池谷
Akihiko Machida
昭彦 町田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準的な速度である低速プリントの他に、部
品コストを増加させずに高速プリント処理を可能にす
る。 【解決手段】 サーマルヘッド22には、1ライン分の
発熱素子42a1,42a2・・・42anからなる発
熱素子アレイ42が設けられている。高速プリントをす
る際には、1ライン分の画像データのうち1画素おきに
画像データを間引いて、データ量を半分にする。この半
分の画像データに対して階調処理などの画像処理を施
す。次に、間引いた画素に対して、発色のための階調加
熱をしない画像データ「0」を割り当て、1ライン分の
画像データを作成する。バイアス加熱後に1ライン分の
画像データに基づいて発熱素子アレイ42を駆動して階
調加熱をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント速度が異
なる複数のプリントモードを選択可能なサーマルプリン
タ及び記録紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンタとして、カラー感熱記
録紙を用いて、フルカラー画像をプリントするカラー感
熱プリンタが知られている。このカラー感熱記録紙は、
ベース上に、少なくとも3種類の感熱発色層、例えば、
シアン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イエロー感熱
発色層が順次層設されており、最上層となるイエロー感
熱発色層の熱感度が最も高く、最下層となるシアン感熱
発色層の熱感度が最も低い。
【0003】各感熱発色層は最上層から順番に記録され
るが、マゼンタ感熱発色層の記録の際に、イエロー感熱
発色層内の未発色成分が発色しないように、イエロー画
像の記録後にイエロー用定着ランプにより420nmの
近紫外線を照射して定着する。同様に、マゼンタ感熱発
色層の記録後に、マゼンタ用定着ランプにより365n
mの紫外線を照射してマゼンタ感熱発色層を定着する。
また、マゼンタ感熱発色層の定着が終了してもカラー感
熱記録紙に淡黄緑色が残っている場合は、シアン感熱記
録中、又は記録後に、マゼンタ用定着ランプにより紫外
線を照射して白地部分を漂白する。
【0004】前記各感熱発色層を発色させるには、発色
直前の熱エネルギー(以下、これをバイアス熱エネルギ
ーという)に、画像データに応じた濃度に発色させるた
めの熱エネルギー(以下、これを階調表現熱エネルギー
という)を加えた発色熱エネルギーが必要である。この
発色熱エネルギーは、サーマルヘッドの温度と加熱時間
の積によって決まる。また、定着及び漂白時に記録紙に
与えられる紫外線照射量は、各定着ランプの照度と照射
時間との積によって決まる。
【0005】ところで、カラー感熱プリンタには、プリ
ント速度が標準的なプリントモード(以下、低速プリン
トモードという)とこれよりもプリント時間が短い高速
プリントモードの2つのモードを選択できるようにした
ものがある。高速プリントモードでは、サーマルヘッド
と記録紙との相対速度を高速にしている。
【0006】相対速度を高速にする方法では、カラー感
熱記録紙の加熱時間が短くなるので、低速プリントモー
ドよりもサーマルヘッドの温度を上げることによって必
要な発色熱エネルギーを確保している。また、同様に、
定着及び漂白時については、各定着ランプの照度を上げ
ることによって必要な紫外線照射量を確保している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、相対速
度を高速にすると、1ライン分の画像を記録する時間が
短くなるので、階調補正や蓄熱補正のための演算時間や
データ転送時間等のデータ処理速度を短縮する必要が生
じる。これに対しては、単位時間当たりの処理能力が高
い高性能CPUを搭載することでデータ処理速度を短縮
することはできるが、高性能CPUは高価であるからプ
リンタのコストが増加してしまう。また、サーマルヘッ
ドの温度を高温にするためには、電源容量を上げる必要
があるが、容量が大きい電源回路もコストの増加につな
がる。
【0008】また、従来は白地割合に関わらず記録エリ
アの全面に対して均一な量で紫外線が照射されていた。
しかし、漂白されるべきカラー感熱記録紙の淡黄緑色は
非常にわずかであるため、漂白が必要となるのは白地部
分のみであり、白地部分以外では淡黄緑色は目立たず漂
白の前後で色味の変化はほとんどないので、漂白の必要
はない。また、この事は漂白だけでなく、定着について
も同様に言える。すなわち、定着時の紫外線照度を下げ
ても、その影響は、白地部分では顕著であるが、白地部
分以外ではほとんど目立たない。このため、従来の方式
では、画像に白地部分がほとんど含まれていない場合に
は、無駄な紫外線が照射されていることになる。紫外線
照射量は照度と照射時間に比例するので、供給電力の減
少やプリント時間の短縮ということを考慮した場合、で
きるだけ効率的な定着や漂白を行うことが必要になる。
【0009】さらに、高速プリントでは、カラー感熱記
録紙の加熱時間が短いため、使用されるカラー感熱記録
紙は感熱発色層を薄くして熱感度を高くした方が好まし
い。そこで、高速プリントモード用のカラー感熱記録紙
と低速プリントモード用のカラー感熱記録紙とを使い分
けるのがよい。このようにした場合には、カラー感熱記
録紙の種類に応じてユーザがサーマルプリンタのモード
設定を行わねばならず、この設定が煩わしいという問題
がある。
【0010】上記課題を解決するために、本発明は、高
価な回路を用いることなく、高速プリントを行うことが
できるようにしたサーマルプリンタを提供することを目
的とする。
【0011】また、本発明は、定着や漂白を効率的に行
って、供給電力の減少やプリント時間を短縮したサーマ
ルプリンタを提供することを目的とする。
【0012】さらに、本発明は、記録紙の種類に応じて
サーマルプリンタのプリントモードを自動的に設定する
ことが可能な記録紙及びサーマルプリンタを提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載のサーマルプリンタは、複数の発熱素
子をライン状に配列したサーマルヘッドを備え、画像デ
ータに応じて各発熱素子を駆動して記録紙にドットを記
録するサーマルプリンタにおいて、前記画像データに対
して補正処理を施す手段と、低速でプリントする第1の
プリントモードと、この第1のプリントモードよりも高
速でプリントする第2のプリントモードの一方を選択す
る手段を備え、前記第2のプリントモードが選択された
時に、補正処理すべき画像データの量を第1のプリント
モードが選択された時よりも減らすことを特徴とするも
のである。
【0014】請求項2記載のサーマルプリンタは、前記
記録紙の搬送方向を第1方向とし、これと直交する方向
を第2方向としたときに、前記サーマルヘッドは第2方
向に沿って配置され、第2方向に延びた1ライン分のド
ットを記録することを特徴とするものである。
【0015】請求項3記載のサーマルプリンタは、前記
第2のプリントモードでは、1ライン毎に1ライン分の
画像データを間引くことを特徴とするものである。
【0016】請求項4記載のサーマルプリンタは、前記
間引いた1ラインに対して、その前に位置し画像処理さ
れた1ライン分の画像データと同じものを割り当てるこ
とを特徴とするものである。
【0017】請求項5記載のサーマルプリンタは、前記
間引いた1ラインに対して、その前後に位置し画像処理
された少なくとも2ライン分の画像データを用いた補間
演算を行って画像データを作成することを特徴とするも
のである。
【0018】請求項6記載のサーマルプリンタは、前記
間引いた1ラインに対しては、記録しないことを特徴と
するものである。
【0019】請求項7記載のサーマルプリンタは、前記
第2のプリントモードでは、1ライン内で1画素毎に画
像データを間引くことを特徴とするものである。
【0020】請求項8記載のサーマルプリンタは、前記
間引いた画素に対しては、前又は後の画素の画像データ
を割り当て、又は前後の画素の画像データから補間演算
を行って画像データを作成することを特徴とするもので
ある。
【0021】請求項9記載のサーマルプリンタは、第2
のプリントモードでは、ドットが千鳥状に記録されるよ
うに画像データを間引くことを特徴とするものである。
