JP2653939B2 - 画像記録方法および装置 - Google Patents

画像記録方法および装置

Info

Publication number
JP2653939B2
JP2653939B2 JP3161710A JP16171091A JP2653939B2 JP 2653939 B2 JP2653939 B2 JP 2653939B2 JP 3161710 A JP3161710 A JP 3161710A JP 16171091 A JP16171091 A JP 16171091A JP 2653939 B2 JP2653939 B2 JP 2653939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
density
image
layer
coloring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3161710A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH058415A (ja
Inventor
充 沢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP3161710A priority Critical patent/JP2653939B2/ja
Priority to US07/907,295 priority patent/US5410335A/en
Publication of JPH058415A publication Critical patent/JPH058415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2653939B2 publication Critical patent/JP2653939B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像記録方法および装
置にかかり、特に、多色感熱記録材料に画像を記録する
画像記録方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、発熱体を用いて記録紙へ画像を記
録する方法として、感熱記録方法がある。この感熱記録
方法は、紙や合成紙等の支持体に発色剤、顕色剤を塗布
した感熱記録材料を用い、サーマルヘツドによりこの感
熱記録材料を加熱処理するプロセスにより記録するもの
である。例えば、複数の電子供与性染料前駆体と電子授
容性化合物を共存させた感熱記録材料を作成し、各電子
供与性染料前駆体の発色開始温度が異なることを利用し
て異なった温度を加えることにより異なった色相の画像
を得ることが提案されている(特公昭49−69号)。
【0003】このような記録分野において、情報産業の
急速な発展に伴い、計算機、フアクシミリをはじめとす
る情報機器の端末機から簡単にカラーハードコピーを得
たいという要求がある。
【0004】この要求を満たすプリンタとしてデジタル
カラープリンタがある。このデジタルカラープリンタで
は、カラー画像を色成分毎にY(イエロ)、M(マゼン
タ)、C(シアン)、K(黒)色の画像データに分解
し、各々の色の画像データに基づいて対応する各感熱層
に画像を記録する。
【0005】また、画像上に文字を記録する場合に、画
像と文字との判別が容易になるように記録するために文
字データを別個に入力することもある。
【0006】ところで、上記のような各々の色に対応す
る感熱層を有した感熱材料を作成することは、製造上複
雑であると共にコスト高になるために、Y、M及びC色
の3色の感熱材料に画像を記録する方法が要求されてい
る。
【0007】しかしながら、上記のように多色感熱記録
材料へY、M及びC色の3色の組合せによって黒色の画
像及び文字を記録する場合には、黒色の各色成分はカラ
ー画像の濃度に近くメリハリがなかった。このため、文
字とカラー画像を同一画面上に記録すると、文字と画像
との分離が悪く文字の判別が困難なことがあるという問
題点がある。
【0008】また、異なる波長域の光ビームを照射する
ことにより、画像を記録する感熱記録材料がある。この
ような感光材料としての感熱記録材料は、2成分型感熱
発色媒体の2つの成分を光硬化性組成物を含有するマイ
クロカプセルを隔てて分離配置したもの(特開昭52−
89915号公報)、酸性基を有するビニルモノマと光
重合性組成物を含有する層と隔離層と電子供与性の無色
染料からなる層を積層したもの(特開昭61−1238
38号公報)、異なる色を発色する感光層を複数備え各
々の感光層が中心波長を有しているもの(特開平1−2
24930号、特開平2−19710号公報)等が提案
されている。これによれば、例えば、記録画像に応じた
異なる紫外波長域の光ビームを感熱記録材料に照射する
ことにより、照射された光ビームの領域かつ光ビームの
波長域に対応する色相の発色が抑制される。そして、感
熱記録材料を加熱することにより、光ビームが照射され
ていない領域の感熱記録材料が発色して画像が形成され
るものである。
【0009】この光感光型感熱記録材料を用いても上記
と同様の問題点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮して、画像を記録する際に、黒色にメリハリがでる
ように記録することができる画像記録方法を得ることが
目的である。
【0011】また、上記目的に加え、画像記録装置で
は、黒色及び文字にメリハリがでるように記録すること
ができる画像記録装置を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、熱エネルギが供給されるこ
とにより各々異なる色に発色すると共に全てが同一濃度
に発色したときに黒色になる複数の発色層が積層された
感熱記録材料に画像を記録するにあたり、黒以外の色を
発色させるときには前記各発色層の発色濃度が前記各発
色層の最大発色濃度より低くなるように記録すると共に
黒色を発色させるときには前記黒色に対応する部位にお
ける前記各発色層の発色濃度が前記黒色に対応する部位
の周囲の部位の発色濃度の最大値より高くなるように記
録することを特徴としている。
【0013】請求項2に記載の発明は、熱エネルギが供
給されることにより各々異なる色に発色すると共に全て
が同一濃度に発色したときに黒色になる複数の発色層が
積層された感熱記録材料に画像を記録するにあたり、文
字以外の画像を記録するときには前記各発色層の発色濃
度が前記各発色層の最大発色濃度より低くなるように前
記画像を記録すると共に、前記発色層の少なくとも1つ
を発色させて文字画像を記録するときには前記文字画像
に対応する部位における前記各発色層の発色濃度が前記
文字画像に対応する部位の周囲の部位の発色濃度の最大
値より高くなるようにすることを特徴としている。
【0014】請求項3に記載の発明は、供給される熱エ
ネルギ量に応じて異なる色に発色する複数の発色層が積
層された感熱記録材料へ熱エネルギを供給する熱源と、
前記熱源によって記録されない部位の各発色層が発色し
ないように各発色層と対応する波長の光を各発色層に照
射する照射手段と、黒色以外の画像を記録するときには
該画像に応じ前記各発色層の発色濃度が前記各発色層の
最大発色濃度より低くなる熱エネルギが供給されるよう
に前記熱源を制御し、前記全ての発色層を発色させるこ
とにより黒色を記録するときには黒色に対応する部位に
おける前記各発色層の発色濃度が前記黒色に対応する部
位の周囲の部位の発色濃度の最大値より高くなるように
前記熱源を制御すると共に少ない熱エネルギにより発色
する前記発色層から高い熱エネルギにより発色する前記
発色層の順に各発色層へ異なる熱エネルギを供給するよ
うに前記熱源を制御し、かつ前記各発色層に該熱エネル
ギが供給された後には該発色層の記録されていない部位
が発色しないように前記各発色層と対応する波長の光を
照射するように前記照射手段を制御する制御手段とを備
えたことを特徴としている。
【0015】請求項4に記載の発明は、供給される熱エ
ネルギ量に応じて異なる色に発色する複数の発色層が積
層された感熱記録材料へ熱エネルギを供給する熱源と、
前記熱源によって記録されない部位の各発色層が発色し
ないように各発色層と対応する波長の光を各発色層に照
射する照射手段と、文字以外の画像を記録するときには
該画像に応じ前記各発色層の発色濃度が前記各発色層の
最大発色濃度より低くなる熱エネルギが供給されるよう
に前記熱源を制御し、前記少なくとも1つの発色層を発
色させることにより文字画像を記録するときには前記文
字画像に対応する部位における前記各発色層の発色濃度
が前記文字に対応する部位の周囲の部位の発色濃度の最
大値より高くなるように前記熱源を制御すると共に少な
い熱エネルギにより発色する前記発色層から高い熱エネ
ルギにより発色する前記発色層の順に各発色層へ異なる
熱エネルギを供給するように前記熱源を制御し、かつ前
記各発色層に該熱エネルギが供給された後には該発色層
の記録されていない部位が発色しないように前記各発色
層と対応する波長の光を照射するように前記照射手段を
制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
【作用】請求項1に記載した発明によれば、感熱記録材
料は、熱が供給されることにより異なる色に発色する複
数の発色層が積層されている。また、この発色層の全て
が同一濃度に発色したときには黒色になる。例えば、供
給した熱量に応じて画像が形成される感熱記録材料とし
て、供給される熱量に応じて各々異なる色に発色するも
のがある。また、照射された光ビームの波長に応じて画
像が形成される感熱記録材料として、異なる波長の光ビ
ームによって各々異なる色に発色する媒体或いは発色が
抑制される媒体を備えた感熱記録材料がある。これらの
感熱記録材料に、黒色以外の色を発色させるときには各
発色層の発色濃度が各発色層の最大発色濃度より低くな
るように記録する。また、黒色を発色させるときには、
黒色に対応する部位における各発色層の発色濃度が黒色
に対応する部位の周囲の部位の発色濃度の最大値より高
くなるように記録する。このため、感熱記録材料に記録
された黒色の部分は画像の各色の濃度より高くなる。従
って、判別の容易な良好な濃度で黒色が記録される。
【0017】請求項2に記載した発明の画像記録方法
は、感熱記録材料に文字画像を記録するものである。複
数の発色層の少なくとも1つを発色させて文字画像を記
録する場合には、文字画像に対応する部位における各発
色層の発色濃度が文字画像に対応する部位の周囲の部位
の発色濃度の最大値より高くなるようにする。このた
め、画像中の文字画像の濃度は、その周囲の濃度より高
くなる。従って、画像に埋もれることのない良好な濃度
の文字画像が記録される。
【0018】また、本発明の画像記録装置は、熱源によ
って、感熱記録材料へ画像を記録する。この感熱記録材
料は、異なる色に発色する複数の感熱発色層が設けられ
ている。また、この熱源は、制御手段から入力される画
像データに対応する熱量を感熱記録材料へ供給する。制
御手段は、画像の各色の最大濃度が各発色層の最大発色
濃度より低くなるように熱源を制御する。ここで、請求
項3記載の画像記録装置では、制御手段は全ての発色層
を発色させることにより黒色になるように画像を記録す
る際に各発色層が画像の各色の最大濃度より高くなるよ
うに熱源を制御する。また、請求項4記載の画像記録装
置では、少なくとも1つの発色層を発色させることによ
り文字画像を記録する際に各発色層が画像の各色の最大
濃度より高くなるように熱源を制御する。このため、黒
色を記録したときには、感熱記録材料に記録された黒色
の部分は画像の各色の濃度より高くなる。従って、判別
の容易な良好な濃度で黒色が記録される。また、文字画
像を記録したときには、感熱記録材料に記録された画像
中の文字画像の濃度は、その周囲の濃度より高くなる。
このため、画像中の黒色及び文字は、メリハリがでる。
従って、この画像記録装置を用いることにより、上記画
像記録方法が容易に実現できる。また、YMC色の3色
で黒色を記録するため、黒色の発色処理工程は省略で
き、装置は簡略化できる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0020】本実施例はデジタルカラープリンタ10に
本発明を適用したものである。 〔第1実施例〕先ず、本発明の第1実施例に利用した感
熱記録材料12について説明する。
【0021】図3に示したように、本実施例に用いた感
熱記録材料12は、支持体22上に第1、第2及び第3
の感熱記録層20、18、16からなる感熱発色層が順
に積層されている。また、発色層に傷等が生じないよう
に保護するために第3の感熱記録層16の表面には保護
層14が塗布されている。また、同様に支持体22の表
面にはバックコート層24が塗布されている。第1の感
熱発色層20は電子供与性染料前駆体と電子受容性化合
物を主成分としている。第2の感熱層18は、最大吸収
波長が360±20nmであるジアゾニウム塩化合物と該
ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して呈色するカプラを
含有している。第3の感熱層16は、最大吸収波長が4
00±20nmであるジアゾニウム塩化合物と該ジアゾニ
ウム塩化合物と熱時反応して呈色するカプラを含有して
いる。
【0022】この感熱記録材料12への画像の記録手順
は、先ず、第3の感熱記録層16に記録するに充分な熱
1を加え、第3の感熱記録層16に含有されるジアゾニ
ウム塩とカプラを発色させる。次いで、400±20nm