【0022】請求項10記載のサーマルプリンタは、各
発熱素子を1つ置きに発熱させてドットを記録するとと
もに、次のラインを記録する時には、前のラインを記録
した時に発熱させた発熱素子とは異なる発熱素子を発熱
させることで、ドットを千鳥状に記録することを特徴と
するものである。
【0023】請求項11記載のサーマルプリンタは、複
数の発熱素子をライン状に配列したサーマルヘッドを備
え、画像データに応じて各発熱素子を駆動して記録紙に
ドットを記録するサーマルプリンタにおいて、前記画像
データに対して補正処理を施す手段と、補正処理された
画像データを、その値に応じた個数の駆動パルスに変換
する手段と、前記駆動パルスに基づいて発熱素子を駆動
する手段と、低速でプリントする第1のプリントモード
と、この第1のプリントモードよりも高速でプリントす
る第2のプリントモードの一方を選択する手段とを備
え、前記第2のプリントモードが選択された時に、第1
のプリントモードが選択された時よりも階調数を小さく
して前記駆動パルス数を減らすことを特徴とするもので
ある。
【0024】請求項12記載のサーマルプリンタは、異
なる色を発色する複数の感熱発色層を備えたカラー感熱
記録紙を用い、画像データに応じて前記記録紙を加熱し
て画像を記録するサーマルヘッドと、熱記録された感熱
発色層に紫外線を照射する手段とを備え、前記紫外線照
射手段により少なくとも前記感熱発色層の定着をするサ
ーマルプリンタにおいて、低速でプリントする第1のプ
リントモードとこの第1のプリントモードよりも高速で
プリントする第2のプリントモードを選択する手段と、
画像データに基づいて画像中の白地の割合を示す白地割
合情報を発生する手段と、白地割合情報に基づいて紫外
線照射量を制御する手段とを設け、前記第2のプリント
モードが選択された時には、前記白地割合情報に基づき
白地の割合が小さいときは紫外線照射量を減らすように
したことを特徴とするものである。
【0025】請求項13記載のサーマルプリンタは、前
記紫外線照射手段によって、前記記録紙の漂白をするこ
とを特徴とするものである。請求項14記載のサーマル
プリンタは、前記紫外線照射手段を、定着用の紫外線照
射手段と、漂白用の紫外線照射手段との2つで構成した
ものである。
【0026】請求項15記載のサーマルプリンタは、画
像データに応じて記録紙にドットを記録するサーマルヘ
ッドを備え、低速でプリントする第1のプリントモード
と高速でプリントする第2のプリントモードにそれぞれ
適する特性を備えた第1及び第2の記録紙に画像を記録
するサーマルプリンタにおいて、給紙された記録紙が前
記第1及び第2の記録紙のいずれであるかを識別するた
めに、前記第1及び第2の記録紙の少なくとも一方に設
けられた識別マークを検出する手段を設け、このマーク
検出手段からの検出信号によって前記第1及び第2のプ
リントモードの一方を選択することを特徴とするもので
ある。
【0027】請求項16記載の記録紙は、高速プリント
に適した記録紙と低速プリントに適した記録紙とを識別
するためのマークを設けたことを特徴とするものであ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】カラー感熱記録紙の層構造の一例
を示す図1において、カラー感熱記録紙10は、支持体
11の上に、シアン感熱発色層12,365nmの紫外
線に光定着性を有するマゼンタ感熱発色層13,420
nmの近紫外線に光定着性を有するイエロー感熱発色層
14,保護層15が順次層設されている。これらの各感
熱発色層12〜14は熱記録される順番に層設されてい
るが、 例えばマゼンタ,イエロー,シアンの順番に熱記
録する場合には、イエロー感熱発色層14とマゼンタ感
熱発色層13とが入れ換えられる。更に、ブラック等の
特色感熱発色層を設けてもよい。
【0029】保護層15は、透明な樹脂層であり、各感
熱発色層12〜14に傷が付いたりするのを防止するた
めのものである。なお、各感熱発色層12〜14の間に
は、感熱発色層の熱感度を調整するための中間層が形成
されているが、図面では省略してある。
【0030】図2は、各感熱発色層12〜14の発色特
性を示すものである。各感熱発色層12〜14は、深層
になるほど発色するために大きな発色熱エネルギーが必
要であり、この記録紙10では、イエロー感熱発色層1
4の発色熱エネルギーが最も低く、シアン感熱発色層1
2の発色熱エネルギーが最も高い。
【0031】また、イエローのドットを記録する場合に
は、イエロー用のバイアス熱エネルギーEbyに階調熱
エネルギーEgyを加えた発色熱エネルギーが記録紙1
0に与えられる。バイアス熱エネルギーEbyは、イエ
ロー感熱発色層14が発色する直前の熱エネルギーであ
り、階調熱エネルギーEgyは、記録するドットの発色
濃度、すなわちイエローの階調レベルに応じて決められ
る。なお、マゼンタ,シアンについても同様であるの
で、記号Ebm,Egm,Ebc,Egcを付してあ
る。
【0032】図3に示すカラー感熱プリンタ21には、
長尺のカラー感熱記録紙10をロール状に巻いた記録紙
ロールがセットされる。この記録紙ロールからカラー感
熱記録紙10が給紙ローラによって引き出されてプリン
トが行われる。カラー感熱記録紙10の搬送路上に、サ
ーマルヘッド22,光定着器23,搬送ローラ対24が
配置されている。これらは、システムコントローラ26
によって制御される。
【0033】サーマルヘッド22は、プリント制御部4
1によって制御される。サーマルヘッド22には画像デ
ータに応じて発熱する発熱素子アレイ42が設けられて
おり、発熱素子アレイ42をカラー感熱記録紙10に押
し当てる位置と、発熱素子アレイ42をカラー感熱記録
紙10から離す位置との間で移動自在に設けられてい
る。また、サーマルヘッド22と対向する位置には、プ
ラテンローラ43が配置されている。プラテンローラ4
3は、サーマルヘッド22を押し当てたカラー感熱記録
紙10を背面から支持する。
【0034】サーマルヘッド22の近くには、カラー感
熱記録紙10の先端を検出する先端検出センサ28が設
けられている。先端検出センサ28は、先端検出信号を
システムコントローラ26に送る。先端検出センサ28
としては反射型フォトセンサ等が使用される。システム
コントローラ26は、先端検出位置を基準位置として、
カラー感熱記録紙10の搬送量をカウントする。
【0035】カラー感熱記録紙10は、給紙ローラによ
って搬送ローラ対24がニップ可能な位置まで送られ
る。この搬送ローラ対24は、キャプスタンローラ24
aとニップローラ24bとからなる。ニップローラ24
bは、キャプスタンローラ24aとの間でカラー感熱記
録紙10をニップするニップ位置と、カラー感熱記録紙
10から離れたニップ解除位置との間で移動自在に設け
られている。プリント中は、カラー感熱記録紙10をニ
ップした状態となる。
【0036】搬送ローラ対24は、駆動モータ29が正
転すると、カラー感熱記録紙10を送り方向に搬送し、
駆動モータ29が逆転すると、戻し方向に搬送する。熱
記録は、カラー感熱記録紙10を送り方向に搬送させな
がらサーマルヘッド22で加熱することにより行われ
る。プリンタ21は、操作部31に設けられたモード選
択スイッチ32によって、プリント時間が異なる低速プ
リントモードと高速プリントモードの2つのモードが選
択可能となっている。
【0037】駆動モータ29としては、1個の駆動パル
スが与えられる毎に一定角度ずつ回転するパルスモータ
が使用される。駆動モータ29は、前記各モードの選択
に応じて、回転速度が遅い速度S1とこれよりも速い速
度S2の2段階に調節される。駆動モータ29の回転速
度は、モータ制御部33を介してシステムコントローラ
26によって制御される。また、駆動モータ29の回転
量は、駆動モータ29に与える駆動パルスの個数をカウ
ントすることにより制御される。駆動モータ29の回転
量及び回転速度の制御を通じてカラー感熱記録紙10の
搬送量及び搬送速度が制御される。
【0038】光定着器23は、イエロー用定着ランプ3
6,マゼンタ用定着ランプ37,リフレクタ38とから
なる。各定着ランプ36,37は、棒状の直管型ランプ
が使用されており、長手方向をカラー感熱記録紙10の
幅方向に合わせて配置されている。イエロー用定着ラン
プ36は発光ピークが420nmの近紫外線を放出して
記録済みのイエロー感熱発色層14を定着し、マゼンタ
用定着ランプ37は発光ピークが365nmの紫外線を