の光UV1を感熱記録材料12に照射して第3の感熱記
録層16に含有されるジアゾニウム塩を分解し、第2の
感熱記録層18が記録されるに充分な熱2を与え、第2
の感熱記録層18中に含有されるジアゾニウム塩とカプ
ラを発色させる。このとき、第3の感熱記録層16には
強い熱エネルギが印加されるが、すでにジアゾニウム塩
が分解し発色能力が失われているために発色しない。次
いで360±20nmの光UV2を感熱記録材料12に照
射して第2の感熱記録層18に含有されるジアゾニウム
塩を分解し、第1の感熱記録層20が記録されるに充分
な熱3を与え、第1の感熱記録層20中に含有されるジ
アゾニウム塩とカプラを発色させる。このとき、第3の
感熱記録層16及び第2の感熱記録層18には強い熱エ
ネルギが印加されるが、すでにジアゾニウム塩が分解し
発色能力が失われているために発色しない。
【0023】ここで、本実施例では第1、第2及び第3
の各感熱記録層の発色色相を、減色混合における3原
色、シアン、マゼンタ及びイエロとなるように選択す
る。すなわち、第1の各感熱記録層がシアンの発色色相
であるC層20、第2の各感熱記録層がマゼンタの発色
色相であるM層18及び第3の各感熱記録層がイエロの
発色色相であるY層16になっている。従って、上記手
順によって記録を行えば感熱記録材料12にはフルカラ
ーの画像記録が可能になる。
【0024】また、本実施例に用いた感熱記録材料12
は、図4に示すように、Y層16、M層18及びC層2
0は、異なる熱エネルギに応じた発色濃度に発色するよ
うになっている。すなわち、熱エネルギ領域Py内の熱
エネルギに応じてY層16が発色、熱エネルギ領域Pm
内の熱エネルギに応じてM層18が発色、及び熱エネル
ギ領域Pc内の熱エネルギに応じてC層20が発色す
る。
【0025】次に、本発明の第1実施例に適応可能なデ
ジタルカラープリンタ10について、図2に示した概略
構造を参照して説明する。
【0026】ケーシング50の図2右側面からは、感熱
記録材料12のテーブル52が突出されている。このテ
ーブル52へ感熱記録材料12を記録層を上面にし、感
熱記録材料12の先端をケーシング50内へ挿入するこ
とにより感熱記録材料12が図2矢印A方向へ搬送され
る。
【0027】テーブル52の下流側には、一対の搬送ロ
ーラ54が配設されており、感熱記録材料12を挟持搬
送するようになっている。搬送ローラ54の下流側に
は、複数のガイド板56が順に配設されており、感熱記
録材料12が案内されるようになっている。従って、複
数のガイド板56により感熱記録材料12は略C字状に
搬送される。
【0028】搬送ローラ54は、図示しないモータの回
転軸へ連結されている。モータは制御装置26に接続さ
れており、感熱記録材料12の挿入または搬出に応じて
制御装置26によってモータの正逆方向の回転が制御さ
れるようになっている。
【0029】複数のガイド板56の各々の間には、一対
の搬送ローラ58が配設されている。これらの搬送ロー
ラ58はベルトにより連結されており、このベルトはモ
ータ66の回転軸に連結されている。モータ66は制御
装置26へ接続され、制御装置26からの信号により1
方向(図2反時計方向)へ回転されるようになってい
る。
【0030】感熱記録材料12の搬送路の一方には、感
熱記録材料12の発色層が形成されない側に対応して、
プラテンローラ60が配置されている。プラテンローラ
60は、駆動ベルトを介してモータ68の回転軸に連結
されている。モータ68は、制御装置26からの信号に
よって1方向へ回転されるようになっている。
【0031】感熱記録材料12の搬送路の他方には、記
録ヘツドとしてのライン型のサーマルヘッド46が配設
されている。このサーマルヘッド46の一方の端部には
発熱体62が取付けられ、制御装置26から画像信号が
供給されると、画像信号に応じて発熱し、感熱記録材料
12を加熱するようになっている。なお、発熱体62へ
の発熱量は、加熱時間によって変更することができるよ
うになっている。
【0032】また、制御装置26からは、位置決め信号
もサーマルヘッド46へ出力されるようになっており、
最初の色素層(本実施例ではY色素層)の加熱記録時に
位置決め信号を出力し、バー状の位置決めマークが記録
されるようになっている。なお、この位置決めマーク
は、第1の光電センサ70で感熱記録材料12の先端部
を検出した時点から所定時間後に記録される。この位置
決めマークに基づいて他の色素層(M層、C層)の記録
時の記録時期を定めるようにしている。
【0033】プラテンローラ60の下流側には一対の搬
送ローラ64が配設されており、感熱記録材料12が搬
送ローラ64に挟持されるようになっている。プラテン
ローラ60と搬送ローラ64との間には第2の光電セン
サ72が取付けられている。この第2の光電センサ72
は、前記位置決めマークを検出して検出した信号を出力
するように制御装置26へ接続されている。
【0034】2組の搬送ローラ64は、駆動ベルトを介
して連結されている。搬送ローラ64は、図示しないモ
ータの回転軸と連結されており、制御装置26からの信
号に応じて1方向へ回転するようになっている。
【0035】2組の搬送ローラ64の間には、感熱記録
材料12の表面(発色層側)に光ビームを照射する2つ
の光源78が設けられている。この光源78は、制御装
置26からの信号に応じて点灯、消灯するようになって
いる。
【0036】この光源78から照射される光の波長は、
約365nmと420nmとに切換可能とされ、感熱記
録材料12のY色素層とM色素層の定着用とされてい
る。
【0037】搬送ローラ64の下流側には、カム76を
備えた搬送経路切換手段74が設けられており、制御装
置26からの信号に応じてカム76が回転することによ
り感熱記録材料12の搬送経路を排出方向(図2右方)
またはループ方向(図2上方)に切り換えるようになっ
ている。
【0038】排出方向に案内された感熱記録材料12
は、搬送ローラ54の近傍へと搬送される。ここで、搬
送ローラ54を逆転させることにより、ガイド板に案内
されて搬送されてくる感熱記録材料12を挟持して、テ
ーブル52上へと搬送するようになっている。
【0039】一方、ループ方向に案内された感熱記録材
料12は、ガイド板56に設けられた孔を通過して、再
度搬送ローラ58へ挟持され、ループ状搬送経路へ至る
ようになっている。すなわち、本実施例では、同一面を
3回スキヤニング(加熱処理)するため、テーブル52
から挿入された感熱記録材料12をカム76によってル
ープ状搬送経路へ案内し、3回目のスキヤニング後に、
カム76を排出方向にして、感熱記録材料12をテーブ
ル52へ取り出すようにしている。
【0040】次に、図1を参照し、制御装置26につい
て説明する。制御装置26にはホストコンピュータ30
が接続されている。
【0041】ホストコンピュータ30には画像データが