放出して記録済みのマゼンタ感熱発色層13を定着す
る。各定着ランプ36,37は、システムコントローラ
26に接続されたランプ制御部39によって照度が制御
される。リフレクタ38は、各定着ランプ36,37か
らの紫外線をカラー感熱記録紙10に向けて反射する。
また、マゼンタ用定着ランプ37は記録済みのカラー感
熱記録紙10を漂白するためにも使用される。
【0039】紫外線照射量は、各定着ランプ36,37
の照度と照射時間との積によって決まる。このため、プ
リントモードの選択に応じて、各定着ランプ36,37
は、その照度が調節され、カラー感熱記録紙10に与え
る紫外線照射量が調節される。すなわち、カラー感熱記
録紙10の搬送速度が速い高速プリントモードが選択さ
れた場合には、単位面積に対する照射時間が短くなるの
で、その分各定着ランプの照度を低速プリントモードの
照度L1よりも高い照度L2にする。各定着ランプ3
6,37の照度は、カラー感熱記録紙10が各定着ラン
プ36,37の下を通過する間一定に保たれる。したが
って、カラー感熱記録紙10の全面に対して均一な量で
紫外線が照射される。
【0040】図4に示すように、発熱素子アレイ42
は、多数の発熱素子42a1,42a2・・・42an
を主走査方向に1ライン分並べたものである。各発熱素
子42a1,42a2・・・42anが発熱すると、カ
ラー感熱記録紙12に発色熱エネルギーが与えられてド
ット47が発色記録される。
【0041】低速プリントモードでは、全画素の画像デ
ータに対して、階調補正や蓄熱補正等の補正処理を行
い、補正処理された画像データをヘッド駆動データに変
換する。各ヘッド駆動データに応じて各発熱素子42a
1,42a2・・・42anを駆動する。したがって、
各発熱素子42a1,42a2・・・42anはバイア
ス熱エネルギーと階調熱エネルギーを発熱してカラー感
熱記録紙10を加熱しドット47を発色記録する。
【0042】他方、高速プリントモードでは、画像デー
タの一部が間引き処理され、残った画像データが補正処
理の対象となる。間引き処理には、副走査方向での間引
きと主走査方向での間引きとがある。副走査方向での間
引きは、1ライン毎に1ライン分の画像データをそっく
り間引く。主走査方向の間引きは1ライン内で1つおき
に画像データを間引く。図4では、ドット47が千鳥状
に記録されるように主走査方向に間引いた例を示す。こ
うすることで、印画する発熱素子42a1,42a2・
・・42anの数を半分にして、発熱素子アレイ42へ
の供給電力量を減らしている。
【0043】すなわち、高速プリントモードでは、1ラ
インを熱記録するための加熱時間が短くなるので、画像
データに応じた発色熱エネルギーを記録紙に与えるため
には、各発熱素子42a1,42a2・・・42anの
温度を低速プリントモードが選択された時よりも上げる
必要があるが、印画に用いる発熱素子の数が半分になる
ので、1ライン分の記録時に発熱素子アレイ42に供給
しなければならない総供給電力量が減少する。これによ
り、容量の大きい電源回路を用意する必要がないので、
部品コストの上昇が抑えられる。
【0044】ドットを千鳥状に記録するには、例えば、
奇数ラインの場合に奇数番目の画像データを、偶数ライ
ンでは偶数番目の画像データを間引けばよい。こうする
ことで、各発熱素子42a1,42a2・・・42an
をほぼ均等に発熱させることになるので、各発熱素子4
2a1,42a2・・・42anが均等に劣化する。こ
れにより、一部の発熱素子はまだ使用できる状態にある
にも関わらずサーマルヘッド22を交換しなければなら
ないという資源の無駄が防止される。
【0045】また、この千鳥状のドット記録では、毎ラ
イン同じ発熱素子に対応する画像データを間引き処理す
る場合に比べて、視覚的に画質が向上する。すなわち、
一般に人の視覚は、水平方向と垂直方向とのラインには
敏感であるといわれている。したがって、毎ライン同じ
発熱素子に対応する画像データを間引き処理する場合に
は、副走査方向で1ライン置きに間引きされることにな
り、これが縦方向に延びたスジ状のラインとなるので、
目立ちやすくなる。これに対して、千鳥状にドットを間
引く場合には、斜め方向のラインに沿ってドットが間引
かれるので、視覚的には目立ちにくくなる。
【0046】間引き処理により、ドット数が半分になる
ため平均濃度自体は低下するが、千鳥状にドットを間引
く方式では、その濃度は半分に低下するのではなく、約
3/4以上を確保することが実験により分かっている。
これは、1つのドットをある濃度で発色させるために与
えられる発色熱エネルギーには、その濃度でドットを発
色させる以上の余剰熱エネルギーが含まれており、この
余剰熱エネルギーによって、ドットの周囲にある白地部
分を薄く発色させるからである。また、白地部分の発色
によって、画像のザラツキ感を抑えることができる。
【0047】カラー感熱プリンタ21の電気構成を示す
図5において、システムコントローラ26は、CPU,
ROM,RAMなどからなり、操作部31からの指示に
よりプリンタ各部を制御する。モード選択スイッチ32
からは、モード選択情報がシステムコントローラ26に
送られる。
【0048】ランプ制御部39は、ランプ駆動部51に
対して、モード選択情報に応じたランプ駆動信号を送
る。これにより、各定着ランプ36,37の照度が調節
される。モータ制御部33も、モード選択情報に応じて
モータドライバ52に駆動パルスを送り駆動モータ29
の回転速度を制御する。
【0049】フレームメモリ53,ラインメモリ54は
システムコントローラ26に接続されており、画像デー
タ入力部56から入力された画像データが、フレームメ
モリ53に送られて、イエロー,マゼンタ,シアンの各
色毎に記憶される。このフレームメモリ53から、プリ
ントすべき色の画像データが1ライン分ずつ読み出され
てラインメモリ54に書き込まれる。ラインカウンタ5
7は、ラインメモリ54が読み出したライン数をカウン
トするもので、1画面の読み出しが終了するとクリアさ
れる。
【0050】プリント制御部41は、画像データ処理部
61,比較データ発生部62,コンパレータ63,ヘッ
ド駆動部64,ストローブ信号発生回路66,ヘッド駆
動電圧制御部67とからなり、ラインメモリ54に書き
込まれた1ライン分の画像データを読み出して画像処理
を行い、処理済みの画像データをサーマルヘッド22を
駆動するヘッド駆動データに変換する。
【0051】図6に示すように、画像データ処理部61
は、間引き処理部68,補正処理部69,補間部70と
からなる。間引き処理部68は、低速プリントモードが
選択されている場合には、全ての画像データを、そのま
ま補正処理部69へ送る。高速プリントモードでは、1
画素おきに画像データが間引かれ、残った画素の画像デ
ータが補正処理部69へ送られる。
【0052】また、間引き処理する画像データは、ライ
ンカウンタ57の値を参照して、決定される。例えば、
ラインカウンタ57の値が奇数である場合には、奇数番
目の発熱素子42a1 ,42a3,42a5・・に対応
する画像データを間引き処理し、ラインカウンタ57の
値が偶数である場合には、偶数番目の発熱素子42a
2,42a4,42a6・・に対応する画像データを間
引き処理する。
【0053】補正処理部69は、画像データに対して、
階調補正や、発熱素子の経時変化に起因する蓄熱補正
や、サーマルヘッドの主走査方向の中央部と端部との間
での温度差に起因する濃度ムラの補正など各種の補正処
理を行う。補正処理が終了した画像データは、補間部7
0に送られる。
【0054】この補間部70は、間引き処理された画素
に対して、ドットを発色させない画像データ(階調値が
「0」)をセットする。補間処理された1ライン分の画
像データは階調用ラインメモリ71に書き込まれる。高
速プリントモードでは、カラー感熱記録紙10の搬送速
度が速いのでその分1ラインの記録に割り当てられる時
間が短くなるが、画像データの量を半分にして補正処理
を行うことで、CPUの処理能力を上げることが不要と
なる。
【0055】セレクタ72は、バイアス加熱ではバイア
ス用ラインメモリ73から1ライン分のバイアスデータ
を読み出し、階調加熱では階調用ラインメモリ71から
1ライン分の補間処理された画像データを読み出し、コ
ンパレータ63に送る。各バイアスデータは全て同じ値
であり、システムコントローラ26によって書き込まれ
る。
【0056】コンパレータ63は、バイアスデータ又は
画像データと、比較データ発生部62が発生する階調数
に応じた個数の比較データとを比較して、シリアルなヘ
ッド駆動データに変換する。例えば、画像データが
「0」〜「255」の256階調の場合には256個の
駆動データに変換される。
【0057】コンパレータ63は、まず、第1番目の階
調を示す比較データと、例えば、画像データとを比較
し、比較データの方が小さい場合には「H」の階調駆動
データを、それ以外の場合には「L」の階調駆動データ
を出力する。この比較を1ラインのすべての画素につい
て行い、さらに階調数に応じた回数繰り返すことで、画
像データがシリアルな階調駆動データに変換される。
【0058】ヘッド駆動部64は、シフトレジスタ,ラ
ッチ回路,ANDゲートアレイ等からなり、サーマルヘ
ッド22の基板に設けられている。コンパレータ63か
ら送られた「H」又は「L」のシリアルなヘッド駆動デ
ータはシフトレジスタに入力され、このシフトレジスタ
内でシフトされて1ライン分のパラレル信号に変換され
る。シフトレジスタでパラレル信号に変換されたヘッド
駆動データは、ラッチ信号に同期してラッチ回路にラッ
チされる。ANDゲートアレイは、ストローブ信号が入
力されている間に、ヘッド駆動データが「H」の場合に
「H」の信号を出力する。
【0059】ANDゲートアレイの各出力端子にはトラ
ンジスタが接続されている。これらのトランジスタは、
ANDゲートアレイの出力が「H」の場合にオンする。
各トランジスタには、各発熱素子がそれぞれ直列に接続
されており、各発熱素子は各トランジスタがオンしてい
る間発熱してカラー感熱記録紙10を加熱する。
【0060】ストローブ信号発生回路66は、システム
コントローラ26からラインプリント開始信号を受ける
と、ストローブ信号をANDゲートに送る。このストロ
ーブ信号は、ヘッド駆動データに対するON時間と各O
N時間の間にあるOFF時間とを決定するための信号で
あり、ストローブ信号とヘッド駆動データとがともに
「H」のときにANDゲートから「H」信号が出力され
る。
【0061】ストローブ信号は、プリントすべき色によ
ってパルス幅が変えられる。このため、各ストローブ信
号の設定データは、各感熱発色層の発色特性に基づいて
各色毎に決められている。
【0062】ヘッド駆動電圧制御部67は、選択された
プリントモードに応じて、トランジスタに印加する電圧
値を制御する。すなわち、低速プリントモードが選択さ
れたときには、ヘッド駆動電圧値V1が、高速プリント
モードが選択されたときには、低速プリントモードでの
ヘッド駆動電圧値V1よりも高い値のヘッド駆動電圧値
V2が各トランジスタに与えられる。高速プリントモー
ドでは、加熱時間が短くなるので、高い電圧値を与える
ことで、低速プリントモードと同じ発色熱エネルギーが
カラー感熱記録紙10に与えられるようにしている。
【0063】次に、上記構成の作用について図7及び図
8のフローチャートを参照しながら説明する。モード選
択スイッチ32を操作してプリントモード選択後に、プ
リント指示をする。例えば、低速プリントモードを選択
してからプリント指示をすると、駆動モータ29が正転
して給紙が開始される。カラー感熱記録紙10が給紙さ
れ、その先端が先端検出センサ28に検出されると、搬
送量のカウントが開始される。カラー感熱記録紙10
は、その記録開始位置がサーマルヘッド22の位置まで
到達すると停止する。ニップローラ24b及びサーマル
ヘッド22が移動してカラー感熱記録紙10がニップさ
れる。モータ制御部33,ランプ制御部39,ヘッド駆
動電圧制御部67は、モード選択情報に応じて各駆動電
圧値を設定する。
【0064】低速プリントモードが選択されている場合
には、駆動モータ29が標準的な速度S1で正転を開始
して、まず、イエロー画像の記録が開始される。このと
き同時に、イエロー用定着ランプ36が標準の照度Ly
1で点灯をする。フレームメモリ53から読み出した第
1ライン目の画像データは、ラインメモリ54にいった
ん書き出される。画像データ処理部61は、ラインメモ
リ54から第1ライン目のイエロー画像データを読み出
し、この画像データに対して間引き処理せずに補正処理
部69に送る。補正処理部69はすべての画像データに
階調補正,蓄熱補正等の補正処理をする。補正処理され
た画像データ及び補正データは、補間部70に送られ
る。この補間部70は、低速プリントモードでは、画像
データをそのまま階調用ラインメモリ71に書き込む。
【0065】セレクタ72は、最初にバイアス用ライン
メモリ73から1ライン分のバイアスデータを順番に読
み出してコンパレータ63に送る。このコンパレータ6
3は、各バイアスデータと比較データ発生部62からの
比較データとを比較する。比較データ発生部62は、ま
ず最初に「0」の比較データを発生する。コンパレータ
63は、1ライン分の各バイアスデータと比較データ
「0」を順番に比較するが、各バイアスデータには25
6階調の場合に「255」が与えられているから、
「H」のバイアス駆動データを1ライン分出力する。1
ライン分のバイアスデータの比較が終了すると、比較デ
ータ「1」を発生する。コンパレータ63は、再び1ラ
イン分の各バイアスデータを比較データ「1」と比較し
て、1ライン分のバイアス駆動データに変換する。この
ようにして、0〜255の比較データを順番に発生して
1個のバイアスデータに対して256回の比較を行い、
各バイアスデータについて、「H」が255個,「L」
が1個の計256個のバイアス駆動データに変換する。
【0066】コンパレータ63から出力された1ライン
分のバイアス駆動データはヘッド駆動部64に送られ、
ストローブ信号との論理積から駆動パルスに変換され
る。この1ライン分の駆動パルスにより、ヘッド駆動電
圧V1が印加されて発熱素子が通電される。前述したよ
うに、コンパレータ63は、各バイアスデータについて
「H」のバイアス駆動データを255回出力するため、
各発熱素子は255回通電されカラー感熱記録紙10を
バイアス加熱する。
【0067】バイアス加熱が終了すると、セレクタ72
は階調用ラインメモリ71をコンパレータ63に接続す
る。コンパレータ63は前述したバイアス加熱と同様
に、第1ライン目の各画像データと比較データとを比較
し、1ライン分の階調駆動データを256回出力する。
これにより、各発熱素子は最大255回発熱して階調加
熱を行う。
【0068】各発熱素子は、ヘッド駆動電圧V1によっ
て駆動されバイアス加熱と階調加熱とにより、カラー感
熱記録紙10を加熱し、各発熱素子は、1個のイエロー
ドットを発色記録する。
【0069】1ライン分のイエロー画像が記録される
と、第2ライン目の画像データがフレームメモリ53か
ら読み出され、前述したように補正処理をしてから階調
用ラインメモリ71に書き込まれる。この第2ライン目
の画像データとバイアスデータとによって、イエロー画
像の第2ライン目がカラー感熱記録紙10に発色記録さ
れる。熱記録が終了した部分から順次光定着器23の位
置に送り出され、イエロー用定着ランプ36から放出さ
れた紫外線によってイエロー感熱発色層14の光定着が
なされる。このイエロー定着では、紫外線の過不足が生
じないように、照度測定による調光が行われる。
【0070】イエロー画像の熱記録が終了すると、サー
マルヘッド22が退避してから駆動モータ29が逆転し
てカラー感熱記録紙10を戻し方向に搬送する。この戻
し方向の搬送途中にもイエロー定着ランプ36によりイ
エローの光定着が続く。記録開始位置がサーマルヘッド
22に達すると、イエロー用定着ランプ36が消灯し、
また、サーマルヘッド22が記録位置へ移動する。次
に、駆動モータ29が正転が開始され、同時に、マゼン
タ用光定着ランプ37が標準の照度Lm1で点灯して、
マゼンタ画像の熱記録及び光定着が開始される。
【0071】画像データ処理部61は、イエロー画像デ
ータと同様に、マゼンタ画像データを1ラインずつ読み
出して、すべての画素データを対象として補正処理をす
る。補正処理された画像データとバイアスデータとによ
って、マゼンタドットが記録される。このマゼンタ画像
の記録時には、イエロー画像の記録よりも長いストロー
ブパルスが用いられ、比較的大きなエネルギーが発生す
る。1画面分のマゼンタ画像の熱記録及びマゼンタ感熱
発色層13の光定着が終了すると、サーマルヘッド22
が退避してから、駆動モータ29が逆転して記録開始位
置がサーマルヘッド22に達するまでカラー感熱記録紙
10が戻される。この戻し中もマゼンタ用定着ランプ3