デジタル画像信号として記憶されており、ホストコンピ
ュータ30から供給されるデジタル画像信号は変換回路
32に入力される。変換回路32では、入力されたデジ
タル画像信号をY、M及びC色の各色に対する信号に変
換して対応するフレームメモリ34へ出力している。こ
の各フレームメモリ34に対応する色の1画像分の画像
信号がメモリされる。また、ホストコンピュータ30
は、コントローラ40と接続されており、コントローラ
40にはホストコンピュータ30からの水平同期信号及
び垂直同期信号が入力されている。この水平同期信号及
び垂直同期信号は、変換回路32及びフレームメモリ3
4へ出力され、同期がとられている。
【0042】フレームメモリ34から出力されるYMC
信号、即ち、画像濃度データは、ルックアップテーブル
(以下、LUT)36で発色濃度に応じたYMC色の駆
動値に変換された後、スイッチ38を介して1行分毎に
ラインバッファ42へ出力されている。ここで、スイッ
チ38はコントローラ40と接続されており、記録時の
色に応じた信号がラインバッファ42へ供給されるよう
になっている。
【0043】ラインバッファ42には、コントローラ4
0から垂直同期信号が入力され、この垂直同期信号に基
づいてドライバ44を介してサーマルヘッド46へ信号
が出力されて、サーマルヘッド46が加熱される。この
熱によって感熱記録材料12へ画像が記録される。
【0044】コントローラ40はドライバ69を介して
モータ68に接続されており、プラテンローラ60を回
転させるように信号を送出する。また、コントローラ4
0はドライバ79を介して光源78に接続されており、
感熱記録材料12の記録した色相に応じて制御信号を送
出する。これにより、光源78は、365nmと420
nmの波長の光ビームとに切り換えて感熱記録材料12
を照射するようになっている。
【0045】このようにすることによって、第1スキャ
ニングではYの記録、第2スキャニングではMの記録、
第3スキャニングではCの記録を行う。
【0046】次に、ルックアップテーブル(LUT)に
ついて、図6及び図7を参照して説明する。感熱記録材
料12では、例えば、図6に示されるように画像濃度デ
ータに応じた印字エネルギEに対する発色濃度Dの特性
は、最適にならない。これにより、希望する発色濃度を
得るために記録を行っても感熱記録材料12の発色濃度
が異なってしまい希望する濃度の画像が得られない。こ
のため、印字エネルギEに対する発色濃度Dの特性が最
適になるようにテーブルを作成する。例えば、印字エネ
ルギEaでは、感熱記録材料12は発色濃度Daにな
る。この印字エネルギEaにおいて希望する発色濃度D
は濃度Da’であるため、印字エネルギEa’が必要に
なる。従って、印字エネルギEaにおいて発色濃度Dが
濃度Da’に対応する印字エネルギEa’をとりだすテ
ーブルを用意する。即ち、図7に示すように、画像濃度
データに応じて最適な発色濃度が得られるようなサーマ
ルヘッドの駆動値(熱量)の特性を用意し、この特性を
LUTとする。
【0047】ここで、本実施例における、画像の濃度デ
ータの扱いについて説明する。先ず、減色混合の場合に
は、Y、M、C各色を所定の混合比で混色することによ
り黒色になることが知られている。これを式で示すと、
以下の式(1)になる。
【0048】 Dm(K,i)=Dm(Y,i)+Dm(M,i)+Dm(C,i) (1) 但し、i=1,2,3(Y、M、Cに対応) Dm(K,i):黒色の最大濃度(色iの濃度) Dm(Y,i):イエロの最大濃度( 〃 ) Dm(M,i):マゼンタの最大濃度( 〃 ) Dm(C,i):シアンの最大濃度( 〃 ) また、黒色の濃度は以下の式(2)、 D(K,i)=Dk(Y,i)+Dk(M,i)+Dk(C,i) (2) 但し、i=1,2,3(Y、M、Cに対応) D(K,i) :黒色の濃度(色iの濃度) Dk(Y,i):黒色を色分解したときのイエロの濃度
( 〃 ) Dk(M,i):黒色を色分解したときのマゼンタの濃
度( 〃 ) Dk(C,i):黒色を色分解したときのシアンの濃度
( 〃 ) で表すことができる。
【0049】また、本実施例では、感熱記録材料へ画像
を記録するときに、画像の各色の最大濃度が各発色層の
最大発色濃度より低くなるように記録する。このとき、
複数の発色層を発色させることにより黒色になるように
画像を記録する際には各発色層が画像の各色の最大濃度
より高くなるように記録する。従って、画像濃度の関係
を以下の式(3)に示した関係で表すことができる。
【0050】 Dmr(i)<Dmk(i)≦Dm(i) −−−−−(3) 但し、i=1、2、3(Y、M、Cに対応) Dmr(i):各色における画像の最大濃度 Dmk(i):黒色の色分解後の各色の最大濃度 Dm(i) :各色の材料が発色可能な最大濃度 なお、文字データが追加入力される場合には、 Dmr(i)<Dmc(i)≦Dm(i) 但し、i=1、2、3(Y、M、Cに対応) Dmc(i):文字色の色分解後の各色の最大濃度 と置き換え可能である。このとき、例えば、画像濃度の
変化域がリニヤ域である場合には、以下の式(4)に示
した関係になる。
【0051】 1/αi・Dmr(i)=1/βi・Dmk(i)=Dm(i) (4) 但し、i=1、2、3(Y、M、Cに対応) αi<βi、βi≦1 これにより、記録時の濃度Dp(i)は、以下の式
(5)に示したように、 Dp(i)=αi・D(i)+βi・Dk(i) −−−(5) 但し、i=1、2、3(Y、M、Cに対応) D(i) :入力されるY、M、Cの画像データの各色
の濃度 Dk(i):入力される黒色の色分解後の各色の濃度 と表すことができる。
【0052】従って、この係数αi、βiを求めること
により、容易に黒色をY、M、Cの3色に変換すること
ができる。
【0053】なお、発明者は以下に示した表1によるデ
ータに基づいた変換を行なって記録実験を行ない、黒色
にメリハリのある画像が記録されるという良好な結果が
得られたことを実験により確認している。
【0054】
【表1】
【0055】以下、本実施例の作用を制御回路のフロー
チヤートに従い図8及び図9を参照して説明する。
【0056】まず、図8に示したメインルーチンが実行
されると、ステップ102において、後述する画像デー
タ変換サブルーチンを実行する。このサブルーチンで
は、入力される画像データ(Y、M、C、K、文字)を
記録時の色に対応するデータ(Y、M、C)に変換する
時の係数を演算するものである。なお、文字データにつ
いては、黒色データと同様のため、以下、黒色データに
付いて記載する。
【0057】サブルーチンが終了すると、ステップ10
4へ進み、画素データD(i)を取り込み、ステップ1
06へ進む。ステップ106では、記録時におけるY、
M、Cの3色各々の濃度を演算し、ステップ108にお
いてフレームメモリ34に記憶する。ステップ110で
は、全ての画素データの読み取りが終了したか否かを判
断し、終了していない場合にはステップ104へ戻り、
繰り返し1画面分の画素データの変換を実行する。画素
データの変換が終了するとステップ112へ進み、1ラ
イン分の画像データを読み取ると共にLUT36を参照
してサーマルヘッド46の作動値がラインバッファ42
へ出力される。この作動値に応じてステップ114にお
いて各々の色毎に1ライン分の画像記録が行なわれる。
1ライン分の画像記録が終了するとステップ116へ進
み、1つの色について1画面の記録が終了したか否かを
判断し、終了していない場合にはステップ112へ戻っ
て1画面の記録が終了するまで繰り返し記録が行なわれ
る。なお、サーマルヘッド46によって記録するときに
は、記録時の色相のLUT36とラインバッファ42と
が電気的に接続されるように、コントローラ40が制御
信号をスイッチ38へ出力する。
【0058】1つの色について1画面の記録が終了した
場合には、ステップ118へ進み、全ての色(Y、M、
C)に対しての画像データの記録が終了したか否かを判
断する。終了していない場合には、ステップ120にお
いて1画面の記録が終了した色に応じた紫外光を所定時
間照射してステップ112へ戻り、全ての色(Y、M、
C)に対しての画像データの記録が終了するまで繰り返
し画像の記録が行なわれる。
【0059】次に、画像データ(Y、M、C、K、文
字)を記録時の色に対応するデータ(Y、M、C)に変
換するサブルーチンについて図9を参照し説明する。本
サブルーチンでは、上記で説明した、黒色をY、M、C
の3色に変換するときの係数を演算するものである。
【0060】本サブルーチンが実行されると、ステップ
150へ進み、カウンタ値iに1が設定される。なお、
このカウンタ値iとして、1にはY色が、2にはM色
が、3にはC色が対応されている。ステップ152で
は、感熱記録材料12の各発色層に対しての最大濃度値
Dm(i)が取り込まれ、ステップ154へ進む。ステ
ップ154では、濃度設定値、すなわち、感熱記録材料
12の各発色層に対しての黒色濃度の最大値Dmk
(i)及び画像濃度の最大値Dmr(i)が取り込まれ
る。
【0061】ステップ152及びステップ154におい
てそれぞれの値の取り込みが終了するとステップ156
へ進み、取り込んだ最大濃度値及び濃度設定値から黒デ
ータを3色に変換する際の係数を含んだ係数αi及びβ
iが演算され、制御装置26の図示しないメモリに記憶
される。この係数αi及びβiはY、M、Cの3色各々
について求められる(ステップ158、ステップ16
0)。全ての係数の算出が終了すると本サブルーチンを
終了する。
【0062】このように、本実施例では、感熱記録材料
に黒色の感熱層を新たに設けることなく、Y、M、C3
つの感熱記録層を備えた感熱材料を用いY、M、Cの3
回のスキャニングでブラック(黒色)の記録を行なうこ
とができるため、ブラック記録用の工程を省略すること
ができる。従って、黒色の記録工程を設けることなく処
理が簡略化し装置を簡単な構成にすることができる。ま
た、複数の発色層を発色させることにより黒色になるよ
うに画像を記録する際には各発色層が画像の各色の最大
濃度より高くなるように記録するため、記録画像におい
て黒色にメリハリがでるという特有の効果を有する。更
に、感熱記録材料の最大濃度での画像記録を行わないた
め、カラー画像の混色が減少する、また、画像記録時の
記録エネルギ(熱量)も少なくすることができるため、
サーマルヘッドが高温状態で継続して記録する頻度が減
少するのでサーマルヘッドの寿命が長くなる、という特
有の効果がある。
【0063】〔第2実施例〕上記第1実施例では、サー
マルヘッド46を利用して感熱記録材料12に異なる熱
エネルギを付与することにより異なる色を発色させる場
合の例について説明したが、第2実施例として波長の異
なる光ビームを照射することにより異なる色を発色させ
る例について説明する。
【0064】先ず、第2実施例に用いた感熱記録材料1
2について説明する。この感熱記録材料12は、異なる
紫外波長域の光ビームが照射されることにより、照射さ
れた光ビームの領域かつ光ビームの波長域に対応する色
相の発色が抑制される。そして、感熱記録材料12を加
熱することにより、光ビームが照射されていない領域の
感熱記録材料12が発色して画像が形成されるものであ
る。このような感光材料としての感熱記録材料12は、
2成分型感熱発色媒体の2つの成分を光硬化性組成物を
含有するマイクロカプセルを隔てて分離配置したもの
(特開昭52−89915号公報)、酸性基を有するビ
ニルモノマと光重合性組成物を含有する層と隔離層と電
子供与性の無色染料からなる層を積層したもの(特開昭
61−123838号公報)、異なる色を発色する感光
層を複数備え各々の感光層が中心波長を有しているもの
(特開平1−224930号、特開平2−19710号
公報)等が提案されている。
【0065】例えば、紫外光の露光により光硬化性組成
物に潜像を形成させた後、加熱することにより可視画像
を形成する場合には、図5に示したように、露光量Eが
増加するのに従って発色濃度Dが減少する。
【0066】次に、第2実施例に用いるデジタルカラー
プリンタ10について説明する。このデジタルカラープ
リンタ10は、第1実施例と略同様であるので、同一部
分には符号を付して詳細な説明は省略する。第2実施例
では1度の露光によって各色に対応する潜像を形成させ
るため、第1実施例のように搬送経路を排出方向(図2
右方)またはループ方向(図2上方)に切り換える必要
はない。また、記録ヘッドとしてサーマルヘッド46の
代わりに露光部として、感熱記録材料へ各色を発色させ
る半導体レーザを用いている。
【0067】図10に示したように、露光部は、半導体
レーザ80a、80b、80cを備えている。この半導
体レーザ80a、80b、80cは、ドライバー81
a、81b、81cにより駆動され、半導体レーザ80
aは波長が例えば、355nmである紫外域のレーザビー
ムL1を出力し、半導体レーザ80b、80cは各々例
えば、390nm、410nmの波長のレーザビームL2、
L3を出力する。また、レーザビームL1、L2、L3
の波長は、感熱記録材料12が露光されて熱現像される
ことにより発色するY、M、C色の各色に対応されてい
る。
【0068】半導体レーザ80aのレーザビーム射出側
にはレーザビームL1を平行光束にするコリメータレン
ズ82a、シリンドリカルレンズ84a及び反射ミラー
86とが順に配設されており、半導体レーザ80aから
射出されたレーザビームL1が光路88へ至るように構
成されている。また、半導体レーザ80bのレーザビー
ム射出側にはコリメータレンズ82b、シリンドリカル
レンズ84b及びダイクロイックミラー90aが順に配
設されており、半導体レーザ80bから射出されたレー