7が点灯している。
【0072】次に、駆動モータ29が再び正転してカラ
ー感熱記録紙10を搬送するとともに、サーマルヘッド
22によってシアン画像の熱記録が開始される。シアン
画像データも、イエロー及びマゼンタの画像データと同
様に補正処理されて熱記録される。また、このシアン画
像記録中も、マゼンタ定着ランプ37は点灯を継続し、
カラー感熱記録紙10の全面に渡って一定の照度で紫外
線を照射する。これにより、定着により感熱発色はしな
くなったものの、淡い色素を持った残留成分によって淡
黄緑色が残った未記録エリア(白地)が漂白される。プ
リントが終了したカラー感熱記録紙10は図しないカッ
タにカットされ、シートに切り離されてプリンタ21外
へ排紙される。
【0073】他方、高速プリントモードが選択された場
合には、駆動モータ29が速度S2で正転を開始して、
まず、イエロー画像の記録が開始される。同時に、イエ
ロー用定着ランプ36が照度Ly2で点灯する。画像デ
ータ処理部61は、ラインメモリ54から1ライン分の
イエロー画像データを読み出す。読み出された画像デー
タが間引き処理部68に送られて間引き処理される。ラ
インカウンタ57には”1”(奇数)がセットされてい
るので、1ライン分の画像データの中から奇数番目の画
素の画像データが間引かれる。この間引かれた画像デー
タが補正処理部69に送られて補正処理がなされる。補
正処理終了後に、補間部70に送られ、間引かれた画素
に白を表す「0」の画像データが割り当てられ、第1ラ
イン目の画像データが階調用ラインメモリ71に書き込
まれる。
【0074】前述したように、バイアス用ラインメモリ
73内のバイアスデータと階調用ラインメモリ71内の
第1ライン目の画像データとから、バイアス駆動データ
と階調駆動データとが作成され、これらの駆動データに
よってヘッド駆動部71を介してサーマルヘッド22が
駆動される。このとき、画像データの間引き処理が行わ
れているので、偶数番目の発熱素子42a2,42a
4,42a6・・・だけが階調熱エネルギーを発熱し
て、ドットを1つおきに発色記録する。また、サーマル
ヘッド22はヘッド駆動電圧値V2で駆動されるが、階
調熱エネルギーを発生する発熱素子が低速プリントモー
ドに比べて半分になるので、供給される電力量の増加が
抑えられる。
【0075】1ラインの記録が終了すると、フレームメ
モリ53内の第2ライン目の画像データがラインメモリ
54を介して画像データ処理部61に取り込まれる。ラ
インカウンタ57の値は”2”(偶数)なので、偶数番
目の画素の画像データが間引き処理される。この間引き
処理した画像データに補正処理をしてから、間引いた画
素に対して「0」の画像データを割り当てる。この画像
データを用いて階調加熱を行って、イエロー画像の第2
ライン目を発色記録する。この第2ライン目は、奇数番
目の発熱素子42a1,42a3,42a5・・・だけ
が階調熱エネルギーを発生するので、奇数番目の画素に
ドット47が記録される。
【0076】これを1画面分繰り返すと、図4に示すよ
うに、イエロー画像は、千鳥状に配列されたイエロード
ットで表現される。カラー感熱記録紙10は、イエロー
画像の熱記録が終了した部分から順次光定着器23の位
置に送り出されて、イエロー用定着ランプ36によりイ
エロー感熱発色層14の光定着がなされる。イエロー用
定着ランプ36の照度は、低速プリントモードのときよ
りも高い照度Ly2なので、カラー感熱記録紙10の速
度が速くても紫外線照射量が不足することはない。
【0077】イエロー画像の熱記録及び光定着が終了す
ると、サーマルヘッド22を退避してから、駆動モータ
29を逆転してカラー感熱記録紙10を戻す。イエロー
用定着ランプ36を消灯してからマゼンタ定着ランプ3
7が照度Lm2で点灯し、カラー感熱記録紙10を搬送
しながらマゼンタ画像の熱記録及び光定着を開始する。
【0078】画像データ処理部61は、イエロー画像デ
ータと同様に、第1ライン目のマゼンタ画像データを取
り込み、間引き処理,補正処理及び補間処理を行う。画
像処理された画像データによって偶数番目の発熱素子4
2a2,42a4,42a6・・・を駆動して、イエロ
ードットに重なるようにマゼンタドットを発色記録す
る。第2ライン目の画像データに対しては、奇数番目の
発熱素子42a1,42a3,42a5・・・を駆動し
てマゼンタドットを記録する。
【0079】これを1画面分繰り返すことで、千鳥状に
ドットが配列されたマゼンタ画像が熱記録される。マゼ
ンタ画像の熱記録及びマゼンタ感熱発色層13の光定着
が終了すると、イエロー画像及びマゼンタ画像と同様
に、千鳥状にドットが配列されたシアン画像が記録され
る。シアン画像記録中に点灯するマゼンタ定着ランプ3
7の照度もLm2なので、紫外線照射量が不足すること
はなく、充分な漂白がなされる。こうして3色のドット
が重なった状態で発色記録され、カラー画像が再現され
る。ドットは千鳥状に記録されているため、ザラついた
画像にはなるが、ドットのサイズは約150×150μ
であるから、充分鑑賞に耐えられるものができる。
【0080】上記第1の例では、画像データの間引き処
理において、千鳥状に画像データを間引いているが、例
えば、図9に示す例のように、毎ライン同じ位置の画素
の画像データを間引いてもよい。この場合には、結果的
に、画像データが副走査方向において1ラインおきに間
引かれることになる。
【0081】上記第1及び第2の例では、1ライン内で
1画素おきに画像データを間引いているが、図10に示
す例のように、1ライン記録する毎に、次の1ライン分
の画像を間引くことで、1ラインおきに画像を記録する
ようにしてもよい。
【0082】この例では、1ラインおきに1ライン分の
画像データを間引くから、カラー感熱記録紙10を2ラ
イン分搬送する間に1ライン分の画像データに対して階
調処理等を行えばよいことになるので、CPUへの負荷
を増加させることなく、カラー感熱記録紙10の搬送速
度を上げることができる。
【0083】この例のプリント手順を図11に示す。高
速プリントモードが選択されている場合には、ラインカ
ウンタ57を参照して、読み出したラインの画像データ
が奇数ラインのものか偶数ラインのものかをみて、奇数
ラインである場合には、そのラインの画像データに応じ
て記録をし、他方、偶数ラインである場合には、各画素
に対して「0」の画像データを補間する。この補間され
た画像データでは階調加熱を行わないから、ドットは記
録されない。これにより、1ライン置きにライン画像が
記録される。なお、間引いたラインに対しては画像デー
タの補間をせず、かつ、バイアス加熱をしないで、単に
紙送りだけをしても良く、この場合は処理が簡単でプリ
ント速度をより速くすることができる。
【0084】また、上記例では、間引き処理及び補正処
理をした後、間引いた画素に「0」の画像データを補間
して、ドットを発色させないようにしているが、隣接す
るドットの画像データを用いて補間処理するようにして
もよい。図12(A),(B)は、間引いた画素のドッ
ト78a,78bを、隣接する一方のドット77a,7
7bの画像データを使用して記録するという単純補間処
理をした例である。また、図13(A),(B)は、間
引いた画素のドット80の濃度を、その両隣のドット7
9a,79bの濃度の平均値となるように、両隣の2つ
のドット79a,79bに対応する画像データの算術平
均を用いる平均補間処理をした例である。
【0085】また、図14に示すように、1ラインおき
に画像データを間引く場合においても、間引きされたラ
イン画像について補間処理を行うようにしてもよい。図
14(A)は、前のラインと同じライン画像で、間引き
処理されたライン(偶数番目のライン)を単純補間した
例を示す。他方、図14(B)は、間引かれたラインを
その前後のラインの濃度を平均して求めたライン画像で
平均補間した例を示す。なお、平均補間をする場合に
は、前後の画素で平均処理が行われる。
【0086】プリント時間の短縮を図るには、階調数を
減らして画像データからヘッド駆動データへ変換する際
のデータ処理時間やデータ転送時間を短縮するようにし
てもよい。図15(A)は、低速プリントモードが選択
された場合における発熱素子を駆動する駆動パルス列を
示すチャートである。この例では、低速プリントモード
の階調数を、バイアス熱エネルギー及び階調熱エネルギ
ーのそれぞれについて「0〜255」の256階調と
し、これに応じてバイアス駆動パルス及び階調駆動パル
スの各パルスの個数をそれぞれ最大255個、合計51
0個としている。
【0087】図15(B)は、高速プリントモードが選
択された場合における駆動パルス列を示すチャートであ
る。高速プリントモードの階調数を、バイアス熱エネル
ギー及び階調熱エネルギーのそれぞれについて、「0〜
63」の64階調とし、これに応じてバイアス駆動パル
ス及び階調駆動パルスの各パルスの個数をそれぞれ最大
63個、合計126個としている。
【0088】各パルス列の幅Wb1,Wg1,Wb2,
Wg2は、発熱素子アレイ42の通電時間を規定する。
階調数が少ない場合には、1個のパルス幅を広くして1
個の駆動パルスの通電時間を多くする必要があるので、
Wb2>wb1,Wg2>Wg1となるように設定され
る。
【0089】図16は、この例の電気構成を示すブロッ
ク図である。システムコントローラ26は、選択された
プリントモードに応じて、画像データ処理部61,比較
データ発生部62,ストローブ信号発生回路66を切り
替える。ストローブ信号発生回路66には、階調数−通
電時間LUT86が接続されている。階調数−通電時間
LUT86には、階調数と各パルス列の幅Wb1,Wg
1,Wb2,Wg2に対応する通電時間とが記憶されて
いる。
【0090】比較データ発生部62は、低速プリントモ
ードでは「0〜255」の比較データを発生し、高速モ
ードでは「0〜63」の比較データを発生する。画像デ
ータ処理部61は、選択されたモードに応じた階調数の
バイアス駆動データを発生する。
【0091】すなわち、低速プリントモードを選択した
場合には、比較データ発生部62は、バイアス加熱と階
調加熱の両方において、「0〜255」の256個の比
較データを発生し、コンパレータ63は、比較データと
画像データを256回比較する。例えば、画像データが
「255」の場合に、1ラインの記録に割り当てられた
時間T1の間に、階調駆動パルスとバイアス駆動パルス
を合わせた510個の駆動パルスで発熱素子が駆動され
る。
【0092】高速プリントモードを選択した場合には、
比較データ発生部62は、「0〜63」の64個の比較
データを発生する。他方、画像データ処理部61は、画
像データを1/4に圧縮してからコンパレータ63に送
る。コンパレータ63は、比較データと画像データを6
4回比較する。例えば、画像データが「63」の場合
に、1ラインの記録に割り当てられた時間T2の間に、
階調駆動パルスとバイアス駆動パルスを合わせた126
個の駆動パルスで発熱素子を駆動する。
【0093】高速プリントモードでは、1ラインの記録
に割り当てられた時間T2を、低速プリントモードの時
間T1よりも短縮できる。また、階調数を1/4に減ら
すことで、データ比較などの演算やヘッド駆動部64へ
のデータ転送などのデータ処理時間が1/4に減るの
で、単位時間当たりのCPUの負荷の増加が抑えられ
る。これにより、CPUの負荷の増加が抑えられるの
で、CPUの処理能力を上げる必要がなくなる。
【0094】また、このように階調数を減少させてデー
タ処理時間を短縮させる方法によると、すべてのドット
について階調数が減ることになるので、その分低速プリ
ントモードに比べると階調表現能力は低下することにな
る。しかし、上述した画像データを間引いて、間引いた
ドットを未発色にする方法に比べて、画素にザラツキが
なくなるというメリットがある。
【0095】さらに、図17に示すように、バイアス駆
動パルスと階調駆動パルスの両方の個数を減らすのでは
なく、階調駆動パルスの個数は、低速プリントモードと
同じ255個にして、バイアス駆動パルスの個数だけを
約1/4の63個に減らすようにしてもよい。こうする
と、バイアス加熱時の熱エネルギーの分解能が低下する
ことになるが、階調駆動パルスの個数は低速プリントモ
ードと同じなので、画像自体の階調表現能力が低速プリ
ントモードと同程度に維持される。
【0096】図18は、画像の白地割合に応じて漂白時
の紫外線照射量を調節するようにした例のブロック図で
ある。システムコントローラ26には、画像データ処理
部87と漂白紫外線照射量LUT88が接続されてい
る。なお、符号89は、イエロー及びマゼンタの各定着
ランプ36,37の照度の実測値を測定するための照度
センサである。システムコントローラ26は、この照度
センサ89からの照度信号により、各定着ランプ36,
37の照度の経時変化等を検出し、照度を調節する。
【0097】画像データ処理部87は、階調補正等の処
理をする他に、白地割合算出部87aで、1画面分の画
像中に含まれる白地(未発色)部分の割合を算出する。
漂白紫外線照射量LUT88は、例えば、図19に示す
ように、白地部分の割合(白地割合)とそれに応じた紫
外線照射量とが記憶されたテーブルである。低速プリン
トモードでは、白地割合に関わらず、常に一定の紫外線
照射量がカラー感熱記録紙10に与えられるように設定
されている。低速プリントモードでは、カラー感熱記録
紙10の全面に充分な紫外線照射量が与えられることに
より、漂白が確実になされるので、高品質のプリントが
得られる。
【0098】他方、高速プリントモードでは、白地割合
に応じて、紫外線照射量が調節される。白地割合は、例
えば、10%〜100%の間で10分割される。紫外線
照射量は、白地割合が100%のときを100%とし
て、白地割合が少なくなるにつれて、最小55%までの
間で設定される。もちろん、10分割に限らず、さらに
細分してもよいし、10分割よりも少ない分割数にして
もよい。
【0099】図20のフローチャートに示すように、高
速プリントモードが選択されている場合には、画像デー
タに応じて白地割合が算出され、この白地割合から漂白
紫外線照射量LUT88に基づいてマゼンタ用定着ラン
プ37の照度が調節される。漂白の対象は未発色部分
(白地)であるから、こうすることで、各画像に応じた
効率のよい漂白がなされる。また、高速プリントモード
では、カラー感熱記録紙10の搬送速度が高速になるの
で、その分マゼンタ用定着ランプ37の照度を上げる必
要がある。しかし、白地割合が少なければ少ないほどマ
ゼンタ用定着ランプ37の照度の上げ幅が小さくなるの
で、これに応じてマゼンタ用定着ランプ37への供給電
力を減らすことができる。
【0100】なお、図21及び図22に示すように、1
画面分の記録エリア10aを、例えば、4つの領域A〜
Dに分割し、分割された各領域A〜D毎の白地割合を算
出して、算出した各白地割合に応じて各領域A〜D毎に
紫外線照射量を調節するようにしてもよい。これによれ
ば、各領域毎に白地割合を算出するので、1画面の画像
のうちで、照射量が多く必要な領域と照射量が少しだけ
で済む領域とに分けることができるのでより漂白効率が
向上する。
【0101】この例では、長手方向を主走査方向に合わ
せて配置した直管型のマゼンタ用定着ランプ37を使用
しているので、これに合わせて、領域を副走査方向に沿
って4分割しているが、直管型のマゼンタ用定着ランプ
37の代わりに、例えば、図23に示すように、紫外線
を発光する発光素子91を主走査方向に並べた発光素子
アレイ92を備えた紫外線照射装置93を設け、各発光
素子91毎に照度を調節するようにしてもよい。こうす
ることで、副走査方向だけでなく、主走査方向に沿って
も領域の分割が可能になるので、画像の白地分布により
即応した紫外線照射量の調節を行うことができる。
【0102】また、上記例では、画像データを間引いた
り画像データの階調数を減らしてプリント時間を短縮す
るものと、漂白時の紫外線照射量を調節するものとを組
み合わせた例で説明しているが、漂白時の紫外線照射量
の調節だけを行ってもよい。この場合には、マゼンタ用
定着ランプ37の照度を一定にして、白地割合に応じて
カラー感熱記録紙10の搬送速度を調節することにより
紫外線照射量を調節するようにすれば、白地割合が少な
いほど搬送速度を速くすることができるのでプリント時
間を短くすることができる。
【0103】また、上記例では、紫外線照射量の調節を
漂白時においてのみ行う例で説明しているが、漂白だけ
でなく、白地割合に応じて定着時の紫外線照射量を調節
するようにしてもよいし、また、定着時にだけこの調節
をするようにしてもよい。これにより、漂白時と同様の
効果が得られる。すなわち、高速プリントモードにおけ
る定着の際には、紫外線照射量が低速プリントモードの
時と同じになるように、イエロー用定着ランプ36及び
マゼンタ用定着ランプ37の照度をそれぞれ上げる必要