ザビームL2が上記と同一の光路88へ至るように構成
されている。同様に、半導体レーザ80cのレーザビー
ム射出側にはコリメータレンズ82c、シリンドリカル
レンズ84c及びダイクロイックミラー90bが順に配
設されており、半導体レーザ80cから射出されたレー
ザビームL2が上記と同一の光路88へ至るように構成
されている。
【0069】同一の光路88に至ったレーザビームL
1、L2、L3は2つの反射ミラー92により反射され
た後、ポリゴンミラー94に入射される。ポリゴンミラ
ー94は矢印方向に回転し、このポリゴンミラー94に
より反射されたレーザビームL1、L2、L3はfθレ
ンズ96を通過して面倒れ補正のためのシリンドリカル
ミラー98で反射され、感熱記録材料12上を矢印A方
向に主走査される。感熱記録材料12は、搬送ローラ等
により駆動されることにより、主走査方向に略直交する
副走査方向(矢印B方向)に搬送される。従って、感熱
記録材料12には、主走査によって1ライン分の画像に
応じた光ビームが照射される。そして、順に感熱記録材
料12が1画像分だけ副走査されることによって、画像
に応じた光ビームが照射される。
【0070】また、制御装置26は、ドライバ81a、
81b、81cに接続されており、各々のドライバは半
導体レーザに接続されている。また、このデジタルカラ
ープリンタ10は、ヒータ48(図11)を備えてお
り、ヒータ48の熱によって感熱記録材料12へ画像が
形成される。このとき、感熱記録材料12では半導体レ
ーザによって光ビームが照射された部分の発色が抑制さ
れている。
【0071】次に、第2実施例の制御装置26について
図11を参照して説明する。第2実施例の制御装置26
は、LUT36a、36b、36cまで第1実施例の制
御装置26と同一であるので、符号を付して詳細な説明
は省略すると共にLUT36移行に付いて説明する。
【0072】フレームメモリ34から出力されるYMC
信号、即ち、画像濃度データは、ルックアップテーブル
(以下、LUT)36で発色濃度に応じたYMC色の駆
動値に変換された後、YMC色のに対応するバッファ4
3a、43b、43cへ出力される。ここで、バッファ
43a、43b、43cの各々はコントローラ40と接
続されており、コントローラ40からの信号に応じて各
バッファに記憶された値が各ドライバ81a、81b、
81cへ供給されるようになっている。
【0073】ドライバ81a、81b、81cは、入力
される値に応じて各半導体レーザ80a、80b、80
cを駆動させる。これにより、感熱記録材料12に光ビ
ームが照射されて、画像が記録される。
【0074】コントローラ40はドライバ69を介して
モータ68に接続されており、プラテンローラ60を回
転させるように信号を送出する。また、コントローラ4
0はヒータドライバ49を介してヒータ48に接続され
ており、ヒータ48を所定の温度になるように制御す
る。このヒータ48を感熱記録材料12が通過すること
により、半導体レーザによって記録された感熱記録材料
12の画像が現像される。
【0075】なお、上記第2実施例では半導体レーザを
駆動するのにドライバを用いたが、光の強度を直接変調
する変調素子(例えば、音響光学素子)等および変調回
路を用いてもよい。
【0076】次に、LUTについて説明する。第2実施
例に用いた感熱記録材料12では、第1実施例と同様に
画像濃度データと発色濃度Dとの特性は、最適にならな
い。これにより、希望する発色濃度を得るために露光を
行っても感熱記録材料12の発色濃度が異なってしまい
希望する濃度の画像が得られない。このため、第1実施
例と同様に、露光量Eに応じて発色濃度Dの特性が最適
になるようにテーブルを作成する。すなわち、画像濃度
データに応じて最適な発色濃度が得られるようなレーザ
ビームの駆動値(駆動電流等)の特性を用意し、この特
性をLUTとする。
【0077】以下、第2実施例の作用について図12を
参照し、制御装置に記憶されたフローチヤートに従って
説明する。
【0078】まず、図12に示したメインルーチンが実
行されると、ステップ202において、上記の画像デー
タ変換サブルーチンを実行する。このサブルーチンで
は、第実施例で説明したように、入力される画像データ
(Y、M、C、K、文字)を記録時の色に対応するデー
タ(Y、M、C)に変換する時の係数を演算するもので
ある。なお、文字データについては、黒色データと同様
のため、以下、黒色データに付いて記載する。
【0079】サブルーチンが終了すると、ステップ20
4へ進み、画素データD(i)を取り込み、ステップ2
06へ進む。ステップ206では、記録時におけるY、
M、Cの3色各々の濃度を演算し、ステップ208にお
いてフレームメモリ34に記憶する。ステップ210で
は、全ての画素データの読み取りが終了したか否かを判
断し、終了していない場合にはステップ204へ戻り、
繰り返し1画面分の画素データの変換を実行する。
【0080】画素データの変換が終了するとステップ2
12へ進み、1画素の画像データを読み取ると共にLU
T36を参照して各半導体レーザ80の作動値をバッフ
ァ43へ記憶する。ステップ214においては、この作
動値に応じて各々の発色する色に対応する半導体レーザ
80a、80b、80cの各々が同時に駆動されること
によって1画素の画像記録が行なわれる。1画素の画像
記録が終了するとステップ216へ進み、1ライン(主
走査)分の光ビームの照射が終了したか否かを判断し、
終了していない場合にはステップ212へ戻って1ライ
ン分の記録が終了するまで繰り返し記録が行なわれる。
1ライン分の記録が終了すると、ステップ218へ進
み、副走査分の光ビームの照射が終了したか否かを判断
し、終了していない場合にはステップ212へ戻って1
画面の照射が終了するまで繰り返し記録が行なわれる。
1画面の照射が終了すると、ステップ220へ進み、感
熱記録材料12が熱現像されて、感熱記録材料12に画
像が形成される。
【0081】このように、第2実施例では、感熱記録材
料12に発色させる色と対応する3つの半導体レーザを
同時に点灯し走査することによって、感熱記録材料12
の発色する各々の色相の記録が同時に行われるため、ブ
ラック記録用の工程を省略することができると共に発色
させる色に応じて記録を行うことなく、1度の画面走査
で画像が記録できる。従って、処理工程の簡略化が図れ
る。
【0082】また、黒色の濃度に対する各発色層の濃度
が画像の各色の最大濃度より高くなるように露光量が決
定されるため、記録画像において黒色にメリハリがでる
という特有の効果を有する。更に、レーザビームの露光
量を制御することによって、感熱記録材料の発色濃度を
制御しているため、微妙な露光量の制御を行なうことが
できる。これにより、サーマルヘッド等の記録ヘッドに
よる熱記録では得ることのできない微妙な諧調で画像が