がある。この場合に、白地割合に応じて照度を調節する
ことで、白地割合が少なければ少ないほど紫外線照射量
を減少させることができ、これに応じて各定着用ランプ
36,37への供給電力を減らすことができる。
【0104】また、上記例では、マゼンタ用定着ランプ
37で定着と漂白の両方をする例で説明しているが、マ
ゼンタ用定着ランプ37とは別に漂白用の紫外線ランプ
を設けてもよい。
【0105】上記例では、長尺のカラー感熱記録紙をロ
ール状に巻いた記録紙ロールを使用した例で説明した
が、カラー感熱記録紙を予め規定サイズにカットした記
録シートを使用するものでもよい。この場合には、高速
プリントモード用の記録シートと、標準(低速)プリン
トモード用の記録シートとを用意して、各モードの特性
に応じてこれらを使い分けてもよい。
【0106】すなわち、高速プリントでは、搬送速度が
速いので、サーマルヘッドから与えられる熱エネルギー
が小さくなる。そこで、高速プリント用記録シートで
は、保護層,各感熱発色層,中間層を層の厚みを薄くす
ることで、各感熱発色層の感度を高くし、小さな熱エネ
ルギーで発色記録を可能にしている。また、高速プリン
トモードでは、感度の高い記録シートを用いるが、それ
でも低速プリントモードに比べて発熱素子アレイ42の
温度が高くなるので、記録シートには熱荒れ対策を施し
ておく方がよい。このように、高速プリントモードで使
用される記録シートには、高速プリントモードに適した
特性を持つ記録シートを使用する方がよい。
【0107】しかし、ユーザが記録シートの種類を判別
することは難しいし、また、判別したとしてもその種類
に応じてモード選択操作をすることは煩わしい。そこ
で、高速プリントモード用の記録シートと低速プリント
モード用の記録シートを使い分ける場合には、マニュア
ルでモード選択をする代わりに、記録シートに識別マー
クを設けて、この識別マークをプリンタに識別させるこ
とで、自動的にプリントモードが選択されるようにする
とよい。
【0108】図24及び図25は、この例を示すもの
で、高速プリントモード用の記録シート96は、低速プ
リントモード用の記録シートに比べて、熱感度を高く
し、かつ、熱荒れ対策を充分に施している。この記録シ
ート96の裏面には、記録シート96が高速プリントモ
ード用であることをプリンタに識別させるための識別マ
ーク97を設けている。
【0109】プリンタには、識別マーク97を検出した
ときに検出信号をシステムコントローラ26に送るマー
ク検出センサ98を設ける。マーク検出センサ98とし
ては、例えば、光源と、この光源から発光され被照射体
で反射した反射光を受光する受光部とからなる反射型フ
ォトセンサが使用される。これ以外でも、フォトインタ
ラプタなどを使用してもよい。システムコントローラ2
6は、マーク検出センサ98から検出信号を受けると高
速プリントモード用の記録シート96が給紙されたと判
断して、プリンタ各部を高速プリントモードに設定す
る。このように、記録シート96に識別マーク97を設
けることで、給紙された記録シートに応じてプリンタが
自動的にモードを選択するので、各モードの特性に合っ
た記録シートの使い分けを簡単確実に行うことができ
る。
【0110】なお、上記例では、記録シート96の給紙
方向の一方の端部側に識別マーク97を設けた例を示し
たが、図26(A)に示す記録シート101ように、給
紙方向の両端部に識別マーク97を設けてもよい。こう
すれば、ユーザは、記録シート101の向きを意識せず
にプリンタに記録シート101を給紙することができ
る。図26(B)に示す記録シート102のように、識
別マーク97を中央部に設けてもよい。また、図26
(C)に示す記録シート103のように、記録エリア1
03aの範囲外に設けるのであれば、表面(記録面)に
設けてもよい。
【0111】上記例では、本発明をカラー感熱プリンタ
を例に実施してきたが、インクシートをその背面からサ
ーマルヘッドで加熱して、インクを記録紙に転写する熱
転写型のサーマルプリンタに実施してもよい。また、高
速プリントモードと低速プリントモードの他に1つ以上
の中速プリントモードを設けてもよい。
【0112】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のサ
ーマルプリンタは、標準的なプリント速度の第1のプリ
ントモードと、これよりも高速の第2のプリントモード
が選択可能なサーマルプリンタにおいて、第2のプリン
トモードが選択された時には、画像データの量を第1の
プリントモードに比べて減らすようにしたから、階調補
正等の補正処理すべきデータ量が減るので、演算処理速
度を上げることなく、高速プリント処理が可能となる。
したがって、高性能な演算処理回路を使用する必要がな
いので、部品コストが増加することはない。
【0113】また、第2のプリントモードが選択された
時には、画像データの階調数を減らすようにしたから、
データ演算時間やデータ転送時間などのデータ処理時間
が減り、したがって、高性能な演算処理回路を使用する
ことなく、高速プリント処理をすることができる。
【0114】また、本発明のサーマルプリンタは、第2
のプリントモードが選択された時には、画像に含まれる
白地部分に対応する白地割合情報を画像データから求
め、この白地割合情報に基づいて紫外線照射量を制御す
るから、定着や漂白を効率的に行って、供給電力の減少
やプリント時間を短縮することができる。
【0115】本発明は、第1のプリントモードに適した
第1の記録紙と、第2のプリントモードに適した第2の
記録紙を用い、前記第1及び第2の記録紙の少なくとも
一方に記録紙の種類を表す識別マークを設け、この識別
マークをマーク検出手段で検出することによって、前記
第1及び第2のプリントモードの一方を選択するように
したから、プリントモードの選択を自動的に行うことが
できるとともに、記録紙の使い分けを誤ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー感熱記録紙の層構造を示す断面図であ
る。
【図2】カラー感熱プリンタの構成を示す概略図であ
る。
【図3】カラー感熱記録紙の発色特性を示すグラフであ
る。
【図4】千鳥状にドットを間引いた画像を示す説明図で
ある。
【図5】カラー感熱プリンタの電気構成を示すブロック
図である。
【図6】画像データ処理部の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】プリントの全体的な手順を示すフローチャート
である。
【図8】画像記録の手順を示すフローチャートである。
【図9】発熱させる素子と発熱させない素子の位置を固
定した場合の画像を示す説明図である。
【図10】1ライン置きにライン画像を記録した場合の
画像を示す説明図である。
【図11】図10の場合のプリント手順を示すフローチ
ャートである。
【図12】間引いたドットを単純補間した画像を示す模
式図である。
【図13】間引いたドットを平均補間した画像を示す模
式図である。
【図14】間引いたライン画像を補間した画像を示す模
式図である。
【図15】発熱素子の駆動パルス列を示すチャートであ
る。
【図16】階調数を減らす場合の電気構成を示すブロッ
ク図である。
【図17】バイアス駆動パルスの個数だけを減らした場
合の駆動パルス列を示すチャートである。
【図18】漂白紫外線照射量を制御する場合の電気構成
を示すブロック図である。
【図19】白地割合と漂白紫外線照射量との関係を示す
表である。
【図20】漂白紫外線照射量の制御をする場合の手順を
示すフローチャートである。
【図21】領域毎に漂白紫外線照射量の制御をする場合
の手順を示すフローチャートである。
【図22】記録エリアを複数の領域に分割する例を示す
図である。
【図23】複数の発光素子からなる紫外線照射装置の概
略図である。
【図24】記録シートに設けた識別マークにより自動的
にモード選択をさせるための構成図である。
【図25】自動モード選択の手順を示すフローチャート
である。
【図26】識別マークを設ける位置の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 カラー感熱記録紙 21 カラー感熱プリンタ 22 サーマルヘッド 23 光定着器 26 システムコントローラ 29 駆動モータ 32 モード選択スイッチ 33 モータ制御部 36 イエロー用定着ランプ 37 マゼンタ用定着ランプ 39 ランプ制御部 41 プリント制御部 42 発熱素子アレイ 42a 発熱素子 61,87 画像データ処理部 64 ヘッド駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 義弘 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 (72)発明者 松川 浩之 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 (72)発明者 池谷 聡 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 (72)発明者 町田 昭彦 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 Fターム(参考) 2C062 MA01 2C065 AA01 AB01 AF01 CC22 CC23 CC24 CC32 CJ02 CJ05 CJ09 2C066 AA01 AA08 AC01 CC05 CC06 CC07 CD04 CD05

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱素子をライン状に配列したサ
    ーマルヘッドを備え、画像データに応じて各発熱素子を
    駆動して記録紙にドットを記録するサーマルプリンタに
    おいて、 前記画像データに対して補正処理を施す手段と、 低速でプリントする第1のプリントモードと、この第1
    のプリントモードよりも高速でプリントする第2のプリ
    ントモードの一方を選択する手段を備え、 前記第2のプリントモードが選択された時に、補正処理
    すべき画像データの量を第1のプリントモードが選択さ
    れた時よりも減らすことを特徴とするサーマルプリン
    タ。
  2. 【請求項2】 前記記録紙の搬送方向を第1方向とし、
    これと直交する方向を第2方向としたときに、前記サー
    マルヘッドは第2方向に沿って配置され、第2方向に延
    びた1ライン分のドットを記録することを特徴とする請
    求項1記載のサーマルプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記第2のプリントモードでは、1ライ
    ン毎に1ライン分の画像データを間引くことを特徴とす
    る請求項2記載のサーマルプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記間引いた1ラインに対して、その前
    に位置し画像処理された1ライン分の画像データと同じ
    ものを割り当てることを特徴とする請求項3記載のサー
    マルプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記間引いた1ラインに対して、その前
    後に位置し画像処理された少なくとも2ライン分の画像
    データを用いた補間演算を行って画像データを作成する
    ことを特徴とする請求項3記載のサーマルプリンタ。
  6. 【請求項6】 前記間引いた1ラインに対しては、記録
    しないことを特徴とする請求項3記載のサーマルプリン
    タ。
  7. 【請求項7】 前記第2のプリントモードでは、1ライ
    ン内で1画素毎に画像データを間引くことを特徴とする
    請求項2記載のサーマルプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記間引いた画素に対しては、前又は後
    の画素の画像データを割り当て、又は前後の画素の画像
    データから補間演算を行って画像データを作成すること
    を特徴とする請求項7記載のサーマルプリンタ。
  9. 【請求項9】 第2のプリントモードでは、ドットが千
    鳥状に記録されるように画像データを間引くことを特徴
    とする請求項7記載のサーマルプリンタ。
  10. 【請求項10】 各発熱素子を1つ置きに発熱させてド
    ットを記録するとともに、次のラインを記録する時に
    は、前のラインを記録した時に発熱させた発熱素子とは
    異なる発熱素子を発熱させることで、ドットを千鳥状に
    記録することを特徴とする請求項9記載のサーマルプリ
    ンタ。
  11. 【請求項11】 複数の発熱素子をライン状に配列した
    サーマルヘッドを備え、画像データに応じて各発熱素子
    を駆動して記録紙にドットを記録するサーマルプリンタ
    において、 前記画像データに対して補正処理を施す手段と、 補正処理された画像データを、その値に応じた個数の駆
    動パルスに変換する手段と、 各駆動パルスに基づいて発熱素子を駆動する手段と、 低速でプリントする第1のプリントモードと、この第1
    のプリントモードよりも高速でプリントする第2のプリ
    ントモードの一方を選択する手段とを備え、 前記第2のプリントモードが選択された時に、第1のプ
    リントモードが選択された時よりも階調数を小さくして
    前記駆動パルス数を減らすことを特徴とするサーマルプ
    リンタ。
  12. 【請求項12】 異なる色を発色する複数の感熱発色層
    を備えたカラー感熱記録紙を用い、画像データに応じて
    前記記録紙を加熱して画像を記録するサーマルヘッド
    と、熱記録された感熱発色層に紫外線を照射する手段と
    を備え、前記紫外線照射手段により少なくとも前記感熱
    発色層の定着をするサーマルプリンタにおいて、 低速でプリントする第1のプリントモードとこの第1の
    プリントモードよりも高速でプリントする第2のプリン
    トモードを選択する手段と、 画像データに基づいて画像中の白地の割合を示す白地割
    合情報を発生する手段と、白地割合情報に基づいて紫外
    線照射量を制御する手段とを設け、 前記第2のプリントモードが選択された時には、前記白
    地割合情報に基づき白地の割合が小さいときは紫外線照
    射量を減らすようにしたことを特徴とするサーマルプリ
    ンタ。
  13. 【請求項13】 前記紫外線照射手段によって、前記記
    録紙の漂白をすることを特徴とする請求項12記載のサ
    ーマルプリンタ。
  14. 【請求項14】 前記紫外線照射手段は、定着用の紫外
    線照射手段と、漂白用の紫外線照射手段との2つからな
    ることを特徴とする請求項13記載のサーマルプリン
    タ。
  15. 【請求項15】 画像データに応じて記録紙にドットを
    記録するサーマルヘッドを備え、低速でプリントする第
    1のプリントモードと高速でプリントする第2のプリン
    トモードにそれぞれ適する特性を備えた第1及び第2の
    記録紙に画像を記録するサーマルプリンタにおいて、 給紙された記録紙が前記第1及び第2の記録紙のいずれ
    であるかを識別するために、前記第1及び第2の記録紙
    の少なくとも一方に設けられた識別マークを検出する手
    段を設け、このマーク検出手段からの検出信号によって
    前記第1及び第2のプリントモードの一方を選択するこ
    とを特徴とするサーマルプリンタ。
  16. 【請求項16】 高速プリントに適した記録紙と低速プ
    リントに適した記録紙とを識別するためのマークを設け
    たことを特徴とする記録紙。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007230224A (ja) * 2006-01-31 2007-09-13 Toshiba Corp 画像形成方法、画像形成装置および印刷物
JP2010274517A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Brother Ind Ltd 印刷装置
JP2014030945A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Toshiba Tec Corp プリンタ、情報処理装置、およびプログラム
JP2017042936A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 イーデーエム株式会社 熱転写印刷装置

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