表現できる。また、感熱記録材料の発色層に対応する波
長の光ビームが照射されることにより、感熱記録材料1
2には光ビームの波長に応じた色に発色する。この光ビ
ームは容易に波長を選択することができるため、光ビー
ムの波長に応じた色に発色し感熱記録材料12に形成さ
れるカラー画像の混色が減少する、という特有の効果が
ある。
【0083】なお、上記実施例では文字の色が黒色の場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、文字の色が黒色以外の場合においても容易に
適応できる。すなわち、文字の色が黒色以外の場合に
は、上記Y、M、C色の3色の変換後のデータは文字の
色に応じたデータとなる。更に、Y、M、C色の各色の
濃度が画像の各色の最大濃度より高くなるようにされる
ため、記録画像において文字の色にメリハリがでる。
【0084】また、上記実施例では、5種類のデータ
(Y、M、C、K色、及び文字)に基づいてY、M、C
色の3色のデータに変換するときの変換及び変換係数
を、演算によって求めた場合の例について説明したが、
デジタルアナログ変換回路及び増幅回路等を組み合わせ
た電気回路で構成してもよい。
【0085】なお、発明者は以下に示した表2によるデ
ータに基づいた変換を行なって実験を行ない、黒色及び
文字にメリハリのある画像が記録されるという良好な結
果が得られたことを実験により確認している。
【0086】
【表2】
【0087】また、上記実施例では、感熱記録材料に減
色混合によってカラー画像を記録する場合の例について
説明したが、本発明は、これに限定されるものではな
く、加色混合によってカラー画像を記録する場合につい
ても容易に適応できる。例えば、RGB色を発色させる
カラーディスプレイに用いることもできる。このカラー
ディスプレイは、消えている状態で黒色になるので、黒
色の文字や画像に対する輝度が画像の各色の輝度より低
くなるように発光を決定することにより、表示画像には
黒色にメリハリがでる、という効果を有する。また、こ
のカラーディスプレイは、RGB色の混合によって白色
が形成されるので、上記実施例に用いた黒色の濃度を白
色に置き換えることにより、実現できる。従って、白色
の画像や文字に対する各発色輝度が画像の各色の最大輝
度より高くなるように発光を決定することにより、表示
画像には白色にメリハリがでるという効果を有する。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明によれば、画像の各色の濃度よりも黒色の濃度が高
くなるので、感熱記録材料に形成される黒色にはメリハ
リがでる、という効果がある。
【0089】請求項2に記載した発明によれば、画像の
各色の濃度よりも文字を記録した濃度が高くなるので、
記録画像中の文字が判別不良の状態になることなく、感
熱記録材料に形成される文字にはメリハリがでる、とい
う効果がある。
【0090】また、本発明に記載した画像記録装置を用
いることによって、黒色の感熱層を新たに設けることな
く3つの感熱記録層の感熱材料を用いることができると
共に黒色の記録工程を設けることなく処理が簡略化し装
置を簡単な構成にすることができる。更に、感熱材料の
最大濃度を得るように記録ヘッドを高温にする場合が減
少するため、感熱用の記録ヘッドの長寿命化が図れる、
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の制御装置の構成を示したブロック
図である。
【図2】デジタルカラープリンタ10の概略構成を表す
断面図である。
【図3】本実施例に利用した感熱記録材料の構成を表す
断面図である。
【図4】第1実施例にかかる印字エネルギと発色濃度と
の関係を示した線図である。
【図5】第2実施例にかかる露光量と発色濃度との関係
を示した線図である。
【図6】印字エネルギ(画像濃度データ)と発色濃度と
の関係を示した線図である。
【図7】印字エネルギ(画像濃度データ)と駆動値との
関係を示した線図である。
【図8】第1実施例の制御メインルーチンを示した流れ
図である。
【図9】4色の画像データを3色の色相のデータに変換
するサブルーチンを示す流れ図である。
【図10】第2実施例における露光部の構成を示す斜視
図である。
【図11】第2実施例の制御装置の構成を示したブロッ
ク図である。
【図12】第2実施例の制御メインルーチンを示した流
れ図である。
【符号の説明】
10 デジタルカラープリンタ 12 感熱記録材料 26 制御装置 32 変換回路 46 サーマルヘッド 80 半導体レーザ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱エネルギが供給されることにより各々
    異なる色に発色すると共に全てが略同一濃度に発色した
    ときに実質的に黒色になる複数の発色層が積層された感
    熱記録材料に画像を記録するにあたり、 黒以外の色を発色させるときには前記各発色層の発色濃
    度が前記各発色層の最大発色濃度より低くなるように記
    録すると共に、黒色を発色させるときには前記黒色に対
    応する部位における前記各発色層の発色濃度が前記黒色
    に対応する部位の周囲の部位の発色濃度の最大値より高
    くなるように記録することを特徴とする画像記録方法。
  2. 【請求項2】 熱エネルギが供給されることにより各々
    異なる色に発色すると共に全てが略同一濃度に発色した
    ときに実質的に黒色になる複数の発色層が積層された感
    熱記録材料に画像を記録するにあたり、 文字以外の画像を記録するときには前記各発色層の発色
    濃度が前記各発色層の最大発色濃度より低くなるように
    前記画像を記録すると共に、前記発色層の少なくとも1
    つを発色させて文字画像を記録するときには前記文字画
    像に対応する部位における前記各発色層の発色濃度が前
    記文字画像に対応する部位の周囲の部位の発色濃度の最
    大値より高くなるようにすることを特徴とする画像記録
    方法。
  3. 【請求項3】 供給される熱エネルギ量に応じて異なる
    色に発色する複数の発色層が積層された感熱記録材料へ
    熱エネルギを供給する熱源と、 前記熱源によって記録されない部位の各発色層が発色し
    ないように各発色層と対応する波長の光を各発色層に照
    射する照射手段と、 黒色以外の画像を記録するときには該画像に応じ前記各
    発色層の発色濃度が前記各発色層の最大発色濃度より低
    くなる熱エネルギが供給されるように前記熱源を制御
    し、前記全ての発色層を発色させることにより黒色を記
    録するときには黒色に対応する部位における前記各発色
    層の発色濃度が前記黒色に対応する部位の周囲の部位の
    発色濃度の最大値より高くなるように前記熱源を制御す
    ると共に少ない熱エネルギにより発色する前記発色層か
    ら高い熱エネルギにより発色する前記発色層の順に各発
    色層へ異なる熱エネルギを供給するように前記熱源を制
    御し、かつ前記各発色層に該熱エネルギが供給された後
    には該発色層の記録されていない部位が発色しないよう
    に前記各発色層と対応する波長の光を照射するように前
    記照射手段を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  4. 【請求項4】 供給される熱エネルギ量に応じて異なる
    色に発色する複数の発色層が積層された感熱記録材料へ
    熱エネルギを供給する熱源と、 前記熱源によって記録されない部位の各発色層が発色し
    ないように各発色層と対応する波長の光を各発色層に照
    射する照射手段と、 文字以外の画像を記録するときには該画像に応じ前記各
    発色層の発色濃度が前記各発色層の最大発色濃度より低
    くなる熱エネルギが供給されるように前記熱源を制御
    し、前記少なくとも1つの発色層を発色させることによ
    り文字画像を記録するときには前記文字画像に対応する
    部位における前記各発色層の発色濃度が前記文字に対応
    する部位の周囲の部位の発色濃度の最大値より高くなる
    ように前記熱源を制御すると共に少ない熱エネルギによ
    り発色する前記発色層から高い熱エネルギにより発色す
    る前記発色層の順に各発色層へ異なる熱エネルギを供給
    するように前記熱源を制御し、かつ前記各発色層に該熱
    エネルギが供給された後には該発色層の記録されていな
    い部位が発色しないように前記各発色層と対応する波長
    の光を照射するように前記照射手段を制御する制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする画像記録装置。
JP3161710A 1991-07-02 1991-07-02 画像記録方法および装置 Expired - Fee Related JP2653939B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3161710A JP2653939B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 画像記録方法および装置
US07/907,295 US5410335A (en) 1991-07-02 1992-07-01 Method and apparatus for recording an image on a multicolor thermal recording material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3161710A JP2653939B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 画像記録方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH058415A JPH058415A (ja) 1993-01-19
JP2653939B2 true JP2653939B2 (ja) 1997-09-17

Family

ID=15740413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3161710A Expired - Fee Related JP2653939B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 画像記録方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2653939B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10012618B2 (en) 2015-02-18 2018-07-03 Saudi Arabian Oil Company Deployment mechanism for passive normalization of a probe relative to a surface

Also Published As

Publication number Publication date
JPH058415A (ja) 1993-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5410335A (en) Method and apparatus for recording an image on a multicolor thermal recording material
JP2695069B2 (ja) 感熱記録材料への光ビーム記録方法および装置
US5604566A (en) Photographic printing apparatus and an image forming method
JP2653939B2 (ja) 画像記録方法および装置
US6169563B1 (en) Image recording apparatus having a plurality of laser diodes
JP2728324B2 (ja) カラー感熱記録方法
JPH0516399A (ja) 画像記録方法及び装置
JPH0531941A (ja) 画像記録方法
JPH06143643A (ja) カラー感熱記録方法
JP3231069B2 (ja) サーマルヘッド
JP2000352813A (ja) カラープルーフ作成方法及びカラープルーフ作成装置
US7085011B2 (en) Color proofing apparatus and method of making color proof
JP2002019188A (ja) サーマルプリンタ及び記録紙
JPH0516409A (ja) 画像記録方法
JP2728990B2 (ja) 画像記録方法
JP3681508B2 (ja) カラー感熱発色記録方法及び装置
JPH08181849A (ja) カラーサーマルビデオプリンタ
JPH0516416A (ja) 画像記録方法
JP3471142B2 (ja) 感熱プリンタ
JP2818705B2 (ja) カラー感熱記録方法
JPH08307679A (ja) 画像処理方法
JPH11337854A (ja) 画像記録装置
JP2695075B2 (ja) 画像記録方法及び装置
JPH06255180A (ja) 階調画像形成方法
JP2862219B2 (ja) カラー感熱記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees